JP2016132234A - 印刷装置、カード保持部材、及び印刷方法 - Google Patents

印刷装置、カード保持部材、及び印刷方法 Download PDF

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Abstract

【課題】カードに対して印刷を行う印刷装置において、より適切にカードを保持する。
【解決手段】カードに対して印刷を行う印刷装置であって、印刷ヘッドと、カードが挿入される貫通孔410が形成された抜き型部402と、カードを支持しつつ貫通孔410の一方の開口部からカードを挿入し、印刷位置に移動させる支持部と、貫通孔410の他方の開口部に設けられ、一方の開口部から挿入されたカードが、他方の開口部から抜けることを抑止する抑止部406と、印刷位置においてカードの外周縁を抜き型部402における証面としての内壁に押し付ける付勢手段404とを備える。
【選択図】図9

Description

本発明は、印刷装置、カード保持部材、及び印刷方法に関する。
近年、インクジェットプリンタ等の印刷装置により印刷を行う対象物として、紙やフィルム等のみではなく、様々な素材や形状の対象物が用いられている。より具体的には、例えば、プラスチック等で形成されたカードに対し、インクジェットプリンタ等で印刷を行うこと等が行われている。この場合、印刷時において、インクジェットヘッドと対向する位置において、印刷の対象物であるカードを高い精度で適切に保持することが望まれる。
また、カードを保持する構成に関し、本願の出願人が調査をしたところ、スクリーン印刷を行う構成に関する特許文献1を発見した。特許文献1には、スクリーン版の下方に位置してカードと略同形状の抜き型を有する枠体と、抜き型の下方に位置してカードを吸着保持する吸着テーブルと、吸着テーブルを上下動させて抜き型内を移動させ、カードの表面を枠体の略上面位置にセットする印刷姿勢及び枠体の下方に戻す待機姿勢に切り換える移動手段と、被印刷体としてのカードを多数収納する収納部と、収納部からカードを取り出して待機姿勢にある吸着テーブルおよび印刷後の工程への搬送を行う搬送手段とを備えたことを特徴とするスクリーン印刷機が開示されている。
特開平6−23943号公報
抜き型を用いてカードを保持する場合、抜き型とカード縁部との間の距離であるクリアランスが小さいと、カードの大きさのバラツキ等により、印刷姿勢となった際、カードの被印刷面が正しく平面とならないおそれがある。逆に、クリアランスを大きくすると、カードの位置ずれが生じやすくなり、所望の位置への印刷を行えなくなるおそれが生じる。
そのため、従来、印刷の対象物としてカードを用いる場合において、より適切にカードを保持できる構成が望まれていた。そこで、本発明は、上記の課題を解決できる印刷装置、カード保持部材、及び印刷方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、以下の構成を有する。
(構成1)カードに対して印刷を行う印刷装置であって、カードへの印刷を行う印刷ヘッドと、カードが挿入される貫通孔が形成された抜き型部と、カードを支持しつつ貫通孔の一方の開口部からカードを挿入し、印刷位置に移動させる支持部と、貫通孔の他方の開口部に設けられ、一方の開口部から挿入されたカードが、他方の開口部から抜けることを抑止する抑止部と、印刷位置においてカードの外周縁を前記抜き型部における証面としての内壁に押し付ける付勢手段とを備え、支持部は、カードを貫通孔内で一方の開口部側から他方の開口部側へ移動させて印刷位置に設置するものであり、印刷ヘッドは、印刷位置において抜き型部の証面に押し付けられた状態で露出した前記カードの表面に貫通孔の他方の開口部側から印刷を行う。
この構成において、証面とは、例えば、位置合わせ用の面のことである。また、抜き型部、抑止部、及び付勢手段は、例えば、印刷ヘッドと対向する所定の印刷位置においてカードを保持するカード保持部の構成要素であってよい。また、以下においては、説明の便宜上、抜き型部の貫通孔において上記一方の開口部から他方の開口部へ向かう方向を、正方向と定義する。
このように構成した場合、例えば、付勢手段によりカードの外周縁を抜き型部の内壁の辺に押しつけることにより、カードの位置を所望の位置に高い精度で適切に合わせることができる。また、この場合、抜き型部内において支持部によりカードを正方向へ移動させることにより、複雑な調整等を行うことなく、カードの位置合わせを適切に行うことができる。更には、抑止部を設けることにより、カードが必要以上に正方向へ進行し抜き型部からはみ出すこと等も防ぐことができる。そのため、このように構成すれば、例えば、カードの位置ずれ等を適切に防止することができる。また、これにより、印刷時において、所望の位置に確実に印刷することができる。また、この場合、更に、抜き型部の貫通孔に挿入されたカードに対し、一方側から支持部により支持し、かつ、他方側に抑止部を設けることにより、上下から挟み込んでカードを確実に保持することができる。
また、このように構成した場合、付勢手段により付勢を加えつつ、抑止部によりカードを押さえ込む構成により、例えばカードに反り等が生じている場合にも、その反り等を矯正して、印刷位置にカードを適切に設置することができる。そのため、このように構成すれば、例えば、カードに対する印刷をより容易かつ確実に行うことができる。
尚、この構成において、カードは、例えば、主表面が4角形状の板状体である。カードとしては、例えば、プラスチック、厚紙、金属薄板のカード等を好適に用いることができる。また、抑止部は、例えば、爪状の構成(爪状部)であってよい。抑止部は、例えば、抜き型部において印刷ヘッドと対向する側に配設されることにより、印刷ヘッドの側からカードの一部を押さえることが好ましい。また、抜き型部の貫通孔は、カードと略同形状の孔であることが好ましい。
(構成2)付勢手段は、抜き型部に挿入されたカードに対する付勢力が、抜き型部の貫通孔において上記一方の開口部から他方の開口部へ向かう方向である正方向に向かうに連れて増加するように構成されている。この構成において、抜き型部に対して、カードは正方向への移動ではめ込まれる。そのため、このように構成すれば、例えば、カードをより円滑にはめ込むことができる。また、正方向に向かうに連れて付勢力を増加することにより、例えば、印刷位置において、より確実に付勢力を発現させることができる。
(構成3)付勢手段は、板状のバネ材であり、抜き型部の内壁に取り付けられている。このように構成すれば、例えば、付勢手段を簡便な構造で適切に設けることができる。
(構成4)抜き型部における証面としての内壁は、抜き型部の内壁において隣り合う少なくとも2つの面であり、抑止部は、少なくとも、当該2つの面のそれぞれの辺であり、貫通孔の他方の開口部において隣り合う2辺に設けられる。このように構成すれば、抜き型部の内壁を用いた位置合わせを適切に行うことができる。また、抑止部により、カードのはみ出しを適切に防ぐことができる。
尚、この場合、抜き型部における内壁の辺のうち、カードの外周縁が押しつけられる辺は、位置合わせの基準用の辺として機能する。また、この場合、抜き型部における内壁の辺とは、抜き型部の開口部の辺のことである。また、実用上、抜き型部における内壁の辺とは、例えば、カードの側面が接触する領域のことであってよい。
(構成5)抑止部は、抜き型部の内壁における隣り合う2辺以外の辺にも更に設けられている。このように構成すれば、例えば、他の辺の位置においても、印刷位置から正方向へカードが移動することを適切に抑制できる。また、これにより、例えば、高い精度でより確実に印刷することが可能となる。
(構成6)抜き型部は、カードを導入する部分であるガイド部と、抑止部が設けられた枠体とを有し、枠体は、ガイド部に対し、正方向側に重ねられている。
このように構成した場合、抜き型部は、上下方向にガイド部と枠体とに分割された構造になる。そして、この場合、ガイド部及び枠体のそれぞれについて、必要な精度に応じて別途設けることにより、形成をより容易にすることができる。より具体的に、例えば、ガイド部の形状は比較的単純であるのに対し、枠体の形状は、抑止部等を含むことで、より複雑になる。そして、この場合、両者を同一の精度で形成しようとすれば、単純な形状のガイド部の部分についても高精度の加工を行うことになり、作業の手間の増大や、製造のコストの上昇が生じるおそれがある。
これに対し、このように構成すれば、上記のように、ガイド部及び枠体のそれぞれについて、必要に応じた精度で適切に形成することができる。また、これにより、抜き型部の形成をより容易に行うことができる。
(構成7)支持部は、カードを吸着する吸着手段を有する。このように構成すれば、例えば、印刷位置においてより適切にカードを保持することができる。
(構成8)印刷位置へカードを設置する動作において、支持部は、吸着手段による吸着を行わない状態で抜き型部内へカードを挿入し、印刷位置へカードが到達した後に、吸着手段によりカードを吸着する。
このように構成した場合、例えば、カードが印刷位置へ到達するまでの間、付勢手段等により、カードの位置を適切に修正することができるが、位置合わせの際のカードの動きに吸着手段が干渉することがなくなる。これにより、カードの位置を高い精度で適切に合わせることができる。そして、印刷位置へカードが到達した後においては、吸着手段で吸着することにより、カードをより確実に保持することができる。そのため、このように構成すれば、例えば、より高い精度でより確実にカードを保持することができる。
(構成9)印刷ヘッドは、インクジェット方式でインク滴を吐出するインクジェットヘッドである。このように構成すれば、例えば、カードに対し、高い精度で適切に印刷を行うことができる。
また、上記の各構成において、抑止部は、例えば、抜き型部の上面から突出する形状となる場合が考えられる。これに対し、インクジェットヘッドを用いる場合、印刷の対象物であるカードに対し、非接触の状態で印刷を行うことができる。そのため、例えば抜き型部の上面から突出する形状の抑止部を用いる場合にも、印刷動作の障害にはなりにくい。従って、このように構成すれば、より適切にカードを保持することができる。
(構成10)カードに対して印刷を行う印刷装置において印刷ヘッドと対向する所定の印刷位置にカードを保持するカード保持部材であって、カードが挿入される貫通孔が形成されており、貫通孔の一方の開口部からカードが挿入される抜き型部と、貫通孔の他方の開口部に設けられ、一方の開口部から挿入されたカードが、他方の開口部から抜けることを抑止する抑止部と、印刷位置においてカードの外周縁を抜き型部における証面としての内壁に押し付ける付勢手段とを備える。このように構成すれば、例えば、構成1と同様の効果を得ることができる。
(構成11)カードに対して印刷を行う印刷方法であって、カードへの印刷を行う印刷ヘッドと対向する所定の印刷位置において、カード保持部により、カードを保持し、カード保持部は、カードが挿入される貫通孔が形成された抜き型部と、貫通孔の他方の開口部に設けられ、一方の開口部から挿入されたカードが、他方の開口部から抜けることを抑止する抑止部と、印刷位置においてカードの外周縁を抜き型部における証面としての内壁に押し付ける付勢手段とを有し、更に、カードを支持する支持部として、カードを貫通孔内で一方の開口部側から他方の開口部側へ移動させて印刷位置に設置する支持部を用い、印刷ヘッドにより、印刷位置において抜き型部の証面に押し付けられた状態で露出したカードの表面に貫通孔の他方の開口部側から印刷を行う。このように構成すれば、例えば、構成1と同様の効果を得ることができる。
本発明によれば、例えば、カードに対して印刷を行う印刷装置において、より適切にカードを保持することができる。
本発明の一実施形態に係る印刷システム10の構成の一例を示す写真である。図1(a)、(b)は、印刷システム10の要部の構成を、それぞれ異なる角度から示す。 印刷システム10の要部の構成を簡略化して示す図である。 カード供給部102の構成の一例を示す写真である。図3(a)は、カード供給部102の全体の様子の一例を示す。図3(b)は、カード供給部102の要部の様子の一例を示す。 カード供給部102の要部の構成を簡略化して示す図である。 吸盤310による吸着の動作の一例を示す図である。図5(a)は、カード50に吸盤310が吸着した瞬間の例を示す写真である。図5(b)、(c)は、吸盤310の吸着位置及び吸着の動作の一例について説明をする図である。 搬送装置104に設けた重送検知センサ330の構成の一例を示す。 搬送装置104によりカード50を搬送する様子の例を示す写真である。図7(a)、(b)は、搬送装置104をそれぞれ異なる角度から見た様子の一例を示す。 カード保持部108の構成の一例を示す写真及び設計図面である。図8(a)は、カード保持部108の写真を示す。図8(b)は、図8(a)に写真で示したカード保持部108の設計図面を示す。 カード保持部108の要部の構成を簡略化して示す図である。図9(a)は、カード保持部108において一のカードを保持する部分を示す上面図である。図9(b)は、図9(a)に示した部分に対応する断面図である。 印刷後搬送経路20の構成の一例を示す写真である。図10(a)は、印刷後搬送経路20の全体の様子の一例を示す写真である。図10(b)は、印刷後搬送経路20における整列部112付近をより詳細に示す写真である。 印刷後搬送経路20の要部の構成を簡略化して示す図である。図11(a)は、印刷後搬送経路20の全体の構成の一例を示す。図11(b)は、整列部112の構成の一例を示す。 印刷後搬送経路20によりカード50を搬送する様子の一例を示す写真である。図12(a)は、印刷後搬送経路20がカード50を搬送する様子を搬送方向の上流側から示す写真である。図12(b)は、印刷後搬送経路20の様子を搬送方向の下流側から示す写真である。 カード検査部44及びスタッカ部46の構成の例を示す写真である。図13(a)は、カード検査部44の構成の一例を示す。図13(b)は、スタッカ部46の構成の一例を示す。 整列部112の具体的な動作の例を示す図である。図14(a)〜(d)は、時系列に沿って順番に、整列部112の動作の一例を示す。
以下、本発明に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1及び図2は、本発明の一実施形態に係る印刷システム10の一例を示す。図1は、印刷システム10の構成の一例を示す写真である。図1(a)、(b)は、印刷システム10の要部の構成を、それぞれ異なる角度から示す。図2は、印刷システム10の要部の構成を簡略化して示す図である。本例において、印刷システム10は、カードに対して印刷を行う印刷システムであり、複数の印刷装置12、中継部14、回収部16、及びホストPC18を備える。また、より具体的に、本例において、印刷システム10は、プラスチックのカード50に対して、印刷を行う。カード50は、例えば、主表面が4角形状の板状体である。
複数の印刷装置12のそれぞれは、カード50への印刷を実行するインクジェットプリンタである。複数の印刷装置12は、同一のインクジェットプリンタであることが好ましい。また、以下に説明をする点を除き、印刷装置12は、公知のインクジェットプリンタと同一又は同様の特徴を有してよい。
本例において、それぞれの印刷装置12は、カード供給部102、搬送装置104、ステージ106、カード保持部108、ヘッド部110、及び整列部112を有する。カード供給部102は、印刷前のカード50を一枚ずつ供給する供給部である。また、本例において、カード供給部102は、供給するカード50の一端を搬送装置104に載せることにより、搬送装置104にカードを搬送させる。カード供給部102のより具体的な構成及び動作については、後に更に詳しく説明をする。
搬送装置104は、印刷前のカード50を搬送する搬送装置である。搬送装置104としては、例えば、ベルトコンベア装置を好適に用いることができる。搬送装置104は、図中に矢印32で示した方向へカード50を搬送することにより、後にカード保持部108においてカード50を保持する並び方に合わせて、複数のカード50を整列させる。より具体的に、本例において、搬送装置104は、カード50の長手方向を搬送方向と平行にした状態で、水平方向へ複数のカード50を順次搬送し、等間隔で並べる。また、これにより、水平方向へカード50を移動させ、図中にステージ106上に示した6枚のカード50と同じように、搬送装置104上に複数のカード50を並べる。
また、搬送装置104としては、例えば、複数のベルトコンベアを並べた構成を好適に用いることができる。この場合、整列時にそれぞれのカード50を配置すべき位置に、個別のベルトコンベアを有することが好ましい。このように構成すれば、例えば、カード50を適切に搬送し、かつ、整列させることができる。
ステージ106は、支持部の一例であり、搬送装置104上に整列した複数のカード50をカード保持部108へ移動させる。この場合、ステージ106は、例えば図中に示すように、搬送装置104での搬送方向へ並んだ複数のカード50について、並んだ状態のまま、カード保持部108へ移動させる。より具体的に、ステージ106は、例えば、搬送装置104上に並ぶ複数のカード50を上方に持ち上げることにより、搬送装置104から複数のカードを受け取る。そして、図中に矢印34で示した方向へ移動することにより、カード保持部108の位置へ複数のカード50を移動させる。また、本例においては、カード保持部108の下側から複数のカード50を挿入することにより、カード保持部108に複数のカード50を保持させる。この場合、カード保持部108の下側とは、カード保持部108においてヘッド部110と反対になる側のことである。また、印刷の実行時において、ステージ106は、カード保持部108の下側に残り、カード保持部108と共に複数のカード50を保持する。印刷の実行時とは、例えば、カード50に対してインク滴を吐出する動作の実行時のことである。
また、本例において、ステージ106は、複数のカード50のそれぞれを吸着する吸着手段を有する。そして、上記の各動作において、必要なタイミングにおいて、複数のカード50を吸着する。また、カード50への印刷が完了した後、ステージ106は、更に、複数のカード50を、整列部112へ移動させる。この場合、例えば、カード保持部108に保持されている複数のカード50をカード保持部108の下側へ移動させることにより、カード保持部108から複数のカード50を引き離す。そして、カード保持部108は、矢印34に示す方向へ更に移動して、整列部112の上に複数のカード50を載置する。
カード保持部108は、印刷の実行時に複数のカード50を保持する保持部材である。本例において、印刷システム10は、ヘッド部110と対向する所定の印刷位置において、複数のカード50を保持する。カード保持部108のより具体的な構成については、後に更に詳しく説明をする。
ヘッド部110は、カード50への印刷を実行する部分である。本例において、ヘッド部110は、インクジェットヘッド202及び紫外線光源204を有する。インクジェットヘッド202は、インクジェット方式でインク滴を吐出する印刷ヘッドであり、予め設定された主走査方向(図中の左右方向)へ移動しつつインク滴を吐出する主走査動作を行うことにより、カード50に対する印刷を行う。また、本例において、インクジェットヘッド202は、紫外線硬化型インク(UVインク)のインク滴を吐出する。そして、カード50上の各位置に対して複数回の主走査動作を行うマルチパス方式により、カード50への印刷を行う。このように構成すれば、例えば、カード50に対し、高い精度で適切に印刷を行うことができる。
紫外線光源204は、紫外線硬化型インクを硬化させる紫外線を照射する光源である。紫外線光源204は、主走査動作時にインクジェットヘッド202と共に移動することにより、カード50に着弾したインクに対し、紫外線を照射する。
尚、ヘッド部110の構成の変形例においては、紫外線硬化型インク以外のインクを用いてもよい。また、ヘッド部110は、複数のインクジェットヘッド202を有してもよい。この場合、複数のインクジェットヘッド202のそれぞれは、互いに異なる色のインクを吐出してもよい。
整列部112は、ヘッド部110により印刷がされた複数のカード50を整列させる部分である。また、本例において、整列部112は、ステージ106に載せられた状態と同じ並び方で複数のカード50を上面に保持することにより、予め設定された搬送方向へ複数のカード50を並べて整列させる。この搬送方向は、図中に矢印36で示す方向である。
また、整列部112は、ヘッド部110により印刷がされた後のカード50を排出する搬送経路の機能も有しており、中継部14及び回収部16と共に、印刷後搬送経路20を構成する。印刷後搬送経路20は、印刷後のカード50を一方向へ搬送する1系統の搬送経路(搬送ライン)である。整列部112のより具体的な構成及び動作については、後に更に詳しく説明をする。
中継部14は、複数の印刷装置12の間を接続する搬送装置であり、印刷後搬送経路20の一部を構成する。また、より具体的に、本例において、中継部14は、一の印刷装置12における整列部112と、他の印刷装置12における整列部112とを接続する。回収部16は、印刷後のカード50を回収する部分であり、印刷後搬送経路20における搬送方向の下流側にある印刷装置12の整列部112に対し、その下流側に更に接続される。中継部14及び回収部16の具体的な構成及び動作についても、整列部112と共に、後に更に詳しく説明をする。
ホストPC18は、印刷システム10の動作を制御するコンピュータである。ホストPC18は、印刷システム10の各部の動作を制御することにより、複数のカード50への印刷の動作を制御する。ホストPC18は、例えば、印刷すべきカード50の枚数、印刷済みのカード50の枚数、及び不良品となったカード50の枚数等を管理することが好ましい。以上の構成により、本例において、印刷システム10は、複数のカード50に対し、印刷を行う。
尚、図2においては、説明の便宜上、各部の構成を簡略化して示している。そのため、実際の印刷システム10の構成においては、図示した構成に限らず、様々な変形等が可能である。例えば、中継部14や回収部16の長さは、それぞれの印刷装置12における整列部112よりも長くてもよい。また、印刷システム10は、3台以上の印刷装置12を備えてもよい。この場合、例えば、それぞれの印刷装置12の間が、中継部14により接続される。また、印刷システム10は、上記に説明した以外の構成を更に備えてもよい。
また、本例の印刷システム10においては、複数のカード50のそれぞれに対し、個別の内容を印刷することが考えられる。より具体的には、例えば、それぞれのカード50に対し、個別の個人情報を含む内容を印刷すること等が考えられる。続いて、印刷システム10の各部の構成及び動作について、更に詳しく説明をする。
図3〜7は、カード供給部102及び搬送装置104について、より具体的な構成及び動作の一例を示す。図3及び図4は、カード供給部102のより具体的な構成の一例を示す。図3は、カード供給部102の構成の一例を示す写真である。図3(a)は、カード供給部102の全体の様子の一例を示す。図3(b)は、カード供給部102の要部の様子の一例を示す図であり、後に説明をする吸盤付近の様子の一例を示す。図4は、カード供給部102の要部の構成を簡略化して示す図である。本例において、カード供給部102は、カード収容部302、中間収容部304、上方収容部306、支持手段308、吸盤310、はみ出し防止板312、除電手段314、ストッパー320、及びストッパー322を有する。
カード収容部302、中間収容部304、上方収容部306は、複数枚のカード50をそれぞれ収容する部分であり、重力方向の下側からこの順番で設けられる。カード収容部302、中間収容部304、上方収容部306は、一の筒状体を分割した各部であってよい。また、カード収容部302と中間収容部304との間、及び、中間収容部304と上方収容部306との間には、それぞれ所定の間隔が設けられていることが好ましい。
また、より具体的に、本例において、カード収容部302は、カード供給部102においてカード50を供給する部分(マガジン部)であり、図中に示すように、印刷前の複数のカード50を上下方向に積層して収容する。中間収容部304は、カード収容部302よりも上方において複数のカード50を収容する部分(プール部)であり、印刷前の複数のカード50を上下方向に積層して収容する。また、中間収容部304は、所定のタイミングにおいて収容している複数のカード50を落下させることにより、カード収容部302へ複数のカード50を供給する。これにより、中間収容部304からカード収容部302へカード50を移動させる場合、中間収容部304は、例えば、収容している全てのカード50をカード収容部302へ移動させる。また、本例において、中間収容部304に収容可能なカード50の数は、上方収容部306に収容可能なカード50の数より少ない。
上方収容部306は、中間収容部304よりも上方において複数のカード50を収容する部分であり、印刷前の複数のカード50を上下方向に積層して収容する。そして、上方収容部306は、所定のタイミングにおいて、収容している複数のカード50のうち、中間収容部304に近い一定の範囲内にあるカードを落下させることにより、中間収容部304へ複数のカード50を供給する。これにより、上方収容部306に十分な枚数のカード50が保持されている状態において、上方収容部306から中間収容部304へカード50を移動させる場合、上方収容部306は、例えば、収容しているカード50のうち、一部のカード50を中間収容部304へ移動させる。
支持手段308は、カード収容部302内に設けられた不動の支持手段であり、カード収容部302内において上下方向に積層された複数のカード50のうち、最も下のカード50である最下位のカード50の一方及び他方の縁部を支持する。また、より具体的に、本例において、カード50の一方及び他方の縁部とは、例えば、カード50の長手方向における一方及び他方の縁部である。
尚、支持手段308は、例えば、カード収容部302の壁面に設置又は形成された凸状体等であってよい。また、支持手段308は、例えば、吸盤310による吸引で最下位のカード50が引き剥がされる程度の強度で最下位のカード50を支持する。
吸盤310は、最下位のカード50を吸着する吸着手段であり、支持手段308により支持される最下位のカード50に吸着し、下側へ引っ張ることにより、最下位のカード50を引き剥がす。また、吸盤310は、最下位のカード50を吸着し、カード50を下方へ撓ませることにより、最下位のカード50を取り出す。そして、取り出したカード50の少なくとも一端を、搬送装置104に載せる。これにより、図2等を用いて説明をしたように、カード供給部102から供給されるカード50は、搬送装置104により搬送される。尚、吸盤310による吸着の動作については、後に更に詳しく説明をする。
はみ出し防止板312は、カード収容部302からのカード50の不要なはみ出しを防止するための板状体である。本例において、はみ出し防止板312は、カード収容部302におけるカード50の移動方向側において、下方に向かって、搬送装置104の近傍まで延設されている。この場合、カード収容部302におけるカード50の移動方向側とは、カード収容部302から供給されたカード50が搬送装置104による搬送される移動方向の側のことである。この構成により、はみ出し防止板312は、例えば、カード50の移動方向側へカード収容部302からカード50がはみ出すことを防止する。
ここで、本例のように、撓みによりカード50を引き剥がす場合、撓んだ状態から元の状態にカード50が戻る際に、予期せぬ挙動を示す場合もある。これに対し、本例によれば、はみ出し防止板312を用いることにより、例えば、カード50が搬送装置104等にはみ出すことを適切に防ぐことができる。また、これにより、例えば、搬送装置104における所望の位置にカード50をより適切に載置することができる。
除電手段314は、積層されたカード50に帯電する静電気を除去する手段である。本例において、除電手段314は、少なくとも吸盤310がカード50を吸着する位置へ向けて静電気を除電する気体を噴霧することにより、静電気を除去する。このように構成すれば、例えば、静電気の影響を適切に軽減できる。また、これにより、例えば、静電気の影響により引き剥がされたカード50が元の方向に戻ること等を適切に防ぐことができる。
尚、静電気を除電する気体とは、例えば、所定のイオンを含ませた空気である。除電手段314としては、例えば、公知のイオン発生装置等を好適に用いることができる。
ストッパー320は、中間収容部304に収容されている複数のカード50を支える部材であり、中間収容部304の下部においてカード50の下側へ突出することにより、中間収容部304内に積層されている複数のカード50を下から支持する。また、ストッパー320は、カード50の下面の外側へ待避可能であり、所定のタイミングにおいて待避することで、中間収容部304内のカード50を支持しない状態になる。また、これにより、ストッパー320は、中間収容部304内の複数のカード50をカード収容部302へ落下させる。このように構成すれば、例えば、中間収容部304からカード収容部302へのカード50の供給を適切に行うことができる。
ストッパー322は、上方収容部306に収容されている複数のカード50を支える部材であり、上方収容部306において下側の部分に収容されているカード50の側面を押圧することにより、上方収容部306内に積層されている複数のカード50を支持する。ストッパー322としては、例えばシリコーンゴムの部材等を好適に用いることができる。
また、ストッパー322は、カード50の側面を押圧する圧力を調整可能であり、所定のタイミングにおいて圧力を弱めることにより、上方収容部306内のカード50を支持しない状態になる。また、これにより、ストッパー322は、上方収容部306内の複数のカード50を中間収容部304へ落下させる。このように構成すれば、例えば、上方収容部306から中間収容部304へのカード50の供給を適切に行うことができる。
以上の構成により、本例によれば、カード供給部102により、印刷前のカード50を適切に供給することができる。続いて、吸盤310による吸着の動作について、更に詳しく説明をする。
図5は、吸盤310による吸着の動作の一例を示す。図5(a)は、カード50に吸盤310が吸着した瞬間の例を示す写真である。図5(b)、(c)は、吸盤310の吸着位置及び吸着の動作の一例について説明をする図である。
本例において、吸盤310は、カード50の中央ではなく、カード50の中央からいずれかの方向にずれた片寄位置において、カード50の下面に吸着する。この場合、片寄位置とは、カード50の一方及び他方の縁部の間に位置するカードの中央からいずれかの方向にずれた位置のことである。また、本例において、片寄位置は、搬送装置104による搬送方向の下流側にずれた位置である。また、搬送装置104による搬送方向の下流側とは、搬送装置104によるカード50の移動方向側のことである。
より具体的に、本例において、カード供給部102は、カード50の長手方向と搬送方向とが平行になるようにして、搬送装置104へカード50を供給する。そして、この場合、図5(b)、(c)に示すように、吸盤310の吸着位置は、カード50の長手方向において、中央よりも、搬送装置104による搬送方向の下流側にずれた位置になる。また、この場合、長手方向と直交するカード50の幅方向においては、吸着位置をずらさないことが好ましい。また、より具体的に、片寄位置は、例えば、吸着位置のすれ量について、カード50の長手方向の長さの10%以上となる距離であることが好ましい。吸着位置のずれ量とは、例えば、カード50の中央と、吸盤310の吸着の中心位置との間の距離のことである。
このように構成すれば、例えば、片寄位置に応じた側にカード50が傾斜した状態で取り出されるため、カード50の供給時において、カード50の向きが定まらない状態になること等を適切に防ぐことができる。また、より具体的に、本例においては、搬送装置104によるカード50の移動方向に合わせて片寄位置を設定することにより、移動方向におけるカード50の先頭側を傾斜させた状態でカード50を供給することになる。そして、この場合、搬送装置104へつながる搬出側からカードが引き剥がされることになるため、より安定して確実にカード50を搬出することができる。また、これにより、搬送装置104へのカードの搬出をより円滑に行うことができる。
更に、この場合、片寄位置において吸着した吸盤310により引き剥がされたカード50は、常に一方の端縁が下方に向けられて、最初に搬送装置104に接触することになる。そして、この場合、この端縁が移動方向に引っ張られることで、カード収容部302内でカードが引っ掛かる等の不具合が起こりにくくなる。そのため、本例によれば、例えば、カード50の供給をより円滑に行うことができる。
また、例えば長手方向におけるカード50の中央を吸着して引き剥がしを行う場合、カード50の撓みが大きくなることも考えられる。また、その結果、引き剥がしの安定性が低下すること等も考えられる。これに対し、本例によれば、例えば、カード50の撓みをより適切に抑えることもできる。また、これにより、カード50の供給をより安定に行うことができる。
また、本例においては、カード収容部302、中間収容部304、上方収容部306に分かれた構成を用いることにより、より適切にカード50を供給することもできる。より具体的には、例えば、複数のカード50が積層されている場合、積層されたカード50の荷重全体が最下方のカード50にかかることになる。そのため、例えば吸盤310によるカード50の引き剥がしを行う場合において、積層されているカード50の枚数が多すぎると、カード50を1枚ずつ引き剥がすことが難しくなるおそれがある。
これに対し、本例においては、例えば、上方収容部306から中間収容部304を経てカード収容部302へ順次カード50を移動させることにより、カード収容部302において収容するカード50の枚数を適切に低減できる。また、これにより、吸盤310によるカード50の引き剥がしをより確実に行うことができる。
また、この場合、重力方向の上から順番に上方収容部306、中間収容部304、及びカード収容部302を設けることにより、上記においても説明をしたように、重力を利用して、容易にカード50を移動させることができる。また、上方収容部306からカード収容部302へ直接カード50を移動させるのではなく、間に中間収容部304を挟むことにより、例えば、次にカード収容部302へ移動させるべき所定の枚数のカードを予め中間収容部304に準備することができる。そのため、本例によれば、例えば、カード収容部302へのカードの移動を迅速かつ確実に行うことができる。
また、この場合、例えば、上方収容部306から中間収容部304へ落下する際等にカード50がばらけることにより、カード50同士の貼り付き度合を軽減することもできる。そのため、本例によれば、この点でも、カード収容部302において、カード50の引き剥がしをより容易に行うことができる。
また、図4等においては、図示の便宜上、カード供給部102の各部の構成を簡略化して示している。しかし、実際の構成において、カード収容部302、中間収容部304、及び上方収容部306等の具体的な構成は、複数のカード50の保持により適した構成にすることが好ましい。より具体的に、例えば、カード収容部302において、少なくとも支持手段308によりカード50が支持される部位は、逆ハの字型形状に形成されていることが好ましい。この場合、支持手段308によりカード50が支持される部位とは、支持手段308が設けられている位置の近傍のことである。また、逆ハの字型形状に形成されているとは、例えば、対向する2つの面(壁面)について、下へ行くほど幅が徐々に狭くなるように形成されていることである。
このように構成すれば、例えば、カード50の大きさのバラツキや残量に関わらず、より確実にカード50を把持することができる。また、中間収容部304や上方収容部306についても、少なくともカード50が支持される部位について、逆ハの字型形状に形成されていることが好ましい。
続いて、カード供給部102の構成に関連して、カード供給部102から供給されるカード50を搬送する搬送装置104のより具体的な構成の例についても説明をする。図6及び図7は、搬送装置104の構成の一例を示す。図6は、搬送装置104に設けた重送検知センサ330の構成の一例を示す。
本例において、搬送装置104は、カード50を搬送するための構成に加え、重送検知センサ330を更に有する。重送検知センサ330は、カード供給部102から2枚以上のカード50が重なって供給された場合に異常を検知するセンサである。また、重送検知センサ330は、搬送装置104に設けられることにより、カード供給部102からヘッド部110までのカード50の搬送経路に設けられる。このように構成すれば、例えば、カードが2枚重なって搬出される2枚送りのエラーを未然に防ぐことができる。
図7は、搬送装置104によりカード50を搬送する様子の例を示す写真である。図7(a)、(b)は、搬送装置104をそれぞれ異なる角度から見た様子の一例を示す。図中に示すように、本例において、搬送装置104は、カード供給部102から供給される複数のカード50を、順次搬送する。また、搬送した複数のカード50を、ステージ106からアクセス可能な位置へ並べる。
続いて、カード保持部108のより具体的な構成について説明をする。図8及び図9は、カード保持部108の具体的な構成の例を示す。図8は、カード保持部108の構成の一例を示す写真及び設計図面である。図8(a)は、カード保持部108の写真を示す。図8(b)は、図8(a)に写真で示したカード保持部108の設計図面を示す図であり、カード保持部108の上面図及び断面図を示す。図8(b)において、図内に記載した寸法は、カード保持部108の寸法の一例である。図9は、カード保持部108の要部の構成を簡略化して示す。図9(a)は、カード保持部108において一のカードを保持する部分を示す上面図である。図9(b)は、図9(a)に示した部分に対応する断面図である。
図2等を用いて説明をしたように、カード保持部108は、ステージ106(図2参照)により運ばれた複数のカード50(図2参照)を、並べて保持する。また、より具体的に、図示した場合において、カード保持部108は、ヘッド部110(図2参照)が主走査動作において通過する領域に沿って、6枚のカード50を並べて保持する。
また、本例において、カード保持部108は、抜き型部402、複数の付勢手段404、及び複数の抑止部406を有する。抜き型部402は、保持すべきカード50と略同形状の貫通孔410が形成された板状体である。本例において、抜き型部402には、同時に保持するカード50の枚数分である6個の貫通孔410が並べて形成される。また、抜き型部402の貫通孔410は、保持すべきカード50を挿入し得るように、カード50よりわずかに大きく形成されている。貫通孔410について、カード50と略同形状であるとは、例えば、カード50を挿入できる大きさであり、かつ、カード50を保持するという目的を達成できる範囲で、カード50とほぼ同一の形状であることである。具体的には、カード50とほぼ同一の比例形状で、且つわずかに大きいサイズが好ましいと言える。
複数の付勢手段404は、貫通孔410内でカード50を付勢するための構成であり、印刷位置においてカード50の外周縁を抜き型部402における証面としての内壁に押し付ける。この場合、証面とは、例えば、位置合わせ用の面のことである。また、本例において、抜き型部402における証面としての内壁は、例えば、抜き型部402の内壁において隣り合う少なくとも2つの面である。また、この場合、付勢手段404は、例えば、印刷位置においてカード50の外周縁を抜き型部402における内壁の隣り合う少なくとも2辺に押し付ける。また、本例において、付勢手段404は、板状のバネ材(板バネ)であり、抜き型部402の内壁に取り付けられている。このように構成すれば、例えば、付勢手段404を簡便な構造で適切に設けることができる。また、付勢手段404は、それぞれの貫通孔410において、隣り合う2辺の位置に設けられ、対向する辺に向けてカード50を押しつける。
このように構成した場合、抜き型部402における内壁の辺のうち、カード50の外周縁が押しつけられる辺は、位置合わせの基準用の辺として機能する。この場合、抜き型部402における内壁の辺とは、抜き型部402の開口部の辺のことであってよい。また、実用上、抜き型部402における内壁の辺とは、例えば、カード50の側面が接触する領域のことであってよい。このように構成すれば、例えば、付勢手段404によりカード50の外周縁を抜き型部402の内壁の辺に押しつけることで、カード50の位置を所望の位置に高い精度で適切に合わせることができる。
複数の抑止部406は、印刷位置から更に正方向へカード50が移動することを抑止するための部材であり、抜き型部402の貫通孔410においてヘッド部110側の開口部に設けられることにより、カード50が必要以上に正方向側へ動いた場合に、正方向側からカード50の一部に接触するように、抜き型部402において少なくとも隣り合う2辺に設けられる。この2辺は、抜き型部402において証面となる面のそれぞれの辺であり、貫通孔410の開口部において隣り合う。また、この場合、正方向側とは、例えば、抜き型部402の貫通孔410においてカード50が挿入される一方の開口部から他方の開口部へ向かう方向である。また、正方向は、換言すれば、例えば、カード保持部108においてカード50が保持されるべき印刷位置からヘッド部110へ向かう方向であってよい。これにより、複数の抑止部406は、貫通孔410における一方の開口部から挿入されたカード50が、他方の開口部から抜けることを抑止する。
また、本例において、抑止部406は、例えば、抜き型部402の内壁における隣り合う2辺以外の辺にも更に設けられている。より具体的に、図示した場合において、抑止部406は、抜き型部402の内壁の辺に形成された爪状部であり、貫通孔410を囲む4個の辺のそれぞれに、2個ずつ設けられている。また、それぞれの抑止部406は、抜き型部402においてにおいてヘッド部110と対向する側に配設されることにより、カード50が必要以上に正方向側へ動いた場合にヘッド部110の側からカードの一部を押さえる。このように構成すれば、例えば、各辺の位置において、印刷位置から正方向へカード50が必要以上に移動することを適切に抑制できる。
また、このようなカード保持部108に対し、ステージ106は、複数のカード50を支持しつつ貫通孔410の一方の開口部からカード50を挿入し、抜き型部402内で正方向へ移動させることにより、複数のカード50を印刷位置に設置する。また、ヘッド部110におけるインクジェットヘッド202(図2参照)は、抜き型部402抜き型部にはめ込まれ、印刷位置において抜き型部402の証面に押し付けられた状態で露出したカード50の表面に印刷を行う。また、インクジェットヘッド202による印刷が完了した後、ステージ106は、複数のカード50を印刷位置から逆方向(下方)に移動させてカード保持部108から取り出し、更に、整列部112(図2参照)へ移動させる。
このように構成した場合、例えば、抜き型部402内おいてステージ106によりカード50を正方向へ移動させることにより、複雑な調整等を行うことなく、カード50の位置合わせを適切に行うことができる。更には、抑止部406を設けることにより、カード50が必要以上に正方向へ進行し、抜き型部402からはみ出すこと等も防ぐことができる。そのため、本例によれば、例えば、カード50の位置ずれを適切に防止することができる。また、これにより、印刷時において、所望の位置に確実に印刷することができる。
更には、本例のように構成した場合、付勢手段404により付勢を加えつつ、抑止部406によりカード50を押さえ込む構成により、例えばカード50に反り等が生じている場合にも、その反り等を矯正して、印刷位置にカード50を適切に設置することができる。そのため、本例によれば、例えば、カードに対する印刷をより容易かつ確実に行うことができる。また、この場合、更に、抜き型部402の貫通孔410に挿入されたカード50に対し、一方側からステージ106により支持し、かつ、他方側に抑止部406を設けることにより、上下から挟み込んでカード50を確実に保持することができる。
ここで、上記のように、本例において、カード50は、ステージ106により、抜き型部402に対して、正方向Sへの移動ではめ込まれる。そのため、付勢手段404は、抜き型部402に挿入されたカード50に対する付勢力が正方向に向かうに連れて増加するように構成されていることが好ましい。このように構成すれば、例えば、カード50をより円滑にはめ込むことができる。また、正方向Sに向かって付勢力を増加させることにより、例えば、印刷位置において、より確実に付勢力を発現させることができる。
また、図9(b)の断面図に示すように、本例において、抜き型部402は、上下方向に複数の部材(ガイド部414及び枠体412)に分割された構造を有する。より具体的に、図示した場合において、抜き型部402は、カード50を導入する部分であるガイド部414と、抑止部406が設けられた枠体412とを有する。また、枠体412は、ガイド部414に対し、正方向側に重ねられている。
このように構成した場合、例えば、ガイド部414及び枠体412のそれぞれについて、必要な精度に応じて別途設けることにより、形成をより容易にすることができる。より具体的に、例えば、ガイド部414の形状は比較的単純であるのに対し、枠体412の形状は、抑止部406等を含むことで、より複雑になる。そして、この場合、両者を同一の精度で形成しようとすれば、単純な形状のガイド部414の部分についても高精度の加工を行うことになり、作業の手間の増大や、製造のコストの上昇が生じるおそれがある。
これに対し、本例によれば、上記のように、ガイド部414及び枠体412のそれぞれについて、必要に応じた精度で適切に形成することができる。また、これにより、抜き型部402の形成をより容易に行うことができる。
また、図2等に関連しても説明をしたように、本例において、ステージ106は、吸着手段を有する。そして、この場合、カード保持部108にカード50を保持させる動作において、カード50の位置を合わせた後に吸着を実行することが好ましい。より具体的に、例えば、印刷位置へカード50を設置する動作において、ステージ106は、吸着手段による吸着を行わない状態で抜き型部内へカードを挿入することが好ましい。そして、この場合、印刷位置へカード50が到達した後に、吸着手段によりカードを吸着することが好ましい。
このように構成した場合、例えば、カード50が印刷位置へ到達するまでの間、吸着手段によるカード50の位置の固定がされていないため、付勢手段404等により、吸着手段の干渉を受けることなくカード50の位置を適切に修正することができる。また、これにより、カード50の位置を高い精度で適切に合わせることができる。そして、印刷位置へカード50が到達した後においては、吸着手段で吸着することにより、カードをより確実に保持することができる。そのため、このように構成すれば、例えば、より高い精度でより確実にカード50を保持することができる。また、これにより、例えば、印刷位置等を高い精度でより確実に印刷することが可能となる。
尚、本例においては、例えば、抑止部406を用いることにより、このような吸着のタイミング制御が可能になっていると言える。すなわち、例えば抑止部406を用いない場合、吸着しない状態で抜き型部402にカード50を挿入すると、付勢手段404の付勢力等により、カード50の飛び出し等が生じ、カード50の位置を適切に合わせることが困難になると考えられる。これに対し、本例においては、抑止部406を用いることにより、吸着しない状態でも、抜き型部402にカード50を挿入し、適切に位置を合わせることができる。
また、抑止部406としては、例えば、抜き型部402の上面からわずかに突出する形状の構成を用いること等も考えられる。これに対し、本例のように、インクジェットヘッド202を用いる場合、印刷の対象物に対し、非接触の状態で印刷を行うことができる。そのため、例えば抜き型部402の上面から突出する形状の抑止部406を用いる場合にも、印刷動作の障害にはなりにくい。そのため、本例によれば、インクジェットヘッド202との組み合わせにより、抑止部406をより適切に用いることが可能になる。
続いて、整列部112等を含む印刷後搬送経路20の具体的な構成及び動作について、更に詳しく説明をする。図10〜13は、印刷後搬送経路20の具体的な構成及び動作の例を示す。図10は、印刷後搬送経路20の構成の一例を示す写真である。図10(a)は、印刷後搬送経路20の全体の様子の一例を示す写真であり、印刷装置12の背面側の様子の一例を示す。印刷装置12の背面側とは、印刷装置12において、整列部112(図2参照)が設けられる側のことである。図10(b)は、印刷後搬送経路20における整列部112付近をより詳細に示す写真である。
図11は、印刷後搬送経路20の要部の構成を簡略化して示す。図11(a)は、印刷後搬送経路20の全体の構成の一例を示す。図11(b)は、整列部112の構成の一例を示す。図12は、印刷後搬送経路20によりカード50を搬送する様子の一例を示す写真である。図12(a)は、印刷後搬送経路20がカード50を搬送する様子を搬送方向の上流側から示す写真である。図12(b)は、印刷後搬送経路20の様子を搬送方向の下流側から示す写真である。
図2等に関連しても説明をしたように、本例において、印刷後搬送経路20は、複数の整列部112と、中継部14と、回収部16とから構成される。このうち、複数の整列部112のそれぞれは、対応する印刷装置12において印刷がされた複数のカード50(図2参照)が並べられる部分である。中継部14は、複数の印刷装置12の間を接続する搬送装置であり、複数の整列部112間を接続する。
回収部16は、印刷後のカード50を回収する部分であり、下流側の整列部112の更に下流側に設けられる。本例において、回収部16は、搬送装置42、カード検査部44、及びスタッカ部46を有する。搬送装置42は、下流側の整列部112からスタッカ部46までカード50を搬送する搬送装置である。両端に接続する装置以外の点において、搬送装置42は、中継部14と同一又は同様の機能及び構成を有してよい。また、搬送装置42については、印刷装置12と他の装置とを接続する中継部であると考えることもできる。カード検査部44は、搬送されるカード50を検査する検査装置である。スタッカ部46は、印刷後搬送経路20により搬送されるカード50を回収する回収装置である。カード検査部44及びスタッカ部46については、後に更に詳しく説明をする。
ここで、本例において、複数の整列部112、中継部14、及び回収部16における搬送装置42は、回転するベルトの上にカードを載せるベルトコンベア方式により、カードを搬送する。このように構成した場合、各部で搬送時において、例えば、カード50において印刷がされた面に接触することはない。そのため、このように構成すれば、例えば、印刷後のカード50について、より適切に搬送できる。
また、本例においては、例えば、中継部14を介してそれぞれの印刷装置12における整列部112を接続することにより、印刷後のカード50について、1系統の搬送ラインである印刷後搬送経路20を用いて、適切に搬送することができる。また、これにより、複数の印刷装置12により印刷されたカード50について、1箇所にまとめて回収することができる。例えば、整列部112と別系統の搬送経路を設けると、装置の大型化や機構の煩雑さが生じるおそれがある。
また、搬送の速度について、中継部14、及び回収部16における搬送装置42は、予め設定された一定の速度で、カード50を搬送する。また、この場合、中継部14及び搬送装置42は、同じ速度でカード50を搬送する。一方、複数の整列部112のそれぞれは、複数の動作モードを切り替えることにより、カード50の搬送の仕方が互いに異なる複数種類の動作を実行可能に構成されている。
より具体的に、本例において、それぞれの整列部112は、カード50を搬送する動作として、送り出しモードと、中継モードとを切り替え可能に構成されている。この場合、送り出しモードとは、その整列部112が設けられている印刷装置12において印刷を行った複数のカード50を整列部112の下流側へ送り出すモードである。送り出しモードの実行時において、整列部112は、下流側において複数のカード50の間隔が所定の間隔となるように搬送の速度を設定して、複数のカード50を搬送する。この場合、整列部112は、中継部14による搬送の速度とは異なる速度でカード50を搬送することにより、カード50の間隔を所望の間隔に合わせる。より具体的に、本例において、整列部112は、送り出しモードの実行時において、中継部14よりも遅い速度でカードを搬送する。すると、中継部14におけるカード50間の間隔は、整列部12におけるカード50間の間隔より大きくなる。逆に中継部14より整列部12における速度を速くすることで、カード50間の間隔を小さくすることも可能である。
また、中継モードとは、その整列部112の上流側から送られてくるカード50について、送り出しモードと異なるモードで搬送して、整列部112の下流側へ搬送する動作モードである。この場合、整列部112が緩衝部分となるため、中継モードの速度等を変更することでカードの間隔を自在に調整することが可能となる。その整列部112の上流側から送られてくるカード50とは、中継部14を介して送られてくるカード50のことである。そのため、例えば送られてきた速度と同じ速度で搬送すると、中継部14と同じ速度でカード50が搬送されるので、中継部14と整列部112とにおいて同じ間隔でカードが搬送されることとなる。この場合、中継モードにおいて整列部112がカード50を搬送する速度は、送り出しモードにおいて整列部112がカード50を搬送する速度よりも速い速度になる。
尚、整列部112の動作について、中継モードは、搬送方向の上流側に別の印刷装置12が接続されている場合に実行する動作モードであってよい。そのため、複数の印刷装置12のうち、印刷後搬送経路20において最上流側になる印刷装置12において、整列部112は、送り出しモードのみを実行してもよい。また、最上流以外の印刷装置12において、整列部112は、例えば、送り出しモードの動作と、中継モードの動作とを適宜切り替えて実行する。
このように構成した場合、例えば、それぞれの印刷装置12における整列部112に、送り出しモードでの動作を行わせることにより、それぞれの印刷装置12で印刷を行った複数のカード50について、予め設定された間隔で順次送り出すことができる。また、カード50を送り出した後には、整列部112に中継モードでの動作を行わせることにより、上流の他の印刷装置12から送られるカード50について、間隔を保った状態で更に下流へ送ることができる。そのため、本例によれば、例えば、印刷後のカード50を搬送する動作において、カード50間の間隔を所望の間隔に適切に制御、例えば全てのカード50間が一定の間隔といった制御を行うことができる。また、これにより、例えば、カード50に適した構成での搬送を適切に行うことができる。
また、この場合、整列部112は、送り出しモードの動作を行うことで、印刷装置12による印刷の直後に整列部112内に並べられる複数のカード50の間隔よりも間隔を大きくして、下流側へカードを送り出すことになる。また、その結果、例えば中継モードでの動作時においてカード50を搬送する間隔は、より大きくなる。そのため、本例によれば、例えば、中継モードでの動作時等にカード50を送る間隔を適切に広げることができる。また、これにより、カード50の間隔を適切に確保して、カード50を搬送することができる。
また、この場合、送り出しモードの動作を実行するまでの間、整列部112内でのカード50の間隔は狭くなる。そのため、このように構成すれば、例えば、印刷装置12内の空間を効率的に使用して、複数のカード50を並べることができる。また、これにより、印刷がされたカード50の製造効率を適切に高め、高い歩留まりを実現することができる。
また、このように構成した場合、例えば、カード50に接触して機械的にカード50の動きを止めること等と行うことなく、カード50を所望の速度で搬送することができる。そのため、このように構成すれば、例えば、カード50を傷めることなく、所望の間隔にて、カード50を搬送することができる。
また、整列部112の構成について、より具体的には、例えば、図11(b)に示すように、複数のベルトコンベア502が並べられた構成を好適に用いることができる。複数のベルトコンベア502のそれぞれは、1枚のカード50に対応する領域に一対のベルトが並ぶ構成を有しており、送り出しモードの実行前にそれぞれのカード50が置かれる位置に設けられる。これにより、本例において、それぞれのベルトコンベア502は、搬送方向における各位置においてカードを搬送する個別カード搬送部とし機能する。個別カード搬送部とは、例えば、整列部112においてそれぞれが一枚のカード50を載置する部分であり、カード50の搬送方向に沿って並べて設けられる。また、それぞれのベルトコンベア502は、それぞれ予め設定された速度で回転することにより、送り出しモード及び中継モードのそれぞれの動作時において、それぞれのモードに応じた速度でカード50を搬送する。このように構成すれば、例えば、整列部112において、送り出しモード及び中継モードの動作を適切に実行できる。
ここで、上記においても説明をしたように、カード50の搬送時において、カード50の間隔を適切な等分とすることは、製造効率を高めることにつながる。しかし、複数の印刷装置12を用いる場合、装置間の距離に応じて、それぞれの印刷装置の動作タイミングを適切に同期させることが必要になる。また、この場合、同期が不適切であると、カード50の間隔にずれ等が生じるおそれがある。また、特に、本例のように、複数の印刷装置12を用い、それぞれの整列部112において複数種類の動作モードを切り替えて実行する場合、それぞれの印刷装置12及び整列部112の動作タイミングについて、適切に同期させることが望まれる。
これに対し、本例においては、整列部112の間を中継部14でつなぐ構成により、中継部14を用いて、同期のタイミングを調整することもできる。より具体的に、本例において、中継部14は、例えば、複数の印刷装置12と間でカードを搬送する距離が変更可能に構成されている。このように構成すれば、例えば、中継部14の距離を適宜調整することにより、複数の印刷装置12の動作の同期について、それぞれの印刷装置12の動き出しのタイミング制御等の複雑な制御を行うことなく、適切に調整することができる。また、これにより、例えば、カード50の間隔をより適切な距離とすることができる。
続いて、回収部16に設けるカード検査部44及びスタッカ部46について、更に詳しく説明をする。図13は、カード検査部44及びスタッカ部46の構成の例を示す写真である。図13(a)は、カード検査部44の構成の一例を示す。
カード検査部44は、印刷後搬送経路20により搬送されるカード50を検査する検査装置であり、例えばカメラを用いて、カード50に対する光学的な検査を行う。また、本例において、カード検査部44は、更に、検査にて不良が検出されたカード50を排除すると共に、排除したカード50の代わりに、排除された位置に置換用カードを配置する。また、これにより、例えば、カード検査部44よりも搬送方向の下流側においても、搬送方向におけるカードの間隔を等間隔に維持する。
本例によれば、例えば、印刷後のカード50に対し、適切に検査を行うことができる。また、この場合、検査前の状態において、カード50は、等間隔で搬送される。そのため、一定の間隔で検査をすることが可能であり、不良の検出をより容易に行いことができる。また、検査後においても、不良のカード50を排除した場合には置換用カードを配置することにより、カードは等間隔で送られる。そのため、その後の処理においても、カードの取り扱いがより容易になる。
尚、置換用カードとしては、例えば、通常のカード50とは異なる所定の色のカード(例えば、赤色のカード)を用いることが考えられる。このように構成すれば、カード50の回収後において不良のカードを除外した位置をより容易に見分けることができる。
図13(b)は、スタッカ部46の構成の一例を示す。スタッカ部46は、印刷後搬送経路20の最下流においてカード50を回収する部分であり、印刷後搬送経路20の最下流部において、印刷後搬送経路20により搬送されたカード50を落下させて積層する。本例においては、図面の奥側から手前側にカード50が搬出されてくるが、印刷後搬送経路20の手前側端部からスタッカ部46内に落下するように構成されている。ここでスタッカ部46の底部上面はカード50の積載量に応じて上下するよう制御されており、カード50の積載量が増えてゆくと、スタッカ部46の底部上面は漸次下降して、積載されたカード50上面と、印刷後搬送経路20の手前側端部との距離が適切に保たれるよう制御される。この適切な距離が、落下時に搬送方向のカード50の端部のみが最初にスタッカ部46の内壁に衝突する距離に相当する。距離が小さすぎると落下前に積載済みのカード50の表面に直接接触し、距離が大きすぎると落下時にカードが逆さになる等の不具合が生じるおそれがある。
本例によれば、例えば、印刷後のカード50について、スタッカ部46において適切に回収できる。また、この場合、スタッカ部46にカード50が落下する際に、一方の端縁から積載済みのカード50の上に載るため、落下したカード50の端部が、積載済みのカード50の表面(印刷面)に接触することが防がれる。そのため、このように構成すれば、例えば、印刷面の擦れを防止しつつ、より適切にカードを回収できる。
続いて、整列部112の特徴について、更に詳しく説明をする。図11(b)等に関連して説明をしたように、本例において、整列部112は、それぞれが個別カード搬送部として機能する複数のベルトコンベア502を有する。そして、この場合、それぞれのベルトコンベア502について、互いに独立に、送り出しモードと、中継モードとを切り替えて動作可能にすることが好ましい。
また、整列部112において、送り出しモードの動作としては、例えば、搬送と一時停止とを断続的に繰り返す動作を行うこと等が考えられる。このように構成すれば、例えばカード50間の間隔を大きくしたい場合、1枚のカードを送り出した後、次のカードの搬送を一時停止してカード50が下流側に移動するのを止める等することで、カード50間の間隔を自在に調整することが出来る。また、この場合、例えば、それぞれのベルトコンベア502について、個別に、搬送と一時停止とを行わせることが考えられる。このように構成すれば、例えば、下流側へ送り出すカード50の間隔について、所望の間隔により適切に設定することができる。
図14は、整列部112の具体的な動作の例を示す図であり、それぞれのベルトコンベア502の動作を個別に制御する場合の動作の一例を示す。図14(a)〜(d)は、時系列に沿って順番に、整列部112の動作の一例を示す。
ここで、図14においては、搬送する複数のカード50を区別するために、それぞれのカード50について、符号A〜Dのそれぞれを付して示している。また、ベルトコンベア502の上に文字「動」を付して示したベルトコンベア502は、搬送の動作を行っているベルトコンベア502を示す。文字「停止」を付して示したベルトコンベア502は、搬送を中断して停止中のベルトコンベア502を示す。また、文字「動開始」を付して示したベルトコンベア502は、停止状態を終了し、搬送を再開したタイミングのベルトコンベア502を示す。
また、図に示した場合において、整列部112における複数のベルトコンベア502は、所定の距離Lの範囲に並べて設けられている。すなわち、この場合、複数のベルトコンベア502の並びにおける搬送方向の上流端と、下流端との間の距離は、図中に示すように、Lになる。また、整列部112は、下流側へ送り出すカード50について、カード50間の間隔が予め設定された距離lになるようにして、カード50を送り出す。そして、この距離lについて、上記の距離Lよりも小さく設定する。
続いて、図14(a)〜(d)のそれぞれに示した状態について、説明をする。図14(a)、(b)は、送り出しモードの動作により符号A、Bを付したカード50を下流側の回収部16へ送り出すタイミングについて、整列部112の様子の一例を示している。また、図14(b)に示したタイミングにおいては、符号Cを付したカード50が、中継部14により、上流側から送られている。また、このタイミングにおいて、搬送方向において最も下流側のベルトコンベア502を、符号Bを付したカード50を載置した状態で停止させている。これにより、このベルトコンベア502は、符号Aを付したカード50と、符号Bを付したカード50との間の間隔を調整する。
図14(c)、(d)は、符号Bを付したカード50を送り出すと共に、上流から送られてきたカード50である符号Cを付したカード50を搬送するタイミングについて、整列部112の様子の一例を示している。図14(c)に示したタイミングにおいて、最も下流側のベルトコンベア502は、動作を再開し、符号Bを付したカード50を下流側へ送り出す。これにより、図14(d)に示すように、、符号Aを付したカード50と、符号Bを付したカード50との間の間隔は、所定の間隔lに調整される。
また、この構成において、複数のベルトコンベア502は、互いに独立に動作可能に構成されている。より具体的に、この場合、それぞれのベルトコンベア502は、送り出しモードと中継モードとを、個別に切り替え可能に構成されている。そのため、この場合、少なくとも一部のタイミングにおいて、一の整列部112における複数のベルトコンベア502のうち、下流側の一部のベルトコンベア502が送り出しモードの動作を行わせ、上流側の一部のベルトコンベア502が中継モードの動作を行わせることができる。より具体的には、例えば、図14(c)、(d)に示す場合において、符号Bを付したカード50を送り出す下流側にベルトコンベア502には送り出しモードの動作を行わせ、符号Cを付したカード50を搬送している上流側のベルトコンベア502には中継モードの動作を行わせることが考えられる。
このように構成すれば、例えば、動作モードの切り替えをより柔軟に行うことができる。また、ベルトコンベア502の動作モードを個別に切り替え可能にすることにより、整列部112の各部におけるカードの搬送速度を、より適切に設定できる。そのため、このように構成すれば、整列部112の下流側へ送り出すカードの間隔lについて、所望の間隔により適切に合わせることができる。
尚、図14(c)、(d)においては、例えば、符号Bを付したカード50と、符号Cを付したカード50との間の間隔も、間隔lになってる。また、図14(d)においては、符号Cを付したカード50と、その後に続いて送られてくる符号Dを付したカード50との間の間隔も、間隔lになってる。
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
本発明は、例えば印刷装置に好適に用いることができる。
10・・・印刷システム、12・・・印刷装置、14・・・中継部、16・・・回収部、18・・・ホストPC、20・・・印刷後搬送経路、42・・・搬送装置、44・・・カード検査部、46・・・スタッカ部、50・・・カード、102・・・カード供給部、104・・・搬送装置、106・・・ステージ(支持部)、108・・・カード保持部、110・・・ヘッド部、112・・・整列部、202・・・インクジェットヘッド、204・・・紫外線光源、302・・・カード収容部、304・・・中間収容部、306・・・上方収容部、308・・・支持手段、310・・・吸盤、312・・・はみ出し防止板、314・・・除電手段、320・・・ストッパー、322・・・ストッパー、330・・・重送検知センサ、402・・・抜き型部、404・・・付勢手段、406・・・抑止部、410・・・貫通孔、412・・・枠体、414・・・ガイド部、502・・・ベルトコンベア

Claims (11)

  1. カードに対して印刷を行う印刷装置であって、
    前記カードへの印刷を行う印刷ヘッドと、
    前記カードが挿入される貫通孔が形成された抜き型部と、
    前記カードを支持しつつ前記貫通孔の一方の開口部からカードを挿入し、印刷位置に移動させる支持部と、
    前記貫通孔の他方の開口部に設けられ、前記一方の開口部から挿入された前記カードが、前記他方の開口部から抜けることを抑止する抑止部と、
    前記印刷位置において前記カードの外周縁を前記抜き型部における証面としての内壁に押し付ける付勢手段と
    を備え、
    前記支持部は、前記カードを前記貫通孔内で前記一方の開口部側から前記他方の開口部側へ移動させて前記印刷位置に設置するものであり、
    前記印刷ヘッドは、前記印刷位置において前記抜き型部の前記証面に押し付けられた状態で露出した前記カードの表面に前記貫通孔の前記他方の開口部側から印刷を行うことを特徴とする印刷装置。
  2. 前記付勢手段は、抜き型部に挿入されたカードに対する付勢力が、前記抜き型部の前記貫通孔において前記一方の開口部から前記他方の開口部へ向かう方向である正方向に向かうに連れて増加するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記付勢手段は、板状のバネ材であり、前記抜き型部の内壁に取り付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷装置。
  4. 前記抜き型部における前記証面としての内壁は、前記抜き型部の内壁において隣り合う少なくとも2つの面であり、
    前記抑止部は、少なくとも、前記2つの面のそれぞれの辺であり、前記貫通孔の前記他方の開口部において隣り合う2辺に設けられることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の印刷装置。
  5. 前記抑止部は、前記抜き型部の内壁における前記隣り合う2辺以外の辺にも更に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の印刷装置。
  6. 前記抜き型部は、
    前記カードを導入する部分であるガイド部と、
    前記抑止部が設けられた枠体と
    を有し、
    前記枠体は、前記ガイド部に対し、前記正方向側に重ねられていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の印刷装置。
  7. 前記支持部は、前記カードを吸着する吸着手段を有することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の印刷装置。
  8. 前記印刷位置へ前記カードを設置する動作において、前記支持部は、
    前記吸着手段による吸着を行わない状態で抜き型部内へ前記カードを挿入し、
    前記印刷位置へ前記カードが到達した後に、前記吸着手段により前記カードを吸着することを特徴とする請求項7に記載の印刷装置。
  9. 前記印刷ヘッドは、インクジェット方式でインク滴を吐出するインクジェットヘッドであることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の印刷装置。
  10. カードに対して印刷を行う印刷装置において印刷ヘッドと対向する所定の印刷位置に前記カードを保持するカード保持部材であって、
    前記カードが挿入される貫通孔が形成されており、前記貫通孔の一方の開口部から前記カードが挿入される抜き型部と、
    前記貫通孔の他方の開口部に設けられ、前記一方の開口部から挿入された前記カードが、前記他方の開口部から抜けることを抑止する抑止部と、
    前記印刷位置において前記カードの外周縁を前記抜き型部における証面としての内壁に押し付ける付勢手段と
    を備えることを特徴とするカード保持部材。
  11. カードに対して印刷を行う印刷方法であって、
    前記カードへの印刷を行う印刷ヘッドと対向する所定の印刷位置において、カード保持部により、前記カードを保持し、
    前記カード保持部は、
    前記カードが挿入される貫通孔が形成された抜き型部と、
    前記貫通孔の他方の開口部に設けられ、前記一方の開口部から挿入された前記カードが、前記他方の開口部から抜けることを抑止する抑止部と、
    前記印刷位置において前記カードの外周縁を前記抜き型部における証面としての内壁に押し付ける付勢手段と
    を有し、
    更に、前記カードを支持する支持部として、前記カードを前記貫通孔内で前記一方の開口部側から前記他方の開口部側へ移動させて前記印刷位置に設置する支持部を用い、
    印刷ヘッドにより、前記印刷位置において前記抜き型部の前記証面に押し付けられた状態で露出した前記カードの表面に前記貫通孔の前記他方の開口部側から印刷を行うことを特徴とする印刷方法。
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