JP2016134959A - モータ始動装置、モータ始動方法 - Google Patents

モータ始動装置、モータ始動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】モータを始動させるための始動プロファイルを生成するときの適合工数を削減することができるモータ始動装置、モータ始動方法を提供する。
【解決手段】実施形態の始動装置2は、指令値生成部5と、電流検出部8と、モータ3を始動する際に用いる電圧振幅指令値と回転速度指令値との対応関係を示す始動プロファイルを生成するプロファイル生成部9と、を備え、プロファイル生成部9は、電圧振幅指令値とその電圧振幅指令値においてモータが回転可能な回転速度指令値との組み合わせである個別プロファイルを、電流検出部8によって検出された電流の変化に基づいて自動的に特定し、特定した個別プロファイルに基づいて始動プロファイルを生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、モータを始動するモータ始動装置、モータ始動方法に関する。
従来、例えばブラシレスモータ等を制御する際、モータの回転位置を直接的に検出するホールセンサ等の位置センサを設けずに、モータの回転に伴って発生する逆起電圧に基づいて回転位置を間接的に検出してモータを制御する位置センサレス制御方式を用いることがある。この場合、位置センサを備えていないことから、回転位置を特定できるだけの逆起電圧が発生するまでは、モータを強制的に回転させる強制転流が行われる。そして、この強制転流の工程では、停止状態から回転位置を特定できる所定の回転速度となるまでの電圧振幅指令値と回転速度指令値とを組み合わせであるプロファイル(以下、始動プロファイルと称する)を用いてモータを始動させている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−55681号公報
さて、始動プロファイルを用いて強制転流する場合、当然のことならが、始動プロファイルを予め用意しておく必要がある。
しかしながら、始動プロファイルを生成するためには、例えば、ある電圧振幅指令値を設定し、その電圧振幅指令値で回転可能な回転速度指令値を特定し、続いて電圧振幅指令値を変更し、変更した電圧振幅指令値で回転可能な回転速度指令値を特定する、という作業を所定の回転速度が得られるようになるまで繰り返すことになる。このため、従来では、始動プロファイルの生成に適合工数(いわゆる作業工数)を割く必要があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、モータを始動させるための始動プロファイルを生成するときの適合工数を削減することができるモータ始動装置、モータ始動方法を提供することにある。
請求項1記載の発明では、モータに印加する電圧振幅を設定するための電圧振幅指令値およびモータの回転速度を設定するための回転速度指令値を生成する指令値生成手段と、モータ側に供給される電流を検出する電流検出手段と、モータを始動する際に用いる電圧振幅指令値と回転速度指令値との対応関係を示す始動プロファイルを生成するプロファイル生成手段と、を備え、プロファイル生成手段は、モータに印加可能な範囲で選択した電圧振幅指令値と、その電圧振幅指令値においてモータが回転可能な回転速度指令値との組み合わせである個別プロファイルを、電流検出手段によって検出される電流の変化に基づいて自動的に特定し、特定した個別プロファイルに基づいて始動プロファイルを生成する。これにより、個別プロファイルに基づく始動プロファイルの生成を自動化することができ、モータを始動させるための始動プロファイルを生成するときの適合工数を削減することができる。
第1実施形態のモータ始動装置の電気的構成を模式的に示す図 駆動回路と電流検出部の電気的構成を模式的に示す図その1 電圧振幅指令値、回転速度指令値、実際の回転速度および母線電流の関係を模式的に示す図 モータ始動装置によるプロファイル生成処理の流れを示す図その1 プロファイル生成時の電圧振幅指令値、回転速度指令値、モータの回転速度および母線電流の関係の一例を模式的に示す図 個別プロファイルの一例を示す図 駆動回路と電流検出部の電気的構成を模式的に示す図その2 駆動回路と電流検出部の電気的構成を模式的に示す図その3 第2実施形態のモータ始動装置の電気的構成を模式的に示す図 モータ始動装置によるプロファイル生成処理の流れを示す図その2 モータ始動装置のその他の電気的構成を模式的に示す図その1 モータ始動装置のその他の電気的構成を模式的に示す図その2 第3実施形態のモータ始動装置による駆動処理の流れを示す図
以下、本発明の複数の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態において実質的に共通する部位には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について、図1から図8を参照しながら説明する。
図1に示すように、前述の始動プロファイルを生成する生成システム1は、モータ始動装置(以下、単に始動装置2と称する)、モータ3、シーケンサ4、および位置検出部12を備えている。このシーケンサ4は、始動装置2を製造する際の試験工程において始動装置2の試験をするものであり、本実施形態では、シーケンサ4からの指示によって後述するように始動プロファイルが生成される。なお、後述する完了フラグ(図4参照)を用いることで、シーケンサ4を設けずに始動装置2単体で始動プロファイルを生成することも勿論可能である。
この始動装置2は、指令値生成部5(指令値生成手段に相当する)、駆動信号生成部6(駆動信号生成手段に相当する)、駆動回路7(駆動回路7に相当する)、電流検出部8(電流検出手段に相当する)、プロファイル生成部9(プロファイル生成手段に相当する)、記憶部10(記憶手段に相当する)およびセレクタ11を備えている。この始動装置2はモータ3を制御する制御装置も兼ねているが、説明の簡略化のため、図1には実施形態に関連する機能ブロックを示している。
指令値生成部5は、モータ3を駆動する駆動回路7に与える駆動信号を生成するための指令値であって、モータ3に印加する電圧振幅を設定するための電圧振幅指令値、およびモータ3の回転速度を設定するための回転速度指令値を生成する。駆動信号生成部6は、指令値生成部5で生成された指令値に基づいて、駆動回路7に与える駆動信号を生成する。駆動信号生成部6は、本実施形態では三相のPWM信号を生成する。
駆動回路7は、本実施形態では、図2に示すように、6個のスイッチング素子(Tr1〜Tr6)をブリッジ接続し、各スイッチング素子のコレクタ−エミッタ間にフライホイールダイオード(D1〜D6)を設けた三相インバータ回路で構成されている。上アーム側のスイッチング素子と下アーム側のスイッチング素子との接続部である各相(U相、V相、W相の三相)の出力端は、モータ3の巻線(図示省略)に接続されている。なお、スイッチング素子には、一般的に、パワーMOSFETやパワーバイポーラトランジスタ、IGBT等が用いられる。
この駆動回路7は、電源回路13からの直流電源を三相の交流電源に変換してモータ3に供給する。この駆動回路7には、電源回路13と下アーム側のスイッチング素子(Tr2、Tr4、Tr6)との接続線に、シャント抵抗14が設けられている。このシャント抵抗14は、電流検出部8に接続されている。
電流検出部8は、シャント抵抗14に生じた電位差に基づいて、モータ3側に供給される電流値(以下、母線電流(Idc)と称する)を検出する。つまり、本実施形態の電流検出部8は、モータ3側に供給される全体の電流を検出している。電流検出部8によって検出された母線電流は、図1に示すように、指令値生成部5に出力されて通常動作時のモータ3の制御に利用されるとともに、プロファイル生成部9に出力されて始動プロファイルの生成に用いられる。
プロファイル生成部9は、モータ3を始動する際に用いる電圧振幅指令値と回転速度指令値との対応関係を示す始動プロファイルを生成する。詳細は後述するが、プロファイル生成部9は、モータ3に印加可能な範囲で選択した電圧振幅指令値と、その電圧振幅指令値においてモータ3が回転可能な回転速度指令値との組み合わせである個別プロファイルを、電流検出部8によって検出した電流の変化に基づいて自動的に特定し、特定した個別プロファイルに基づいて始動プロファイルを生成する。
記憶部10は、例えば半導体メモリ等で構成されており、図示しない制御用マイコン等で実行されるコンピュータプログラムや、各種のデータ等を記憶する。また、記憶部10は、後述するように、始動プロファイルを生成する際の指令値を一時的に記憶するとともに、生成された始動プロファイルを記憶する。
セレクタ11は、モータ3を始動する際の始動プロファイルの取得元を、記憶部10またはプロファイル生成部9のいずれかに切り替える。始動装置2は、記憶部10に始動プロファイルが記憶されていれば(後述する完了フラグがセットされていれば)、それを用いてモータ3を始動させることができる。また、始動装置2は、始動プロファイルが記憶されていなければ、プロファイル生成部9にて新たに始動プロファイルを生成させることができる。
位置検出部12には、始動装置2によって始動プロファイルを用いたモータ3の強制転流が成功し、モータ3が始動すると、モータ3の巻き線に生じる逆起電圧が入力される。ここで、本実施形態の位置検出部12は、入力されたモータ3の逆起電力に基づいてモータ3の回転位置を間接的に検出するものであり、モータ3の回転位置を直接的に検出するホールセンサやエンコーダ等の位置センサは備えていない。そして、位置検出部12によって検出されたモータ3の回転位置に基づいて、始動装置2が兼ねている制御装置(指令生成部5、駆動信号生成部6、駆動回路7、電流検出部8)は、モータ3を位置センサレス制御方式で制御する。
次に上記した構成の作用について説明する。
まず、始動プロファイルを生成する際に用いる個別プロファイルについて説明する。個別プロファイルは、上記したように、ある電圧振幅指令値と、その電圧振幅指令値においてモータ3が回転可能な回転速度指令値との組み合わせである。従来では、その組み合わせを特定するために、作業者が手作業で電圧振幅指令値と回転速度指令値とを様々に変化させていた。そのため、個別プロファイルの特定、および個別プロファイルに基づいて生成される始動プロファイルの特定に適合工数を割く必要があった。なお、ここでいう適合工数には、単なる時間だけでなく、作業者が他の作業ができず、業務の効率が悪化することも含んでいる。
そこで、本実施形態では、モータ3に供給される電流(例えば、本実施形態では母線電流)の変化に基づいて個別プロファイルを特定することにより、始動プロファイルを生成する際の適合工数の削減を図っている。
具体的には、図3に示すように、ある電圧振幅指令値において回転速度指令値を徐々に大きくしていった場合、モータ3の実際の回転速度が速度指令値に追従できなくなるまでの期間では、つまり、モータ3が脱調するまでの期間では、モータ3の電流が徐々に減少していく。これは、図3の場合、時間t1〜t3の期間に相当する。なお、モータ3の実際の回転速度は、試験工程であることからモータ3にエンコーダ30(図11参照)を設置して取得している。
そして、モータ3の電流は、脱調の近傍の領域A1において、大きく変化する。具体的には、下がり続けていった母線電流が、脱調時には大きく増加している。これは、回転速度が上がることによってモータ3の逆起電圧も大きくなり、モータ3の駆動トルク、つまりモータ3に流れる電流が減少していく一方、脱調してしまうと、モータ3の逆起電力が減少し、モータ3に流れる電流が大きくなるためであると考えられる。
このように、モータ3が脱調せずに回転可能な回転速度の範囲、換言すると、設定した電圧振幅指令値においてモータ3が回転可能な回転速度指令値の範囲は、母線電流の変化に基づいて特定可能であり、上記したように、母線電流が減少から増加に変わるまでの範囲であることが分かる。
そして、母線電流が減少から増加に変わるまでの範囲ではモータ3が回転可能であるので、その範囲内に含まれる任意の回転速度指令値を個別プロファイルとして採用することができる。すなわち、設定した電圧振幅指令値において回転速度指令値を最大値に向かって変化させ、電流検出部8によって検出された母線電流が最小値を示した時点までの期間に含まれる任意の回転速度指令値を、当該電圧振幅指令値における個別プロファイルとして採用することができる。
ところで、例えば時間t1における回転速度指令値がP1、母線電流がI1であり、時間t2における回転速度指令値がP2、母線電流がI2であり、時間t3における回転速度指令値がP3、母線電流がI3であったとする。
この場合、回転速度指令値(P1〜P3)は、上記したようにいずれも個別プロファイルとして採用することができる。ただし、回転速度指令値がP1のときの母線電流(I1)は、回転速度指令値がP2のときの母線電流(I2)より大きく、また、回転速度指令値がP2のときの母線電流(I2)は、回転速度指令値がP3のときの母線電流(I3)よりも大きくなっている。
このため、回転速度指令値としてP1を採用した場合には、モータ3の消費電力が回転速度指令値としてP2、P3を採用した場合よりも大きくなる。なお、図3の場合、回転速度指令値がP3のときの母線電流が最小値となっているので、回転速度指令値がP3のときが、最もモータ3の消費電力が少ない状態となっている。
そこで、本実施形態では、モータ3の消費電力をも考慮して、次のように個別プロファイルの特定、および始動プロファイルの生成を行っている。
始動装置2は、試験工程において、図4に示すプロファイル生成処理を実行する。始動装置2は、まず、シーケンサ4からプロファイリング要求が入力されたかを判定している(S101)。プロファイリング要求とは、始動プロファイルを生成するためにシーケンサ4から与えられる指令である。始動装置2は、プロファイリング要求が入力されていない場合には(S101:NO)待機する。
一方、始動装置2は、プロファイリング要求が入力されると(S101:YES)、電圧振幅指令値を選択し、回転速度指令値を最小値に設定する(S102)。電圧振幅指令値は、モータ3に印加する範囲で選択される。
本実施形態の場合、始動プロファイルとして必要とする範囲(以下、サーチレンジと称する)を複数段階に区分けし、最小の電圧振幅指令値を最小値として設定している。具体的には、PWM信号のデューティ比が25%となる電圧振幅指令値をサーチレンジの最小値とし、デューティ比が50%となる電圧振幅指令値をサーチレンジの最大値として5段階に区分けし、ステップS102では、デューティ比が25%となる電圧振幅指令値を設定している。
なお、サーチレンジや区分け数は、これに限定されるものではなく、必要に応じて適宜設定すればよい。この処理が、モータ3に印加する電圧振幅を設定するための電圧振幅指令値をモータ3に印加可能な範囲で選択する工程に相当する。
続いて、始動装置2は、駆動信号を生成、出力し(S103)、そのときの母線電流を検出する(S104)。この状況は、図5に示すシーケンスチャートにおける時間t10に対応する。なお、図5では、個別プロファイルを特定して始動プロファイルを生成する処理を行う期間をプロファイリングフェーズとして示している。
始動装置2は、設定した電圧振幅指令値において、母線電流が最小値を更新したか否かを判定し(S105)、母線電流が最小値を更新した場合には(S105:YES)、現在の電圧振幅指令値および回転速度指令値を、現時点における個別プロファイルとして一時的に記憶した後(S106)、ステップS107に移行する。一方、始動装置2は、母線電流が最小値を更新していない場合には(S105:NO)、そのままステップS107に移行する。この処理が、回転速度指令値を変化させた際のモータ3側に供給される電流の変化を検出する工程に相当する。
ステップS107に移行すると、始動装置2は、回転速度指令値は最大値であるかを判定し(S107)、最大値でない場合には(S107:NO)、回転速度指令値を加増して(S108)、ステップS103に移行する。そして、始動装置2は、母線電流を検出し(S104)、母線電流が最小値を更新した場合には(S105:YES)、現在の電圧振幅指令値および回転速度指令値を現時点における個別プロファイルとして記憶した後(S106)ステップS107に移行する一方、母線電流が最小値を更新していない場合には(S105:NO)、ステップS107に移行する。
このように、始動装置2は、設定された電圧振幅指令値において、回転速度指令値を加増しつつ、母線電流が最小値を更新したか否かの判定を繰り返し、最小値となった際の回転速度指令値を更新する。
さて、回転速度指令値の加増が繰り返されて、回転速度指令値が最大値となったとする。これは、図5における時間t11に対応する。始動装置2は、回転速度指令値が最大値となったと判定すると(S107:YES)、回転速度指令値を最小値に設定した後(S109)、電圧振幅指令値がサーチレンジ内の最大値であるか否かを判定する(S110)。今回は上記したように最小値が設定されているので、始動装置2は、電圧振幅指令値がサーチレンジ内の最大値ではないと判定し(S110:NO)、電圧振幅指令値を加増し(S111)、ステップS103に移行する。これらの処理が、選択した電圧振幅指令値に対応する電圧振幅をモータ3に与えつつ、当該モータ3の回転速度を設定するための回転速度指令値を変化させる工程に相当する。
これにより、電圧振幅指令値が変化(加増)したことから、変化する前の電圧振幅指令値において母線電流が最小値となった時点での回転速度指令値が、個別プロファイルとして特定される。特定された個別プロファイルは、例えば図6に示すように記憶部10に記憶される。すなわち、モータ3が脱調する近傍(この場合、図5に示す領域A10)において、モータ3が脱調するまでに母線電流が最小値となったときの回転速度指令値(例えば、R10)と、そのときの電圧振幅指令値(例えばV10)とが、個別プロファイルとして記憶される。この処理が、選択した電圧振幅指令値と、その電圧振幅指令値においてモータ3が回転可能な回転速度指令値との組み合わせである個別プロファイルを、検出した電流の変化に基づいて自動的に特定する工程に相当する。
電圧振幅指令値を加増すると、始動装置2は、加増した電圧振幅指令値において回転速度指令値を最小値から最大値まで加増しつつ、母線電流が最小値となったときの回転速度指令値を個別プロファイルとして記憶部10に記憶する処理を繰り返す。この状況は、図5における時間t11から時間t12までの期間に対応する。時間t12において回転速度指令値が最大となったとすると、始動装置2は、電圧振幅指令値を加増する。
そして、始動装置2は、電圧振幅指令値がサーチレンジ内の最大値となるまで、同様の処理を繰り返す。この状況は、図5に示す時間t12から時間t13、時間t13から時間t14、および時間t14から時間t15までの期間に対応する。このとき、各期間における個別プロファイルは、図6に示すように記憶されていく。
さて、図5に示す時刻t14において電圧振幅指令値が加増された(S111)ときに、電圧振幅指令値がサーチレンジ内の最大値になり、時刻t15において回転速度指令値が最大値(A107:YES)になったとする。この場合、始動装置2は、電圧振幅指令値が最大値であることから(S110:YES)、個別プロファイルに基づいて、始動プロファイルを生成する(S112)。なお、電圧振幅指令値が最大値となったことで、本実施形態では5段階の個別プロファイルが全て特定されることになる。
始動装置2は、図6に示す5つの個別プロファイルを利用して始動プロファイルを生成する。本実施形態の場合、始動装置2は、5つの個別プロファイルの回帰直線を求め、その回帰直線を始動プロファイルとする。この処理が、モータ3を始動する際に用いる電圧振幅指令値と回転速度指令値との対応関係を示す始動プロファイルを個別プロファイルに基づいて生成する工程に相当する。
始動プロファイルを生成すると、始動装置2は、生成した始動プロファイルを記憶部10に記憶し、完了フラグをセットして(S113)、処理を終了する。
ここで、完了フラグとは、始動プロファイルが生成されていることを示すフラグである。始動装置2は、完了フラグがセットされている場合には、既に始動プロファイルが生成されている判断することができる。
このため、モータ3を次回始動する場合には、始動プロファイルを生成することなく、後述するように強制転流フェーズから開始することができる。また、シーケンサ4を設けなくとも、ステップS101において、シーケンサ4からの指示があったかを判定するのに変えて完了フラグがセットされているかを判定すれば、始動装置2単体で始動プロファイルを生成することができる。なお、完了フラグは、シーケンサ4を設けなくても、外部入力スイッチ等からリセットすることも可能であり、例えばモータ3を変更したような場合には、外部入力スイッチで完了フラグをリセットし、始動装置2単体で再度始動プロファイルを生成することも可能である。
始動装置2は、生成した始動プロファイルを用いることにより、つまり、始動プロファイルに従って電圧振幅指令値および回転速度指令値を変化させることにより、モータ3を始動(強制転流)させることができる。具体的には、本実施形態の場合、始動装置2(より厳密には、指令値生成部5)は、モータ3を強制転流させるとき、電圧振幅指令値がV10のときには回転速度指令値をR10に設定し、電圧振幅指令値がV11のときには回転速度指令値をR11に設定し、電圧振幅指令値がV12のときには回転速度指令値をR12に設定し、電圧振幅指令値がV13のときには回転速度指令値をR13に設定し、電圧振幅指令値がV14のときには回転速度指令値をR14に設定する。
このとき、始動装置2は、図4に個別プロファイルとして示した離散的な値の組み合わせではなく、個別プロファイル間を補間した始動プロファイルを用いてモータ3を始動している。このため、個別プロファイルとして特定された数値間、例えばV10とV11との間等では電圧振幅指令値および回転速度指令値が連続的且つ線形的に推移しており、モータ3を滑らかに強制転流させることができる。
この状況は、図5に示す時間t15から時間t16の期間に対応している。図5では、モータ3を強制転流させているこの期間を、強制転流フェーズと示している。この強制転流フェーズでは、生成した始動プロファイルに基づいてモータ3を始動させることで、時間t16において目標の回転速度に到達するまで、モータ3が脱調無く回転速度を上げていることが示されている。なお、強制転流が成功すれば、強制転流フェーズから、逆起電圧に基づいた制御駆動(位置センサレス制御)フェーズへ切り替えることが可能となる。そのため、図5に示すように、強制転流フェーズの後しばらくすると、モータ3を通常制御する制御駆動フェーズに移行する。
このように、始動装置2は、強制転流時に脱調無くモータ3を始動させるための始動プロファイルを自動的に生成する。
以上説明した実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
始動装置2は、プロファイル生成手段において、モータ3に印加可能な範囲で選択した電圧振幅指令値と、その電圧振幅指令値においてモータ3が回転可能な回転速度指令値との組み合わせである個別プロファイルを、電流検出部8によって検出された電流の変化に基づいて自動的に特定し、特定した個別プロファイルに基づいて始動プロファイルを生成する。これにより、個別プロファイルに基づく始動プロファイルの生成を自動化することができ、始動プロファイルを生成するときの適合工数を削減することができる。また、自動で始動プロファイルを作成することができるので、その間、作業者は他の作業をすることができ、作業効率を改善することができる。
また、始動装置2は、設定した電圧振幅指令値において回転速度指令値を最大値に向かって変化させ、電流検出部8によって検出された電流が最小値を示した時点までの期間に含まれる任意の回転速度指令値を、当該電圧振幅指令値における個別プロファイルとして特定する。これにより、モータ3を脱調することなく回転させることができる始動プロファイルを生成することができ、モータ3の始動に失敗することを防止できる。したがって、迅速にモータ3を起動することができる。
また、始動装置2は、設定した電圧振幅指令値において回転速度指令値を最大値に向かって変化させ、電流検出部8によって検出された電流が最小値を示した時点における回転速度指令値を、当該電圧振幅指令値における個別プロファイルとして特定する。これにより、モータ3で消費される電力が最も少なくなる状態でモータ3を始動でき、消費電力を削減することができる。
また、始動プロファイルを回帰直線とし、それに従って強制転流するようにしているので、トルクリプルが低減され、モータ3の回転速度が大きく変化すること等が防止されることから、低騒音化、低振動化を図ることができる。
また、電流検出部8の構成は、例えば図7に示すように、U相とW相のモータ配線経路に例えば非接触型の電流センサ15、16を設け、U相およびW相の電流を検出するようにしてもよい。この場合、例えばU相への通電中にその電流の変化を検出することで個別プロファイルを特定することができる。また、例えば図8に示すように、各下アーム側のスイッチング素子(Tr2、Tr4、Tr6)に、それぞれシャント抵抗17〜19を設けて電流を検出する構成としてもよい。なお、V相の電流を検出する構成であってもよい。
いずれにしろ、実施形態の母線電流の検出用、あるいは、図7、図8等の相単位の電流検出用の電流検出手段は、過電流の保護等を行うため、一般的なモータ制御装置に既設であると考えられる。そのため、既設の電流検出手段を用いて始動プロファイルを生成すれば、新たな追加部材が不要となり、コストの増加を抑制することができる。
また、実施形態では電流が最小値となった時点の回転速度指令値を個別プロファイルとして特定したが、最小値となるまでの期間における任意の回転速度指令値を個別プロファイルとして特定してもよい。
つまり、強制転流フェーズにて必要とされるのはモータ3を所望の回転速度で強制転流させることであるので、電流が最小値となった時点の回転速度が所望の回転速度よりも高い場合等には、所望の回転速度に対応した回転速度指令値を個別プロファイルとして特定すればよい。この場合、最小値となるまでの期間であれば、上記したように脱調することがないため、その期間に含まれる回転速度指令値を個別プロファイルとして特定することで、強制転流時に脱調してしまうことを防止できる。
また、電圧振幅指令値を選択する工程と、回転速度指令値を変化させる工程と、電流の変化を検出する工程と、個別プロファイルを自動的に特定する工程と、始動プロファイルを生成する工程と、を含むモータ始動方法を採用することで、個別プロファイルに基づく始動プロファイルの生成を自動化することができ、始動プロファイルを生成するときの適合工数を削減することができる。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態について、図9から図12を参照しながら説明する。本実施形態では、モータ3の脱調を検出している点において、第1実施形態と異なっている。
図9に示すように、本実施形態の始動装置2は、第1実施形態の構成に加えて、脱調判定部20(脱調判定手段)をさらに備えている。この脱調判定部20は、モータ3が脱調したか否かを判定する。この脱調判定部20は、電流検出部8で検出した電流が、その直前に検出した電流に対して予め定められている割合以上増加すると、モータ3が脱調したと判定する。これは、モータ3が脱調したときの電流は、第1実施形態で説明した図3のA1、また、図5のA10、A11、A12、A13、A14に示したように、脱調の前後において減少から増加に大きく変化するためである。
そして、始動装置2は、設定した電圧振幅指令値において回転速度指令値を最大値に向かって変化させ、脱調判定部20によってモータ3が脱調したと判定されるまでの期間に含まれる任意の回転速度指令値を、当該電圧振幅指令値における個別プロファイルとして特定する。本実施形態では、始動装置2は、検出された電流が最小値を示した時点における回転速度指令値を、当該電圧振幅指令値における個別プロファイルとして特定する。
具体的には、始動装置2は、図10に示すプロファイル生成処理を実行する。なお、この図10に示すプロファイル生成処理は、実質的に、第1実施形態の図4に示したプロファイル生成処理に図10のステップS205の脱調を判定する処理を追加したものである。そのため、説明の簡略化のために、ここでは第1実施形態の処理を比較しながら、ステップS205に関わる処理について詳細を説明する。
始動装置2は、シーケンサ4からプロファイリング要求があると(S201:YES)、電圧振幅指令値を選択し、回転速度指令値を最小値に設定した後(S202)、駆動信号を生成、出力して(S203)、母線電流を検出する(S204)。続いて、始動装置2は、脱調を検出したかを判定する(S205)。この脱調の検出は、上記したように脱調判定部20により実行される。この処理が、選択した電圧振幅指令値において回転速度指令値を最大値に向かって変化させた際にモータ3の脱調を検出する工程に相当する。
始動装置2は、脱調が検出されていない場合には(S205:NO)、母線電流が最小値を更新したか否かを判定し(S206)、母線電流が最小値を更新した場合には(S206:YES)、現在の電圧振幅指令値および回転速度指令値を、現時点における個別プロファイルとして一時的に記憶した後(S207)、ステップS208に移行する。一方、始動装置2は、母線電流が最小値を更新していない場合には(S206:NO)、そのままステップS208に移行する。
そして、始動装置2は、回転速度指令値が最大値でない場合には(S208:NO)、回転速度指令値を加増して(S209)、ステップS203に移行する。
さて、第1実施形態と同様に回転速度指令値を最小値から加増していき、ある回転速度において、モータ3が脱調したとする。このとき、始動装置2は、脱調が検出されることから(S205:YES)、ステップS210に移行して回転速度指令値を最小値に設定した後(S210)、電圧振幅指令値がサーチレンジ内の最大値であるかを判定する(S211)。
つまり、本実施形態の始動装置2は、脱調が検出された場合には、回転速度指令値をそれ以上加増することなく、電圧振幅指令値が最大であるかの判定に移行する。これにより、例えば図5に示すシーケンスチャートの場合、領域A1において脱調が検出されれば、第1実施形態では脱調となっていから時間t11になるまで回転速度指令値を加増していた処理が、本実施形態では省かれることになる。
そして、始動装置2は、第1実施形態と同様に、電圧振幅指令値がサーチレンジ内の最大値となるまで個別プロファイルの特定を繰り返し、電圧振幅指令値がサーチレンジ内の最大値となると(S211:YES)、個別プロファイルに基づいて始動プロファイルを生成し(S213)、生成した始動プロファイルを記憶部10に記憶し、完了フラグをセットして(S214)、処理を終了する。
このように、本実施形態では、モータ3の脱調を検出する処理を含むことにより、1つの電圧振幅指令値において個別プロファイルを特定する時間を、大幅に短縮することができる可能性がある。なお、速度指令値が最大値となるまでに脱調が検出されなければ、第1実施形態と同様の時間となるが、図5に示したようにプロファイリングフェーズでは回転速度指令値が最大になる前に脱調することが多く、現実的には、プロファイリングフェーズの時間を大幅に短縮することができる。
以上説明した本実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
始動装置2はモータ3が脱調したか否かを判定する脱調判定部20を備え、設定した電圧振幅指令値において回転速度指令値を最大値に向かって変化させたときにモータ3が脱調したと判定されるまでの期間に含まれる任意の回転速度指令値を、当該電圧振幅指令値における個別プロファイルとして特定する。このとき、本実施形態では、始動装置2は、モータ3が脱調したと判定されるまでの期間において電流検出部8によって検出された電流が最小値を示した時点における回転速度指令値を、当該電圧振幅指令値における個別プロファイルとして特定する。
これにより、脱調が検出された時点で、1つの電圧振幅指令値に対する個別プロファイルを特定する処理を完了することができ、始動プロファイルを生成するときの適合工数を削減することができる。
このとき、サーチレンジにおいて電圧振幅指令値の区分け数が多いほど、個別プロファイルを特定する処理が短縮できる回数が多くなる。つまり、始動プロファイルの精度を高くするためにより細かく電圧振幅指令値を区分けしたとしても、大幅に適合工数が増加してしまうおそれを低減することができる。
始動装置2は、電流検出部8で検出した電流がその直前に検出した電流に対して予め定められている割合以上増加すると、モータ3が脱調したと判定する。この場合、第1実施形態で説明したように電流を検出するシャント抵抗は既に設けられていると考えられるため、追加のコストを必要とせずに、モータ3の脱調を検出することができる。
また、電圧振幅指令値を選択する工程と、回転速度指令値を変化させる工程と、電流の変化を検出する工程と、個別プロファイルを自動的に特定する工程と、始動プロファイルを生成する工程と、モータ3の脱調を検出する工程とを含むモータ始動方法を採用することで、個別プロファイルに基づく始動プロファイルの生成を自動化することができ、始動プロファイルを生成するときの適合工数を削減することができる。
また、実施形態では電流が最小値となった時点の回転速度指令値を個別プロファイルとして特定したが、最小値となるまでの期間における任意の回転速度指令値を個別プロファイルとして特定してもよい。これは、第1実施形態で説明したように、強制転流フェーズにて必要とされるのは、モータ3を所望の回転速度で強制転流させることであるからである。
また、モータ3が脱調したかを判定する脱調判定部20を、外部に接続されたセンサ等に接続してもよい。つまり、制御装置も兼ねている始動装置2は、実際に使用されるときには位置センサレス制御方式でモータ3を制御するものの、試験工程であれば、他の装置や治具等に接続できるためである。また、より正確に脱調を検出することができる外部の装置等を用いることは、合理的でもある。
そのため、例えば図11に示すように、脱調判定部20を、モータ3の回転速度を直接的に検出するエンコーダ30や、間接的に検出する他の検出手段等に接続し、当該エンコーダ30で検出された回転速度の変化に基づいて、モータ3が脱調したか否かを判定する構成としてもよい。また、試験工程で行うことが前提であるならば、モータ3に生じる振動や音、モータ3を撮像することによる画像処理、または、モータ3の回転軸に取り付けるフォトインタラプタやホールIC等を検出手段として採用してモータ3の脱調を検出するようにしてもよい。
また、第1実施形態にも言えることであるが、図12に示すように、プロファイル生成部9を外部の装置、例えばシーケンサ4に設けてもよい。これは、試験工程で始動プロファイルを生成するのであれば、実際に使用する際にはプロファイル生成部9を始動装置2に設けておく必要性が少ないためである。これにより、コストの制約等により実用上は充分な性能を持っているが始動プロファイル生成には性能や記憶容量が不足する等の場合であっても、始動プロファイルを生成することができる。さらに、外部の装置であれば比較的高性能の装置を用いることが用意であり、より精度よく始動プロファイルを生成できることが期待できる。
(第3実施形態)
以下、本発明の第3実施形態について、図13を参照しながら説明する。本実施形態では、始動プロファイルを、モータ3の実際の駆動制御に用いている。
始動装置2は、起動されると、図13に示すように、まず記憶部10から始動プロファイルを読み出す(S301)。続いて、始動装置2は、始動プロファイルに基づいて強制転流を実行し(S302)、そのまま、始動プロファイルを用いて駆動制御を実行する(S303)。
一般に、モータ3の負荷変動等の外乱にロバストな制御が必要な用途であれば、制御駆動フェーズにおいては、逆起電圧に基づく駆動制御が行われる。しかし、例えば玩具用等、モータ3が動作していればそれほど精密な制御が必要とされない用途であれば、始動プロファイルを用いてそのまま駆動制御することによってもモータ3を動作させることができる。
このように、モータ3を駆動制御する際の指令値として、始動装置2の始動プロファイルを用いるのであれば、例えば上記した図12に示した構成からさらに位置検出部12等を省くことができる等、より安価に制御装置を構成することができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上記した実施形態にて例示した構成に限定されることなく、その範囲を逸脱しない範囲で任意に変形あるいは拡張することができる。
実施形態で示した数値等は例示であり、これに限定されるものではない。
電圧振幅指令値のサーチレンジは、2段階に区分けし、2つの個別プロファイルに基づいて近似する回帰直線を求め、その回帰直線を始動プロファイルとしてもよい。勿論、詳細に制御するために、より多くに区分けしてもよい。
実施形態では始動プロファイルを回帰直線で直線近似したが、スプライン曲線等により曲線近似してもよい。
図面中、2は始動装置(モータ始動装置)、3はモータ、5は指令値生成部(指令値生成手段)、6は駆動信号生成部(駆動信号生成手段)、7は駆動回路(駆動手段)、8は電流検出部(電流検出手段)、9はプロファイル生成部(プロファイル生成手段)、10は記憶部(記憶手段)、20は脱調判定部(脱調判定手段)、30はエンコーダ(検出手段)を示す。

Claims (11)

  1. モータ(3)を駆動する駆動手段(7)に与える駆動信号を生成するための指令値であって、前記モータ(3)に印加する電圧振幅を設定するための電圧振幅指令値および前記モータ(3)の回転速度を設定するための回転速度指令値を生成する指令値生成手段(5)と、
    前記モータ(3)側に供給される電流を検出する電流検出手段(8)と、
    前記モータ(3)を始動する際に用いる電圧振幅指令値と回転速度指令値との対応関係を示す始動プロファイルを生成するプロファイル生成手段(9)と、を備え、
    前記プロファイル生成手段(9)は、前記モータ(3)に印加可能な範囲で選択した電圧振幅指令値と、その電圧振幅指令値において前記モータ(3)が回転可能な回転速度指令値との組み合わせである個別プロファイルを、前記電流検出手段(8)によって検出された電流の変化に基づいて自動的に特定し、特定した個別プロファイルに基づいて始動プロファイルを生成することを特徴とするモータ始動装置。
  2. 前記プロファイル生成手段(9)は、設定した電圧振幅指令値において回転速度指令値を最大値に向かって変化させ、前記電流検出手段(8)によって検出された電流が最小値を示した時点までの期間に含まれる任意の回転速度指令値を、当該電圧振幅指令値における個別プロファイルとして特定することを特徴とする請求項1記載のモータ始動装置。
  3. 前記プロファイル生成手段(9)は、設定した電圧振幅指令値において回転速度指令値を最大値に向かって変化させ、前記電流検出手段(8)によって検出された電流が最小値を示した時点における回転速度指令値を、当該電圧振幅指令値における個別プロファイルとして特定することを特徴とする請求項1記載のモータ始動装置。
  4. 前記モータ(3)が脱調したか否かを判定する脱調判定手段(20、30)を備え、
    前記プロファイル生成手段(9)は、設定した電圧振幅指令値において回転速度指令値を最大値に向かって変化させ、前記脱調判定手段(20、30)によって前記モータ(3)が脱調したと判定されるまでの期間に含まれる任意の回転速度指令値を、当該電圧振幅指令値における個別プロファイルとして特定することを特徴とする請求項1記載のモータ始動装置。
  5. 前記モータ(3)が脱調したか否かを判定する脱調判定手段(20)を備え、
    前記プロファイル生成手段(9)は、設定した電圧振幅指令値において回転速度指令値を最大値に向かって変化させ、前記脱調判定手段(20)によって前記モータ(3)が脱調したと判定されるまでの期間において前記電流検出手段(8)によって検出された電流が最小値を示した時点における回転速度指令値を、当該電圧振幅指令値における個別プロファイルとして特定することを特徴とする請求項1記載のモータ始動装置。
  6. 前記脱調判定手段(20)は、前記電流検出手段(8)で検出した電流がその直前に検出した電流に対して予め定められている割合以上増加すると、前記モータ(3)が脱調したと判定することを特徴とする請求項4または5記載のモータ始動装置。
  7. 前記脱調判定手段(20)は、前記モータ(3)の回転速度を直接的または間接的に検出する検出手段(30)に接続されており、当該検出手段(30)で検出された回転速度の変化に基づいて前記モータ(3)が脱調したか否かを判定することを特徴とする請求項4または5記載のモータ始動装置。
  8. 始動プロファイルを記憶する記憶手段(10)を備え、
    前記指令値生成手段(5)は、前記記憶手段(10)に始動プロファイルが記憶されている場合には記憶されている始動プロファイルを用いて指令値を生成する一方、前記記憶手段(10)に始動プロファイルが記憶されていない場合には、前記プロファイル生成手段(5)に新たに始動プロファイルを生成させ、新たに生成された始動プロファイルを用いて前記指令値を生成することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項記載のモータ始動装置。
  9. 前記指令値生成手段(5)は、始動プロファイルを、前記モータ(3)を制御駆動する際の指令値として用いることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項記載のモータ始動装置。
  10. モータ(3)に印加する電圧振幅を設定するための電圧振幅指令値を、前記モータ(3)に印加可能な範囲で選択する工程と、
    選択した電圧振幅指令値に対応する電圧振幅を前記モータ(3)に与えつつ、当該モータ(3)の回転速度を設定するための回転速度指令値を変化させる工程と、
    回転速度指令値を変化させた際の前記モータ(3)側に供給される電流の変化を検出する工程と、
    選択した電圧振幅指令値と、その電圧振幅指令値において前記モータ(3)が回転可能な回転速度指令値との組み合わせである個別プロファイルを、検出した電流の変化に基づいて自動的に特定する工程と、
    前記モータ(3)を始動する際に用いる電圧振幅指令値と回転速度指令値との対応関係を示す始動プロファイルを前記個別プロファイルに基づいて生成する工程と、
    を含むことを特徴とするモータ始動方法。
  11. 選択した電圧振幅指令値において回転速度指令値を最大値に向かって変化させた際に前記モータ(3)の脱調を検出する工程を含み、
    個別プロファイル特定する工程では、前記モータ(3)の脱調が検出されるまでの期間における任意の回転速度指令値を前記個別プロファイルとして特定することを特徴とする請求項10記載のモータ始動方法。
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