JP2016132411A - 車両用シート - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、吊り込み部材の熱収縮方向を適切に設定することにより、皺や弛みの発生を抑制してトリムカバーを張設することができる車両用シートを提供することにある。【解決手段】クッションパッド13と、クッションパッド13に埋設された吊りワイヤ11と、クッションパッド13を覆うトリムカバー7A,7Bと、トリムカバー7A,7Bを吊りワイヤ11に取り付ける吊り込み構造とを備え、吊り込み構造は、トリムカバー7A,7Bに設けられた吊り込み部材8と、吊り込み部材8に設けられた芯材10と、芯材10を吊りワイヤ11に連結する止め具12とを有する車両用シートにおいて、吊り込み部材8として、長さ方向に熱収縮性を有する第1の吊り込み部材と長さ方向及び幅方向に熱収縮性を有する第2の吊り込み部材とを備える。【選択図】図2
Description
本発明は、トリムカバーに取り付けた吊り込み部材を、クッションパッドに埋設したインサートワイヤに掛着することにより、トリムカバーを張設した車両用シートカバーに関する。
本技術分野の背景技術として、特開2010−119480号公報(特許文献1)がある。特許文献1には、トリムカバーの吊り込み作業を容易に行えるようにすることを目的として、吊り込み部材を熱収縮性素材で形成し、吊り込み部材をインサートワイヤに結着後、吊り込み部材を加熱して熱収縮させることにより、トリムカバーを吊り込むトリムカバー吊り込み方法が開示されている(要約参照)。
説明の便宜上、トリムカバー(表皮)の末端の縁に沿う方向を横方向、吊り込み部材が張設される面上において、この横方向に垂直な方向を縦方向と定義する。縦方向は、トリムカバーの末端と吊り込み部材に挿入された芯材との間隔が規定される方向であり、吊り込み部材の長さが規定される方向である。従って、縦方向を長さ方向と呼ぶ場合もある。
特許文献1には、吊り込み部材を熱収縮させることにより、吊り込み部材の全長を短くして、トリムカバーの吊り込み作業を容易にすることが記載されている。
トリムカバーを皺や弛みが生じないように張設するためには、吊り込み部材を熱収縮させることにより、トリムカバーに対して縦方向の力を加えるだけでは不十分な場合がある。しかし、特許文献1のトリムカバー吊り込み方法では、トリムカバーを張設するための、吊り込み部材の熱収縮方向については十分な配慮が成されていない。
本発明の目的は、吊り込み部材の熱収縮方向を適切に設定することにより、皺や弛みの発生を抑制してトリムカバーを張設することができる車両用シートを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の車両用シートは、弾性体からなるクッションパッドと、前記クッションパッド埋設された吊りワイヤと、前記クッションパッドを覆うトリムカバーと、前記トリムカバーを前記吊りワイヤに引き付けて取り付ける吊り込み構造とを備え、前記吊り込み構造は、前記トリムカバーに設けられた吊り込み部材と、前記吊り込み部材に設けられた芯材と、前記芯材を前記吊りワイヤに連結する止め具とを有する車両用シートにおいて、前記吊り込み部材として、第1の吊り込み部材と第2の吊り込み部材とを備え、前記第1の吊り込み部材は長さ方向に熱収縮性を有し、前記第2の吊り込み部材は長さ方向に熱収縮性を有すると共に幅方向に熱収縮性を有する。
本発明によれば、トリムカバーに加わる引張り力の方向を車両用シート上の場所によって変化させることができ、皺や弛みの発生を抑制してトリムカバーを張設することができる。
以下、本発明に係る実施例を説明する。
図1は、本発明の一実施例に係る車両用シート1の斜視図である。
図1に示すように、車両用シート1は、人が着座するシートクッション2と、シートクッションの後端に立設されたシートバック3と、シートバック3の上端部に設けられたヘッドレスト4とを備えている。シートクッション2は、車両の床に、前後方向に位置を調節可能な状態で、取り付けられている。シートバック3は、下端部を中心として回動可能な状態で、シートクッション2に連結されている。ヘッドレスト4は、高さ位置を調節可能な状態で、シートバック3に取り付けられている。シートクッション2、シートバック3及びヘッドレスト4は、内部に骨格部材となるシートフレームと発泡樹脂などからなるクッションパッド(クッション材)とが設けられ、クッションパッドの表面をトリムカバー(表皮)で覆う構成である。図1では、シートフレーム及びクッションパッドがトリムカバーに覆われた状態を示しており、シートフレーム及びクッションパッドは図示されていない。
本実施例の車両用シートでは、シートクッション2はシートクッションカバー2Aで覆われ、シートバック3はシートバックカバー3Aで覆われ、ヘッドレスト4はヘッドレストカバー4Aで覆われている。シートクッションカバー2A、シートバックカバー3A及びヘッドレストカバー4Aはトリムカバーと呼ぶ場合もある。
シートクッションカバー2Aは、座面の中央前側を覆う中央前側表皮部材(中央前側トリムカバー部材)2A1と、座面の中央後側を覆う中央後側表皮部材(中央後側トリムカバー部材)2A2と、座面の側部外側を覆う側部外側表皮部材(側部外側トリムカバー部材)2A3と、座面の側部内側を覆う側部内側表皮部材(側部内側トリムカバー部材)2A4と、座面の前側外周を覆う前側外周表皮部材(前側外周トリムカバー部材)2A5と、座面の側部外周を覆う側部外周表皮部材(側部外周トリムカバー部材)2A6と、が縫い合わされて、形成されている。
中央前側表皮部材2A1と前側外周表皮部材2A5とは、それぞれが玉縁5Aに縫い付けられており、玉縁5Aを介して連結されている。側部外側表皮部材2A3と側部外周表皮部材2A6とは、それぞれが玉縁5Bに縫い付けられており、玉縁5Bを介して連結されている。側部外側表皮部材2A3と側部内側表皮部材2A4とは、それぞれが玉縁5Cに縫い付けられており、玉縁5Cを介して連結されている。 なお、側部外側表皮部材2A3、側部内側表皮部材2A4、側部外周表皮部材2A6、玉縁5B及び玉縁5Cは、車両用シート1の幅方向の両側(左右側方)に対を成すようにして、それぞれが一対ずつ設けられている。
表皮部材2A1〜2A6の裁断形状及び分割数と玉縁5A〜5Cの配置とは、デザイン的な観点から決定すればよく、上述した構成に限定されるものではない。例えば、側部外側表皮部材2A3と側部内側表皮部材2A4とを一枚の表皮部材とし、玉縁5Cを設けない構成にしてもよい。
シートクッション2では、シートクッションカバー2Aの吊り込み部6A〜6Dが設けられている。吊り込み部6Aでは、中央前側表皮部材2A1と側部外側表皮部材2A3及び側部内側表皮部材2A4との縫い合わせ部がシートクッション2の内部に吊り込まれて、シートクッション2の内部に配設されたインサートワイヤ11(図2参照)に係止されている。吊り込み部6Bでは、中央後側表皮部材2A2と側部外側表皮部材2A3及び側部内側表皮部材2A4との縫い合わせ部がシートクッション2の内部に吊り込まれて、シートクッション2の内部に配設されたインサートワイヤ11(図2参照)に係止されている。吊り込み部6Cでは、中央前側表皮部材2A1と中央後側表皮部材2A2との縫い合わせ部がシートクッション2の内部に吊り込まれて、シートクッション2の内部に配設されたインサートワイヤ11(図2参照)に係止されている。吊り込み部6Dでは、前側外周表皮部材2A5と側部外周表皮部材2A6との縫い合わせ部がシートクッション2の内部に吊り込まれて、シートクッション2の内部に配設されたインサートワイヤ11(図2参照)に係止されている。なお、吊り込み部6Dはシートクッション2の右側にも設けられている。
本実施例では、吊り込み部6A〜6Dにおいて、2枚以上の表皮部材2A1〜2A6が縫い合わされる構成である。しかし、一枚の表皮部材を吊り込み部6A〜6Dにおいて折り返し、折り曲げ部をシートクッション2の内部に吊り込んでシートクッション2の内部に配設されたインサートワイヤ11(図2参照)に係止する構成であってもよい。
シートバックカバー3Aは、シートバック3の中央上部を覆う中央上部表皮部材(中央上部トリムカバー部材)3A1と、シートバック3の中央下部を覆う中央下部表皮部材(中央下部トリムカバー部材)3A2と、シートバック3の側部外側を覆う側部外側表皮部材(側部外側トリムカバー部材)3A3と、シートバック3の側部内側を覆う側部内側表皮部材(側部内側トリムカバー部材)3A4と、シートバック3の上部外周を覆う上部外周表皮部材(上部外周トリムカバー部材)3A5と、シートバック3の側部外周を覆う側部外周表皮部材(側部外周トリムカバー部材)3A6と、が縫い合わされて、形成されている。
中央上部表皮部材3A1と上部外周表皮部材3A5とは、それぞれが玉縁5Dに縫い付けられており、玉縁5Dを介して連結されている。側部外側表皮部材3A3と側部外周表皮部材3A6とは、それぞれが玉縁5Eに縫い付けられており、玉縁5Eを介して連結されている。側部外側表皮部材3A3と側部内側表皮部材3A4とは、それぞれが玉縁5Fに縫い付けられており、玉縁5Fを介して連結されている。
なお、側部外側表皮部材3A3、側部内側表皮部材3A4、側部外周表皮部材3A6、玉縁5E及び玉縁5Fは、車両用シート1の幅方向の両側(左右側方)に対を成すようにして、それぞれが一対ずつ設けられている。
表皮部材3A1〜3A6の裁断形状及び分割数と玉縁5D〜5Fの配置とは、デザイン的な観点から決定すればよく、上述した構成に限定されるものではない。例えば、側部外側表皮部材3A3と側部内側表皮部材3A4とを一枚の表皮部材とし、玉縁5Fを設けない構成にしてもよい。
シートバック3では、シートバックカバー3Aの吊り込み部6E〜6Hが設けられている。吊り込み部6Eでは、中央下部表皮部材3A2と側部外側表皮部材3A3及び側部内側表皮部材3A4との縫い合わせ部がシートバック3の内部に吊り込まれて、シートバック3の内部に配設されたインサートワイヤ11(図2参照)に係止されている。吊り込み部6Fでは、中央上部表皮部材3A1と側部外側表皮部材3A3との縫い合わせ部がシートバック3の内部に吊り込まれて、シートバック3の内部に配設されたインサートワイヤ11(図2参照)に係止されている。吊り込み部6Gでは、中央上部表皮部材3A1と中央下部表皮部材3A2との縫い合わせ部がシートバック3の内部に吊り込まれて、シートバック3の内部に配設されたインサートワイヤ11(図2参照)に係止されている。吊り込み部6Hでは、上部外周表皮部材3A5と側部外周表皮部材3A6との縫い合わせ部がシートバック3の内部に吊り込まれて、シートバック3の内部に配設されたインサートワイヤ11(図2参照)に係止されている。なお、吊り込み部6Hはシートバック3の右側にも設けられている。
本実施例では、吊り込み部6E〜6Hにおいて、2枚以上の表皮部材3A1〜3A6が縫い合わされる構成である。しかし、一枚の表皮部材を吊り込み部6E〜6Hにおいて折り返し、折り曲げ部をシートバック3の内部に吊り込んでシートバック3の内部に配設されたインサートワイヤ11(図2参照)に係止する構成であってもよい。
ヘッドレストカバー4Aは、ヘッドレスト4の前面を覆う前面表皮部材(前面トリムカバー部材)4A1と、ヘッドレスト4の背面を覆う背面表皮部材(背面トリムカバー部材)4A2と、が縫い合わされて、形成されている。前面表皮部材4A1と背面表皮部材4A2とは、それぞれが玉縁5Gに縫い付けられており、玉縁5Gを介して連結されている。表皮部材4A1,4A2の裁断形状及び分割数と玉縁5Gの配置とは、デザイン的な観点から決定すればよく、上述した構成に限定されるものではない。
吊り込み部6A〜6Hはシート1或いはトリムカバー2A,3Aの表面を複数の区画に分割する線状の溝を形成する。吊り込み部6A〜6Hの数及び配置は、上述した構成に限定される訳ではなく、数及び配置を変更してもよい。
次に、図2を用いて、吊り込み部6A〜6Hの構成について説明する。図2は、本発明の一実施例に係る車両用シート1に用いられるトリムカバー吊り込み構造を示す斜視図である。なお、吊り込み部6A〜6Hの構成はいずれも同様であり、特に区別して説明する構成以外は、吊り込み部6A〜6Hにおいて共通である。
トリムカバー吊り込み構造は、トリムカバー2A,3Aをインサートワイヤ11に引き付けて取り付ける構造である。トリムカバー吊り込み構造は、吊り込み部材8と、芯材10と、インサートワイヤ(吊りワイヤ)11と、ホグリング12とを備えて構成されている。以下、詳細に説明する。
クッションパッド13は、シートクッション2、シートバック3及びヘッドレスト4の内側に形成されたクッション材であり、弾性体で構成される。クッションパッド13には、インサートワイヤ11がインサートされている。インサートワイヤ11は図1に示す吊り込み部6A〜6Hに沿って配置されている。好ましくは、インサートワイヤ11は吊り込み部6A〜6Hの直下に配置されている。
クッションパッド13には、吊り込み部6A〜6Hにおいて線状の溝が形成されるように、吊り込み溝14が吊り込み部6A〜6Hに沿って線状に形成されている。一つの吊り込み部6A〜6Hに対して、一つ又は複数の開口部15が設けられている。
開口部15では、クッションパッド13に埋設されたインサートワイヤ11が露出しており、トリムカバー2A,3Aを吊り込んで係止(掛止)する吊り込み係止部(吊り込み掛止部)16が構成される。開口部15は吊り込み溝14の一部であり、インサートワイヤ11は吊り込み溝14内に露出するように設けられている。
一つの吊り込み部6A〜6Hに対して、一つ又は複数の吊り込み係止部16が設けられている。一つの吊り込み部6A〜6Hに対して、開口部15及び吊り込み係止部16が複数設けられる場合は、各開口部15及び各吊り込み係止部16は、吊り込み部6A〜6Hの線状溝の方向に、離間して設けられる。
トリムカバー部材(表皮部材)7Aとトリムカバー部材(表皮部材)7Bとはそれぞれの末端7A1,7B1を揃えるようにして、末端7A1,7B1に沿って縫製糸9A,9Bにより縫い合わされている。さらに、トリムカバー部材7A及びトリムカバー部材7Bの末端7A1,7B1の近傍(端部)には、吊り込み部材8が縫製糸9Bにより縫い付けられている。吊り込み部材8は、一枚のシート状部材が二つ折りに折り返されて袋状に構成されている。
縫製糸9A,9Bの本数及び配置は、上記の構成に限定される訳ではない。例えば、吊り込み部材8は縫製糸9A,9Bによりトリムカバー部材7A及びトリムカバー部材7Bに縫い付けられていてもよい。或いは、一本の縫製糸で、トリムカバー部材7Aとトリムカバー部材7Bとの縫い合わせと、吊り込み部材8とトリムカバー部材7A及びトリムカバー部材7Bとの縫い付けとを行うようにしてもよい。また、縫製糸9A,9Bの本数を増やしてもよい。
トリムカバー部材7A,7Bに対して袋状に縫い付けられた吊り込み部材8の内側には、芯材10が挿入されている。これにより、芯材10は吊り込み部材8に保持されている。
本実施例では、トリムカバー部材7A,7Bの末端7A1,7B1に沿う方向を横方向DI2と定義する。横方向DI2は吊り込み部材8が延在する幅方向に一致している。このため、横方向DI2を吊り込み部材8の幅方向と呼ぶ場合もある。また、吊り込み部材8が張設される面上において、この横方向DI2に対して垂直な方向を縦方向DI1と定義する。縦方向DI1は、トリムカバー部材7A,7Bの末端7A1,7B1と吊り込み部材8に挿入された芯材10との間隔が規定される方向であり、吊り込み部材8の長さが規定される方向である。従って、縦方向DI1を長さ方向DI1と呼ぶ場合もある。また、吊り込み部6A〜6Hの線状溝の方向はDI2方向と同じ方向である。
吊り込み部材8とトリムカバー部材7A,7Bとを縫い合わせる縫い方向(縫製糸9A,9Bの延在方向)は、トリムカバー部材7A及びトリムカバー部材7Bの末端7A1,7B1の延在方向に沿っている。本実施例では、縫い方向と末端7A1,7B1の延在方向とは平行であり、横方向DI2に一致している。
吊り込み部材8には、芯材10の長手方向DI2において、一つ又は複数個の開口部8Wが設けられている。開口部8Wが複数個設けられる場合は、開口部8Wは横方向(DI2方向)に離間して設けられる。開口部8Wからは、吊り込み部材8の内側に挿入された芯材10が露出している。開口部8Wにおいて、開口部8Wから露出した芯材10がインサートワイヤ11に対してホグリング12により係止(掛止)されている。ホグリング12は吊り込み部材8或いは芯材10をインサートワイヤに係止(掛止)する係止部材(掛止部材)である。また、ホグリング12は芯材10をインサートワイヤ11に連結する止め具の一例であり、その他の止め具を用いてもよい。
吊り込み部材8は加熱することにより収縮する熱収縮性素材を含む部材により構成されている。図2は、吊り込み部材8が加熱される前の状態、すなわち吊り込み部材8は熱収縮していない状態を示している。
次に、図3及び図4を用いて、本実施例に係るトリムカバー吊り込み構造の特徴を説明する。図3は、図2に示すトリムカバー吊り込み構造の、芯材10に垂直な断面を示す断面図であり、吊り込み部材8が熱収縮していない状態を示す図である。図4は、図2に示すトリムカバー吊り込み構造の、芯材10に垂直な断面を示す断面図であり、吊り込み部材8が熱収縮した状態を示す図である。図3及び図4は、吊り込み部材8の開口部8Wを横切る断面を示している。
図4に示す断面は、例えば図1の吊り込み部6CにおけるIV−IV断面に相当する。吊り込み部6A,6B,6D〜6Hにも、図4に示すのと同様なトリムカバー吊り込み構造が構成されている。
図3は図4と同様な断面を示しており、吊り込み部材8が熱収縮していない点を除いて、図4と同じである。図3の状態では、吊り込み部材8はL1の長さを有している。吊り込み部材8の長さL1は、ホグリング12によるトリムカバー7の係止作業(吊り込み作業)の作業性を考慮して決定される。
一方、吊り込み溝14の深さは、クッションパッド13の厚さの影響を受ける。すなわち、クッションパッド13の厚さが薄い場合(厚さ方向寸法が小さい場合)、吊り込み溝14の深さ(インサートワイヤ11の埋設深さ)を十分に確保することが難しくなる。特に、クッションパッド13の成形品質上、クッションパッド13の裏面とインサートワイヤ11との間には概ね10mm前後の距離が必要である。このため、吊り込み溝14を形成することができるクッションパッド13の厚さ方向寸法はさらに小さくなる。このため、クッションパッド13の厚さによっては、吊り込み部材8の長さL1に適切な吊り込み溝14の深さを確保できない場合もある。
トリムカバー7の吊り込みの深さは、吊り込み溝14の深さと吊り込み部材8の長さL1との影響を受ける。すなわち、トリムカバー7の吊り込みの深さは、クッションパッド13の厚さと組み立て作業性(吊り込み作業性)とによって左右される。このため、クッションパッド13の厚さと組み立て作業性とに配慮した場合、意図した吊り込みの深さを実現することが難しい場合もある。この場合、熱収縮性を有していない通常素材の吊り込み部材を用いると、吊り込み構造により実現できる溝深さは、図3に示す深さDE1程度となる。
本実施例では、吊り込み部材8は加熱することにより収縮する熱収縮性素材を含む部材により構成されている。すなわち、吊り込み部材8は熱収縮性を有している。このため、図2及び図3に示す状態に組み付け作業を行った後、吊り込み部材8を加熱する。加熱された吊り込み部材8は熱収縮を起こし、図4に示すように、長さがL2(L2<L1)まで短縮される。これにより、吊り込み構造により実現できる溝深さは、図4に示す深さDE2(DE2>DE1)まで深くできる。
本実施例では、一つのトリムカバーの中に、本質的に縦方向DI1に熱収縮し横方向DI2には熱収縮しない第1の吊り込み部材8と、本質的に縦方向DI1及び横方向DI2に熱収縮する第2の吊り込み部材8とを、混在させて使用している。
ここで、本質的に熱収縮する部材とは、加熱することにより、吊り込み部6A〜6Hにおける溝深さが変化する収縮量を有する部材を意味する。例えば、熱収縮する部材は、熱収縮を生じさせるために繊維に特殊な加工を施した部材である。或いは、熱収縮する部材は、熱収縮性素材で構成された部材である。本明細書では、このような部材を、熱収縮性素材を含む部材と呼ぶ。具体的には、熱収縮性素材を含む部材として、繊維に熱収縮性合成樹脂を含浸させた布或いは網状のシート部材を利用することができる。この場合、熱収縮性素材は熱収縮性合成樹である。脂また、本明細書では、熱収縮を生じさせるための特殊な加工を施していない部材を、非熱収縮性素材で構成された部材と呼ぶ。
吊り込み部材8の熱収縮方向吊り込み部6A〜6Hのうち吊り込み部6A,6B,6D〜6F,6Hには、第1の吊り込み部材8を使用する。吊り込み部6C,6Gには、第2の吊り込み部材8を使用する。なお、図2〜図4では、第1の吊り込み部材8と第2の吊り込み部材8とを区別することなく、説明している。このため、第1の吊り込み部材と第2の吊り込み部材とに対して、同じ符号8を用いて説明している。
吊り込み部6A,6B及び吊り込み部6Dは、シートクッション2の奥行き方向D及び高さ方向(厚み方向)H1に沿う線状溝を形成する吊り込み部である。また、吊り込み部6E,6F及び吊り込み部6Hは、シートバック3の高さ方向H2及び厚み方向Tに沿う線状溝を形成する吊り込み部である。一方、吊り込み部6C及び吊り込み部6Gは、シートクッション2及びシートバック3の幅方向に沿う線状溝を形成する吊り込み部である。
吊り込み部6A、吊り込み部6B及び吊り込み部6Dは、シートクッション2に直線状の線状溝を形成している。また、吊り込み部6E、吊り込み部6F及び吊り込み部6Hは、シートバック3に直線状の線状溝を形成している。吊り込み部6A,6B,6D〜6F,6Hにおいては、吊り込み部材8はトリムカバー部材7A,7Bの末端7A1,7B1を吊り込み溝14の奥深くまで引き込めばよい。このため、縦方向DI1に熱収縮し横方向DI2には熱収縮しない第1の吊り込み部材8が使用される。
一方、吊り込み部6Cは、吊り込み部6A,6B,6Dが形成する線状溝に対してシート面上で交差するように形成されている。また、吊り込み部6Gは、吊り込み部6E,6F,6Hが形成する線状溝に対してシート面上で交差するように形成されている。
吊り込み部6Cの吊り込み部材8は、トリムカバー部材7A,7Bの末端7A1,7B1を吊り込み溝14の奥深くまで引き込む必要がある。さらに吊り込み部6Cの吊り込み部材8は、吊り込み部6A,6Bが形成する、シートクッション2の奥行き方向Dに沿う線状溝との交差部において、吊り込み部6Cの両端部を吊り込み部6Cの中央部側に引き込むことが好ましい。
また、吊り込み部6Gの吊り込み部材8は、トリムカバー部材7A,7Bの末端7A1,7B1を吊り込み溝14の奥深くまで引き込む必要がある。さらに吊り込み部6Gの吊り込み部材8は、吊り込み部6E,6Fが形成する、シートバック3の高さ方向H2に沿う線状溝との交差部において、吊り込み部6Gの両端部を吊り込み部6Gの中央部側に引き込むことが好ましい。
吊り込み部6C及び吊り込み部6Gにおいて、吊り込み部材8が吊り込み部6C,6Gの両端部を中央部側に引き込むことにより、線状溝の交差部における溝形状を美しく仕上げることができる。
図5を用いて、第1の吊り込み部材8(8A)について説明する。図5は、本発明に係る一実施例において用いられる第1の吊り込み部材8(8A)の繊維の状態(構造)を説明する模式図である。以下の説明では、第1の吊り込み部材の参照符号を8A、第2の吊り込み部材の参照符号を8Bとして、説明する。
本実施例では、第1の吊り込み部材8Aは、繊維を編んで形成した布状或いは網状の部材で構成される。第1の吊り込み部材8Aの縦糸(縦方向DI1に沿う糸)51に熱収縮性合成樹脂53を含浸させている。一方、横糸(横方向DI2に沿う糸)52には、熱収縮性合成樹脂53を含浸させていない。すなわち、第1の吊り込み部材8Aは、熱収縮性合成樹脂53を含浸させた縦糸51と熱収縮性合成樹脂53を含浸させていない横糸52とを編んで作られる。縦糸51は熱収縮性素材で構成されてもよい。
第1の吊り込み部材8Aは、加熱することにより、縦糸51が熱収縮し、縦方向DI1における寸法(長さ)が短くなる。一方、横糸52は加熱しても本質的に熱収縮しないので、第1の吊り込み部材8Aの横方向DI2における寸法は本質的に変化しない。
本実施例では、第1の吊り込み部材8Aの横方向DI2の長さが本質的に変化しない。このため、第1の吊り込み部材8Aが熱収縮したときに、トリムカバー部材7A,7Bとの縫い合わせ部に皺が生じるのを防ぐことができる。
第1の吊り込み部材8Aは、縦方向DI1において本質的に寸法が短くなり、横方向DI2において本質的に寸法が変化しない構成であればよく、図5に示す構成以外の構成であってもよい。
第1の吊り込み部材8Aは、横方向DI2に熱収縮してもよいが、横方向DI2の熱収縮率(収縮後の寸法/収縮前の寸法)は縦方向DI1の熱収縮率よりも小さくする必要がある。さらに、第1の吊り込み部材8Aの横方向DI2の熱収縮率は、第2の吊り込み部材8Bの横方向DI2の熱収縮率よりも小さくする。
図6及び図7を用いて、第2の吊り込み部材8(8B)について説明する。図6は、本発明に係る縦方向DI1及び横方向DI2に熱収縮する第2の吊り込み部材8(8B)の効果を説明するための模式図である。図7は、本発明に係る一実施例において用いられる第2の吊り込み部材8(8B)の繊維の状態(構造)を説明する模式図である。なお、以下の説明では、熱収縮を起こす前の第2の吊り込み部材8及び第2の吊り込み部材8に構成される各部の参照符号に「’」を付して説明する。
図6において、実線は熱収縮後の第2の吊り込み部材8Bを表す。破線は熱収縮前の第2の吊り込み部材8B’を表す。第2の吊り込み部材8B,8B’は、繊維を編んで形成した布状或いは網状の部材で構成される。第2の吊り込み部材8B,8B’は、縦方向DI1及び横方向DI2に熱収縮を起こす熱収縮部8B1,8B1’と、本質的に熱収縮を起こさない非熱収縮部8B2,8B2’とで構成される。
第2の吊り込み部材8B’の熱収縮部8B1’は、加熱することにより、縦方向DI1及び横方向DI2の両方向に熱収縮を起こす。このため、第2の吊り込み部材8B’の熱収縮部8B1’は、縦方向DI1の寸法が短くなると共に、横方向DI2の寸法も短くなる。その結果、実線で示す第2の吊り込み部材8Bの状態となる。また、第2の吊り込み部材8B’に形成された開口部8W’は、第2の吊り込み部材8B’が熱収縮することにより、参照符号8Wで示す位置に変位すると共に、大きさが変化して小さくなる。
一方、第2の吊り込み部材8B’の非熱収縮部8B2’は、加熱しても、本質的に熱収縮を生じない。非熱収縮部8B2’は、縦方向DI1の一端部に熱収縮部8B1’が接続され、他端部にトリムカバー部材7A,7Bが接続される。トリムカバー部材7A,7Bは熱収縮性を有しておらず、加熱しても本質的に熱収縮を生じない部材である。
非熱収縮部8B2,8B2’は、トリムカバー部材7A,7Bと熱収縮部8B1,8B1’との間に介在して、トリムカバー部材7A,7Bと熱収縮した熱収縮部8B1との間に生じる寸法差を吸収する。熱収縮部8B1’が熱収縮を生じて横方向DI2の寸法が短くなった場合に、布状或いは網状の部材で構成される第2の吊り込み部材8Bは皺を生じることにより、トリムカバー部材7A,7Bと熱収縮部8B1との間に生じる寸法差を吸収する。これにより、熱収縮部8B1の熱収縮によってトリムカバー部材7A,7Bに皺が生じるのを防ぐことができる。
図7に示すように、第2の吊り込み部材8B’は、非熱収縮部8B2’と熱収縮部8B1’とを有する一枚のシート状部材で、構成される。非熱収縮部8B2’は、縦糸71及び横糸72のいずれにも熱収縮性合成樹脂を含浸させていない。一方、熱収縮部8B1’は、縦糸71及び横糸72の両方に熱収縮性合成樹脂53を含浸させている。すなわち、一枚のシート状部材8B’に対し、熱収縮部8B1’を構成したい部分に、熱収縮性合成樹脂53を含浸させる。この場合、非熱収縮部8B2’及び熱収縮部8B1’は、同じ繊維を編んで形成した布状或いは網状の部材で構成される。或いは、第2の吊り込み部材8B,8B’の熱収縮部8B1,8B1’は、熱収縮性素材で構成してもよい。
図6及び図7において、非熱収縮部8B2’は縦方向DI1に熱収縮するように構成してもよい。このため、非熱収縮部8B2’を図5に示す第1の吊り込み部材8Aと同様な構成にしてもよい。すなわち、第2の吊り込み部材8B’の非熱収縮部8B2’は、少なくとも横方向DI2において本質的に熱収縮を起こさない部材にすればよい。
非熱収縮部8B2’は、少なくとも横方向DI2において本質的に寸法変化は生じない。しかし、熱収縮部8B2’が熱収縮することにより、非熱収縮部8B2’の両端部8B3R’,8B3L’は、図6に実線及び参照符号8B3R,8B3Lで示すように、第2の吊り込み部材8Bの中央部8B4に向けて引き寄せられる。これにより、線状溝の交差部における溝形状を美しく仕上げることができる。
上述したように、本実施例では、第1の吊り込み部材8Aと第2の吊り込み部材8Bとを備える。第1の吊り込み部材8Aは、トリムカバー部材2A1〜3A6によって構成されるトリムカバー2A,3Aと芯材10との間隔が設定される第1の方向(長さ方向)DI1に熱収縮性を有する。第2の吊り込み部材8Bは、第1の方向(長さ方向)DI1に熱収縮性を有すると共に、第2の吊り込み部材8Bが張設される面上において第1の方向DI1に垂直な第2の方向(幅方向)DI2に熱収縮性を有する。
第2の吊り込み部材8Bは、繊維を接着又は絡み合わせて布状にした不織布で構成されてもよい。この場合、熱収縮部8B2,8B2’に熱収縮性合成樹脂を含浸させればよい。
次に、図8を用いて、第2の吊り込み部材8B’(8B)の変更例を説明する。図8は、図7に示す吊り込み部材8(8B)の変更例の構成を説明する模式図である。
本変更例では、図7及び図6に示す吊り込み部材8B’に対して、熱収縮部8B1’を、縦方向DI1及び横方向DI2に熱収縮を起こす熱収縮部材81で構成し、非熱収縮部8B2’を、本質的に熱収縮を起こさない非熱収縮部材82で構成する。そして、熱収縮部材81と非熱収縮部材82とを縫製糸83で縫い合わせている。
熱収縮部材81は、図7に示すような熱収縮性合成樹脂を含浸させた布状或いは網状の部材8B1’で構成することができる。或いは、熱収縮部材81は、熱収縮性素材で構成してもよい。また、非熱収縮部材82は、図7に示すような布状或いは網状の部材8B2’で構成することができる。この場合も、非熱収縮部材82は、縦方向に熱収縮性を有していてもよい。すなわち、非熱収縮部材82は、少なくとも横方向DI2において本質的に熱収縮を起こさない部材であればよい。
熱収縮部材81及び非熱収縮部材82は、繊維を接着又は絡み合わせて布状にした不織布で構成されてもよい。或いは、熱収縮部材81又は非熱収縮部材82のいずれか一方を不織布で構成してもよい。
本発明に係る実施例及び変更例では、トリムカバー7の係止作業時には、吊り込み部材8の長さが長い(L1)ので、係止作業を容易に行うことができる。また、トリムカバー7を車両用シート1に装着した後は、吊り込み部材8の長さを短く(L2)でき、トリムカバー7に深い溝形状を構成することができる。これにより、車両用シート1に抑揚のある形状を実現することができる。
特に、クッションパッド13の厚さ(DI1方向の寸法)が薄い場合、吊り込み溝14の深さを十分に深くすることができない。このような薄いクッションパッド13に対しても本実施例の吊り込み部材8を用いることにより、トリムカバー7を吊り込み溝14の奥深くまで引き込むことができ、トリムカバー7に深い溝形状を構成することができる。
また、トリムカバー7の係止作業が容易に行えるため、作業時にトリムカバー7を傷つける可能性が低くなる。
さらに、吊り込み部材8の熱収縮により、トリムカバー7のクッションパッド13からの浮き上がりやダブつきを小さくすることができる。
本実施例では、トリムカバー部材7Aとトリムカバー部材7Bとの接続部に吊り込み部材8を接続する構成について説明したが、トリムカバー部材7Aとトリムカバー部材7Bとが一枚のシート状部材で構成されていてもよい。すなわち、トリムカバー部7Aとトリムカバー部7Bとで構成される一枚のシート状部材を、図2に示すトリムカバー部材7A,7Bの末端7A1,7B1に対応する部分で折り曲げ、この折り曲げ部に吊り込み部材8を接続する構成であってもよい。
上述した実施例では、第2の吊り込み部材8B,8B’に非熱収縮部8B2,8B2’が設けられている。熱収縮部8B1,8B1’の収縮量がそれほど大きくない場合は、第2の吊り込み部材8B,8B’に非熱収縮部8B2,8B2’を必ずしも設ける必要はない。
本実施例では車両用シートについて説明した。本実施例の吊り込み構造は、飛行機やその他の乗り物のシート、或いは家庭や建築物に備えられるシート等でも使用することができる。
1…車両用シート、2…シートクッション、2A…シートクッションカバー、2A1…中央前側表皮部材(中央前側トリムカバー部材)、2A2…中央後側表皮部材(中央後側トリムカバー部材)、2A3…側部外側表皮部材(側部外側トリムカバー部材)、2A4…側部内側表皮部材(側部内側トリムカバー部材)、2A5…前側外周表皮部材(前側外周トリムカバー部材)、2A6…側部外周表皮部材(側部外周トリムカバー部材)、3…シートバック、3A…シートバックカバー、3A1…中央上部表皮部材(中央上部トリムカバー部材)、3A2…中央下部表皮部材(中央下部トリムカバー部材)、3A3…側部外側表皮部材(側部外側トリムカバー部材)、3A4…側部内側表皮部材(側部内側トリムカバー部材)、3A5…上部外周表皮部材(上部外周トリムカバー部材)、3A6…側部外周表皮部材(側部外周トリムカバー部材)、4…ヘッドレスト、4A…ヘッドレストカバー、4A1…前面表皮部材(前面トリムカバー部材)、4A2…背面表皮部材(背面トリムカバー部材)、6A〜6H…吊り込み部、7…トリムカバー(表皮)、7A,7B…トリムカバー部材(表皮部材)、7A1,7B1…トリムカバー部材の末端、8…吊り込み部材、8A…第1の吊り込み部材、8B,8B’…第2の吊り込み部材、8B1,8B1’…熱収縮部、8B2,8B2’…非熱収縮部、8B3R,8B3L…非熱収縮部8B2の両端部、8B3R’,8B3L’…非熱収縮部8B2’の両端部、8B4…第2の吊り込み部材8Bの中央部、8W…開口部、9A,9B…縫製糸、10…芯材、11…インサートワイヤ、12…ホグリング(係止部材(掛止部材))、13…クッションパッド、14…吊り込み溝、15…開口部、16…吊り込み係止部(吊り込み掛止部)、51…縦糸(縦方向DI1に沿う糸)、52…横糸(横方向DI2に沿う糸)、53…熱収縮性合成樹脂、81…熱収縮部材、82…非熱収縮部材、83…縫製糸。
Claims (6)
- 弾性体からなるクッションパッドと、前記クッションパッドに埋設された吊りワイヤと、前記クッションパッドを覆うトリムカバーと、前記トリムカバーを前記吊りワイヤに引き付けて取り付ける吊り込み構造とを備え、前記吊り込み構造は、前記トリムカバーに設けられた吊り込み部材と、前記吊り込み部材に設けられた芯材と、前記芯材を前記吊りワイヤに連結する止め具とを有する車両用シートにおいて、
前記吊り込み部材として、第1の吊り込み部材と第2の吊り込み部材とを備え、
前記第1の吊り込み部材は長さ方向に熱収縮性を有し、
前記第2の吊り込み部材は、長さ方向に熱収縮性を有すると共に、幅方向に熱収縮性を有することを特徴とする車両用シート。 - 請求項1に記載の車両用シートにおいて、
前記第1の吊り込み部材は、前記長さ方向に延在する縦糸と前記幅方向に延在する横糸とを編み込んで形成され、
前記縦糸が熱収縮性を有することを特徴とする車両用シート。 - 請求項2に記載の車両用シートにおいて、
前記縦糸は熱収縮性素材を含む部材で構成され、前記横糸は非熱収縮性素材で構成されたことを特徴とする車両用シート。 - 請求項3に記載の車両用シートにおいて、
前記第2の吊り込み部材は、熱収縮部と非熱収縮部とを有し、
前記非熱収縮部は、長さ方向における一端部が前記トリムカバーに縫い付けられ、他端部に前記熱収縮部が設けられていることを特徴とする車両用シート。 - 請求項4に記載の車両用シートにおいて、
前記第2の吊り込み部材の前記熱収縮部は熱収縮性素材を含む部材で構成されており、前記第2の吊り込み部材の前記非熱収縮部は非熱収縮性素材で構成されていることを特徴とする車両用シート。 - 請求項5に記載の車両用シートにおいて、
前記熱収縮性素材は熱収縮性合成樹脂であることを特徴とする車両用シート。
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