JP2016136829A - モータユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】モータユニットにおける大型化を抑えること。
【解決手段】モータユニットは、ステータ30、モータ軸11、ロータ33等からなるモータ12と、該モータ12を制御する制御装置39と、ヒートシンク38と、ロータハウジング35と、を含む複数の構成要素を有する。また、これら複数の構成要素を収容するためのステータハウジング20(モータハウジング14)を備える。そして、複数の構成要素がステータハウジング20に収容されるなかでそのうちのステータ30、ロータハウジング35、及びヒートシンク38をステータハウジング20は、それぞれステータハウジング20に対して圧入して固定されるようにした。
【選択図】図1
【解決手段】モータユニットは、ステータ30、モータ軸11、ロータ33等からなるモータ12と、該モータ12を制御する制御装置39と、ヒートシンク38と、ロータハウジング35と、を含む複数の構成要素を有する。また、これら複数の構成要素を収容するためのステータハウジング20(モータハウジング14)を備える。そして、複数の構成要素がステータハウジング20に収容されるなかでそのうちのステータ30、ロータハウジング35、及びヒートシンク38をステータハウジング20は、それぞれステータハウジング20に対して圧入して固定されるようにした。
【選択図】図1
Description
本発明は、モータユニットに関する。
従来、モータ軸を有し回転動作するモータと、駆動電力を供給することによりモータの回転動作を制御する制御装置とをユニット化したモータユニットとしては、例えば、特許文献1に記載のモータユニット(駆動装置)が発案されている。特許文献1のモータユニットでは、ステータ、ロータハウジング、ヒートシンク等の複数の構成要素をステータハウジングの内部に収容してユニット化するようにしている。
ところで、上記特許文献1では、上記ステータハウジングに対してヒートシンクがねじにより固定されている。すなわちこの場合、ヒートシンクを固定するためのスペース、すなわちねじを挿通するためのスペースの確保が必要となっている。もっとも、モータユニットは、その径内において、上述したステータ、ロータハウジング、ヒートシンク以外にも多種の構成を有している。そのため、ヒートシンクを固定するためのスペースを設けるとき、モータユニットを径方向外側に拡げて確保するしかないことから、モータユニットが大型化してしまう可能性がある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、大型化を抑えることができるモータユニットを提供することにある。
上記課題を解決するモータユニットは、複数のティースを有してなるステータと、ステータの同軸状に設けられてなるモータ軸と、モータ軸と一体に回転可能に設けられてなるロータと、これらステータ、モータ軸、及びロータからなるモータを制御する制御装置と、放熱を促す機能を有するヒートシンクと、モータ軸を回転自在に支持し、モータとヒートシンクとの間に設けられてなるロータハウジングと、を含んでいる。そして、こうしたモータユニットは、ステータ、モータ軸、ロータ、制御装置、及びヒートシンクを内部に収容するハウジングを備え、ステータ、ロータハウジング、及びヒートシンクは、それぞれハウジングに対して圧入されている。
上記構成によれば、ステータ、ロータハウジング、及びヒートシンクがそれぞれハウジングに対して圧入によって固定されるとき、ねじ等の固定手段を用いなくてもよいこととなる。また特に、ヒートシンクを固定する際にもそのためのスペース、すなわちねじを挿通するためのスペースを確保する必要もないことから、ヒートシンクを固定するためにモータユニットが径方向外側に拡がってしまうことが抑えられる。すなわちこの場合、モータユニットにおける大型化を抑えることができる。
上記構成のように、ステータ、ロータハウジング、及びヒートシンクをそれぞれハウジングに対して圧入するとき、それぞれの圧入の締め代の調整が厳密になされていないと、ハウジングに対する固定の維持を十分になすことができない構成要素が現れうることとなる。例えば、ロータハウジングにおける圧入の締め代が大きいとき、該ロータハウジングのハウジングに対する圧入により該ハウジングが変形することとなる。すなわちこの場合、ロータハウジングに隣り合って固定されるヒートシンクにおける圧入の締め代を該ロータハウジングよりも大きく調整していなければ、ハウジングに対する該ヒートシンクの固定の維持を十分になすことができないこととなる。
そこで、ステータ、ロータハウジング、及びヒートシンクの少なくともいずれかとハウジングとの間には、ばね機構を有することが好ましい。
この構成によれば、ステータ、ロータハウジング、及びヒートシンクの少なくともばね機構を有する構成については、ハウジングに対して圧入されるとき、該ばね機構が弾性変形することとなる。すなわちこの場合、ばね機構を有する構成については、ハウジングに対して圧入されるときであっても、ハウジングに対する他の構成の固定の維持に支障をきたしてしまうようなハウジングの変形を抑えることができるようになる。したがって、ハウジングに対する固定の維持を十分になすことができる構成を容易に実現できる。
この構成によれば、ステータ、ロータハウジング、及びヒートシンクの少なくともばね機構を有する構成については、ハウジングに対して圧入されるとき、該ばね機構が弾性変形することとなる。すなわちこの場合、ばね機構を有する構成については、ハウジングに対して圧入されるときであっても、ハウジングに対する他の構成の固定の維持に支障をきたしてしまうようなハウジングの変形を抑えることができるようになる。したがって、ハウジングに対する固定の維持を十分になすことができる構成を容易に実現できる。
上記モータユニットにおけるハウジングとしては、具体的に、ステータ、ロータハウジング、及びヒートシンクが圧入される開口部を有するステータハウジングと、ステータハウジングにおける開口部を塞ぐカバーと、を備えており、ステータハウジングにおける開口部には、カバーを取り付けるための取付部が設けられるものであったりする。
このように、ステータハウジングにカバーを取り付けるための取付部が設けられるとき、ステータ、ロータハウジング、及びヒートシンクのそれぞれのステータハウジングに対する圧入により該ステータハウジングが変形してしまうと、取付部も変形してしまうこととなる。すなわちこの場合、ステータハウジングとカバーとの組み付け作業が困難になるだけでなく、組み付け後のステータハウジングとカバーとの間のシール性が低下される可能性がある。
しかしながら、上述したように、ステータ、ロータハウジング、及びヒートシンクの少なくともいずれかの構成とハウジングとの間には、ばね機構を有する構成であれば、取付部の変形の原因であるハウジングの変形を抑えることができる。すなわちこの場合、ステータハウジングにカバーを取り付けるための取付部が設けられるなかで、ステータ、ロータハウジング、及びヒートシンクがそれぞれハウジングに対して圧入されるにもかかわらずステータハウジングとカバーとの組み付け作業が困難になることを抑えることができる。またさらに、取付部の変形を抑制するため、組み付け後のステータハウジングとカバーとの間のシール性が低下されることを抑えることができる。
上記モータユニットにおいて、ロータハウジングは、円板状の本体部を備え、本体部には、本体部の周上から径方向外側に突出する突部と、本体部の突部に対向する径方向内側の部分に設けられた切抜部と、を有しており、ばね機構は、突部と切抜部とから構成されることでステータとヒートシンクとの間に設けられるロータハウジングに一体に構成されてなることが好ましい。
この構成によれば、ロータハウジングにばね機構が一体に構成されるとき、該ロータハウジングがステータハウジングに対して圧入されることによる該ステータハウジングの変形が抑えられることとなる。すなわちこの場合、ロータハウジングに隣り合って固定されるヒートシンクにおける圧入の締め代が足らず、ハウジングに対する該ヒートシンクの固定の維持が十分になされないといった事態の発生を抑えることができる。
そして、ハウジングに対するヒートシンクの固定の維持が十分になされないといった事態の発生を抑えることができるとき、該ヒートシンクにおける圧入の締め代を無駄に大きくする必要もなくなる。すなわちこの場合、ヒートシンクがステータハウジングに対して圧入されることによるステータハウジングにおける取付部の変形をより好適に抑えることができる。
本発明によれば、モータユニットにおける大型化を抑えることができる。
(第1実施形態)
以下、モータユニットの第1実施形態を説明する。
図1に示すように、モータユニットは、モータ軸11を有するとともに駆動電力が供給されることにより回転動作可能なモータ12と、モータ12を回転動作させる制御を実行可能なモータコントローラ13とが共通のモータハウジング14に収容されてユニット化されたものである。なお、本実施形態のモータユニットは、車両に搭載されるものであって、その中でも特に防水、防塵の対策、すなわちモータハウジング14におけるシール性が必要とされる箇所に設けられる、例えば、電動パワーステアリング装置に用いられるものである。電動パワーステアリング装置は、車両の運転者がステアリングホイールを操作するときの操舵トルクに応じたアシストトルクが生じるようにモータユニットを制御する。
以下、モータユニットの第1実施形態を説明する。
図1に示すように、モータユニットは、モータ軸11を有するとともに駆動電力が供給されることにより回転動作可能なモータ12と、モータ12を回転動作させる制御を実行可能なモータコントローラ13とが共通のモータハウジング14に収容されてユニット化されたものである。なお、本実施形態のモータユニットは、車両に搭載されるものであって、その中でも特に防水、防塵の対策、すなわちモータハウジング14におけるシール性が必要とされる箇所に設けられる、例えば、電動パワーステアリング装置に用いられるものである。電動パワーステアリング装置は、車両の運転者がステアリングホイールを操作するときの操舵トルクに応じたアシストトルクが生じるようにモータユニットを制御する。
図1に示すように、モータハウジング14は、開口部20aを有する円筒状のステータハウジング20を備え、円筒状のカバー21によりステータハウジング20における開口部20aが塞がれるように組み付けられることで、モータハウジング14を構成する。
ステータハウジング20における開口部20aには、その径方向外側から径方向内側に向かって傾斜するテーパ状のテーパ面20bが形成される。また、開口部20aには、該開口部20aを塞ぐカバー21が取り付けられる取付部としての取付溝20cが形成される。取付溝20cは、開口部20aの周方向の全体に亘って凹設される。
カバー21には、ステータハウジング20における取付溝20cに差し込まれる差込部21aが形成される。差込部21aは、カバー21の周方向の全体に亘って凸状に形成される。そして、開口部20aに差込部21aが差し込まれた後、これらの間が接着剤22により固着されることで、モータハウジング14のシール性、すなわち防水、防塵の対策が図られる。
また、ステータハウジング20には、ステータ30やロータ33等の複数の構成要素からなるモータ12が収容される。具体的に、ステータハウジング20の内周には、該ステータハウジング20に対して開口部20aから複数のティースが形成された円筒状のステータ30が圧入して固定される。ステータ30は、このようにしてステータハウジング20に固定されるとき、その外周面がステータハウジング20と接触することとなる。なお、ステータ30がステータハウジング20へ圧入されるとき、その圧入が開口部20aにおけるテーパ面20bによりガイドされることとなる。
ステータ30の各ティースには、インシュレータ30aを介してモータコイル31がそれぞれ巻装される。モータコイル31の接続端部となる引き出し線は、対応する各相(例えば、U相、V相、W相の3相)のバスバー32にそれぞれ接続される。
ステータ30の内周側には、その同軸状に設けられるモータ軸11と一体回転する円筒状のロータ33が該モータ軸11に外嵌される。なお、ロータ33の外周には、該ロータ33の周方向に異なる極性(N極、S極)が交互に並ぶように複数の永久磁石が固定される。すなわちこの場合、モータ12は、インナーロータ型のモータとされる。
また、モータ12におけるモータ軸11は、その出力側(図1中、下側)がモータ12の回転トルクを出力すべくモータハウジング14の外部まで延出する長さに設定されるとともに、ステータハウジング20に固定される軸受34により回転自在に支持される。また、モータ軸11は、その出力側の反対側(図1中、上側)の一部がステータハウジング20からカバー21の内部まで延出する長さに設定されるとともに、後述するロータハウジング35に固定される軸受36により回転自在に支持される。なお、モータ軸11のうち出力側の反対側は、後述するヒートシンク38の内部を通ってカバー21の内部まで延出する。また、こうしたモータ軸11のうちカバー21の内部まで延出する側の軸端部には、ロータ33(モータ12)の回転角を検出する検出部37が設けられる。
そして、ステータハウジング20には、ステータ30及びロータ33等が収容された状態において、開口部20a側から円板状のロータハウジング35が圧入して固定される。ロータハウジング35は、このようにしてステータハウジング20に固定されるとき、その周上から径方向外側に突出して形成される突部41がステータハウジング20と接触することとなる。
なお、ロータハウジング35がステータハウジング20へ圧入されるとき、その圧入が開口部20aにおけるテーパ面20bによりガイドされることとなる。ロータハウジング35は、ステータ30及びロータ33をステータハウジング20内に止めておくとともに、モータ軸11を回転自在に支持する軸受36を固定する機能を有する。
上述したモータ12では、検出部37による検出結果を用いて演算される回転角に応じた三相の駆動電力が各モータコイル31に供給されることにより回転磁界が発生される。そして、ロータ33は、モータ12において発生される回転磁界と各永久磁石との関係に基づき回転する。
ステータハウジング20及びカバー21には、複数の構成要素からなるモータコントローラ13が収容される。具体的に、ステータハウジング20には、ステータ30及びロータ33等の他、ロータハウジング35が収容された状態において、開口部20a側からヒートシンク38が圧入して固定されるとともに、ロータハウジング35がモータ12とヒートシンク38との間に挟み込まれるように固定される。またさらに、ヒートシンク38は、このようにしてステータハウジング20に固定されるとき、該ヒートシンク38において比較的に大径に設定される土台部38aの外周面がステータハウジング20と接触することとなる。
なお、ヒートシンク38がステータハウジング20へ圧入されるとき、その圧入が開口部20aにおけるテーパ面20bによりガイドされることとなる。ヒートシンク38は、モータ12やモータコントローラ13における放熱を促す機能を有する。
図1において、ステータ30、ロータハウジング35、及びヒートシンク38のそれぞれについて一点鎖線で示すように、ステータハウジング20への圧入前には圧入後よりもそれぞれの外径が大きく設定される。
具体的に、ステータハウジング20への圧入前におけるステータ30の直径W2とする外径は、ステータハウジング20における開口部20aの直径W1とする最も内側の内径よりも大きく設定される。また、ステータハウジング20への圧入前におけるロータハウジング35の直径W3とする外径は、ステータハウジング20における開口部20aの直径W1とする最も内側の内径よりも大きく設定される。また、ステータハウジング20への圧入前におけるヒートシンク38(土台部38a)の直径W2とする外径は、ステータハウジング20における開口部20aの直径W1とする最も内側の内径よりも大きく設定される。またさらに、ステータハウジング20への圧入前におけるロータハウジング35の直径W3とする外径は、ステータハウジング20への圧入前におけるステータ30及びヒートシンク38(土台部38a)の直径W2とする外径よりも大きく設定される。
すなわちこの場合、ステータハウジング20への圧入前におけるステータ30、ロータハウジング35、及びヒートシンク38(土台部38a)が開口部20aに圧入されるとき、該ステータハウジング20に対するそれぞれの固定を維持する力Fが、開口部20aの最も内側の内径との径差に応じて生じることとなる。そして、ステータハウジング20に対する固定を維持するこうした力Fは、ステータハウジング20に向かって生じることとなる。
また、モータコントローラ13は、モータ12の回転を制御するために必要な電源回路基板やモジュールや制御基板等からなる制御装置39を備える。制御装置39は、所定の固定手段(ねじ等)によりモータハウジング14の内部であって、ヒートシンク38におけるモータ12とは反対側に固定される。なお、電源回路基板は、外部電源等の外部接続機器との接続をなすカバー21に形成されるコネクタ21bを介して供給される駆動電力のノイズを低減するチョークコイルや電解コンデンサ等からなる。また、モジュールは、その内部に半導体素子としてFET等の複数のスイッチング素子が集積されてなる、例えば、インバータ回路や電源リレー回路等からなる。また、制御基板は、モータ12の回転角を演算したり、モジュールの動作を制御したりする。
ここで、ロータハウジング35の構成について、詳しく説明する。
図2(a),(b)に示すように、ロータハウジング35は、鉄等の金属からなる円板状の本体部40を備える。本体部40には、上述したステータハウジング20との接触をなす複数(本実施形態では、4個)の各突部41が該本体部40の周方向に等間隔を隔てて環状に配される。各突部41は、軸方向の長さがロータハウジング35の厚みよりも小さく設定される半円柱状に形成される。
図2(a),(b)に示すように、ロータハウジング35は、鉄等の金属からなる円板状の本体部40を備える。本体部40には、上述したステータハウジング20との接触をなす複数(本実施形態では、4個)の各突部41が該本体部40の周方向に等間隔を隔てて環状に配される。各突部41は、軸方向の長さがロータハウジング35の厚みよりも小さく設定される半円柱状に形成される。
また、本体部40におけるそれぞれの突部41に対向する径方向内側には、該本体部40の一部分を扇状に切り抜かれた複数(本実施形態では、4個)の各切抜部42が形成される。そして、各突部41と各切抜部42との間は、該各切抜部42が形成される分だけ他の部位よりも径方向に厚みが減らされる各肉薄部43によってそれぞれ連結される。
すなわちこの場合、各肉薄部43では、他の部位よりも径方向に変形し易い、すなわちばね機構50として機能することとなる。本実施形態では、各突部41、各切抜部42、及び各肉薄部43によりばね機構50が構成される。これにより、こうしたばね機構50がロータハウジング35に一体に構成されてなるとともに、ロータハウジング35とステータハウジング20との間にはばね機構50を有することとなる。そして、本実施形態では、こうした各肉薄部43における径方向への変形、すなわちばね機構50の機能を、ロータハウジング35がステータハウジング20へ圧入される際に利用することとしている。
具体的に、図2(a)に示すように、ステータハウジング20への圧入前におけるロータハウジング35は、各突部41の先端を結ぶとき直径W3とする外径を有する仮想円44を形成する。上述したように、こうした仮想円44は、ステータハウジング20における開口部20aの直径W1とする最も内側の内径以上、且つステータハウジング20への圧入前におけるステータ30の直径W2とする外径以上となる。
そして、図1及び図2(b)に示すように、ロータハウジング35は、ステータハウジング20へステータ30等のモータ12の各構成要素が収容されるのに続いてステータハウジング20へ圧入されるとき、各突部41がステータハウジング20の開口部20aにおけるテーパ面20bに沿ってその径方向内側に徐々に弾性変形することとなる。こうした弾性変形を通じては、突部41が切抜部42の側に押し込まれるかたちでなされ、ロータハウジング35における径方向外側に湾曲していた肉薄部43が径方向内側に湾曲することとなる。
すなわちこの場合、ロータハウジング35は、各突部41が形成される箇所において弾性変形から復元しようとする復元力を発生することとなり、こうした復元力がステータハウジング20に対するロータハウジング35の固定を維持する力F(ステータハウジング20の径方向外側に作用する力)となる。なお、こうした復元力としては、ステータハウジング20の変形を抑えられる(変形させない)範囲でロータハウジング35の固定を維持することができるとして経験的に導かれる大きさに設定される。
またさらに、ヒートシンク38は、ステータハウジング20へロータハウジング35が固定(収容)されるのに続いてステータハウジング20へ圧入されるとき、該ステータハウジング20の変形が抑えられるなかで土台部38aがステータハウジング20との間で十分な固定を維持することができる。
以上に説明したモータユニットによれば、以下の(1)〜(6)に示す作用及び効果を奏する。
(1)本実施形態によれば、ステータ30、ロータハウジング35、及びヒートシンク38がそれぞれステータハウジング20に対して圧入によって固定されるとき、ねじ等の固定手段を用いなくてもよいこととなる。また特に、ヒートシンク38を固定する際にもそのためのスペース、すなわちねじを挿通するためのスペースを確保する必要もないことから、ヒートシンク38を固定するためにモータユニットが径方向外側に拡がってしまうことがなくなる。すなわちこの場合、モータユニットにおける大型化を抑えることができる。
(1)本実施形態によれば、ステータ30、ロータハウジング35、及びヒートシンク38がそれぞれステータハウジング20に対して圧入によって固定されるとき、ねじ等の固定手段を用いなくてもよいこととなる。また特に、ヒートシンク38を固定する際にもそのためのスペース、すなわちねじを挿通するためのスペースを確保する必要もないことから、ヒートシンク38を固定するためにモータユニットが径方向外側に拡がってしまうことがなくなる。すなわちこの場合、モータユニットにおける大型化を抑えることができる。
(2)本実施形態のように、ステータ30、ロータハウジング35、及びヒートシンク38をそれぞれステータハウジング20に対して圧入するとき、それぞれの圧入の締め代の調整が厳密になされていないと、ステータハウジング20に対する固定の維持を十分になすことができない構成要素が現れうることとなる。
例えば、ロータハウジング35における圧入の締め代が大きいとき、該ロータハウジング35のステータハウジング20に対する圧入により該ステータハウジング20が変形することとなる。すなわちこの場合、ロータハウジング35に隣り合って固定されるヒートシンク38(土台部38a)における圧入の締め代を該ロータハウジング35よりも大きく調整していなければ、ステータハウジング20に対する該ヒートシンク38の固定の維持を十分になすことができないこととなる。
そこで、本実施形態のように、ばね機構50を有するロータハウジング35については、ステータハウジング20に対して圧入されるとき、該ばね機構50が弾性変形することとなる。すなわちこの場合、ばね機構50を有するロータハウジング35については、ステータハウジング20に対して圧入されるときであっても、該ステータハウジング20に対するヒートシンク38の固定の維持に支障をきたしてしまうようなステータハウジング20の変形を抑えることができるようになる。したがって、ステータハウジング20に対するヒートシンク38の固定の維持を十分になすことができる構成を容易に実現できる。
(3)上述したように、本実施形態では、ステータハウジング20に対してヒートシンク38を圧入する構成であっても固定の維持を十分になすことができる。すなわちこの場合、ヒートシンク38とステータハウジング20との接触も好適に確保されることとなり、ヒートシンク38における放熱作用を十分に発揮させることができるようになる。したがって、モータユニットの駆動の安定化、信頼性を向上することができる。
(4)本実施形態のように、ステータハウジング20にカバー21を取り付けるための取付溝20cが形成されるとき、ステータ30、ロータハウジング35、及びヒートシンク38のそれぞれのステータハウジング20に対する圧入により該ステータハウジング20が変形してしまうと、取付溝20cも変形してしまうこととなる。すなわちこの場合、ステータハウジング20とカバー21との組み付け作業が困難になるだけでなく、組み付け後のステータハウジング20とカバー21との間のシール性が低下される可能性がある。
しかしながら、上述したように、ロータハウジング35とステータハウジング20との間には、ばね機構50を有する構成であれば、取付溝20cの変形の原因であるステータハウジング20の変形を抑えることができる。
すなわちこの場合、ステータハウジング20にカバー21を取り付けるための取付溝20cが形成されるなかで、ステータ30、ロータハウジング35、及びヒートシンク38がステータハウジング20に対して圧入されるにもかかわらずステータハウジング20とカバー21との組み付け作業が困難になることを抑えることができる。またさらに、取付溝20cの変形を抑制するため、組み付け後のステータハウジング20とカバー21との間のシール性が低下されることを抑えることができる。
(5)また、上述したように、ロータハウジング35にばね機構50が一体に構成されるとき、該ロータハウジング35がステータハウジング20に対して圧入されることによる該ステータハウジング20の変形が抑えられることとなる。すなわちこの場合、ロータハウジング35に隣り合って固定されるヒートシンク38における圧入の締め代が足らず、ステータハウジング20に対する該ヒートシンク38の固定の維持が十分になされないといった事態の発生を抑えることができる。
そして、ステータハウジング20に対するヒートシンク38の固定の維持が十分になされないといった事態の発生を抑えることができるとき、該ヒートシンク38における圧入の締め代を無駄に大きくする必要もなくなる。すなわちこの場合、ヒートシンク38がステータハウジング20に対して圧入されることによるステータハウジング20における取付溝20cの変形をより好適に抑えることができる。
(6)本実施形態では、ばね機構50をロータハウジング35に一体に構成することで、ヒートシンク38についてはばね機構50を構成する切抜部42を形成してその容量を減らして放熱作用を低減させてしまうような構成上の変更を加える必要がなくなる。また同様に、ステータ30についても構成上の変更を加える必要がなくなる。すなわち、例えば、ステータハウジング20の変形を抑える効果の発揮を実現させる場合であっても、その実現のためにそもそもの機能を低下させたりすることを抑えることができる。
(第2実施形態)
次に、モータユニットの第2実施形態について説明する。なお、既に説明した実施形態と同一構成などは、同一の符号を付すなどして、その重複する説明を省略する。本実施形態において、第1実施形態と異なる主な点は、ステータハウジングとカバーの固定に関わる構成である。
次に、モータユニットの第2実施形態について説明する。なお、既に説明した実施形態と同一構成などは、同一の符号を付すなどして、その重複する説明を省略する。本実施形態において、第1実施形態と異なる主な点は、ステータハウジングとカバーの固定に関わる構成である。
本実施形態のモータハウジング14は、一方に開口する開口部60aを有するアルミニウム等の金属からなるステータハウジング60と、一方に開口する開口部61aを有する樹脂からなるカバー61とを備えている。なお、ステータハウジング60及びカバー61の材料は、カバー61がステータハウジング60と比較して強度が弱く(軟らかく)なるように組み合わせが選択されている。こうしたモータハウジング14は、ステータハウジング60及びカバー61のそれぞれの開口を塞ぐように、ステータハウジング60に機械的な結合、所謂、スナップフィットによってカバー61を固定するものである。
図3に示すように、スナップフィットを実現する固定機能部70は、モータハウジング14の周方向に等間隔をあけて複数(本実施形態では4つ)設けられている。固定機能部70は、ステータハウジング60に形成されるフック部71と、カバー61に形成されるラッチ部72とから構成される。
フック部71は、ステータハウジング60の外周からその径方向外側に凹凸を有して形成されている。ラッチ部72は、カバー61の外周からステータハウジング60側に向かって延びる2本の脚部72aと、これら2本の脚部72aを繋ぐ繋部72bとを有している。また、ラッチ部72は、各脚部72a及び繋部72bによって囲まれてなる掛口72cを有している。
そして、モータハウジング14において、カバー61は、ステータハウジング60及びカバー61の互いの開口部60a,61a側を対向させて同軸上に配置した状態で、互いの開口部60a,61aが近付く方向、カバー61で言えばラッチ部72の各脚部72aが延びる方向の動作を伴ってステータハウジング60に対して取り付けられる。こうしたカバー61の各ラッチ部72は、カバー61がステータハウジング60に対して取り付けられる動作の方向と一致する方向の動作を伴って、対となるフック部71に結合されている。
ここで、ステータハウジング60及びカバー61の構成について詳しく説明する。
図4に示すように、ステータハウジング60の開口部60aには、カバー61側に突出する差込部60bが形成されている。差込部60bの径方向内側には、径方向外側から径方向内側に向かって傾斜するテーパ状のテーパ面60cが形成されている。差込部60bの径方向外側には、当該径方向に真っ直ぐ延びる平面を有する平面部60dが形成されている。
図4に示すように、ステータハウジング60の開口部60aには、カバー61側に突出する差込部60bが形成されている。差込部60bの径方向内側には、径方向外側から径方向内側に向かって傾斜するテーパ状のテーパ面60cが形成されている。差込部60bの径方向外側には、当該径方向に真っ直ぐ延びる平面を有する平面部60dが形成されている。
図4及び図5に示すように、カバー61の開口部61aの周縁には、ステータハウジング60における差込部60bが差し込まれるU字状の取付溝61bが形成されている。取付溝61bは、当該取付溝61bの底(カバー61側)から開口部61a(ステータハウジング60側)に向かうほど溝幅が大きくなるように形成されている。取付溝61bを画成する部位のうち、径方向外側の外壁部61cには、径方向の厚みを他の部位よりも薄く(細く)した接触部61dが形成されている。接触部61dは、開口部61aの周方向の全体に亘って形成されているとともに、開口部61aのうち、ステータハウジング60側の端部から長さ(高さ)Hの間に形成されている。長さHは、差込部60bを取付溝61bに差し込んだ際、当該差込部60bの先端と当該取付溝61bとの間に隙間を設けることが可能な大きさに設定されている。
そして、モータハウジング14において、カバー61がステータハウジング60に対して取り付けられた状態では、ステータハウジング60の平面部60dに対してカバー61の接触部61dが当接している。これにより、差込部60bと取付溝61bとの間には隙間が形成される。こうして形成される隙間には、例えば、シリコーン系の材料を含んで構成される接着剤62が充填される。接着剤62は、差込部60bの表面とカバー61の取付溝61bの表面とをそれぞれ接着面として、ステータハウジング60及びカバー61を固着する。
本実施形態では、接着剤62として、充填直後は液状であるものの時間の経過とともに硬化収縮することでステータハウジング60及びカバー61を固着するものを想定している。硬化収縮後の接着剤62は、例えば、接着剤62自体の経年劣化により、接着剤62によって接着される接着面(被接着面)から剥がれる場合がある。
図4に示すように、取付溝61bにおいて、接着剤62の接着面となる内壁面の周辺部位62a(強調表示した(網掛けした)部位)では、経年劣化によって接着剤62が剥がれる場合がある。この場合、取付溝61bにおける接着面の周辺部位62aには、接着剤62の硬化収縮の結果、接着面から接着剤62が剥がれる可能性があり、剥がれた場合には隙間Dが形成される。こうした隙間Dの大きさは、実験によって予め想定可能であり、例えば、接着剤62を充填せずに差込部60bを取付溝61bに差し込んだ際に設けられる差込部60bと取付溝61bの間の隙間よりも小さい。
本実施形態では、接着剤62が硬化収縮又は経年劣化することによって隙間Dが形成されたとしても、こうした隙間Dが埋められるように工夫を施している。
すなわち、本実施形態のカバー61の開口部61aは、接触部61dが平面部60dに当接している状態では、固定機能部70においてフック部71及びラッチ部72の固定中に作用する力(以下、「カバー固定力」という)によって、時間の経過とともに塑性変形するクリープ変形可能に構成されている。こうしたカバー固定力は、あらゆる方向に生じるところ、主にステータハウジング60及びカバー61を互いに近付ける(結合する)方向、すなわちモータハウジング14の軸方向に生じる。
すなわち、本実施形態のカバー61の開口部61aは、接触部61dが平面部60dに当接している状態では、固定機能部70においてフック部71及びラッチ部72の固定中に作用する力(以下、「カバー固定力」という)によって、時間の経過とともに塑性変形するクリープ変形可能に構成されている。こうしたカバー固定力は、あらゆる方向に生じるところ、主にステータハウジング60及びカバー61を互いに近付ける(結合する)方向、すなわちモータハウジング14の軸方向に生じる。
具体的に、カバー61の開口部61aにおいて、接触部61dは、カバー固定力に基づき生じる応力によって、時間の経過とともにクリープ変形する。こうしたクリープ変形していく速度等の態様は、接触部61dが平面部60dに当接する際の接触面積の大きさや接触部61dの強度(長さや厚み)によって設定される。
一方、カバー61の開口部61aにおいて、接触部61dの全体がクリープ変形によって圧縮されることにより、外壁部61cのステータハウジング60側の面全体が平面部60dに当接することとなる。この場合、カバー61の開口部61aにおいて、外壁部61cのステータハウジング60側の面全体が平面部60dに当接する際の接触面積の大きさは、接触部61dが平面部60dに当接する際と比較して大きくなる。これにより、接触部61dの全体が平面部60dに当接する状態において作用するカバー固定力に基づき生じうる応力の大きさは、接触部61dが平面部60dに当接する場合と比較して小さくなる。なお、カバー61の開口部61aにおいて、接触部61dの全体がクリープ変形によって圧縮された外壁部61cは、カバー固定力に基づき生じる応力によって、時間の経過とともに変形し難い(ほぼ変形しない)ように構成されている。
そして、接触部61dが形成される長さHは、取付溝61bにおける接着剤62の接着面からの剥離、接着剤62自体の硬化収縮によって形成される隙間Dとして想定される大きさよりも大きく設定されている。また、接触部61dの全体がクリープ変形を伴って圧縮されるまでの時間(圧縮変形していく速度)は、取付溝61bにおける接着剤62の接着面からの剥離、接着剤62自体の硬化収縮によって隙間Dが形成されるまでの時間として想定される時間よりも短く設定されている。
以上に説明した本実施形態によれば、上記第1実施形態の(1)〜(6)の作用及び効果に加えて、以下の作用及び効果を得ることができる。
(7)図6に示すように、モータハウジング14において、カバー61がステータハウジング60に対して取り付けられた後、時間の経過とともにカバー61のクリープ変形に伴って平面部60dに当接している状態にある接触部61dがクリープ変形する。これにより、外壁部61cのステータハウジング60側の面全体が平面部60dに当接する状態となり、取付溝61bにおける接着剤62の接着面からの剥離、接着剤62自体の硬化収縮によって隙間Dが形成されるよりも早期に取付溝61bと差込部60bとの間が接触部61dの長さH分だけ埋められる。
(7)図6に示すように、モータハウジング14において、カバー61がステータハウジング60に対して取り付けられた後、時間の経過とともにカバー61のクリープ変形に伴って平面部60dに当接している状態にある接触部61dがクリープ変形する。これにより、外壁部61cのステータハウジング60側の面全体が平面部60dに当接する状態となり、取付溝61bにおける接着剤62の接着面からの剥離、接着剤62自体の硬化収縮によって隙間Dが形成されるよりも早期に取付溝61bと差込部60bとの間が接触部61dの長さH分だけ埋められる。
すなわち、図4に示した取付溝61bにおける接着面の周辺部位62aは、接着剤62の接着面からの剥離、接着剤62自体の硬化収縮によって隙間Dが形成されると想定される時点で、当該隙間Dが形成されると想定される分よりも大きい範囲に亘って既に埋められていることとなる。
したがって、取付溝61bにおける接着剤62の接着面からの剥離、接着剤62自体の硬化収縮によって隙間Dが形成されるような状況が生じてしまうことを抑制し、モータハウジング14の信頼性の向上を図ることができる。
(8)ただし、取付溝61bにおける接着剤62の接着面からの剥離、接着剤62自体の硬化収縮によって隙間Dが形成される状況は、モータハウジング14において、カバー61がステータハウジング60に対して取り付けられた後、ステータハウジング60及びカバー61を固着するために接着剤62が硬化収縮する間においても生じうる。この場合、接触部61dの全体が平面部60dに当接する状態となるよりも早期に隙間Dが形成されてしまうが、いずれは接触部61dの全体が平面部60dに当接する状態となる。これにより、取付溝61bにおける接着剤62の接着面からの剥離、接着剤62自体の硬化収縮によって隙間Dが形成された後であっても、取付溝61bと差込部60bとの間を接触部61dの長さH分だけ後から埋めることができる。したがって、モータハウジング14の信頼性の向上を図ることができる。
(9)取付溝61bにおける接着剤62の接着面からの剥離、接着剤62自体の硬化収縮によって隙間Dを埋めることができるようにする場合、取付溝61bにおける接着面に接着剤62を剥がれ難くするようにプラズマ処理等を施す界面の改質の施工を不要にすることができる。したがって、カバー61を樹脂で製造する際のコストや手間の削減を図ることができる。
なお、上記各実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・第1実施形態において、図7に示すように、ばね機構50は、ロータハウジング35における本体部40の他の部位よりも弾性変形し易く構成されていればよい。例えば、図7に示すように、突部41と、肉薄部43における一部を削った片持ち部45と、切抜部42をロータハウジング35の径方向外側に連通させた切欠部46とから構成されていてもよい。その他、図8に示すように、ばね機構50は、突部41、切抜部42、及び肉薄部43を本体部40よりも軟性の高い樹脂や金属からなる弾性部47で構成されるようにしてもよい。この場合、突部41については本体部40と同じ金属等を用いることもできる。
・第1実施形態において、図7に示すように、ばね機構50は、ロータハウジング35における本体部40の他の部位よりも弾性変形し易く構成されていればよい。例えば、図7に示すように、突部41と、肉薄部43における一部を削った片持ち部45と、切抜部42をロータハウジング35の径方向外側に連通させた切欠部46とから構成されていてもよい。その他、図8に示すように、ばね機構50は、突部41、切抜部42、及び肉薄部43を本体部40よりも軟性の高い樹脂や金属からなる弾性部47で構成されるようにしてもよい。この場合、突部41については本体部40と同じ金属等を用いることもできる。
・第1実施形態のステータハウジング20における開口部20aには、テーパ面20bを形成していなくてもよく、例えば、こうしたテーパ面20bを突部41に形成するようにしてもよい。すなわち、ステータハウジング20へ圧入するとき、ステータハウジング20の側、ステータ30、ロータハウジング35、及びヒートシンク38の少なくとも何れかにおける開口部20aの側がテーパ状に形成されていればよい。
・第1実施形態において、取付溝20cの構成は、変更してもよく、溝というかたちではなく係合爪との係合をなす係合部とすることもできる。また、ステータハウジング20及びカバー21についてもその構成を変更してもよく、2つのハウジングを組み付けるように構成したりしてもよい。また、モータユニットの構成要素として、カバー21を必要としないものであってもよい。
・第1実施形態において、モータユニットは、防水、防塵の対策、すなわちシール性が必要とされない箇所に設けられるものであってもよい。この場合であっても、ステータハウジング20とカバー21との組み付け作業が困難になることを抑える点で有効である。
・第1実施形態のばね機構50において、突部41は、複数設けられていればよく、その形成数を変更してもよい。ただし、突部41の形成数を2個とするときには、ロータハウジング35のステータハウジング20に対する固定を安定させるために突部41の形成範囲を該ロータハウジング35の周方向に拡大したりする。
・第1実施形態のばね機構は、ロータハウジング35とは異なる部材をステータハウジング20との間に介在させることで実現してもよい。例えば、トレランスリング等のばね部材をロータハウジング35とステータハウジング20との間に介在させることもできる。
・第1実施形態のばね機構は、ステータハウジング20に加工を施すことで該ステータハウジング20に一体に構成してもよい。また、ばね機構は、ステータ30、ロータハウジング35、及びヒートシンク38のいずれか又は複数、さらには全てが有していてもよい。
・第1実施形態のばね機構50の構成を省いた構成、すなわちステータ30、ロータハウジング35、及びヒートシンク38がそれぞれステータハウジング20に圧入されるのみの構成としてもよい。この場合であっても、少なくとも上記効果(1)を奏する。
・第1実施形態のステータハウジング20における開口部20aに関わる直径W1、ステータ30に関わる直径W2、ヒートシンク38(土台部38a)に関わる直径W2、及びロータハウジング35に関わる直径W3のそれぞれの関係は、モータユニットの組み付けに支障をきたさない範囲で変更してもよい。なお、ステータ30に関わる直径と、ヒートシンク38に関わる直径とは、異なる大きさに設定してもよい。例えば、ステータハウジング20に対するヒートシンク38の固定を維持する力Fを大きくすることが求められるときには、ステータ30に関わる直径よりもヒートシンク38に関わる直径を大きく設定したりする。
・第1実施形態は、ステータ及びロータを備えるものであれば、モータ12に替えて適用してもよく、例えば、レゾルバに替えて適用してもよい。その他、モータ12としては、インナーロータ型ではなくアウターロータ型のモータを採用することもできる。
・上記各変形例は、第2実施形態に適用してもよく、例えば、上記図7や上記図8で示したばね機構50を、第2実施形態に適用してもよい。
・第2実施形態のカバー61の接触部61dは、開口部61aの周方向において非連続的に形成されていてもよい。例えば、図9に示すように、接触部61dは、点状に形成され、開口部61aの周方向に等間隔をあけて形成されていてもよい。その他、図10に示すように、接触部61dは、壁状に形成され、開口部61aの周方向に等間隔をあけて形成されていてもよい。
・第2実施形態のカバー61の接触部61dは、開口部61aの周方向において非連続的に形成されていてもよい。例えば、図9に示すように、接触部61dは、点状に形成され、開口部61aの周方向に等間隔をあけて形成されていてもよい。その他、図10に示すように、接触部61dは、壁状に形成され、開口部61aの周方向に等間隔をあけて形成されていてもよい。
・第2実施形態のカバー61の接触部61dにおいて、そのステータハウジング60側の面は、当該ステータハウジング60の平面部60dに当接可能な形状であればよく、例えば、球面であってもよい。その他、接触部61dは、ステータハウジング60側に向かって先端が細くなる突状に形成されていてもよい。
・第2実施形態では、第1実施形態同様、ステータハウジング60の開口部60aに取付溝を形成するとともに、カバー61の開口部61aに差込部を形成するように変更してもよい。このような変更に伴っては、カバー61の接触部61dをステータハウジング60側に形成するようにしてもよい。この場合、カバー固定力に基づき生じる応力によって、時間の経過とともにステータハウジング60に形成される接触部が圧縮変形するのではなく、時間の経過とともにステータハウジング60に形成される接触部がカバー61の開口部61aに食い込んでいくように構成することができる。これは、ステータハウジング60とカバー61において強度の異なる材料を用いるとともに、強度の強い材料を用いる側(第2実施形態ではステータハウジング60)に接触部を形成することによって実現することができる。これにより、カバー61の開口部61aには、カバー固定力に基づき生じる応力によって、時間の経過とともにテータハウジング60に形成される接触部が食い込んでいき、上記効果(7)〜(9)を奏することができる。なお、本別例では、ステータハウジング60に形成される接触部をカバー61側に向かって先端が細くなる突状に形成することで、カバー61の開口部61aに対して接触部を食い込んでいき易くすることができる。
・図11(a)に示すように、第2実施形態では、カバー61に接触部61dを設けるかわりに、平面部60dと外壁部61cのステータハウジング60側の面との間に、例えば、長さHの厚みを有するシム等のスペーサ80を挟み込むようにしてカバー61がステータハウジング60に対して取り付けられるようにしてもよい。この場合、外壁部61cのステータハウジング60側の面全体は、平面部60dとの間にスペーサ80の厚み(長さH)分の隙間を有する状態となる。そして、図11(b)に示すように、接着剤62が硬化収縮してステータハウジング60及びカバー61が固着された後、平面部60dと外壁部61cのステータハウジング60側の面との間からスペーサ80を引き抜くようにする。この場合、カバー固定力に基づき生じる応力によって、外壁部61cのステータハウジング60側の面全体が平面部60dに当接する状態となる。これにより、取付溝61bにおける接着剤62の接着面からの剥離、接着剤62自体の硬化収縮によって隙間Dが形成されるよりも早期に取付溝61bとステータハウジング60の開口部60aの間がスペーサ80の厚み(長さH)分だけ埋められる。したがって、上記効果(7)〜(9)を奏することができる。
・第2実施形態において、固定機能部70は、ねじやボルト等で構成してもよい。この場合のカバー固定力は、ねじやボルト等の締め付けによって生じる軸力となる。
・第2実施形態において、接着剤62は、シリコーン系以外の材料を含んで構成されるものであってもよく、その種類によって粘着剤に分類されるようなものであってもよい。また、差込部60bと取付溝61bとの間の隙間には、接着剤62の替わりに接着作用を有する樹脂を充填するようにしてもよい。
・第2実施形態において、接着剤62は、シリコーン系以外の材料を含んで構成されるものであってもよく、その種類によって粘着剤に分類されるようなものであってもよい。また、差込部60bと取付溝61bとの間の隙間には、接着剤62の替わりに接着作用を有する樹脂を充填するようにしてもよい。
・第2実施形態において、取付溝61bは、当該取付溝61bの底(カバー61側)から開口部61a(ステータハウジング60側)に向かって同一の溝幅に形成されていてもよい。この場合であっても上記効果(7)〜(9)を奏することができる。
次に、上記各実施形態及び別例(変形例)から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)前記開口部において、前記ステータ、前記ロータハウジング、及び前記ヒートシンクが圧入される側は、テーパ状に形成されてなる。この構成によれば、上記構成要素をハウジングへ圧入させ易くすることができる。
(イ)前記開口部において、前記ステータ、前記ロータハウジング、及び前記ヒートシンクが圧入される側は、テーパ状に形成されてなる。この構成によれば、上記構成要素をハウジングへ圧入させ易くすることができる。
11…モータ軸、12…モータ、13…モータコントローラ、14…モータハウジング、20,60…ステータハウジング、20a,60a…開口部、20b,60c…テーパ面、20c,61d…取付溝、21,61…カバー、21a,60b…差込部、30…ステータ、33…ロータ、35…ロータハウジング、38…ヒートシンク、38a…土台部、39…制御装置、40…本体部、41…突部、42…切抜部、43…肉薄部、50…ばね機構。
Claims (4)
- 複数のティースを有してなるステータと、
前記ステータの同軸状に設けられてなるモータ軸と、
前記モータ軸と一体に回転可能に設けられてなるロータと、
前記ステータ、前記モータ軸、及び前記ロータからなるモータを制御する制御装置と、
放熱を促す機能を有するヒートシンクと、
前記モータ軸を回転自在に支持し、前記モータと前記ヒートシンクとの間に設けられてなるロータハウジングと、を含み、
前記ステータ、前記モータ軸、前記ロータ、前記制御装置、及び前記ヒートシンクを内部に収容するハウジングを備え、
前記ステータ、前記ロータハウジング、及び前記ヒートシンクは、それぞれ前記ハウジングに対して圧入されているモータユニット。 - 前記ステータ、前記ロータハウジング、及び前記ヒートシンクの少なくともいずれかと前記ハウジングとの間には、ばね機構を有する請求項1に記載のモータユニット。
- 前記ハウジングは、
前記ステータ、前記ロータハウジング、及び前記ヒートシンクが圧入される開口部を有するステータハウジングと、
前記開口部を塞ぐカバーと、
を備えており、
前記開口部には、前記カバーを取り付けるための取付部が設けられている請求項2に記載のモータユニット。 - 前記ロータハウジングは、円板状の本体部を備え、
前記本体部には、
前記本体部の周上から径方向外側に突出する突部と、
前記本体部の前記突部に対向する径方向内側の部分に設けられた切抜部と、
を有しており、
前記ばね機構は、前記突部と前記切抜部とから構成されることで前記ステータと前記ヒートシンクとの間に設けられる前記ロータハウジングに一体に構成されてなる請求項2又は請求項3に記載のモータユニット。
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