JP2015042037A - 間接活線工事用工具 - Google Patents
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Abstract
【課題】歪曲した電線の曲率を容易に矯正できる間接活線工事用工具を提供する。【解決手段】工具10は、絶縁操作棒70の先端部に設けた一対の把持腕7a・7bに着脱可能に取り付けできる一組のアダプタ11・12で構成し、一組のアダプタ本体1・2、一対一組の円弧体3・3、一対一組のクランクアーム4a・4b、及び一対の引張りコイルばね5・5を備える。アダプタ本体1・2は、把持爪71a・71bが挿入可能な凹部11h・21hを底面に開口すると共に、把持腕7a・7bの一方の側面に当接可能な鍔片11f・21fを有する。円弧体3は、一組のアダプタ11・12の間に導入された電線Weの外周に当接するボール3bを有する。複数のボール3bで電線Weを略均等に押圧し、複数のボール3bを電線Weに転動させながら、絶縁操作棒70を電線Weに沿って移動することで、電線Weを容易に矯正できる。【選択図】図1
Description
本発明は、間接活線工事用工具に関する。特に、絶縁操作棒などの間接活線工具の先端部に設けた一対の開閉する湾曲した把持腕に一組のアダプタを取り付け、歪曲した電線の曲率を一組のアダプタで矯正する間接活線工事用工具の構造に関する。
例えば、電柱に架設された架空配電線は、絶縁カバーで覆われた引留クランプで分岐され、開閉器などの柱上電気機器に接続している。そして、引留クランプと柱上電気機器の間に接続された電線(いわゆる縁線)は、所定の曲率で湾曲するように、配設されている。
上述した縁線は、通電しているため、他の電線、腕金、又は支持金具などに接触しないように、所定の離間距離を設けて配設されている。しかし、風雨に晒される環境の影響で、長期的には、新設時とは異なった曲率で縁線が歪曲し、他の電線、腕金、又は支持金具などに接触する心配があった。このため、歪曲した縁線の曲率を初期の状態に矯正することを実施していた。いわゆる、電線のくせ直しを実施していた。
上述したような、歪曲した縁線の曲率を矯正するために、電線ベンダー装置と呼ばれる、油圧式の矯正装置が使用されていた。しかしながら、油圧式の電線ベンダー装置は、油圧源を必要としている。又、油圧式の電線ベンダー装置は高所作業車に設けたバケットに搭乗して作業する必要があった。これらの理由から、油圧式の電線ベンダー装置は、その使用が制約されていた。
上述した不具合を解消するため、用途の異なる先端工具を共用可能な絶縁操作棒(いわゆる、共用操作棒)の先端部に着脱自在な菊座部を有する電線ベンダーであって、同一方向に突出する四つの円柱状の突起を十字状に交差するアームの先端部に固定し、これらの突起の外周には、電線の外周が部分的に当接可能な円弧状の輪帯溝を形成し、一組の突起の間に電線を掛け渡し、電線を引き寄せるように、絶縁操作棒を操作した状態を維持しながら、電線に沿って縁操作棒を移動することで、電線を矯正する電線ベンダーが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
又、歪曲した縁線の曲率を矯正するために、一対の開閉する把持腕を先端部に設けた絶縁操作棒(いわゆる絶縁ヤットコ)に、電線の外周が転動可能な一組のローラピンを配置した間接活線工事用工具が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
図9は、特許文献1に類似した、従来技術による電線ベンダーの斜視図である。図9を参照すると、電柱Pは、腕金Aを上部に支持している。腕金Aは、ピン碍子Piを固定している。架空配電線(以下、電線と略称する)Wは、バインド線Bを介して、ピン碍子Piに支持されている。
図9を参照すると、ピン碍子Piの近傍には、絶縁カバーで覆われた引留クランプCを配置している。引留クランプCは、その内部で電線Wと分岐接続した縁線(以下、電線という)Weを延出している。電線Weの端末は、図示しない開閉器などの柱上電気機器に接続している。
図9を参照すると、電線ベンダー8は、正四角形状のプレート部材からなる本体81と菊座部82で構成している。菊座部82は、本体81の基端部側に突出している。菊座部82は、共用操作棒80の先端部に取り付けている。菊座部82は、共用操作棒80が延びる方向と所定の傾斜角度を設けて、固定できる。
図9を参照すると、本体81は、四つのローラ81rを備えている。これらのローラ81rは、本体81の四隅に取り付けている。四つのローラ81rは、それらの回転中心が十字状に交差する線上に位置するように配置されている。又、電線Weの外周が部分的に当接可能な円弧状の溝部を外周に形成している。
図9を参照して、一組のローラ81r・81rの間に電線Weを掛け渡し、電線Weを引き寄せるように、共用操作棒80を操作した状態を維持しながら、電線Weに沿って共用操作棒80を移動することで、電線Weを矯正できる。
しかしながら、従来技術による電線ベンダー8は、共用操作棒80を操作する作業者が電線Weを引き寄せた状態を維持しながら、電線Weに沿って共用操作棒80を移動するので、矯正操作が容易でないという問題がある。歪曲した電線の曲率を矯正するために、矯正操作が容易な間接活線工事用工具が求められている。
図10は、特許文献2に開示された、従来技術による間接活線工事用工具の要部を拡大した斜視図である。本願の図10は、特許文献2の図5に相当している。
図10を参照すると、間接活線工具となる把持工具を有する絶縁操作棒(いわゆる、絶縁ヤットコ)90は、長尺の操作棒91と把持工具92で構成している。把持工具92は、操作棒91の先端部に着脱自在に取り付けられている。又、絶縁操作棒90は、作動棒93を備えている。
図10を参照すると、把持工具92は、開閉する一対の湾曲した把持腕9a・9bで構成している。そして、一方の把持腕9aは、基端部が固定された固定腕であり、他方の把持腕9bは、一方の把持腕9aの基端部に設けた回動軸9cを中心に回動する可動腕となっている。
図10を参照すると、作動棒93は、操作棒91に沿って保持されている。作動棒93の先端部は、他方の把持腕9bに回動可能に連結している。そして、作動棒93の手許部に設けた図示しない操作レバーを操作すると、一方の把持腕9aに対して、他方の把持腕9bを開閉できる。
図10を参照すると、絶縁操作棒90は、一組のスナップフィット式のローラピン91r・93rを備えている。これらのローラピン91r・93rは、電線Weの外周が転動可能な円筒状のローラRを外周に取り付けている。一方のローラピン91rは、その中心軸を回動軸9cの近傍に固定している。他方のローラピン93rは、その中心軸を作動棒93の先端部側に固定している。
図10を参照して、特許文献2による絶縁操作棒90は、一組のローラピン91r・93rの間に、鉛直方向に延びる電線Weを掛け渡し、絶縁操作棒90の自重を電線Weに付与しながら、絶縁操作棒90を上下に移動することで縁電Weを矯正できる、としている。
又、特許文献2による絶縁操作棒90は、水平方向に延びる電線Weに一方のローラピン91rを係止し、絶縁操作棒90の自重を電線Weに付与しながら、絶縁操作棒90を左右に移動することで電線Weを矯正できる、としている。
しかしながら、特許文献2による絶縁操作棒90は、鉛直方向と水平方向以外に延びる電線Weに対しては、その矯正が容易でないという問題がある。いずれの方向に延びる縁電に対して、その矯正が容易な間接活線工事用工具が求められている。そして、以上のことが本発明の課題といってよい。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、絶縁操作棒などの間接活線工具の先端部に設けた一対の開閉する湾曲した把持腕に取り付けでき、歪曲した電線の曲率を容易に矯正できる間接活線工事用工具を提供することを目的とする。
本発明者は、一組のアダプタを絶縁操作棒の先端部に設けた一対の湾曲した把持腕に取り付け、一対の把持腕を最大に開いたときは、これらのアダプタの間に電線をその外周方向から導入でき、一対の把持腕を所定の開角に閉じたときは、内部に導入された電線をその外周方向から略均等に押圧する複数のボールをこれらのアダプタに設け、複数のボールを転動させながら、絶縁操作棒を電線に沿って移動することで、電線を容易に矯正できることを見出し、これに基づいて、以下のような新たな間接活線工事用アダプタを発明するに至った。
(1)本発明による間接活線工事用工具は、絶縁操作棒の先端部に設けた一対の開閉する湾曲した把持腕に着脱可能に取り付けでき、一対の前記把持腕の内部に導入された電線をその外周から略均等に押圧すると共に、前記電線の延びる方向に移動することで、前記電線を矯正可能な一組のアダプタで構成した間接活線工事用工具であって、前記把持腕から遠心方向に突出する把持爪が挿入可能な凹部を底面に開口すると共に、前記把持腕の一方の側面に当接可能な鍔片を有するブロック状のアダプタ本体と、このアダプタ本体に取り付け、前記把持爪の把持面と反対面から当該把持爪を固定する係止手段と、前記電線の外周に当接可能なボールの一部を前記電線の外周に対向する内径面から突出し、当該ボールを回転自在に保持すると共に、前記電線の外周を囲う仮想の内周を形成するように、一対の前記把持腕の内部に配置された一対の円弧体と、一片を前記円弧体に固定し、他片の先端部を前記鍔片に回動自在に連結し、前記ボールが前記電線の中心部に向かって進出、又は前記ボールが前記電線から後退するように、前記円弧体を揺動可能に支持する一対のクランクアームと、両端部が一対の前記クランクアームに係止し、前記電線の外周を囲う仮想の内周が縮径するように、一対の前記クランクアームの一片が互いに近づく力を付勢する付勢手段と、を備える。
(2)一対の前記円弧体は、それらの外径面が一対の前記把持腕の内壁と所定の間隙を設けて配置されていることが好ましい。
(3)前記付勢手段が引張りコイルばねからなってもよい。
本発明による間接活線工事用工具は、一組のアダプタを絶縁操作棒の先端部に設けた一対の湾曲した把持腕に取り付け、一対の把持腕を最大に開いたときは、一組のアダプタの間に電線をその外周方向から導入でき、一対の把持腕を所定の開角に閉じたときは、内部に導入された電線をその外周方向から略均等に押圧する複数のボールをこれらのアダプタに設け、複数のボールを転動させながら、絶縁操作棒を電線に沿って移動することで、電線を容易に矯正できる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
[間接活線工事用工具の構成]
最初に、本発明の一実施形態による間接活線工事用工具の構成を説明する。
[間接活線工事用工具の構成]
最初に、本発明の一実施形態による間接活線工事用工具の構成を説明する。
図1は、発明の一実施形態による間接活線工事用工具の構成を示す正面図であり、一対の把持腕に一組のアダプタを取り付けた状態で、一対の把持腕を最も開いた状態から所定角度、閉じた状態図である。
図2は、前記実施形態による間接活線工事用工具に備わる一方のアダプタの構成を示す図であり、図2(A)は、一方のアダプタの正面図、図2(B)は、図2(A)の平面図、図2(C)は、図2(A)の左側面図、図2(D)は、図2(C)のA−A矢視断面図である。
図3は、前記実施形態による間接活線工事用工具に備わる他方のアダプタの構成を示す図であり、図3(A)は、他方のアダプタの正面図、図3(B)は、図3(A)の平面図、図3(C)は、図3(A)の右側面図、図3(D)は、図3(C)のA−A矢視断面図である。
図4は、前記実施形態による間接活線工事用工具に備わる一方のアダプタ本体の構成を示す図であり、図4(A)は、一方のアダプタ本体の正面図、図4(B)は、図4(A)の平面図、図4(C)は、図4(A)の右側面図、図4(D)は、図4(A)の左側面図、図4(E)は、図4(A)の下面図、図4(F)は、図4(A)の背面図、図4(G)は、図4(C)のA−A矢視断面図である。
図5は、前記実施形態による間接活線工事用工具に備わる他方のアダプタ本体の構成を示す図であり、図5(A)は、一方のアダプタ本体の正面図、図5(B)は、図5(A)の平面図、図5(C)は、図5(A)の左側面図、図5(D)は、図5(A)の右側面図、図5(E)は、図5(A)の下面図、図5(F)は、図5(A)の背面図、図5(G)は、図5(C)のA−A矢視断面図である。
(全体構成)
図1から図3を参照すると、本発明の一実施形態による間接活線工事用工具(以下、工具と略称する)10は、一組のアダプタ11.12で構成している。アダプタ11は、一方の把持腕7aに着脱可能に取り付けできる。アダプタ12は、他方の把持腕7bに着脱可能に取り付けできる。一組のアダプタ11.12は、一対の把持腕7a・7bの内部に導入された電線Weをその外周から略均等に押圧できる。
図1から図3を参照すると、本発明の一実施形態による間接活線工事用工具(以下、工具と略称する)10は、一組のアダプタ11.12で構成している。アダプタ11は、一方の把持腕7aに着脱可能に取り付けできる。アダプタ12は、他方の把持腕7bに着脱可能に取り付けできる。一組のアダプタ11.12は、一対の把持腕7a・7bの内部に導入された電線Weをその外周から略均等に押圧できる。
図1又は図2及び図4を参照すると、アダプタ11は、ブロック状のアダプタ本体1と係止手段となる固定ねじ1sを備えている。又、アダプタ11は、一対の円弧体3・3、一対のクランクアーム4a・4b、及び付勢手段となる引張りコイルばね5を備えている。
図1又は図3及び図5を参照すると、アダプタ12は、ブロック状のアダプタ本体2と係止手段となる固定ねじ2sを備えている。又、アダプタ12は、一対の円弧体3・3、一対のクランクアーム4a・4b、及び付勢手段となる引張りコイルばね5を備えている。なお、固定ねじ1sと固定ねじ2sは同じものであるが、説明の便宜上、符号を変えて区別した。
図1又は図2及び図4を参照すると、アダプタ本体1は、凹部11hを底面に開口している。凹部11hには、把持腕7aから遠心方向に突出する把持爪71aを挿入できる。又、アダプタ本体1は、板状の鍔片11fを突出している。鍔片11fは、把持腕7aの一方の側面に当接できる。
図1又は図3及び図5を参照すると、アダプタ本体2は、凹部21hを底面に開口している。凹部21hには、把持腕7bから遠心方向に突出する把持爪71bを挿入できる。又、アダプタ本体2は、板状の鍔片21fを突出している。鍔片21fは、把持腕7bの一方の側面に当接できる。鍔片11fと鍔片21fは、それらの外面が同じ向きに配置されている。
図1又は図2を参照すると、固定ねじ1sは、アダプタ本体1に取り付けている。固定ねじ1sは、アダプタ本体1に形成されたねじ穴11sに螺合している(図4参照)。固定ねじ1sを一方の方向に回転すると、把持爪71aの把持面70aと反対面から、アダプタ本体1を把持爪71aに固定できる(図7参照)。固定ねじ1sを他方の方向に回転すると、把持爪71aを凹部11hから離脱できる(図4参照)。
図1又は図3を参照すると、固定ねじ2sは、アダプタ本体2に取り付けている。固定ねじ2sは、アダプタ本体2に形成されたねじ穴21sに螺合している(図5参照)。固定ねじ2sを一方の方向に回転すると、把持爪71bの把持面70bと反対面から、アダプタ本体2を把持爪71bに固定できる(図7参照)。固定ねじ2sを他方の方向に回転すると、把持爪71bを凹部21hから離脱できる(図4参照)。
図1又は図2を参照すると、円弧体3は、ボール3bを回転自在に保持している。円弧体3は、電線Weの外周に対向する内径面からボール3bの一部を突出している(図2(D)参照)。そして、ボール3bは、その一部を電線Weの外周に当接できる。一対の円弧体3・3は、電線Weの外周の略半分を囲う仮想の半内周を形成するように、把持腕7aの内部に配置されている(図1参照)。
図1又は図3を参照すると、円弧体3は、ボール3bを回転自在に保持している。円弧体3は、電線Weの外周に対向する内径面からボール3bの一部を突出している(図3(D)参照)。そして、ボール3bは、その一部を電線Weの外周に当接できる。一対の円弧体3・3は、電線Weの外周の略半分を囲う仮想の半内周を形成するように、把持腕7bの内部に配置されている(図1参照)。
図1又は図2を参照すると、アダプタ本体1側に配置したクランクアーム4aは、その一片41aを円弧体3の側面に固定している。又、アダプタ本体1側に配置したクランクアーム4aは、その他片42aの先端部を鍔片11fに回動自在に連結している。他片42aの先端部は、止めねじ4sで鍔片11fに回動自在に固定されている。
同様に、図1又は図2を参照すると、アダプタ本体1側に配置したクランクアーム4bは、その一片41bを円弧体3の側面に固定している。又、アダプタ本体1側に配置したクランクアーム4bは、その他片42bの先端部を鍔片11fに回動自在に連結している。他片42bの先端部は、止めねじ4sで鍔片11fに回動自在に固定されている。
図1又は図3を参照すると、アダプタ本体2側に配置したクランクアーム4aは、その一片41aを円弧体3の側面に固定している。又、アダプタ本体2側に配置したクランクアーム4aは、その他片42aの先端部を鍔片21fに回動自在に連結している。他片42aの先端部は、止めねじ4sで鍔片21fに回動自在に固定されている。
同様に、図1又は図3を参照すると、アダプタ本体2側に配置したクランクアーム4bは、その一片41bを円弧体3の側面に固定している。又、アダプタ本体2側に配置したクランクアーム4bは、その他片42bの先端部を鍔片21fに回動自在に連結している。他片42bの先端部は、止めねじ4sで鍔片21fに回動自在に固定されている。
図1から図3を参照すると、一対一組のクランクアーム4a・4bは、ボール3bが電線Weの中心部に向かって進出、又は電線Weから後退するように、四つ円弧体3を揺動可能に支持している。
図1から図3を参照すると、引張りコイルばね5は、その両端部が一対のクランクアーム4a・4bの中間部に係止している。引張りコイルばね5は、電線Weの外周を囲う仮想の内周が縮径するように、一対のクランクアーム4a・4bの一片41a・41bが互いに近づく力を付勢している。
(絶縁操作棒の構成)
次に、本発明に係る絶縁操作棒の構成を説明する。図6は、本発明に係る絶縁操作棒の一例を示す正面図であり、図6(A)は、絶縁操作棒の基端部側を示し、図6(B)は、絶縁操作棒の先端部側を示している。図7は、図6に示した絶縁操作棒の先端部を拡大した正面図である。
次に、本発明に係る絶縁操作棒の構成を説明する。図6は、本発明に係る絶縁操作棒の一例を示す正面図であり、図6(A)は、絶縁操作棒の基端部側を示し、図6(B)は、絶縁操作棒の先端部側を示している。図7は、図6に示した絶縁操作棒の先端部を拡大した正面図である。
図6又は図7を参照すると、間接活線工具となる絶縁操作棒(いわゆる、絶縁ヤットコ)70は、長尺の操作棒71と把持工具72で構成している。把持工具72は、操作棒71の先端部に着脱自在に取り付けられている。又、絶縁操作棒70は、作動棒73を備えている。絶縁操作棒70は、操作棒71及び作動棒73の中間部が絶縁性を有するプラスチックパイプなどで連結され、間接活線工法に好適なように、絶縁性が確保されている。
図6又は図7を参照すると、把持工具72は、開閉する一対の湾曲した把持腕7a・7bで構成している。そして、一方の把持腕7aは、基端部が固定された固定腕であり、他方の把持腕7bは、一方の把持腕7aの基端部に設けた回動軸7cを中心に回動する可動腕となっている。
図6又は図7を参照すると、作動棒73は、操作棒71に沿って保持されている。作動棒73の先端部は、他方の把持腕7bに回動可能に連結している。そして、作動棒73の手許部に設けた操作レバー74を操作すると、一方の把持腕7aに対して、他方の把持腕7bを開閉できる。
図7を参照して、操作レバー74を握って、操作レバー74を操作棒71に近づけると、一方の把持腕7aに対して、他方の把持腕7bを閉じることができる。操作レバー74を解放すると、操作レバー74に連結したばね(図示せず)の力で、一方の把持腕7aに対して、他方の把持腕7bを開くことができる。図7は、一方の把持腕7aに対して、他方の把持腕7bが最大に開いた状態を示している。
図7を参照して、一方の把持腕7aは、先細り状の把持爪71aを遠心方向に突出している。把持爪71aは、把持面70aを形成している。把持面70aは、操作棒71の軸中心と略平行に配置されている。同様に、他方の把持腕7bは、先細り状の把持爪71bを遠心方向に突出している。把持爪71bは、把持面70bを形成している。把持面70bは、把持面70aと所定の開角を設けて配置されている。図6又は図7を参照して、操作レバー74を握ると、把持面70bを把持面70aに近づけることができる。
(アダプタ本体の構成)
次に、実施形態による工具10の説明に戻り、説明を続ける。図1又は図2及び図4を参照すると、アダプタ本体1は、一方の湾曲した把持腕7aに取り付けことができる。図4を参照すると、アダプタ本体1は、凹部11hを底面に開口している。凹部11hには、把持腕7aから遠心方向に突出する把持爪71aを挿入できる(図7参照)。この場合、図4を参照して、鍔片11fと把持腕7aの一方の側面が対向した状態から、アダプタ本体1を把持腕7aに向かって移動し、凹部11hに連通した切り欠きに把持爪71aを挿通した後に、凹部11hの一部を構成する鍔部122が把持腕7aに係止できるように、アダプタ本体1を押し下げることが好ましいしい。これにより、把持腕7aの側面側から、アダプタ本体1を把持爪71aに取り付けことができる。
次に、実施形態による工具10の説明に戻り、説明を続ける。図1又は図2及び図4を参照すると、アダプタ本体1は、一方の湾曲した把持腕7aに取り付けことができる。図4を参照すると、アダプタ本体1は、凹部11hを底面に開口している。凹部11hには、把持腕7aから遠心方向に突出する把持爪71aを挿入できる(図7参照)。この場合、図4を参照して、鍔片11fと把持腕7aの一方の側面が対向した状態から、アダプタ本体1を把持腕7aに向かって移動し、凹部11hに連通した切り欠きに把持爪71aを挿通した後に、凹部11hの一部を構成する鍔部122が把持腕7aに係止できるように、アダプタ本体1を押し下げることが好ましいしい。これにより、把持腕7aの側面側から、アダプタ本体1を把持爪71aに取り付けことができる。
又、図4を参照すると、アダプタ本体1は、把持腕7aと同形状の湾曲した鍔片11fを基端部側に突出している。鍔片11fは、把持腕7aの一方の側面に当接できる。鍔片11fは、止めねじ4sを固定するための一組の雌ねじ穴12s・12sを設けている(図2参照)。更に、鍔片11fは、円弧体3の外径面と所定の間隙を設けた円弧面121を一方の板厚面に形成している。
図1又は図3及び図5を参照すると、アダプタ本体2は、他方の湾曲した把持腕7bに取り付けことができる。図5を参照すると、アダプタ本体2は、凹部21hを底面に開口している。凹部21hには、把持腕7bから遠心方向に突出する把持爪71bを挿入できる(図7参照)。この場合、図5を参照して、鍔片21fと把持腕7bの一方の側面が対向した状態から、アダプタ本体2を把持腕7bに向かって移動し、凹部21hに連通した切り欠きに把持爪71bを挿通した後に、凹部21hの一部を構成する鍔部222が把持腕7bに係止できるように、アダプタ本体2を押し下げることが好ましい。これにより、把持腕7bの側面側から、アダプタ本体2を把持爪71bに取り付けことができる。
又、図5を参照すると、アダプタ本体2は、把持腕7bと同形状の湾曲した鍔片21fを基端部側に突出している。鍔片21fは、把持腕7bの一方の側面に当接できる。鍔片21fは、止めねじ4sを固定するための一組の雌ねじ穴22s・22sを設けている(図3参照)。更に、鍔片21fは、円弧体3の外径面と所定の間隙を設けた円弧面221を一方の板厚面に形成している。
(円弧体の構成)
図2又は図3を参照すると、は、仮想の中心に向けて、外径から内径に貫通するボール保持穴を開口している。このボール保持穴は、その内径側がボール3bの直径より縮径しており、ボール3bを内径側に脱落することなく保持できる。円弧体3の外径面には、円弧状のカバー3cを固定しており、ボール3bを外径側に脱落することなく保持できる。
図2又は図3を参照すると、は、仮想の中心に向けて、外径から内径に貫通するボール保持穴を開口している。このボール保持穴は、その内径側がボール3bの直径より縮径しており、ボール3bを内径側に脱落することなく保持できる。円弧体3の外径面には、円弧状のカバー3cを固定しており、ボール3bを外径側に脱落することなく保持できる。
図1を参照すると、一対一組の円弧体3・3は、それらの外径面が一対の把持腕7a・7bの内壁と所定の間隙を設けて配置されている。これにより、一対一組の円弧体3・3の間に導入される電線Weの直径に拡張性を付与できる。
[間接活線工事用工具の作用]
次に、実施形態による工具10の操作方法を説明しながら、工具10の作用及び効果を説明する。図8は、前記実施形態による間接活線工事用工具の構成を示す正面図であり、一対の把持腕に一組のアダプタを取り付けた状態で、一対の把持腕を最も開いた状態図である。
次に、実施形態による工具10の操作方法を説明しながら、工具10の作用及び効果を説明する。図8は、前記実施形態による間接活線工事用工具の構成を示す正面図であり、一対の把持腕に一組のアダプタを取り付けた状態で、一対の把持腕を最も開いた状態図である。
図1又は図2を参照して、把持爪71aをアダプタ11の凹部11hに挿入し、固定ねじ1sを一方の方向に回転し、予め、アダプタ11を一方の把持腕7aに取り付けておく。又、図1又は図3を参照して、把持爪72aをアダプタ12の凹部21hに挿入し、固定ねじ2sを一方の方向に回転し、予め、アダプタ12を他方の把持腕7bに取り付けておく。
次に、操作レバー74を握って、操作レバー74を操作棒71に近づけ(図5参照)、一対の把持腕7a・7bを最も開いた状態に開角しておく(図8参照)。図8に示した状態を維持して、一組のアダプタ11・12を電線Weに近づけると、隣接する一組の円弧体3・3が電線Weの直径を超えて離間しているので、一対一組のボール3b・3bの間に、電線Weをその外周方向から導入できる(図8参照)。
次に、操作レバー74を解放すると(図5参照)、一対一組のボール3b・3bが電線Weの中心に向かって進出し、電線Weをその外周から略均等に押圧できる(図1参照)。次に、操作棒71を操作して、電線Weの延びる方向に沿って、工具10を移動することで、四つのボール3bを電線Weの外周に転動させながら、歪曲した電線Weの曲率を一組のアダプタ11・12で矯正できる。
このように、実施形態による工具10は、一組のアダプタ11・12を絶縁操作棒70の先端部に設けた一対の湾曲した把持腕7a・7bに取り付け、一対の把持腕7a・7bを最大に開いたときは、一組のアダプタ11・12の間に電線Weをその外周方向から導入でき、一対の把持腕7a・7bを所定の開角に閉じたときは、内部に導入された電線Weをその外周方向から略均等に押圧する複数のボール3bをこれらのアダプタ11・12に設け、複数のボール3bを転動させながら、絶縁操作棒70を電線Weに沿って移動することで、電線Weを容易に矯正できる。
又、実施形態による工具10は、一対の円弧体3・3の外径面が一対の把持腕7a・7bの内壁と所定の間隙を設けて配置されているので、一対一組の円弧体3・3の間に導入される電線Weの直径に拡張性を付与できる。
本発明による間接活線工事用工具は、次のような効果が奏される。
(1)電線を複数の円弧体の間に導入すると、複数のボールが電線を略均等に押圧した状態で、電線を矯正できる。
(2)いずれの方向に延びる電線に対しても矯正できる。
(3)従来技術による電線ベンダーと比べて、容易に電線を矯正できる。
(4)矯正対象の電線の直径の適用範囲が広く、電線を確実に把持できる。
(1)電線を複数の円弧体の間に導入すると、複数のボールが電線を略均等に押圧した状態で、電線を矯正できる。
(2)いずれの方向に延びる電線に対しても矯正できる。
(3)従来技術による電線ベンダーと比べて、容易に電線を矯正できる。
(4)矯正対象の電線の直径の適用範囲が広く、電線を確実に把持できる。
本発明に適用される電線は、縁線に限定されることなく、架空配電線から引き出される引出線にも適用できる。又、本発明は、絶縁操作棒などを用いて、無停電状態の高圧配電線を間接的に活線工事できる間接活線工事用工具を開示したが、本発明の工具は、間接活線工事用に限定されることなく、他の分野でも応用されることが期待される。
1・2 一組のアダプタ本体
1s・2s 固定ねじ(係止手段)
3 円弧体
3b ボール
4a・4b 一対のクランクアーム
5 引張りコイルばね(付勢手段)
7a・7b 一対の把持腕
10 工具(間接活線工事用工具)
11・12 アダプタ
11h・21h 凹部
70 絶縁操作棒
70a・70b 把持面
71a・71b 把持爪
We 電線(縁電)
1s・2s 固定ねじ(係止手段)
3 円弧体
3b ボール
4a・4b 一対のクランクアーム
5 引張りコイルばね(付勢手段)
7a・7b 一対の把持腕
10 工具(間接活線工事用工具)
11・12 アダプタ
11h・21h 凹部
70 絶縁操作棒
70a・70b 把持面
71a・71b 把持爪
We 電線(縁電)
Claims (3)
- 絶縁操作棒の先端部に設けた一対の開閉する湾曲した把持腕に着脱可能に取り付けでき、一対の前記把持腕の内部に導入された電線をその外周から略均等に押圧すると共に、前記電線の延びる方向に移動することで、前記電線を矯正可能な一組のアダプタで構成した間接活線工事用工具であって、
前記把持腕から遠心方向に突出する把持爪が挿入可能な凹部を底面に開口すると共に、前記把持腕の一方の側面に当接可能な鍔片を有するブロック状のアダプタ本体と、
このアダプタ本体に取り付け、前記把持爪の把持面と反対面から当該把持爪を固定する係止手段と、
前記電線の外周に当接可能なボールの一部を前記電線の外周に対向する内径面から突出し、当該ボールを回転自在に保持すると共に、前記電線の外周を囲う仮想の内周を形成するように、一対の前記把持腕の内部に配置された一対の円弧体と、
一片を前記円弧体に固定し、他片の先端部を前記鍔片に回動自在に連結し、前記ボールが前記電線の中心部に向かって進出、又は前記ボールが前記電線から後退するように、前記円弧体を揺動可能に支持する一対のクランクアームと、
両端部が一対の前記クランクアームに係止し、前記電線の外周を囲う仮想の内周が縮径するように、一対の前記クランクアームの一片が互いに近づく力を付勢する付勢手段と、を備える間接活線工事用工具。 - 一対の前記円弧体は、それらの外径面が一対の前記把持腕の内壁と所定の間隙を設けて配置されている請求項1記載の間接活線工事用工具。
- 前記付勢手段が引張りコイルばねからなる請求項1又は2記載の間接活線工事用工具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013170526A JP2015042037A (ja) | 2013-08-20 | 2013-08-20 | 間接活線工事用工具 |
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Family Applications (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106975715A (zh) * | 2016-12-09 | 2017-07-25 | 自贡金锐硬质合金工模具有限公司 | 一种校直模块 |
CN108555180A (zh) * | 2018-02-08 | 2018-09-21 | 国家电网公司 | 一种便携式拉线制作专用工具 |
CN110994496A (zh) * | 2019-12-20 | 2020-04-10 | 安徽华源电缆集团有限公司 | 一种新型消磁电缆用多角度绕线架 |
-
2013
- 2013-08-20 JP JP2013170526A patent/JP2015042037A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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