JP2016130831A - ポジ型感光性樹脂組成物、これを用いた硬化膜及びパターン硬化膜の製造方法、並びに電子部品 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明はポジ型感光性樹脂組成物、これを用いた硬化膜及びパターンの製造方法、並びに電子部品に関する。
従来、半導体素子の表面保護膜層、層間絶縁膜層には優れた耐熱性と電気特性、機械特性等を併せ持つポリイミド樹脂が用いられている。しかし、近年、半導体素子の高集積化、大型化が進む中、封止樹脂パッケージの薄型化、小型化の要求がありLOC(リード・オン・チップ)や半田リフローによる表面実装等の方式が取られてきており、これまで以上に機械特性、耐熱性等に優れた樹脂が必要とされるようになってきた。
一方、樹脂自身に感光特性を付与した感光性ポリイミド、ポリベンゾオキサゾールが用いられてきているが、これを用いるとパターン作製工程が簡略化でき、煩雑な製造工程の短縮が行えるという特徴を有する。従来から感光性ポリイミド又はその前駆体を用いてなる耐熱性フォトレジストや、その用途についてはよく知られているが、近年は半導体製造コストを削減するための実装技術の変遷に伴い、これまでよりも高感度で厚膜パターン作製が可能なポジ型感光性樹脂組成物が必要とされている(例えば、非特許文献1参照)。
高感度化の手法としては、酸条件下で脱離可能な保護基にてアルカリ可溶性基を保護した溶解性変換剤を用いることが検討されている(例えば、特許文献1参照)。前記の溶解性変換剤を含む耐熱性樹脂に、活性光線の照射により、溶解性変換剤中の保護基の脱離反応を誘発できる化合物を配合することによって、感度、解像度に優れる。
さらに、電子部品の層間絶縁膜層や表面保護膜層等の樹脂硬化膜を形成する場合のプロセスとして、低温プロセスが望まれており、それに対応するためには、低温で脱水環化ができ、脱水環化後の膜の物性が高温で脱水環化したものと遜色ない性能が得られるポリイミド、ポリベンゾオキサゾールが不可欠となってきた。
低温で脱水環化ができる感光性ポリベンゾオキサゾールとしては、例えば、アルカリ現像可能な感光性ポリベンゾオキサゾール前駆体をベースポリマーとして有しており、この感光性ポリベンゾオキサゾール前駆対が、合成原料のビスアミノフェノール化合物とジカルボン酸化合物の両方又は一方に脂肪族鎖状構造を有することを特徴とするものが検討されている(例えば、特許文献2参照)。かかる構造により、約280℃以下でもポリベンゾオキサゾール前駆体の脱水環化率が高いので、この樹脂組成物を用いることにより低温での硬化プロセスによっても高温での硬化膜の物性と差がないような耐熱性に富んだ硬化膜を得ることができる。
R.Anderson,R.Chilukuri,T.Y.Tee,C.p.Koo,H.S.NG,B.Rogers1,and A.Syed,Originally published in the proceedings of SMTA’s 6th Annual International Wafer Level Packaging Conference, ベイコク, 2009, October 27−30,
半導体パッケージの高集積化及び低コスト化を目的に、銅再配線とはんだボールの間に作製するUBM(Under Bump Metal)を省略したパッケージの検討が行われている。このパッケージには銅再配線の厚膜化が必要であり、この銅再配線を被覆する表面保護膜には、厚膜条件で優れたパターニング形成特性が必要となる。
特許文献2で検討されているジアゾナフトキノン構造を有する感光剤を用いた場合、20μm以上の厚膜条件では露光部で残渣が発生する課題が発生した。
また、本発明者らは、前記特許文献2に記載されたポリベンゾオキサゾール前駆体と、前記特許文献1に記載された溶解性変換剤と、活性光線照射により酸を発生する化合物とを配合すると、ポジ型感光性樹脂組成物を基板上に塗布、乾燥する工程で相分離を起こし、平坦な膜が形成できないという課題に直面した。
さらに、ポリイミド及びポリベンゾオキサゾール前駆体の脱水環化は酸触媒により促進されることが知られている。低温で脱水環化ができるポリベンゾオキサゾール前駆体は、活性光線照射により酸を発生する化合物から発生する酸により、露光工程と現像工程の間の加熱工程で環化してしまい、感度及び解像度が低下する課題も生じた。
本発明は、上記課題を解決し、露光工程と現像工程の間で加熱工程を経た場合であっても脱水環化が抑制され、硬化膜を形成する工程において低温で脱水環化ができ、10μm以上の膜厚でパターン形成特性(溶解コントラスト)に優れるポジ型感光性樹脂組成物と、これを用いた硬化膜及びパターン硬化膜の製造方法、並びに電子部品を提供するものである。
また、本発明者らは、前記特許文献2に記載されたポリベンゾオキサゾール前駆体と、前記特許文献1に記載された溶解性変換剤と、活性光線照射により酸を発生する化合物とを配合すると、ポジ型感光性樹脂組成物を基板上に塗布、乾燥する工程で相分離を起こし、平坦な膜が形成できないという課題に直面した。
さらに、ポリイミド及びポリベンゾオキサゾール前駆体の脱水環化は酸触媒により促進されることが知られている。低温で脱水環化ができるポリベンゾオキサゾール前駆体は、活性光線照射により酸を発生する化合物から発生する酸により、露光工程と現像工程の間の加熱工程で環化してしまい、感度及び解像度が低下する課題も生じた。
本発明は、上記課題を解決し、露光工程と現像工程の間で加熱工程を経た場合であっても脱水環化が抑制され、硬化膜を形成する工程において低温で脱水環化ができ、10μm以上の膜厚でパターン形成特性(溶解コントラスト)に優れるポジ型感光性樹脂組成物と、これを用いた硬化膜及びパターン硬化膜の製造方法、並びに電子部品を提供するものである。
上記課題を解決するため本発明者らは、従来膜厚(10μm前後)と厚膜条件での感光特性を兼ね備えるポジ型感光性樹脂組成物に関して鋭意検討を行った結果、下記のポジ型感光性樹脂組成物により上記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
また、本発明は、前記組成物の使用により、アルカリ水溶液で現像可能であり、良好な形状のパターン硬化膜が得られるパターン硬化膜の製造法を提供するものである。
また、本発明は、前記組成物の使用により、アルカリ水溶液で現像可能であり、良好な形状のパターン硬化膜が得られるパターン硬化膜の製造法を提供するものである。
また、本発明は、良好な形状と特性の硬化膜を表面保護層又は層間絶縁層として有することにより、信頼性の高い電子部品を提供するものである。その具体的手段を下記に示す。
<1>(A)下記一般式(1)で表される構造単位を有するポリベンゾオキサゾール前駆体と、
(B)活性光線照射によりスルホン酸を発生する化合物と、
(C)酸触媒作用で水素原子に変換し得る有機基を有する化合物と、を含有するポジ型感光性樹脂組成物であって、前記(B)成分が下記一般式(2)又は下記一般式(3)で表される化合物を含有するポジ型感光性樹脂組成物。
<2>さらに、(D)加熱により架橋又は重合し得る架橋剤を含有する<1>に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
<3>前記(A)成分の一般式(1)におけるWが、下記一般式(UV1)である<1>又は<2>に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
<4>前記(B)成分が下記一般式(3)で表される化合物を含有する<1>〜<3>のいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
<5>前記(A)成分100質量部に対して、前記(B)成分を0.01〜50質量部含有する<1>〜<4>のいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
<6>前記(C)成分が分子中に−COOR(但しRは酸の作用で水素原子に変換し得る一価の有機基を示す)で示される基を有する化合物を含有する<1>〜<5>のいずれか一つに記載のポジ型感光性樹脂組成物。
<7>前記(A)成分100質量部に対して、前記(C)成分を1〜100質量部含有する<1>〜<6>のいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
<8><1>〜<7>のいずれか一つに記載のポジ型感光性樹脂組成物の硬化物。
<9><8>に記載の硬化膜を表面保護膜又は層間絶縁膜として有する電子部品。
<10><1>〜<7>のいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を基板上に塗布し、乾燥してポジ型感光性樹脂膜を形成する工程と、前記ポジ型感光性樹脂膜の所定部分を露光する工程と、露光された前記ポジ型感光性樹脂膜を、アルカリ水溶液を用いて現像してパターン樹脂膜を得る工程と、パターン樹脂膜を加熱処理する工程とを含むパターン硬化膜の製造方法。
<11>前記露光工程と現像工程の間に、加熱工程を含む<10>に記載のパターン硬化膜の製造方法。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物によれば、低温で脱水環化ができ、相溶性に優れ、酸による露光工程の後の加熱工程で環化されにくく感度及び解像度に優れた良好な形状のパターンを作製できるポジ型感光性樹脂組成物を提供することができる。また、これを用いることで良好な形状と特性のパターン硬化膜を有するパターン硬化膜の製造方法及び信頼性の高い電子部品を提供することができる。
以下、本発明の内容をより詳細に説明する。なお、本明細書において、「A又はB」とは、AとBのどちらか一方を含んでいればよく、両方とも含んでいてもよい。また、以下で例示する材料は、特に断らない限り、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。本明細書において組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
[ポジ型感光性樹脂組成物]
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、(A)下記一般式(1)で表される構造単位を有するポリベンゾオキサゾール前駆体((A)成分ともいう)と、
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、(A)下記一般式(1)で表される構造単位を有するポリベンゾオキサゾール前駆体((A)成分ともいう)と、
(B)活性光線照射によりスルホン酸を発生する化合物((B)成分ともいう)と、
(C)酸触媒作用で水素原子に変換し得る有機基を有する化合物((C)成分ともいう)と、を含有するポジ型感光性樹脂組成物であって、前記(B)成分が下記一般式(2)又は下記一般式(3)で表される化合物を含有するものである。
<(A)一般式(1)で表される構造単位を有するポリベンゾオキサゾール前駆体>
本発明の(A)成分は、一般式(1)で表される構造単位を有するポリベンゾオキサゾール前駆体である。
本発明の(A)成分は、一般式(1)で表される構造単位を有するポリベンゾオキサゾール前駆体である。
一般式(1)中、Uは単結合又は2価の基であり、Wは炭素数1〜30の脂肪族鎖状構造を含む基である。Wは、下記一般式(UV1)で表される基であることが好ましい。
R3及びR4は、低温硬化の観点から、各々独立に水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基が好ましく、水素原子がより好ましい。a’は、1〜20の整数が好ましく、4〜20の整数がより好ましく、6〜15の整数がさらに好ましく、8〜12の整数が特に好ましい。
上記一般式(1)中のUは、具体的には、ビフェニル化合物等の単結合、2価の基として、プロピレン基(−(CH2)3−)、スルホン基(−SO2−)、ヘキサフルオロプロピレン基(−C(CF3)(CF3)−)、メチレン基(−CH2−)、エーテル(−O−)、チオエーテル基(−S−)などが挙げられる。
本発明で用いるポリベンゾオキサゾール前駆体は、下記一般式(4)で示されるジカルボン酸化合物と、下記一般式(5)で示されるジヒドロキシジアミン化合物(ビスアミノフェノール化合物)を原料の一部として用いることにより製造できる。
前記一般式(4)のジカルボン酸のR1は、一般式(1)のWに相当するものである。
具体的なジカルボン酸としては、エタン二酸(シュウ酸)、プロパン二酸(マロン酸)、ブタン二酸(コハク酸)、ペンタン二酸(グルタル酸)、ヘキサン二酸(アジピン酸)、ヘプタン二酸(ピメリン酸)、オクタン二酸(スベリン酸)、ノナン二酸(アゼライン酸)、デカン二酸(セバシン酸)、ドデカン二酸、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(p−カルボキシフェニル)プロパン等が挙げられる。
具体的なジカルボン酸としては、エタン二酸(シュウ酸)、プロパン二酸(マロン酸)、ブタン二酸(コハク酸)、ペンタン二酸(グルタル酸)、ヘキサン二酸(アジピン酸)、ヘプタン二酸(ピメリン酸)、オクタン二酸(スベリン酸)、ノナン二酸(アゼライン酸)、デカン二酸(セバシン酸)、ドデカン二酸、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(p−カルボキシフェニル)プロパン等が挙げられる。
前記一般式(5)のジヒドロキシジアミン化合物のR2は、一般式(1)のUを含む芳香族炭化水素に相当するものである。具体的なジヒドロキシジアミン化合物(ビスアミノフェノール化合物)としては、3,3´−ジアミノ−4,4´−ジヒドロキシビフェニル、4,4´−ジアミノ−3,3´−ジヒドロキシビフェニル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−アミノ−3−カルボキシフェニル)メタン等が挙げられる。このような芳香族系ジヒドロキシジアミンを用いることにより、耐熱性の良好なポリベンゾオキサゾール前駆体が得られる。
前記ポリベンゾオキサゾール前駆体は、従来公知の方法で得ることができる。
前記(A)成分のポリベンゾオキサゾール前駆体の分子量に特に制限はないが、一般に重量平均分子量で3,000〜200,000であることが好ましく、5,000〜100,000がより好ましい。また、重量平均分子量を数平均分子量で除した分散度は1〜4が好ましく、1〜3がより好ましい。なお、重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)で測定し、ポリスチレン換算で算出することができる。
前記(A)成分のポリベンゾオキサゾール前駆体の分子量に特に制限はないが、一般に重量平均分子量で3,000〜200,000であることが好ましく、5,000〜100,000がより好ましい。また、重量平均分子量を数平均分子量で除した分散度は1〜4が好ましく、1〜3がより好ましい。なお、重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)で測定し、ポリスチレン換算で算出することができる。
本発明に用いられる前記一般式(1)で示される構造を有するポリベンゾオキサゾール前駆体においては、その一部に前記一般式(1)で示される構造単位以外の構造単位を有していてもよい。この場合、その割合は全構造単位中50%以下であることが好ましい。
<(B)成分:活性光線照射によりスルホン酸を発生する化合物>
本発明の(B)成分は、活性光線照射によりスルホン酸を発生する化合物(以下、「スルホン酸発生剤」ともいう。)である。スルホン酸発生剤(B)は、例えば紫外線の如き活性光線の照射によって酸性を呈すると共に、(C)成分である酸触媒作用でカルボン酸に変換し得る有機基を有する化合物(溶解性変換剤)の前記変換作用を有する。
本発明の(B)成分は、活性光線照射によりスルホン酸を発生する化合物(以下、「スルホン酸発生剤」ともいう。)である。スルホン酸発生剤(B)は、例えば紫外線の如き活性光線の照射によって酸性を呈すると共に、(C)成分である酸触媒作用でカルボン酸に変換し得る有機基を有する化合物(溶解性変換剤)の前記変換作用を有する。
本発明においては、(B)成分として下記一般式(2)又は下記一般式(3)で表される化合物を含有する。
一般式(2)又は一般式(3)中、R1は、水素、炭素数1〜4のアルコキシ基、芳香族炭化水素基(−Ar)、−O−Ar又は−S−Arを示す。R2又はR3は、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、−O−Ar又は−S−Arを示す。Xは、単環又は2環の芳香族炭化水素基(−Ar)を示す。なお、芳香族炭化水素基(−Ar)は、本発明の効果を阻害しない限りにおいて、置換基を有してもよい。
前記Arは、具体的には、単環のベンゼン、トルエン、2環のナフタレン等の骨格を有する芳香族炭化水素基が好ましい。
(B)成分として一般式(3)で表されるヨードニウム塩を用いる場合は、露光部でのヨードニウム塩の分解効率が高く、ヨードニウム塩による溶解阻害効果の消失及び多量の酸を発生できる観点で、Arはナフタレン骨格を有することが好ましい。
(B)成分として一般式(2)で表されるフェニルイミドスルホネート化合物を用いる場合は、i線への高い感度を示す観点から、フェニルチオエーテル骨格を含むフェニルイミドスルホネート化合物を含むことが好ましい。
ここで、前記(B)成分の含有量は、露光時の感度、解像度を良好とするために、(A)成分100質量部に対して、0.01〜50質量部とすることが好ましく、0.01〜20質量部とすることがより好ましく、0.5〜15質量部とすることがさらに好ましい。
<(C)成分:酸触媒作用で水素原子に変換し得る有機基を有する化合物>
本発明の(C)成分は、酸触媒作用で水素原子に変換し得る有機基を有する化合物である。これにより未露光部では溶解抑止効果が、露光部においては溶解促進効果が期待され、適切なコントラストを発現することができる。(C)成分は、特に構造の制限はないが、分子中に−COOR(但し、Rは酸の作用で水素原子に変換し得る一価の有機基を示す)で示される基を有する化合物であることが、変換効率の点で好ましい。
本発明の(C)成分は、酸触媒作用で水素原子に変換し得る有機基を有する化合物である。これにより未露光部では溶解抑止効果が、露光部においては溶解促進効果が期待され、適切なコントラストを発現することができる。(C)成分は、特に構造の制限はないが、分子中に−COOR(但し、Rは酸の作用で水素原子に変換し得る一価の有機基を示す)で示される基を有する化合物であることが、変換効率の点で好ましい。
また、分子中で芳香環に結合し、かつ−OR(但し、Rは酸の作用で分解し、水素原子に変換し得る一価の有機基を示す。)で示される基、又は−COOR(但し、Rは酸の作用で分解し、水素原子に変換し得る一価の有機基を示す。)で示される基を有する化合物である。
前記酸触媒作用で分解し、水素原子に変換し得る一価の基(R)としては、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、アルキル置換テトラヒドロピラニル基、アルキル置換テトラヒドロフラニル基、アルコキシ置換テトラヒドロピラニル基、アルコキシ置換テトラヒドロフラニル基、一価のアルキル基、一価のアルコキシアルキル基、アルキルシリル基、又はアルコキシカルボニル基等が挙げられる。好ましい炭素数としては、アルコキシアルキル基の場合は2〜8、アルキルシリル基の場合は1〜20、アルコキシカルボニル基の場合は2〜15である。
上記の中でも、Rは一価のアルコキシアルキル基が好ましく、より具体的には、メトキシメチル基、エトキシメチル基、イソプロポキシメチル基、tert−ブトキシメチル基、エトキシエチル基、メチルシリル基、エチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、tert−ブトキシカルボニル基がより好ましく、メトキシメチル基、1−エトキシメチル基、t−ブチルジメチルシリル基、又はt−ブトキシカルボニル基がさらに好ましい。
(C)成分の含有量は、未露光部の溶解阻害効果の観点から(A)成分100質量部に対して1〜100質量部とすることが好ましく、10〜80質量部とすることがより好ましい。また、(C)成分の(A)成分及び(B)成分に対する相溶性の観点から10〜40質量部とすることがさらに好ましい。
<(D)成分:加熱により架橋又は重合し得る架橋剤>
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、さらに、(D)加熱により架橋又は重合し得る架橋剤((D)成分ともいう)を含有してもよい。本発明に用いられる(D)成分は、ポジ型感光性樹脂組成物を塗布、露光、現像後に加熱処理する工程において、ポリベンゾオキサゾール前駆体又はポリベンゾオキサゾールと反応する。または、加熱処理工程において、(D)成分自体が重合する。これによって、比較的低い温度(例えば200℃以下)の硬化において懸念される膜の脆さを防ぎ、機械特性や薬品耐性、フラックス耐性を向上させることができる。また、アルカリ現像液に可溶である架橋剤は、ポジ型感光性樹脂組成物のアルカリ現像液への溶解速度を促進する効果を有するのでより好ましい。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、さらに、(D)加熱により架橋又は重合し得る架橋剤((D)成分ともいう)を含有してもよい。本発明に用いられる(D)成分は、ポジ型感光性樹脂組成物を塗布、露光、現像後に加熱処理する工程において、ポリベンゾオキサゾール前駆体又はポリベンゾオキサゾールと反応する。または、加熱処理工程において、(D)成分自体が重合する。これによって、比較的低い温度(例えば200℃以下)の硬化において懸念される膜の脆さを防ぎ、機械特性や薬品耐性、フラックス耐性を向上させることができる。また、アルカリ現像液に可溶である架橋剤は、ポジ型感光性樹脂組成物のアルカリ現像液への溶解速度を促進する効果を有するのでより好ましい。
この(D)成分は、加熱処理する工程において架橋又は重合する化合物であること、アルカリ現像液に可溶であること以外に特に制限はないが、分子内にメチロール基、アルコキシメチル基、エポキシ基又はビニルエーテル基を有する化合物が好ましい。これらの基がベンゼン環に結合している化合物、あるいはN位がメチロール基又はアルコキシメチル基で置換されたメラミン樹脂、尿素樹脂が好ましい。中でも感度とワニスの安定性、加えてパターン形成後の膜の硬化時に、膜の溶融を防ぐことができる点で、分子内に2個以上のメチロール基、アルコキシメチル基を有する化合物がより好ましい。
(D)成分は下記化合物から選ばれる少なくとも一種を用いることが好ましい。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物において、(D)成分の配合量は、現像時間と、未露光部残膜率、及び硬化膜物性の点から、(A)成分100質量部に対して1〜50質量部が好ましい。一方、230℃以下での硬化膜の薬品耐性、フラックス耐性の観点では、5質量部以上、すなわち、5〜30質量部とすることがさらに好ましい。
(その他の化合物)
本発明におけるポジ型感光性樹脂組成物には、必要により密着性付与のための有機ケイ素化合物、シランカップリング剤、レベリング剤等の密着性付与剤を添加してもよい。
本発明におけるポジ型感光性樹脂組成物には、必要により密着性付与のための有機ケイ素化合物、シランカップリング剤、レベリング剤等の密着性付与剤を添加してもよい。
本発明においてはこれらの成分を溶剤に溶解し、ワニス状にして用いることができる。
溶剤としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、2−メトキシエタノール、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコールアセテート、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、テトラヒドロフランが挙げられる。溶剤の量に特に制限はないが、一般に組成物中溶剤の割合が40〜75質量%となるように用いられる。
溶剤としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、2−メトキシエタノール、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコールアセテート、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、テトラヒドロフランが挙げられる。溶剤の量に特に制限はないが、一般に組成物中溶剤の割合が40〜75質量%となるように用いられる。
[パターン硬化膜の製造方法]
本発明のポジ型感光性樹脂組成物を使用し、パターン硬化膜を製造する方法について説明する。
本発明のパターン硬化膜の製造方法は、ポジ型感光性樹脂組成物を基板上に塗布し、乾燥してポジ型感光性樹脂膜を形成する工程(樹脂膜形成工程ともいう)と、前記ポジ型感光性樹脂膜の所定部分を露光する工程(露光工程ともいう)と、露光されたポジ型感光性樹脂膜を、アルカリ水溶液を用いて現像してパターン樹脂膜を得る工程(現像工程ともいう)と、パターン樹脂膜を加熱処理する工程(硬化工程ともいう)とを含むものである。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物を使用し、パターン硬化膜を製造する方法について説明する。
本発明のパターン硬化膜の製造方法は、ポジ型感光性樹脂組成物を基板上に塗布し、乾燥してポジ型感光性樹脂膜を形成する工程(樹脂膜形成工程ともいう)と、前記ポジ型感光性樹脂膜の所定部分を露光する工程(露光工程ともいう)と、露光されたポジ型感光性樹脂膜を、アルカリ水溶液を用いて現像してパターン樹脂膜を得る工程(現像工程ともいう)と、パターン樹脂膜を加熱処理する工程(硬化工程ともいう)とを含むものである。
<樹脂膜形成工程>
樹脂膜形成工程は、本発明のポジ型感光性樹脂組成物を基板上に塗布し、乾燥してポジ型感光性樹脂膜を形成する工程である。
ポジ型感光性樹脂組成物を塗布する基板としては、特に限定されるものではないが、例えば、シリコンウエハ、セラミック、アルミ基板等が挙げられる。塗布方法としてはスピンナーを用いた回転塗布法、スプレーコータを用いた噴霧塗布法、浸漬法、印刷法、ロールコーティング法等が挙げられるが、特に限定されるものではない。乾燥は、ホットプレート、オーブン等を用いて行うことができる。乾燥温度も特に限定されるものではないが、例えば、60〜120℃の範囲で乾燥することができる。
樹脂膜形成工程は、本発明のポジ型感光性樹脂組成物を基板上に塗布し、乾燥してポジ型感光性樹脂膜を形成する工程である。
ポジ型感光性樹脂組成物を塗布する基板としては、特に限定されるものではないが、例えば、シリコンウエハ、セラミック、アルミ基板等が挙げられる。塗布方法としてはスピンナーを用いた回転塗布法、スプレーコータを用いた噴霧塗布法、浸漬法、印刷法、ロールコーティング法等が挙げられるが、特に限定されるものではない。乾燥は、ホットプレート、オーブン等を用いて行うことができる。乾燥温度も特に限定されるものではないが、例えば、60〜120℃の範囲で乾燥することができる。
<露光工程>
露光工程とは、前記ポジ型感光性樹脂膜の所定部分を露光する工程である。露光工程では、所望のパターン形状に活性光線を照射することができる。照射する活性光線は、例えば、紫外線、可視光線、放射線等が挙げられる。露光装置としては、平行露光機、投影露光機、ステッパ、スキャナ露光機等を用いることができる。
露光工程とは、前記ポジ型感光性樹脂膜の所定部分を露光する工程である。露光工程では、所望のパターン形状に活性光線を照射することができる。照射する活性光線は、例えば、紫外線、可視光線、放射線等が挙げられる。露光装置としては、平行露光機、投影露光機、ステッパ、スキャナ露光機等を用いることができる。
<現像工程>
現像工程は、露光されたポジ型感光性樹脂膜をアルカリ水溶液を用いて現像してパターン樹脂膜を得る工程である。現像工程をすることで、パターン形成された樹脂膜(パターン樹脂膜)を得ることができる。一般的に、ポジ型感光性樹脂組成物を用いた場合には、露光部を現像液で除去する。ここで、現像に用いる現像液としては、従来公知のものを用いることができるが、通常、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等が用いられる。現像方法としては、スプレー法、パドル法、浸漬法、超音波法等の公知の方式が可能である。また、必要に応じ、現像工程によって形成したパターン樹脂膜をリンスしてもよい。リンス液としては蒸留水等を用いることができる。
現像工程は、露光されたポジ型感光性樹脂膜をアルカリ水溶液を用いて現像してパターン樹脂膜を得る工程である。現像工程をすることで、パターン形成された樹脂膜(パターン樹脂膜)を得ることができる。一般的に、ポジ型感光性樹脂組成物を用いた場合には、露光部を現像液で除去する。ここで、現像に用いる現像液としては、従来公知のものを用いることができるが、通常、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等が用いられる。現像方法としては、スプレー法、パドル法、浸漬法、超音波法等の公知の方式が可能である。また、必要に応じ、現像工程によって形成したパターン樹脂膜をリンスしてもよい。リンス液としては蒸留水等を用いることができる。
<硬化工程>
硬化工程は、パターン樹脂膜を加熱処理する工程である。硬化工程を経ることにより、パターン硬化膜を得ることができる。硬化工程における加熱処理の温度は、特に限定されるものではないが、例えば、150〜450℃の範囲で行うことができる。
硬化工程は、パターン樹脂膜を加熱処理する工程である。硬化工程を経ることにより、パターン硬化膜を得ることができる。硬化工程における加熱処理の温度は、特に限定されるものではないが、例えば、150〜450℃の範囲で行うことができる。
本発明のパターン硬化膜の製造方法は、露光工程と現像工程の間に、加熱工程を含んでもよい。露光工程と現像工程の間に、加熱工程を含むことにより、活性光線の照射部表層部に発生した酸を底部にまで拡散させることができる。ただし、高温の加熱を行うと、発生した酸がポジ型感光性樹脂組成物中のポリベンゾオキサゾールの脱水環化反応を促進するため、現像液への溶解性が低下する。そのため、露光後の加熱は50〜100℃であることが好ましい。
[硬化物]
本発明の硬化物は、本発明のポジ型感光性樹脂組成物の硬化物である。硬化物を得る方法としては、前述の硬化工程を採用することができる。本発明の硬化物は、前述のパターン硬化膜であってもよい。
本発明の硬化物は、本発明のポジ型感光性樹脂組成物の硬化物である。硬化物を得る方法としては、前述の硬化工程を採用することができる。本発明の硬化物は、前述のパターン硬化膜であってもよい。
[電子部品]
本発明の電子部品は、本発明の硬化膜を表面保護膜又は層間絶縁膜として有するものである。具体的には、本発明の硬化膜を表面保護膜又は層間絶縁膜として有するもの半導体装置や多層配線板等が挙げられる。本発明の電子部品は、本発明の硬化膜を表面保護膜又は層間絶縁層として有すること以外は特に制限されず、様々な構造をとることができる。
本発明の電子部品は、本発明の硬化膜を表面保護膜又は層間絶縁膜として有するものである。具体的には、本発明の硬化膜を表面保護膜又は層間絶縁膜として有するもの半導体装置や多層配線板等が挙げられる。本発明の電子部品は、本発明の硬化膜を表面保護膜又は層間絶縁層として有すること以外は特に制限されず、様々な構造をとることができる。
本発明の電子部品である半導体装置の製造工程の一例を、図面を参照して説明する。
図1は多層配線構造の半導体装置の製造工程図である。
図1において、回路素子を有するSi基板等の半導体基板1は、回路素子の所定部分を除いてシリコン酸化膜等の保護膜2等で被覆され、露出した回路素子上に第1導体層3が形成されている。その後、前記半導体基板1上にスピンコート法等で層間絶縁膜4が形成される。
図1は多層配線構造の半導体装置の製造工程図である。
図1において、回路素子を有するSi基板等の半導体基板1は、回路素子の所定部分を除いてシリコン酸化膜等の保護膜2等で被覆され、露出した回路素子上に第1導体層3が形成されている。その後、前記半導体基板1上にスピンコート法等で層間絶縁膜4が形成される。
次に塩化ゴム系、フェノールノボラック系等の感光性樹脂層5が前記層間絶縁膜4上にスピンコート法で形成され、公知の写真食刻技術によって所定部分の層間絶縁膜4が露出する様に窓6Aが設けられる。
前記窓6Aが露出した層間絶縁膜4は、酸素、四フッ化炭素等のガスを用いるドライエッチング手段によって選択的にエッチングされ、窓6Bがあけられる。次いで、窓6Bから露出した第1導体層3を腐食することなく、感光性樹脂層5を腐食するようなエッチング溶液を用いて感光性樹脂層5が除去される。
前記窓6Aが露出した層間絶縁膜4は、酸素、四フッ化炭素等のガスを用いるドライエッチング手段によって選択的にエッチングされ、窓6Bがあけられる。次いで、窓6Bから露出した第1導体層3を腐食することなく、感光性樹脂層5を腐食するようなエッチング溶液を用いて感光性樹脂層5が除去される。
さらに公知の写真食刻技術を用いて、第2導体層7を形成させ、第1導体層3との電気的接続が行われる。
3層以上の多層配線構造を形成する場合には、前記の工程を繰り返して行い各層を形成することができる。
3層以上の多層配線構造を形成する場合には、前記の工程を繰り返して行い各層を形成することができる。
次に表面保護膜8が形成される。
この図1の例では、前記ポジ型感光性樹脂組成物をスピンコート法にて塗布、乾燥し、所定部分に窓6Cを形成するパターンを描いたマスク上から光を照射した後にアルカリ水溶液にて現像してパターンを形成し、加熱して表面保護膜8とする。この表面保護膜は、導体層を外部からの応力、α線等から保護するものであり、得られる半導体装置は信頼性に優れる。
なお、前記例において、層間絶縁膜を本発明のポジ型感光性樹脂組成物を用いて形成することも可能である。
この図1の例では、前記ポジ型感光性樹脂組成物をスピンコート法にて塗布、乾燥し、所定部分に窓6Cを形成するパターンを描いたマスク上から光を照射した後にアルカリ水溶液にて現像してパターンを形成し、加熱して表面保護膜8とする。この表面保護膜は、導体層を外部からの応力、α線等から保護するものであり、得られる半導体装置は信頼性に優れる。
なお、前記例において、層間絶縁膜を本発明のポジ型感光性樹脂組成物を用いて形成することも可能である。
以下、実施例及び比較例に基づき、本発明についてさらに具体的に説明する。尚、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
表1、2に示したように、本実施例では、(A)成分(下記「合成例1」に示す)100質量部に対し、(B)成分(スルホン酸発生剤(下記「合成例2及び3」に示す))、(C)成分(下記「合成例4〜6」に示す)、(D)成分、及び必要に応じて増感剤((E)成分)を「表1」に示した所定量にて配合し、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)又はγ−ブチロラクトン(BLO)((F)成分)に溶解させ、得られた溶液を用いて塗膜を形成し、感光特性評価を行った。
[(A)成分のポリベンゾオキサゾール前駆体の合成(A1)]
[合成例1]
攪拌機、温度計を備えた0.2リットルのフラスコ中に、N−メチルピロリドン60gを仕込み、2,2´−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン13.92g(38mmol)を添加し、攪拌溶解した。続いて、温度を0〜5℃に保ちながら、ドデカン二酸ジクロリド7.48g(28mmol)及び4,4´−ジフェニルエーテルジカルボン酸ジクロリド3.56g(12mmol)を10分間で滴下した後、室温(25℃)に戻し3時間攪拌を続けた。溶液を3リットルの水に投入し、析出物を回収し、これを純水で3回洗浄した後、減圧してポリヒドロキシアミドを得た(以下、A1とする)。A1の重量平均分子量は41,800、分散度は2.0であった。なお、重量平均分子量は、GPC法標準ポリスチレン換算により求めた。
なお、重量平均分子量は、以下の測定条件により求めた。
測定装置:検出器 株式会社日立製作所社製L4000 UV
ポンプ:株式会社日立製作所社製L6000
株式会社島津製作所社製C−R4A Chromatopac
測定条件:カラム Gelpack GL−S300MDT−5 x2本
溶離液:THF/DMF=1/1 (容積比)
LiBr(0.03mol/l)、H3PO4(0.06mol/l)
流速:1.0ml/min
検出器:UV270nm
ポリマー0.5mgに対して溶媒[THF/DMF=1/1(容積比)]1mlの溶液を用いて測定した。
[合成例1]
攪拌機、温度計を備えた0.2リットルのフラスコ中に、N−メチルピロリドン60gを仕込み、2,2´−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン13.92g(38mmol)を添加し、攪拌溶解した。続いて、温度を0〜5℃に保ちながら、ドデカン二酸ジクロリド7.48g(28mmol)及び4,4´−ジフェニルエーテルジカルボン酸ジクロリド3.56g(12mmol)を10分間で滴下した後、室温(25℃)に戻し3時間攪拌を続けた。溶液を3リットルの水に投入し、析出物を回収し、これを純水で3回洗浄した後、減圧してポリヒドロキシアミドを得た(以下、A1とする)。A1の重量平均分子量は41,800、分散度は2.0であった。なお、重量平均分子量は、GPC法標準ポリスチレン換算により求めた。
なお、重量平均分子量は、以下の測定条件により求めた。
測定装置:検出器 株式会社日立製作所社製L4000 UV
ポンプ:株式会社日立製作所社製L6000
株式会社島津製作所社製C−R4A Chromatopac
測定条件:カラム Gelpack GL−S300MDT−5 x2本
溶離液:THF/DMF=1/1 (容積比)
LiBr(0.03mol/l)、H3PO4(0.06mol/l)
流速:1.0ml/min
検出器:UV270nm
ポリマー0.5mgに対して溶媒[THF/DMF=1/1(容積比)]1mlの溶液を用いて測定した。
[(B)成分のスルホン酸発生剤の合成(B2)、(B3)]
[合成例2]
攪拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に、イオン交換水150mLを仕込み、ジフェニルヨードニウムクロリド4.3g(14mmol)を添加し、100℃で加熱しながら撹拌溶解した。また、別途、攪拌機、温度計を備えた1.0リットルのフラスコ中に、イオン交換水300mLを仕込み、9,10−ジメトキシアントラセンスルホン酸ナトリウム4.7g(14mmol)を添加し、100℃で加熱しながら撹拌溶解した。続いて、得られたジフェニルヨードニウムクロリド水溶液を9,10−ジメトキシアントラセンスルホン酸ナトリウム水溶液に注ぎ、室温に戻るまで3時間撹拌した。析出物を回収し、これを純水で3回洗浄した後、減圧して乾燥することで、ジフェニルヨードニウム−9,10−ジメトキシアントラセン−2−スルホナート(B2)を得た。
[合成例2]
攪拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に、イオン交換水150mLを仕込み、ジフェニルヨードニウムクロリド4.3g(14mmol)を添加し、100℃で加熱しながら撹拌溶解した。また、別途、攪拌機、温度計を備えた1.0リットルのフラスコ中に、イオン交換水300mLを仕込み、9,10−ジメトキシアントラセンスルホン酸ナトリウム4.7g(14mmol)を添加し、100℃で加熱しながら撹拌溶解した。続いて、得られたジフェニルヨードニウムクロリド水溶液を9,10−ジメトキシアントラセンスルホン酸ナトリウム水溶液に注ぎ、室温に戻るまで3時間撹拌した。析出物を回収し、これを純水で3回洗浄した後、減圧して乾燥することで、ジフェニルヨードニウム−9,10−ジメトキシアントラセン−2−スルホナート(B2)を得た。
[合成例3]
攪拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に、イオン交換水300mLを仕込み、ジフェニルヨードニウムクロリド10.0g(32mmol)を添加し、100℃で加熱しながら撹拌溶解した。また、別途、攪拌機、温度計を備えた1.0リットルのフラスコ中に、イオン交換水300mLを仕込み、8−アニリノ−1−ナフタレンスルホン酸アンモニウム10.0g(32mmol)を添加し、100℃で加熱しながら撹拌溶解した。続いて、得られたジフェニルヨードニウムクロリド水溶液を8−アニリノ−1−ナフタレンスルホン酸アンモニウム水溶液に注ぎ、室温に戻るまで3時間撹拌した。析出物を回収し、これを純水で3回洗浄した後、減圧して乾燥することで、ジフェニルヨードニウム−8−アニリノナフタレン−1−スルホナート(B3)を得た。
攪拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に、イオン交換水300mLを仕込み、ジフェニルヨードニウムクロリド10.0g(32mmol)を添加し、100℃で加熱しながら撹拌溶解した。また、別途、攪拌機、温度計を備えた1.0リットルのフラスコ中に、イオン交換水300mLを仕込み、8−アニリノ−1−ナフタレンスルホン酸アンモニウム10.0g(32mmol)を添加し、100℃で加熱しながら撹拌溶解した。続いて、得られたジフェニルヨードニウムクロリド水溶液を8−アニリノ−1−ナフタレンスルホン酸アンモニウム水溶液に注ぎ、室温に戻るまで3時間撹拌した。析出物を回収し、これを純水で3回洗浄した後、減圧して乾燥することで、ジフェニルヨードニウム−8−アニリノナフタレン−1−スルホナート(B3)を得た。
[(C)成分の酸触媒作用でカルボン酸に変換し得る有機基を有する化合物の合成(C1)〜(C3)]
[合成例4]
100mLの3口フラスコに4,4´−ジカルボキシジフェニルエーテル4.54g(17.6mmol)を入れ、30gのN−メチルピロリドンに懸濁させた。氷冷しながらクロロメチルエチルエーテルを3.74g(39.6mmol)加え、続けてトリエチルアミンを3.55g(35.1mmol)加えた。氷浴中で3時間攪拌した後に、析出した結晶をろ過により除いた。母液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を数滴加えて反応を停止し、酢酸エチルにて抽出した有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。無水硫酸ナトリウムをろ別後、溶媒を減圧下溜去し、乾燥することで、目的物(C1)を得た。
[合成例4]
100mLの3口フラスコに4,4´−ジカルボキシジフェニルエーテル4.54g(17.6mmol)を入れ、30gのN−メチルピロリドンに懸濁させた。氷冷しながらクロロメチルエチルエーテルを3.74g(39.6mmol)加え、続けてトリエチルアミンを3.55g(35.1mmol)加えた。氷浴中で3時間攪拌した後に、析出した結晶をろ過により除いた。母液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を数滴加えて反応を停止し、酢酸エチルにて抽出した有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。無水硫酸ナトリウムをろ別後、溶媒を減圧下溜去し、乾燥することで、目的物(C1)を得た。
[合成例5]
100mLの3口フラスコに4,4´−シクロヘキシルジカルボン酸3.03g(17.6mmol)を入れ、30gのN−メチルピロリドンに懸濁させた。氷冷しながらクロロメチルエチルエーテルを3.74g(39.6mmol)加え、続けてトリエチルアミンを3.55g(35.1mmol)加えた。氷浴中で3時間攪拌した後に、析出した結晶をろ過により除いた。母液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を数滴加えて反応を停止し、酢酸エチルにて抽出した有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。無水硫酸ナトリウムをろ別後、溶媒を減圧下溜去し、乾燥することで、目的物(C2)を得た。
100mLの3口フラスコに4,4´−シクロヘキシルジカルボン酸3.03g(17.6mmol)を入れ、30gのN−メチルピロリドンに懸濁させた。氷冷しながらクロロメチルエチルエーテルを3.74g(39.6mmol)加え、続けてトリエチルアミンを3.55g(35.1mmol)加えた。氷浴中で3時間攪拌した後に、析出した結晶をろ過により除いた。母液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を数滴加えて反応を停止し、酢酸エチルにて抽出した有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。無水硫酸ナトリウムをろ別後、溶媒を減圧下溜去し、乾燥することで、目的物(C2)を得た。
[合成例6]
100mLの3口フラスコにトリメリット酸5.00g(23.7mmol)を入れ、30gのN−メチルピロリドンに懸濁させた。氷冷しながらクロロメチルエチルエーテルを7.86g(83.3mmol)加え、続けてトリエチルアミンを8.43g(83.3mmol)加えた。氷浴中で3時間攪拌した後に、析出した結晶をろ過により除いた。母液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を数滴加えて反応を停止し、酢酸エチルにて抽出した有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。無水硫酸ナトリウムをろ別後、溶媒を減圧下溜去し、乾燥することで、目的物(C3)を得た。
100mLの3口フラスコにトリメリット酸5.00g(23.7mmol)を入れ、30gのN−メチルピロリドンに懸濁させた。氷冷しながらクロロメチルエチルエーテルを7.86g(83.3mmol)加え、続けてトリエチルアミンを8.43g(83.3mmol)加えた。氷浴中で3時間攪拌した後に、析出した結晶をろ過により除いた。母液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を数滴加えて反応を停止し、酢酸エチルにて抽出した有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。無水硫酸ナトリウムをろ別後、溶媒を減圧下溜去し、乾燥することで、目的物(C3)を得た。
実施例1〜11及び比較例1〜6
表1、2に示した成分及び配合量にて、実施例1〜11及び比較例1〜6のポジ型感光性樹脂組成物を調製した。表1、2の配合量は、(A)成分であるポリマー100質量部に対する、(B)〜(F)成分の質量部である。
尚、用いた各成分は以下の通りである。
表1、2に示した成分及び配合量にて、実施例1〜11及び比較例1〜6のポジ型感光性樹脂組成物を調製した。表1、2の配合量は、(A)成分であるポリマー100質量部に対する、(B)〜(F)成分の質量部である。
尚、用いた各成分は以下の通りである。
(A)成分:一般式(1)で表される構造単位を有するポリベンゾオキサゾール前駆体
A1:合成例1で得られたA1
A1:合成例1で得られたA1
(B)成分:活性光線照射によりスルホン酸を発生する化合物
B1:ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトシレート、製品名「BBI-201」みどり化学株式会社製
B2:ジフェニルヨードニウム−9,10−ジメトキシアントラセン−2−スルホナート(合成例2で得られたB2)
B3:ジフェニルヨードニウム−8−アニリノナフタレン−1−スルホナート(合成例3で得られたB3)
B4:一般式(2)を満たす下記構造を有する化合物
B5:下記構造を有する化合物
B6:製品名「Irgacure PAG-121」BASFジャパン株式会社製
B7:製品名「PAI-101」みどり化学株式会社製
B8:製品名「NAI-101」みどり化学株式会社製
B9:1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ)−1−[4−{1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル}フェニル]エタントリス(1−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸)エステル
B1:ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトシレート、製品名「BBI-201」みどり化学株式会社製
B2:ジフェニルヨードニウム−9,10−ジメトキシアントラセン−2−スルホナート(合成例2で得られたB2)
B3:ジフェニルヨードニウム−8−アニリノナフタレン−1−スルホナート(合成例3で得られたB3)
B4:一般式(2)を満たす下記構造を有する化合物
B5:下記構造を有する化合物
B6:製品名「Irgacure PAG-121」BASFジャパン株式会社製
B7:製品名「PAI-101」みどり化学株式会社製
B8:製品名「NAI-101」みどり化学株式会社製
B9:1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ)−1−[4−{1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル}フェニル]エタントリス(1−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸)エステル
(C)成分:酸触媒作用でカルボン酸に変換し得る有機基を有する化合物
C1:合成例4で得られたC1
C2:合成例5で得られたC2
C3:合成例6で得られたC3
C1:合成例4で得られたC1
C2:合成例5で得られたC2
C3:合成例6で得られたC3
(D)成分:加熱により架橋又は重合し得る架橋剤
D1:下記の構造を有する1,3,4,6−テトラキス(メトキシメチル)グリコウリル
D1:下記の構造を有する1,3,4,6−テトラキス(メトキシメチル)グリコウリル
(E)成分:ジアリルヨードニウム塩の分解効率を向上する増感剤
E1:9,10-ジブトキシアントラセン(川崎化成工業株式会社製)
E1:9,10-ジブトキシアントラセン(川崎化成工業株式会社製)
(F)成分:溶剤
BLO:γ−ブチロラクトン
NMP:N−メチルピロリドン
BLO:γ−ブチロラクトン
NMP:N−メチルピロリドン
<露光部及び未露光部溶解速度、溶解コントラスト評価>
実施例1〜11及び比較例1〜6のポジ型感光性樹脂組成物を、それぞれシリコン基板上(支持基板)にスピンコートし、120℃、3分間乾燥して、乾燥後膜厚が12μmの樹脂膜を形成した。得られた樹脂膜に、プロキシミティ露光装置UX−1000SM−XJ01(ウシオ電機株式会社製)を用いて露光を行い、800mJ/cm2の光照射を行った。
露光後加熱(PEB)を60〜100℃で5分間行い、TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)の2.38質量%水溶液にて、23℃で露光部のシリコン基板が露出するまで現像(各例において要した時間をそれぞれの現像時間とする)することで、現像時間を測定した。なお、露光後加熱(PEB)の温度は、表1、2にPEB温度として示した。
乾燥後膜厚を現像時間で除した値を、露光部溶解速度とした。
露光部溶解速度(nm/s)=乾燥後膜厚/現像時間
また、現像後の未露光部膜厚を測定し、乾燥後膜厚から現像後の未露光部膜厚を引いたものを、現像時間で除すことで、未露光部溶解速度とした。
未露光部溶解速度(nm/s)=(乾燥後膜厚−現像後の未露光部膜厚)/現像時間
実施例1〜11及び比較例1〜6のポジ型感光性樹脂組成物を、それぞれシリコン基板上(支持基板)にスピンコートし、120℃、3分間乾燥して、乾燥後膜厚が12μmの樹脂膜を形成した。得られた樹脂膜に、プロキシミティ露光装置UX−1000SM−XJ01(ウシオ電機株式会社製)を用いて露光を行い、800mJ/cm2の光照射を行った。
露光後加熱(PEB)を60〜100℃で5分間行い、TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)の2.38質量%水溶液にて、23℃で露光部のシリコン基板が露出するまで現像(各例において要した時間をそれぞれの現像時間とする)することで、現像時間を測定した。なお、露光後加熱(PEB)の温度は、表1、2にPEB温度として示した。
乾燥後膜厚を現像時間で除した値を、露光部溶解速度とした。
露光部溶解速度(nm/s)=乾燥後膜厚/現像時間
また、現像後の未露光部膜厚を測定し、乾燥後膜厚から現像後の未露光部膜厚を引いたものを、現像時間で除すことで、未露光部溶解速度とした。
未露光部溶解速度(nm/s)=(乾燥後膜厚−現像後の未露光部膜厚)/現像時間
また、溶解コントラストは、露光部溶解速度を未露光部溶解速度で除することで求めた。
溶解コントラスト=露光部溶解速度/未露光部溶解速度
これ等の測定結果を表1、2に示した。なお、比較例3及び4は相分離が生じ、測定することができなかった。
溶解コントラスト=露光部溶解速度/未露光部溶解速度
これ等の測定結果を表1、2に示した。なお、比較例3及び4は相分離が生じ、測定することができなかった。
<PEB後の環化率評価>
実施例1、2、8、10、11及び比較例2、5のポジ型感光性樹脂組成物を、それぞれシリコン基板上(支持基板)にスピンコートし、120℃、3分間乾燥して、乾燥後膜厚が12μmの塗膜(A)を形成した。この塗膜にプロキシミティ露光装置UX−1000SM−XJ01(ウシオ電機株式会社製)を用いて露光を行い、1600mJ/cm2の光照射を行った後、PEBを60〜80℃で5分間行い樹脂膜(B)を得た。さらに300℃で1時間加熱して硬化膜(C)を得た。これらの塗膜(A)、樹脂膜(B)及び硬化膜(C)の赤外吸収スペクトルを測定し、1540cm-1付近のC−N伸縮振動に起因するピークの吸光度を求めた。赤外吸収スペクトルの測定は、測定装置としてFTS 3000MX(DIGILAB社製)を使用した。塗膜(A)の脱水環化率(環化率)を0%、硬化膜(C)の環化率を100%として、次の式から樹脂膜(B)の環化率を算出した。環化率は、5%未満を「○」、5%以上を「×」として評価した。
実施例1、2、8、10、11及び比較例2、5のポジ型感光性樹脂組成物を、それぞれシリコン基板上(支持基板)にスピンコートし、120℃、3分間乾燥して、乾燥後膜厚が12μmの塗膜(A)を形成した。この塗膜にプロキシミティ露光装置UX−1000SM−XJ01(ウシオ電機株式会社製)を用いて露光を行い、1600mJ/cm2の光照射を行った後、PEBを60〜80℃で5分間行い樹脂膜(B)を得た。さらに300℃で1時間加熱して硬化膜(C)を得た。これらの塗膜(A)、樹脂膜(B)及び硬化膜(C)の赤外吸収スペクトルを測定し、1540cm-1付近のC−N伸縮振動に起因するピークの吸光度を求めた。赤外吸収スペクトルの測定は、測定装置としてFTS 3000MX(DIGILAB社製)を使用した。塗膜(A)の脱水環化率(環化率)を0%、硬化膜(C)の環化率を100%として、次の式から樹脂膜(B)の環化率を算出した。環化率は、5%未満を「○」、5%以上を「×」として評価した。
本発明は、一般式(1)で表されるポリベンゾオキサゾール前駆体のジカルボン酸残基のWに炭素数1〜30の脂肪族鎖状構造を含むことにより低温で脱水環化でき、さらに特定の(B)成分のスルホン酸発生剤と組み合わせることにより組成物の乾燥工程での相溶性に優れ相分離することなく平坦な膜が形成できる。また、露光工程後の加熱工程での環化を抑制し、露光部のアルカリ水溶液の溶解速度が速く、未露光部の溶解速度は遅く溶解コントラストが高まり、感度、解像度を高めることができる。
これに対して、(B)成分が一般式(2)、及び(3)で表されるスルホン酸発生剤以外のスルホン酸発生剤を用いると、感光性樹脂組成物が相分離したり(比較例3、4)、相分離しないまでも未露光部の溶解速度が高まり溶解コントラストが小さくなったり(比較例1、2、6)、現像時に剥離したりした(比較例5)。
なお、実施例10の組成物からなる樹脂膜を200℃で加熱した場合(60分間)、環化率は95%、225℃では99%、250℃では99%であり、より低温度で前駆体を環化しポリベンゾオキサゾールとすることができる。従来の300℃を超える温度の環化を200℃程度で環化することができる。
これに対して、(B)成分が一般式(2)、及び(3)で表されるスルホン酸発生剤以外のスルホン酸発生剤を用いると、感光性樹脂組成物が相分離したり(比較例3、4)、相分離しないまでも未露光部の溶解速度が高まり溶解コントラストが小さくなったり(比較例1、2、6)、現像時に剥離したりした(比較例5)。
なお、実施例10の組成物からなる樹脂膜を200℃で加熱した場合(60分間)、環化率は95%、225℃では99%、250℃では99%であり、より低温度で前駆体を環化しポリベンゾオキサゾールとすることができる。従来の300℃を超える温度の環化を200℃程度で環化することができる。
実施例12〜15及び比較例7
表3に示した成分及び配合量にて混合し、これを孔径5μmのPTFE製メンブレンフィルタでろ過することで、実施例12〜15及び比較例7のポジ型感光性樹脂組成物を調製した。表3の配合量は、(A)成分であるポリマー100質量部に対する、(B)〜(D)成分の質量部である。
表3に示した成分及び配合量にて混合し、これを孔径5μmのPTFE製メンブレンフィルタでろ過することで、実施例12〜15及び比較例7のポジ型感光性樹脂組成物を調製した。表3の配合量は、(A)成分であるポリマー100質量部に対する、(B)〜(D)成分の質量部である。
<感光特性評価>
実施例12〜15及び比較例7のポジ型感光性樹脂組成物を、それぞれシリコン基板上(支持基板)にスピンコートし、120℃、3分間乾燥して、乾燥後膜厚が12及び24μmの塗膜を形成した。得られた塗膜に、ウシオ電機株式会社製プロキシミティ露光機UX−1100SMを用いて、マスクを介して800又は1600mJ/cm2の露光を行った。
露光後加熱(PEB)を80℃で5分間行い、TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)の2.38質量%水溶液にて現像を行った。その後、水でリンスし、未露光部の残膜率及び解像度を求めた。残膜率は、初期塗膜の膜厚に対して100〜80%を「○」、79〜60%を「△」、59〜0%を「×」として評価した。
解像度は、縦1μm、横1μmから縦100μm、横100μmまでの正方形ホールパターンを有するマスクを介して全波長でコンタクト露光した。露光量は、全波長中のi線(365nm)の露光量とし、露光後、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)の2.38%水溶液を用いて現像した。上記露光量の範囲内で、開口している正方形ホールパターンのうち最小のものの大きさ(一辺の長さ)を解像度の指標とした。解像度は、小さい程良好である。
実施例12〜15及び比較例7のポジ型感光性樹脂組成物を、それぞれシリコン基板上(支持基板)にスピンコートし、120℃、3分間乾燥して、乾燥後膜厚が12及び24μmの塗膜を形成した。得られた塗膜に、ウシオ電機株式会社製プロキシミティ露光機UX−1100SMを用いて、マスクを介して800又は1600mJ/cm2の露光を行った。
露光後加熱(PEB)を80℃で5分間行い、TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)の2.38質量%水溶液にて現像を行った。その後、水でリンスし、未露光部の残膜率及び解像度を求めた。残膜率は、初期塗膜の膜厚に対して100〜80%を「○」、79〜60%を「△」、59〜0%を「×」として評価した。
解像度は、縦1μm、横1μmから縦100μm、横100μmまでの正方形ホールパターンを有するマスクを介して全波長でコンタクト露光した。露光量は、全波長中のi線(365nm)の露光量とし、露光後、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)の2.38%水溶液を用いて現像した。上記露光量の範囲内で、開口している正方形ホールパターンのうち最小のものの大きさ(一辺の長さ)を解像度の指標とした。解像度は、小さい程良好である。
<硬化後の環化率評価>
実施例12〜15及び比較例7のポジ型感光性樹脂組成物を、それぞれシリコン基板上(支持基板)にスピンコートし、120℃、3分間乾燥して、乾燥後膜厚が約12μmの塗膜(A)を形成した。この塗膜を光洋サーモシステム株式会社製縦型拡散炉にて窒素雰囲気下、100℃で30分加熱した後、さらに200℃または300℃で1時間加熱して硬化膜(200℃で加熱した硬化膜(B)、300℃で加熱した硬化膜(C))を得た。これらの塗膜(A)及び硬化膜(B)、(C)の赤外吸収スペクトルを測定し、1540cm-1付近のC−N伸縮振動に起因するピークの吸光度を求めた。赤外吸収スペクトルの測定は、測定装置としてFTS 3000MX(DIGILAB社製)を使用した。塗膜(A)の環化率を0%、硬化膜(C)の環化率を100%として、次の式から硬化膜(B)の脱水環化率を算出した。
実施例12〜15及び比較例7のポジ型感光性樹脂組成物を、それぞれシリコン基板上(支持基板)にスピンコートし、120℃、3分間乾燥して、乾燥後膜厚が約12μmの塗膜(A)を形成した。この塗膜を光洋サーモシステム株式会社製縦型拡散炉にて窒素雰囲気下、100℃で30分加熱した後、さらに200℃または300℃で1時間加熱して硬化膜(200℃で加熱した硬化膜(B)、300℃で加熱した硬化膜(C))を得た。これらの塗膜(A)及び硬化膜(B)、(C)の赤外吸収スペクトルを測定し、1540cm-1付近のC−N伸縮振動に起因するピークの吸光度を求めた。赤外吸収スペクトルの測定は、測定装置としてFTS 3000MX(DIGILAB社製)を使用した。塗膜(A)の環化率を0%、硬化膜(C)の環化率を100%として、次の式から硬化膜(B)の脱水環化率を算出した。
<硬化膜の耐熱性評価>
実施例13及び比較例7のポジ型感光性樹脂組成物を、それぞれシリコン基板上(支持基板)にスピンコートし、120℃、3分間乾燥して、乾燥後膜厚が15μm及び24μmの塗膜を形成した。得られた樹脂膜に、ズース・マイクロテック社製マスクアライナーMA8を用いて、マスクを介して露光した。露光後の塗膜を120℃で5分間加熱し、TMAHの2.38質量%水溶液にて現像を行い、約12mm幅の矩形パターンを得た。その後、前記塗膜を光洋サーモシステム株式会社製縦型拡散炉にて窒素雰囲気下、100℃で30分加熱した後、さらに200℃で1時間加熱し、硬化膜を得た。得られた硬化膜をシリコン基板から剥離し、セイコーインスツル株式会社製TG−DTA7200を用いて、昇温速度10℃/min、温度範囲50〜400℃の条件で加熱し、初期質量から5%質量減少した温度(5%質量減少温度)を測定した。
実施例13及び比較例7のポジ型感光性樹脂組成物を、それぞれシリコン基板上(支持基板)にスピンコートし、120℃、3分間乾燥して、乾燥後膜厚が15μm及び24μmの塗膜を形成した。得られた樹脂膜に、ズース・マイクロテック社製マスクアライナーMA8を用いて、マスクを介して露光した。露光後の塗膜を120℃で5分間加熱し、TMAHの2.38質量%水溶液にて現像を行い、約12mm幅の矩形パターンを得た。その後、前記塗膜を光洋サーモシステム株式会社製縦型拡散炉にて窒素雰囲気下、100℃で30分加熱した後、さらに200℃で1時間加熱し、硬化膜を得た。得られた硬化膜をシリコン基板から剥離し、セイコーインスツル株式会社製TG−DTA7200を用いて、昇温速度10℃/min、温度範囲50〜400℃の条件で加熱し、初期質量から5%質量減少した温度(5%質量減少温度)を測定した。
表3に示したように(A)成分の一般式(1)で表されるポリベンゾオキサゾール前駆体と、(B)成分の一般式(3)で表されるヨードニウム塩を組み合わせることにより、厚膜(24μm)で良好な解像性を示し、200℃での硬化で98%以上の環化がみられ、低温での脱水環化ができており、低温硬化することができ、耐熱性が高く良好である。一方、特定の(B)成分を用いない比較例7では、環化率が74%と低く耐熱性にも劣る。
1 半導体基板
2 保護膜
3 第1導体層
4 層間絶縁膜
5 感光性樹脂層
6A、6B、6C 窓
7 第2導体層
8 表面保護膜
2 保護膜
3 第1導体層
4 層間絶縁膜
5 感光性樹脂層
6A、6B、6C 窓
7 第2導体層
8 表面保護膜
Claims (11)
- (A)下記一般式(1)で表される構造単位を有するポリベンゾオキサゾール前駆体と、
(B)活性光線照射によりスルホン酸を発生する化合物と、
(C)酸触媒作用で水素原子に変換し得る有機基を有する化合物と、
を含有するポジ型感光性樹脂組成物であって、前記(B)成分が下記一般式(2)又は下記一般式(3)で表される化合物を含有するポジ型感光性樹脂組成物。
- さらに、(D)加熱により架橋又は重合し得る架橋剤を含有する請求項1に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- 前記(A)成分100質量部に対して、前記(B)成分を0.01〜50質量部含有する請求項1〜4のいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- 前記(C)成分が分子中に−COOR(但し、Rは酸の作用で水素原子に変換し得る一価の有機基を示す)で示される基を有する化合物を含有する請求項1〜5のいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- 前記(A)成分100質量部に対して、前記(C)成分を1〜100質量部含有する請求項1〜6のいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物の硬化物。
- 請求項8に記載の硬化膜を表面保護膜又は層間絶縁膜として有する電子部品。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を基板上に塗布し、乾燥してポジ型感光性樹脂膜を形成する工程と、前記ポジ型感光性樹脂膜の所定部分を露光する工程と、露光されたポジ型感光性樹脂膜を、アルカリ水溶液を用いて現像してパターン樹脂膜を得る工程と、パターン樹脂膜を加熱処理する工程とを含むパターン硬化膜の製造方法。
- 前記露光工程と現像工程の間に、加熱工程を含む請求項10に記載のパターン硬化膜の製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015003133 | 2015-01-09 | ||
JP2015003133 | 2015-01-09 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016130831A true JP2016130831A (ja) | 2016-07-21 |
Family
ID=56415843
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015169149A Pending JP2016130831A (ja) | 2015-01-09 | 2015-08-28 | ポジ型感光性樹脂組成物、これを用いた硬化膜及びパターン硬化膜の製造方法、並びに電子部品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016130831A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018131590A1 (ja) * | 2017-01-12 | 2018-07-19 | 株式会社ニコン | 核酸アレイの製造方法、及び核酸アレイ製造装置 |
JP2022082700A (ja) * | 2017-03-16 | 2022-06-02 | 株式会社三洋物産 | 遊技機 |
JP2022082698A (ja) * | 2017-03-16 | 2022-06-02 | 株式会社三洋物産 | 遊技機 |
JP2022082699A (ja) * | 2017-03-16 | 2022-06-02 | 株式会社三洋物産 | 遊技機 |
-
2015
- 2015-08-28 JP JP2015169149A patent/JP2016130831A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018131590A1 (ja) * | 2017-01-12 | 2018-07-19 | 株式会社ニコン | 核酸アレイの製造方法、及び核酸アレイ製造装置 |
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