JP2016128276A - 車両の天井収納構造 - Google Patents
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Abstract
Description
車両の天井との間に収納部を形成する車幅方向に長いオーバーヘッドシェルフが前記天井に設けられている車両の天井収納構造に関する。
また、コンソールロア部は車幅方向に長い板形状であるために、コンソールロア部とコンソールアッパー部とをボルト締結する際、コンソールロア部の姿勢を安定させておくのに手間がかかり、組み付け作業性が悪かった。
特許文献2には、小物入れ装置として使用可能なオーバーヘッドコンソールボックスが、仮係止爪によって天井(ルーフライニング)に仮固定されている構造が開示されている。
しかしながら、オーバーヘッドコンソールボックスはオーバーヘッドシェルフと比較して小さい樹脂成形品である。そのために、オーバーヘッドシェルフのような、それ自体が重く、重い荷物を収納することを想定する部品の場合、特許文献2に記載の構造では、オーバーヘッドシェルフを天井に安定して固定しておくことが困難であった。
車両の天井との間に収納部を形成する車幅方向に長いオーバーヘッドシェルフが前記天井に設けられている車両の天井収納構造であって、
パネルに係合して吊り下がる係合部が前記オーバーヘッドシェルフに設けられて、前記オーバーヘッドシェルフが前記パネルに吊り下げ支持されている点にある。(請求項1)
結果的に、オーバーヘッドシェルフに重い荷物を収納する場合であっても、収納部が傾いたり前記固定部が外れたりすることを防止することができ、収納物を安定して支持できるとともに、オーバーヘッドシェルフを天井に安定して固定しておくことができる。
また、車幅方向に長く比較的重いオーバーヘッドシェルフを車両の天井に取り付け固定する場合であっても、オーバーヘッドシェルフをパネルに吊り下げ支持させることによって、パネルでオーバーヘッドシェルフを安定して支持することができる。結果的に、その後の天井へのオーバーヘッドシェルフの固定作業を容易に行うことができ、オーバーヘッドシェルフの組み付け作業性を向上できる。(請求項1)
前記オーバーヘッドシェルフは、
上板部材と、
下板部材と、
前記上板部材と前記下板部材に挟み込まれるリーンフォースメントとを有していると、次の作用を奏することができる。(請求項2)
前記係合部は前記下板部材に設けられ、
前記リーンフォースメントの前後一対の挟み込み部によって前記係合部が車両前後方向に挟み込まれていると、次の作用を奏することができる。(請求項3)
前記係合部は、前記オーバーヘッドシェルフの側部から立ち上がる立ち上がり部と、前記立ち上がり部の頂部に接続するフックとを備え、
前記立ち上がり部は可撓性を有し、
組み付け時に、前記立ち上がり部が車室内側に弾性変形し、前記オーバーヘッドシェルフが前記天井側に移動されるに伴って、前記フックが前記ルーフサイドパネルの被係合部を乗り越えるとともに前記立ち上がり部が弾性復元して、前記フックが前記被係合部に係合すると、次の作用を奏することができる。(請求項4)
オーバーヘッドシェルフの収納部に重い荷物を収納する場合であっても、収納物を安定して支持することができるとともに、オーバーヘッドシェルフを天井に安定して固定しておくことができ、天井へのオーバーヘッドシェルフの組み付け作業性を向上させることができる車両の天井収納構造を提供することができた。
図1,図3,図4に示すように、車両の天井1との間に物品の収納部3を形成するオーバーヘッドシェルフ4が前記天井1に設けられている。
図1,図2に示すように、オーバーヘッドシェルフ4は車幅方向に長く形成されており、オーバーヘッドシェルフボード8(上板部材に相当)と、オーバーヘッドシェルフカバー9(下板部材に相当)と、これらに挟み込まれる前後一対のリーンフォースメント10とから成る。オーバーヘッドシェルフボード8とオーバーヘッドシェルフカバー9は樹脂製であり、リーンフォースメント10は金属製である。
図1,図2に示すように、オーバーヘッドシェルフボード8は、車幅方向に長い長方形状の第1底壁12と、第1底壁12の左右の側部から立ち上がる左右一対の第1側壁13と、第1底壁12の前端部(車両前方側Frの端部)から立ち上がる第1前壁14とを備えている。第1底壁12は、ルーフライニングトリム2に下方から対向する。図4に示すように、前記第1底壁12とルーフライニングトリム2との間が前記収納部3に構成されている。
図2に示すように、オーバーヘッドシェルフカバー9は、車幅方向に長い長方形状の第2底壁16と、第2底壁16の前端部から立ち上がる第2前壁17と、第2底壁16の後端部から立ち上がる第2後壁18と、第2底壁16の左右の側部から立ち上がる左右一対の第2側壁19とを備えている。
図1,図2,図7,図9に示すように、前記吊り下げフック11は、隣り合う一対の主台座22間に位置する第2側壁19の上端部から立ち上がっている。この吊り下げフック11は、第2側壁19の上端部から立ち上がる立ち上がり部30と、立ち上がり部30の頂部に接続し、この頂部から車室外側W2(車幅方向外側)に張り出すフック31とから成る。
図2に示すように、前記リーンフォースメント10は、オーバーヘッドシェルフカバー9と略同一長さの車幅方向に長い帯板状に形成され、上下逆の断面ハット形状(図4参照)に形成されている。このリーンフォースメント10の長手方向の両端部は上方に台形状に膨出している。そして、前記リーンフォースメント10の長手方向の端部の上面部28にボス挿通孔28Hが形成され、前記台形の車幅方向外側W2の辺を成す傾斜壁27に第2ボルト挿通孔27Hが形成されている。
図2,図7に示すように、オーバーヘッドシェルフカバー9にリーンフォースメント10を重ね合わせる。そして、オーバーヘッドシェルフカバー9に突設された複数のボスを、リーンフォースメント10の複数のボス挿通孔に各別に挿通させる。また、オーバーヘッドシェルフカバー9の第2側壁19の上端部に設けられたボス19Bを、リーンフォースメント10の前記上面部28に設けられたボス挿通孔28Hに挿通させ、溶着させる。そして、オーバーヘッドシェルフボード8に溶着させたオーバーヘッドシェルフカバー9及びリーンフォースメント10に重ね合わせ、ボスの頂部をオーバーヘッドシェルフボード8の第1底壁12に溶着する。
(1) オーバーヘッドシェルフ4を天井1側に持ち上げて移動させる。そして、図3に示すように、オーバーヘッドシェルフカバー9の吊り下げフック11等をルーフライニングトリム2の開口2Hに挿通させる。これに伴って、図5に示すように、フック31及び立上がり部30を車室内側W1に弾性変形させる。そして、オーバーヘッドシェルフ4をさらに天井1側に移動させる。これにより、フック31がルーフサイドパネル5の被係合部5Aを乗り越えるとともに、フック31及び立上がり部30が弾性復元して、前記フック31が被係合部5Aに係合する(図5,図8参照)。
すなわち、前記吊り下げフック11及びその周りが前述した構造であるので、組み付け時に、立上がり部30と第2側壁19の上端部との接続部を中心として吊り下げフック11を車室内側W1に撓ませることができる。また、図9に示すように、立ち上がり部30の撓む方向を前記主台座22によって規制でき、立ち上がり部30が意図しない方向に撓んでしまうことを防止できて、立ち上がり部30に割れが発生することを防止することができる。
その結果、車幅方向に長いオーバーヘッドシェルフ4であっても、フック31を前記被係合部5Aに簡単に係合させることができ、組み付け作業性を向上させることができる。
また、図3に示すように、オーバーヘッドシェルフカバー9の前端部の第1クリップ挿通孔24H1にクリップCを挿通させて、ルーフフロントパネル7側のクリップ孔に挿入係合する。さらに、オーバーヘッドシェルフカバー9の前端部のスクリュー挿通孔24H2にスクリューSを挿通させて、ルーフフロントパネル7側のスクリュー孔に螺合する。
そして、オーバーヘッドシェルフカバー9の後端部の第2クリップ挿通孔26HにクリップCを挿通させてルーフライニングトリム2のクリップ孔2Aに挿入係合する。
(1) オーバーヘッドシェルフ4の収納部3に重い収納物を収納しても、天井1へのオーバーヘッドシェルフ4の固定部に、ボルトの緩みのような緩みが発生することがない。また、車両のルーフサイドパネル5は車両骨格の一部であり、オーバーヘッドシェルフ4や収納物が重くても、これらを安定して支持することができる。
結果的に、オーバーヘッドシェルフ4に重い荷物を収納する場合であっても、収納部3が傾いたり前記固定部が外れたりすることを防止することができ、収納物を安定して支持できるとともに、オーバーヘッドシェルフ4を天井1に安定して固定しておくことができる。
また、車幅方向に長く比較的重いオーバーヘッドシェルフ4を車両の天井1に取り付け固定する場合であっても、オーバーヘッドシェルフ4をルーフサイドパネル5に吊り下げ支持させることによって、ルーフサイドパネル5でオーバーヘッドシェルフ4を安定して支持することができる。結果的に、その後の天井1へのオーバーヘッドシェルフ4の固定作業を容易に行うことができ、オーバーヘッドシェルフ4の組み付け作業性を向上できる。
上記の実施形態では、前記リーンフォースメント10は前後一対設けられているが、この構造に換えて、前記リーンフォースメント10が1本だけ設けられ、リーンフォースメント10の両端部が二股状に形成されていてもよい。吊り下げフック11の立ち上がり部30の基端部は、二股の両端部(挟み込み部)に車両前後方向に挟み込まれる。この構造によれば、さらにオーバーヘッドシェルフ4の剛性を向上できる。
3 収納部
4 オーバーヘッドシェルフ
5 パネル(ルーフサイドパネル)
5A 被係合部
8 上板部材(オーバーヘッドシェルフボード)
9 下板部材(オーバーヘッドシェルフカバー)
10 リーンフォースメント
10A 挟み込み部(リーンフォースメントの挟み込み部)
11 係合部(吊り下げフック)
30 立ち上がり部
31 フック
W1 車室内側
Claims (4)
- 車両の天井との間に収納部を形成する車幅方向に長いオーバーヘッドシェルフが前記天井に設けられている車両の天井収納構造であって、
パネルに係合して吊り下がる係合部が前記オーバーヘッドシェルフに設けられて、前記オーバーヘッドシェルフが前記パネルに吊り下げ支持されている車両の天井収納構造。 - 前記オーバーヘッドシェルフは、
上板部材と、
下板部材と、
前記上板部材と前記下板部材に挟み込まれるリーンフォースメントとを有している請求項1に記載の車両の天井収納構造。 - 前記係合部は前記下板部材に設けられ、
前記リーンフォースメントの前後一対の挟み込み部によって前記係合部が車両前後方向に挟み込まれている請求項2に記載の車両の天井収納構造。 - 前記係合部は、前記オーバーヘッドシェルフの側部から立ち上がる立ち上がり部と、前記立ち上がり部の頂部に接続するフックとを備え、
前記立ち上がり部は可撓性を有し、
組み付け時に、前記立ち上がり部が車室内側に弾性変形し、前記オーバーヘッドシェルフが前記天井側に移動されるに伴って、前記フックが前記ルーフサイドパネルの被係合部を乗り越えるとともに前記立ち上がり部が弾性復元して、前記フックが前記被係合部に係合する請求項1〜3のいずれか一つに記載の車両の天井収納構造。
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- 2015-01-09 JP JP2015002773A patent/JP6488708B2/ja active Active
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