JP5886346B2 - 電線被覆剥取器 - Google Patents

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Description

本発明は、架設された被覆電線の中間部分の被覆を剥ぎ取る場合に用いられる電線被覆剥取器に関し、特に操作棒の可動範囲を小さくすることが可能な電線被覆剥取器に関する。
電柱間に架設される被覆電線において、高圧引下線用コネクタや接地短絡器具を取り付けるために、被覆電線の中間部分において、被覆電線の被覆を剥離することによって芯線を露出させる作業が必要となる。これらの作業においては、安全を確保するために、間接活線工具を用いて操作することが可能な電線被覆剥取器が用いられる(特許文献1,2等参照)。
図5は、従来の電線剥取器の一例を示すものであり、電線被覆剥取器1は、コの字形状に形成された固定部2と、この固定部2の内側で上下動する可動部3と、この可動部3を上下動させる調節機構4とを有して構成されている。
固定部2は、コの字形状の上部に位置し、被覆電線に引掛ける引掛部21と、この引掛部21の下方に対向して配置され、コの字形状の下部に位置する基台部22と、これら引掛部21と基台部22のそれぞれの一側端を連結するように設けられた側部23と、を備えて構成されている。
固定部2の側部23には、補助棒91が固定され、この補助棒91の先端にアイボルト92が固装されている。
可動部3は、固定部2の引掛部21と基台部22との間に位置して調節機構4により上下動されるもので、ベース部材31とその両脇に固定された側板32とを備えている。
調節機構4は、可動部3に回転自在に連結され、基台部22に形成されたネジ穴を貫通して、基台部22に対して螺進退可能に取り付けられている主軸41と、主軸41の下部に相対回転不能に連結されて絶縁操作棒の先端に取り付けられたフックを差込・係合可能なリング穴93が開口されたアイハンドル94とを備えている。
したがって、調節機構4のアイハンドル94を回転させることにより、主軸41を固定部2に対して上下動させることができ、可動部3を引掛部21に対して接近、離間させることができるようになっている。
この可動部3には、ベース部材31の巾方向のほぼ全域に亘って被覆電線の延長方向と平行をなすように設けられた主刃(第1の刃体)34が固定され、また、主刃34の両脇においてベース部材31と側板32との間に該側板32と平行をなすように設けられた(被覆電線に対して直交するように設けられた)補助刃(第2及び第3の刃体)35が固定されている。
これら主刃34と補助刃35は、可動部3が調節機構4により固定部2の引掛部21に接近すると、可動部3と引掛部21との間に位置決めされた被覆電線100の被覆100aに同時に食い込むように設置されている。
なお、可動部3の上部には、引掛部21の内面に形成された円弧状溝21aに位置決めされた被覆電線に対して主刃34を平行に保ち、主刃34や補助刃35が被覆電線の芯線と干渉することを防ぐガード36が設けられている。このガード36は、自身に形成されたガード溝36aに沿って進退可能に側板32に取り付けられ、ネジ37で取り付けられているスプリング38により側板32に押し付けることで保持されており、この保持位置をガード溝36aの範囲で調整することで、被覆が無い部分から被覆がある部分に亘って可動部3が配置される場合でも、主刃を被覆電線に対して平行に維持し、主刃34や補助刃35が不用意に芯線に当たらないようにしている。
このような電線被覆剥取器1を用いて電柱間に架設された被覆電線100の中間部分の被覆を剥ぎ取るには、図6に示されるように、作業者が例えば絶縁ヤットコやクイックなどの間接活線把持工具101で補助棒91を把持し、被覆電線の被覆を剥離しようとする部分に電線被覆剥取器1の固定部2の引掛部21を引っ掛ける(図6(a))。その後、作業者は、バインド打ち器102をアイハンドル94のリング穴93に差し込み、その状態で被覆電線100が引掛部21から外れないようにバインド打ち器102を下方に引きながら操作してアイハンドル94を回転させて主軸41を前進させ、可動部3を引掛部21に接近させる。
すると、被覆電線100は引掛部21と可動部3とによって締付けられて挟持された状態となる。このとき、電線被覆剥取器の正面側において主刃34は被覆電線100の被覆100aに食い込んだ状態となり、また、補助刃35は、主刃34の両脇で被覆電線100の被覆100aに食込んだ状態となり、主軸41のアイハンドル94および補助棒91のアイボルト92のいずれかにバインド打ち器102を差し込んで、電線被覆剥取器1を被覆電線100の回りに回転させることで、主刃34の幅で被覆電線100の被覆100aを剥ぎ取ることが可能となる(図6(b))。
特開2010−22182号公報 特開2012−39750号公報
このように、従来の電線被覆剥取器は、架線への取り付け時に間接活線把持工具101とバインド打ち器102の2本の操作棒が必要となり、片手に一本ずつ操作棒を持たなければならないため、作業労力が大きいものであった。
また、被覆の剥ぎ取り作業のために、電線被覆剥取器を回転させる必要があるが、補助棒とアイハンドルが90度位相が異なる位置にあるため、上手く回転させるためには熟練した技能と経験が必要となり、また、電線被覆剥取器を上手く回すためには操作棒を大きく回す必要があり、充電部と接触して地絡事故を誘発する恐れがあった。
本発明は係る事情に鑑みてなされたものであり、被覆電線(架線)への取り付けから被覆の剥ぎ取りまでを1本の操作棒で行うことができ、また、単純な操作で被覆を剥ぎ取ることを可能にすると共に、操作棒の可動範囲を小さくして充電部への接触の恐れを無くすことが可能な電線被覆剥取器を提供することを主たる課題としている。
上記課題を達成するために、本発明に係る電線被覆剥取器は、被覆電線に引っ掛ける引掛部を備えた固定部と、前記引掛部に対して接近・離間させることにより前記被覆電線を前記引掛部との間で挟持または開放する可動部と、この可動部を動かす調節機構と、前記可動部に固定されて前記被覆電線の被覆に切り込み可能とする第1の切り込み手段と、前記引掛部の内側に固定されると共に前記引掛部と前記可動部との間に挟持される被覆電線の軸心に対して前記第1の切り込み手段とは略180度位相がずれた位置に固定されて前記被覆電線の被覆に切り込み可能とする第2の切り込み手段とを備え、前記第1及び第2の切り込み手段を前記被覆電線の被覆に食込ませた状態で、前記固定部および可動部を前記被覆電線の周りに回転させて前記被覆電線の被覆を剥離するものであり、前記調節機構は、前記可動部に連結されて、前記固定部に対して螺進退可能に取り付けられた主軸と、操作棒の先端部が連結可能なジョイント部と、これら前記主軸と前記ジョイント部とを前記主軸の軸方向に対して相対的に変位可能に連結すると共に、前記引掛部と前記可動部との間に挟持される被覆電線の軸心に対して垂直となる仮想面上で前記ジョイント部を前記主軸に対して相対的に回転可能に連結する継手手段とを備え、前記継手手段は、前記ジョイント部に連結する操作棒の軸心と前記主軸の軸心とをほぼ平行にした状態で前記主軸と前記ジョイント部とを最も近接させた場合に前記ジョイント部の前記仮想面上での回転が規制される規制機構が設けられていることを特徴としている。
したがって、ジョイント部に操作棒を連結させ、前記主軸と前記ジョイント部とのそれぞれの軸心を略水平にして最も近接させて相対回転不能とし、この状態で操作棒を持って固定部を被覆電線にアプローチして引掛部を被覆電線に引っ掛け、そのまま操作棒を自身の軸心を中心として回転させて可動部を引掛部に接近させ、被覆電線を引掛部と可動部との間で挟持させ、第1及び第2の切り込み手段を被覆電線の被覆に食込ませた状態とする。その後、操作棒を引っ張り規制機構による規制を解除し、被覆電線の軸心に対して垂直となる仮想面上でジョイント部を主軸に対して相対的に回転可能とし、操作棒を仮想面上で揺動させて固定部および可動部を被覆電線を中心に回動させて被覆電線の被覆を剥離する。
この際、第1の切り込み手段と第2の切り込み手段は、互いに被覆電線の軸心に対して略180度位相がずれた位置(ほぼ線対称となる位置)に設けられているので、ジョイント部が被覆電線の真下に位置した状態から操作棒を操作して主軸を左右両側にそれぞれ90度程度の範囲で被覆電線の軸心を中心として回動させることで、全周に亘って被覆を剥ぎ取ることが可能となり、操作棒の可動範囲を小さくすることが可能となる。
ここで、前記継手手段は、前記主軸の末端に設けられ、一対の脚部とこれら脚部を連結する頭部とから構成されたタイロッドエンドと、前記ジョイント部に設けられ、前記脚部間に挿入されるナックルアームとを備え、前記タイロッドエンドの脚部に前記主軸の軸線方向に延びる長孔を形成し、前記ナックルアームに前記長孔に摺動可能に係止する係止ピンを設けて構成され、前記規制機構は、前記タイロッドエンドの頭部の内側に凹凸面を形成し、前記ナックルアームの先端部に前記凹凸面と噛合可能な凹凸面を形成して構成されるようにしてもよい。
このような構成とすることで、操作棒の軸心を主軸の軸心にほぼ平行にして主軸とジョイント部とを最も近接させると、タイロッドエンドの頭部の内側に形成された凹凸面とナックルアームの先端部に形成された凹凸面とが噛合して相対的に回転不能の状態が形成され、また、ジョイント部を主軸から離すように動かすと、タイロッドエンドの頭部の内側に形成された凹凸面とナックルアームの先端部に形成された凹凸面との噛合状態が解除され、脚部間に配されたナックルアームが係止ピンを中心として回転可能となる。
なお、上述した構成を実現するために、前記操作棒を、先端部に径方向へ突出するピンが形成された共用操作棒とし、前記ジョイント部を、前記ピンと係合可能な係合溝が形成されたツイストロック型のジョイント金具としてもよい。
また、第1及び第2の切り込み手段のそれぞれは、刃先が前記被覆電線の延長方向と平行に延在するように配置された第1の刃体と、前記第1の刃体の両側に配置されると共に、刃先が前記被覆電線の延長方向と直交する方向に延在するように配置された第2及び第3の刃体とを備えることが望ましい。
以上述べたように、本発明に係る電線被覆剥取器によれば、一本の操作棒のみで被覆電線への取り付けから被覆の剥ぎ取りまでを行うことが可能となり、操作棒を複数本持つ必要がないことから、作業労力を大幅に低減することが可能となる。
また、被覆を剥ぎ取る作業においては、操作棒を被覆電線の真下にある状態から主軸を左右両側に90度程度の範囲で回動させるように操作すれば被覆を剥ぎ取ることが可能となるので、従来に比べて、単純な操作で被覆を剥ぎ取ることができ、また、操作棒の可動範囲を小さくすることが可能となり、充電部に接触して地絡事故を誘発する恐れを低減することが可能となる。
さらに、固定部の引掛部を被覆電線に引っ掛けた状態においては、第2の切り込み手段が被覆電線の被覆に食込ませることが可能となるので、被覆電線の意図する箇所から固定部が横ずれすることがなくなる。
図1は、本発明に係る電線被覆剥取器を示す図であり、(a)はその側面図、(b)は、(a)の主軸とジョイント部とを連結する継手手段を示す分解斜視図である。 図2は、本発明に係る電線被覆剥取器を示す正面図である。 図3は、本発明に係る電線被覆剥取器を用いて被覆電線の被覆を剥ぎ取る工程を示す図であり、(a)は被覆電線にアプローチする状態を示す図、(b)は被覆電線の被覆に刃体を食込ませた状態を示す図である。 図4は、本発明に係る電線被覆剥取器を用いて被覆電線の被覆を剥ぎ取る工程を示す図であり、(a)は電線被覆剥取器を一方向に約90度回転させて被覆電線の被覆の半分を剥ぎ取る操作を示す図であり、(b)は電線被覆剥取器を逆方向に約90度回転させて被覆電線の残りの被覆を剥ぎ取る操作を示す図である。 図5は、従来の電線被覆剥取器を示す図であり、(a)はその正面図、(b)はその側面図である。 図6は、従来の電線被覆剥取器を用いて被覆電線の被覆を剥ぎ取る作業を説明する図であり、(a)は電線被覆剥取器を被覆電線に引っ掛けて被覆電線を引掛部と可動部とによって挟持する操作を示す図、(b)は電線被覆剥取器を被覆電線の周囲を回転させる操作を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1及び図2において、電線被覆剥取器1は、コの字形状に形成された固定部2と、この固定部2の内側で上下動する可動部3と、この可動部3を上下動させる調節機構4とを有して構成されている。
固定部2は、コの字形状の上部に位置して被覆電線に引掛ける引掛部21と、この引掛部21の下方に対向して配置され、コの字形状の下部に位置する基台部22と、これら引掛部21と基台部22のそれぞれの一側端を連結するように設けられた側部23と、を備えて構成されている。
引掛部21は、基台部22と対峙する内面となる下面で幅方向に延在する円弧状溝21aが形成され、架線(被覆電線)に引っ掛けることができるようになっている。なお、固定部2の側部23において、従来において引掛部21や基台部22の延設方向と反対方向へ延設されていた補助棒およびその先端に設けられていたアイボルトは取り除かれている。
可動部3は、固定部2の引掛部21と基台部22との間に位置して調節機構4により上下動されるベース部材31と、このベース部材31の両側にボルト39よって固定された側板32と、この側板32の後端部に位置し、前記側部23の背面側において、側板32間に架設支持された背面バー40とを備えている。
調節機構4は、可動部3のベース部材31の下端面に回転自在に連結され、基台部22に形成されたネジ穴を貫通して、基台部22に対して螺進退可能に取り付けられた主軸41と、操作棒50の先端部に連結可能なジョイント金具42と、主軸41とジョイント金具42とを連結する継手手段44とから構成されている。
ジョイント金具42は、共用操作棒110の先端部を着脱自在とするツイストロック式のもので、基端側が開口する有底の円筒形状に形成されている。この円筒部の互いに反対側となる周面には、共用操作棒2の先端部の径方向に突設された一対の係止ピン111を導入するための略T字状のガイド溝42aが形成され、このガイド溝42aの終端部に、係止ピン111をツイストロックさせるための係止凹部42bが形成されている。
継手手段44は、主軸41の末端に設けられたタイロッドエンド45と、ジョイント金具42の上端に設けられてタイロッドエンド45と連結するナックルアーム46とを有して構成されている。タイロッドエンド45は、一対の脚部45aとこれら脚部45aを連結する頭部45bとから構成されたコ字形状の部材であり、一対の脚部45a間にナックルアーム46を挿入する溝45cが形成されている。それぞれの脚部45aには、主軸41の軸線方向に延びる長孔45dが対向する同位置に形成され、また、頭部45bの内側は円弧状に形成され、この円弧状の内面を周方向に凹凸が形成された凹凸面45eとしている。
これに対して、ナックルアーム46は、前記ジョイント金具42の頂部から軸方向に突設した板状に形成されているもので、前記脚部45a間の溝45cに摺動可能に挿入されている。このナックルアーム46の両側面には、前記長孔45dに摺動可能に係止する係止ピン46aが側面に対して直角に突設され、また、ナックルアーム46の先端部は円弧状に形成され、この円弧状の外周面を前記頭部45bの凹凸面45eと噛合可能に周方向に凹凸が形成された凹凸面46bとしている。
また、ジョイント金具42に連結する操作棒の軸心と主軸41の軸心とをほぼ一致させた状態(ほぼ平行にした状態)でタイロッドエンド45の頭部に近い長孔45dの端部に係止ピン46aが位置する場合、すなわち、主軸41とジョイント金具42とを最も近接させた場合において、タイロッドエンド45の凹凸面45eとナックルアーム46の凹凸面46bとが噛合して主軸41とジョイント金具42(タイロッドエンド45とナックルアーム46)との相対回転が不能となり、タイロッドエンド45の頭部45bから離れた長孔45dの端部に係止ピン46aが位置する場合、すなわち、主軸41とジョイント金具42とが最も離れた場合において、タイロッドエンド45の凹凸面45eとナックルアーム46の凹凸面46bとの噛合状態が解除され、主軸41の軸心を含み、且つ、タイロッドエンド45の対をなす脚部45aと平行な面で係止ピン46aを中心として回転可能となる。
したがって、可動部3は、ジョイント金具42に共用操作棒110の先端部を連結させて回転させることにより、主軸41を固定部2に対して上下動させることができ、その主軸41の上部に連設されているベース部材31を背面バー40により固定部2の側部23から離隔することを制限しつつ引掛部21に対して接近、離間させることができるようになっている。また、タイロッドエンド45の対をなす脚部45aと平行な面が引掛部と可動部との間に挟持される被覆電線の軸心に対して垂直となるようにし、その状態で共用操作棒110を引っ張ってジョイント金具42を主軸41から遠ざけると、タイロッドエンド45の凹凸面45eとナックルアーム46の凹凸面46bとの噛合状態が解除され、被覆電線の軸心に対して垂直となる仮想面上でジョイント部が主軸に対して相対的に回転可能となり、被覆電線を中心として固定部2および可動部3を回動させるように共用操作棒110を押し上げることが可能となる。
ところで、前記可動部3には、ベース部材31の固定部2の側部23から離れた側に、双方の側板32の内面近傍にかけて延在すると共に側部23と対面するように配置された可動側主刃(可動側第1の刃体)34がベース部材31にネジ止めされている。また、可動側主刃34の両端と側板32との間にはその側板32と平行をなす可動側補助刃(可動側第2の刃体、可動側第3の刃体)35が前記側板32をベース部材31に取り付けるボルト39によってベース部材31の両側面に固定されている。
また、固定部2には、引掛部21の側部23近傍の部分に、前記可動側主刃34と同じ長さに形成され、この可動側主刃34と平行をなす固定側主刃(固定側第1の刃体)24が図示しないネジにて固定されている。また、この固定側主刃24の両側には、前記側板32と平行をなす固定側補助刃(固定側第2、第3の刃体)25が引掛部21に図示しないネジにて固定されている。
この可動側主刃34と固定側主刃24、及び、可動側補助刃35と固定側補助刃25は、それぞれ引掛部21と可動部3との間に挟持される被覆電線の軸心に対して略180度位相がずれた位置、すなわち、ほぼ被覆電線の軸心に対して線対称となる位置に固定され、また、被覆電線の被覆に切り込み可能な位置に設けられている。
これら主刃24,34や補助刃25,35は、プレート状に形成されて、可動部3に設けられた可動側主刃34と可動側補助刃35は、引掛部21に向けられた辺に刃先が向けられ、主刃34は、対をなす補助刃35の間に延材して刃先が引掛部21と可動部3との間に挟持される被覆電線の延長方向と平行をなすように設けられ、また、補助刃35は、刃先が被覆電線に対して直交するように設けられている。
また、固定部2に設けられた固定側主刃24と固定側補助刃25は、可動部3に向けられた辺に刃先が向けられ、主刃24は、対をなす補助刃25の間に延材して刃先が引掛部21と可動部3との間に挟持される被覆電線の延長方向と平行をなすように設けられ、また、補助刃25は、刃先が被覆電線に対して直交するように設けられている。
そして、可動側主刃34と可動側補助刃35は、可動部3が調節機構4により引掛部21に接近すると、被覆電線の被覆に側部23から離れた側で同時に食い込むように設置されている。また、固定側主刃24と固定側補助刃25は、引掛部21を被覆電線に引っ掛けた際、または、引掛部21を被覆電線に引っ掛けて共用操作棒110を下方に引いた際に、被覆電線の被覆に側部23に近い側で同時に食込むように設置されている。
なお、36は、可動部3の主刃34の長手方向両端に対応した位置に設けられるガード36である。このガード36は、自身に形成されたガード溝36aにネジ37を挿通させてガード溝36aに沿って進退可能に可動部3に取り付けられているもので、ネジ37に外装されるスプリング38により側板32に押し付けることで保持されている。このガード36の保持位置をガード溝36aの範囲で調整することで、被覆電線の被覆が無い部分から被覆がある部分に亘って可動部3が配置される場合でも、主刃24,34を被覆電線に対して平行に保ち、主刃24,34や補助刃25,35が被覆電線の芯線と干渉することを防ぐようにしている。
このような電線被覆剥取器1を用いて電柱間に架設された被覆電線100の中間部分の被覆を剥ぎ取るには、図3(a)に示されるように、ジョイント金具42に共用操作棒110の先端部を装着し、共用操作棒110を回して可動部3を引掛部21から離間させ、引掛部21の先端部21bと可動部3との間に被覆電線100を挿入できる程度の空間を形成する。
そして、共用操作棒110を固定部2に近づけて主軸41とジョイント金具42とを最も近接させ、タイロッドエンド45の頭部45bの内側に形成された凹凸面45eとナックルアーム46の先端の外面に形成された凹凸面46bとを噛合させて相対的に回転不能の状態を形成し、この状態で共用操作棒110を持って被覆電線100に固定部2の引掛部21をアプローチする。
この際、主軸41とジョイント金具42とが回転不能の状態となっているので、被覆電線100にアプローチする際に共用操作棒110を傾けても固定部の共用操作棒に対する傾きは、一定に保持されて固定部が回動することがないので、引掛部21を被覆電線に取付けにくくなることはない。
そして、固定部2の開口部から被覆電線100を挿入し、被覆電線100に引掛部21を引っ掛けた状態とすることで、固定側主刃24と固定側補助刃25は、被覆電線の被覆に食込んだ状態となる。
そして、この状態で、共用操作棒110を回転させて可動部3を引掛部21に向かって前進させれば、可動側主刃34と可動側補助刃35が被覆電線100の被覆に食い込み、被覆電線100には、略180度位相がずれた2箇所で(ほぼ線対称となる2箇所)で刃(固定側主刃24、固定側補助刃25、可動側主刃34、可動側補助刃35)が被覆に食い込んだ状態となる(図3(b))。この状態においては、主軸41や共用操作棒110は被覆電線100および固定部2の真下に位置している。
その後、共用操作棒110を固定部2(主軸41)から離すように動かして主軸41とジョイント金具42とを離し、タイロッドエンド45の頭部45bの内側に形成された凹凸面45eとナックルアーム46の先端の外面に形成された凹凸面46bとの噛合状態を解除し、脚部45a間に配されたナックルアーム46を係止ピン46aを中心として回転可能とする。
そして、被覆電線100に対して垂直となる仮想面と平行となるようにタイロッドエンド45の脚部45aの向きを調整し、その状態から図4(a)に示されるように、被覆電線100の被覆を剥ぎ取る向きに(図面において反時計回りに)固定部2を被覆電線100を中心として回転させるように共用操作棒110を操作し、ジョイント金具42を被覆電線100と同程度の位置に達するまで押し上げる。その状態においては、固定部2及び可動部3はほぼ90度回動するので、固定側主刃24と可動側主刃34、及び、固定側補助刃25と可動側補助刃35によって略180度位相がずれた2箇所で略90度の範囲に亘って被覆が剥ぎ取られる。
その後、共用操作棒110を引き下げて、被覆電線100に対して先ほど回動させた側と反対側(図面において時計回りに)へ固定部2を被覆電線100を中心として回転させる(図4(b))。この回転操作においては、主刃(固定側主刃24,可動側主刃34)や補助刃(固定側補助刃25,可動側補助刃35)は被覆を剥ぎ取る方向と逆方向に回転されることになるので、被覆の剥ぎ取りは行われず、空回りすることになる。そして、ジョイント金具42を被覆電線100と同程度の位置よりも上方となる位置まで回転させ(共用操作棒110を押し上げ)た後に、共用操作棒110を被覆を剥ぎ取る向き(図面において反時計回り)に動かして残りの被覆に主刃(固定側主刃24,可動側主刃34)を引っ掛け、被覆を剥ぎ取る。
したがって、本電線被覆剥取器1によれば、一本の共用操作棒110のみで被覆電線100への取り付けから被覆の剥ぎ取りまでを行うことが可能となり、操作棒を複数本持つ必要がないことから、作業労力を大幅に低減することが可能となる。
また、被覆を剥ぎ取る作業においては、共用操作棒110を被覆電線100の真下にある状態から左右両側に90度程度回動させれば被覆を剥ぎ取ることが可能となるので、従来に比べて、単純な操作で被覆を剥ぎ取ることができ、また、共用操作棒110の可動範囲を小さくすることが可能となり、充電部に接触して地絡事故を誘発する恐れを低減することが可能となる。
さらに、固定部2の引掛部21を被覆電線100に引っ掛けた状態においては、第2の切り込み手段である固定側主刃24と固定側補助刃25とを被覆電線100の被覆に食込ませることが可能となるので、被覆電線100の意図する箇所から固定部2が横ずれする恐れもなくなる。

Claims (4)

  1. 被覆電線に引っ掛ける引掛部を備えた固定部と、前記引掛部に対して接近・離間させることにより前記被覆電線を前記引掛部との間で挟持または開放する可動部と、この可動部を動かす調節機構と、前記可動部に固定されて前記被覆電線の被覆に切り込み可能とする第1の切り込み手段と、前記引掛部の内側に固定されると共に前記引掛部と前記可動部との間に挟持される被覆電線の軸心に対して前記第1の切り込み手段とは略180度位相がずれた位置に固定されて前記被覆電線の被覆に切り込み可能とする第2の切り込み手段とを備え、前記第1及び第2の切り込み手段を前記被覆電線の被覆に食込ませた状態で、前記固定部および可動部を前記被覆電線の周りに回転させて前記被覆電線の被覆を剥離するものであり、
    前記調節機構は、前記可動部に連結されて、前記固定部に対して螺進退可能に取り付けられた主軸と、操作棒の先端部が連結可能なジョイント部と、これら前記主軸と前記ジョイント部とを前記主軸の軸方向に対して相対的に変位可能に連結すると共に、前記引掛部と前記可動部との間に挟持される被覆電線の軸心に対して垂直となる仮想面上で前記ジョイント部を前記主軸に対して相対的に回転可能に連結する継手手段とを備え、
    前記継手手段は、前記ジョイント部に連結する操作棒の軸心と前記主軸の軸心とをほぼ平行にした状態で前記主軸と前記ジョイント部とを最も近接させた場合に前記ジョイント部の前記仮想面上での回転が規制される規制機構が設けられていることを特徴とする電線被覆剥取器。
  2. 前記継手手段は、前記主軸の末端に設けられ、一対の脚部とこれら脚部を連結する頭部とから構成されたタイロッドエンドと、前記ジョイント部に設けられ、前記脚部間に挿入されるナックルアームとを備え、前記タイロッドエンドの脚部に前記主軸の軸線方向に延びる長孔を形成し、前記ナックルアームに前記長孔に摺動可能に係止する係止ピンを設けて構成され、
    前記規制機構は、前記タイロッドエンドの頭部の内側に凹凸面を形成し、前記ナックルアームの先端部に前記凹凸面と噛合可能な凹凸面を形成して構成されることを特徴とする請求項1記載の電線被覆剥取器。
  3. 前記操作棒は、先端部に径方向へ突出するピンが形成された共用操作棒であり、前記ジョイント部は、前記ピンと係合可能な係合溝が形成されたツイストロック型のジョイント金具であることを特徴とする請求項1又は2記載の電線被覆剥取器。
  4. 前記第1及び第2の切り込み手段のそれぞれは、刃先が前記被覆電線の延長方向と平行に延在するように配置された第1の刃体と、前記第1の刃体の両側に配置されると共に、刃先が前記被覆電線の延長方向と直交する方向に延在するように配置された第2及び第3の刃体とを備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電線被覆剥取器。
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