JP2016141119A - 液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数のノズルが設置された噴射面に対する媒体の接触を有効に低減する。【解決手段】液体噴射ヘッドは、第1方向(X方向)に延在し、液体を噴射する複数のノズルNが分布する噴射面と、噴射面に形成され、液体が噴射される液体噴射側に向けて突出する突起部60とを具備する。噴射面は複数のノズルを囲んで封止する封止体が当接する当接領域Lを有し、その当接領域Lと突起部とを第1方向(X方向)に交差する第2方向(Y方向)に沿った仮想線Vt上に第1方向に沿って射影したときに、突起部の射影60’が当接領域の射影L’の境界を跨ぐように、噴射面に突起部60を配置した。【選択図】図9

Description

本発明は、インク等の液体を噴射する技術に関する。
複数のノズルから印刷用紙等の媒体に液体を噴射する液体噴射技術では、複数のノズルが形成された噴射面に残留した液体が媒体に付着し得るという問題がある。以上の問題を解決するために、例えば特許文献1には、複数のノズルが形成された吐出ヘッドについて、ノズル形成面の周辺であって、媒体の搬送方向の上流側と下流側とに可動片部を設置した液滴吐出装置が開示されている。可動片部は、ノズル形成面に対して媒体側に突出する。
特開2009−160786号公報
しかし、特許文献1の技術では、ノズル形成面の周辺に可動片部が設置されるから、ラインヘッドのようにノズル形成面が延在し、その面積が大きくなると、ノズル形成面に対する媒体の接触を有効に抑制できないという問題がある。
以上の事情を考慮して、本発明は、複数のノズルが設置された噴射面に対する媒体の接触を有効に低減することを目的とする。
[態様1]
以上の課題を解決するために、本発明の好適な態様(態様1)に係る液体噴射ヘッドは、第1方向に延在し、液体を噴射する複数のノズルが分布する噴射面と、噴射面に形成され、液体が噴射される液体噴射側に向けて突出する突起部とを具備し、噴射面は、複数のノズルを囲んで封止する封止体が当接する当接領域を有し、当接領域と突起部とを第1方向に交差する第2方向に沿った仮想線上に第1方向に沿って射影したときに、突起部の射影が当接領域の射影の境界を跨ぐように、突起部が配置される。態様1では、噴射面(例えばノズルが形成されるノズル板を固定する固定板がある場合はその固定板の液体噴射側の面、固定板がない場合はノズル板の液体噴射側の面でもよい)に、その液体噴射側に向けて突出して突起部を形成するから、媒体が変形(例えばカール)して噴射面に近づいても、突起部が邪魔になり媒体が噴射面までは届かないようにすることができる。
しかも態様1では、封止体が当接する噴射面の当接領域と突起部とを第1方向に交差(直交または斜行)する第2方向に沿った仮想線上に第1方向に沿って射影したときに、突起部の射影が当接領域の射影の境界を跨ぐように突起部が配置されるから、その突起部が邪魔になり媒体が噴射面の当接領域に接触することを有効に低減できる。これにより、噴射面の当接領域にインクが付着(残留)していても、そのインクが媒体に付着することを有効に低減できる。なお、突起部は、噴射面と一体であってもよく、噴射面と別体であってもよい。
[態様2]
態様1の好適例(態様2)において、当接領域は、第1方向に沿って複数配列されており、突起部は、隣合う当接領域同士の間に形成される。態様2では、第1方向に沿って複数の当接領域が配列され、隣合う当接領域同士の間に突起部が形成されるから、各封止体と噴射面との間のシール性を保持しつつ、それぞれの当接領域に残留したインクが媒体に付着することを、当接領域同士の間に形成された突起部により有効に低減できる。この場合、封止体の数を増やすほど、当接領域の数も増えるので、その間に設ける突起部の数も増やすことができる。このため、媒体にインクが付着することを低減する効果を高めることができる。
[態様3]
態様1または態様2の好適例(態様3)において、突起部は、噴射面に複数形成されており、各突起部は、仮想線上に第1方向に沿って射影したときに一続きになる。態様3では、噴射面に複数形成された各突起部が仮想線上に射影したときに一続きになるから、媒体が噴射面に近づいても、複数の突起部のいずれかに接触することで、噴射面に接触することを低減できる。これにより、噴射面の広範囲に渡って媒体の接触を有効に低減することができる。
[態様4]
態様1から態様3の何れかの好適例(態様4)において、突起部は、噴射面のうち、当接領域で囲まれる内側の領域に形成された突起部と、当接領域で囲まれる外側の領域に形成された突起部とを含む。態様4では、ノズルが配置される当接領域の内側の領域にも突起部を形成するから、その内側領域の突起部については、外側領域の突起部よりもノズルに近づけて配置できる。これにより、噴射面のノズルに媒体が接触することを低減する効果を高めることができるので、ノズルに残留したインクが媒体に付着することをより効果的に低減できる。
[態様5]
態様2または態様3の好適例(態様5)において、当接領域で囲まれる内側の領域と外側の領域とのそれぞれに形成された各突起部は、仮想線上に第1方向に沿って射影したときに、一続きになる。態様5では、当接領域で囲まれる内側の領域と外側の領域とのそれぞれに形成された各突起部は、仮想線上に第1方向に沿って射影したときに、一続きになるから、媒体が噴射面に近づいても、当接領域の内側に形成される突起部も含めたすべての突起部のいずれかに接触することで、媒体が噴射面に接触することを低減できる。これにより、当接領域に残留したインクのみならず、ノズルに残留したインクについても、媒体に付着することを効果的に低減できる。
[態様6]
態様3から態様5の何れかの好適例(態様6)において、各突起部は、噴射面からの高さが同じである。態様6では、噴射面からの各突起部の高さが同じであるから、噴射面と媒体との距離を広げることなく、噴射面に媒体が接触することを低減できる。すなわち、噴射面と媒体との距離(いわゆるプラテンギャップ)が広がると、媒体の表面にノズルからの液体が着弾する位置の誤差が顕在化するものの、これを防ぎつつ噴射面に媒体が接触することを防止できる。
[態様7]
態様1から態様6の何れかの好適例(態様7)において、噴射面には、ノズルが設けられたノズル板を液体噴射側に露出する開口部が複数設けられ、当接領域の射影の境界を跨ぐように配置された突起部は、複数の開口部の間に形成される。態様7では、当接領域の射影の境界を跨ぐように配置された突起部が複数の開口部の間に形成されるから、この突起部に、開口部内に残留したインクが媒体に付着することを低減する機能も担わせることができる。なお、噴射面に複数の突起部を形成する場合には、少なくとも1つの突起部が複数の開口部の間に形成されればよい。
[態様8]
態様7の好適例(態様8)において、複数の開口部の間に配置された突起部が、複数の突起部のうちで最も長くなる。態様8によれば、複数の突起部のうちで最も長くなる突起部が、噴射面における複数の開口部内の間に形成されるから、これがビード加工となるので、そのビード加工の効果によって、例えば開口部を形成する際のプレス加工により生じた噴射面の反りを効果的に矯正することができる。
[態様9]
本発明の好適な態様(態様9)に係る液体噴射装置は、媒体搬送方向へ媒体を搬送する搬送機構と、媒体搬送方向へ搬送される媒体に液体を噴射する液体噴射ヘッドと、を具備し、液体噴射ヘッドは、媒体搬送方向に直交する方向に、液体を噴射する複数のノズルが分布する噴射面と、噴射面に形成され、液体が噴射される液体噴射側に向けて突出する突起部とを備え、噴射面は、複数のノズルを囲んで封止する封止体が当接する当接領域を有し、当接領域と突起部とを媒体搬送方向に沿った仮想線上に射影したときに、突起部の射影が当接領域の射影の境界を跨ぐように、突起部が配置される。態様9では、封止体が当接する噴射面の当接領域と突起部とを第1方向に交差(直交または斜行)する第2方向に沿った仮想線上に射影したときに、突起部の射影が当接領域の射影の境界を跨ぐように突起部が配置されるから、その突起部が邪魔になり媒体が噴射面の当接領域に接触することを有効に低減できる。これにより、噴射面の当接領域にインクが残留していても、そのインクが媒体に付着することを有効に低減できる。液体噴射装置の好例は、印刷用紙等の媒体にインクを噴射する印刷装置であるが、本発明に係る液体噴射装置の用途は印刷に限定されない。
本発明の第1実施形態に係る液体噴射ヘッドを適用可能な印刷装置の構成図である。 図1に示す印刷装置の動作説明図であって、媒体の搬送に着目したものである。 第1実施形態に係る液体噴射ユニットにおける媒体と対向する面の構成を示す平面図である。 図3に示す液体噴射ユニットにおける液体噴射ヘッドの1つの構成例を示す分解斜視図である。 図4に示す液体噴射部の断面図である。 図4に示す固定板の構成例を示す六面図である。 図6に示す固定板に液体噴射部を固定した場合を説明するための図であって、図6に示す固定板のI−I断面図である。 図7に示す突起部の拡大図である。 第1実施形態に係る突起部と当接領域との関係を説明するための図であって、図6に示す噴射面の平面図である。 1個の固定板に2個の封止体を接触させた場合の図であって、図9に示す固定板のII−II断面図である。 第1実施形態の比較例に係る突起部の構成を説明するための平面図である。 第1実施形態に係る突起部の変形例を説明するための断面図である。 図12に示す突起部の構成を示す外観斜視図である。 第1実施形態に係る突起部の他の変形例の構成を説明するための断面図である。 第1実施形態に係る固定板の変形例を説明するための平面図である。 本発明の第2実施形態に係る液体噴射ヘッドの固定板の構成を説明するための平面図である。 第2実施形態に係る固定板の変形例を説明するための平面図である。 本発明の第3実施形態に係る液体噴射ヘッドの固定板の構成を説明するための平面図である。 1個の固定板に3個の封止体を接触させた場合の図であって、図18に示す固定板のIII−III断面図である。 第3実施形態に係る固定板の変形例を説明するための断面図である。 本発明の第4実施形態に係る液体噴射ヘッドの固定板の構成を説明するための断面図である。 第4実施形態に係る固定板の変形例を説明するための断面図である。 第5実施形態に係る液体噴射ユニットの噴射面の平面図であって、ノズル板に突起部を形成する場合の具体例を説明するための図である。 第5実施形態に係る噴射面の変形例を説明するための平面図である。 第6実施形態に係る液体噴射ユニットの噴射面の平面図である。 変形例に係る突起部の平面形状の説明図である。 変形例に係る突起部の断面形状の説明図である。
<第1実施形態>
先ず、本発明の第1実施形態に係る液体噴射装置について、インクジェット方式の印刷装置を例に挙げて説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るインクジェット方式の印刷装置10の部分的な構成図である。第1実施形態の印刷装置10は、液体の例示であるインクを印刷用紙等の媒体(噴射対象)12に噴射する液体噴射装置であり、制御装置22と搬送機構24と液体噴射ユニット26とを具備する。印刷装置10には、インクを貯留する液体容器(カートリッジ)14が装着される。
制御装置22は、印刷装置10の各要素を統括的に制御する。搬送機構24は、制御装置22による制御のもとで媒体12をY方向に搬送する。図2は、媒体12の搬送に着目した印刷装置10の構成図である。図1および図2に示すように、搬送機構24は、第1ローラー242と第2ローラー244とを包含する。第1ローラー242は、第2ローラー244からみてY方向の負側(媒体12の搬送方向の上流側)に配置されて媒体12を第2ローラー244側に搬送し、第2ローラー244は、第1ローラー242から供給される媒体12をY方向の正側に搬送する。ただし、搬送機構24の構造は以上の例示に限定されない。
図2に破線で図示される通り、第1ローラー242と第2ローラー244との間で媒体12は液体噴射ユニット26側に変形(例えばカール)し得る。例えば媒体12を順次に反転させて両面にインクを噴射する場合(両面印刷)を想定すると、片面のみにインクが噴射された状態で媒体12の変形は特に顕在化する。片面が印刷された状態で充分にインクを乾燥させれば媒体12の変形は抑制され得るが、例えば多数の媒体12を短時間で印刷する高速印刷の実行時には充分な乾燥時間を確保することが実際には困難であり、液体噴射ユニット26側に変形した状態の媒体12を搬送機構24で搬送する必要がある。
図1の液体噴射ユニット26は、液体容器14から供給されるインクを制御装置22による制御のもとで媒体12に噴射する。第1実施形態の液体噴射ユニット26は、Y方向に直交するX方向(第1方向)に長尺なラインヘッドである。図3は、液体噴射ユニット26のうち媒体12との対向面である噴射面(ノズル面)の平面図である。図3に示すように、液体噴射ユニット26の噴射面は、一方向(長手方向)に延在し、複数のノズル(噴射孔)Nが分布して設置される。噴射面がX-Y平面に平行な状態で所定の間隔をあけて媒体12に対向するように液体噴射ユニット26は配置される。搬送機構24による媒体12の搬送に並行して液体噴射ユニット26が媒体12にインクを噴射することで媒体12の表面に所望の画像が形成される。なお、X-Y平面(例えば変形のない媒体12の表面に平行な平面)に垂直な方向を以下ではZ方向と表記する。液体噴射ユニット26によるインクの噴射方向(例えば鉛直方向の下向き)がZ方向に相当する。また、液体噴射ユニット26の噴射面が延在する長手方向がX方向に相当し、噴射面の短手方向がY方向に相当する。
図2の破線で例示したように変形した媒体12を搬送する場面では、媒体12が液体噴射ユニット26の噴射面に接触し得る。このとき、噴射面にインクが残留していると、媒体12にインクが付着する可能性がある。そこで、本実施形態では、噴射面から突出する突起部を形成して、媒体12が噴射面に接触しないようにすることで、媒体12にインクが付着することを有効に低減できるようにしている。
このような突起部が形成される液体噴射ヘッドを備える第1実施形態の液体噴射ユニット26について説明する。図3は、第1実施形態の液体噴射ユニット26の構成例を説明するための図であって、媒体12との対向面(噴射面)を示す平面図である。図3に示すように、第1実施形態の液体噴射ユニット26は、複数(第1実施形態では6個)の液体噴射ヘッド30を具備する。各液体噴射ヘッド30は、液体容器14から供給されるインクを複数のノズルNから噴射する。図3に示すように、複数の液体噴射ヘッド30は、X方向に沿って配列された状態で液体噴射ユニット26の筐体(図示略)に固定される。
各液体噴射ヘッド30は、噴射面を規定する平板として、複数のノズルNを形成するノズル板46を露出して固定する固定板38を備える。固定板38には、図3においてZ方向の正側、すなわち複数のノズルNから液体が噴射される側(以下「液体噴射側」と表記する)に突出するように突起部60が形成される。各液体噴射ヘッド30の固定板38にはノズル板46を露出して配置する複数の開口部52が形成され、これら開口部52の間に、突起部60が配置される。図3に示す液体噴射ユニット26は、突起部60を各液体噴射ヘッド30ごとに1個ずつ配置した場合の例である。
このような液体噴射ユニット26によれば、各液体噴射ヘッド30に液体容器14からインクが供給されると、そのインクが複数のノズルNから噴射されて、図2に示すように液体噴射ユニット26に対向して搬送された媒体12に付着する。このとき、媒体12がカールすることで液体噴射ヘッド30の固定板38の噴射面に近づいても、突起部60が固定板38から液体噴射側に突出するので、媒体12が固定板38の噴射面に接触しないようにすることができる。これにより、媒体12にインクが付着することを有効に低減できる。
次に、図3に示す液体噴射ヘッド30の構成例について、図4を参照しながら詳細に説明する。図4は、液体噴射ユニット26を構成する液体噴射ヘッド30の分解斜視図である。なお、図3に示す複数の液体噴射ヘッド30はすべて同様の構成であるため、ここではその1つを取り出して説明する。図4に示すように、第1実施形態の液体噴射ヘッド30は、複数(第1実施形態では6個)の液体噴射部32と支持体34と流路構造体36と固定板38とを具備する。支持体34は、複数の液体噴射部32を収容および支持する筐体であり、例えば樹脂材料の射出成形や金属材料のダイキャスト成形で形成される。流路構造体36は、液体容器14から供給されるインクを複数の液体噴射部32に分配するための流路が形成された構造体であり、例えば流路の開閉または圧力を制御するための弁構造や、流路内のインクに混入した気泡や異物を捕集するためのフィルターを包含する。なお、支持体34と流路構造体36とを一体に形成することも可能である。
各液体噴射部32は、複数のノズルNからインクを噴射するヘッドチップとして構成される。図3に示すように、各液体噴射部32の複数のノズルNは、X方向に交差するW方向に沿って2列に配列される。図3に示すように、第1実施形態のW方向は、X-Y平面内でX方向およびY方向に対して所定の角度(例えば30°以上かつ60°以下の範囲内の角度)で傾斜する方向である。第1実施形態では、図3に示すように、X方向におけるピッチ(具体的には各ノズルNの中心間の距離)PXがY方向におけるピッチPYよりも狭くなるように複数のノズルNの位置が選定される(PX<PY)。以上の例示の通り、第1実施形態では、媒体12が搬送されるY方向に対して傾斜したW方向に複数のノズルNが配列されるから、例えば複数のノズルNをX方向に沿って配列した構成と比較して、媒体12のX方向における実質的な解像度(ドット密度)を高めることが可能である。
ここで、図4に示す液体噴射部32の構成例について、図5を参照しながら詳細に説明する。なお、図4に示す複数の液体噴射部32はすべて同様の構成であるため、ここではその1つを取り出して説明する。図5は、液体噴射部32のW方向に直交する断面構成を示す断面図である。図5に示すように、第1実施形態の液体噴射部32は、積層構造体である。ここでの液体噴射部32は、2個のノズルNを含み、各ノズルNに液体を供給して噴射する構造をそれぞれ、W方向に平行な対称軸に関して線対称に配置して構成される。ただし、液体噴射部32は、必ずしもこの構成に限られるものではなく、1個のノズルNに対応する構造からなるものであってもよいし、W方向に沿った2列間においてノズルNがW方向に千鳥配置となっていてもよい。液体噴射部32は、流路部材の1例としての流路基板41を備える。流路基板41の一方側(Z方向の負側)には、圧力室基板42と振動板43と筐体44と封止板45とが配置される。流路基板41の他方側にはノズル板46とコンプライアンス部47とが配置される。液体噴射部32の各要素は、概略的にはW方向に長尺な略平板状の部材であり、例えば接着剤で相互に固定される。
図5のノズル板46は、複数のノズルNが形成された基板である。第1実施形態のノズル板46は、図4からも把握される通りW方向に長尺な平板であり、例えばシリコンの単結晶基板で形成される。具体的には、図3に示すように、W方向に沿って2列に配列する複数のノズルNが各液体噴射部32のノズル板46に形成される。
図5の流路基板41は、インクの流路を構成する平板である。第1実施形態の流路基板41には、開口部412と供給流路414と連通流路416とが形成される。供給流路414および連通流路416はノズルN毎に形成された貫通孔であり、開口部412は複数のノズルNにわたり連続する貫通孔である。筐体44に形成された収容部(凹部)442と流路基板41の開口部412とを相互に連通させた空間は、液体容器14から筐体44の導入流路443を介して供給されるインクを貯留する貯留室(リザーバー)SRとして機能する。
図5のコンプライアンス部47は、貯留室SR内のインクの圧力変動を抑制するための要素であり、弾性膜472と支持板474とを具備する。弾性膜472は、フィルム状に形成された可撓性の部材であり、貯留室SRの壁面(具体的には底面)を構成する。支持板474は、ステンレス鋼等の高剛性の材料で形成された平板であり、流路基板41の開口部412が弾性膜472で閉塞されるように弾性膜472を流路基板41の表面に支持する。支持板474のうち弾性膜472を挟んで貯留室SRに重なる領域には開口部476が形成される。支持板474の開口部476の内側の空間(以下「ダンパー室」という)SDで弾性膜472が貯留室SR内のインクの圧力に応じて変形することで貯留室SR内の圧力変動が抑制(吸収)される。すなわち、ダンパー室SDは、貯留室SR内の圧力変動が吸収されるように弾性膜472を変形させるための空間として機能する。
図5の圧力室基板42にはノズルN毎に開口部422が形成される。振動板43は、弾性的に振動可能な平板であり、圧力室基板42のうち流路基板41とは反対側の表面に固定される。圧力室基板42の各開口部422の内側で振動板43と流路基板41とに挟まれた空間は、貯留室SRから供給流路414を介して供給されるインクが充填される圧力室(キャビティ)SCとして機能する。各圧力室SCは、流路基板41の連通流路416を介してノズルNに連通する。また、振動板43のうち圧力室基板42とは反対側の表面には圧電素子432がノズルN毎に形成される。各圧電素子432は、相互に対向する電極層の間に圧電体層を介在させた駆動素子である。複数の圧電素子432は封止板45で封止される。
以上に例示した構造の複数の液体噴射部32が図4の固定板38に固定される。図6は、固定板38の構成図(六面図)である。図4および図6に示すように、第1実施形態の固定板38は、支持部382と複数の周縁部384とを包含する。支持部382は、相互に反対側に位置する第1面Q1と第2面Q2とを含む平板状の部分である。図6に示すように、第1実施形態の支持部382は、W方向に延在する一対の縁辺とX方向に延在する一対の縁辺とで画定される矩形状(具体的には平行四辺形状)に成形される。支持部382の第1面Q1はZ方向の負側の表面であり、第2面Q2はZ方向の正側(媒体12側)の表面である。支持部382の第2面Q2は撥水加工されている。他方、各周縁部384は、支持部382の各縁辺に連続し、支持部382の第1面Q1または第2面Q2に対して略直交するようにZ方向の負側に曲折された部分である。例えばステンレス鋼等の高剛性の材料で所定の形状に成形された平板を曲折することで支持部382と複数の周縁部384とが一体に構成される。
図7は、固定板38(支持部382)と液体噴射部32との関係を説明するための図であり、図6に示すI−I断面図に相当する。図4および図7に示すように、液体噴射ヘッド30の複数の液体噴射部32は、固定板38の開口部52にノズル板46が露出するように、例えば接着剤により固定板38の支持部382の第1面Q1に固定される。そして、このように支持部382の第1面Q1に複数の液体噴射部32が固定された状態で、固定板38の各周縁部384が例えば接着剤により図4に示す支持体34に固定される。以上に例示した構造の複数の液体噴射ヘッド30が、図3に示すように、固定板38の第2面Q2をZ方向の正側に向けた状態でX方向に配列される。以上の説明から理解される通り、複数の液体噴射ヘッド30の第2面Q2で構成される平面が噴射面に相当する。
図6および図7に示すように、本実施形態のノズル板72を露出する開口部52は、媒体12との対向面を構成する固定板38の支持部382に形成される。支持部382には各液体噴射部32に対応する複数(6個)の開口部52が形成され、各開口部52は相互に所定の間隔をあけてX方向に配列する。各開口部52は、平面視(Z方向に垂直な方向からみて)でW方向に沿って延在する長尺状の貫通孔である。図3に示すように、各液体噴射部32のノズル板46が1個の開口部52の内側に位置する状態で各液体噴射部32は支持部382の第1面Q1に固定される。以上の説明から理解される通り、固定板38の各開口部52は、各液体噴射部32の複数のノズルNを露出させるための貫通孔である。図7に示すように、開口部52の内側の空間(具体的には開口部52の内周面とノズル板46の外周面との隙間)には、例えば樹脂材料で形成された充填材54が充填される。したがって、充填材54を形成しない構成と比較して、開口部52の内側の空間に大量のインクが進入および滞留する可能性を低減できるという利点がある。他方、親水性の樹脂材料で充填材54を形成した構成では、各ノズルNから噴射されたインクが充填材54の表面に付着し易いという事情がある。
図7に示すように、第1実施形態では、コンプライアンス部47の支持板474のうち弾性膜472とは反対側の表面が固定板38の第1面Q1に例えば接着剤で固定される。すなわち、支持板474の開口部476が固定板38の第1面Q1で閉塞される。支持板474の開口部476の内側で弾性膜472と第1面Q1との間に挟まれた空間が、弾性膜472を振動させるためのダンパー室SDとして機能する。
図6および図7に示すように、本実施形態の突起部60は、媒体12との対向面(噴射面)を構成する固定板38の支持部382に形成される。支持部382には1個の突起部60が形成され、突起部60は固定板38の第2面Q2からZ方向の正側(媒体12側)に突出する。図3に示すように、第1実施形態の突起部60は、X方向に相互に隣合う開口部52の間の領域に形成され、開口部52と同様にW方向に沿って延在する。ここでの突起部60は、W方向の長さ(全長)が、W方向における開口部52の長さよりも長い長尺状(直線状)に形成される。この突起部60の長さについての詳細は後述する。
図6から理解される通り、固定板38の支持部382のうち各周縁部384(支持部382の各縁辺)と開口部52との間の領域には突起部60は形成されない。したがって、周縁部384の曲折に起因して開口部52および突起部60の各々の位置や相互間の位置関係に誤差が発生する可能性を低減することが可能である。また、周縁部384と開口部52との間に突起部60が形成された構成と比較して周縁部384の曲折が容易であるという利点もある。
図7に示すように、平面視で突起部60に重ならない位置に各液体噴射部32は設置される。具体的には、液体噴射部32のうち固定板38の第1面Q1に接合される支持板474は第2面Q2側の各突起部60には平面視で重ならない。また、突起部60のダンパー室SDは平面視で突起部60に重ならない。突起部60のダンパー室SDが平面視で突起部60に重なる構成では、突起部60の内側の空間にダンパー室SDが連通し、ダンパー室SDの特性(容積や圧力)に誤差が発生する可能性がある。本実施形態では突起部60が平面視でダンパー室SDに重ならないから、各ダンパー室SDの特性を均一化することが可能である。
第1実施形態の突起部60は、固定板38と一体に形成される。具体的には、固定板38に対する絞り加工により突起部60が形成される。図8は、任意の1個の突起部60の形状の具体例を示す拡大図である。図8に示すように、突起部60は、W方向(すなわち突起部60の長手方向)の両端側に位置する端面62と両端間に位置する側面64とを含む立体的な構造体である。突起部60のうち各側面64が交差する頂上部は曲面状に成形される。図8には、W方向に平行な断面とW方向に垂直な断面とが併記されている。各断面図から理解される通り、第2面Q2に対する突起部60の端面62の角度θaは、第2面Q2に対する突起部60の側面64の角度θbよりも小さい。すなわち、突起部60の各端面62は側面64と比較してなだらかな傾斜面である。
図8に示すように、第2面Q2に対する突起部60の高さHは、W方向の全長のうち端面62以外の区間で実質的に一定である。具体的には、突起部60のW方向の全長のうち90%以上の区間にわたり高さHは所定値に維持される。図8に示すように、突起部60の高さHは固定板38(支持部382)の板厚Tを上回る(H>T)。具体的には、固定板38の板厚Tが0.08mm程度であるのに対し、突起部60の高さHは0.4mm〜0.6mm程度である。また、前述の通り、固定板38の第2面Q2は撥水加工されるから、第2面Q2に形成される各突起部60の表面(各端面62および各側面64)にも撥水性が付与される。したがって、突起部60の表面にインクが残留する可能性を低減できるという利点がある。
また、突起部60の高さHは、固定板38(支持部382)の板厚Tを上回る(H>T)から、例えば突起部60の高さHが固定板38の板厚Tを下回る構成と比較して、固定板38の第2面Q2に対する媒体12の接触を有効に低減できるという利点がある。更に、開口部52の内周面とノズル板46の外周面との隙間(両者間の空間の容積)を小さくし、当該隙間に充填される充填材54の表面に対するインクの付着を低減することが可能である。
なお、突起部60の端面62の角度θaが急峻(例えば直角に近い)な構成では、端面62と第2面Q2とで構成される角部に媒体12の先端が係止して媒体12にシワ等の変形が発生する可能性がある。第1実施形態では、端面62の角度θaが側面64の角度θbよりも小さい角度に抑制されるから、媒体12の先端が端面62に係止する可能性(ひいては媒体12の変形の可能性)を低減できるという利点がある。
第1実施形態では、このような突起部60を、固定板38の第2面Q2からZ方向の正側(媒体12側)に突出するように形成するから、例えば図2に破線で図示されるように第1ローラー242と第2ローラー244との間で、媒体12が液体噴射ユニット26側に変形(例えばカール)したときに、その媒体12が突起部60に接触することで、固定板38の第2面Q2までは届かないようにすることができる。
また、第1実施形態の固定板38には、ノズル板46以外の部材(具体的には流路基板41およびコンプライアンス部47)を介してノズル板46が固定される。すなわち、固定板38とノズル板46とは双方とも流路基板41の一方側(Z方向の正側)に配置される。したがって、例えば固定板38をノズル板46の表面に直接に接合する構成と比較して、媒体12とノズル板46との間の間隔を縮小することができるので、結果的に媒体12の表面におけるインクの着弾位置の誤差を低減できるという利点もある。また、複数の液体噴射部32が共通の固定板38に固定されるから、例えば各液体噴射部32が個別の部材に固定される構成と比較して、各液体噴射部32の相互間の位置関係を高精度に調整できるという利点がある。
(突起部と封止体の当接領域との関係)
ところで、第1実施形態の印刷装置10は、ノズルNの保守動作(例えばノズル清掃)を行うときなどに、必要に応じてノズルNを封止(密閉)する封止機構(キャッピング機構)を備える。封止機構は、キャップ状の封止体を備え、固定板38の第2面(噴射面)Q2にその封止体を当接させることで、ノズルNを露出する開口部52を囲むように封止する。しかも、封止体はインクの水分が蒸発しないように湿度を保持するようになっているのでインクが付着し易い。このため、インクが付着した封止体を、固定板38の第2面Q2に当接すると、第2面Q2のうち封止体が当接する領域(以下「当接領域」という)にインクが転写して付着する。このように固定板38の第2面Q2に付着したインクは、図示しないブレードなどでワイピングすることで除去できる。ところが、ワイピングを行ってもすべてのインクを除去することはできず、第2面Q2にインクが残留してしまうことがある。そこで、固定板38の第2面Q2の当接領域に残留したインクが媒体12に付着することを有効に低減するため、本実施形態に係る突起部60の長さ(全長)や配置位置は、この当接領域を考慮しながら決定される。
以下、具体的に突起部60と当接領域との関係を説明する。図9は、本実施形態の突起部60と封止機構28の当接領域Lとの関係を説明するための図であって、固定板38の第2面Q2の平面図である。図10は、固定板38に封止機構28の封止体282を接触させた場合の図であって、図9に示すII−II断面図である。図10に示す封止機構28は、キャップ状の封止体282を2個備える。各封止体282は、固定板38の第2面Q2の当接領域Lにそれぞれ当接し、ノズルNを露出する開口部52を3個ずつ囲んで封止するようになっている。
図9に示すように、各封止体282は、基礎部284と封止部286とが一体でキャップ状になるように形成された弾性体であり、例えば樹脂材料の射出成形で形成される。基礎部284はキャップの底部を構成する矩形平板状の部分であり、封止部286はキャップの側部を構成する矩形枠状の部分である。封止部286は、基礎部284の周縁から環状に突出して基礎部284とは反対側に開口を形成し、その内側に封止空部となる内部空間Pを形成する。
このような封止機構28によれば、その封止部286で各ノズルNを囲むように、封止部286の端面(基礎部284とは反対側の頂上面)が固定板38の第2面Q2の当接領域Lに当接することで、各ノズルNを内部空間Pに臨ませた状態で密閉することができる。このように、固定板38の第2面Q2のうち、当接領域Lは封止体282が当接する領域であり、その内側の領域L1と外側の領域L2とに分ける境界領域となる。当接領域Lの内側領域(当接領域Lの内周縁の内側領域)L1は、封止体282で封止される領域であり、当接領域Lの外側領域(当接領域Lの外周縁の外側領域)L2は、封止体282で封止されない領域である。
本実施形態の突起部60の長さ(全長)や配置位置は、このような当接領域Lとの関係で決定される。具体的には図9に示すように、当接領域Lと突起部60とを、第2面Q2の長手方向である第1方向(X方向)に直交する短手方向である第2方向(Y方向)に沿った仮想線Vt上に第1方向(X方向)に沿って射影したときに、突起部60の射影60’が当接領域Lの射影L’の境界B1、B2を跨ぐように配置する。ここで、本実施形態では、搬送方向が第2方向(Y方向)に一致するので、仮想線Vtも搬送方向に沿うこととなる。ここでの当接領域Lは矩形であり、当接領域Lの射影L’は直線になる。当接領域Lの射影L’の直線の両端部は、当接領域Lの外周縁の一部の射影に相当する。この当接領域Lの射影L’の直線の一端が境界B1となり、他端が境界B2となる。なお、境界B1、B2よりも外側は、外側領域L2の射影L2’となる。
このような射影L’の直線が存在する範囲(境界B1〜B2の範囲)が当接領域Lの範囲であり、インクが付着している可能性がある範囲である。このため、本実施形態では、図9に示すように、突起部60のW方向の長さ(全長)を、当接領域Lの射影L’の境界B1〜B2の範囲を超える長さにすることにより、1個の突起部60で射影L’の境界B1、B2の両方を跨ぐように配置したものである。これによれば、突起部60の射影60’のY方向の範囲が、当接領域Lの射影L’のY方向の範囲を包含するから、Y方向に沿って搬送される媒体12がカールすることで液体噴射ヘッド30の固定板38に近づいても、媒体12が当接領域L全体に接触しないようにすることができる。これにより、当接領域Lに付着したインクが媒体12に付着することを有効に低減できる。
また、図9に示す突起部60は、X方向に相互に隣合う当接領域Lの間に形成されるから、各封止体282と固定板38の第2面Q2との間のシール性を保持しつつ、当接領域Lに残留したインクが媒体12に付着することを1個の突起部60で有効に低減できる。さらに、図10に示すように、第1実施形態の突起部60は、複数の開口部52の間に配置されることになるから、この突起部60に、開口部52内に残留したインクが媒体12に付着することを低減する機能も担わせることができる。この点は、図9に示す突起部60の射影60’のY方向の範囲が、開口部52が含まれる当接領域Lの射影L’のY方向の範囲を包含することになることからも理解できる。
(第1実施形態の比較例)
ここで、仮想線Vtにおける突起部60の射影60’が、当接領域Lの射影L’の境界B1、B2を跨げないほど、W方向の長さ(全長)が短い突起部60を配置した場合を第1実施形態の比較例として詳細に説明する。図11は、比較例に係る突起部60の構成を説明するための平面図である。図11の突起部60の全長は、当接領域Lの射影L’の範囲内に突起部60の射影60’が包含されるほど短い。このため、突起部60の射影60’が、当接領域Lの射影L’の境界B1、B2を跨っていない。このような比較例では、突起部60の長さが当接領域Lの射影L’の境界B1と射影B2まで届かないため、Y方向に搬送された媒体12がカールすることで液体噴射ヘッド30の固定板38に近づくと、媒体12が境界B1と境界B2のいずれかに近づいたときに突起部60から外れるため、当接領域Lに接触する可能性がある。このとき、当接領域Lにインクが残留していると、そのインクが媒体12に付着してしまう可能性がある。
この点、第1実施形態の突起部60の長さ(全長)は、その射影60’の範囲が当接領域Lの射影L’を包含するほど長く、境界B1、B2を跨るように延出しているため、カールした媒体12が当接領域Lの付近に近づいたとしても、当接領域Lの射影L’の境界B1と境界B2を跨って延出する突起部60の部分に接触するので、当接領域Lに接触することなく通り過ぎる。これにより、当接領域Lに付着したインクが媒体12に付着する可能性を大幅に低減することができる。
(第1実施形態に係る突起部の変形例)
次に、第1実施形態に係る突起部60の変形例について、図12および図13を参照しながら説明する。上述した図7の突起部60は、固定板38と一体で構成される場合について説明したが、ここでは、突起部60を固定板38と別体で構成した場合を例に挙げる。図12は、第1実施形態に係る突起部60の変形例を説明するための図であって、突起部60を固定板38と別体で構成した場合の断面図であり、図7に対応する。図13は、図12に示す突起部60の構成を示す外観斜視図である。なお、図12と図13とでは突起部60の上下が反転している。図12、図13に示す突起部60は、例えば樹脂材料の射出成形で長尺状の接合部68と一体に形成されて当該接合部68の表面682から突出する。突起部60の形状は図9に示す突起部60と同様である。
他方、図12に示す固定板38には、W方向に沿って延在する貫通孔56が突起部60毎に形成される。貫通孔56の横幅は、突起部60の横幅を上回るとともに接合部68の横幅を下回る寸法である。接合部68は固定板38の第1面Q1に固定される。具体的には、接合部68が平面視で液体噴射部32に重ならないように、接合部68のうち突起部60が形成された表面682が第1面Q1に例えば接着剤で固定される。接合部68の表面682が第1面Q1に固定された状態で、突起部60は貫通孔56を介して第2面Q2側に突出する。
このように図12に示す突起部60も、固定板38の第2面Q2から突出する部分が、図9に示す突起部60と同様の形状になるから、図9に示す突起部60と同様の効果を奏することができる。なお、固定板38に対する絞り加工で形成される図9の突起部60では、突起部60の形成時に発生する応力に起因して固定板38が変形し得るものの、図12に示す突起部60は、固定板38とは別体で構成され、固定板38に固定される(したがって固定板38の絞り加工は不要である)から、図9に示す突起部60と比較して固定板38の平坦性を維持し易く、平坦性の高い固定板38の製造が容易であるという利点がある。他方、図9に示す突起部60は、固定板38と一体に形成されるから、液体噴射ヘッド30の部品点数の削減や製造工程の簡素化(別体の突起部60を固定板38に接着する工程の省略)が実現される。
(第1実施形態係る突起部の他の変形例)
次に、第1実施形態に係る突起部60の他の変形例について、図14を参照しながら説明する。上述した図12では、固定板38と別体に形成された突起部60を第1面Q1に接合する場合について説明したが、ここでは、固定板38と別体に形成された突起部60を第2面Q2に接合する場合を例に挙げる。図14は、第1実施形態に係る突起部60の他の変形例を説明するための断面図である。図14の構成では、図9に示す突起部60と同様の形状の突起部60を、固定板38とは別体で形成し、この突起部60を固定板38の第2面Q2に接合する。これにより、図14の突起部60も、図9に示す突起部60と同様の効果を奏することができる。また、図14の突起部60は、固定板38の第2面Q2に直接接合するから、突起部60を接着するための面積を充分に確保できるので、図12の突起部60よりも機械的な強度を確保し易い(媒体12の衝突による突起部60の脱落等を防止できる)という利点がある。他方、図12の構成によれば、突起部60が設置された接合部68が固定板38の第1面Q1に接合されるから、図14の構成と比較して、突起部60の設置に利用される接着剤が第2面Q2の面上にはみ出し難い(ひいては接着剤の付着でノズルNが閉塞される可能性を低減できる)という利点がある。
(第1実施形態に係る固定板の変形例)
次に、第1実施形態に係る固定板38の変形例について、図15を参照しながら説明する。図15は、第1実施形態に係る固定板38の変形例を説明するための平面図である。
図15においても、図9と同様の仮想線Vtを想定する。上述した図9に示す固定板38は、各液体噴射ヘッド30の固定板38ごとに、突起部を1個ずつ配置する場合を説明したが、これに限られるものではなく、例えば図15に示すように各液体噴射ヘッド30の固定板38ごとに、突起部を複数個ずつ配置してもよい。図15は、1個の固定板38に、2個の突起部60A、60Bを配置したものである。各突起部60A、60BはX方向に相互に隣合う当接領域Lの間に配置される。各突起部60A、60Bは互いにW方向にずれて、X方向に重なるように配置される。突起部60Aは、仮想線Vtにおける突起部60Aの射影60A’が当接領域Lの射影L’の境界B1を跨ぐように配置され、突起部60Bはその射影60B’が当接領域Lの射影L’の境界B2を跨ぐように配置される。
このように各突起部60A、60Bを配置することで、各突起部60A、60Bの射影60A’、60B’は、重なって全体で一続きの射影60’となる。しかも、その一続きの射影60’は、当接領域Lの射影L’の境界B1、B2を跨いだ直線となる。なお、各突起部60A、60Bはそれらの射影60A’、60B’が全体で一続きの射影60’となっていれば、必ずしも各突起部60A、60Bの射影60A’、60B’が重ならなくてもよい。
これによれば、Y方向に搬送される媒体12がカールしても、固定板38から液体噴射側に突出する突起部60A、60Bのいずれかに接触するので、当接領域Lも含めて固定板38の第2面(噴射面)Q2の広範囲に渡って媒体12が接触しないようにすることができる。これにより、図9に示す突起部60と同様に、当接領域Lに残留したインクが媒体12に付着することを有効に低減できる。この場合、突起部の数は2個に限られるものではなく、3個以上であってもよい。突起部が3個以上の場合においても、各突起部の射影が全体で一続きの射影となり、その一続きの射影が当接領域Lの射影L’の境界B1、B2を跨るように、各突起部60A、60Bを配置することで、図9に示す突起部60の場合と同様の効果を奏することができる。また、固定板38の第2面Q2からの各突起部60A、60Bの高さを同じにすることで、固定板38の第2面Q2と媒体12との距離を広げることなく、第2面Q2に媒体12が接触することを低減できる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を以下に説明する。なお、以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。図16は、第2実施形態に係る液体噴射ヘッドの固定板の構成を説明するための平面図である。図16においても、図9と同様の仮想線Vtを想定する。上述した第1実施形態では、図9に示すように、固定板38の隣合う当接領域Lの間のみに、すなわち当接領域Lの外側領域L2のみに突起部60を形成した場合について説明したが、第2実施形態では、この突起部60に加えて当接領域Lの内側領域L1にも、突起部60Cを形成する場合を例に挙げる。
図16では、図9と同様の突起部60が固定板38の当接領域Lの間に形成されている。しかもこの突起部60は、図9と同様に仮想線Vtにおける突起部60の射影60’が当接領域Lの射影L’の境界B1、B2を跨ぐように配置される。図16ではさらに、突起部60Cが固定板38の当接領域Lの内側領域L1にも形成されている。内側領域L1に形成される突起部60Cは、X方向に相互に隣合う開口部52の間の領域に配置され、開口部52と同様にW方向に沿って延在する。ここでの突起部60Cは、W方向の長さ(全長)が、W方向における開口部52と同じ長さの長尺状(直線状)に形成される。
このように、図16の突起部60は、図9に示す突起部60と同様の形状であり、図9と同様に当接領域Lの間に形成されるから、媒体12が当接領域Lに接触しないようにすることができる。これにより、図9に示す突起部60と同様に、当接領域Lに残留したインクが媒体12に付着することを有効に低減できる。さらに、図16の突起部60Cは、当接領域Lの内側領域(当接領域Lの内周縁の内側領域)L1に配置されるから、当接領域Lの外側領域L2よりも、開口部52に近づけて配置することができる。これにより、ノズル板46が露出する開口部52に媒体12が接触することを低減する効果を高めることができるので、開口部52の近傍(特に充填材54)の表面やノズル板72の表面に残留したインクが媒体12に付着することを効果的に低減できる。なお、当接領域Lの内側領域L1に配置する突起部60Cの数は、図15に示す場合に限られるものではない。
また、当接領域Lの内側領域L1に形成される突起部60Cは、ノズル板72が露出する開口部52に近いほど、その開口部52に媒体12が接触する可能性を低下できるので、開口部52の内側に残留したインクが媒体12に付着する可能性をより低下させることができる。この点、第1実施形態では、このような開口部52が形成された固定板38に直接突起部60Cが形成されるから、固定板38とは別体の要素に突起部60Cを形成する構成と比較して、固定板38の開口部52と突起部60Cとの距離を大幅に短縮することできる。したがって、開口部52の内側に残留したインクが媒体12に付着する可能性を低減できるという前述の効果は格別に顕著である。しかも、上記のように固定板38の開口部52と突起部60Cとの距離が短縮されるので、開口部52の内側に残留したインクが媒体12に付着することを低減するために必要な突起部60Cの高さHも低減できる。したがって、媒体12と固定板38との間に必要な間隔(いわゆるプラテンギャップ)をより縮小することができるので、結果的に媒体12の表面におけるインクの着弾位置の誤差を低減できるという利点もある。また、固定板38の第2面Q2からの各突起部60、60Cの高さを同じにすることで、固定板38の第2面Q2と媒体12との距離を広げることなく、第2面Q2に媒体12が接触することを低減できる。また、図16に示すように、第2実施形態では、複数の突起部60、60Cのうちで最も長くなる突起部60が、固定板38の第2面Q2における複数の開口部52内の間に形成されるから、これがビード加工となるので、そのビード加工の効果によって、例えば開口部52を形成する際のプレス加工により生じた固定板38の反りを効果的に矯正することができる。この点については、以下に説明する他の実施形態でも同様である。
(第2実施形態に係る固定板の変形例)
次に、第2実施形態に係る固定板38の変形例について、図17を参照しながら説明する。図17は、第2実施形態に係る固定板38の変形例を説明するための平面図である。図17においても、図16と同様の仮想線Vtを想定する。上述した図16では、当接領域Lの間に配置される突起部60を、各固定板38に1個ずつ配置した場合を説明したが、これに限られるものではなく、例えば図17に示すように各固定板38に複数個ずつ突起部60を配置してもよい。図17は、1個の固定板38に、2個の突起部60A、60Bを配置したものである。2個の突起部60A、60Bは、上述した図15のようにW方向に重ねて配置してもよいが、図17に示すようにW方向に離間させて配置してもよい。図17の突起部60Aは、仮想線Vtにおける突起部60Aの射影60A’が、当接領域Lの射影L’の境界B1を跨ぐように配置され、突起部60Bは、仮想線Vtにおける突起部60Bの射影60B’が、当接領域Lの射影L’の境界B2を跨ぐように配置される。
図17のように突起部60A、60Bを離間して配置した場合には、突起部60A、60Bの射影60A’、60B’だけでは一続きにはならない。ところが、突起部60A、60Bの射影60A’、60B’および各突起部60Cの射影60C’が全体で一続きの射影60’となり、この一続きの射影60’が当接領域Lの射影L’の境界B1、B2を跨ぐように、各突起部60A、60B、60Cが固定板38に配置される。これによれば、Y方向に搬送される媒体12がカールしても、固定板38から液体噴射側に突出する突起部60A、60B、60Cのいずれかに接触するので、図16の場合と同様の効果を奏することができる。なお、各突起部60A、60Bはそれらの射影60A’、60B’および各突起部60Cの射影60C’が全体で一続きの射影60’となり、その一続きの射影60’が当接領域Lの射影L’の境界B1、B2を跨ぐようになっていれば、どのように配置されていてもよい。また、固定板38の第2面(噴射面)Q2からの各突起部60A、60B、60Cの高さを同じにすることで、固定板38の第2面Q2と媒体12との距離を広げることなく、第2面Q2に媒体12が接触することを低減できる。この点については、以下に説明する他の実施形態でも同様である。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態を以下に説明する。第1および第2実施形態では、各固定板38に封止体282を2個ずつ当接させる封止機構28を備えた場合について説明したが、第3実施形態では、各固定板38に封止体282を3個ずつ当接させる封止機構28を備えた場合を例に挙げる。
図18、図19は、第3実施形態に係る液体噴射ヘッドの固定板の構成を説明するための図である。図18は、第3実施形態の突起部60と封止機構28の当接領域Lとの関係を説明するための図であって、固定板38の第2面Q2の平面図である。図19は、固定板38に封止機構28の封止体282を接触させた場合の図であって、図18に示すIII−III断面図である。図19に示す封止機構28は、キャップ状の封止体282を3個備える。各封止体282は、固定板38の第2面Q2の当接領域Lにそれぞれ当接し、ノズルNを露出する開口部52を2個ずつ囲んで封止するようになっている。図19に示す各封止体282は、基礎部284と封止部286とが一体でキャップ状になるように形成された弾性体である。図19に示す各封止体282は、図10の各封止体282よりもX方向の幅が狭い点を除けば、図10の各封止体282と同様の構成である。
図19に示す封止機構28では、3個の封止体282を備えるため、図18に示すように固定板38の第2面Q2の当接領域Lの数も3個になる。このため、図18に示す固定板38では、隣合う当接領域Lの間の領域が2カ所になるので、それぞれの領域に1個ずつ合計2個の突起部60を形成することができる。各突起部60は図9に示す突起部60と同様に、仮想線Vtにおける各突起部60の射影60’が当接領域Lの射影L’の境界B1、B2の両方を跨ぐように配置される。
以上に例示した第3実施形態における固定板38によれば、封止体282の数を2個に増やすことにより、各固定板38の当接領域Lの間に形成する突起部60も2個に増やすことができる。これにより、固定板38の第2面Q2と各封止体282との間のシール性を保持しつつ、媒体12が当接領域Lに接触することを低減する効果を高めることができるので、当接領域Lに付着したインクが媒体12に付着することをより効果的に低減できる。
なお、1個の固定板38に当接させる封止体282の数は、2個(第1および第2実施形態)や3個(第3実施形態)に限られるものではなく、4個以上であってもよい。この場合、封止体282の数を増やすほど、当接領域Lの数も増えるので、その間に設ける突起部60の数も増やすことができる。このため、当接領域Lに接触することを低減する効果をさらに高めることができるので、媒体12にインクが付着することをより効果的に低減できる。
ただし、固定板38の第2面Q2と各封止体282とのシール性は、各封止体282を所定の押圧力で第2面Q2に押しつけることで確保されるため、封止体282の数を増やすほど、第2面Q2が各封止体282全体から受ける力も大きくなる。このため、第2面Q2が封止体282から受ける力も考慮しつつ、封止体282の数と突起部60の数を決めることが好ましい。
また、封止体282の数は1個であってもよい。封止体282が1個の場合は、当接領域Lも1個なので、当接領域LのX方向の一方または両方に突起部60を形成することができる。この場合も、突起部60を仮想線Vtにおける各突起部60の射影60’が当接領域Lの射影L’の境界B1、B2の両方を跨ぐように配置することで、当接領域Lに媒体12が接触することを低減できる。
(第3実施形態に係る固定板の変形例)
次に、第3実施形態に係る固定板38の変形例について、図20を参照しながら説明する。図20は、第3実施形態に係る固定板38の変形例を説明するための平面図である。
図20においても、図18と同様の仮想線Vtを想定する。上述した図18では、固定板38の第2面Q2における2カ所の当接領域Lの間の領域に、それぞれ1個ずつ突起部60を形成し、1個の突起部60の射影60’が当接領域Lの射影L’の境界B1、B2の両方を跨ぐように配置した場合を例に挙げた。これに対して、図20では、固定板38の第2面Q2における2カ所の当接領域Lの間の領域にそれぞれ1個ずつ形成した突起部60A、60Bの長さ(全長)を短くし、互いにW方向にずらして配置した場合を例に挙げる。突起部60Aは、仮想線Vtにおける突起部60Aの射影60A’が当接領域Lの射影L’の境界B1を跨ぐように配置され、突起部60Bはその射影60B’が当接領域Lの射影L’の境界B2を跨ぐように配置される。
このように各突起部60A、60Bを配置することで、各突起部60A、60Bの射影60A’、60B’は、重なって全体で一続きの射影60’となる。しかも、その一続きの射影60’は、当接領域Lの射影L’の境界B1、B2を跨いだ直線となる。なお、各突起部60A、60Bはそれらの射影60A’、60B’が全体で一続きの射影60’となっていれば、必ずしも各突起部60A、60Bの射影60A’、60B’が重ならなくてもよい。
これによれば、Y方向に搬送される媒体12がカールしても、固定板38から液体噴射側に突出する突起部60A、60Bのいずれかに接触するので、媒体12が当接領域Lに接触しないようにすることができる。これにより、図18に示す突起部60と同様に、当接領域Lに残留したインクが媒体12に付着することを有効に低減できる。この場合、当接領域Lの間に形成される突起部の数は1個に限られるものではなく、2個以上であってもよい。当接領域Lの間に形成される突起部が2個以上の場合においても、各突起部の射影が全体で一続きの射影となり、その一続きの射影が当接領域Lの射影L’の境界B1、B2を跨るように、各突起部を配置することで、図18に示す突起部60の場合と同様の効果を奏することができる。
<第4実施形態>
本発明の第4実施形態を以下に説明する。図21は、第4実施形態に係る液体噴射ヘッドの固定板の構成を説明するための平面図である。図21においても、第3実施形態と同様に当接領域Lが3個の場合であり、図18と同様の仮想線Vtを想定する。上述した第3実施形態では、図18に示すように、固定板38の隣合う当接領域Lの間のみに、すなわち当接領域Lの外側領域L2のみに突起部60を形成した場合について説明したが、第4実施形態では、この突起部60に加えて当接領域Lの内側領域L1にも、突起部60Cを形成する場合を例に挙げる。
図21では、図18と同様の突起部60が固定板38の2カ所の当接領域Lの間にそれぞれ形成されている。しかも各突起部60はそれぞれ、図18と同様に仮想線Vtにおける突起部60の射影60’が当接領域Lの射影L’の境界B1、B2を跨ぐように配置される。図16ではさらに、突起部60Cが固定板38の当接領域Lの内側領域L1にも形成されている。内側領域L1に形成される突起部60Cは、X方向に相互に隣合う開口部52の間の領域に配置され、開口部52と同様にW方向に沿って延在する。ここでの突起部60Cは、W方向の長さ(全長)が、W方向における開口部52と同じ長さの長尺状(直線状)に形成される。
このように、図21の突起部60は、図18に示す突起部60と同様の形状であり、図18と同様に当接領域Lの間に形成されるから、媒体12が当接領域Lに接触しないようにすることができる。これにより、図18に示す突起部60と同様に、当接領域Lに残留したインクが媒体12に付着することを有効に低減できる。さらに、図21の突起部60Cは、当接領域Lの内側領域(当接領域Lの内周縁の内側領域)L1に配置されるから、当接領域Lの外側領域L2よりも、開口部52に近づけて配置することができる。これにより、ノズル板46が露出する開口部52に媒体12が接触することを低減する効果を高めることができるので、開口部52の内側に残留したインクが媒体12に付着することを効果的に低減できる。なお、当接領域Lの内側領域L1に配置する突起部60Cの数は、図21に示す場合に限られるものではない。
(第4実施形態に係る固定板の変形例)
次に、第4実施形態に係る固定板38の変形例について、図22を参照しながら説明する。図22は、第4実施形態に係る固定板38の変形例を説明するための平面図である。図22においても、図21と同様の仮想線Vtを想定する。上述した図21では、2カ所の当接領域Lの間の領域にそれぞれ1個ずつ突起部60を形成し、1個の突起部60が射影L’の境界B1、B2の両方を跨ぐように配置したものである。これに対して、図22では、2カ所の当接領域Lの間の領域にそれぞれ1個ずつ形成した突起部60A、60Bの長さを短くし、互いにW方向にずらして配置したものである。2個の突起部60A、60Bは、上述した図20のようにW方向に重ねて配置してもよいが、図22に示すようにW方向に離間させて配置してもよい。図22の場合も、突起部60Aは、仮想線Vtにおける突起部60Aの射影60A’が、当接領域Lの射影L’の境界B1を跨ぐように配置され、突起部60Bは、仮想線Vtにおける突起部60Bの射影60B’が、当接領域Lの射影L’の境界B2を跨ぐように配置される。
図22のように突起部60A、60Bを離間して配置した場合には、突起部60A、60Bの射影60A’、60B’だけでは一続きにはならない。ところが、突起部60A、60Bの射影60A’、60B’および各突起部60Cの射影60C’が全体で一続きの射影60’となり、この一続きの射影60’が当接領域Lの射影L’の境界B1、B2を跨ぐように、各突起部60A、60B、60Cが固定板38に配置される。これによれば、Y方向に搬送される媒体12がカールしても、固定板38から液体噴射側に突出する突起部60A、60B、60Cのいずれかに接触するので、図21の場合と同様の効果を奏することができる。なお、各突起部60A、60Bはそれらの射影60A’、60B’および各突起部60Cの射影60C’が全体で一続きの射影60’となり、その一続きの射影60’が当接領域Lの射影L’の境界B1、B2を跨ぐようになっていれば、どのように配置されていてもよい。
<第5実施形態>
本発明の第5実施形態を以下に説明する。上述した第1〜第4実施形態では、複数のノズル板46を固定する固定板38を設けた液体噴射ヘッドについて、固定板38の第2面Q2を、複数のノズルNが分布する噴射面として例示し、その固定板38に突起部60を形成した場合を説明した。第5実施形態では、固定板38を設けない液体噴射ヘッドについて、ノズル板72のノズル噴射側の面を、複数のノズルNが分布する噴射面として例示し、そのノズル板72に突起部60を形成する場合について説明する。
図23は、第5実施形態の液体噴射ユニット26のうち媒体12に対向する噴射面の平面図である。図23に示すように、第5実施形態の液体噴射ユニット26は、媒体12に対向するノズル板72を具備するX方向に長尺なラインヘッドである。ノズル板72は、媒体12の全幅にわたるX方向に長尺な平板である。
図23に示すように、ノズル板72には、複数のノズル分布領域がX方向に配列されている。各ノズル分布領域は、平面視で台形状(具体的には等脚台形)の領域であり、X方向に相互に隣合う各ノズル分布領域の間ではその台形状領域の上底と下底との位置関係が反転する。各ノズル分布領域には、X方向およびY方向にわたり複数のノズルNが形成される。このように、図23に示すノズル板72では、Z方向の正側に位置する表面(媒体12との対向面)が、複数のノズルNが分布する噴射面として機能する。
図23に示す液体噴射ユニット26は複数の貯留室SRを具備する。各貯留室SRは、第1実施形態と同様に、複数のノズルNから噴射されるインクを貯留する空間である。具体的には、平面視で(噴射面に垂直な方向からみて)各ノズル分布領域の頂点に対応した位置に貯留室SRが形成される。貯留室SRから複数の流路に分配されたインクが各ノズルNから噴射される。
各ノズル分布領域は、当接領域Lで囲まれている。各当接領域Lには図示しない封止機構の封止体がそれぞれ当接するようになっている。このように、当接領域Lは封止体が当接する領域であり、その内側の領域L1と外側の領域L2とに分ける境界領域となる。当接領域Lの内側領域(当接領域Lの内周縁の内側領域)L1は、封止体で封止される領域であり、当接領域Lの外側領域(当接領域Lの外周縁の外側領域)L2は、封止体で封止されない領域である。
このような第5実施形態のノズル板72の噴射面には、複数の突起部60が液体噴射側に突出して形成される。各突起部60の形状は、上述した第1実施形態の突起部60と同様である。各突起部60は、X方向に相互に隣合う当接領域Lの間に形成される。ここでは、各当接領域Lが台形状であり交互に反転して配置されているため、その台形状領域の側部の傾斜に沿って、各突起部60も交互に傾きが反転しながら傾斜して配置される。具体的には、X方向に相互に隣合う各ノズル分布領域の間隙内で台形の各脚の方向に沿う直線状の突起部60が形成される。このような第5実施形態のノズル板72では、X方向に相互に隣合う各突起部60は、X方向に直交する軸線Aに対して線対称の関係にある。
各突起部60は、当接領域Lと突起部60とを第1方向(X方向)に直交する第2方向(Y方向)に沿った仮想線Vt上に射影したときに、各突起部60の射影60’が各当接領域Lの射影L’の境界B1、B2を跨ぐように配置される。なお、この仮想線Vtの方向(第2方向)についても、第1実施形態の場合と同様に、長手方向である第1方向(X方向)に直交する方向に限られるものではなく、第1方向(X方向)に交差する方向であれば、例えば傾斜する方向であってもよい。
以上に例示した第5実施形態では、ノズル板72そのものに設ける各突起部60を、第1実施形態と同様に、隣合う当接領域Lの間に形成するから、Y方向に搬送される媒体12がカールしても、液体噴射側に突出する各突起部60に接触するので、媒体12が各当接領域Lに接触しないようにすることができる。これにより、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。また、複数のノズルNが配列された噴射面から突出する突起部60が、ラインヘッドの長手方向であるX方向に交差(直交または傾斜)する方向に沿って設置される。したがって、X方向に沿って突起部60が形成された構成と比較して、媒体12が搬送されるY方向の広範囲に渡って噴射面に対する媒体12の接触を低減できるという利点もある。
(第5実施形態に係るノズル板の変形例)
次に、第5実施形態に係るノズル板72の変形例について、図24を参照しながら説明する。図24は、第5実施形態に係るノズル板72の変形例を説明するための平面図である。図24においても、図23と同様の仮想線Vtを想定する。図23では、ノズル板72の噴射面においてX方向に相互に隣合う当接領域Lの間の領域に、それぞれ1個ずつ突起部60を形成し、1個の突起部60の射影60’が当接領域Lの射影L’の境界B1、B2の両方を跨ぐように配置した場合を例に挙げた。これに対して、図24では、長さ(全長)を短くした各突起部60A、60Bを交互に、当接領域Lの側部に沿ってずらして配置した場合を例に挙げる。各突起部60Aは、仮想線Vtにおける突起部60Aの射影60A’が当接領域Lの射影L’の境界B1を跨ぐように配置され、各突起部60Bはその射影60B’が当接領域Lの射影L’の境界B2を跨ぐように配置される。
このように各突起部60A、60Bを配置することで、各突起部60A、60Bの射影60A’、60B’は、重なって全体で一続きの射影60’となる。しかも、その一続きの射影60’は、当接領域Lの射影L’の境界B1、B2を跨いだ直線となる。なお、各突起部60A、60Bはそれらの射影60A’、60B’が全体で一続きの射影60’となっていれば、必ずしも各突起部60A、60Bの射影60A’、60B’が重ならなくてもよい。これによれば、Y方向に搬送される媒体12がカールしても、液体噴射側に突出する各突起部60A、60Bのいずれかに接触するので、媒体12が当接領域Lに接触しないようにすることができる。これにより、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
<第6実施形態>
本発明の第6実施形態を以下に説明する。ここでは、固定板38を設けない液体噴射ヘッドについて、ノズル板72そのものを、ノズル板72のノズル噴射側の面を、複数のノズルNが分布する噴射面として例示し、そのノズル板72に突起部60(60A、60B、60C)を形成する他の具体例について説明する。
図25は、第6実施形態の液体噴射ユニット26のうち媒体12に対向する噴射面の平面図である。図25に示すように、第6実施形態の液体噴射ユニット26は、X方向に千鳥状に配列(いわゆるスタガ配置)された複数の液体噴射ヘッド30を具備する。複数の液体噴射ヘッド30はそれぞれ、複数のノズルNがX-Y平面内に形成されたノズル板を具備する。
各ノズル板は、当接領域Lで囲まれている。各当接領域Lには図示しない封止機構の封止体がそれぞれ当接するようになっている。このように、当接領域Lは封止体が当接する領域であり、その内側の領域L1と外側の領域L2とに分ける境界領域となる。当接領域Lの内側領域(当接領域Lの内周縁の内側領域)L1は、封止体で封止される領域であり、当接領域Lの外側領域(当接領域Lの外周縁の外側領域)L2は、封止体で封止されない領域である。
このような第6実施形態のノズル板72の噴射面には、複数の突起部60が液体噴射側に突出して形成される。各突起部60の形状は、上述した第1実施形態の突起部60と同様である。各突起部60は、X方向に相互に隣合う当接領域Lの間に形成される。ここでの当接領域Lは格子状に配置されるので、各当接領域LのX方向の両側に突起部60を配置している。
各突起部60は、当接領域Lと突起部60とを第1方向(X方向)に直交する第2方向(Y方向)に沿った仮想線Vt上に射影したときに、各突起部60の射影60’が各当接領域Lの射影L’の境界B1、B2を跨ぐように配置される。なお、この仮想線Vtの方向(第2方向)についても、第1実施形態の場合と同様に、長手方向である第1方向(X方向)に直交する方向に限られるものではなく、第1方向(X方向)に交差する方向であれば、例えば傾斜する方向であってもよい。
以上に例示した第6実施形態では、ノズル板72そのものに設ける各突起部60を、第1実施形態と同様に、隣合う当接領域Lの間に形成するから、Y方向に搬送される媒体12がカールしても、液体噴射側に突出する各突起部60に接触するので、媒体12が各当接領域Lに接触しないようにすることができる。これにより、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
以上詳細に説明した第1実施形態から第6実施形態は、複数のノズルNが設置された噴射面から突出する突起部60が設置された構成として包括的に表現され、噴射面を形成する部材の機能や用途は不問である。第1実施形態ないし第4実施形態のように固定板38で噴射面が形成されるか、第5実施形態または第6実施形態のようにノズル板72で噴射面が形成されるかに関わらず、前述の各実施形態で例示した各種の構成(例えば突起部60の形状等)が同様に適用される。
<変形例>
以上に例示した形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
(1)突起部60の平面形状(Z方向からみた突起部60の外形)は前述の各実施形態の例示には限定されない。例えば図26に例示した平面形状の突起部60を形成することも可能である。例A1の突起部60は平面形状が矩形状(長方形状)であり、例A2の突起部60は平面形状が弓形状(半月状)である。例A2の構成では、噴射面(第2面Q2)に接触するワイパー(図示略)をW方向に垂直な方向(図20の左方向)に移動させて噴射面のインクを払拭する場合に、ワイパーで押圧されたインクが、図26に破線の矢印で図示されるように突起部60の側面に沿ってX方向の正側および負側に移動する。したがって、噴射面のインクの残留(ふき残し)が低減されるという利点がある。また、図26の例A3のように、中央部の横幅が両端部を下回る平面形状の突起部60を形成することも可能である。また、複数の突起部60をW方向に沿って配列した構成も採用され得る。
(2)突起部60の断面形状(W方向に垂直な断面内における突起部60の表面の形状)は前述の各形態の例示に限定されない。例えば図27に例示した断面形状の突起部60を形成することも可能である。例B1の突起部60は断面形状が矩形状(長方形状)であり、例B2の突起部60は断面形状が弓形状である。なお、突起部60の断面形状は線対称な形状に限定されない。例えば、図27の例B3のように、噴射面(第2面Q2)に垂直な側面64Aと噴射面に傾斜する側面64Bとで構成される三角形状の断面形状の突起部60を形成することも可能である。なお、前述の実施形態や図27の例B2および例B3のように突起部60が噴射面に対する傾斜面を包含する構成では、例えば図27の例B1の構成と比較して、噴射面に付着したインクをワイパーにより効果的に払拭できるという利点がある。
(3)第1実施形態から第4実施形態では、各液体噴射部32におけるコンプライアンス部47の支持板474を固定板38の第1面Q1に固定したが、液体噴射部32のうち固定板38に接合される部材は支持板474に限定されない。例えば、液体噴射部32のうち固定板38との対向面以外の場所にコンプライアンス部47を設置した構成やコンプライアンス部47を省略した構成では、流路基板41のうちZ方向の正側の表面を固定板38の第1面Q1に例えば接着剤で固定することも可能である。
(4)液体噴射部32がインクを噴射する方式は、圧電素子を利用した前述の方式(ピエゾ方式)に限定されない。例えば、加熱により圧力室内に気泡を発生させて圧力室内の圧力を変化させる発熱素子を利用した方式(サーマル方式)の液体噴射ヘッドにも本発明は適用され得る。
(5)以上の各形態で例示した印刷装置10は、印刷に専用される機器のほか、ファクシミリ装置やコピー機等の各種の機器に採用され得る。もっとも、本発明の液体噴射装置の用途は印刷に限定されない。例えば、色材の溶液を噴射する液体噴射装置は、液晶表示装置のカラーフィルターを形成する製造装置として利用される。また、導電材料の溶液を噴射する液体噴射装置は、配線基板の配線や電極を形成する製造装置として利用される。
10……印刷装置(液体噴射装置)、12……媒体、14……液体容器、22……制御装置、24……搬送機構、242……第1ローラー、244……第2ローラー、26……液体噴射ユニット、28……封止機構、282……封止体、30……液体噴射ヘッド、32……液体噴射部、34……支持体、36……流路構造体、38……固定板、382……支持部、384……周縁部、41……流路基板、42……圧力室基板、43……振動板、44……筐体、45……封止板、46,72……ノズル板、47……コンプライアンス部、472……弾性膜、474……支持板、52……開口部、54……充填材、56……貫通孔、60……突起部、60(60A、60B)……突起部、60C……突起部、60’(60A’、60B’)……突起部の射影、60C’……突起部の射影、68……接合部、Q1……第1面、Q2……第2面、N……ノズル、Vt……仮想線、L……当接領域、L’……当接領域の射影、L1……内側領域、L1’……内側領域の射影、L2……外側領域、L2’……外側領域の射影、B1、B2……当接領域の射影の境界、SR……貯留室、SC……圧力室、SD……ダンパー室。

Claims (9)

  1. 第1方向に延在し、液体を噴射する複数のノズルが分布する噴射面と、
    前記噴射面に形成され、液体が噴射される液体噴射側に向けて突出する突起部と、を具備し、
    前記噴射面は、前記複数のノズルを囲んで封止する封止体が当接する当接領域を有し、
    前記当接領域と前記突起部とを前記第1方向に交差する第2方向に沿った仮想線上に前記第1方向に沿って射影したときに、前記突起部の射影が前記当接領域の射影の境界を跨ぐように、前記突起部が配置された、
    液体噴射ヘッド。
  2. 前記当接領域は、前記第1方向に沿って複数配列されており、
    前記突起部は、隣合う前記当接領域同士の間に形成される
    請求項1の液体噴射ヘッド。
  3. 前記突起部は、前記噴射面に複数形成されており、
    前記各突起部は、前記仮想線上に前記第1方向に沿って射影したときに、一続きになる
    請求項1または請求項2の液体噴射ヘッド。
  4. 前記突起部は、前記噴射面のうち、前記当接領域で囲まれる内側の領域に形成された前記突起部と、前記当接領域で囲まれる外側の領域に形成された前記突起部とを含む
    請求項1から請求項3の何れかの液体噴射ヘッド。
  5. 前記当接領域で囲まれる内側の領域と外側の領域とのそれぞれに形成された前記各突起部は、前記仮想線上に前記第1方向に沿って射影したときに、一続きになる
    請求項4の液体噴射ヘッド。
  6. 前記各突起部は、前記噴射面からの高さが同じである
    請求項3から請求項5の何れかの液体噴射ヘッド。
  7. 前記噴射面は、前記ノズルが設けられたノズル板と、前記ノズル板を前記液体噴射側に露出する開口が複数設けられ、前記ノズル板を固定する固定板とを有し、
    前記固定板における前記複数の開口の間に、前記突起部が形成される
    請求項1から請求項6の何れかの液体噴射ヘッド。
  8. 前記複数の開口部の間に配置された突起部が、前記複数の突起部のうちで最も長くなる
    請求項7の液体噴射ヘッド。
  9. 媒体搬送方向へ媒体を搬送する搬送機構と、
    前記媒体搬送方向へ搬送される媒体に液体を噴射する液体噴射ヘッドと、を具備し、
    前記液体噴射ヘッドは、
    前記媒体搬送方向に直交する方向に、前記液体を噴射する複数のノズルが分布する噴射面と、
    前記噴射面に形成され、液体が噴射される液体噴射側に向けて突出する突起部と、を備え、
    前記噴射面は、前記複数のノズルを囲んで封止する封止体が当接する当接領域を有し、
    前記当接領域と前記突起部とを前記媒体搬送方向に沿った仮想線上に射影したときに、前記突起部の射影が前記当接領域の射影の境界を跨ぐように、前記突起部が配置された、
    液体噴射装置。
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