JP2016131953A - 尿素scrシステム用部品 - Google Patents

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純平 寺田
Junpei Terada
純平 寺田
喬大 古谷
Takahiro Furuya
喬大 古谷
迪子 土井
Michiko Doi
迪子 土井
竹村 光平
Kohei Takemura
光平 竹村
貞成 入江
Sadashige Irie
貞成 入江
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Abstract

【課題】耐燃料性、耐熱性、柔軟性及び耐寒性を有しており、高温で尿素水と接触しても硬化しにくい尿素SCRシステム用部品を提供する。【解決手段】ガラス転移温度が25℃以下である含フッ素ポリマーと架橋剤とを含む架橋性組成物を架橋して得られ、上記含フッ素ポリマーは、ビニリデンフルオライド及び下記一般式(1):CH2=CFRf (1)(式中、Rfは炭素数1〜12の直鎖又は分岐したフルオロアルキル基である。)で表される含フッ素単量体(1)からなる共重合体であることを特徴とする尿素SCRシステム用部品。【選択図】図1

Description

本発明は、尿素SCRシステム用部品に関する。
尿素SCR(Selective Catalytic Reduction:選択触媒還元)システムでは、ディーゼルエンジンから排出される窒素酸化物を浄化するために、尿素水から生成させたNHを用いて窒素酸化物を選択的に還元する尿素SCR触媒を利用する。
従って、尿素SCRシステムに使用される部品には、耐尿素水性が求められる。耐尿素水性を有する含フッ素ポリマーとしては、テトラフルオロエチレンとプロピレンの交互共重合体を基本骨格とするフッ素ゴム(商品名AFLAS(登録商標)150P、旭硝子社製)が知られている。
"AFLAS(登録商標)の「耐尿素性」"、2006年、旭硝子株式会社、[2014年9月10日検索]、インターネット<URL:http://www.aflas.jp/pdf/car/2006/03.pdf>
フッ素ゴムは、柔軟性を有することから、排気ガス、NH、尿素水等を封止するために使用されるシール材の材料としての使用が期待される。また、柔軟性が要求される一部の配管の材料としての使用も期待される。
尿素SCRシステムに使用される部品は、エンジンの近傍に設置されたり、尿素水を排気ガス中に噴射して、高温下で加水分解してアンモニアガスとしたりする。従って、上述した耐尿素水性の他、耐燃料性及び耐熱性も要求される。更に、尿素SCRシステムは、寒冷地又は厳冬期に使用されることがある。従って、耐寒性も兼ね備えることが好ましい。
しかしながら、従来のフッ素ゴムでは、耐燃料性、柔軟性及び耐寒性が充分でないという欠点があった。
本発明は、上記現状に鑑み、耐燃料性、耐熱性、柔軟性及び耐寒性を有しており、高温で尿素水と接触しても硬化しにくい尿素SCRシステム用部品を提供することを課題とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、特定の含フッ素ポリマーが上記の全ての課題を見事に解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ガラス転移温度が25℃以下である含フッ素ポリマーと架橋剤とを含む架橋性組成物を架橋して得られ、上記含フッ素ポリマーは、ビニリデンフルオライド及び下記一般式(1):
CH=CFRf (1)
(式中、Rfは炭素数1〜12の直鎖又は分岐したフルオロアルキル基である。)で表される含フッ素単量体(1)からなる共重合体であることを特徴とする尿素SCRシステム用部品である。
上記共重合体は、ビニリデンフルオライド及び含フッ素単量体(1)のみからなり、ビニリデンフルオライド単位/含フッ素単量体(1)単位のモル比が87/13〜22/78である共重合体(I)、
ビニリデンフルオライド、含フッ素単量体(1)、並びに、ビニリデンフルオライド及び含フッ素単量体(1)と共重合可能な他の単量体のみからなり、ビニリデンフルオライド単位/含フッ素単量体(1)単位のモル比が85/15〜20/80であり、他の単量体単位が全単量体単位の1〜50モル%である共重合体(II)、及び、
ビニリデンフルオライド、含フッ素単量体(1)、並びに、ビニリデンフルオライド及び含フッ素単量体(1)と共重合可能な他の単量体からなり、ビニリデンフルオライド単位/含フッ素単量体(1)単位のモル比が85/15〜20/80であり、他の単量体単位が全単量体単位の0〜50モル%であり、ヨウ素原子及び臭素原子の少なくとも一方を有し、その含有量の合計が0.001〜10重量%である共重合体(III)、
からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
上記共重合体は、ビニリデンフルオライド、含フッ素単量体(1)、並びに、ビニリデンフルオライド及び含フッ素単量体(1)と共重合可能な他の単量体からなり、ビニリデンフルオライド単位/含フッ素単量体(1)単位のモル比が85/15〜20/80であり、他の単量体単位が全単量体単位の0〜50モル%であり、ヨウ素原子及び臭素原子の少なくとも一方を有し、その含有量の合計が0.001〜10重量%である共重合体(III)
であることが好ましい。
上記含フッ素ポリマーは、含フッ素エラストマーであることが好ましい。
上記尿素SCRシステム用部品は、尿素SCRシステムに使用され、尿素水と接触する部品であることが好ましい。
上記尿素SCRシステム用部品は、シール材、ガスケット材、パイプ又はタンクであることが好ましい。
本発明は、尿素SCRシステムにおいて、尿素水と接触する尿素SCRシステム用部品の硬化を防止又は低減する方法であって、ガラス転移温度が25℃以下である含フッ素ポリマーと架橋剤とを含む架橋性組成物を架橋して上記尿素SCRシステム用部品を製造する工程を含み、
前記含フッ素ポリマーは、ビニリデンフルオライド及び下記一般式(1):
CH=CFRf (1)
(式中、Rfは炭素数1〜12の直鎖又は分岐したフルオロアルキル基である。)で表される含フッ素単量体(1)からなる共重合体であることを特徴とする方法でもある。
本発明の尿素システム用部品は、上記構成を有することから、耐燃料性、耐熱性、柔軟性及び耐寒性を有しており、高温で尿素水と接触しても硬化しにくい。
本発明の方法は、上記構成を有することから、尿素水と接触する尿素SCRシステム用部品の硬化を防止又は低減することができる。
尿素SCRシステムの一例を示す概略図である。
以下、本発明を具体的に説明する。
尿素SCRシステムは、ディーゼルエンジンから排出される窒素酸化物を、尿素水を使用して浄化する排気ガス浄化装置である。本発明の尿素SCRシステム用部品は、上記尿素SCRシステムに用いられるものであり、例えば、シール材、ガスケット材、パイプ又はタンクであってよい。
図1に本発明の尿素SCRシステム用部品を使用した尿素SCRシステムの一例を示す。尿素SCRシステム10は、エンジン(図示せず)から排出される排気ガスを外部に放出するための排気パイプ12を含む。エンジン排気パイプ12には、酸化触媒11、SCR触媒13、及び、酸化触媒14が備えられている。尿素水18は、タンク15に貯蔵されており、ポンプ16及び噴射装置17によって、排気パイプ12中に噴霧され、高温下で加水分解されることによりアンモニアガスに変わる。エンジンから排出された窒素酸化物を含む排気ガスは、酸化触媒11を通過したのち、尿素水(アンモニアガス)と共にSCR触媒13に至り、排気ガス中の窒素酸化物が選択的に還元されて、浄化される。浄化された排気ガスは、酸化触媒14を通過した後、外部に排出される。酸化触媒11の直後に、排気ガス中の微粒子状物質(PM)を捕集するためのDPF(Deiesel particulate filter(ディーゼル微粒子捕集フィルター):図示せず)を備えることも可能である。
本発明の尿素SCRシステム用部品は、尿素水と接触する部品として好適に使用することができ、高温で尿素水と接触しても硬化することがない。
従って、本発明の尿素SCRシステム用部品は、タンク15から排気パイプ12まで尿素水18を供給するための尿素水供給パイプ19として使用することもできるし、尿素水供給パイプ19をタンク15、ポンプ16又は噴射装置17と接続する際に使用するシール材(図示せず)としても使用可能であり、各種センサー用のシール材、ガスケット材としても使用可能である。本発明の尿素SCRシステム用部品を継ぎ手のシール材(図示せず)として使用し、複数のパイプを接続して、尿素水供給パイプ19とすることも好適である。
更に、本発明の尿素SCRシステム用部品は、タンク15としても好適に利用できる。
上記含フッ素ポリマーは、ビニリデンフルオライド及び下記一般式(1):
CH=CFRf (1)
(式中、Rfは炭素数1〜12の直鎖又は分岐したフルオロアルキル基である。)
で表される含フッ素単量体(1)からなる共重合体である。
上記共重合体は、上記特定の構成を有することによって、極めて低いガラス転移温度を示す。また、上記一般式(1)で表される含フッ素単量体(1)単位を含む含フッ素ポリマーは、耐燃料性、耐熱性、柔軟性及び耐寒性を有しており、高温で尿素水と接触しても硬化しにくい。また、架橋特性に優れており、製造が容易であるという利点もある。上記含フッ素ポリマーは、含フッ素エラストマーであることが好ましく、また、非晶質のポリマーであることが好ましい。
上記共重合体は、ガラス転移温度が25℃以下である。また、0℃以下とすることもできる。上記ガラス転移温度は、−5℃以下が好ましく、−10℃以下がより好ましい。更には−20℃以下とすることも可能である。上記共重合体は、このように極めて低いガラス転移温度を示すので、低温特性(耐寒性)にも優れる。
上記ガラス転移温度は、示差走査熱量計(日立テクノサイエンス社製、X−DSC823e)を用い、−75℃まで冷却した後、試料10mgを20℃/分で昇温することによりDSC曲線を得て、DSC曲線の二次転移前後のベースラインの延長線と、DSC曲線の変曲点における接線との交点を示す温度をガラス転移温度とした。
耐燃料性、耐熱性、柔軟性及び耐寒性に優れ、高温で尿素水と接触しても硬化しにくいことから、上記一般式(1)で表される含フッ素単量体(1)は、Rfが直鎖のフルオロアルキル基である単量体が好ましく、Rfが直鎖のパーフルオロアルキル基である単量体がより好ましい。Rfの炭素数は1〜6であることが好ましい。
上記一般式(1)で表される含フッ素単量体(1)としては、CH=CFCF、CH=CFCFCF、CH=CFCFCFCF、CH=CFCFCFCFCF等があげられ、なかでも、CH=CFCFで示される2,3,3,3−テトラフルオロプロペンであることが好ましい。
上記共重合体は、更に、ビニリデンフルオライド及び式(1)で表される含フッ素単量体(1)以外の他の単量体からなるものであってもよい。
他の単量体としては、ビニリデンフルオライド及び式(1)で表される含フッ素単量体(1)と共重合可能な単量体であれば特に限定されず、1種又は2種以上の単量体を使用してよい。
上記他の単量体は、テトラフルオロエチレン〔TFE〕、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、ヘキサフルオロイソブテン、フッ化ビニル、エチレン、プロピレン、アルキルビニルエーテル、及び、架橋部位を与える単量体からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、TFE、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、ヘキサフルオロイソブテン、フッ化ビニル、エチレン、アルキルビニルエーテル、及び、架橋部位を与える単量体からなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましい。更に好ましくはTFEである。TFEのみであることも好ましい形態の一つである。
上記共重合体において、上記架橋部位を与える単量体としては、たとえば、一般式:
CX =CX−RfCHR
(式中、Xは、水素原子、フッ素原子または−CH、Rfは、フルオロアルキレン基、パーフルオロアルキレン基、フルオロ(ポリ)オキシアルキレン基またはパーフルオロ(ポリ)オキシアルキレン基、Rは、水素原子または−CH、Xは、ヨウ素原子または臭素原子である。)で表されるヨウ素または臭素含有単量体、一般式:
CF=CFO(CFCF(CF)O)(CF−X
(式中、mは0〜5の整数、nは1〜3の整数、Xは、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、ヨウ素原子、又は臭素原子である。)で表される単量体、一般式:
CH=CFCFO(CF(CF)CFO)(CF(CF))−X
(式中、mは0〜5の整数、nは1〜3の整数、Xは、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、ヨウ素原子、臭素原子、又は−CHOHである。)で表される単量体、があげられる。
なかでも、CF=CFOCFCF(CF)OCFCFCN、CF=CFOCFCF(CF)OCFCFCOOH、CF=CFOCFCFCHI、CF=CFOCFCF(CF)OCFCFCHI、CH=CFCFOCF(CF)CFOCF(CF)CN、CH=CFCFOCF(CF)CFOCF(CF)COOH、及び、CH=CFCFOCF(CF)CFOCF(CF)CHOHからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
上記架橋部位を与える単量体としては、CF=CFOCFCFCHIが、パーオキサイドを用いた架橋において、架橋密度を向上させて、圧縮永久歪を良好にすることができるので、特に好ましい。
その他、後述する共重合体(III)において、架橋部位を与える単量体として例示される単量体も好適に使用できる。
上記共重合体は、ビニリデンフルオライド単位/式(1)で表される含フッ素単量体(1)単位のモル比が87/13〜20/80であることが好ましい。ビニリデンフルオライド単位/式(1)で表される含フッ素単量体(1)単位のモル比は、22/78以上であることが好ましく、50/50以上であることがより好ましく、60/40以上であることが更に好ましい。
また、他の単量体単位は、全単量体単位の0〜50モル%であることが好ましく、1〜40モル%であることがより好ましい。
上記共重合体は、ビニリデンフルオライド、一般式(1)で表される含フッ素単量体(1)及び他の単量体のみからなる共重合体であることが好ましい。
上記共重合体は、ヨウ素原子及び臭素原子の少なくとも一方を有するものであってもよい。その場合、ヨウ素原子及び臭素原子の含有量の合計は0.001〜10重量%であることが好ましい。
耐燃料性、耐熱性、柔軟性及び耐寒性に優れ、高温で尿素水と接触しても硬化しにくいことから、上記共重合体は、ビニリデンフルオライド及び含フッ素単量体(1)のみからなり、ビニリデンフルオライド単位/含フッ素単量体(1)単位のモル比が87/13〜22/78である共重合体(I)、ビニリデンフルオライド、含フッ素単量体(1)、並びに、ビニリデンフルオライド及び含フッ素単量体(1)と共重合可能な他の単量体のみからなり、ビニリデンフルオライド単位/含フッ素単量体(1)単位のモル比が85/15〜20/80であり、他の単量体単位が全単量体単位の1〜50モル%である共重合体(II)、及び、ビニリデンフルオライド、含フッ素単量体(1)、並びに、ビニリデンフルオライド及び含フッ素単量体(1)と共重合可能な他の単量体からなり、ビニリデンフルオライド単位/含フッ素単量体(1)単位のモル比が85/15〜20/80であり、他の単量体単位が全単量体単位の0〜50モル%であり、ヨウ素原子及び臭素原子の少なくとも一方を有し、その含有量の合計が0.001〜10重量%である共重合体(III)、からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
上記共重合体(I)は、ビニリデンフルオライド及び式(1)で表される含フッ素単量体(1)のみからなり、ビニリデンフルオライド単位/式(1)で表される含フッ素単量体(1)単位のモル比が87/13〜22/78である。
耐燃料性、耐熱性、柔軟性及び耐寒性に優れ、高温で尿素水と接触しても硬化しにくいことから、上記共重合体(I)は、ビニリデンフルオライド単位/式(1)で表される含フッ素単量体(1)単位のモル比が82/18〜60/40であることが好ましい。
上記共重合体(II)は、ビニリデンフルオライド、式(1)で表される含フッ素単量体(1)、並びに、ビニリデンフルオライド及び式(1)で表される含フッ素単量体(1)と共重合可能な他の単量体のみからなる共重合体であり、ビニリデンフルオライド単位/式(1)で表される含フッ素単量体(1)単位のモル比が85/15〜20/80であり、他の単量体単位が全単量体単位の1〜50モル%である。
耐燃料性、耐熱性、柔軟性及び耐寒性に優れ、高温で尿素水と接触しても硬化しにくいことから、上記共重合体(II)は、ビニリデンフルオライド単位/式(1)で表される含フッ素単量体(1)単位のモル比が85/15〜50/50であることが好ましい。より好ましくは、85/15〜60/40である。
耐燃料性、耐熱性、柔軟性及び耐寒性に優れ、高温で尿素水と接触しても硬化しにくいことから、上記共重合体(II)は、他の単量体単位が全単量体単位の1〜40モル%であることが好ましい。他の単量体としては、上述したものが好適である。
上記共重合体(III)は、ビニリデンフルオライド、下記一般式(1):
CH=CFRf (1)
(式中、Rfは炭素数1〜12の直鎖又は分岐したフルオロアルキル基である。)で表される含フッ素単量体(1)、並びに、ビニリデンフルオライド及び上記含フッ素単量体(1)と共重合可能な他の単量体からなる共重合体であり、ビニリデンフルオライド単位/含フッ素単量体(1)単位のモル比が85/15〜20/80であり、他の単量体単位が全単量体単位の0〜50モル%であり、ガラス転移温度が25℃以下であり、ヨウ素原子及び臭素原子の少なくとも一方を有し、その含有量の合計が0.001〜10重量%である。
上記共重合体(III)は、ビニリデンフルオライド及び下記一般式(1):
CH=CFRf (1)
(式中、Rfは炭素数1〜12の直鎖又は分岐したフルオロアルキル基である。)で表される含フッ素単量体(1)のみからなる共重合体、又は、ビニリデンフルオライド、下記一般式(1):
CH=CFRf (1)
(式中、Rfは炭素数1〜12の直鎖又は分岐したフルオロアルキル基である。)で表される含フッ素単量体(1)、並びに、ビニリデンフルオライド及び上記含フッ素単量体(1)と共重合可能な他の単量体のみからなる共重合体であることが好ましい。
この場合、共重合体(III)は、実質的にビニリデンフルオライド、及び、式(1)で表される含フッ素単量体(1)のみからなる共重合体、若しくは、実質的にビニリデンフルオライド、式(1)で表される含フッ素単量体(1)、及び上記他の単量体のみからなる共重合体であるが、本発明の効果を損なわない範囲で、反応性乳化剤を使用して製造したものであってもよい。また、連鎖移動剤に由来するI末端等を含んでいてもよい。
上記共重合体(III)は、ビニリデンフルオライド及び下記一般式(1):
CH=CFRf (1)
(式中、Rfは炭素数1〜12の直鎖又は分岐したフルオロアルキル基である。)で表される含フッ素単量体(1)のみからなる共重合体であり、ビニリデンフルオライド単位/含フッ素単量体(1)単位のモル比が80/20〜20/80であることがより好ましい。
上記共重合体(III)は、また、ビニリデンフルオライド単位/含フッ素単量体(1)単位のモル比が85/15〜50/50であり、他の単量体単位が全単量体単位の1〜50モル%であることも好ましい。
各単量体単位の含有量は、NMR法により測定する値である。
上記共重合体(III)は、ヨウ素原子及び臭素原子の少なくとも一方を有し、その含有量の合計が0.001〜10重量%である。ヨウ素原子及び臭素原子の含有量の合計は、0.01〜5重量%であることが好ましく、0.1〜5重量%であることがより好ましい。ヨウ素含有量の測定は、試料(含フッ素ポリマー)12mgにNaSOを5mg混ぜ、純水20mlにNaCOとKCOとを1対1(重量比)で混合したものを30mg溶解した吸収液を用い、石英製の燃焼フラスコ中、酸素中で燃焼させ、30分放置後、島津20Aイオンクロマトグラフを用い測定することができる。検量線はKI標準溶液、ヨウ素イオン0.5ppmを含むもの又は1.0ppmを含むものを用いることができる。
上記ヨウ素原子及び臭素原子の結合位置は、共重合体(III)の主鎖の末端でも側鎖の末端でもよく、もちろん両者であってもよい。このような共重合体においては、当該ヨウ素末端又は臭素末端が架橋点(架橋部位)となり、架橋密度が高い、架橋した含フッ素ポリマーが得られる他、パーオキサイド架橋をより容易に行うことが可能になる。
上記共重合体(III)は、架橋部位を与える単量体としてヨウ素または臭素含有単量体を使用する、重合開始剤又は連鎖移動剤として臭素化合物又はヨウ素化合物を使用する、ことなどによって製造することができる。
上記共重合体(III)において、他の単量体は、ビニリデンフルオライド及び式(1)で表される含フッ素単量体(1)と共重合可能な単量体であれば特に限定されず、1種又は2種以上の単量体を使用してよい。
上記共重合体(III)において他の単量体は、全単量体単位の0〜50モル%であることが好ましい。1〜50モル%であることがより好ましい。
上記共重合体(III)において、架橋部位を与える単量体としては、たとえば、一般式:
CX =CX−RfCHR
(式中、Xは、水素原子、フッ素原子または−CH、Rfは、フルオロアルキレン基、パーフルオロアルキレン基、フルオロ(ポリ)オキシアルキレン基またはパーフルオロ(ポリ)オキシアルキレン基、Rは、水素原子または−CH、Xは、ヨウ素原子または臭素原子である。)で表されるヨウ素または臭素含有単量体、一般式:
CX =CX−Rf
(式中、Xは、水素原子、フッ素原子または−CH、Rfは、フルオロアルキレン基、パーフルオロアルキレン基、フルオロ(ポリ)オキシアルキレン基またはパーフルオロ(ポリ)オキシアルキレン基、Xは、ヨウ素原子または臭素原子である。)で表されるヨウ素または臭素含有単量体(好ましくは、一般式:CH=CH(CFI(nは2〜8の整数である。)で表されるヨウ素含有単量体)、一般式:
CF=CFO(CFCF(CF)O)(CF−X
(式中、mは0〜5の整数、nは1〜3の整数、Xは、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、ヨウ素原子、又は臭素原子である。)で表される単量体、一般式:
CH=CFCFO(CF(CF)CFO)(CF(CF))−X
(式中、mは0〜5の整数、nは1〜3の整数、Xは、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、ヨウ素原子、臭素原子又は−CHOHである。)で表される単量体、一般式:
CR=CR−Z−CR=CR
(式中、R、R、R、R、R及びR、は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基である。Zは、直鎖又は分岐状で酸素原子を有していてもよい、炭素数1〜18のアルキレン基、炭素数3〜18のシクロアルキレン基、少なくとも部分的にフッ素化している炭素数1〜10のアルキレン若しくはオキシアルキレン基、又は、
−(Q)−CFO−(CFCFO)(CFO)−CF−(Q)
(式中、Qはアルキレンまたはオキシアルキレン基である。pは0または1である。m/nが0.2〜5である。)で表され、分子量が500〜10000である(パー)フルオロポリオキシアルキレン基である。)で表される単量体等が挙げられる。
上記一般式:
CR=CR−Z−CR=CR
で表される化合物としては、例えば、CH=CH−(CF−CH=CH、CH=CH−(CF−CH=CH、CH=CH−(CF−CH=CH、下記式:
CH=CH−Z−CH=CH
(式中、Zは、−CHOCH−CFO−(CFCFO)m1(CFO)n1−CF−CHOCH−で表されるフルオロポリオキシアルキレン基であり、m1/n1は0.5であり、分子量は2000である。)で表される単量体等が挙げられる。
架橋部位を与える単量体としては、CF=CFOCFCF(CF)OCFCFCN、CF=CFOCFCF(CF)OCFCFCOOH、CF=CFOCFCF(CF)OCFCFCHI、CF=CFOCFCFCHI、CH=CFCFOCF(CF)CFOCF(CF)CN、CH=CFCFOCF(CF)CFOCF(CF)COOH、CH=CFCFOCF(CF)CFOCF(CF)CHOH、及び、CH=CHCFCFI、CH=CH(CFCH=CHからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい形態の一つである。
上記架橋部位を与える単量体としては、CF=CFOCFCFCHIが、パーオキサイドを用いた架橋において、架橋密度を向上させて、圧縮永久歪を良好にすることができるので、特に好ましい。
架橋部位を与える単量体としてはまた、たとえば、一般式:
CX =CX−RfCHR
(式中、Xは、水素原子、フッ素原子または−CH、Rfは、フルオロアルキレン基、パーフルオロアルキレン基、フルオロポリオキシアルキレン基またはパーフルオロポリオキシアルキレン基、Rは、水素原子または−CH、Xは、ヨウ素原子または臭素原子である)
で表されるヨウ素または臭素含有単量体、一般式:
CX =CX−Rf
(式中、Xは、水素原子、フッ素原子または−CH、Rfは、フルオロアルキレン基、パーフルオロアルキレン基、フルオロポリオキシアルキレン基またはパーフルオロポリオキシアルキレン基、Xは、ヨウ素原子または臭素原子である)
で表されるヨウ素または臭素含有単量体(好ましくはCH=CH(CFI(nは2〜8の整数である)で表されるヨウ素含有単量体)、一般式:
CF=CFO(CFCF(CF)O)(CF−X
(式中、mは0〜5の整数、nは1〜3の整数、Xはヨウ素原子または臭素原子である)
で表される単量体、及び、一般式:
CH=CFCFO(CF(CF)CFO)(CF(CF))−X
(式中、mは0〜5の整数、nは1〜3の整数、Xはヨウ素原子または臭素原子である)
で表される単量体、からなる群より選択される少なくとも1種の単量体であることも好ましい形態の一つである。このようなヨウ素または臭素含有単量体を上記他の単量体として使用することによって、共重合体(III)を製造することもできる。
共重合体(III)において、架橋部位を与える単量体は、全単量体単位の0.01〜10モル%であることが好ましく、0.01〜2モル%であることがより好ましい。
耐燃料性、耐熱性、柔軟性及び耐寒性に優れ、高温で尿素水と接触しても硬化しにくいことから、上記共重合体は共重合体(III)であることが更に好ましい。
上記共重合体は、耐燃料性、耐熱性、柔軟性及び耐寒性に優れ、高温で尿素水と接触しても硬化しにくいことから、数平均分子量(Mn)が7000〜500000であることが好ましく、重量平均分子量(Mw)が10000〜1000000であることが好ましく、Mw/Mnが1.3〜4.0であることが好ましい。
上記数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、及び、Mw/Mnは、GPC法により測定する値である。
上記共重合体は、成型加工性が良好である点から、100℃におけるムーニー粘度(ML1+10(100℃))が、2以上であることが好ましく、5以上であることがより好ましい。また、同様に成型加工性が良好であるという点から、200以下であることが好ましく、150以下であることがより好ましく、100以下であることがさらに好ましい。ムーニー粘度は、ASTM−D1646およびJIS K6300に準拠して測定した値である。
上記共重合体は、一般的なラジカル重合法により製造することができる。重合形態は、塊状重合、溶液重合、懸濁重合及び乳化重合のいずれの形態でもよいが、工業的に実施が容易であることから、乳化重合であることが好ましい。
上記の重合においては、重合開始剤、連鎖移動剤、界面活性剤、及び、溶媒を使用することができ、それぞれ従来公知のものを使用することができる。
上記共重合体の重合において、重合開始剤として油溶性ラジカル重合開始剤、または水溶性ラジカル開始剤を使用できる。
油溶性ラジカル重合開始剤としては、公知の油溶性の過酸化物であってよく、たとえばジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジsec−ブチルパーオキシジカーボネートなどのジアルキルパーオキシカーボネート類、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシピバレートなどのパーオキシエステル類、ジt−ブチルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド類などが、また、ジ(ω−ハイドロ−ドデカフルオロヘプタノイル)パーオキサイド、ジ(ω−ハイドロ−テトラデカフルオロヘプタノイル)パーオキサイド、ジ(ω−ハイドロ−ヘキサデカフルオロノナノイル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロブチリル)パーオキサイド、ジ(パーフルパレリル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロヘキサノイル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロヘプタノイル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロオクタノイル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロノナノイル)パーオキサイド、ジ(ω−クロロ−ヘキサフルオロブチリル)パーオキサイド、ジ(ω−クロロ−デカフルオロヘキサノイル)パーオキサイド、ジ(ω−クロロ−テトラデカフルオロオクタノイル)パーオキサイド、ω−ハイドロ−ドデカフルオロヘプタノイル−ω−ハイドロヘキサデカフルオロノナノイル−パーオキサイド、ω−クロロ−ヘキサフルオロブチリル−ω−クロ−デカフルオロヘキサノイル−パーオキサイド、ω−ハイドロドデカフルオロヘプタノイル−パーフルオロブチリル−パーオキサイド、ジ(ジクロロペンタフルオロブタノイル)パーオキサイド、ジ(トリクロロオクタフルオロヘキサノイル)パーオキサイド、ジ(テトラクロロウンデカフルオロオクタノイル)パーオキサイド、ジ(ペンタクロロテトラデカフルオロデカノイル)パーオキサイド、ジ(ウンデカクロロドトリアコンタフルオロドコサノイル)パーオキサイドのジ[パーフロロ(またはフルオロクロロ)アシル]パーオキサイド類などが代表的なものとしてあげられる。
水溶性ラジカル重合開始剤としては、公知の水溶性過酸化物であってよく、たとえば、過硫酸、過ホウ酸、過塩素酸、過リン酸、過炭酸などのアンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、t−ブチルパーマレエート、t−ブチルハイドロパーオキサイドなどがあげられる。サルファイト類、亜硫酸塩類のような還元剤も併せて含んでもよく、その使用量は過酸化物に対して0.1〜20倍であってよい。
ラジカル重合開始剤の添加量は、特に限定はないが、重合速度が著しく低下しない程度の量(たとえば、数ppm対水濃度)以上を重合の初期に一括して、または逐次的に、または連続して添加すればよい。上限は、装置面から重合反応熱を除熱出来る範囲である。
界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤などが使用でき、パーフルオロオクタン酸アンモニウム、パーフルオロヘキサン酸アンモニウムなどの炭素数4〜20の直鎖又は分岐した含フッ素アニオン性界面活性剤が好ましい。添加量(対重合水)は、好ましくは10〜5000ppmである。より好ましくは、50〜5000ppmである。
また、界面活性剤として反応性乳化剤を使用することができる。反応性乳化剤は、不飽和結合と親水基とをそれぞれ1つ以上有する化合物であれば特に限定されないが、例えば、CH=CFCFOCF(CF)CFOCF(CF)COONH、CH=CFCFCF(CF)OCFCFCOONH、CF=CFOCFCF(CF)OCF(CF)COONHがあげられる。添加量(対重合水)は、好ましくは10〜5000ppmである。より好ましくは、50〜5000ppmである。
溶媒としては、連鎖移動性を持たない溶媒であることが好ましい。溶液重合の場合、ジクロロペンタフルオロプロパン(R−225)があげられ、乳化重合及び懸濁重合の場合、水、水と水溶性有機溶媒との混合物、又は、水と非水溶性有機溶媒との混合物があげられる。
上記共重合体(I)及び(II)の重合において、上記連鎖移動剤としては、たとえばマロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、コハク酸ジメチルなどのエステル類のほか、イソペンタン、メタン、エタン、プロパン、イソプロパノール、アセトン、各種メルカプタン、四塩化炭素、シクロヘキサンなどがあげられる。
連鎖移動剤として臭素化合物又はヨウ素化合物を使用してもよい。臭素化合物又はヨウ素化合物を使用して行う重合方法としては、たとえば、実質的に無酸素状態で、臭素化合物又はヨウ素化合物の存在下に、加圧しながら水媒体中で乳化重合を行う方法があげられる(ヨウ素移動重合法)。使用する臭素化合物又はヨウ素化合物の代表例としては、たとえば、一般式:
Br
(式中、xおよびyはそれぞれ0〜2の整数であり、かつ1≦x+y≦2を満たすものであり、Rは炭素数1〜16の飽和もしくは不飽和のフルオロ炭化水素基またはクロロフルオロ炭化水素基、または炭素数1〜3の炭化水素基であり、酸素原子を含んでいてもよい)で表される化合物があげられる。臭素化合物又はヨウ素化合物を使用することによって、ヨウ素または臭素が重合体に導入され、架橋点として機能する。
ヨウ素化合物としては、たとえば1,3−ジヨードパーフルオロプロパン、2−ヨードパーフルオロプロパン、1,3−ジヨード−2−クロロパーフルオロプロパン、1,4−ジヨードパーフルオロブタン、1,5−ジヨード−2,4−ジクロロパーフルオロペンタン、1,6−ジヨードパーフルオロヘキサン、1,8−ジヨードパーフルオロオクタン、1,12−ジヨードパーフルオロドデカン、1,16−ジヨードパーフルオロヘキサデカン、ジヨードメタン、1,2−ジヨードエタン、1,3−ジヨード−n−プロパン、CFBr、BrCFCFBr、CFCFBrCFBr、CFClBr、BrCFCFClBr、CFBrClCFClBr、BrCFCFCFBr、BrCFCFBrOCF、1−ブロモ−2−ヨードパーフルオロエタン、1−ブロモ−3−ヨードパーフルオロプロパン、1−ブロモ−4−ヨードパーフルオロブタン、2−ブロモ−3−ヨードパーフルオロブタン、3−ブロモ−4−ヨードパーフルオロブテン−1、2−ブロモ−4−ヨードパーフルオロブテン−1、ベンゼンのモノヨードモノブロモ置換体、ジヨードモノブロモ置換体、ならびに(2−ヨードエチル)および(2−ブロモエチル)置換体などがあげられ、これらの化合物は、単独で使用してもよく、相互に組み合わせて使用することもできる。
これらのなかでも、重合反応性、架橋反応性、入手容易性などの点から、1,4−ジヨードパーフルオロブタン、1,6−ジヨードパーフルオロヘキサン、2−ヨードパーフルオロプロパンを用いるのが好ましい。
上記共重合体(III)の重合においては、連鎖移動剤として臭素化合物又はヨウ素化合物を使用することが好ましい。臭素化合物又はヨウ素化合物を使用して行う重合方法としては、たとえば、実質的に無酸素状態で、臭素化合物又はヨウ素化合物の存在下に、加圧しながら水媒体中で乳化重合を行う方法があげられる(ヨウ素移動重合法)。使用する臭素化合物又はヨウ素化合物の代表例としては、たとえば、一般式:
Br
(式中、xおよびyはそれぞれ0〜2の整数であり、かつ1≦x+y≦2を満たすものであり、Rは炭素数1〜16の飽和もしくは不飽和のフルオロ炭化水素基またはクロロフルオロ炭化水素基、または炭素数1〜3の炭化水素基であり、酸素原子を含んでいてもよい)で表される化合物があげられる。臭素化合物又はヨウ素化合物を使用することによって、ヨウ素または臭素が重合体に導入され、架橋点として機能する。
ヨウ素化合物としては、たとえば1,3−ジヨードパーフルオロプロパン、2−ヨードパーフルオロプロパン、1,3−ジヨード−2−クロロパーフルオロプロパン、1,4−ジヨードパーフルオロブタン、1,5−ジヨード−2,4−ジクロロパーフルオロペンタン、1,6−ジヨードパーフルオロヘキサン、1,8−ジヨードパーフルオロオクタン、1,12−ジヨードパーフルオロドデカン、1,16−ジヨードパーフルオロヘキサデカン、ジヨードメタン、1,2−ジヨードエタン、1,3−ジヨード−n−プロパン、CFBr、BrCFCFBr、CFCFBrCFBr、CFClBr、BrCFCFClBr、CFBrClCFClBr、BrCFCFCFBr、BrCFCFBrOCF、1−ブロモ−2−ヨードパーフルオロエタン、1−ブロモ−3−ヨードパーフルオロプロパン、1−ブロモ−4−ヨードパーフルオロブタン、2−ブロモ−3−ヨードパーフルオロブタン、3−ブロモ−4−ヨードパーフルオロブテン−1、2−ブロモ−4−ヨードパーフルオロブテン−1、ベンゼンのモノヨードモノブロモ置換体、ジヨードモノブロモ置換体、ならびに(2−ヨードエチル)および(2−ブロモエチル)置換体などがあげられ、これらの化合物は、単独で使用してもよく、相互に組み合わせて使用することもできる。
これらのなかでも、重合反応性、架橋反応性、入手容易性などの点から、1,4−ジヨードパーフルオロブタン、1,6−ジヨードパーフルオロヘキサン、2−ヨードパーフルオロプロパンを用いるのが好ましい。
上記共重合体(III)の重合においては、上記連鎖移動剤として、たとえばマロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、コハク酸ジメチルなどのエステル類のほか、イソペンタン、メタン、エタン、プロパン、イソプロパノール、アセトン、各種メルカプタン、四塩化炭素、シクロヘキサンなどを使用することもできる。
上記共重合体の重合において、重合温度、重合圧力及び重合時間は、溶媒や重合開始剤の種類によって異なるが、−15〜150℃、大気圧〜6.5MPa、1〜24時間であってよい。特に、溶液重合において重合開始剤としてフッ素原子を含有する油溶性ラジカル重合開始剤を使用する場合、重合温度が−15〜50℃であることが好ましく、10〜35℃であることがより好ましい。乳化重合及び懸濁重合においてフッ素原子を含有する油溶性ラジカル重合開始剤を使用する場合、重合温度が30〜95℃であることが好ましい。重合開始剤として水溶性ラジカル重合開始剤を使用する場合、重合温度が0〜100℃であることが好ましく、10〜95℃であることがより好ましい。
重合圧力は、尿素SCRシステム用部品の圧縮永久歪の値が良好になるため、また、重合速度が上昇し、生産性が向上するため、1.0MPa以上が好ましく、2.0MPa以上がより好ましく、3.0MPa以上が更に好ましく、4.5MPa以上が最も好ましい。
上記共重合体は、水性分散液、粉末等のいかなる形態であってもよい。
上記共重合体の粉末は、乳化重合の場合、重合上がりの分散液を凝析させ、水洗し、脱水し、乾燥することによって得ることができる。上記凝析は、硫酸アルミニウム等の無機塩又は無機酸を添加するか、機械的な剪断力を与えるか、分散液を凍結させることによって行うことができる。懸濁重合の場合は、重合上がりの分散液から回収し、乾燥することにより得ることができる。溶液重合の場合は、含フッ素ポリマーを含む溶液をそのまま乾燥させて得ることができるし、貧溶媒を滴下して精製することによっても得ることができる。
上記共重合体としては、1種を用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。特に、分子構造の異なる2種類の共重合体を併用する形態であってもよい。
上記分子構造の異なる2種類の共重合体を併用する形態としては、分子構造の異なる共重合体(I)を2種類用いる形態、分子構造の異なる共重合体(II)を2種類用いる形態、分子構造の異なる共重合体(III)を2種類用いる形態、1種類の共重合体(I)と1種類の共重合体(II)を併用する形態、1種類の共重合体(I)と1種類の共重合体(III)を併用する形態、1種類の共重合体(II)と1種類の共重合体(III)を併用する形態が挙げられる。
上述のように、上記共重合体として2種類の含フッ素ポリマーを併用する場合には、1種類が分岐型含フッ素ポリマーであり、もう1種類が直鎖型含フッ素ポリマーであることが好ましい。より好ましくは、国際公開第2009/119409号パンフレットに記載されている、1種類が(A)パーオキサイド架橋可能な架橋部位を有し、数平均分子量が1,000〜300,000の範囲にあり、かつ絶対重量分子量および固有粘度を横軸が絶対重量分子量で縦軸が固有粘度であるマーク−ハウィンプロットにプロットしたときのマーク−ハウィン勾配aが0.6未満である分岐型含フッ素ポリマーであり、もう1種類が(B)数平均分子量が1,000〜250,000の範囲にあり、かつ絶対重量分子量および固有粘度を横軸が絶対重量分子量で縦軸が固有粘度であるマーク−ハウィンプロットにプロットしたときのマーク−ハウィン勾配aが0.6以上である直鎖型含フッ素ポリマーである形態、又は、1種類が(A)少なくとも1種のフルオロオレフィンを含むエチレン性不飽和化合物と、一般式:
CY =CYRf
(式中、Y、Yはフッ素原子、水素原子または−CH;Rfはエーテル結合性酸素原子を有していてもよく水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換された直鎖状または分岐状の含フッ素アルキレン基;Xはヨウ素原子または臭素原子)で示される化合物とを共重合させる際に、上記一般式で示される化合物の添加を、重合開始剤添加後に重合系内に添加されるエチレン性不飽和化合物の全添加量の0〜10質量%添加した時期に開始することを特徴とする製造方法によって得られた分岐型含フッ素ポリマーであり、もう1種類が(B)数平均分子量が1,000〜250,000の範囲にあり、かつ絶対重量分子量および固有粘度を横軸が絶対重量分子量で縦軸が固有粘度であるマーク−ハウィンプロットにプロットしたときのマーク−ハウィン勾配aが0.6以上である直鎖型含フッ素ポリマーである形態である。
このように、本発明における含フッ素ポリマーとしては、1種類が共重合体(II)若しくは共重合体(III)であって、パーオキサイド架橋可能な架橋部位を有し、数平均分子量が1,000〜300,000の範囲にあり、かつ絶対重量分子量および固有粘度を横軸が絶対重量分子量で縦軸が固有粘度であるマーク−ハウィンプロットにプロットしたときのマーク−ハウィン勾配aが0.6未満である分岐型含フッ素ポリマーであるか、又は、少なくとも1種のフルオロオレフィンを含むエチレン性不飽和化合物と、一般式:
CY =CYRf
(式中、Y、Yはフッ素原子、水素原子または−CH;Rfはエーテル結合性酸素原子を有していてもよく水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換された直鎖状または分岐状の含フッ素アルキレン基;Xはヨウ素原子または臭素原子)で示される化合物とを共重合させる際に、上記一般式で示される化合物の添加を、重合開始剤添加後に重合系内に添加されるエチレン性不飽和化合物の全添加量の0〜10質量%添加した時期に開始することを特徴とする製造方法によって得られた分岐型含フッ素ポリマーであり、もう1種類が共重合体(I)、共重合体(II)又は共重合体(III)であって、数平均分子量が1,000〜250,000の範囲にあり、かつ絶対重量分子量および固有粘度を横軸が絶対重量分子量で縦軸が固有粘度であるマーク−ハウィンプロットにプロットしたときのマーク−ハウィン勾配aが0.6以上である直鎖型含フッ素ポリマーである形態も好ましい形態である。
本発明の尿素SCRシステム用部品は、上記含フッ素ポリマーと架橋剤とを含む架橋性組成物を架橋して得られる。
本発明の尿素SCRシステム用部品は、上記架橋性組成物を架橋及び成形して得られるものであることが好ましい。本発明の尿素SCRシステム用部品は、上記架橋性組成物を成形し、得られた成形品を架橋することにより製造することもできるし、成形と架橋とを同時に行うことによって製造することもできる。
上記架橋は、使用する架橋剤などの種類により適宜決めればよいが、通常、150〜300℃の温度で、1分〜24時間焼成する。また、常圧、加圧、減圧下においても、また、空気中においても、架橋することができる。
架橋方法としては、特に限定されず、スチーム架橋、加圧成形法、加熱により架橋反応が開始される通常の方法が採用でき、常温常圧での放射線架橋法であってもよい。
最初の架橋処理(1次架橋という)を施した後に2次架橋と称される後処理工程を施してもよい。
上記成形は、特に限定されず、例えば、圧縮成形、押出し成形、トランスファー成形、射出成形等が挙げられる。
上記架橋性組成物は、上記含フッ素ポリマーと架橋剤とを含む。
上記架橋性組成物において、架橋剤の配合量は含フッ素ポリマー100質量部に対して0.01〜10質量部であり、好ましくは0.1〜5質量部である。架橋剤が、0.01質量部より少ないと、架橋度が不足するため、尿素SCRシステム用部品の性能が損なわれる傾向があり、10質量部をこえると、架橋密度が高くなりすぎるため架橋時間が長くなることに加え、経済的にも好ましくない。
上記架橋剤としては、ポリアミン架橋、ポリオール架橋及びパーオキサイド架橋で通常使用される架橋剤であれば特に限定されないが、ポリアミン化合物、ポリヒドロキシ化合物及び有機過酸化物からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
ポリアミン化合物としては、たとえば、ヘキサメチレンジアミンカーバメート、N,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ビス(アミノシクロヘキシル)メタンカルバメートなどがあげられる。これらの中でも、N,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサメチレンジアミンが好ましい。
ポリヒドロキシ化合物としては、耐熱性に優れる点からポリヒドロキシ芳香族化合物が好適に用いられる。
上記ポリヒドロキシ芳香族化合物としては、特に限定されず、たとえば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下、ビスフェノールAという)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)パーフルオロプロパン(以下、ビスフェノールAFという)、レゾルシン、1,3−ジヒドロキシベンゼン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、4,4’―ジヒドロキシジフェニル、4,4’−ジヒドロキシスチルベン、2,6−ジヒドロキシアントラセン、ヒドロキノン、カテコール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン(以下、ビスフェノールBという)、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)吉草酸、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)テトラフルオロジクロロプロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、トリ(4−ヒドロキシフェニル)メタン、3,3’,5,5’−テトラクロロビスフェノールA、3,3’,5,5’−テトラブロモビスフェノールAなどがあげられる。これらのポリヒドロキシ芳香族化合物は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩などであってもよいが、酸を用いて共重合体を凝析した場合は、上記金属塩は用いないことが好ましい。
架橋剤がポリヒドロキシ化合物である場合、上記架橋性組成物は架橋促進剤を含むことが好ましい。架橋促進剤は、含フッ素ポリマー主鎖の脱フッ酸反応における分子内二重結合の生成と、生成した二重結合へのポリヒドロキシ化合物の付加を促進する。
架橋促進剤としては、オニウム化合物があげられ、オニウム化合物のなかでも、第4級アンモニウム塩等のアンモニウム化合物、第4級ホスホニウム塩等のホスホニウム化合物、オキソニウム化合物、スルホニウム化合物、環状アミン、及び、1官能性アミン化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、第4級アンモニウム塩及び第4級ホスホニウム塩からなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましい。
第4級アンモニウム塩としては特に限定されず、たとえば、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムクロライド、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムアイオダイド、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムハイドロキサイド、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムメチルスルフェート、8−エチル−1,8―ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムブロミド、8−プロピル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムブロミド、8−ドデシル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムクロライド、8−ドデシル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムハイドロキサイド、8−エイコシル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムクロライド、8−テトラコシル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムクロライド、8−ベンジル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムクロライド(以下、DBU−Bとする)、8−ベンジル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムハイドロキサイド、8−フェネチル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7―ウンデセニウムクロライド、8−(3−フェニルプロピル)−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムクロライドなどがあげられる。これらの中でも、架橋性及び尿素SCRシステム用部品の物性が優れる点から、DBU−Bが好ましい。
また、第4級ホスホニウム塩としては特に限定されず、たとえば、テトラブチルホスホニウムクロライド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド(以下、BTPPCとする)、ベンジルトリメチルホスホニウムクロライド、ベンジルトリブチルホスホニウムクロライド、トリブチルアリルホスホニウムクロライド、トリブチル−2−メトキシプロピルホスホニウムクロライド、ベンジルフェニル(ジメチルアミノ)ホスホニウムクロライドなどをあげることができ、これらの中でも、架橋性及び尿素SCRシステム用部品の物性が優れる点から、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド(BTPPC)が好ましい。
また、架橋促進剤として、第4級アンモニウム塩、第4級ホスホニウム塩とビスフェノールAFの固溶体、特開平11−147891号公報に開示されている塩素フリー架橋促進剤を用いることもできる。
架橋促進剤の配合量は、含フッ素ポリマー100質量部に対して、0.01〜8質量部であることが好ましく、より好ましくは0.02〜5質量部である。架橋促進剤が、0.01質量部未満であると、含フッ素ポリマーの架橋が充分に進行せず、得られる部品の耐燃料性、耐熱性、柔軟性及び耐寒性が低下する傾向があり、8質量部をこえると、架橋性組成物の成形加工性が低下する傾向がある。
有機過酸化物としては、熱や酸化還元系の存在下で容易にラジカルを発生し得る有機過酸化物であればよく、たとえば1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α−ビス(t−ブチルパーオキシ)−p−ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−ヘキシン−3、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゼン、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエイトなどをあげることができる。これらの中でも、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−ヘキシン−3が好ましい。
架橋剤が有機過酸化物である場合、上記架橋性組成物は架橋助剤を含むことが好ましい。架橋助剤としては、例えば、トリアリルシアヌレート、トリメタリルイソシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)、トリアクリルホルマール、トリアリルトリメリテート、N,N′−m−フェニレンビスマレイミド、ジプロパギルテレフタレート、ジアリルフタレート、テトラアリルテレフタレートアミド、トリアリルホスフェート、ビスマレイミド、フッ素化トリアリルイソシアヌレート(1,3,5−トリス(2,3,3−トリフルオロ−2−プロペニル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリオン)、トリス(ジアリルアミン)−S−トリアジン、亜リン酸トリアリル、N,N−ジアリルアクリルアミド、1,6−ジビニルドデカフルオロヘキサン、ヘキサアリルホスホルアミド、N,N,N′,N′−テトラアリルフタルアミド、N,N,N′,N′−テトラアリルマロンアミド、トリビニルイソシアヌレート、2,4,6−トリビニルメチルトリシロキサン、トリ(5−ノルボルネン−2−メチレン)シアヌレート、トリアリルホスファイトなどがあげられる。これらの中でも、架橋性及び尿素SCRシステム用部品の物性が優れる点から、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)が好ましい。
架橋助剤の配合量は、含フッ素ポリマー100質量部に対して0.01〜10質量部であり、好ましくは0.1〜5.0質量部である。架橋助剤が、0.01質量部より少ないと、架橋時間が実用に耐えないほど長くなる傾向があり、10質量部をこえると、架橋時間が速くなり過ぎることに加え、尿素SCRシステム用部品の圧縮永久歪も低下する傾向がある。
架橋剤としてポリアミン化合物を使用するポリアミン架橋は、従来と同様に行うことができる。たとえば、上記含フッ素ポリマーと架橋剤、要すれば架橋促進剤、さらには適宜混合可能な他の添加剤とをロール練り後金型に入れ加圧して1次架橋し、ついで2次架橋する方法があげられる。一般に1次架橋の条件は、温度100〜200℃で、時間5〜120分間、圧力2〜10MPa程度の範囲から採用され、2次架橋の条件は温度150〜300℃で、時間30分間〜30時間程度の範囲から採用される。
架橋剤としてポリヒドロキシ化合物を使用するポリオール架橋は、従来と同様に行うことができる。たとえば、上記含フッ素ポリマーと架橋剤、要すれば架橋促進剤、さらには適宜混合可能な他の添加剤とをロール練り後金型に入れ加圧して1次架橋し、ついで2次架橋する方法があげられる。混練はインターナルミキサー、バンバリーミキサーなどが好ましく使用できる。一般に1次架橋は、2〜10MPa、100〜200℃で5〜60分間行うことができ、2次架橋は150〜300℃で30分間〜30時間行うことができる。
架橋剤として有機過酸化物を使用するパーオキサイド架橋は、従来と同様に行うことができる。たとえば、上記含フッ素ポリマーと架橋剤、要すれば架橋促進剤、さらには適宜混合可能な他の添加剤とをロール練り後金型に入れ加圧して1次架橋し、ついで2次架橋する方法があげられる。一般に1次架橋は、2〜10MPa、100〜200℃で5〜60分間行うことができ、2次架橋は150〜300℃で30分間〜30時間行うことができる。
含フッ素ポリマーが共重合体(III)である場合、ヨウ素原子及び臭素原子の少なくとも一方を有し、その含有量の合計が0.001〜10重量%であるため、ヨウ素末端又は臭素末端が架橋点(架橋部位)となり、架橋密度を更に高めることができる。
含フッ素ポリマーが共重合体(III)である場合、架橋性組成物は、架橋剤として有機過酸化物を含むことがより好ましい。
上記共重合体(III)は、ヨウ素原子及び臭素原子の少なくとも一方を有し、その含有量の合計が0.001〜10重量%であるため、有機過酸化物を含むことで、パーオキサイド架橋をより容易に行うことが可能になる。有機過酸化物としては、上述したものが挙げられ、中でも、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン及び2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−ヘキシン−3の少なくとも1種の化合物であることが好ましい。また、上記架橋性組成物は架橋助剤を含むことが好ましく、架橋助剤としては上述したものが挙げられ、中でも、架橋性及び成形品の物性が優れる点から、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)が好ましい。
含フッ素ポリマーが共重合体(III)である場合、架橋性組成物の架橋助剤の配合量は、含フッ素ポリマー100質量部に対して0.01〜10質量部であり、好ましくは0.1〜5.0質量部である。架橋助剤が、0.01質量部より少ないと、架橋時間が実用に耐えないほど長くなる傾向があり、10質量部をこえると、架橋時間が速くなり過ぎることに加え、尿素SCRシステム用部品の圧縮永久歪も低下する傾向がある。
含フッ素ポリマーが共重合体(III)である場合、架橋性組成物の架橋条件は、使用する架橋剤などの種類により適宜決めればよいが、通常、150〜300℃の温度で、1分〜24時間焼成する。また、常圧、加圧、減圧下においても、また、空気中においても、架橋することができる。
含フッ素ポリマーが共重合体(III)である場合、架橋性組成物は、架橋剤として有機過酸化物を含み、パーオキサイド架橋により架橋するものであることが好ましい。架橋剤として有機過酸化物を使用するパーオキサイド架橋は、従来と同様に行うことができる。たとえば、共重合体(III)と架橋剤、要すれば架橋促進剤、さらには適宜混合可能な他の添加剤とをロール練り後金型に入れ加圧して1次架橋し、ついで2次架橋する方法があげられる。一般に1次架橋は、2〜10MPa、100〜200℃で5〜60分間行うことができ、2次架橋は150〜300℃で30分間〜30時間行うことができる。
上記架橋性組成物は充填剤を含むことも好ましい。充填剤としては、酸化カルシウム、酸化チタン、酸化アルミニウムなどの金属酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウムなどの金属水酸化物;炭酸マグネシウム、炭酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウムなどの炭酸塩;ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸アルミニウムなどのケイ酸塩;硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩;合成ハイドロタルサイト、二硫化モリブデン、硫化鉄、硫化銅などの金属硫化物;ケイ藻土、アスベスト、リトポン(硫化亜鉛/硫化バリウム)、グラファイト、カーボンブラック、フッ化カーボン、フッ化カルシウム、コークス、石英微粉末、亜鉛華、タルク、雲母粉末、ワラストナイト、炭素繊維、アラミド繊維、各種ウィスカー、ガラス繊維、有機補強剤、有機充填剤、ポリテトラフルオロエチレン、マイカ、シリカ、セライト、クレー等があげられる。
上記架橋性組成物は可塑剤を含むことも好ましい。可塑剤としては、ジオクチルフタル酸、ペンタエリスリトール等があげられる。
上記架橋性組成物は加工助剤を含むことも好ましい、加工助剤としては、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、ラウリン酸などの高級脂肪酸;ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸亜鉛などの高級脂肪酸塩;ステアリン酸アミド、オレイン酸アミドなどの高級脂肪酸アミド;オレイン酸エチルなどの高級脂肪酸エステル、ステアリルアミン、オレイルアミンなどの高級脂肪族アミン;カルナバワックス、セレシンワックスなどの石油系ワックス;エチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールなどのポリグリコール;ワセリン、パラフィンなどの脂肪族炭化水素;シリコーン系オイル、シリコーン系ポリマー、低分子量ポリエチレン、フタル酸エステル類、リン酸エステル類、ロジン、(ハロゲン化)ジアルキルアミン、界面活性剤、スルホン化合物、フッ素系助剤等があげられる。
上記架橋性組成物は受酸剤、離型剤、顔料、難燃剤、滑剤、光安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、発泡剤、香料、オイル、柔軟化剤などを、本発明の効果に影響を及ぼさない範囲で含んでもよい。
上記架橋性組成物は溶剤を含むものであってもよい。含フッ素ポリマーが溶剤に溶解する場合は塗料として使用することができる。上記溶剤としては、ケトン系溶剤、エステル系溶剤等があげられる。
上記架橋性組成物は、上記含フッ素ポリマーとは異なる他のポリマーを含んでもよい。他のポリマーとしては、ニトリルゴム、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、フルオロシリコーンゴム、シリコーンゴム、含フッ素熱可塑性エラストマー、ポリフッ化ビニリデン等があげられる。
上記架橋性組成物は、少なくとも上記含フッ素ポリマー、及び、架橋剤、並びに、所望により上述した架橋促進剤等を、混練して得られたものであることが好ましい。
上記混練には、オープンロール、バンバリーミキサー、加圧ニーダー、押出機等を使用できるが、高剪断力を加えることができる点で、加圧ニーダー又は二軸押出機等の押出機を用いることが好ましい。
本発明は、また、尿素SCRシステムにおいて、尿素水と接触する尿素SCRシステム用部品の硬化を防止又は低減する方法であって、
ガラス転移温度が25℃以下である含フッ素ポリマーと架橋剤とを含む架橋性組成物を架橋して前記尿素SCRシステム用部品を製造する工程を含み、
前記含フッ素ポリマーは、ビニリデンフルオライド及び下記一般式(1):
CH=CFRf (1)
(式中、Rfは炭素数1〜12の直鎖又は分岐したフルオロアルキル基である。)
で表される含フッ素単量体(1)からなる共重合体である
ことを特徴とする方法でもある。
つぎに本発明を実施例をあげて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例の各数値は以下の方法により測定した。
共重合体組成
NMR法により測定した。
測定装置:バリアン社製 VNMRS400
共鳴周波数:376.04(Sfrq)
パルス波:30°(pw=6.8)
ガラス転移温度(Tg)
示差走査熱量計(日立テクノサイエンス社製、X−DSC823e)を用い、−75℃まで冷却した後、試料10mgを20℃/分で昇温することによりDSC曲線を得て、DSC(Differential scanning calorimetry:示差走査熱量測定)曲線の二次転移前後のベースラインの延長線と、DSC曲線の変曲点における接線との交点を示す温度をガラス転移温度とした。
ヨウ素含有量測定
試料(得られたポリマー)12mgにNaSOを5mg混ぜ、純水20mlにNaCOとKCOとを1対1(重量比)で混合したものを30mg溶解した吸収液を用い、石英製のフラスコ中、酸素中で燃焼させ、30分放置後、島津20Aイオンクロマトグラフを用い測定することができる。検量線はKI標準溶液、ヨウ素イオン0.5ppmを含むもの及び1.0ppmを含むものを用いて測定した。
架橋特性
JIS K6300−2に準じて、キュラストメーターII型(JSR株式会社製)にて最低トルク(ML)、最高トルク(MH)、誘導時間(T10)及び最適加硫時間(T90)を測定した。
100%モデュラス(M100)
JIS K6251に準じて測定した。
引張破断強度(Tb)
JIS K6251に準じて測定した。
引張破断伸び(Eb)
JIS K6251に準じて測定した。
硬度(Hs〔Shore A,peak〕)
JIS K6253に準じ、デュロメータ タイプAにて測定した(ピーク値及び1s後)。
比重
JIS K6268に準じて密度を測定して求めた。
耐燃料油性試験
Fuel C(イソオクタン/トルエン=50/50体積%)、 CE10(イソオクタン/トルエン/エタノール=45/45/10体積%)又はCE20(イソオクタン/トルエン/エタノール=40/40/20体積%)に60℃×70時間浸漬させた時の体積変化率を測定した。
圧縮永久歪試験
P−24 Oリングに成形した尿素SCRシステム用部品について、JIS K6262に準拠して200℃×70時間経過後、200℃×240時間経過後及び200℃×500時間経過後の圧縮永久歪を測定した。
尿素水浸漬試験
Ad Blue(登録商標)(32.5%尿素水溶液)を用いて、80℃および120℃で168時間浸漬試験を行った。浸漬試験後の100%モデュラス(M100)、引張破断強度(Tb)、引張破断伸び(Eb)、硬度(Hs〔Shore A,peak〕)、体積膨潤率(ΔV)を測定し、浸漬前の値に対する変化率を求めた。ΔVは、試料片を所定の条件で浸漬した後の体積の変化率(膨潤の程度を表す。)であり、試料片の元の体積をVo、試験後の体積をVとしたとき、ΔV=(V−Vo)/Vo×100で表される。体積は空気中の重さと、水中での重さから計算する。
実施例及び比較例で用いた表1に記載の各材料を以下に示す。
フッ素ゴム1:VdF/2,3,3,3−テトラフルオロプロペン=71/29モル%、ガラス転移温度 −6℃、ヨウ素含有量 0.16重量%
フッ素ゴム2:VdF/2,3,3,3−テトラフルオロプロペン=77/23モル%、ガラス転移温度 −13℃、ヨウ素含有量 0.12重量%
フッ素ゴム3:VdF/2,3,3,3−テトラフルオロプロペン=80/20モル%、ガラス転移温度 −15℃、ヨウ素含有量 0.14重量%
フッ素ゴム4:VdF/HFP=78/22モル%、ガラス転移温度 −20℃、ヨウ素含有量 0.18重量%
フッ素ゴム5:TFE/Pr=55/45モル%、ガラス転移温度 3℃
カーボンブラック
トリアリルイソシアヌレート
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン
1,3−ビス(t−ブチルパーオキシ)−ジイソプロピルベンゼン
ステアリン酸ナトリウム
MgO:酸化マグネシウム
製造例1〜5
表1に示す組成の架橋性組成物1〜3を製造した。また、比較用に下記表1に示す組成で架橋性組成物4〜5を製造した。
架橋性組成物1〜5は、8インチオーブンロールを用い、フッ素ゴム1〜5(生ゴム)と各種添加剤とを表1に示す量で配合し、通常の方法で混合した。
Figure 2016131953
製造例1〜5で製造した架橋性組成物1〜5を用いて、加硫特性を調べた。加硫特性は、JIS K6300−2に準じて、RUBBER PROCESSANALY ANALYZER RPA2000(ALPHA TECHNOLOGIES社製)にて最低トルク(ML)、最高トルク(MH)、誘導時間(T10)及び最適加硫時間(T90)を測定した。結果を下記表2に示す。
実施例1〜3及び比較例1〜2
架橋性組成物1〜5を架橋させた成形品(P−24 Oリングに成形した尿素SCRシステム用部品)に対して、機械特性、圧縮永久歪み、低温性、耐燃料油性を調べた。低温性は、JIS K 6261に準じて、TR試験を行い、形状の復元性を測定した。結果を下記表2に示す。
Figure 2016131953
架橋性組成物1〜3は速い加硫速度を有しており、また、架橋性組成物1〜3から作製された尿素SCRシステム用部品は、良好な加工性、圧縮永久歪み(シール性)及び耐燃料油性を有していた。また、架橋性組成物2〜3から作製された尿素SCRシステム用部品は特に低温性がよい。
次に、架橋性組成物1〜5から得られた尿素SCRシステム用部品に対して、尿素水浸漬試験を実施した。結果を下記表3に示す。
Figure 2016131953
以上の結果から、本発明の尿素SCRシステム用部品は、高温下で尿素水と接触しても、引張破断強度、伸びにも変化がないことが分かる。
10 尿素SCRシステム
11、14 酸化触媒
12 排気パイプ
13 SCR触媒
15 タンク
16 ポンプ
17 噴射装置
18 尿素水
19 尿素水供給パイプ

Claims (7)

  1. ガラス転移温度が25℃以下である含フッ素ポリマーと架橋剤とを含む架橋性組成物を架橋して得られ、
    前記含フッ素ポリマーは、ビニリデンフルオライド及び下記一般式(1):
    CH=CFRf (1)
    (式中、Rfは炭素数1〜12の直鎖又は分岐したフルオロアルキル基である。)
    で表される含フッ素単量体(1)からなる共重合体である
    ことを特徴とする尿素SCRシステム用部品。
  2. 共重合体は、
    ビニリデンフルオライド及び含フッ素単量体(1)のみからなり、ビニリデンフルオライド単位/含フッ素単量体(1)単位のモル比が87/13〜22/78である共重合体(I)、
    ビニリデンフルオライド、含フッ素単量体(1)、並びに、ビニリデンフルオライド及び含フッ素単量体(1)と共重合可能な他の単量体のみからなり、ビニリデンフルオライド単位/含フッ素単量体(1)単位のモル比が85/15〜20/80であり、他の単量体単位が全単量体単位の1〜50モル%である共重合体(II)、及び、
    ビニリデンフルオライド、含フッ素単量体(1)、並びに、ビニリデンフルオライド及び含フッ素単量体(1)と共重合可能な他の単量体からなり、ビニリデンフルオライド単位/含フッ素単量体(1)単位のモル比が85/15〜20/80であり、他の単量体単位が全単量体単位の0〜50モル%であり、ヨウ素原子及び臭素原子の少なくとも一方を有し、その含有量の合計が0.001〜10重量%である共重合体(III)、
    からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1記載の尿素SCRシステム用部品。
  3. 共重合体は、
    ビニリデンフルオライド、含フッ素単量体(1)、並びに、ビニリデンフルオライド及び含フッ素単量体(1)と共重合可能な他の単量体からなり、ビニリデンフルオライド単位/含フッ素単量体(1)単位のモル比が85/15〜20/80であり、他の単量体単位が全単量体単位の0〜50モル%であり、ヨウ素原子及び臭素原子の少なくとも一方を有し、その含有量の合計が0.001〜10重量%である共重合体(III)
    である請求項1又は2記載の尿素SCRシステム用部品。
  4. 含フッ素ポリマーは、含フッ素エラストマーである請求項1、2又は3記載の尿素SCRシステム用部品。
  5. 尿素SCRシステムに使用され、尿素水と接触する部品である請求項1、2、3又は4記載の尿素SCRシステム用部品。
  6. シール材、ガスケット材、パイプ又はタンクである請求項1、2、3、4又は5記載の尿素SCRシステム用部品。
  7. 尿素SCRシステムにおいて、尿素水と接触する尿素SCRシステム用部品の硬化を防止又は低減する方法であって、
    ガラス転移温度が25℃以下である含フッ素ポリマーと架橋剤とを含む架橋性組成物を架橋して前記尿素SCRシステム用部品を製造する工程を含み、
    前記含フッ素ポリマーは、ビニリデンフルオライド及び下記一般式(1):
    CH=CFRf (1)
    (式中、Rfは炭素数1〜12の直鎖又は分岐したフルオロアルキル基である。)
    で表される含フッ素単量体(1)からなる共重合体である
    ことを特徴とする方法。
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