JP2016142009A - 機械式立体駐車装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】マンションやビル等の建築躯体の内部にタワー型の駐車装置躯体が組み込まれてなる機械式立体駐車装置において、地震や機械装置駆動力等により建築躯体や駐車装置躯体が揺動した際に、駐車装置躯体が建築躯体に対して離接することによる衝撃の発生を防止するとともに、駐車装置躯体の軽量化とコストダウンを図り、併せて駐車装置躯体を支える建築躯体の負担を軽減する。
【解決手段】建築躯体2内に組み込まれると共に、該建築躯体2に支持される機械式立体駐車装置1は、建築躯体2との間に空間Sを有するように立設される駐車装置躯体3と、建築躯体2が駐車装置躯体3を水平方向で支持するように空間Sに介装される支持部25と、を具備し、支持部25は、弾性圧縮可能であり、圧縮された状態で、建築躯体2と駐車装置躯体3とに密着するように空間Sに介装されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、マンションやビル等の建築躯体に組み込まれるタワー型の機械式立体駐車装置に関するものである。
特許文献1,2に開示されているように、マンションやビル等の建築躯体の内部に空洞(ボイド)を形成し、この空洞の内部に、鉄骨架構構造を持つタワー型の駐車装置躯体を立設し、この駐車装置躯体と建築躯体の内壁面との間に防振ゴム等の弾性材料によって形成された緩衝部材を介装した、いわゆる「ビル組込式(サポート式)」と呼ばれる機械式立体駐車装置が知られている。
このように、建築躯体と駐車装置躯体との間にゴムブロック等の振動絶縁部材を介装することにより、機械式立体駐車装置の発する機械音、振動等が建築躯体側に伝達されることを防止しながら、建築躯体と駐車装置躯体との空間の幅を最小限にし、立地を無駄なく有効に活用することができる。
特許第4593646号公報 特開2005−155161号公報
しかしながら、特許文献1,2の機械式立体駐車装置は、駐車装置躯体に取り付けられた振動絶縁部材が建築躯体に接触しているだけであったため、地震や機械装置駆動力等によって建築躯体と駐車装置躯体とが揺動した場合に、振動絶縁部材が建築躯体から離れ、再び接触する際に大きな衝突力が発生する懸念があった。振動絶縁部材は、機械式立体駐車装置の機械音や振動を低減するものなので、上記のような大きな衝突力を吸収するには衝撃吸収力が不十分である。
また、上記のように、地震や機械装置の駆動力等によって駐車装置躯体が揺動した際に、駐車装置躯体が建築躯体から離れる可能性があったため、建築躯体から離れた場合でも自立していられるように、駐車装置躯体を構成する鉄骨架構構造を予め強靭なものにしておく必要があり、これが駐車装置躯体の建造コストを高めていた。しかも、駐車装置躯体の強度を高めれば、その重量も大きくなるため、駐車装置躯体が揺動して建築躯体に衝突する時の衝撃力も大きくなっていた。
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであり、マンションやビル等の建築躯体の内部にタワー型の駐車装置躯体が組み込まれてなる機械式立体駐車装置において、地震や機械装置駆動力等により建築躯体や駐車装置躯体が揺動した際に、駐車装置躯体が建築躯体に対して離接することによる衝撃の発生を防止するとともに、駐車装置躯体の軽量化とコストダウンを図り、併せて駐車装置躯体を支える建築躯体の負担を軽減することができる機械式立体駐車装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
即ち、本発明に係る機械式立体駐車装置は、建築躯体内に組み込まれると共に、前記建築躯体に支持される機械式立体駐車装置であって、前記建築躯体との間に空間を有するように立設される駐車装置躯体と、前記建築躯体が前記駐車装置躯体を水平方向で支持するように前記空間に介装される支持部と、を具備し、前記支持部は、弾性圧縮可能であり、圧縮された状態で、前記建築躯体と前記駐車装置躯体とに密着することを特徴とする。
本構成によれば、機械式立体駐車装置は、例えばマンションやオフィスビル等の建築躯体内に組み込まれるとともに、建築躯体によって支持される。即ち、機械式立体駐車装置を構成する駐車装置躯体は、建築躯体との間に空間を有するように立設され、鉛直方向の荷重は駐車装置躯体を構成する鉄骨架構等によって支持されるが、水平方向の荷重は建築躯体によって支持される。
そして、建築躯体が駐車装置躯体を水平方向で支持するように支持部が上記空間に介装される。この支持部は、弾性圧縮可能であり、圧縮された状態で、建築躯体と駐車装置躯体とに密着するように設けられる。このため、地震等の振動が生じて建築躯体と駐車装置躯体とが相対的に揺動しても、駐車装置躯体が支持部を介して建築躯体と接触した状態が保たれる。したがって、従来の様に防振ゴムが建築躯体との間で離間し、再接触する際の衝突力が発生することはない。
また、水平方向を建築躯体で支持されるために駐車装置躯体が単独で自立する必要がない。したがって、駐車装置躯体の主柱の太さを、鉛直方向の荷重により座屈しない程度の太さに設定すればよく、建築躯体による支持なしに自立できる程の太さにはしなくてもよい。このため、駐車装置躯体の重量を大幅に軽減し、コストダウンを図るとともに、駐車装置躯体を支える建築躯体の負担を軽減することができる。
前記支持部の圧縮量は、前記駐車装置躯体を挟んで対向する2つの前記支持部の一方が最大に圧縮されても、他方が前記建築躯体から離れないように設定するのが好ましい。
このように支持部の圧縮量を設定すれば、建築躯体に対して駐車装置躯体が大きく揺動しても、支持部が建築躯体から離れることがないため、建築躯体と駐車装置躯体(支持部)との間に衝突が発生することを確実に防止することができる。
前記支持部は、その圧縮量を調整可能であることが好ましい。これにより、支持部を建築躯体と駐車装置躯体との間に設置しやすくなる。また、支持部の圧縮量を設置後に再調整することができる。
前記支持部の圧縮量は、前記駐車装置躯体の各高さ位置に応じて異ならせてもよい。これにより、建築躯体に対する駐車装置躯体の相対的な揺れを最小限にし、揺動時の衝撃力を低減させて建築躯体の負担を軽減させることができる。
前記駐車装置躯体を構成する柱梁部材の連結部は柔構造(柔接合)とするのが好ましい。これにより、各柱梁部材が、その連結部において互いに微小な角度変位を起こすことが可能になるため、駐車装置躯体の柔軟性が高まり、駐車装置躯体が水平方向に変形した場合に、各柱梁部材にモーメントが発生しなくなる。
このため、駐車装置躯体の柔軟性が高まり、地震時においては、揺動する建築躯体の動きに駐車装置躯体が機敏に追従できるようになる。これにより、建築躯体と駐車装置躯体との間に介装された弾性圧縮可能な支持部が揺れによって建築躯体から離接することをより効果的に防止し、衝突による衝撃や振動、騒音等の発生を防止することができる。
前記支持部は、前記駐車装置躯体の周囲全周を囲むように設置するのが好ましい。これにより、対向位置に設けられた複数の支持部を、それぞれ均等に圧縮させ、駐車装置躯体を安定的に支持することができる。しかも、駐車装置躯体の地震時の荷重を建築躯体へ円滑に伝えることができる。
また、前記建築躯体が、前記駐車装置躯体の複数の外周面のうちの少なくとも1面を外部に露出させる形状である場合において、該建築躯体の、前記駐車装置躯体を外部に露出させる部分にフレーム部材を架設し、前記建築躯体と、前記フレーム部材とによって前記駐車装置躯体の周囲を、前記空間を介するように囲み、該空間に前記支持部を介装してもよい。
この構成により、建築躯体が必ずしも駐車装置躯体の周囲全面を囲む形状でなくても、建築躯体とフレーム部材とによって駐車装置躯体を取り囲み、これらと、駐車装置躯体との間に支持部を介装することにより、駐車装置躯体を建築躯体によって支持することができる。
このため、建築躯体を新たに建造する場合には、その形状の設計自由度を高めることができる。また、既存の建築躯体についても、フレーム部材を追加することで、建築躯体によって支持される駐車装置躯体を並設することが可能になる。なお、フレーム部材を後付けの外壁等としてもよい。
以上のように、本発明によれば、マンションやビル等の建築躯体の内部にタワー型の駐車装置躯体が組み込まれてなる機械式立体駐車装置において、地震や機械装置の駆動力等により駐車装置躯体が建築躯体に対して離接することによる衝撃の発生を防止するとともに、駐車装置躯体の軽量化とコストダウンを図り、併せて駐車装置躯体を支える建築躯体の負担を軽減することができる。
本発明の実施形態に係る機械式立体駐車装置と、この機械式立体駐車装置が組み込まれる建築躯体とを示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る機械式立体駐車装置と建築躯体の縦断面図である。 図2のIII−III線に沿う機械式立体駐車装置の横断面図である。 図3のIV部を拡大した支持部付近の平面図である。 図4のV−V矢視による支持部付近の側面図である。 本発明の変形例を示す建築躯体と駐車装置躯体の横断面図である。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る機械式立体駐車装置1と、この機械式立体駐車装置1が組み込まれるマンションやオフィスビル等の建築躯体2とを示す斜視図である。機械式立体駐車装置1は、鉄骨材料等で構成されたタワー型の駐車装置躯体3を備えており、その内部に多数の車両4を収容することができる。
図2にも示すように、建築躯体2は例えば10階以上の階層を持ち、その内部に、居住室やオフィス室等とは隔離された空洞6が形成されている。この空洞6は、地上階、あるいは地下階から所定の高さまで上下方向に延在している。駐車装置躯体3は空洞6の内部に立設されることによって建築躯体2の内部に組み込まれ、建築躯体2によって支持される。
図3にも示すように、駐車装置躯体3は、例えば平面視で四隅に位置して鉛直方向に延びる4本の主柱10(柱梁部材)と、これら4本の主柱10の間を相互に連結し、上下に多段に架設された水平な梁11,12(柱梁部材)と、対向する梁11の内側に接するとともに、梁11の両側の主柱10との間に間隔を空けて位置するように、それぞれ2本ずつ、合計4本設置されたガイド柱13とを備えて構成されている。これらの部材10,11,12,13は、例えばH形鋼によって形成されている。
図4,図5に示すように、主柱10と、梁11,12との間の連結部には柔構造(柔接合)が採用されている。例えば、主柱10には水平な連結プレート14が溶接されており、この連結プレート14に梁11,12がボルト、リベット、溶接等によって固定される、所謂ピン構造となっている。したがって、連結プレート14が撓むことにより、梁11,12は主柱10に対して上下方向に微小な角度で動くことができ、その際には主柱10と梁11,12にモーメントが発生しない。
図3に示すように、梁11,12に囲まれた空間内の両側に、上下方向に多段状にパレット格納棚15が設置されている。このパレット格納棚15はレール状であり、梁12とガイド柱13とに固定されている。これらのパレット格納棚15に、車両4を積載する鋼板製のパレット16が1枚ずつ出し入れ可能に載置されている。また、図2にも示すように、対向するパレット格納棚15の間に垂直な昇降通路18が設けられ、この中にリフト20(エレベータ状のパレット搬送機)が上下に昇降可能に設けられている。
リフト20は、例えば駐車装置躯体3の上部に設けられた図示しない昇降駆動装置から下方に延びる4本のワイヤロープ21に四隅を吊持され、上記昇降駆動装置が起動することによって昇降通路18内を上下に昇降することができる。リフト20は、例えばその両端に固定されたガイドバー20aが、H型断面を持つガイド柱13に係合することにより、前後・左右方向への動きを規制されながら昇降する。
リフト20には、パレット格納棚15との高さが一致した時に、空荷の、または車両4が積載されたパレット16を、リフト20からパレット格納棚15に、またはパレット格納棚15からリフト20に、スムーズに受け渡すことができる図示しない受渡機構が搭載されている。
車両入庫時は、リフト20が空のパレット16をパレット格納棚15から取り出して図示しない地上階に搬送し、図示しない入出庫口から車両4が進入してパレット16に載り、乗員が降りて入出庫口が閉じられるとリフト20が上昇して空のパレット格納棚15に車両4が積載されたパレット16を格納する。また、車両出庫時は、車両4が積載されたパレット16をリフト20が地上階に搬送し、入出庫口が開いて車両4が搬出される。
図2〜図5に示すように、駐車装置躯体3は、建築躯体2に設けられた空洞6の内壁部6aとの間に、例えば30cm〜50cm程度の空間Sを有するように構築されている。そして、この空間Sに、弾性圧縮変形が可能な複数の支持部25が、圧縮された状態で、建築躯体2と駐車装置躯体3とに密着するように介装されている。これらの支持部25は、平面視(図3参照)で駐車装置躯体2の周囲全周(本実施形態では周囲4面)を囲み、且つ側面視(図2参照)で駐車装置躯体2の上下方向複数箇所に位置するように、梁11,12の軸方向延長線上となる主柱10の側面に固定されている。
図2に示すように、各支持部25は、建築躯体2の各階層における床スラブ30の位置に整合するように内壁部6aに当接されるのが構造上望ましいが、床スラブ30の位置に限らず、他の位置(高さ)に支持部25を当接させることも考えられる。また、支持部25は、側面視(図2参照)で駐車装置躯体3の多段に配設された梁11,12の1段おきの高さに設けられているが、必ずしも1段おきでなくてもよい。
このように、建築躯体2の内壁部6aと、駐車装置躯体3との間に形成された空間Sに、弾性圧縮変形が可能な複数の支持部25が圧縮された状態で介装されている。これらの支持部25は、駐車装置躯体3の周囲全周(全面)を囲むように設置されている。これにより、駐車装置躯体3は、その鉛直方向の荷重を主柱10によって支持されながら、水平方向の荷重は支持部25を介して建築躯体2によって支持される。即ち、建築躯体2によって駐車装置躯体3の水平方向の動きが規制されている。
図4は支持部25の平面図、図5は支持部25の側面図である。
支持部25は、駐車装置躯体3の主柱10に密着するようにボルト35で固定されたベースプレート36を備えており、このベースプレート36に円筒状の支持筒部37が溶接等により固着されている。支持筒部37は内壁部6aに向かって水平に延び、その先端にジャッキプレート38が固着されている。また、ジャッキプレート38を貫通するジャッキボルト39が設けられており、このジャッキボルト39に調整ナット41とロックナット42とが螺合されている。そして、ジャッキボルト39の頭部に固着されたクッションプレート43に、ゴムや軟質樹脂等の弾性材料からなるクッション部材44が複数のボルト45で固定されている。クッション部材44はスプリング等、他の弾性圧縮可能な部材に置き換えてもよい。
ジャッキボルト39が内壁部6a側に延びるように調整ナット41を回すと、クッション部材44が内壁部6aに密着し、ここからさらに調整ナット41を締め込むと、クッション部材44が圧縮されて内壁部6aに強く押し付けられる。つまり、調整ナット41の締め加減でクッション部材44の圧縮量を自在に調整することができる。クッション部材44の圧縮量を調整した後、ロックナット42を調整ナット41側に押し付けるように締めると、調整ナット41の緩脱が防止される。
なお、図5に示すように、ベースプレート36とクッションプレート43の各々から延びるブラケット47,48が互いに重なってボルト49でスライド可能に締結されており、クッション部材44を脱落あるいは無用に回動させることなく、その圧縮量を調整できるようになっている。
駐車装置躯体3の建造時には、まず、調整ナット41が緩められた状態、即ちクッション部材44の先端面からベースプレート36までの長さが空間Sの間隔よりも小さくされた多数の支持部25がボルト35で駐車装置躯体3の各階層に取り付けられる。次に、駐車装置躯体3を挟んで対向し、同じ方向に圧縮される複数の支持部25におけるクッション部材44の圧縮量が均等になるように、且つ、駐車装置躯体3が空洞6の内部で正確に鉛直に起立するように、各支持部25の調整ナット41が調整され、その後、ロックナット42が締め付けられる。
各支持部25の圧縮量は、地震や機械装置の駆動力等によって建築躯体2と駐車装置躯体3とが揺動し、空洞6の内壁部6aに対する駐車装置躯体3の相対位置が変化した場合に、駐車装置躯体3を挟んで対向する2つの支持部25の一方が最大に圧縮されても、他方が内壁部6aから離れないように設定する必要がある。
また、各支持部25の圧縮量は、駐車装置躯体3の各高さ位置に応じて異ならせてもよい。例えば、下方の支持部25から、上方の支持部25に向かって圧縮量を大きく(または小さく)したり、下方の支持部25から上方の支持部25にかけて圧縮量が大→小→大(または小→大→小)となるようにしたりすることが考えられる。さらに、支持部25の設置間隔を高さ方向に異ならせてもよい。この圧縮量や設置間隔の設定は、地震力や機械装置駆動力等が作用した際における建築躯体2と駐車装置躯体3の振動特性や、建築強度、剛性等に応じて検討・解析して決定する必要がある。
以上のように構成された機械式立体駐車装置1は、その駐車装置躯体3が、建築躯体2との間に空間Sを有するように立設され、その鉛直方向の荷重は駐車装置躯体3を構成する主柱10によって支持される。また、水平方向の荷重は、建築躯体2によって支持されるように、支持部25が圧縮された状態で空間Sに介装されている。即ち、駐車装置躯体3は、建築躯体2との間に空間Sを有しながらも、実質的には支持部25を介して建築躯体2に密着した状態となっている。
このように、建築躯体2と駐車装置躯体3とが支持部25を挟んで密着しているため、例えば地震時に建築躯体2が揺れると、駐車装置躯体3は質量比の大きい建築躯体2の動きに強制的に追従して水平方向に変形する。このため、建築躯体2が駐車装置躯体3に対して相対的に揺動することができず、駐車装置躯体3が支持部25を介して建築躯体2と接触した状態が保たれる。したがって、従来の様に防振ゴムが建築躯体2との間で離間し、再接触する際の衝突力が発生することはない。なお、通常時においては、支持部25(クッション部材44)の弾力により、機械式立体駐車装置1の作動に伴う振動や騒音等が緩衝され、建築躯体2に伝播されることが防止される。
また、駐車装置躯体3は、水平方向を建築躯体2で支持されるために単独で自立する必要がない。したがって、駐車装置躯体3の主柱10の太さを、鉛直方向の荷重により座屈しない程度の太さに設定すればよく、建築躯体2による支持なしに自立できる程の太さにはしなくてもよい。このため、駐車装置躯体3の重量を大幅に軽減し、コストダウンを図るとともに、駐車装置躯体3を支える建築躯体2の負担を軽減することができる。
支持部25(クッション部材44)の圧縮量は、駐車装置躯体3を挟んで対向する2つの支持部25(44)の一方が最大に圧縮されても、他方が建築躯体2から離れないように設定されているため、建築躯体2と駐車装置躯体3とが大きく揺動しても、支持部25(44)が建築躯体2から離れることがない。このため、建築躯体2と駐車装置躯体3(支持部25)との間に衝突が発生することを確実に防止することができる。
また、支持部25は、その圧縮量を調整可能であるため、支持部25を建築躯体2と駐車装置躯体3との間に設置しやすい。さらに、支持部25の圧縮量を設置後に再調整することができる。例えば、実際の地震時における揺れ方を記録し、揺れがより少なくなるように圧縮量を再調整することができる。
支持部25の圧縮量を駐車装置躯体3の各高さ位置に応じて異ならせた場合には、建築躯体2に対する駐車装置躯体3の相対的な揺れを最小限にし、揺動時の衝撃力を低減させて建築躯体2の負担を軽減させることができる。
また、この機械式立体駐車装置1は、その駐車装置躯体3を構成する各柱梁部材10,11,12の連結部にピン接合等の柔構造(柔接合)を採用している。これにより、各柱梁部材10,11,12が、その連結部において互いに微小な角度変位を起こすことが可能になるため、地震時に水平力を受けて駐車装置躯体3が変形した場合に、各柱梁部材10,11,12にモーメントが発生しなくなる(連結部が剛接合であると揺動時に各柱梁部材10,11,12にモーメントが発生してしまう。)。
このため、駐車装置躯体3の柔軟性が高まり、地震時においては、揺動する建築躯体2の動きに駐車装置躯体3が機敏に追従できるようになる。これにより、建築躯体2と駐車装置躯体3との間に介装された弾性圧縮可能な支持部25(クッション部材44)が揺れによって建築躯体2から離接することをより効果的に防止することができる。
しかも、各柱梁部材10,11,12の連結部を柔構造とすることで、各柱梁部材10,11,12の軽量化および部材間の接合部の簡略化が可能になり、駐車装置躯体3のさらなる軽量化とコストダウンを図ることができる。従来の独立形式のタワー型の機械式立体駐車装置のように、水平方向の剛性を高めるための斜めの筋交部材等も必要ない。
さらに、上記のように駐車装置躯体3全体の柔軟性が高まり、揺動する建築躯体2の動きへの追従が容易になるため、建築躯体2の揺動時に支持部25が建築躯体2から離れないようにするために必要な支持部25(44)の圧縮量を小さくすることができる。このため、通常時における支持部25(44)の振動吸収性の低下が無く、機械式立体駐車装置1の作動振動や騒音等の緩衝効果を高めることができ、施工現場での施工性も向上することができる。
図6は、本発明の変形例を示す建築躯体と駐車装置躯体の横断面図である。ここに示すように、建築躯体2は、必ずしも駐車装置躯体3の周囲4面を全て囲む形状でなくてもよい。
例えば、図6に示す建築躯体2は、駐車装置躯体3の周囲2面に接するアングル状の横断面形状であり、駐車装置躯体3の残る2面が外部に露出する形状である。建築躯体2がこのような形状であっても、建築躯体2の、駐車装置躯体3を外部に露出させる部分にフレーム部材55を架設し、建築躯体2と、フレーム部材55とによって駐車装置躯体3の周囲4面を、空間Sを介するように囲み、該空間Sに支持部25を介装することにより、建築躯体2とフレーム部材55とによって駐車装置躯体3を支持することができる。フレーム部材55の形状は、横棒状、縦棒状、ケージ状、板(壁)状等、多様なものが考えられる。
このため、建築躯体2を新たに建造する場合には、その形状の設計自由度を高めることができる。また、既存の建築躯体2についても、フレーム部材55を追加することで、建築躯体2によって支持される駐車装置躯体3を並設することが可能になる。建築躯体2の横断面形状は、アングル状に限らず、駐車装置躯体3の周囲3面に接するチャンネル形状や、駐車装置躯体3の1面のみに接する矩形等であってもよい。また、フレーム部材55を後付けの外壁等としてもよい。
なお、本発明は上記実施形態の構成のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更や改良を加えることができ、このように変更や改良を加えた実施形態も本発明の権利範囲に含まれるものとする。
例えば、支持部25の構造や設置位置等は、他のものに変更することができる。また、支持部25を点在的に設けずに、連続的に設けること等も考えられる。さらに、各部の構造等についても、本実施形態のものに限定されることはなく、他の構造を用いることが可能である。
建築躯体2と駐車装置躯体3との間に、弾性圧縮可能な支持部25と共に、ショックアブソーバ等の衝撃吸収部材を併設してもよい。これにより、想定を超えるような揺動時における衝撃の吸収を補助したり、通常時における支持部25の圧縮量を小さくしたりすることができる。
1 機械式立体駐車装置
2 建築躯体
3 駐車装置躯体
4 車両
6 空洞
10 主柱(柱梁部材)
11,12 梁(柱梁部材)
13 ガイド柱
16 パレット
20 リフト
25 支持部
44 クッション部材
55 フレーム部材
S 空間

Claims (7)

  1. 建築躯体内に組み込まれると共に、前記建築躯体に支持される機械式立体駐車装置であって、
    前記建築躯体との間に空間を有するように立設される駐車装置躯体と、
    前記建築躯体が前記駐車装置躯体を水平方向で支持するように前記空間に介装される支持部と、を具備し、
    前記支持部は、弾性圧縮可能であり、圧縮された状態で、前記建築躯体と前記駐車装置躯体とに密着することを特徴とする機械式立体駐車装置。
  2. 前記支持部の圧縮量は、前記駐車装置躯体を挟んで対向する2つの前記支持部の一方が最大に圧縮されても、他方が前記建築躯体から離れないように設定されている請求項1に記載の機械式立体駐車装置。
  3. 前記支持部は、その圧縮量を調整可能である請求項1または2に記載の機械式立体駐車装置。
  4. 前記支持部の圧縮量を、前記駐車装置躯体の各高さ位置に応じて異ならせた請求項1から3のいずれかに記載の機械式立体駐車装置。
  5. 前記駐車装置躯体を構成する柱梁部材の連結部を柔構造とした請求項1から4のいずれかに記載の機械式立体駐車装置。
  6. 前記支持部は、前記駐車装置躯体の周囲全周を囲むように設置されている請求項1から5のいずれかに記載の機械式立体駐車装置。
  7. 前記建築躯体が、前記駐車装置躯体の複数の外周面のうちの少なくとも1面を外部に露出させる形状である場合において、
    該建築躯体の、前記駐車装置躯体を外部に露出させる部分にフレーム部材を架設し、
    前記建築躯体と、前記フレーム部材とによって前記駐車装置躯体の周囲を、前記空間を介するように囲み、該空間に前記支持部を介装したことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の機械式立体駐車装置。
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