JP2016133251A - 冷蔵庫 - Google Patents

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【課題】省エネを図りながら確実なチルド室の温度制御を行うことのできる冷蔵庫を提供する。【解決手段】冷蔵室と、前記冷蔵室内に設置したチルド室と、冷蔵庫用の冷気を生成する冷蔵用蒸発器と、前記冷気を前記冷蔵室内に送出する冷蔵室用冷却ファンと、前記冷気を前記チルド室内に冷気送出口を介して送出するチルド室用冷却ファンと、前記チルド室内に収納し、前面に開口を形成したチルドケースと、前記チルドケースを覆った、熱伝導性の高い材料の冷却カバーと、前記開口を出入りし、一体的に形成した扉で前記開口を塞いで食品を冷却する容器と、を備え、前記チルド室用冷却ファンは、前記冷却カバーに送風するように構成した。【選択図】図2

Description

この発明の実施形態は、冷蔵庫に関する。
従来、チルド室の冷却は、蒸発器を通過した冷気を、冷蔵室用冷却ファンでチルド室内に送風することにより冷却が行われていた。チルド室に冷気を送風した場合は、食品に直接冷風が当たるため、温湿度の変動が大きく、食品保存として良好ではなかった。また、冷風により食品が乾燥しやすいという問題があった。
特開2011−257022号公報
この発明が解決しようとする課題は、食品乾燥を防ぎながら確実なチルド室の温度制御を行うことのできる冷蔵庫を提供することである。
実施形態の冷蔵庫は、冷蔵室と、前記冷蔵室内に設置したチルド室と、冷蔵庫用の冷気を生成する冷蔵用蒸発器と、前記冷気を前記冷蔵室内に送出する冷蔵室用冷却ファンと、前記冷気を前記チルド室内に冷気送出口を介して送出するチルド室用冷却ファンと、前記チルド室内に収納し、前面に開口を形成したチルドケースと、前記チルドケースを覆った、熱伝導性の高い材料の冷却カバーと、前記開口を出入りし、一体的に形成した扉で前記開口を塞いで食品を冷却する容器と、を備え、前記チルド室用冷却ファンは、前記冷却カバーに送風するように構成した。
実施形態1にかかる冷蔵庫の正面図である。 図1の側断面図である。 図1の冷蔵庫部分の観音開き扉を外した状態を示す図である。 図3のチルド室部分を拡大して示す図である。 図4の上面から見た図である。 チルド室を正面からみた図である。 図6の右側面図である。 キャッチャーについて説明するための図である。 実施形態1にかかる電気的構成を概略的に示す図である 実施形態1のチルド室温度制御について説明するための図である。 実施形態4を示すチルド室を正面からみた図である。 図11のI−II線の断面図である。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中、同一または同等の部分には同一の符号を付す。
(実施形態1)
図1は、実施形態1を示す図で冷蔵庫の正面図である。図2は、図1の側断面図である。図3は、図1の側断面図である。
図1において、冷蔵庫11の縦長のキャビネット12は、外箱と内箱より構成され、その間に断熱材が充填された断熱箱体である。キャビネット12の内部は、上部から順に、食品貯蔵のための貯蔵室である冷蔵室13、野菜室14、製氷室15、上部冷凍室16、それに下部冷凍室17が設けられている。各室13〜17は、前面にそれぞれ開口を備えている。
冷蔵室13の開口は、いわゆる観音開き式の左扉13aおよび右扉13bによって開閉される。左扉13aは左端部の上下部がヒンジ13cによって回動可能に支持され、右扉13bは右端部の上下部がヒンジ13dによって回動可能に支持されている。
また、野菜室14、製氷室15、上部冷凍室16、それに下部冷凍室17は、引き出し式の扉14a,15a,16a,17aによって開閉されるようになっている。
なお、製氷室15と上部冷凍室16は左右方向に並べて配置されており、それぞれに独立した扉15aと16aによって開閉されるが、室内が完全に独立しているわけではなく、製氷室15と上部冷凍室16との間では冷気が自由に行き来できる構成となっている。
冷蔵室13の下方背面の側の部屋には、図2に示すように、冷蔵用蒸発器21と冷蔵室用冷却ファン22が配置されている。冷蔵用蒸発器21は、冷蔵室13と野菜室14を冷却する冷気を生成する。冷蔵室用冷却ファン22が運転されると、冷蔵用蒸発器21により生成された冷気は、送風ダクト231を通して複数の吹出口24から冷蔵室13内に供給される。冷蔵用蒸発器21により生成された冷気は、野菜室14にも供給される。
製氷室15、上部冷凍室16および下部冷凍室17の背面側の部屋には、冷凍用蒸発器25と冷凍室用冷却ファン26が配置されている。冷凍用蒸発器25は、製氷室15、上部冷凍室16および下部冷凍室17を冷凍するための冷気を生成する。冷凍室用冷却ファン26を運転すると、冷凍用蒸発器25により生成された冷気は、製氷室15、上部冷凍室16および下部冷凍室17の各室を冷凍する。
さらに、冷蔵室13内の最下段には、図3に示すように、チルド室27が配置されている。なお、図3は冷蔵室13部分の観音開き扉13a,13bを外した状態を示す。チルド室27は、ヨーグルト、生クリームなどの発酵食品、生鮮食品、練り製品、乳製品や凍らせたくない食品などを0℃〜1℃の温度で保存する。
冷蔵室13の左扉13aには、図2に示すように、複数段のドアポケット13eが設けられている。右扉13bには、複数段の図示しないドアポケットが設けられている。また、冷蔵室13内には、例えばガラス等の透明性材料で形成されている複数段の棚板13fが設けられている。
左扉13aの表面には、図1に示すように、タッチパネル28が設けられている。このタッチパネル28は、表示部281と操作部282の機能を備えている。操作部282は、冷蔵室温度、冷凍室温度、チルド室温度等の設定を行うことができる。冷蔵室13の設定温度の変更は、タッチパネル28の[冷蔵室]の表示をタッチする。次に操作部282の上下スイッチを操作し、所望の温度に設定する。冷凍室17やチルド室27の設定温度は、同様のタッチパネル28操作により変更することができる。
なお、タッチパネル28のスイッチとしては、使用者が指で触れることによる静電容量の変化を検出する静電容量方式や、使用者が指で触れることによる電気抵抗の変化を検出する抵抗膜方式等を用いることができる。
冷蔵室13と野菜室14の間には、図2に示すように、これらの横方向を仕切る上部仕切部30が配置されている。野菜室14と製氷室15、上部冷凍室16の間には、これらの横方向を仕切る中部仕切部31が配置されている。製氷室15、上部冷凍室16と下部冷凍室17の間には、これらの横方向を仕切る下部仕切部32が配置されている。さらに、製氷室15と上部冷凍室16の間には、これらの縦方向を仕切る図示しない縦仕切部が配置されている。
キャビネット12の上端部背面側には、機械室33が設けられている。この機械室33内には、冷媒ガスを圧縮するコンプレッサ34および図示しない高圧の冷媒ガスを液化させる凝縮器、それらを冷却するための冷却ファンなどが配置されている。なお、機械室33に配したコンプレッサ34は冷蔵庫の正面視で左右方向にちょうど真ん中の位置ではなく、チルド室27を備える冷蔵庫右側と反対側である左側に偏って配置する。
図4は、図2に示すチルド室27を拡大して示す図である。図5は、図4の上面から見た図である。
チルド室27は、天井板41、左側面板42、右側面板121、仕切壁43、それに上部仕切部30による囲みで構成されている。天井板41および左側面板42は、冷蔵室13に面して配置されている。右側面板121は、キャビネット12を構成する左側の側面と兼ねる構成とする。仕切壁43は、キャビネット12を構成する背面板122と対向する位置に配置されている。
チルド室27内には、図6および図7に示す箱状の例えば樹脂製のチルドケース45が収納されている。図6は、チルドケース45を正面から見た図、図7は図6の右側面から見た図である。
チルドケース45は、前面に開口451が開けられている。チルドケース45の両内側面の下方には、奥側に伸びるレール452a,452bが一体的に形成されている。レール452a,452bは、対向する位置関係にある。レール452a,452bは、それぞれ上下のレールで構成されている。
チルドケース45の開口451には、容器46が自在に出し入れされる。容器46は、扉カバー47と一体的に構成され、引出し式の扉を構成する。扉カバー47には取手471が一体的に形成されている。容器46の両側面には、図示しないガイドが一体的に形成されている。ガイドは、レール452a,452b間をそれぞれ摺動する。ガイドにはローラを取着して、レール452a,452上をスムースな移動を可能にするようにしてもよい。
扉カバー47には、空気層を備えた扉パネル48が取着されている。扉パネル48は、チルドケース45の開口451よりやや広い大きさで形成されている。扉カバー47と扉パネル48はチルド室27に対して二重構造となり、断熱効果の向上、延いては省エネに寄与する。
扉パネル48の外周には、さらにパッキン49が取着されている。パッキン49は、扉カバー47を閉めたときに、チルドケース45の開口端面453に対し、やや圧接状態で接触する。
扉パネル48の幅方向両端の直交する方向には、係止部50が一体的に形成されている。係止部50は、図8にも示すように、先端50Aに近づくに従い漸次幅が狭くなる第1傾斜部50B1,50B2と、先端近傍で先端50Aよりやや幅を広くして形成される第2傾斜部50C1,50C2を備えている。
チルドケース45の上下面、左右側面、それに背面は、図6、図7に示すように、冷却カバー61で覆われている。冷却カバー61は、熱伝導率の高い金属製の例えばアルミニウムで一体的に形成されている。
チルドケース45の背面と対向する仕切壁43に形成された冷気送出口43aには、図4、図5に示すように、チルド室用冷却ファン62が配置されている。チルド室用冷却ファン62は、冷却カバー61の外から直接、冷蔵用蒸発器21で生成された冷気を当てる役目を果たす。チルドケース45内の背面近傍の上面には、チルド室用温度センサ63が設置されている。チルド室用温度センサ63は、チルドケース45内の温度が設定値にあるかを検知し、検知情報に基づき、チルド室用冷却ファン62を制御する信号として利用する。
チルド室用温度センサ63は、チルドケース45内に設置した。金属製の冷却カバー61は、チルドケース45の外側に設置した場合、チルドケース45内の温度が読みにくい。チルドケース45内に設置したことにより、正確な温度を読み取ることができる。
なお、チルド室用冷却ファン62は、冷蔵室用冷却ファン22より小型のものを使用する。ここでの小型とは、少なくとも設計上の最大使用電力量が小さく、風量も少ないことを意味する。
チルドケース45の両外側の側面には、図6、図7に示すように、樹脂製のキャッチャー51a,51bが取り付けられている。キャッチャー51a,51bは、パッキン49と開口端面453を圧接状態で係止部50を係止する役目を果たす。
キャッチャー51a,51bは、チルドケース45の両外側面にそれぞれ取着されている。キャッチャー51a,51bは、同一構成をしている。図8では、キャッチャー51bを示している。
図8において、キャッチャー51bの可動部81は、チルドケース45の外側面に取着された支軸82を中心に回動可能に支持されている。可動部81の回動方向には、弾性部材83a,83bが一体的に形成されている。弾性部材83aと対向する位置には、コ字状の静止部材84の第1片84aが配置されている。弾性部材83bと対向する位置には、静止部材84の第2片84bが配置されている。静止部材84は、チルドケース45の側面に一体的に形成されている。静止部材84は、弾性部材83a,83bの動きを制限し、可動部81が必要以上に回動することを防止する。
可動部81から図中左方向の上側に伸びる位置には、一体形成の連結杆85aを介して係合ローラ86aが回転自在に取着されている。可動部81から図中左方向の下側に伸びる位置には、一体形成の連結杆85bを介して係合ローラ86bが回転自在に取着されている。連結杆85a,85bは弾性を備えている。
係合ローラ86a,86bが非係合状態時のこれらの間隔をS1としたとき、第2傾斜部50C1,50C2の間隔S2との関係は、S2<S1に設定されている。係合ローラ86a,86bの間に係止部50が非係合時の間隔S1は、なくてもよい。つまり、非係合時の係合ローラ86a,86bは、接触状態でもよい。
なお、係止部50に係止された状態での係合ローラ86a,86bは、第2傾斜部50C1,50C2に位置するように設計されている。
ここで、容器46をチルドケース45に出し入れする動作について説明する。まず、扉カバー47と一体構成の容器46のガイドを、チルドケース45のレール452a,452bと係合する。レール452a,452bに沿って扉カバー47を押し込むと、左右の係止部50の先端50Aは、キャッチャー51a,51bに達する。さらに扉カバー47を押し込むと先端50Aは、係合ローラ86a,86bの矢印A1,A2方向への弾性に抗して広がる。さらに押し込むと係合ローラ86a,86bは、係止部50の第2傾斜部50C1,50C2に達する。
第2傾斜部50C1,50C2における係合ローラ86a,86bは、矢印A1,A2方向への付勢力に基づき、係止部50を矢印A3方向に付勢する。矢印A3方向への付勢力は、パッキン49をチルドケース45の開口端面453に圧接する力となり、チルドケース45の密閉化を図る役目を果たす。
ところで、チルドケース45の冷却カバー61は、チルド室用冷却ファン62の運転により冷気送出口43aを介して冷気が当てられる。チルド室用冷却ファン62は、冷却カバー61を急速に冷やし、これに伴ってチルド室27内の対流を強制的に発生させることで、食品の急冷が可能となり、その冷却時間を短縮させることができる。チルド室27内に直接冷気を送らないことから、食品の乾燥や冷風が当たるところと当たらないところとの温度ムラの発生も防止することができる。
図9は、制御部91を中心とした冷蔵庫11における電気的構成を概略的に示している。ここでのファンは、冷蔵室用冷却ファン22、冷凍室用冷却ファン26、それにチルド室用冷却ファン62とする。
制御部91は、予め記憶された運転制御プログラムに従い、各センサ等からの信号に基づいて、冷蔵室(冷蔵室13および野菜室14)、冷凍室(製氷室15、上部冷凍室16、下部冷凍室17)、チルド室27などの制御を行うようになっている。
ここでの各センサは、冷蔵室用温度センサ92、冷凍室用温度センサ93、チルド室用温度センサ63とする。これらセンサによる温度情報は、制御部91にそれぞれ入力される。制御部91は、各センサの温度情報に基づき、運転制御プログラムに従った運転を行うことができる。
冷蔵室用温度センサ92は、例えば冷蔵室13内に設置し、冷蔵室13および野菜室14の温度情報を得る。冷蔵室用温度センサ92は、冷蔵室13および野菜室14の温度検出用として兼用としたが、センサを個別に設置してもよい。
冷凍室用温度センサ93は、製氷室15、上部冷凍室16、下部冷凍室17のいずれかに設置され、これらの温度情報を得る。製氷室15、上部冷凍室16、下部冷凍室17にセンサを個別に設置してもよい。
さらに、チルド室用温度センサ63からチルド室27内の温度情報を得る。
制御部91は、設定された温度情報に基づき、冷蔵室用冷却ファン22、冷凍室用冷却ファン26、それにチルド室用冷却ファン62の制御を行う。制御部91は、冷蔵室用冷却ファン22の運転は、冷蔵用蒸発器21の運転に同期し、冷凍室用冷却ファン26運転は、冷凍用蒸発器25に同期している。
タッチパネル28は、表示部281と操作部282を備える。表示部281は、冷蔵室(冷蔵室13および野菜室14)、冷凍室(製氷室15、上部冷凍室16、下部冷凍室17)、チルド室27などの温度表示を行う。操作部282は、制御部91に対して冷蔵室(冷蔵室13および野菜室14)、冷凍室(製氷室15、上部冷凍室16、下部冷凍室17)、チルド室27のマニュアルによる温度設定の指示を行う。
図10は、チルド室用冷却ファン62を制御し、チルド室27の温度管理を行う実施形態1のフローチャートを示す。
チルド室27の温度設定を例えば0℃に設定すると、制御部91は設定温度を認識する(ステップS1)。
制御部91は、チルド室27のチルド室用温度センサ63からの温度情報が予め設定されたチルド室27の温度かどうかを判断する(ステップS2)。
ステップS2において、チルド室27の温度が設定値でない(No)と判断した場合は、ステップS3に移行する。
制御部91は、ステップS3においてチルド室27が設定温度よりも高いか低いかを判断する。
ステップS3において、チルド室27の温度が設定温度よりも低いと判断した場合(低)は、チルド室用冷却ファン62を停止し(ステップS4)、ステップS2に移行する。
制御部91は、チルド室27の温度が設定温度よりも高いと判断した場合(高)、チルド室用冷却ファン62の運転を行い(ステップS5)、冷気を冷却カバー61に当ててチルド室27の室内温度を下げる制御を行い、ステップS2に移行する。
このように、チルド室27用として専用に設けたチルド室用冷却ファン62を、チルド室用温度センサ63の温度情報に基づき制御するようにした。これにより、チルド室27の温度管理がより確実になる。また、チルド室用冷却ファン62は、冷蔵室用冷却ファン22より小型であることから、運転による電力消費の低減にも寄与する。
なお、ステップS4の運転停止時には、同時に冷蔵用蒸発器21の運転を停止するようにしてもよい。この場合は、チルド室27の設定温度への移行を早め、食品保存性の向上に寄与する。
なお、冷却カバー61は必ずしも一体的に形成されている必要は無く、上下面、左右側面、背面がそれぞれ独立した構成とし、独立した複数の冷却カバー61同士が互いに接触する状態を維持して、冷熱を伝達するように構成してもよい。
また、機械室33に配したコンプレッサ34は冷蔵庫の正面視で左右方向にちょうど真ん中の位置ではなく、チルド室27を備える側と反対側に偏って配置するため、冷蔵庫の重心を左右方向のほぼ真ん中に位置させることが可能となり、冷蔵庫の転倒を防止できる。
また、冷却カバー61は必ずしも上下面、左右側面、背面を覆うように構成する必要は無く、チルド温度まで冷却することが可能であれば、背面と上面のみを覆うように構成するなどして、冷却カバー61で覆う面積を適宜小さくしてもよい。特に冷却カバー61で上面を覆う構成を採用することでチルド室27の上面の空気を冷却し、チルド室27内の下面に位置する空気と上面に位置する空気との間に温度差をつけることにより、チルド室27内で上下方向の空気の対流を生じさせることで効果的に冷却を行うことができる。
また、上記実施形態は、キャビネット12の上端部背面側に、機械室33が設けられ、この機械室33内に、コンプレッサ34等が配される構成を例に説明を行ったが、機械室を下端部背面側に設ける構成としてもよい。
(実施形態2)
実施形態2の冷蔵庫について説明する。この実施形態は、チルド室用冷却ファン62の運転中は、冷蔵室13内を冷やす冷蔵室用冷却ファン22の回転数を落とすように制御する。
チルド室27が冷やし込みモードとなった場合、チルド室用冷却ファン62の回転数を上げてチルド室27の冷却を早める。このとき冷蔵室用冷却ファン22の回転数を落とすように制御した。
チルド室用冷却ファン62の風量は、上記したように、冷蔵室用冷却ファン22に比べて小さいものを使用している。チルド室27が冷やし込みモードに入った場合には、冷蔵室用冷却ファン22が運転状況によっては芳しくない。つまり、風量の大きい冷蔵室用冷却ファン22の送風方向にチルド室用冷却ファン62の風量が持って行かれる現象が生じてしまう。
この実施形態は、チルド室用冷却ファン62の風量が減速する現象を軽減するために、冷蔵室用冷却ファン22の回転数を落とし、冷却の必要なチルド室27に確実に冷気を送風することができる。
(実施形態3)
実施形態3の冷蔵庫について説明する。この実施形態は、冷蔵用蒸発器21の除霜を行っている場合は、冷蔵室用冷却ファン22を逆回転するように制御する。
冷蔵用蒸発器21の除霜時は、冷蔵室用冷却ファン22を逆回転させ、冷蔵用蒸発器21の温度よりはるかに高い冷蔵室内の温度による風が冷蔵用蒸発器21にあたることになる。これにより、除霜用のヒータを加熱することなく、冷蔵用蒸発器21に付着された氷の除霜が可能となる。
(実施形態4)
図11、図12は、実施形態4の冷蔵庫について説明する。図11は、チルド室を正面からみた図である。図12は、図11のI−II線の断面図である。
この実施形態は、図11、図12に示すように、樹脂製のチルドケース45の内側の背面45a、上面45b、底面45c、さらに左右側面45d,45eに一体的な熱伝導性の高い材料で構成した冷却カバーであるアルミニウムパネル111を配置し、チルドケース45の内側を覆うように構成した。なお、左右側面45d,45eのレール452a,452b付近は、未配置とした。
この実施形態では、チルドケース45の内側に配置されアルミニウムパネル111がチルドケース45内に広く冷却能力を発揮し、チルドケース45内の温度変動を抑えることが可能となる。すなわち、食品投入や冷却開始直後などチルドケース45内に温度ムラがある状態から素早く均一なチルド温度帯まで冷却することが可能である。したがって、このチルドケース45は、収納した食品の保存性の向上を図ることが可能となる。
なお、熱伝導性の高い金属であるアルミニウムパネル111は、上面45bを覆った場合にもチルド室27よりも設定温度の高い冷蔵室13から温度の影響を抑えることができる。この場合にもチルドケース45は、収納した食品の保存性の向上を図ることが可能となる。
(実施形態5)
実施形態5の冷蔵庫について説明する。この実施形態は、冷却カバー61で覆われたチルドケース45の開口451とチルド室用冷却ファン62からの直接冷却される面以外の外面を断熱材で覆う構造とした。
この実施形態では、チルドケース45の外面を覆った断熱材がチルドケース45内の温度変動を抑えることが可能となる。この場合のチルドケース45は、収納した食品の保存性の向上を図ることが可能となる。
上記した実施形態に限定されるものではない。例えば、図4に示すように、冷蔵室13と野菜室14を仕切る上部仕切部30は、温度帯が近いこともあり、中部仕切部31、下部仕切部32のような断熱が施されていない。そこで、チルド室27に対応する上部仕切部30の野菜室14側に断熱材71を配置し、外側(下側)にカバー72を被せるようにした。これにより、約0℃〜1℃のチルド室27と約5℃〜7℃の野菜室14の温度差により、野菜室14に発生する結露の発生を防止することが可能となる。また、断熱材71は、チルド室27から野菜室14へまたはこの逆方向への温度影響を抑えることができる。
チルド室用冷却ファン62は、回転数を段階的に可変できるようにする。チルド室用冷却ファン62は、回転数設定に応じた調整を行うことで、省エネ効果を向上させることができる。チルド室27の温度設定が最も弱いモードの場合、すなわち冷蔵用蒸発器21が弱の場合は、チルド室用冷却ファン62を停止することで省エネ効果を向上させることができる。
また、チルド室用冷却ファン62の運転は、マニュアル操作により制御することができる。この場合は、冷蔵用蒸発器21の運転状態にかかわらず、チルド室用冷却ファン62を運転させ冷気を送り込むことにより、チルド室27の温度を下げることが可能となる。
冷却カバー61は、アルミニウムでなくてもよい。冷却カバー61は、熱伝導率の高い他の金属材料によりチルド室27を覆い、食品に直接冷風が当たらないようにするだけでも食品の乾燥を防止でき、食品保存性の向上を図ることができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11 冷蔵庫
13 冷蔵室
14 野菜室
21 冷蔵用蒸発器
22 冷蔵室用冷却ファン
25 冷凍用蒸発器
26 冷凍室用冷却ファン
27 チルド室
28 タッチパネル
281 表示部
282 操作部
30 上部仕切部
41 天井板
42 左側面板
121 右側面板
122 背面板
43 仕切壁
43a 冷気送出口
45 チルドケース
451 開口
452a,452b レール
453 開口端面
46 容器
47 扉カバー
471 取手
48 扉パネル
49 パッキン
50 係止部
50A 先端
50B1,50B2 第1傾斜部
50C1,50C2 第2傾斜部
51a,51b キャッチャー
61 冷却カバー
62 チルド室用冷却ファン
63 チルド室用温度センサ
111 アルミニウムパネル(冷却カバー)

Claims (8)

  1. 冷蔵室と、
    前記冷蔵室内に設置したチルド室と、
    冷蔵庫用の冷気を生成する冷蔵用蒸発器と、
    前記冷気を前記冷蔵室内に送出する冷蔵室用冷却ファンと、
    前記冷気を前記チルド室内に冷気送出口を介して送出するチルド室用冷却ファンと、
    前記チルド室内に収納し、前面に開口を形成したチルドケースと、
    前記チルドケースを覆った、熱伝導性の高い材料の冷却カバーと、
    前記開口を出入りし、一体的に形成した扉で前記開口を塞いで食品を冷却する容器と、
    を備え、
    前記チルド室用冷却ファンは、前記冷却カバーに送風するように構成した、冷蔵庫。
  2. 前記チルドケース内の温度が、設定温度の状態にあるかどうかにより前記チルド室用冷却ファンの運転を制御した、請求項1記載の冷蔵庫。
  3. 前記チルド室用冷却ファンは、前記冷蔵室用冷却ファンより小型のものを使用した、請求項1または2記載の冷蔵庫。
  4. 前記チルド室用冷却ファンは、外部操作により運転動作の調整を可能とした、請求項1乃至3のいずれか一項記載の冷蔵庫。
  5. 外部操作により前記チルド室用冷却ファンを運転する場合は、前記チルド室用冷却ファンの運転に応じて前記冷蔵室用冷却ファンの回転数を抑えるように制御した、請求項1乃至4のいずれか一項記載の冷蔵庫。
  6. 前記チルド室用冷却ファンの運転停止時は、前記冷蔵室用冷却ファンの運転を停止するように制御した、請求項1乃至5のいずれか一項記載の冷蔵庫。
  7. 前記冷蔵用蒸発器の除霜運転中は、前記チルド室用冷却ファンを逆回転にした、請求項1乃至6のいずれか一項記載の冷蔵庫。
  8. 前記チルド室の下側の該チルド室とは温度帯の異なる貯蔵室との境界に、断熱材を設置した、請求項1記載の冷蔵庫。
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