JP2016135032A - 巻付補助具 - Google Patents

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海 ▲樋▼本
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幸彦 坂本
Yukihiko Sakamoto
幸彦 坂本
貴文 西山
Takafumi Nishiyama
貴文 西山
幸郎 前田
Yukiro Maeda
幸郎 前田
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Abstract

【課題】様々な構造の対象物に対して容易にテープを巻き付け可能であり、作業者の熟練度に関わらず巻き付けの仕上がりを良好にすることができる巻付補助具を提供する。【解決手段】ヤットコ7の把持部7a,7bに対し接続される接続部2,3と、テープ巻体8の側面8a,8bを挟持可能に形成される支持体4及び押さえ体5と、を備え、支持体4は、側面8aに当接する挟持面4aと、挟持面4aの中央部に突出する突出部6と、を備え、突出部6は巻心8cへ挿脱自在に設けられ、押さえ体5は、断面の厚さが把持部7a,7bの回動軸7cに向かって徐々に薄くなるような楔形をなすとともに、側面8bに当接する挟持面5aを備え、突出部6を巻心8cに挿入し、かつ把持部7a,7bを閉じた場合に、挟持面4a,5aが、側面8a,8bに対しそれぞれ平行に接触するように形成される。【選択図】図1

Description

本発明は、テープ巻体に巻回されたテープを、引き出して対象物へ巻き付ける作業の際に、ヤットコの把持部に装着されて用いられる巻付補助具に係り、特に、テープ巻体の両側面を面状に挟持可能な巻付補助具に関する。
従来、高圧線等において、充電部が露出しているもののカバーの取り付けが不可能な箇所等では、間接活線作業棒を使用して粘着テープを巻き付けることにより、絶縁保護を行う場合が多い。
しかし、間接活線作業棒の先端に取り付けられる先端工具では、工具自体のサイズが大きいため、狭い空間においては使用することができない。さらに、先端工具を自在に細かく操作することが困難であるため、例えば電線以外の複雑な形状をなす構造物では、その周囲に粘着テープを適切に巻き付けることができない。すなわち、上記のような先端工具では、その使用箇所が限定されるという課題があった。この課題を解決するため、先端工具ではなくヤットコで直接テープ巻体を把持しながら、粘着テープを電線等の周囲に巻き付けることが行われていた。
しかし、この場合、ヤットコでテープ巻体の両側を確実に把持することが困難なことから、電線等の周囲に粘着テープを複数回巻き付ける途中でテープ巻体を落下させてしまうことで作業に手間取るという課題や、作業者の熟練度によって巻き付けの仕上がりが大きく異なるという課題があった。
そこで、このような課題を解決する目的で、近年、テープ巻体等を確実に把持するためのアダプタ等に関する技術が開発されており、それに関して既に発明が開示されている。
特許文献1には「ヤットコ用アダプタ」という名称で、対象物の周囲に絶縁テープを容易に巻き付け可能なヤットコ用アダプタに関する発明が開示されている。
以下、特許文献1に開示された発明について説明する。特許文献1に開示された発明は、ロール状の絶縁テープを架空電線等に巻き付けるために用いられるヤットコ用アダプタであって、ヤットコの両アームの先端と間隔をおき、かつ両アーム間で把持した絶縁テープの巻心の軸線と略平行をなすように設けられる押さえ部を有していることを特徴とする。
このような特徴を備えたヤットコ用アダプタにおいては、ヤットコの両アーム間で絶縁テープを把持し、絶縁テープにテンションをかけながら、押さえ部を絶縁テープの背面側に接触させつつ絶縁テープを対象物の方向に押し付け、押さえ部を対象物の周囲を周回する方向に順次移動させることにより、対象物の周囲に絶縁テープが巻き付けられる。したがって、作業者の熟練度に影響されることなく、経験の浅い作業者であっても、絶縁不良が生じることなく、対象物の周囲に絶縁テープを巻き付けることができる。
次に、特許文献2には「遠隔把持道具用先端具」という名称で、確実に蛇などの目的物を掴むことが可能な遠隔把持道具用先端具に関する発明が開示されている。
特許文献2に開示された発明は、遠隔把持道具の一対の回動部材の先端に取り付ける一対の取付部と、取付部の内側から回動部材の回動軸側に延在して対面しつつ回動部材の回動により接離することにより目的物を挟むように把持する一対の挟持部と、挟持部の回動部材の回動軸側を回動自在に連結する連結部と、を備えることを特徴とする。
このような特徴を有するにおいては、回動部材の先端に取付部を取り付けることによって、回動軸側が連結部により回動自在に連結されている一対の挟持部が回動部材にセットされる。したがって、回動部材の先端よりも把持し易く形成した挟持部間で目的物を把持することができるとともに、目的物が内側にずれて回動軸側に抜けてしまうことを制限することができる。すなわち、確実に蛇などの目的物を掴むことができる。
特開2012−105479号公報 特開2012−157121号公報
しかしながら、特許文献1に開示された発明においては、第1及び第2支持部の突出部は、それぞれの把持面からの突出高さが絶縁テープの幅の1/2以下に設定されているため、ヤットコの両アームをわずかでも開くとテープ巻体が落下するおそれがあり、特に、高所においては操作に注意を要する。
また、ヤットコの先端においては、両アーム同士が完全に閉じられた場合に限り、両先端の各当接面同士は互いに平行となる。したがって、テープ巻体が把持面によって把持される場合、両把持面のうちの一方のみがテープ巻体の一方の側面に対して全面的に密着することとなる。そのため、テープ巻体を確実に把持できず、例えばテープ巻体を強く引っ張りながら絶縁テープを引き出そうとすると、テープ巻体が突出部を中心として必要以上に回動する場合がある。この場合、引き出された絶縁テープのテンションが不足するため、未熟な作業者であれば絶縁テープを対象物に巻き付けた際に、巻き付け部分に浮きやシワ等が発生するおそれがある。すなわち、作業者の熟練度によっては、巻き付けの仕上がりが不良となるおそれがある。
次に、特許文献2に開示された発明においては、挟持部は、先端側の対向面に支持板から揺動板を離隔する方向に付勢する板バネが設けられることから、対象物を挟持する力が強力である。そのため、特許文献2に開示された発明を巻き付け作業の際の巻付補助具として適用した場合、テープ巻体を確実に挟持可能であるため、テープ巻体を強く引っ張りながらテープを引き出すことができる。したがって、テープ巻体から引き出されたテープのテンションを高めることができる。
しかし、対向面が鋸歯状に形成されているため、ヤットコのレバーハンドルの握り具合によっては、絶縁テープの側縁部の変形や破損を招く可能性がある。
また、対象物を挟持する力は板バネが備えられることにより強力であることや、対象物を挟持する力が、板バネを介して間接的にテープ巻体へ伝達されることから、熟練した作業者がレバーハンドルの握り具合を調整した場合であっても、テープ巻体を挟持する力を適切な大きさに常に調整することは容易でない可能性がある。この調整が適切に行われなかった結果、引き出されたテープのテンションが高まりすぎてテープが脆弱となったり、逆にテープのテンションが不足したりすることから、巻き付けのやり直しが必要となる可能性がある。このように、特許文献2に開示された発明によれば、熟練した作業者であっても、巻き付けの仕上がりが不良となるおそれがあるため、この発明を巻き付け作業の際の巻付補助具として適用することは望ましくない。
さらに、部品点数が多く複雑な構成であるので、重量が増し、製造コストが嵩むとともに巻き付け作業時の疲労を招く可能性がある。
本発明は、このような従来の事情に対処してなされたものであり、テープ巻体に巻回されたテープを、そのテンションを適度に調節しつつ引き出し、様々な構造の対象物に対して容易にテープを巻き付けることが可能であり、さらに作業者の熟練度に関わらず巻き付けの仕上がりを良好なものとすることができる巻付補助具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明は、テープ巻体に巻回されたテープを、引き出して対象物へ巻き付ける巻き付け作業の際に、ヤットコの一対の把持部に装着されて用いられる巻付補助具であって、把持部に対し着脱可能に接続される接続部と、この接続部にそれぞれ取り付けられ、テープ巻体の両側面を挟持可能に形成される支持体及び押さえ体と、を備え、この支持体は、両側面のうち一方の側面に当接する第1の挟持面と、この第1の挟持面の中央部に突出する突出部と、を備え、この突出部はテープ巻体の巻心へ挿脱自在に設けられ、押さえ体は、その断面の厚さが把持部の回動軸に向かって徐々に薄くなるような楔形をなすとともに、両側面のうち他方の側面に当接する第2の挟持面を備え、突出部を巻心に挿入し、かつ一対の把持部を閉じた場合に、第1及び第2の挟持面が、テープ巻体の一方及び他方の側面に対しそれぞれ平行に接触するように形成されたことを特徴とする。
このような構成の発明において、接続部はヤットコの一対の把持部に対し、それぞれ留めネジ等によって取り付けられる。また、支持体の突出部を除く第1の挟持面及び押さえ体の第2の挟持面は、いずれも平面を構成している。さらに、第1の挟持面の中央部に設けられる突出部は、突出部を巻心に挿入し、かつヤットコの一対の把持部を閉じた場合に、押さえ体の中心部付近に対応するようその位置が調整されて設けられる。
なお、本発明においては、「支持体及び押さえ体」と記載しているため、支持体と押さえ体の組み合わせが1つの構成部材を形成していると解釈される可能性がある。しかし、本発明において、支持体と、押さえ体は、それぞれ独立した構成部材であり、これらによってテープ巻体の両側面を「挟持可能」とするという概念上、「支持体及び押さえ体」と記載したものである。
ここで、巻付補助具を使用せずに、一対の把持部によってテープ巻体を両側面から把持する場合について検討する。通常、一対の把持部は、ヤットコを完全に閉じることで把持部の先端に形成された把持面が互いに平行となり噛合するように設計されている。そのため、一方の把持面がテープ巻体の側面に対し平行に当接すると、他方の把持面は反対側の側面に対して傾斜して当接し、他方の把持部と傾斜面の間に断面が楔形をなす隙間が出現する。すなわち、テープ巻体は、把持面によって安定的に把持されていない状態となっている。そこで、上記の隙間をスペーサーによって補完すれば、テープ巻体は安定的に把持されることとなる。このスペーサーに相当する部材が、断面の厚さが把持部の回動軸に向かって徐々に薄くなるような楔形に形成された押さえ体である。
上記構成の発明においては、突出部を巻心に挿入し、かつヤットコの一対の把持部を閉じることで、第1の挟持面及び第2の挟持面がいずれもテープ巻体の両側面に対し面状に当接し、テープ巻体が挟持される。また、ヤットコの一対の把持部を開くことで、直ちに挟持が解除される。このとき、突出部が巻心へ挿入されているため、ヤットコの持ち方を調整することによって、テープ巻体が突出部に掛止された状態が維持され、支持体から落下することが防止される。あるいは、ヤットコの持ち方を変化させることにより、掛止されたテープ巻体が突出部から直ちに取り外される。
次に、第2の発明は、第1の発明において、押さえ体は、断面における楔形の頂点の角度θが、テープ巻体に巻回されたテープの幅方向の長さをH、把持部の回動軸から楔形の頂点までの長さをLとした場合、以下の式(1)を満足するように形成されることを特徴とする。
Figure 2016135032
このような構成の発明において、角度θは、第1及び第2の挟持面が、テープ巻体の一方及び他方の側面に対しそれぞれ平行に接触した状態となっている際に取り得る角度である。
上記構成の発明においては、第1の発明の作用に加えて、長さHと長さLを決定し、上記の式(1)に代入することでsinθが算出される。そして、この算出結果から角度θが容易に求められる。
さらに、第3の発明は、第1又は第2の発明において、突出部は、その高さが巻心の幅方向の厚さ未満であるとともに、その直径が巻心の直径未満に構成されることを特徴とする。
このような構成の発明においては、第1又は第2の発明の作用に加えて、突出部の高さが巻心の幅方向の厚さ未満であるため、突出部を巻心に挿入し、かつヤットコを閉じた場合に、突出部によって、第1及び第2の挟持面がテープ巻体の一方及び他方の側面に対しそれぞれ平行に接触することが妨げられない。
加えて、突出部の直径が巻心の直径未満に構成されるため、突出部は巻心に容易に挿入されるとともに、巻心から速やかに取り外される。
そして、第4記載の発明は、第1乃至第3のいずれかの発明において、支持体及び押さえ体は、それぞれ接続部と一体的に形成されたことを特徴とする。
このような構成の巻付補助具において、第1乃至第3のいずれかの発明の作用に加えて、支持体及び押さえ体は、それぞれヤットコの接続部からずれたり、落下したりすることがない。したがって、接続部を把持部に接続することで、テープ巻体の両側面を第1の挟持面と第2の挟持面が挟持可能な状態となる。
第1の発明によれば、ヤットコの一対の把持部を開閉するという簡単な操作によって、テープ巻体を挟持又は取り外しすることが可能である。このうち、一対の把持部を閉じた場合には、平面状をなす第1及び第2の挟持面が、テープ巻体の両側面に対しそれぞれ平行に接触するため、テープ巻体を損傷させずに確実に挟持することができる。この場合、一対の把持部を閉じる力を調整することで、適度にテープ巻体を回動させることができるため、テープを引き出す際に、テープへ加えるテンションの強さを作業者が自在に調整可能である。したがって、テープを必要な長さに過不足なく引き出すことが可能であり、巻き残しや巻き付けのやり直しを防止することができる。
また、一対の把持部を開いた場合では、直ちに第1及び第2の挟持面によるテープ巻体の挟持が解除されるが、突出部に巻心が掛止されることによってテープ巻体の落下を防止することが可能である。その一方で、作業者が第1の挟持面の傾斜角度を調整することで、テープ巻体を取り外すことができる。したがって、操作性が極めて良好である。
このように、第1の発明によれば、巻き残し等が生じ難いことや、操作性が極めて良好であることから、作業者の熟練度に関わらず巻き付けの仕上がりを良好なものとすることができる。
第2の発明によれば、第1の発明の効果に加えて、粘着テープの幅方向の長さHと、把持部の回動軸から楔形の頂点までの長さLより、角度θを具体的に求めることができる。したがって、精度の良好な巻付補助具を設計し、かつ容易に製造することができる。
第3の発明によれば、第1又は第2の発明の効果に加えて、ヤットコの一対の把持部を開閉操作する場合に、突出部によってテープ巻体の把持及び取り外しが妨げられないので、作業者は、テープの巻き付け作業をストレスなく行うことが可能である。
第4の発明によれば、第1乃至第3のいずれかの発明の効果に加えて、支持体及び押さえ体をそれぞれ把持部に接続することのみにより、テープ巻体の両側面を確実に挟持することができる。すなわち、接続時の微調整が不要であることから、速やかに巻き付け作業を開始することが可能である。
実施例に係る巻付補助具の使用状態を示す側面図である。 実施例に係る巻付補助具の構成を説明するための側面図である。 図2におけるA線矢視図である。
本発明の実施の形態に係る巻付補助具について、図1乃至図3を用いて詳細に説明する。図1は、実施例に係る巻付補助具の使用状態を示す側面図である。
図1に示すように、本実施例に係る巻付補助具1は、テープ巻体8から引き出されたテープ8dを対象物へ巻き付ける巻き付け作業の際に、ヤットコ7の一対の把持部7a,7bに装着されて用いられる巻付補助具である。
巻付補助具1は、一対の把持部7a,7bに対し、それぞれ留めネジ2a,3aによって着脱可能に接続される接続部2,3と、この接続部2,3にそれぞれ取り付けられ、テープ巻体8の側面8a,8bを挟持可能に形成される支持体4及び押さえ体5と、を備える。
支持体4及び押さえ体5は、それぞれ接続面4b及び接続面5bにおいて接続部2,3と固着されることで、接続部2,3と一体的に形成される。なお、接続部2,3、支持体4及び押さえ体5は、いずれもアルミ合金製である。
支持体4は、外周形状が円形状をなす平板であって、側面8a,8bのうち一方の側面8aに当接する平面状の挟持面4aと、この挟持面4aの中央部に突出する突出部6と、を備える。支持体4の直径は、テープ巻体8(最大直径は約80mm)に対し面状に当接可能なサイズであり、具体的には50〜60mmである。なお、挟持面4aは、完全に滑らかな平面状をなす以外にも、テープ巻体8の巻心8cを中心とする回動を妨げない限り、微細な複数の凹凸が形成されて側面8aと摩擦するような平面状に形成されても良い。
また、突出部6は、円筒形状若しくは円柱形状をなし、テープ巻体8の巻心8cへ挿脱自在に設けられる。そして、突出部6の外周面6aは、滑らかな曲面をなす。なお、巻心8cとは、テープ巻体8の中心に形成される円柱状の空間であって、高さが20mm、直径が34mmである。
さらに、突出部6は、その高さhが巻心8cの幅方向の厚さ、すなわちテープ巻体8に巻回されたテープ8dの幅方向の厚さ未満であるとともに、その直径dが巻心8cの直径未満に構成される。具体的な突出部6のサイズは、高さhが17mm、直径dが27mmである。
押さえ体5は、外周形状が円形状であって、縦方向の断面Sはその厚さが把持部7a,7bの回動軸7cに向かって徐々に薄くなるような楔形をなすとともに、側面8a,8bのうち他方の側面8bに当接する平面状の挟持面5aを備える。また、押さえ体5の挟持面5aの直径は支持体4と同等である。なお、挟持面5aは、挟持面4aと同様に、完全に滑らかな平面状をなす以外にも、テープ巻体8の巻心8cを中心とする回動を妨げない限り、微細な複数の凹凸が形成されて側面8bと摩擦するような平面状に形成されても良い。
次に、図2を用いて、巻付補助具の構成についてより詳細に説明する。図2は、実施例に係る巻付補助具の構成を説明するための側面図である。なお、図1で示した構成要素については、図2においても同一の符号を付して、その説明を省略する。また、ヤットコ7の図示は省略されている。
図2に示すように、巻付補助具1は、突出部6を巻心8cに挿入し、かつヤットコ7の一対の把持部7a,7b(図1参照)を閉じた場合に、挟持面4a,5aが、テープ巻体8の側面8a,8bに対しそれぞれ平行に接触するように形成されている。
このとき、押さえ体5は、断面Sにおける楔形の頂点Sの角度θが、テープ巻体8に巻回されたテープ8dの幅方向の長さをH、把持部7a,7bの回動軸7cから楔形の頂点Sまでの長さをLとした場合、以下の式(1)を満足するように形成される。これは、角度θが、支持体4の挟持面4aと押さえ体5の接続面5bとがなす角度θ´と等しいことによる。したがって、角度θは、式(2)で与えられる。なお、接続面5bが挟持面5aと平行するという仮想の場合を、θ=0度とし、角度θの基準とする。
Figure 2016135032
Figure 2016135032
上記の式(2)より、例えば、長さHが20mm、長さLが60mmの場合、角度θは19.5度となる。
さらに、図3を用いて、テープ巻体の挟持状態についてより詳細に説明する。図3は、図2におけるA線矢視図である。なお、図1及び図2で示した構成要素については、図3においても同一の符号を付して、その説明を省略する。
図3に示すように、テープ巻体8の巻心8cに突出部6が挿入されることで、巻心8cが突出部6に掛止されている。また、支持体4の直径はテープ巻体8の直径よりも小径であるが、テープ巻体8とは挟持面4aにおいて面状に接触している。なお、突出部6は、ヤットコ7の一対の把持部7a,7b(図1参照)を閉じた場合に接続面5b(図1、図2参照)の中心部付近に対応するようその位置が調整されて設けられている。
本実施例の巻付補助具1においては、突出部6の直径d(=27mm)が巻心8cの直径(=34mm)よりもやや小さいことから、突出部6が巻心8cに対し容易に挿入される。そこで、突出部6を巻心8cに挿入し、かつヤットコ7の一対の把持部7a,7bを閉じると、突出部6の高さh(=17mm)が巻心8cの高さ(=20mm)よりもわずかに小さいことから、支持体4の挟持面4a及び押さえ体5の挟持面5aがそれぞれテープ巻体8の側面8a,8bに対して面状に当接する。このとき、押さえ体5の断面Sにおける頂点Sの角度θが式(2)で与えられるため、挟持面4a,5aが、側面8a,8bに対しそれぞれ平行に接触する状態でテープ巻体8が挟持される。
その後、一対の把持部7a,7bを開くと、直ちに支持体4及び押さえ体5によるテープ巻体8の挟持が解除される。しかし、その後、作業者が支持体4の挟持面4aを接続部2の側へ傾斜させると、巻心8cが突出部6へ掛止された状態が維持される。逆に、挟持面4aを接続部3の側へ傾斜させると、突出部6の外周面6aが滑らかな曲面をなすことと相まって、巻心8cが突出部6から滑り落ちることになる。
さらに、突出部6は、ヤットコ7の一対の把持部7a,7bを閉じた場合に接続面5bの中心部付近に対応するようその位置が調整されて設けられていることから、テープ巻体8が、挟持面4aと挟持面5aから大きく外側にはみ出した状態でこれらの挟持面4a,5aによって挟持されることが防止される。したがって、例えば、側面8a,8bの挟持面4a,5aに対する傾斜が変動しながら、テープ巻体8が巻心8cを中心として回動することがないので、テープ巻体8が回動している間、テープ8dが捩れることなくテープ巻体8から引き出される。
また、巻付補助具1においては、押さえ体5の断面Sにおける角度θが式(2)で与えられるため、長さH,Lを決定することによって、この角度θが算出される。したがって、ヤットコ7の一対の把持部7a,7bを閉じた場合に、挟持面4a,5aが、テープ巻体8の側面8a,8bに対しそれぞれ平行に接触可能な構成が容易に形成される。
加えて、支持体4及び押さえ体5は、それぞれ接続部2,3と一体的に形成されるため、それぞれ接続部2,3からずれたり、落下したりすることがない。したがって、接続部2,3をそれぞれ一対の把持部7a,7bに接続することのみで、突出部6が巻心8cに挿入され、かつテープ巻体8の側面8a,8bを挟持面4a,5aが挟持可能な状態となる。
以上説明したように、本実施例の巻付補助具1によれば、ヤットコ7の一対の把持部7a,7bを開閉するという簡単な動作によって、テープ巻体8を挟持面4a,5aによって挟持、又はテープ巻体8を突出部6から取り外すことが可能である。したがって、電線等の対象物にテープ8dを巻き付ける際に、自在にテープ巻体8を持ち変えることが可能なので、巻き付け作業を素早く容易に行うことができる。
このうち、テープ巻体8を挟持する際には、それぞれ平面状をなす挟持面4a,5aがテープ巻体8の側面8a,8bに対し平行に接触するため、テープ巻体8を損傷させず、かつ落下させずに、確実に挟持することができる。したがって、テープ巻体8からテープ8dを強く引っ張りながら引き出し、さらにこれを対象物に巻き付ける場合に、テープ8dが巻心8cを中心として必要以上に回動することを防止可能であるとともに、一対の把持部7a,7bを閉じる力を調整することで、適度にテープ巻体8を回動させることができる。すなわち、引き出されたテープ8dのテンションを適度に調節することができる。
したがって、テープ巻体8の回動が過剰又は不足となることによって、引き出されたテープ8dの長さに過不足が生じることを防止できる。その結果、巻き残しや巻き付けのやり直しを行う必要がなくなるとともに、引き出されたテープ8dのよじれや、テープ8dが粘着面を有する場合にはその粘着面同士が接着することを防止できる。
さらに、巻付補助具1によれば、アルミ合金製の接続部2,3、支持体4及び押さえ体5からなるために、全体的に小型、軽量である。そのため、テープ巻体8を挟持しながら様々な方向へヤットコ7の一対の把持部7a,7bを傾斜させることができるので、操作性が極めて良好である。したがって、電線以外にも様々な形状の対象物に対し、巻き残し等なく所望の厚さとなるようにテープ8dを複数回に亘って巻き付けることが可能である。
このように、巻付補助具1によれば、テープ8dのテンションを適切に調節可能であるとともに、操作性が極めて良好であることから、作業者の熟練度に関わらずテープ巻き付けの仕上がりを良好なものとすることができる。
加えて、巻付補助具1によれば、突出部6が挟持面4aの中央部に突出しており、一対の把持部7a,7bを開いた場合であっても、特許文献1に係る発明のように両支持部の突出部同士が互いに離隔するわけではない。これにより、巻付補助具1を挟持面4aの側に傾斜させることで巻心8cの掛止を維持することができる。一方、巻付補助具1を挟持面5aの側に傾斜させることで巻心8cを突出部6から直ちに外すことができる。
ここで、実際の巻き付け作業の手順について説明する。電線等へのテープ8dの巻き付け作業は、まず少し引き出したテープ8dの先端を電線等に固定し、さらにテープ8dを引き出し、次にテープ巻体8を電線等の周囲に複数回に亘って周回させるという手順によって行われる。
より詳細には、テープ巻体8の周回は、テープ巻体8が何らかの狭持具によって狭持されている場合に、一端狭持を解除してテープ巻体8のみを対象物を飛び越えさせ、再びテープ巻体8を狭持具によって狭持するという手順を繰り返すものである。
上記手順から分かるように、巻き付け作業には、テープ巻体8を自在に挟持又は挟持解除することが必要である。また、挟持を解除した場合には、テープ巻体8が不意に落下しないことも必要である。
これについて、巻付補助具1は、電線等の対象物にテープ8dを複数回巻き付ける際に行われるテープ巻体8の挟持と放出を自在に繰り返すことができることと、一対の把持部7a,7bを開いた場合であっても、巻心8cの掛止を維持することができることから、上記の巻き付け作業の課題をいずれも解決するものである。
このほか、巻付補助具1によれば、前述の数式(2)より、テープ8dの幅方向の長さHと、把持部7a,7bの回動軸7cから楔形の頂点Sまでの長さLと、を決定することで角度θを具体的に求めることができる。したがって、精度の良好な巻付補助具1を設計し、かつ容易に製造することができる。
なお、長さHの種類は、汎用品のテープ巻体8ではある程度限定され、また、長さLもヤットコ7によって制約されることから、実際には角度θの値はある程度の範囲内に限定されるものと考えられる。すなわち、汎用品のテープ巻体8を専ら使用することを想定する場合には、押さえ体5の形状を限定しても構わないため、より低コストで巻付補助具1を製造することが可能である。
この一方で、長さHと長さLが、それぞれ多様な値となる場合でも、これに対応する角度θを正確に求めることが可能であることから、テープ8dの幅方向の長さLのバリエーションに応じた巻付補助具1を製造可能である。すなわち、巻付補助具1の汎用性は良好であると言える。
さらに、巻付補助具1によれば、一対の把持部7a,7bを開閉操作する場合に、突出部6によってテープ巻体8の把持及び取り外しが妨げられないので、作業者は、テープ8dの巻き付け作業をストレスなく行うことが可能である。
加えて、巻付補助具1によれば、接続部2,3をそれぞれ留めネジ2a,3aによって一対の把持部7a,7bに接続することのみにより、挟持面4a,5aによってテープ巻体8の側面8a,8bを確実に挟持可能に構成される。すなわち、巻付補助具1をヤットコ7に接続する際の微調整が不要であることから、速やかに巻き付け作業を開始することが可能である。また、支持体4、押さえ体5は、それぞれ接続部2,3と一体的に形成されるために、強度的に優れ、巻付補助具1の耐用年数が長期になることが期待できる。
なお、本発明の巻付補助具1の構造は本実施例に示すものに限定されない。例えば、支持体4及び押さえ体5は、挟持面4a,5aが一定以上の面積を有してテープ巻体8の側面8a,8bに当接する限り、必ずしもそれぞれの外周形状が円形状でなくても良い。
また、突起部6は、テープ巻体8の回動を妨げない限り、縦断面が錐台形状をなしていても良く、あるいは横断面が多角形状であっても良い。さらに、突出部6の外周面6aに複数条の溝部が周回するように形成され、突出部6の高さh方向に対する巻心8cの滑り易さが減少されても良い。
このほか、支持体4及び押さえ体5の材質は、アルミ合金製以外でも良く、特に押さえ体5がウレタン製等の加工が容易な材質から形成され、かつ接続部3と別体的に構成される場合には、耐久性は劣るものの、異なる角度θを有する複数種類の押さえ体5を極めて安価かつ容易に製造可能である。また、巻付補助具1によって挟持されるテープ8dは、粘着面が形成されていても、いなくても良い。
本発明は、テープ巻体に巻回されたテープを、引き出して対象物へ巻き付ける巻き付け作業の際に、ヤットコの一対の把持部に装着されて用いられる巻付補助具として利用可能である。
1…巻付補助具 2,3…接続部 2a,3a…留めネジ 4…支持体 4a…挟持面 4b…接続面 5…押さえ体 5a…挟持面 5b…接続面 6…突出部 6a…外周面 7…ヤットコ 7a,7b…把持部 7c…回動軸 8…テープ巻体 8a,8b…側面 8c…巻心 8d…テープ

Claims (4)

  1. テープ巻体に巻回されたテープを、引き出して対象物へ巻き付ける巻き付け作業の際に、ヤットコの一対の把持部に装着されて用いられる巻付補助具であって、
    前記把持部に対し着脱可能に接続される接続部と、
    この接続部にそれぞれ取り付けられ、前記テープ巻体の両側面を挟持可能に形成される支持体及び押さえ体と、を備え、
    この支持体は、前記両側面のうち一方の側面に当接する第1の挟持面と、この第1の挟持面の中央部に突出する突出部と、を備え、この突出部は前記テープ巻体の巻心へ挿脱自在に設けられ、
    前記押さえ体は、その断面の厚さが把持部の回動軸に向かって徐々に薄くなるような楔形をなすとともに、前記両側面のうち他方の側面に当接する第2の挟持面を備え、
    前記突出部を巻心に挿入し、かつ前記一対の把持部を閉じた場合に、前記第1及び第2の挟持面が、前記テープ巻体の前記一方及び他方の側面に対しそれぞれ平行に接触するように形成されたことを特徴とする巻付補助具。
  2. 前記押さえ体は、前記断面における前記楔形の頂点の角度θが、前記テープ巻体に巻回された前記テープの幅方向の長さをH、前記把持部の回動軸から前記楔形の前記頂点までの長さをLとした場合、以下の式(1)を満足するように形成されることを特徴とする請求項1記載の巻付補助具。
    Figure 2016135032
  3. 前記突出部は、その高さが前記巻心の幅方向の厚さ未満であるとともに、その直径が前記巻心の直径未満に構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の巻付補助具。
  4. 前記支持体及び前記押さえ体は、それぞれ前記接続部と一体的に形成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の巻付補助具。
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