JP2016130727A - 撮像装置 - Google Patents

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貴真 安藤
是永 継博
Tsuguhiro Korenaga
継博 是永
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Abstract

【課題】コマ収差の発生およびそれに伴う解像度の低下を抑制する撮像技術を提供する。
【解決手段】撮像装置は、互いに異なる波長特性を有するm種類(mは1以上の整数)の光を取得する符号化装置Cと、かつ前記m種類の光の各々に対応する信号を出力する撮像素子Sと、前記信号を処理することにより、異なる波長域ごとであってmよりも多いn個の画像を生成して出力する信号処理回路Prとを備える。
【選択図】図1

Description

本開示は、分光画像を取得するための撮像装置に関する。
各々が狭帯域である多数のバンド(例えば数十バンド以上)のスペクトル情報を活用することで、従来のRGB画像では不可能であった観測物の詳細な物性を把握することができる。この多波長の情報を取得するカメラは、「ハイパースペクトルカメラ」と呼ばれる。ハイパースペクトルカメラは、食品検査、生体検査、医薬品開発、鉱物の成分分析等のあらゆる分野で利用されている。
観測対象の波長を狭帯域に限定して取得された画像の活用例として、特許文献1は、被験体の腫瘍部位と非腫瘍部位との判別を行う装置を開示している。この装置は、励起光の照射により、癌細胞内に蓄積されるプロトポルフィリンIXが635nmの蛍光を発し、フォト−プロトポルフィリンが675nmの蛍光を発することを検出する。これにより、腫瘍部位と非腫瘍部位との識別を行う。
特許文献2は、時間経過に伴って低下する生鮮食品の鮮度を、連続的な多波長の光の反射率特性の情報を取得することで判定する方法を開示している。
多波長の画像または反射率を測定できるハイパースペクトルカメラの方式には、例えば特許文献3に開示されているように、圧縮センシングを利用した方法がある。特許文献3に開示された装置は、測定対象からの光をプリズム等の第1の分光素子で分光した後、符号化マスクでマーキングし、さらに第2の分光素子によって光線の経路を戻す。これにより、符号化され、かつ波長軸に関して多重化された画像がセンサによって取得される。多重化された画像から圧縮センシングの適用により、多波長の複数枚の画像を再構成することができる。
圧縮センシングとは、少ないサンプル数の取得データから、それよりも多くのデータを復元する技術である。測定対象の2次元座標を(x、y)、波長をλとすると、求めたいデータfは、x、y、λの3次元のデータである。これに対し、センサによって得られる画像データgは、λ軸方向に圧縮および多重化された2次元のデータである。相対的にデータ量が少ない取得画像gから、相対的にデータ量が多いデータfを求める問題は、いわゆる不良設定問題であり、このままでは解くことができない。しかし、一般に、自然画像のデータは冗長性を有しており、それを巧みに利用することでこの不良設定問題を良設定問題に変換することができる。画像の冗長性を活用してデータ量を削減する技術の例に、jpeg圧縮がある。jpeg圧縮は、画像情報を周波数成分に変換し、データの本質的でない部分、例えば、視覚の認識性が低い成分を除去するといった方法が用いられる。圧縮センシングでは、このような技法を演算処理に組入れ、求めたいデータ空間を冗長性で表された空間に変換することで未知数を削減し解を得る。この変換には、例えば、離散的コサイン変換(DCT)、ウェーブレット変換、フーリエ変換、トータルバリエーション(TV)等が使用される。
国際公開第13/002350号 特開2007−108124号公報 米国特許第7283231号明細書
従来の圧縮センシングを利用したハイパースペクトルカメラでは、プリズム等の分光素子が光路上に挿入される。このため、コマ収差が発生し、解像度が低下するという課題があった。
本開示は、コマ収差の発生およびそれに伴う解像度の低下を抑制し得る新たな撮像技術を提供する。
本開示の一態様に係る撮像装置は、互いに異なる波長特性を有するm種類(mは1以上の整数)の光を取得し、かつ前記m種類の光の各々に対応する信号を出力する撮像素子と、前記信号を処理することにより、異なる波長域ごとであってmよりも多いn個の画像を生成して出力する信号処理回路と、を備える。
図1は、本開示の実施の形態1の撮像装置D1を示す模式図である。 図2Aは、実施の形態1の符号化素子C1における分光透過率の例を示す図である。 図2Bは、実施の形態1の符号化素子C2における分光透過率の例を示す図である。 図2Cは、実施の形態1の符号化素子C3における分光透過率の例を示す図である。 図2Dは、実施の形態1の符号化素子C1における分光透過率の他の例を示す図である。 図2Eは、実施の形態1の符号化素子C2における分光透過率の他の例を示す図である。 図2Fは、実施の形態1の符号化素子C3における分光透過率の他の例を示す図である。 図3Aは、対象波長域Wと、それに含まれる複数の波長域W1、W2、・・・、Wnとの関係の一例を説明するための図である。 図3Bは、対象波長域Wと、それに含まれる複数の波長域W1、W2、・・・、Wnとの関係の他の例を説明するための図である。 図4Aは、実施の形態1の符号化素子の分光透過率の一例を説明するための図である。 図4Bは、実施の形態1の符号化素子の分光透過率の他の例を説明するための図である。 図5は、実施の形態1における分光分離画像生成までの概要を示すフローチャートである。 図6は、本開示の実施の形態2の撮像装置D2を示す模式図である。 図7Aは、実施の形態2の符号化装置の波長特性の例を示す図である。 図7Bは、実施の形態2の符号化装置の波長特性の例を示す図である。 図7Cは、実施の形態2の符号化装置の波長特性の例を示す図である。 図7Dは、実施の形態2における符号化装置の波長特性の他の例を示す図である。 図7Eは、実施の形態2における符号化装置の波長特性の他の例を示す図である。 図7Fは、実施の形態2における符号化装置の波長特性の他の例を示す図である。
本開示の実施の形態を説明する前に、本発明者によって見出された知見を説明する。
本発明者の検討によれば、上述した従来の圧縮センシングを利用した構成は、プリズム等の分光素子が光路上に挿入される。プリズムは、屈折を用いて波長毎に光の経路を変えて分離する。これによって、コマ収差が発生し、解像度が低下するという課題があった。
本発明者は、上記の課題を見出し、これらの課題を解決するための構成を検討した。
本開示は、以下の項目に記載の撮像装置を含む。
[項目1]
互いに異なる波長特性を有するm種類(mは1以上の整数)の光を取得し、かつ前記m種類の光の各々に対応する信号を出力する撮像素子と、
前記信号を処理することにより、異なる波長域ごとであってmよりも多いn個の画像を生成して出力する信号処理回路と、を備える撮像装置。
[項目2]
対象物への入射光の強度、または前記対象物からの反射光の強度を、互いに異なる波長特性でm種類変化させる符号化装置をさらに備え、
前記m種類の光は、前記符号化装置を介して生成される、項目1に記載の撮像装置。
[項目3]
対象物への入射光の強度、または前記対象物からの反射光の強度を、互いに異なる波長特性でm種類(mは1以上の整数)変化させる符号化装置と、
前記入射光が前記対象物で反射した光、または前記対象物からの前記反射光を取得し、かつ前記光または前記反射光に対応する信号を出力する撮像素子と、
前記信号を処理することにより、異なる波長域ごとであってmよりも多いn個の画像を生成して出力する信号処理回路と、を備える撮像装置。
[項目4]
各回の撮影において、対象物への入射光の強度、または対象物からの反射光の強度を、前記撮影ごとに異なる波長特性で変化させることにより符号化する符号化装置と、
前記符号化装置によって符号化された光を取得し、かつ記光に対応する信号を出力する撮像素子と、
m回(mは1以上の整数)の撮影において前記撮像素子から出力された前記信号を処理することにより、異なる波長域ごとであってmよりも多いn個の画像を生成する信号処理回路と、を有する、撮像装置。
[項目5]
前記波長特性は、互いに異なる第1波長域および第2波長域においてそれぞれ透過率の極大値を有し、
前記波長特性を、前記透過率の最大値が1、最小値が0となるように正規化したとき、前記第1波長域および前記第2波長域における前記極大値はいずれも0.5以上である、項目1から4のいずれかに記載の撮像装置。
[項目6]
前記波長特性は、空間方向に一様である項目1から5のいずれかに記載の撮像装置。
[項目7]
前記符号化装置は、
透過率の波長分布が互いに異なる複数の分光フィルタと、
前記複数の分光フィルタのうち、前記撮像装置の光路上に配置する分光フィルタを撮影ごとに切り替えるスイッチと、を備える、項目2から6のいずれかに記載の撮像装置。
[項目8]
前記n個の画像は、第1の画像と第2の画像とを含み、
前記第1の画像に対応する第1の波長域における前記複数の分光フィルタの各々の透過率を要素とする列ベクトルが、前記第1の波長域と異なる、前記第2の画像に対応する第2の波長域における前記複数の分光フィルタの各々の透過率を要素とする列ベクトルに対して独立である、項目7に記載の撮像装置。
[項目9]
前記符号化装置は、
光強度の波長分布が互いに異なる複数の光源を備え、
前記複数の光源における点灯する光源と消灯する光源との組合せが変更されることにより、前記m種類の光が得られる、項目2から6のいずれかに記載の撮像装置。
[項目10]
前記n個の画像は、第1の画像と第2の画像とを含み、
前記第1の画像に対応する第1の波長域における前記m種類の光の強度の値を要素とする列ベクトルが、前記第1の波長域と異なる、前記第2の画像に対応する第2の波長域における前記m種類の光の強度の値を要素とする列ベクトルに対して独立である、項目9に記載の撮像装置。
[項目11]
mはnの5分の1以下の値である、項目1から10のいずれかに記載の撮像装置。
[項目12]
前記撮像素子がCn種類のカラーフィルタを含み、
m、n、およびCnが、
m×Cn<n
の関係を満たす、項目1から11のいずれかに記載の撮像装置。
[項目13]
下記式で定義され、前記m種類の光のうちM種類目の光の、前記n個の画像のうちN番目の画像の波長域における第1の波長特性と、前記m種類の光のうちM+i種類目の光の、前記n個の画像のうちN+j番目の画像の波長域における第2の波長特性との相関値を、iおよびjを変数として表す自己相関関数y(i,j)が、y(0,0)のみにおいて極大値を有する、項目1から12のいずれかに記載の撮像装置。
Figure 2016130727

ただし、上記式において、x(M,N)は第1の波長特性、x(M+i,N+j)は第2の波長特性、i=−(m−1),・・・,−1,0,1,・・・,(m−1)、j=−(n−1),・・・,−1,0,1,・・・,(n−1)である。
[項目14]
mはnの10分の1以下の値である、項目1から13のいずれかに記載の撮像装置。
以下、図面を参照しながら、本開示のより具体的な実施の形態を説明する。以下の説明では、画像を示す信号、すなわち、各画素の画素値を表す信号の集合を、単に「画像」と称することがある。以下の説明において、図中に示されたxyz座標を用いる。
(実施の形態1)
[1.撮像装置]
まず、実施の形態に係る撮像装置D1の構成について、図1〜図4を用いて説明する。
図1は、実施の形態1の撮像装置D1を示す模式図である。本実施の形態の撮像装置D1は、結像光学系Lと、符号化装置Cと、撮像素子Sとを備える。
[1−1.結像光学系L]
結像光学系Lは、少なくとも1つの撮像レンズを含む。図1では、1つのレンズが描かれている。結像光学系Lは複数のレンズの組み合わせによって構成されていてもよい。結像光学系Lは、撮影対象物Oからの光を集光し撮像素子Sの撮像面上に像を形成する。
[1−2.符号化装置C]
符号化装置Cは、撮影対象物Oと撮像素子Sの間に配置される。図1の例では、符号化装置Cを撮影対象物Oと結像光学系Lとの間に配置しているが、この例に限らない。すなわち、符号化装置Cを結像光学系Lと撮像素子Sとの間に配置してもよい。撮影対象物Oと結像光学系Lとの間に配置する場合、結像光学系Lに近づけるほど撮像装置D1を小型化できる。符号化装置Cは、撮影対象物Oからの反射光の強度を波長域ごとに、かつ撮影ごとにランダムに変調して出力する。実施の形態1における符号化装置Cによるこの過程を、本明細書では「符号化」と称する。「ランダム」については後述する。
符号化装置Cは、互いに異なる分光透過率のm個の符号化素子C1、C2、C3、・・・、Cmを備える。さらに、符号化装置Cは、m個の符号化素子C1〜Cmを切り替える機構であるスイッチを備える。具体的には、図1の例では、符号化装置Cは回転軸を備える。また、回転軸から等距離にm個の符号化素子C1〜Cmが配置される。符号化装置Cが回転すると、撮像素子Sに到達する光の経路上に配置される符号化素子が切り替わる。言い換えると、1度の撮影において、m個の符号化素子のひとつが撮像素子Sに到達する光の経路上に配置される。また、当該撮影時に、残りのm−1個の符号化素子は、当該経路外に配置される。
符号化素子C1〜Cmを切り替える機構は上述した例に限らない。例えば、一列に配置した符号化素子の集合を、撮影ごとに配置方向に移動させて切り替えてもよい。
本実施の形態は、異なる分光透過率の符号化素子を撮影ごとに切り替えることによって、撮影対象物からの反射光を撮影ごとに異なる波長特性で符号化する。
本実施の形態1では符号化素子は分光フィルタによって形成される。各符号化素子C1、C2、C3、・・・、Cmは透光性の部材で形成され、互いに異なる分光透過率を有する。「分光透過率」とは、光透過率の波長分布を意味する。符号化素子の分光透過率は空間方向に一様である。
図2Aおよび図2Dは、符号化素子C1の分光透過率I1の例を示している。図2Bおよび図2Eは、符号化素子C2の分光透過率I2の例を示している。図2Cおよび図2Fは、符号化素子C3の分光透過率I3の例を示している。図2Aから図2Cは、透過率が略0または略1のいずれかの値を取り得るバイナリースケールの透過率分布を示している。略0とは20%以下の値、略1とは80%以上の値を指す。分光透過率I1、I2、I3は互いに異なっている。具体的には、透過率が略0または略1となる波長帯域が互いに異なる。透過率分布は必ずしもバイナリースケールにする必要はない。例えば、図2Dから図2Fに示すように、透過率が0以上1以下の任意の値を取り得るグレースケールでもよい。
図3Aおよび図3Bは、対象波長域Wと、それに含まれる複数の波長域W1、W2、・・・、Wnとの関係を説明するための図である。複数の波長域W1〜Wnは、撮像装置D1が画像に使用する波長域である。また、後述する信号処理回路Prは、波長域W1〜Wnごとに分離したn個の分光画像F1〜Fnを再構成する。
対象波長域Wは、用途によって様々な範囲に設定され得る。対象波長域Wは、例えば可視光の波長域(約400nm〜約700nm)、近赤外線の波長域(約700nm〜約2500nm)、近紫外線の波長域(約10nm〜約400nm)、その他、中赤外、遠赤外、あるいは、テラヘルツ波、ミリ波等の電波域であり得る。このように、撮像装置D1で使用される波長域は可視光域とは限らない。本明細書では、可視光に限らず、近紫外線、近赤外線、および電波などの非可視光も便宜上「光」と称する。
本実施の形態では、図3Aに示すように、nを4以上の任意の整数として、対象波長域Wをn等分したそれぞれを波長域W1、W2、・・・、Wnとしている。ただしこのような例に限定されない。対象波長域Wに含まれる複数の波長域は任意に設定してよい。例えば、図3Bに示すように、波長域によってその幅(帯域幅)を不均一にしてもよい。また、隣接する波長域の間にギャップがあってもよい。
図4Aおよび図4Bは、符号化素子の分光透過率の特性を説明するための図である。図4Aはグレースケールの分光透過率の例を示し、図4Bはバイナリースケールの分光透過率の例を示している。図4Aに示す光透過率の波長分布は、対象波長域W内での光透過率の最大値が1、最小値が0となるように正規化されている。本実施の形態では、ひとつの符号化素子は、複数の波長域W1〜Wnのうちの少なくとも2つの波長域において透過率が50%以上となる分光透過率を有する。言い換えると、対象波長域Wにおいて一様な強度分布を有する光を符号化素子に入射させた場合に符号化素子から出力される光は、当該少なくとも2つの波長域において、対象波長域W内の最大強度で正規化した場合の強度(本実施の形態において、これを「正規化強度」と定義する。)が0.5以上となる。図4Aおよび図4Bの例における分光透過率は、対象波長域W内の波長域W2、Wn等において透過率が50%以上である。符号化素子C1〜Cmは、互いに異なる分光透過率の特性を有する。具体的には、符号化素子C1〜Cmは、透過率が50%以上となる波長域の組み合わせ、または数が互いに異なる。さらに具体的には、波長域W1〜Wnのそれぞれにおいて、符号化素子C1〜Cmごとの透過率の値を要素とする列ベクトルが、任意の波長域間で互いに独立である。波長域W1〜Wnのうちすべての波長域の組み合わせにおいて独立であってもよい。また、波長域W1〜Wnのうち一部の波長域間で独立であってもよい。本実施の形態は、波長域ごとの当該列ベクトルが独立性を備えることを「ランダム」と等価とする。
ランダムは、以下の(数2)で定義される自己相関関数によって定義してもよい。
Figure 2016130727
撮像素子Sが互いに異なる波長特性を有するm種類の光を取得し、信号処理回路Prが異なる波長域ごとのn個の画像を出力するとき、x(M,N)は、M種類目の光のN番目の波長域における光透過率を表す。また、i=−(m−1),・・・,−1,0,1,・・・,(m−1)、j=−(n−1),・・・,−1,0,1,・・・,(n−1)である。M<1,N<1,M>m,N>nのときx(M,N)=0である。上記(数2)で示される自己相関関数y(i,j)は、M種類目の光のN番目の波長域における光透過率x(M,N)と、M+i種類目の光のN+j番目の波長域における光透過率x(M+i,N+j)との相関値を、iおよびjを変数として表す関数である。このとき、本開示における「ランダム」とは、例えば、上記(数2)で示される自己相関関数y(i,j)がy(0,0)において極大値を有し、その他において極大値を有さないことを言う。具体的には、i=0からm−1及び−(m−1)に向かうにつれて単調に減少し、かつ、j=0からn−1及び−(n−1)に向かうにつれて単調に減少することを意味する。また、「ランダム」は、y(0,0)のほかに、i軸方向においてm/10箇所以下、j軸方向においてn/10箇所以下の極大値を有していてもよい。
上記のように、符号化素子C1〜Cmは、波長域W1〜Wnのうちの少なくとも2つの波長域において透過率が50%以上となる。一方、後述するが、信号処理回路Prは、波長域W1〜Wn毎に分離したn個の分光画像(以下、「分光分離画像」と称することがある。)F1〜Fnを生成する。したがって、符号化素子C1〜Cmは、分離すべき波長域W1〜Wnの少なくとも2つの波長域の光を重畳して出力する。撮像素子Sは、符号化素子C1〜Cmからの重畳した光を受光する。これは、波長方向に圧縮されたデータを取得していることを意味する。
分光透過率の波長方向の分解能、言い換えれば、分光透過率曲線における1つの極値(ピーク)を挟む隣接する2つの極小値の間の部分の半値幅 は、所望の波長域の幅(帯域幅)程度に設定され得る。この場合、分光透過率をフーリエ変換等を用いて周波数成分に分解すれば、その波長域の幅に相当する周波数成分の値が相対的に大きくなる。
符号化素子は、多層膜、有機材料、回折格子構造、金属を含む微細構造の少なくとも1つを用いて構成され得る。多層膜の形態の場合、例えば、誘電体多層膜または金属層を含む多層膜が用いられ得る。各多層膜の厚さ、材料、および積層順序の少なくとも1つが異なれば異なる分光特性を実現できる。多層膜を用いることにより、分光透過率におけるシャープな立ち上がりおよび立下りを実現できる。有機材料を用いた構成は、含有する顔料または染料が異なるようにしたり、異種の材料を積層させたりすることによって異なる分光特性が実現され得る。回折格子構造を用いた構成は、異なる回折ピッチまたは深さの回折構造を設けることによって異なる分光特性が実現され得る。金属を含む微細構造を用いる場合は、プラズモン効果による分光を利用して作製され得る。
符号化素子による符号化過程は、各波長の光による画像を区別するためのマーキングを行う過程といえる。そのようなマーキングが可能である限り、透過率の分布は任意に設定してよい。波長域Wにおいて透過率50%以上の領域と透過率50%未満の領域との比率は、例えば、1:1でもよいし、1:9のような一方に偏りのある分布でもよい。
符号化素子の透過率分布に関する情報は、設計データまたは実測キャリブレーションによって事前に取得され、後述する演算処理に利用される。
[1−3.撮像素子]
撮像素子Sは、2次元に配列された複数の光検出セル(本明細書において、「画素」とも呼ぶ。)を有するモノクロタイプの撮像素子である。撮像素子Sは、例えばCCD(Charge−Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ、赤外線アレイセンサ、テラヘルツアレイセンサ、ミリ波アレイセンサであり得る。光検出セルは、例えばフォトダイオードによって構成され得る。撮像素子Sは、必ずしもモノクロタイプの撮像素子である必要はない。例えば、R/G/B、R/G/B/IR、またはR/G/B/Wのフィルタを有するカラータイプの撮像素子を用いてもよい。カラータイプの撮像素子を使用することで、波長に関する情報量を増やすことができ、分光分離画像Fの再構成の精度を向上させることができる。例えば、撮像素子SがCn種類のカラーフィルタを有すると、分光分離画像Fの個数nを、m×Cn個よりも大きくすることができる。ただし、カラータイプの撮像素子を使用した場合、空間方向(x、y方向)の情報量が低下する。つまり、波長に関する情報量と解像度とはトレードオフの関係にある。取得対象の波長範囲(対象波長域)は任意に決定してよく、可視の波長範囲に限らず、紫外、近赤外、中赤外、遠赤外、マイクロ波・電波の波長範囲であってもよい。
[1−4.その他の構成]
撮像装置D1は、さらに符号化装置Cよりも被写体側に帯域通過フィルタを備えていてもよい。この帯域通過フィルタは、撮影対象物Oからの反射光のうち、対象波長域Wに相当する波長域の成分のみを透過させる。これにより、符号化装置Cが備える分光フィルタでは残存してしまう対象波長域W外の波長域の成分を取り除くことができる。これにより、所望の対象波長域Wに限定した分離精度の高い分光分離画像Fを得ることができる。
[2.信号処理回路]
信号処理回路Prは、撮像素子Sから出力された画像信号を処理する回路である。信号処理回路Prは、撮像装置D1に組み込まれていてもよいし、撮像装置D1に有線または無線で電気的に接続された信号処理装置の構成要素であってもよい。信号処理回路Prは、撮像素子Sによって取得された画像Gに基づいて、撮影対象物Oからの光の波長域ごとに分離された分光分離画像Fを推定する。
信号処理回路Prは、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)等のプログラマブルロジックデバイス(PLD)、または中央演算処理装置(CPU)・画像処理用演算プロセッサ(GPU)とコンピュータプログラムとの組み合わせによって実現され得る。そのようなコンピュータプログラムは、メモリなどの記録媒体に格納され、CPUがそのプログラムを実行することにより、後述する演算処理を実行できる。信号処理回路Prが、撮像装置D1の外部の要素である場合、撮像装置D1に電気的に接続されたパーソナルコンピュータ(PC)またはインターネット上のクラウドサーバなどの信号処理装置が、信号処理回路Prを有する。本明細書では、そのような信号処理装置と撮像装置とを含むシステムを、「分光システム」と称する。
[3.動作]
以下、本実施の形態における撮像装置D1の動作を説明する。
図5は、本実施の形態における分光方法の概要を示すフローチャートである。まず、ステップS101において、符号化素子C1〜Cmのひとつを光路上に配置する。次に、ステップS102において、ステップS101で配置した符号化素子を用いて、撮影対象物Oからの反射光の強度を、波長域ごとに符号化する。符合化された光による画像Gを取得する。前述したとおり、符号化素子C1〜Cmは、分離すべき複数の波長域のうち少なくとも2つにおいて、透過率が50%以上の値を有する。したがって、ステップS102において、分離すべき波長域の光が重畳した画像Gが取得される。従来の圧縮センシングによる構成とは異なり、本実施の形態は、プリズム等の分光素子を使用しない。つまり、波長域に応じて画像を空間方向にシフトさせないため、シフト量に相当する画素が犠牲にされない。したがって、多重像であっても空間解像度は高く維持できる。撮影画像Gは、撮像素子Sにおける複数の画素によって多重像の情報が電気信号(画素信号)に変換されて生成される。その後、ステップS103にて、符号化装置Cを回転させて符号化素子を別の分光特性のものに交換する。ステップS101〜S103をm回繰り返す。m回の撮影により、m個の符号化素子C1〜Cmのそれぞれに応じたm個の画像G1〜Gmを取得する。続くステップS104において、撮像素子Sによって取得されたm個の画像G1〜Gmと、m個の符号化素子C1〜Cmの分光透過率とに基づいて、波長域W1〜Wnごとのn個の画像を再構成する。なお、撮影回数mは、波長域ごとに再構成する画像数nよりも小さい値である。
[4.分光画像F1、F2、・・Fmの再構成方法]
次に、撮影画像と、符号化素子の分光透過率特性とに基づいて多波長の分光分離画像Fを再構成する方法を説明する。ここで多波長とは、例えば通常のカラーカメラで取得される3色(R・G・B)の波長帯域よりも多くの波長帯域を意味する。この波長帯域の数(以下、「分光帯域数」と称することがある。)は、例えば4から100程度の数であり得る。用途によっては、分光帯域数は100を超えていてもよい。
求めたいデータは分光分離画像Fであり、そのデータをfと表す。分光帯域数(バンド数)をnとすると、データfは各帯域の画像データf1、f2、・・・、fnを統合したデータである。求めるべき画像データのx方向の画素数をnx、y方向の画素数をnyとすると、画像データf1、f2、・・・、fnの各々は、nx×ny画素の2次元データの集まりである。したがって、データfは要素数nx×ny×nの3次元データである。一方、符号化素子によって符号化および多重化されて取得される撮影画像Gは、符号化素子を交換してm回撮影して得られる画像G1、G2、・・・、Gmの各データg1、g2、・・・、gmを統合したデータgを有する。データgは要素数nx×ny×mの3次元データである。ここで、撮影回数mは分光帯域数nよりも少ない数であることが望ましい。例えば、mはnの5分の1以下である。望ましくは、mはnの10分の1以下、さらに望ましくは、mはnの30分の1以下である。このように構成することで、撮影回数を減らすことができる。このため、測定時間の低減および動きのある撮影対象物Oの測定に有利となる。本実施の形態におけるデータg(g1、g2、・・・、gm)は、以下の(数3)で表すことができる。
Figure 2016130727
厳密には、ベクトルfはnx×ny×n行1列の1次元ベクトルである。また、ベクトルgは、nx×ny×m行1列の1次元ベクトルである。行列Hは、ベクトルfの各成分を波長域w1、w2、・・・、wnごとに異なる符号化情報で符号化し、それらを加算する変換を表す。行列Hの要素hi(wj)は符号化素子Ci(iは、1からmまでの整数)における波長域wj(jは1からnまでの整数)の光透過率を表す。Hは、nx×ny×m行nx×ny×n列の行列である。
さて、ベクトルgと行列Hが与えられれば、(数3)の逆問題を解くことでfを算出することができそうである。しかし、実際は、求めるデータfの要素数nx×ny×nが取得データgの要素数nx×ny×mよりも多い(m<n)。したがって、この問題は不良設定問題となり、このままでは解くことができない。そこで、本実施の形態の信号処理回路Prは、データfに含まれる画像の冗長性を利用し、圧縮センシングの手法を用いて解を求める。具体的には、以下の(数4)の式を解くことにより、求めるデータfを推定する。
Figure 2016130727
ここで、f’は、推定されたfのデータを表す。上式の括弧内の第1項は、推定結果Hfと取得データgとのずれ量、いわゆる残差項を表す。ここでは2乗和を残差項としているが、絶対値あるいは二乗和平方根等を残差項としてもよい。括弧内の第2項は、後述する正則化項(または安定化項)である。(数4)は、第1項と第2項との和を最小化するfを求めることを意味する。信号処理回路Prは、再帰的な反復演算によって解を収束させ、最終的な解f’を算出することができる。
(数4)の括弧内の第1項は、取得データgと、推定過程のfを行列Hによってシステム変換したHfとの差分の二乗和を求める演算を意味する。第2項のΦ(f)は、fの正則化における制約条件であり、推定データのスパース情報を反映した関数である。働きとしては、推定データを滑らかまたは安定にする効果がある。正則化項は、例えば、fの離散的コサイン変換(DCT)、ウェーブレット変換、フーリエ変換、またはトータルバリエーション(TV)等によって表され得る。例えば、トータルバリエーションを使用した場合、観測データgのノイズの影響を抑えた安定した推測データを取得できる。それぞれの正則化項の空間における撮影対象物Oのスパース性は、撮影対象物Oのテキスチャによって異なる。撮影対象物Oのテキスチャが正則化項の空間においてよりスパースになる正則化項を選んでもよい。あるいは、複数の正則化項を演算に含んでもよい。τは、重み係数であり、この値が大きいほど冗長的なデータの削減量が多くなり(圧縮する割合が高まり)、小さいほど解への収束性が弱くなる。重み係数τは、fがある程度収束し、かつ、過圧縮にならない適度な値に設定される。
なお、ここでは(数4)に示す圧縮センシングを用いた演算例を示したが、その他の方法を用いて解いてもよい。例えば、最尤推定法またはベイズ推定法などの他の統計的方法を用いることができる。また、分光分離画像Fの数は任意であり、各波長帯域も任意に設定してよい。
以上のように、本実施の形態では、分光透過率が異なる複数の符号化素子を用いた複数回撮影によって、データgを取得する。したがって、従来必要とされるプリズム等の分光素子を使用しない。これにより、コマ収差の発生を抑え、圧縮センシングによる解像度の低下を抑制することができる。また、本開示の構成ではリレー光学系を必要としないため、大幅な小型化を実現しうる。リレー光学系では、ひとつの光路(光軸)上で複数の結像面が存在するために装置が大型化しやすい。本開示の構成では、符号化装置が空間的に一様な強度変調を行うため、符号化装置を結像面に配置する必要がない。したがって、結像面を複数設ける必要が無く小型化が可能である。以上より、本実施の形態は、高解像度、多波長、小型の3つの要求を同時に満たし得る。また、撮像の際、2次元データを保有するだけで済むため、長時間のデータ取得に有効である。さらに、プリズム等を使用する画像シフト方式では高強度の被写体を撮影した時にライン上に広範囲に亘って飽和が生じる可能性がある。これに対して、画像シフトを行わない本開示では飽和の範囲が限定的であり、有利である。
(実施の形態2)
実施の形態2は、符号化装置Cを分光フィルタの変わりに光源で構成する点で実施の形態1と異なっている。具体的には、実施の形態2は、撮影対象物Oに照射する光源における波長域ごとの光強度を撮影ごとにランダムに変更する。実施の形態2における符号化装置Cによるこの過程を、本明細書では「符号化」と称する。「ランダム」は後述する。
以下、実施の形態1と同様の内容についての詳細な説明は省略する。
図6は、実施の形態2の撮像装置D2を示す模式図である。符号化装置Cは互いに異なる波長特性の光を出力する複数の光源によって構成される。言い換えると、符号化装置Cは、出力光強度の波長分布が互いに異なる複数の光源によって構成される。複数の光源は互いに近接して配置することで、空間的な波長分布のばらつきを抑制することができる。符号化装置Cは、撮影対象物Oへの照射光量が十分となる程度に撮影対象物Oに近接して配置される。
符号化装置Cは、n回の撮影ごとに、点灯、及び消灯させる光源の組み合わせを変更する。これによって、例えば、図7Aから図7Fのいずれかに示す波長特性の光を出力する光源を形成する。波長特性I1’、I2’、及びI3’は、点灯及び消灯させる光源の組み合わせを互いに異ならせることによって形成される。
本実施の形態では、1回の撮影で符号化装置Cが出力する光の波長分布は、複数の波長域W1〜Wnのうちの少なくとも2つの波長域において光強度が0.5以上の値を有する。ここでの光強度とは、対象波長域W内の最大強度で正規化した値である。点灯及び消灯させる光源の組合せは撮影ごとにすべて異なる。具体的には、光強度が0.5以上となる波長域の組み合わせ、または数が互いに異なる。より具体的には、波長域W1〜Wnのそれぞれにおいて、撮影回ごとの光強度の値を要素とする列ベクトルが、任意の波長域間で互いに独立である。波長域W1〜Wnのうちすべての波長域の組み合わせにおいて独立であってもよい。また、波長域W1〜Wnのうち一部の波長域間で独立であってもよい。本実施の形態は、波長域ごとの当該列ベクトルが独立性を備えることを「ランダム」と等価とする。
本実施の形態は、波長特性の異なる複数の光源の点灯及び消灯の組み合わせを変更することによって、撮影対象物への入射光を撮影ごとに異なる波長特性で符号化する。
符号化装置Cの各光源は点灯・消灯の2値の変化だけでなく、光量を調整して照射できるものでもよい。光源は、例えば、LED、LD、レーザ、蛍光灯、水銀灯、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ等により構成されるが、それらに限定されない。また、テラヘルツ波の波長域を利用する場合にはフェムト秒レーザなどの超高速ファイバレーザにより光源を形成しても良い。
実施の形態1、2において、符号化装置Cを分光フィルタまたは光源で構成する例を説明したが、それらに限定されない。例えば、液晶チューナブルフィルタ、音響光学素子、またはディジタルミラーデバイス(DMD)を光学系の中に含めて実現してもよい。
本開示における撮像装置は、多波長の2次元画像を取得するカメラや測定機器に有用である。生体・医療・美容向けセンシング、食品の異物・残留農薬検査システム、リモートセンシングシステムおよび車載センシングシステム等にも応用できる。
O 撮影対象物
C 符号化装置
C1、C2、C3、Cm 符号化素子
I1、I2、I3 透過率の波長分布
I1’、I2’、I3’ 光強度の波長分布
R 光束
L 結像光学系
Pr 信号処理回路
S 撮像素子
T1、T2、T3、Tm 撮影時間
G、G1、G2、G3、Gm 撮影画像
F、F1、F2、F3、Fn 分光分離画像
D1、D2 撮像装置

Claims (14)

  1. 互いに異なる波長特性を有するm種類(mは1以上の整数)の光を取得し、かつ前記m種類の光の各々に対応する信号を出力する撮像素子と、
    前記信号を処理することにより、異なる波長域ごとであってmよりも多いn個の画像を生成して出力する信号処理回路と、を備える撮像装置。
  2. 対象物への入射光の強度、または前記対象物からの反射光の強度を、互いに異なる波長特性でm種類変化させる符号化装置をさらに備え、
    前記m種類の光は、前記符号化装置を介して生成される、請求項1に記載の撮像装置。
  3. 対象物への入射光の強度、または前記対象物からの反射光の強度を、互いに異なる波長特性でm種類(mは1以上の整数)変化させる符号化装置と、
    前記入射光が前記対象物で反射した光、または前記対象物からの前記反射光を取得し、かつ前記光または前記反射光に対応する信号を出力する撮像素子と、
    前記信号を処理することにより、異なる波長域ごとであってmよりも多いn個の画像を生成して出力する信号処理回路と、を備える撮像装置。
  4. 各回の撮影において、対象物への入射光の強度、または対象物からの反射光の強度を、前記撮影ごとに異なる波長特性で変化させることにより符号化する符号化装置と、
    前記符号化装置によって符号化された光を取得し、かつ記光に対応する信号を出力する撮像素子と、
    m回(mは1以上の整数)の撮影において前記撮像素子から出力された前記信号を処理することにより、異なる波長域ごとであってmよりも多いn個の画像を生成する信号処理回路と、を有する、撮像装置。
  5. 前記波長特性は、互いに異なる第1波長域および第2波長域においてそれぞれ透過率の極大値を有し、
    前記波長特性を、前記透過率の最大値が1、最小値が0となるように正規化したとき、前記第1波長域および前記第2波長域における前記極大値はいずれも0.5以上である、請求項1から4のいずれかに記載の撮像装置。
  6. 前記波長特性は、空間方向に一様である、請求項1から5のいずれかに記載の撮像装置。
  7. 前記符号化装置は、
    透過率の波長分布が互いに異なる複数の分光フィルタと、
    前記複数の分光フィルタのうち、前記撮像装置の光路上に配置する分光フィルタを撮影ごとに切り替えるスイッチと、を備える、請求項2から6のいずれかに記載の撮像装置。
  8. 前記n個の画像は、第1の画像と第2の画像とを含み、
    前記第1の画像に対応する第1の波長域における前記複数の分光フィルタの各々の透過率を要素とする列ベクトルが、前記第1の波長域と異なる、前記第2の画像に対応する第2の波長域における前記複数の分光フィルタの各々の透過率を要素とする列ベクトルに対して独立である、請求項7に記載の撮像装置。
  9. 前記符号化装置は、
    光強度の波長分布が互いに異なる複数の光源を備え、
    前記複数の光源における点灯する光源と消灯する光源との組合せが変更されることにより、前記m種類の光が得られる、請求項2から6のいずれかに記載の撮像装置。
  10. 前記n個の画像は、第1の画像と第2の画像とを含み、
    前記第1の画像に対応する第1の波長域における前記m種類の光の強度の値を要素とする列ベクトルが、前記第1の波長域と異なる、前記第2の画像に対応する第2の波長域における前記m種類の光の強度の値を要素とする列ベクトルに対して独立である、請求項9に記載の撮像装置。
  11. mはnの5分の1以下の値である、請求項1から10のいずれかに記載の撮像装置。
  12. 前記撮像素子がCn種類のカラーフィルタを含み、
    m、n、およびCnが、
    m×Cn<n
    の関係を満たす、請求項1から11のいずれかに記載の撮像装置。
  13. 下記式で定義され、前記m種類の光のうちM種類目の光の、前記n個の画像のうちN番目の画像の波長域における第1の波長特性と、前記m種類の光のうちM+i種類目の光の、前記n個の画像のうちN+j番目の画像の波長域における第2の波長特性との相関値を、iおよびjを変数として表す自己相関関数y(i,j)が、y(0,0)のみにおいて極大値を有する、請求項1から12のいずれかに記載の撮像装置。
    Figure 2016130727

    ただし、上記式において、x(M,N)は第1の波長特性、x(M+i,N+j)は第2の波長特性、i=−(m−1),・・・,−1,0,1,・・・,(m−1)、j=−(n−1),・・・,−1,0,1,・・・,(n−1)である。
  14. mはnの10分の1以下の値である、請求項1から13のいずれかに記載の撮像装置。
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