JP5878193B2 - 接地短絡器具用挟持体 - Google Patents

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Description

本発明は、停電作業時などにおいて、作業者の安全確保のために架空電路を短絡接地するために用いる接地短絡器具の挟持体に関し、特に架空電線への着脱を容易に行うことが可能な架線側の挟持体に関する。
電気設備における停電作業を行う場合には、例えば、誤通電、逆充電、他の電路との混触または他の電路からの誘電により作業者が感電するおそれがあるため、電路を接地短絡器具の接地線を介して、地面に埋設された接地導体やアース側の接地端子に接続するようにしている(例えば、特許文献1等参照)。
図8は、このような従来の接地短絡器具の一例を示すものであり、接地短絡器具100は、架空電線を挟持可能な3つの架線側挟持体101を備え、それぞれの架線側挟持体101に接続された短絡線102を接続部103で一本の接地線104に接続し、この接地線104の先端に取り付けられた接地金具105を接地棒106などに取り付けて接地するようにしている。
架線側挟持体101は、略コの字形を有する短絡金具110と、共用操作棒の軸方向に進退可能とする可動部120と、共用操作棒の先端部を挿入可能とするジョイント金具130と、短絡線102を接続する接続端子115とを備えている。
短絡金具110は、導電性の金属材料で形成されているもので、架空電線に上方から引っ掛け可能なフック状に形成されたフック部111と、このフック部111に対向配置され、中央に雌ネジが形成された通孔を有する基部112とを備えている。前記接続端子115は、フック部111と基部112とを連結する側壁部113の背面に取り付けられている。
可動部120は、雄ネジが周面に形成されて前記基部112の通孔に螺進退可能に噛合する棒状のネジ軸部121と、前記短絡金具110のフック部111との間に電線を挟持可能なジョー122とを備えている。このジョー122は、フック部111と対向する上面に凹部を有し、前記短絡金具110の側壁部113に摺動可能に係止された状態でネジ軸部121の先端に取り付けられており、このネジ軸部121に対して相対回転可能となっている。
ジョイント金具130は、共用操作棒の先端部が着脱可能なツイストロック式のもので、下方が開放された有底の筒状に形成され、ジョイント金具130の周面には、共用操作棒の先端部の周面に突設された係止用突起と係合可能なT字状の係合溝131が形成されている。
そして、3つ架線側挟持体101のうち、一つの架線側挟持体101の短絡金具110には、他の二つの架線側挟持体101を仮支持する仮支持具140が取り付けられている。
このような接地短絡器具100を用いて接地短絡作業を行うには、先ず、3相の電線路の架線の被覆を、間接活線用剥取工具(図示せず)を用いて剥ぎ取り、芯線を露出させておく。また、仮支持具140が取り付けられた架線側挟持体101に、他の二つの架線側挟持体101を予め仮支持させる。そして、他の二つの架線側挟持体が仮支持された架線側挟持体101のジョイント金具130に、共用操作棒の先端部を挿入接続し、また、地面などに打ち込まれた接地棒106に接地金具105を接続する。
そして、仮支持具140が取り付けられた架線側挟持体101の短絡金具110を中央部の架空電線に引っ掛けることができるように、可動部120のジョー122を短絡金具110のフック部111から離間させ、その状態で共用操作棒を持ち上げ、仮支持具140が取り付けられた架線側挟持体101の短絡金具110のフック部111を架空電線の被覆が剥ぎ取られた部分に引っ掛ける。その後、共用操作棒を回転させてネジ軸部121を回転させ、ジョー122をフック部111に向かって前進させ、フック部111とジョー122との間で電線を挟み付ける。
仮支持具140に取り付けられている他の二つの架線側挟持体101についても、順次、共用操作棒を架線側挟持体101のジョイント金具130に装着して仮支持具140から取り外し、他の電線の被覆が剥ぎ取られた部分に同様に取り付けることで、各電線の接地をとる。
特開2010−252467号公報
このように従来の接地短絡器具においては、可動部のネジ軸部を回転させることによって短絡金具のフック部と可動部のジョーとの間隔を調整するようにしているので、架線側挟持体の短絡金具(フック部)を電線に取り付ける際には、次のような問題が生じている。
ジョイント金具130は可動部120のネジ軸部121の基端に設けられてネジ軸部121と一体に回転するものであるので、共用操作棒をジョイント金具130に装着した状態で共用操作棒のみを持って架線側挟持体101を持ち上げようとすると、短絡金具110はネジ軸部121を中心として自由に回転できる状態となる。このため、接地作業においては、短絡金具110の開放側(側壁部113と反対側)を作業者に向けて電線にアプローチし、引っ掛ける作業運用が採られるが、短絡金具110に取り付けられる短絡線102の張力や共用操作棒の角度などによって開放側の向きが安定せず、短絡金具110のフック部111と可動部120のジョー122との間に電線を挿入しようとしても、短絡金具110を思い通りの向きに操作することができなくなり、電線を挿入することが困難となる。そこで、短絡金具110のフック部111と可動部120のジョー122との間の開き具合を最大にして短絡金具110の基部112に可動部120のジョー122を当接させることで、短絡金具110をネジ軸部121に対して回転不能なロック状態を形成するようにしている。
そのため、共用操作棒をジョイント金具130に接続して電線にアプローチする際には、可動部120のネジ軸部121をジョー122が最も下がる位置(フック部111から最も遠ざかる位置)まで回転させる必要があり、共用操作棒を持つ腕への負担は非常に大きくなり、また、時間を要するものであった。
上述した高圧三線を接地する接地短絡器具100において、仮支持具140が取り付けられている架線側挟持体101にあっては、電線にアプローチする前に地上でジョー122をフック部111から最も遠ざかる位置にしておくことが可能であるが、仮支持具140に取り付けられている架線側挟持体101にあっては、短絡金具110のフック部111と可動部120のジョー122との間で仮支持具140を挟み付けた状態であるため、可動部120のネジ軸部121をジョー122が上にある状態から最も下がる位置(フック部111から最も遠ざかる位置)まで共用操作棒を回転させ、架空電線に短絡金具110のフック部111を引っ掛けた後に短絡金具110のフック部111と可動部120のジョー122との間で電線を挟み込むまで再び共用操作棒を回転させる必要があり、腕への負担は相当なものであった。
また、従来の架線側挟持体101は、ジョイント金具130に共用操作棒を装着する方式を採用しているので、共用操作棒をジョイント金具130に挿入する際や取り外す際にはジョイント金具130の中心軸に沿って共用操作棒を動かさなければ、ジョイント金具130への装着や取り外しが困難になる不都合もある。
本発明は係る事情に鑑みてなされたものであり、架空電線への着脱を容易に行うことができ、作業者の腕への負担を低減することができると共に、作業時間を大幅に短縮することが可能な接地短絡器具用挟持体を提供することを主たる課題としている。
上記課題を達成するために、本発明に係る接地短絡器具用挟持体は、架空電線に引っ掛けるフック部を上端部に備え、接地線と接続される短絡線が接続される導電体から構成された短絡金具と、把持工具で把持可能な一対の把持片を備え、一方の前記把持片を前記短絡金具に固定された固定片とし、他方の前記把持片を前記一方の把持片に対して遠近させる可動片とする被把持部と、前記短絡金具に対して中間部分が回転可能に支持され、回転中心を境として一端側に操作部を備えた操作レバーと、前記操作レバーの前記回転中心を境として他端側に設けられ、前記操作レバーの回動により前記フック部との距離が可変するジョーと、前記ジョーの前記フック部に近接した状態を保持し、また、前記一対の把持片を前記把持工具にて把持することで前記ジョーの前記フック部に近接した状態を解除して前記ジョーを前記フック部から離間させる状態保持・解除手段と、を具備することを特徴としている。
したがって、電線にアプローチする際には、絶縁ヤットコ等の把持工具で被把持部の一対の把持片を把持すると、状態保持・解除手段によってジョーがフック部から離間した状態が形成され、そのまま電線をフック部に引っ掛けることが可能になる。そして、フック部を電線に引っ掛けた後に、一対の把持片を把持している状態を解除し、操作レバーの操作部を操作して、操作レバーの他端側に設けられたジョーをフック部に近接させ、架空電線をフック部とジョーとによって挟持すれば、その状態が状態保持・解除手段によって保持されることになる。
また、電線をフック部とジョーとによって挟持している状態を解除するには、再び被把持部の一対の把持片を把持工具で把持すればよい。
このため、被把持部の一対の把持片を把持工具で把持する操作と操作レバーを回動させる操作だけで接地短絡器具用挟持体の電線への着脱が可能となるので、格別な労力が必要とならず、また、短時間で接地短絡器具用挟持体を電線に取り付けることが可能となる。
ここで、前記状態保持・解除手段の具体的な構成としては、前記操作レバーの回転中心と軸心を一致させて該操作レバーと共に回動するギヤと、前記可動片に設けられ、前記ギヤと噛合した状態において、前記ジョーを前記フック部に近接させるように前記操作レバーの一方向への回動のみを許容する爪部と、前記爪部が前記ギヤに噛合する方向に前記可動片を常時付勢する第1のスプリングと、前記ジョーを前記フック部から離反させる方向に前記操作レバーを回動させる付勢力を常時付与する第2のスプリングと、を具備するようにしてもよい。
また、前記ジョーは、前記操作レバーに対して回動可能に取り付けられ、その上面を前記フック部と対向させるように第3のスプリングにより付勢されるようにするとよい。
このような構成により、ジョーの上面をフック部に対して常に対向させることが可能となり、ジョーが回動してフック部との間に配置された電線に対して上面以外の部分が当接する不都合を回避することが可能となる。
また、上述した短絡金具には、他の接地短絡器具用挟持体を掛り止める仮支持具を着脱可能に取り付けるようにしてもよい。
以上述べたように、本発明に係る接地短絡器具用挟持体によれば、架空電線に取り付ける場合に、把持工具を回転させる操作が不要となり、架空電線への着脱を容易に行うことができ、作業者の腕への負担を大幅に低減することが可能になると共に、作業時間を大幅に短縮することが可能となる。
また、接地短絡器具用挟持体を電線にアプローチする際や電線に着脱する際に、一対の把持片を把持する操作と操作レバーを回動させる操作だけで済み、共用操作棒を取り付ける必要がないので、ジョイント金具に軸心を一致させて共用操作棒を着脱させる操作が不要となり、この点からも作業を容易かつ短時間で行うことが可能となる。
図1は、本発明に係る接地短絡器具用挟持体(架線側挟持体)を示す図であり、(a)はその正面図、(b)は(a)を左方から見た側面図、(c)はその背面図、(d)は(a)を右方から見た側面図ある。 図2は、本発明に係る接地短絡器具用挟持体(架線側挟持体)を把持工具(絶縁ヤットコ)で把持した状態を示す図であり、(a)はその外観図、(b)は内部構成を示すと共に把持工具で把持した状態を示す図である。 図3は、本発明に係る接地短絡器具用挟持体(架線側挟持体)の構成部品を示す図であり、(a)は各部品を側方から見た図と基体の斜視図を示す。(b)は各部品を正面から見た図及び/又は上方から見た図と、基体に可動体を組み付けた状態を示す図を示す。 図4は、本発明に係る接地短絡器具用挟持体(架線側挟持体)を用いて電線を挟持する状態を示す図であり、(a)は小径の電線を挟持する状態を示す図、(b)は中径の電線を挟持する状態を示す図、(c)は大径の電線を挟持する状態を示す図である。 図5は、仮支持具を示す図であり、(a)はその側面図、(b)はその正面図、(c)はその背面図、(d)はその平面図である。 図6は、仮支持具を本発明に係る接地短絡器具用挟持体(架線側挟持体)に取り付けた状態を示す図であり、(a)はその側面図、(b)はその正面図、(c)はその平面図である。 図7は、仮支持具を取り付けた接地短絡器具用挟持体(架線側挟持体)に他の接地短絡器具用挟持体(架線側挟持体)を取り付けた状態を示す図であり、(a)はその正面図、(b)はその側面図である。 図8は、従来の接地短絡器具を示す図であり、(a)はその全体構成を示す正面図、(b)は架線側挟持体の部分を示す側面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
接地短絡器具は、架空電線を挟持可能な3つの架線側挟持体を備え、それぞれの架線側挟持体に接続された短絡線を接続部で一本の接地線に接続し、この接地線の先端に取り付けられた接地金具を介して接地棒などに取り付けられて接地されるようになっており、架線側挟持体の構造を除いて図8に示される従来の構成と同様である。
それぞれの架線側挟持体1は、図1乃至図3に示されるように、架空電線に引っ掛ける短絡金具2と、この短絡金具2の下部に設けられ、絶縁ヤットコなどの把持工具で把持可能な被把持部3と、短絡金具2に回動自在に設けられた操作レバー4と、この操作レバー4によって上下動する可動体としてのジョー5とを備えている。
短絡金具2は、導電性の金属材料で形成されているもので、上端部に架空電線に上方から引っ掛け可能なフック状に形成されたフック部21が設けられ、このフック部21から下方に向かって側壁部22が延設されている。側壁部22の背面には、接地線と接続される短絡線102の接続端子102aがワッシャ61を介してボルト62によって取り付けられている。このボルト62は、側壁部22に形成された通孔23を介して後述する固定片31が一体形成された基体7のボス部73に螺合され、短絡金具2を基体7に固定すると共にボルト62の頭部にて短絡線102の接続端子102aを側壁部22に圧接し、短絡線102を短絡金具2に電気的に接続するようにしている。
また、側壁部22の内面には、ねじりコイルばね63の一端を係止させるピン64が螺合、圧入等の手段により固定され、また、基体7を短絡金具2にネジ止めするためのネジ65をワッシャ66を介して挿通させる通孔24が形成されている。
被把持部3は、短絡金具2に固定される固定片31と、この固定片31に対して遠近させるように移動可能な可動片32とからなる一対の把持片を有して構成されている。
固定片31は、前記フック部21の下方で、短絡金具2の内面側に固定された基体7の側板部71に一体に形成されている。この基体7は、前記側壁部22と略並行に延設された側板部71と、この側板部71から略垂直に立設されると共に、下方に向けて延設された板状の固定片31と、この固定片31の上端部に対して水平方向で所定の隙間を隔てて側板部71から平行に立設されたストッパ片72と、このストッパ片72の上方に形成され、側板部71から略垂直に延設された円柱形状のボス部73とを備えている。
また、この例において固定片31の上端部には、下方からアプローチする把持工具の把持片を位置決めすると共に基体7を短絡金具2にネジ止めするためのL字状の補強リブ74が一体に形成されている。この補強リブ74には、前記ネジ65を螺合させるネジ孔74aが形成され、また、ボス部73には、前記ボルト62を螺合させるネジ孔73aが形成されている。
固定片31やこれと一体化させた補強リブ74、ボス部73、及びストッパ片72は、それぞれの先端が同一平面上となるように側板部71からの突出量が設定されており、前記短絡金具2の側壁部22にこれらの先端を当接させた状態で前記ボルト62及びネジ65によって固定すると、側壁部22と側板部71との間に固定片31、補強リブ74、ストッパ片72、及びボス部73が不動に配置されることになる。この側壁部22と側板部71との間の間隔は、前記フック部21の先端部と側壁部22との間隔にほぼ等しく形成され、また、把持工具の把持部が挿入可能な巾に形成されている。
これに対して可動片32は、前記基体7に移動可能に組み付けられる可動体8のヘッド部81に一体に形成されている。この可動体8は、ヘッド部81とこのヘッド部81から略垂直に突設され、下方に向かって延設された板状の可動片32とを備えるもので、可動片32は、固定片31と同形状に形成されている。ヘッド部81は、前記固定片31の上端部からストッパ片72の上端部にかけて架設される大きさに形成され、可動片32は、固定片31とストッパ片72との間の隙間から下方に延設され、固定片31に当接する位置からストッパ片72に当接する位置までの範囲で水平方向に移動できるようになっている。
そして、この可動体8のヘッド部81には、一端がヘッド部81に設けられた取り付け孔に取り付けられると共に、他端が短絡金具2に設けられた前記ピン64に取り付けられた引っ張りばね68が設けられ、また、ヘッド部81の上端部には、後述するギヤと着脱可能に噛合する爪部9がネジ91によって固定されている。この例において、爪部9は、引っ張りばね68によって引っ張られる方向に突設されている。
操作レバー4は、所定の厚みを有する長尺状の硬質素材によって形成されているもので、前記ボス部73に取り付けられて、このボス部73を中心として回動可能となっており、ボス部73を挿通させる軸孔41が中間部分に形成されている。また、この回転中心(軸孔41)を境として一端側に絶縁ヤットコやバインド打ち器などの間接活線工具を引っ掛けて回動させることが可能な操作部42が形成され、回転中心(軸孔41)を境として他端側に後述するジョー5が取り付けられている。この例において、操作部42は、その先端が球体状に膨出形成されて引っ掛ける間接活線工具を外れにくくしている。
この操作レバー4の一方の側面(操作レバー4をボス部73に取り付けた状態において基体7の側板部71と対峙する側面、すなわち、短絡金具2の側壁部22とは反対側の側面)には、軸孔41の周縁に沿って内歯が形成された内面を有する円弧状のギヤ受け部43が突出形成されている。そして、このギヤ受け部43には、前述した可動体8の爪部9が噛合可能となる外歯が外周に形成され、また軸孔41と同じ径の通孔45aが中央に形成されたギヤ45がギヤ受け部43に噛合された状態で軸孔41の周縁に取り付けれ、操作レバー4と一体をなして回動するようになっている。
前記爪部9は、前記ギヤ45に噛合させた状態においては、ギヤ45の一方向のみの回動を許容する形状に形成されているもので、この例では、操作レバー4の操作部42を下方へ動かす場合には、爪部9とギヤ45の外歯との噛合位置を可変させて操作レバー4を動かすことができるが、操作部42を上方へ動かそうとしても、爪部9の噛合位置が固定され、操作レバー4を動かすことができないようになっている。
なお、このギヤ45は、この例では操作レバー4と別体に形成されているが、操作レバー4に一体に形成されるものであってもよい。
また、操作レバー4の他方の側面(操作レバー4をボス部73に取り付けた状態において短絡金具2の側壁部22と対峙する側面、すなわち、基体7の側板部71とは反対側の側面)には、軸孔41の周縁を環状に突出させて前記ねじりコイルばね63を取り付けるスプリング取付凸部46が形成され、また、スプリング取付凸部46から離れた部位にねじりコイルばね63の他端を係止させるピン47が螺合、圧入等の手段により固定されている。
ジョー5は、操作レバー4の回転中心を境として前記操作部42とは反対側の端部上面を跨ぐように取り付けられるもので、ジョー本体51とこのジョー本体51の両側縁から平行に突設された一対の軸受け部52とから構成されている。この一対の軸受け部52には、互いに整合する位置に通孔52aが形成され、操作レバー4を間に挿入して該操作レバーの端部に形成された通孔48と軸受け部52の通孔52aとに軸部材53を挿通させ、この軸部材53を割りピン54によって脱離不能に取り付けることにより、ジョー5を操作レバー4に軸部材53を中心として回転可能に取り付けている。
また、操作レバー4のジョー5が取り付けられている端部の上面には、操作レバー4とジョー5のジョー本体51との間に板ばね55がネジ56により固定され、ジョー5のある程度の回動を許容しつつジョー5の上面をフック部21の内面と対峙させた状態に保持させ、軸部材53を中心として回動し過ぎないようになっている。
以上の架線側挟持体1を組み立てるには、基体7の固定片31とストッパ片72との間に可動体8の可動片32を挿入すると共に、可動体8のヘッド部81を基体7の固定片31とストッパ片72のそれぞれの上端面に載置させ、可動体8を基体7に組み付け、また、操作レバー4のギヤ受け部43にギヤ45を噛合させて操作レバー4の軸孔41の周縁に取り付け、その状態で、ギヤ45を基体7の側板部71と対峙させるように操作レバー4を基体7のボス部73に取り付ける。
また、操作レバー4のスプリング取付凸部46にねじりコイルばね63を外装し、このねじりコイルばね63の他端を操作レバー4に固定されたピン47に係止させ、その状態で短絡金具2の側壁部22をボス部73に近づけ、ねじりコイルばね63の一端を側壁部22に固定されたピン64に係止させると共に引っ張りばね68の他端を同じピン64に取り付ける。これにより、操作レバー4の操作部42に対して常時上方に付勢力が付与された状態(ジョー5がフック部21から常時離反する方向に付勢力が付与された状態)が形成され、また、可動片32を固定片31から常時離反する方向、即ち、爪部9がギヤ45の外歯と噛合する方向に付勢力が常時付与された状態が形成される。
そして、短絡金具2の側壁部22と基体7とをボルト62及びネジ65を締め付けて互いに固定する。
なお、この操作レバー4の一方の側面に突設されたギヤ受け部43、及び、他方の側面に突設されたスプリング取付凸部46を含めた操作レバー4の軸孔41の軸方向の厚みは、基体7の側板部71と短絡金具2の側壁部22との間の距離よりわずかに小さく設定されており、フック部21の下方において操作レバー4がボス部73を中心としてスムーズに回動されるようになっている。
また、この例では、基体7のボス部73が、短絡金具2の中ほどにおいて一方の側縁寄りに取り付けられて操作レバー4の操作部42を短絡金具2より側方に突出させ、ジョー5を短絡金具2の他方の側縁から突出させないようになっており、操作レバー4をボス部73を中心として回動させた場合に、ジョー5がフック部21と対峙する範囲で上下動できるようになっている。
以上の構成において、架空電線に架線側挟持体1を取り付けるには、図2に示されるように、一対の把持片(固定片31、可動片32)を把持工具(この例では、絶縁ヤットコ)150の把持部151で把持する。すると、可動片32が引っ張りばね68のばね力に抗して固定片31に対して近接する方向に相対的に移動し、可動体8のヘッド部81に固定された爪部9がギヤ45の外歯から離れ、操作レバー4は、ねじりコイルばね63のばね力によりジョー5がフック部21から最も離反した状態、この例では、操作部42が短絡金具2に対して略垂直に側方へ突出した状態(操作部42が水平となる状態)となる。
この一対の把持片(固定片31、可動片32)を把持工具で把持した状態で、架線側挟持体1を持ち上げ、架空電線にアプローチしてフック部21を架空電線の被覆を剥ぎ取った部分に引っ掛け、把持工具150を一対の把持片から離す。そして、把持工具150の把持部151を操作レバー4の操作部42に引っ掛け、そのまま操作レバー4の操作部42を下方に引っ張る。
すると、操作レバー4は爪部9がギヤ45の外歯に噛み合いつつも回動し、ジョー5がボス部73を中心として、ボス部73と軸部材53のそれぞれの中心間の距離を半径とする仮想円上に沿って上方に移動し、図4に示されるように、フック部21の内面とジョー5の上面とで架空電線160の芯線160aが挟持される。
フック部21とジョー5とで架空電線160を挟持した手応えが得られた後に、把持工具150を一対の把持片から離しても、ギヤ45に爪部9が噛合されて操作レバー4の逆回転が阻止されているので、電線160を挟持した状態が保持され、短絡線102が短絡金具2を介して架空電線160の芯線160aに電気的に接続された状態、即ち、架空電線160が接地された状態が形成される。
この際、電線径が小さいほど、操作レバー4をより下方まで下げる必要はあるが、そのような場合でも、ジョー5は操作レバー4の端部に板ばね55に保持されながら回動可能に取り付けられているので、操作レバー4の操作部42を架空電線160を挟持する手応えが得られるまで下げてフック部21とジョー5とで電線160を挟持した状態においては、ジョー5の上面が電線160に沿って圧接された状態となり、しっかり挟持させることが可能となる。
以上のようにして架線側挟持体1を架空電線160に掛り止めた状態から取り外す場合には、把持工具150を架線側挟持体1にアプローチして一対の把持片(固定片31と可動片32)を下方から挟み込む。すると、可動片32が引っ張りばね68に抗して固定片31に近接するように相対的に移動し、可動片32の移動に伴ってこれに固定されている爪部9がギヤ45の外歯から外れる。このため、ねじりコイルばね63のばね力により、操作レバー4の操作部42が上方に戻され、ジョー5がフック部21から最も離反した状態となる。したがって、把持工具150で一対の把持片を摘んだ状態で、そのまま架空電線160からフック部21を外せば架線側挟持体1を架空電線160から取り外すことが可能となる。
以上は、単体の架線側挟持体1を架空電線160に取付ける例を示したが、三相三線式においては、3線のそれぞれに架線側挟持体1を取付ける作業が必要となる。この場合には、1つの架線側挟持体1の短絡金具2に図5で示されるような仮支持具170が取付けられる。
この仮支持具170は、架線側挟持体1の短絡金具2のフック部21と側壁部22に外側から重ね合わせるように被覆される仮支持板171と、この仮支持板171の背面に設けられ、背面に対して垂直に突設された一対の仮支持棒172とを有して構成されており、仮支持板171の下部を架線側挟持体1の短絡金具2の側壁部22の下部にネジ173によって取付け可能となっている。一対の仮支持棒172は、所定の間隔をあけて平行に設けられ、仮支持棒172と仮支持棒172との間は、他の架線側挟持体1のフック部21を挿通させることができる程度の間隔に設定されている。
したがってこのような仮支持具170を利用して3線の接地をとる場合には、先ず、3相の電線路の架線の被覆を、間接活線用剥取工具(図示せず)を用いて剥ぎ取り、芯線を露出させておき、また、仮支持具170が取り付けられた架線側挟持体101の仮支持具の一対の仮支持棒172に、他の二つの架線側挟持体101を予め仮支持させておく(架線側挟持体101の短絡金具2のフック部21を仮支持棒172に引っ掛けておく)。
この際、各架線側挟持体101は、操作レバー4が側方へ突き出しているので、操作レバー4が仮支持具170を取り付けた架線側挟持体101と干渉しないように、仮支持具170を取り付けた架線側挟持体101の短絡金具2と反対側に操作レバー4を向けて夫々の架線側挟持体101の短絡金具2を仮支持棒172に引っ掛ける(短絡金具2が同方向に向くように引っ掛ける)。
そして、仮支持具170を取り付けた架線側挟持体101の一対の把持片を把持工具150で把持して持ち上げ、仮支持具170が取り付けられた架線側挟持体101を電線に近づけ、その短絡金具2のフック部21を電線の被覆が剥ぎ取られた部分に引っ掛ける。そして、把持工具150による把持状態を解除し、操作レバー4を下方に引っ張り回動させれば、ジョー5がフック部21に近接し、フック部21とジョー5との間で電線を挟み付けることが可能となる。
その後、仮支持具170に取り付けられている他の二つの架線側挟持体101についても、順次、把持工具150で一対の把持片を把持して仮支持棒172から取り外し、他の電線の被覆が剥ぎ取られた部分に同様に取り付けることで、各電線の接地をとる。
したがって、上述した構成によれば、爪部9とギヤ45とによって構成されるクラッチ機構を利用して操作レバー4を操作するだけで架空電線160をフック部21とジョー5とで挟持することができ、また、把持工具150で一対の把持片(固定片31と可動片32)を把持するだけで、電線をフック部21とジョー5とで挟持した状態を解除することが可能となるので、架線側挟持体101を架空電線に取り付ける場合に、把持工具150を回転させる操作が不要となり、架空電線への着脱を容易に行うことができ、作業者の腕への負担を大幅に低減することが可能になると共に作業時間を大幅に短縮することが可能となる。
また、上述の構成においては、架線側挟持体101を架空電線にアプローチする際や架空電線に着脱する際に、一対の把持片を把持工具で把持する操作と操作レバー4を回動させる操作だけで済むので、共用操作棒を取り付ける必要がなく、従来のようにジョイント金具に軸心を一致させて共用操作棒を着脱させる操作が不要となり、この点からも作業を容易かつ短時間で行うことが可能となる。
1 架線側挟持体
2 短絡金具
3 被把持部
4 操作レバー
5 ジョー
9 爪部
21 フック部
31 固定片
32 可動片
42 操作部
45 ギヤ
55 板ばね
63 ねじりコイルばね
68 引っ張りばね
102 短絡線
150 把持工具
160 架空電線
170 仮支持具

Claims (4)

  1. 架空電線に引っ掛けるフック部を上端部に備え、接地線と接続される短絡線が接続される導電体から構成された短絡金具と、
    把持工具で把持可能な一対の把持片を備え、一方の前記把持片を前記短絡金具に固定された固定片とし、他方の前記把持片を前記一方の把持片に対して遠近させる可動片とする被把持部と、
    前記短絡金具に対して中間部分が回転可能に支持され、回転中心を境として一端側に操作部を備えた操作レバーと、
    前記操作レバーの前記回転中心を境として他端側に設けられ、前記操作レバーの回動により前記フック部との距離が可変するジョーと、
    前記ジョーの前記フック部に近接した状態を保持し、また、前記一対の把持片を前記把持工具にて把持することで前記ジョーの前記フック部に近接した状態を解除して前記ジョーを前記フック部から離間させる状態保持・解除手段と、
    を具備することを特徴とする接地短絡器具用挟持体。
  2. 前記状態保持・解除手段は、
    前記操作レバーの回転中心と軸心を一致させて該操作レバーと共に回動するギヤと、
    前記可動片に設けられ、前記ギヤと噛合した状態において、前記ジョーを前記フック部に近接させるように前記操作レバーの一方向への回動のみを許容する爪部と、
    前記爪部が前記ギヤに噛合する方向に前記可動片を常時付勢する第1のスプリングと、
    前記ジョーを前記フック部から離反させる方向に前記操作レバーを回動させる付勢力を常時付与する第2のスプリングと、
    を具備することを特徴とする請求項1記載の接地短絡器具用挟持体。
  3. 前記ジョーは、前記操作レバーに対して回動可能に取り付けられ、その上面を前記フック部と対向させるように第3のスプリングにより付勢されていることを特徴とする請求項1又は2記載の接地短絡器具用挟持体。
  4. 前記短絡金具には、他の接地短絡器具用挟持体を掛り止める仮支持具が取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の接地短絡器具用挟持体。
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