JP5381742B2 - ポジ型感光性樹脂組成物、パターン硬化膜の製造方法及び電子部品 - Google Patents
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Description
近年、半導体素子のさらなる高集積化及び大型化が進む中、封止樹脂パッケージの薄型化、小型化が要求されている。また、LOC(リード・オン・チップ)や半田リフローによる表面実装等の方法がとられてきており、これまで以上に機械特性、耐熱性等に優れたポリイミド樹脂が必要とされるようになってきた。
1.(a)フェノール性水酸基又はカルボキシ基を有する重合体、
(b)1分子内にヨードニウム構造を2つ以上有するヨードニウム化合物、
(c)ジアゾナフトキノン化合物、及び
(d)溶剤
を含むポジ型感光性樹脂組成物。
2.前記(a)成分が、下記式(I)で表される構造を有する重合体である1に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
3.前記(b)成分が、下記式(II)、(III)及び(IV)で示される化合物の群から選択される少なくとも1種である1又は2に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
4.前記(b)成分が、下記式(V)で示される構造である1〜3のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物。
5.式(V)のXが、下記式(VI)で表される基の群から選択される1つである4に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
6.式(V)のR3、R4がそれぞれ芳香族基、ヘテロ環基、アルキニル基、アルケニル基から選択される1つである4又は5に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
7.式(V)のR3、R4がそれぞれ下記式(VII)で表される基である4〜6のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物。
8.前記(a)成分100重量部に対し、(b)成分を0.01〜50重量部、(c)成分を1〜50重量部含有する1〜7のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物。
9.1〜8のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物を硬化させた硬化膜。
10.1〜8のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物を支持基盤上に塗布、乾燥して感光性樹脂膜を形成する工程と、前記感光性樹脂膜を露光する工程と、前記露光後の感光性樹脂膜をアルカリ水溶液を用いて現像してパターン樹脂膜を得る工程と、前記パターン樹脂膜を加熱処理してパターン硬化膜を得る工程とを含むパターン硬化膜の製造方法。
11.9に記載の硬化膜が層間絶縁膜層又は表面保護膜層として設けられている電子部品。
(a)フェノール性水酸基又はカルボキシ基を有する重合体
(b)1分子内にヨードニウム構造を2つ以上有するヨードニウム化合物
(c)ジアゾナフトキノン化合物
(d)溶剤
このような重合体としては、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステル等のポリイミド前駆体、ポリヒドロキシポリアミド等のポリベンゾオキサゾール前駆体、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、上記以外のポリアミド、ポリアミドイミド、フェノールノボラック樹脂等であって、フェノール性水酸基又はカルボキシ基を有するものが挙げられる。
従って、式(I)中のX1は、上記カルボン酸、その無水物又はその誘導体の構造において、アミンとの反応によりアミド結合を形成したカルボキシ基及びその他の酸官能基(即ち、カルボキシ基又はそれがエステル化した基、及びフェノール性水酸基又はその水素原子が置換基で置換された基)を除く部分の構造を示す有機基である。例えばテトラカルボン酸二無水物又はジカルボン酸のカルボキシ基及び酸官能基以外の構造に対応する有機基である。X1は一般に芳香環を含むことが好ましく、カルボキシ基及びその他の酸官能基は芳香環に直接結合していることが好ましい。
また、これらの誘導体、例えば前記各種ジカルボン酸ジハライド(ジクロライドなど)を用いることもできる。
酸官能基を有するジカルボン酸としては、例えば4,4’−(5,5‘−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフロロプロパン−2,2−ジイル)ビス(2−ヒドロキシ−1,5−フェニレン))ビス(アザンジイル)ビス(オキソメチレン)二安息香酸、4,4’−(5,5’−(プロパン−2,2−ジイル)ビス(2−ヒドロキシ−1,5−フェニレン))ビス(アザンジイル)ビス(オキソメチレン)二安息香酸、4,4’−(3,3’−ジヒドロキシビフェニル−4,4‘−ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(オキソメチレン)二安息香酸、4,4’−(4,4’−スルホニルビス(2−ヒドロキシ−1,4−フェニレン))ビス(アザンジイル)ビス(オキソメチレン)二安息香酸、4,4‘−(6,6’−オキシビス(2−ヒドロキシ−1,6−フェニレン))ビス(アザンジイル)ビス(オキソメチレン)二安息香酸、4,4’−(6,6’−(プロパン−2−ジイル)ビス(2−ヒドロキシ−1,6−フェニレン))ビス(アザンジイル)ビス(オキソメチレン)二安息香酸、4,4‘−(4−ヒドロキシ−1,3−フェニレン)ビス(アザンジイル)ビス(オキソメチレン)二安息香酸、4,4‘−(2,5−ジヒドロキシ−1,4−フェニレン)ビス(アザンジイル)ビス(オキソメチレン)二安息香酸等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。また、必ずしもここに挙げられたものに限定されない。
さらにトリメリット酸又はその無水物のようなトリカルボン酸を用いることもできる。
酸官能基を有するジアミンとしては、例えば2,4−ジアミノ安息香酸、3,5−ジアミノ安息香酸、3,3’−ジアミノビフェニル−5,5’−ジカルボン酸、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル−5,5’−ジカルボン酸、4,4’−ジアミノジフェニルメタン−5,5’−ジカルボン酸、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン−5,5’−ジカルボン酸、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド−5,5’−ジカルボン酸又はそれらの異性体のようにカルボキシ基を1つ以上持つか、あるいは4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、オキシビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,4−ジアミノフェノール、1,4−ジアミノ−2,5−ジヒドロキシベンゼン、N,N’−(4−アミノフェニルカルボニル)−3,3’−ジヒドロキシビフェニル、N,N’−(3−アミノフェニルカルボニル)−3,3’−ジヒドロキシビフェニル、N,N’−(4−アミノフェニルカルボニル)2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、N,N’−(3−アミノフェニルカルボニル)2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、N,N’−(4−アミノフェニルカルボニル)2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、N,N’−(3−アミノフェニルカルボニル)2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、N,N’−(4−アミノフェニルカルボニル)−オキシビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)、N,N’−(3−アミノフェニルカルボニル)−オキシビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)、N,N’−(4−アミノフェニルカルボニル)−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、N,N’−(3−アミノフェニルカルボニル)−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、N,N’−(4−アミノフェニルカルボニル)−2,4−ジアミノフェノール、N,N’−(3−アミノフェニルカルボニル)−2,4−ジアミノフェノール、N,N’−(4−アミノフェニルカルボニル)−1,4−ジアミノ−2,5−ジヒドロキシベンゼン、N,N’−(3−アミノフェニルカルボニル)−1,4−ジアミノ−2,5−ジヒドロキシベンゼンのようなフェノール基を有するもの等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。また、必ずしもここに挙げられたものに限定されない。
式(I)中のR1に1価の有機基として官能基を導入する方法としては、エーテル結合もしくはエステル結合を介して導入する方法が挙げられる。具体的な導入の方法としては、R1を置換基とするハロゲン化合物又は酸ハライド化合物を、R1が水素原子の基と反応させる脱酸ハロゲン反応を利用した付加反応、もしくはビニルエーテルとの付加反応等が挙げられる。
上記アルカリ水溶液は、例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、金属水酸化物水溶液、有機アミン水溶液等のアルカリ性の水溶液である。一般に濃度が2.38重量%のテトラブチルアンモニウム水溶液が用いられるので、(a)成分はこの水溶液に対して可溶性であることがより好ましい。
尚、当該分子量はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて算出することができる。
例えば、テトラカルボン酸二無水物とジアミン及び/又は酸官能基を有するジアミンを重合させることで(a)成分であるポリイミド前駆体を調製できる。同様に、活性化エステル化されたジカルボン酸及び/又は酸官能基を有するジカルボン酸とフェノール酸官能基を有するジアミンを重合させることで(a)成分であるポリベンゾオキサゾール前駆体を調製できる。また、テトラカルボン酸二無水物、ジカルボン酸及び/又は活性エステル化された酸官能基を有するジカルボン酸と、ジアミン及び/又は酸官能基を有するジアミンを共重合させることで(a)成分であるポリイミド/ポリベンゾオキサゾール前駆体の共重合体を調製することができる。
R3〜R6は、好ましくはそれぞれ芳香族基、ヘテロ環基、アルキニル基、アルケニル基から選択される1つである。
Xは、好ましくは芳香族基、アルキニル基、アルケニル基であり、より好ましくは芳香族基である。
Z1は、好ましくはベンゼン環である。
Z2は、好ましくはベンゼン環である。
Y−は、好ましくは硝酸イオン、テトラフロロボラートアニオン、p−トルエンスルホン酸イオン、トリフラートアニオンであり、より好ましくはトリフラートアニオン(OTf−)である。
用いる溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、2−メトキシエタノール、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコールアセテート、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、テトラヒドロフラン等が挙げられ、単独でも混合して用いてもよい。
本発明の組成物は、例えば、70%重量以上、80重量%以上、90重量%以上、100重量%が、(a)〜(d)成分からなってもよい。本発明の組成物は、これらの成分の他に下記の添加剤等本発明の基本的な特性を実質的に損なわない物質を含むことができる。
本発明の組成物は、上述の(a)〜(d)成分の他に、接着性付与剤、界面活性剤又はレベリング剤、架橋剤等を含有してもよい。
上記界面活性剤又はレベリング剤としては、例えばポリオキシエチレンウラリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル等が挙げられる。
また、界面活性剤又はレベリング剤の市販品としては、メガファックF171、F173、R−08(大日本インキ化学工業株式会社製)、フロラードFC430、FC431(住友スリーエム株式会社製)、オルガノシロキサンポリマーKP341、KBM303、KBM403、KBM803(信越化学工業株式会社製)等が挙げられる。
上記架橋剤は、例えばメチロール化合物であり、当該メチロール化合物としては、例えば3,3’−メチレンビス(2−ヒドロキシ−5−メチルベンゼンメタノール)、4,4’−(1−メチルエチリデン)ビス[2−メチル−6−ヒドロキシメチルフェノール]、4,4’−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフロロイソプロピリデン)ビス[2,6−ビス(ヒドロキシメチル)フェノール]、3,3’,5,5’−テトラキス(ヒドロキシメチル)[(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジオール]、4,4’−(1−メチルエチリデン)ビス[2,6−ビス(ヒドロキシメチル)フェノール]、2,2’−メチレンビス(4,6−ビスヒドロキシメチルフェノール)、2,6−ビス[(2−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−5−メチルフェニル)メチル]−4−メチルフェノール等が挙げられる。また、必ずしもここに挙げられたものに限定されない。
本発明の組成物を用いて、パターン硬化膜を成膜することができる。特に、本発明の組成物より得られる硬化膜は、耐熱性及び機械特性に優れる。
支持基板上に塗布した本発明の組成物を適度に加熱乾燥することにより、感光性樹脂塗膜が得られる。
照射する活性光線又は化学線としては、超高圧水銀灯を用いるコンタクト/プロキシミティ露光機、ミラープロジェクション露光機、i線ステッパ、g線ステッパ、その他の紫外線、可視光源や、X線、電子線を用いることができる。
露光後、必要に応じて露光後加熱(PEB;post exposure bake)処理を行なってもよい。
現像液であるアルカリ性水溶液としては、例えば苛性カリ、苛性ソーダ等のアルカリ金属水酸化物の水溶液;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の水酸化四級アンモニウム;エタノールアミン、プロピルアミン、エチレンジアミン等のアミン水溶液等を用いることができる。
上記加熱温度は、好ましくは150〜500℃であり、より好ましくは200〜400℃である。加熱温度が150℃未満の場合、膜の機械特性及び熱特性が低下するおそれがある。一方、加熱温度が500℃超の場合、膜の機械特性及び熱特性が低下するおそれがある。
また、加熱時間は、好ましくは0.05〜10時間である。加熱時間が0.05時間未満の場合、膜の機械特性及び熱特性が低下するおそれがある。一方、加熱時間が10時間超の場合、膜の機械特性及び熱特性が低下するおそれがある。
本発明の硬化膜は、具体的には、半導体装置等電子部品の表面保護膜や層間絶縁膜、多層配線板の層間絶縁膜等に使用することができる。本発明の電子部品は、表面保護膜や層間絶縁膜として設けられる硬化膜を有すること以外は特に制限されず、様々な構造をとることができる。
層間絶縁膜層4は、本発明の樹脂組成物を用いて形成することができる。
この表面保護膜層(パターン硬化膜)8は、導体層を外部からの応力、α線等から保護し、得られる半導体装置は信頼性に優れる。
攪拌機、温度計及び窒素導入管を備えた密閉反応容器であるフラスコ中に、乾燥N−メチルピロリドン6495gと2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン1831.3g(5mol)、m−アミノフェノール218.3g(2mol)とを入れ、15〜25℃で溶解するまで撹拌した。次いで、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸ジクロリド1771g(6mol)を30分間かけて添加した後、20〜35℃で3時間撹拌した。この反応混合物を2.0Lのイオン交換水にて激しく撹拌しながら処理した。析出した固形物をさらに70℃の温イオン交換水で洗浄し、ろ過フィルター上で吸引乾燥し、さらに減圧乾燥してポリマーA(成分(a))を得た。このポリマーAの水分含有率は0.8重量%、重量平均分子量は19,200、分散度は1.5であった。
測定装置:検出器 島津製作所製SPD−M20A
ポンプ:株島津製作所製LC−20A
システムコントローラー:CBM−20A
測定条件:カラム Gelpack GL−S300MDT−5×2本
溶離液:THF(テトラヒドロフラン)/DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)=1/1(容積比)
LiBr・H2O(0.03mol/L)、H3PO4(0.06mol/L)
流速:1.0mL/分、検出器:190〜800nm(270nmのクロマトグラムにより分子量を算出)
ポリマー0.5mgに対して、溶媒1mLの溶液を用いて希釈したサンプルを測定した。
窒素導入管及び撹拌機を備えた密閉反応器であるフラスコ中に、脱水ジクロロメタン(和光純薬製)50mLとヨードソベンゼン(東京化成製)4.40gを入れ、10〜25℃で撹拌した。これに、トリフロロメタンスルホン酸(和光純薬製)3.50gを20分間かけて滴下し、10〜25℃で1時間撹拌した。得られた溶液に脱水ベンゼン(和光純薬製)1.57gを20分間かけて滴下し、10〜25℃で1時間撹拌した。沈殿物をジエチルエーテル(和光純薬製)で洗浄した後にろ過し、減圧乾燥して以下に示すヨードニウム塩A(1,4−フェニレンビス(フェニルヨードニウム)ジトリフラート)(成分(b))を無色結晶で得た。
1H−NMR δ7.53ppm(t,J=8Hz,4H),7.68Hz(t,J=8Hz,2H),8.25Hz(d,J=4Hz,4H),8.34(brs,4H)
合成例2の脱水ベンゼンの代わりに脱水トルエンを用いた他は、合成例2と同様にして以下に示すヨードニウム塩B(フェニル(4−(p−トリルヨードニオ)フェニル)ヨードニウムジトリフラート)(成分(b))を得た。
合成例2の脱水ベンゼンの代わりにアニソールを用いた他は、合成例2と同様にしてヨードニウム塩C((4−メトキシフェニル)(4−(フェニルヨードニオ)フェニル)ヨードニウムジトリフラート)(成分(b))を得た。
合成例2の脱水ベンゼンの代わりにtert−ブチルベンゼンを用いた他は合成例2と同様してヨードニウム塩D((4−tert−ブチルフェニル)(4−(フェニルヨードニオ)フェニル)ヨードニウムジトリフラート)(成分(b))を得た。
撹拌器、窒素導入管、及び温度計を備えた三口フラスコに、γ−ブチロラクトン170g、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセタート17g、合成例1で得られたポリマーA100g、4,4’−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフロロイソプロピリデン)ビス[2,6−ビス(ヒドロキシメチル)フェノール]7.5g、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]フェニル]プロパンと6−ジアゾ−5−オキソ−5,6−ジヒドロナフタレン−1−スルホニルクロリドを1/2.5のモル比で反応させた化合物11.0g、ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン(62%エタノール溶液)3.5g、トリメトキシ(フェニル)シラン0.5g、ヨードニウム塩A3.0gを加えて室温下にて一昼夜撹拌溶解後、濾過してポジ型感光性樹脂組成物溶液を得た。
この溶液を6インチシリコンウエハ上にスピンコートした後に乾燥して、膜厚が11.0±1.0μmの塗膜を形成した後、i線ステッパを用いパターンマスクし、露光量を100〜800mJ/cm2として露光した。露光後の塗膜を2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて残膜率が95%となる現像時間でパドル現像したところ、550mJ/cm2で、良好なレリーフパターンが得られた。
ヨードニウム塩Aの代わりにヨードニウム塩Bを用いた他は実施例1と同様にしてポジ型感光性樹脂組成物溶液を調製し、パターン樹脂膜を製造した。その結果、残膜率95%のときに550mJ/cm2以上で、良好なレリーフパターンが得られた。
ヨードニウム塩Aの代わりにヨードニウム塩Cを用いた他は実施例1と同様にしてポジ型感光性樹脂組成物溶液を調製し、パターン樹脂膜を製造した。その結果、残膜率95%のときに550mJ/cm2以上で、良好なレリーフパターンが得られた。
ヨードニウム塩Aの代わりにヨードニウム塩Dを用いた他は実施例1と同様にしてポジ型感光性樹脂組成物溶液を調製し、パターン樹脂膜を製造した。その結果、残膜率95%のときに550mJ/cm2以上で、良好なレリーフパターンが得られた。
ヨードニウム塩Aの代わりにジフェニルヨードニウムトリフラートを用いた他は実施例1と同様にしてポジ型感光性樹脂組成物溶液を調製し、パターン樹脂膜を製造した。その結果、残膜率95%のときに730mJ/cm2以上で、良好なレリーフパターンが得られた。
ヨードニウム塩Aの代わりに(4−メトキシフェニル)フェニルヨードニウムトリフラートを用いた他は実施例1と同様にしてポジ型感光性樹脂組成物溶液を調製し、パターン樹脂膜を製造した。その結果、残膜率95%のときに750mJ/cm2以上で、良好なレリーフパターンが得られた。
2 保護膜
3 第1導体層
4 層間絶縁膜層
5 感光性樹脂層
6A、6B、6C 窓
7 第2導体層
8 表面保護膜層
Claims (11)
- (a)フェノール性水酸基又はカルボキシ基を有する重合体、
(b)1分子内にヨードニウム構造を2つ以上有するヨードニウム化合物、
(c)ジアゾナフトキノン化合物、及び
(d)溶剤
を含むポジ型感光性樹脂組成物。 - 式(V)のR3、R4がそれぞれ芳香族基、ヘテロ環基、アルキニル基、アルケニル基から選択される1つである請求項4又は5に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- 前記(a)成分100重量部に対し、(b)成分を0.01〜50重量部、(c)成分を1〜50重量部含有する請求項1〜7のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜8のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物を硬化させた硬化膜。
- 請求項1〜8のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物を支持基盤上に塗布、乾燥して感光性樹脂膜を形成する工程と、前記感光性樹脂膜を露光する工程と、前記露光後の感光性樹脂膜をアルカリ水溶液を用いて現像してパターン樹脂膜を得る工程と、前記パターン樹脂膜を加熱処理してパターン硬化膜を得る工程とを含むパターン硬化膜の製造方法。
- 請求項9に記載の硬化膜が層間絶縁膜層又は表面保護膜層として設けられている電子部品。
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