JP2016126192A - 鍵盤楽器 - Google Patents

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仁 泉谷
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Abstract

【課題】製造を複雑化し過ぎることなく、弦の振動を高品位に検出する。【解決手段】響板12と、響板12上において張設された複数の弦17と、弦17の振動を響板12に伝える駒14と、弦17の長手方向に交差するように延在して複数の弦17を支持し、駒14と共に弦17の有効弦長を定める有効弦支持部30と、有効弦支持部30に設けられる線状の圧電センサ40と、を備え、圧電センサ40が、響板12の厚さ方向から見て有効弦支持部30と重なるように、有効弦支持部30の延在方向に沿って配される鍵盤楽器を提供する。【選択図】図3

Description

本発明は、鍵盤楽器に関する。
アコースティックの鍵盤楽器においては、演奏により弦が振動し、その振動が駒を通じて響板に伝達されることで音響が発生する。鍵盤楽器の演奏を記録等するためには、弦や響板等の振動、発生音を検出する必要がある。
従来では、振動等を検出するための機構として、マイクロフォンにより音を収録する構成が知られている。しかし、この構成では、ハウリングに弱く、周囲の音を拾いやすいという欠点がある。また、弦の各々にピックアップを取り付ける構成では、音質に不満があるだけでなく、製造が容易でない。
そこで、音質を向上させるために、特許文献1では、フレームに取り付けたピックアップ装置を、駒の一側面に設けた突設部の下面に点接触させ、検出の感度を向上させるようにしている。
実公昭61−34558号公報 米国特許第6677514号明細書 米国特許第6239349号明細書 米国特許第6429367号明細書
しかしながら、特許文献1では、二つの音高の弦当たり一個のピックアップ装置を設けており、駒に突設部を多数設けることと相まって、構成が複雑化し、製造が容易でない。また、多数のピックアップ装置を精度良く配置しなければならず、検出精度のばらつきを抑えるために、製造の工数が多くなりやすい。このため、製造を複雑化しすぎずに、検出信号の品位を高めてハウリングやノイズの小さい音色の音を得る上で、改善の余地があった。
ところで、特許文献2、3、4では、同軸ケーブル型の圧電センサ(ピエゾセンサ)をギターに適用する構成が記載されている。このセンサケーブルは、サドルの下でブリッジ内に配置される。なお、センサケーブルをピアノにも適用できる旨の記載もあるが、その配設の態様については検討されていない。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、製造を複雑化し過ぎることなく、弦の振動を高品位に検出することができる鍵盤楽器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の鍵盤楽器は、響板と、該響板上において張設された複数の弦と、前記弦の振動を前記響板に伝える駒と、前記弦の長手方向に交差するように延在して複数の前記弦を支持し、前記駒と共に前記弦の有効弦長を定める有効弦支持部と、該有効弦支持部に設けられる線状の圧電センサと、を備え、前記圧電センサが、前記響板の厚さ方向から見て前記有効弦支持部と重なるように、前記有効弦支持部の延在方向に沿って配されることを特徴とする。
前記鍵盤楽器においては、前記圧電センサが、前記有効弦支持部の内部に設けられてもよい。
前記鍵盤楽器においては、前記有効弦支持部が、支持部本体と、該支持部本体と前記弦との間に位置して前記弦に接触する接触部と、に分割され、前記圧電センサが、前記支持部本体と前記接触部との間に埋め込まれてもよい。
本発明によれば、製造を複雑化し過ぎることなく、弦の振動を高品位に検出することができる。
本発明の一実施形態に係る楽器であるピアノの主要部を示す平面図である。 圧電センサの構成を示す斜視図である。 図1のピアノにおいて、高音域の弦に対する圧電センサの配設態様を示す断面図である。 図1のピアノにおいて、中低音域の弦に対する圧電センサの配設態様を演奏者側から見た正面図である。 図4のA−A矢視断面図である。 圧電センサから出力される検出信号の流れの一例を示す図である。 有効弦支持部の構成の変形例を示す断面図である。
以下、図1〜6を参照して本発明の一実施形態について説明する。本実施形態では、本発明の楽器として鍵盤楽器の一つであるピアノ1を例示する。
図1に示すように、この実施形態に係るピアノ1は、アコースティックピアノの一種であるグランドピアノである。図1においては、屋根、弦、鍵盤等の図示が省略されている。ピアノ1は、公知の基本構成であるフレーム11、響板12、側板13、長駒(駒)14、短駒本体(駒)15、複数の響棒16、有効弦支持部30などを備える。複数の響棒16は、互いに平行するように響板12の下面に固定される。
複数の弦17(図3〜5参照)は、響板12の上面12a上において、フレーム11に設けられたピッチピン及びチューニングピンによって張設される。
長駒14、短駒本体15は、響板12と弦17との間に挟まれるように位置する。長駒14は、図3に示すように、響板12の上面12aに固定される。図1に示すように、短駒本体15は、短駒付台18及び短駒脚19を介して響板12の上面12aに固定されてもよいが、例えば長駒14と同様に響板12の上面12aに直接固定されてもよい。
このように長駒14、短駒本体15が設けられることで、演奏操作によりハンマ20(図3参照)に打撃されて生じる弦17の振動は、長駒14、短駒本体15を介して響板12に伝わる。
長駒14、短駒本体15は、響板12の厚さ方向から見た平面視で帯状に形成される。また、短駒本体15の長さは長駒14よりも短い。長駒14、短駒本体15、短駒脚19は、いずれも高音側(演奏者から見て右側)に向かうにしたがって、演奏者から見て手前側に近づくように斜めに延在している。
本実施形態において、上記した響板12、長駒14、短駒本体15、短駒付台18、短駒脚19等は木製である。また、フレーム11は金属製である。
図1,3〜5に示すように、有効弦支持部30は、弦17の長手方向に交差するように延在して複数の弦17を支持し、長駒14や短駒本体15と共に弦17の有効弦長を定める。弦17のうち有効弦支持部30と長駒14や短駒本体15との間に位置する有効弦17Aの部分は、ハンマ20によって打撃される部分である。有効弦支持部30は、例えば図3に示すように、同一の弦17に対して長駒14や短駒本体15と逆向きに押し付けられてもよいが、例えば長駒14や短駒本体15と同じ向きに押し付けられてもよい。本実施形態の有効弦支持部30は金属製である。本実施形態では、有効弦支持部30の構成が高音域の弦17と中低音域の弦17とで互いに異なる。
高音域の弦17に対応する第一有効弦支持部30Aは、フレーム11の一部によって構成されている。第一有効弦支持部30Aは、図3に示すように、第一支持部本体31Aと、第一支持部本体31Aと弦17との間に位置して弦17に接触する第一ベアリング(接触部)32Aと、を備える。本実施形態において、高音域の弦17はフレーム11の下側を通るため、第一ベアリング32Aは第一支持部本体31Aの下側に位置する。第一有効弦支持部30Aは、例えば弦17の配列方向(図1において左右方向)に複数に分けて設けられてもよいが、本実施形態では、図1に示すように全ての高音域の弦17をまとめて支持するように一つだけ設けられている。
図4,5に示すように、中低音域の弦17に対応する第二有効弦支持部30Bは、アグラフの代わりにフレーム11の上側に設けられる。本実施形態において、中低音域の弦17はフレーム11の上側を通るため、第二有効弦支持部30Bは、中低音域の弦17がフレーム11との間に通るようにアーチ状(門型)に形成されている。第二有効弦支持部30Bは、アーチ状に形成された第二支持部本体31Bと、第二支持部本体31Bと弦17との間に位置して弦17に接触する第二ベアリング(接触部)32Bと、を備える。本実施形態において、第二ベアリング32Bは第二支持部本体31Bの下側に位置する。第二有効弦支持部30Bは、例えば全ての中低音域の弦17をまとめて支持するように一つだけ設けられてもよいが、本実施形態では、図1に示すように中低音域の複数の弦17の配列方向に複数(図示例では二つ)に分けて設けられている。
ピアノ1は、線状の圧電センサ40を備える。圧電センサ40は、その長手方向に直交する方向から外力を受けた際に弾性的に変形可能である。本実施形態の圧電センサ40は、図2に示すように、断面円形状とされた同軸ケーブル型のセンサであり、芯線41と、芯線41の外側を覆う圧電素子フィルム42と、編み線からなり圧電素子フィルム42をさらに外側から覆う外側導電層43と、を備える。外側導電層43の外側はポリエチレン製などの電気的な絶縁性を有する被覆部44によって保護されている。
圧電素子フィルム42は、ピエゾポリマー(圧電ポリマー)からなり、芯線41と外側導電層43との間で絶縁体として機能する。圧電センサ40では、圧電素子フィルム42が圧縮力や引張力を受けることで、その応力に比例した電圧を発生する。
圧電センサ40は、図1,3〜5に示すように、各有効弦支持部30に設けられる。圧電センサ40は、響板12の厚さ方向から見て有効弦支持部30と重なるように、有効弦支持部30の延在方向に沿って配される。本実施形態では、圧電センサ40が、有効弦支持部30の内部に設けられる。
次に、図3を参照して第一有効弦支持部30Aに対する圧電センサ40Aの取付構造について説明する。
第一有効弦支持部30Aの第一支持部本体31A及び第一ベアリング32Aは、相互に分割されている。第一支持部本体31A及び第一ベアリング32Aは、相互に対向する第一支持部本体31A及び第一ベアリング32Aの対向面31c,32cが相互に接触するように固定される。第一支持部本体31A及び第一ベアリング32Aは、例えば第一ベアリング32Aが第一支持部本体31A及び弦17によって挟まれることで固定されてもよいし、例えば接着剤(不図示)によって固定されてもよい。
接着剤を使用せずに第一支持部本体31Aと第一ベアリング32Aとを固定する場合には、例えば第一支持部本体31A及び第一ベアリング32Aがこれらの配列方向に直交する方向にずれることを抑制する位置決め部を設けるとよい。位置決め部は、例えば、相互に対向する第一支持部本体31A及び第一ベアリング32Aの対向面31c,32cの一方に形成された突起部、及び、これら対向面31c,32cの他方に形成されて突起部を挿入させる挿入孔によって構成されるとよい。
第一ベアリング32Aの対向面32cには、第一有効弦支持部30Aの延在方向に延びる凹溝33Aが形成されている。凹溝33Aは、第一有効弦支持部30Aの全長にわたって形成されている。圧電センサ40Aは、凹溝33Aの全長にわたって凹溝33Aに収容された上で、第一支持部本体31Aと第一ベアリング32Aとの間に挟まれる。さらに、第一支持部本体31A及び第一ベアリング32Aが相互に固定されることにより、圧電センサ40Aが第一支持部本体31Aと第一ベアリング32Aとの間に埋め込まれる。この状態において、圧電センサ40Aは、凹溝33Aの内面及び第一支持部本体31Aの対向面31cに常に接触し、かつ、外周側から常に圧縮応力を受ける。
凹溝33Aの断面形状は、図3のように円弧形状を含む形状に限らず、少なくとも第一支持部本体31A及び第一ベアリング32Aを相互に固定した状態で圧電センサ40Aが外周側から常に圧縮応力を受ける形状であればよい。すなわち、凹溝33Aの断面形状は三角形や四角形等の多角形状であってもよい。
図4,5に示すように、第二有効弦支持部30Bに対する圧電センサ40Bの取付構造は、第一有効弦支持部30Aに対する圧電センサ40Aの取付構造と同様である。
すなわち、第二有効弦支持部30Bの第二支持部本体31B及び第二ベアリング32Bは、相互に分割されている。第二支持部本体31B及び第二ベアリング32Bは、例えば第二ベアリング32Bが第二支持部本体31B及び弦17の間に挟まれて固定されてもよいし、例えば接着剤によって固定されてもよい。
また、第二ベアリング32Bの対向面32dには、第一ベアリング32Aと同様の凹溝33Bが形成されている。圧電センサ40Bは、凹溝33Bに収容された上で、第二支持部本体31Bと第二ベアリング32Bとの間に埋め込まれる。この状態において、圧電センサ40Bは、凹溝33Bの内面及び第二支持部本体31Bの対向面31dに常に接触し、かつ、外周側から常に圧縮応力を受ける。
本実施形態では、第二有効弦支持部30Bが二つに分けて設けられているため、圧電センサ40Bも二つの圧電センサ40B1,40B2に分けて設けられている。
さらに、本実施形態では、図1に示すように、圧電センサ40C,40D,40Eが長駒14、短駒本体15、短駒脚19にも設けられる。各圧電センサ40C,40D,40Eは、有効弦支持部30A,30Bの場合と同様に、響板12の厚さ方向から見て長駒14、短駒本体15、短駒脚19と重なるように、長駒14、短駒本体15、短駒脚19の延在方向に沿って配される。これら圧電センサ40C,40D,40Eは、例えば有効弦支持部30A,30Bの場合と同様に長駒14、短駒本体15、短駒脚19の内部に設けられてもよいし、例えば長駒14、短駒脚19と響板12との間(図3参照)、短駒本体15と短駒付台18との間に設けられてもよい。
以上のように構成される本実施形態のピアノ1では、弦17の振動によって各有効弦支持部30A,30Bが変位、振動すると、各有効弦支持部30A,30Bに設けた圧電センサ40A,40Bに作用する圧縮応力が変化する、すなわち圧電センサ40A,40Bが反応する。また、弦17の振動によって響板12、長駒14、短駒本体15、短駒脚19が変位、振動すると、長駒14、短駒本体15、短駒脚19に設けた圧電センサ40C,40D,40Eに作用する圧縮応力が変化する、すなわち圧電センサ40C,40D,40Eが反応する。そして、これらの圧電センサ40A〜40Eの反応により、各圧電センサ40A〜40Eから検出信号が出力される。
有効弦支持部30A,30Bに設けた圧電センサ40A,40Bから出力された検出信号は、例えば図6に示すように、それぞれ音データとして記録部51に記録されたり、音信号として外部に出力されたりする。記録部51に記録された音データは、音響の再現等に利用される。これら複数の圧電センサ40A,40Bの検出信号は、例えば図6のようにミキサ52において混合した上で外部に出力されてもよいが、例えば個別に出力されてもよい。また、複数の圧電センサ40A,40Bの検出信号は、例えば図6のように個別に記録部51に出力されてもよいが、例えばミキサ52において混合された上で記録部51に出力されてもよい。また、圧電センサ40A,40Bの検出信号は、例えば図6のようにアンプ53において増幅された上で、記録されたり出力されたりしてもよい。アンプ53は、例えば図6のように複数の圧電センサ40A,40Bから出力された検出信号を個別に増幅してもよいが、例えばミキサ52において混合された後の信号を増幅してもよい。
長駒14、短駒本体15、短駒脚19に設けた圧電センサ40C,40D,40Eから出力された検出信号については、特に図示しないが、有効弦支持部30A,30Bに設けた圧電センサ40A,40Bから出力された検出信号と同様に扱われる。なお、短駒本体15及び短駒脚19に設けた二つの圧電センサ40D,40Eは主に同じ音域の振動を検出するため、これら二つの圧電センサ40D,40Eのうち一方の検出信号だけを記録したり出力したりしてもよい。また、上記した二つの圧電センサ40D,40Eの一方は、例えば設けられなくてもよい。
そして、長駒14、短駒本体15、短駒脚19に設けた圧電センサ40C,40D,40Eから出力された検出信号は、例えば、有効弦支持部30A,30Bに設けた圧電センサ40A,40Bから出力された検出信号と、混合した上で外部に出力されてもよいが、個別に出力されてもよい。
以上説明したように、本実施形態のピアノ1によれば、弦17の振動を有効弦支持部30A,30Bに設けられた圧電センサ40A,40Bによって検出するため、周囲の音を拾いにくくなる。また、圧電センサ40A,40Bは、有効弦支持部30A,30Bの延在方向の位置による感度が平均化されるため、従来のピックアップ装置と比較して、検出精度のばらつきを容易に抑えることができる。さらに、有効弦支持部30A,30Bに設けた圧電センサ40A,40Bによる振動の検出は、従来のピックアップ装置と比較してハウリングに強く、S/N比も良好である。
したがって、弦17の振動を高品位に検出することができる、すなわち、従来と比較してハウリングやノイズの小さい音を検出することが可能となる。
さらに、圧電センサ40A,40Bには市販の製品を利用できるため、また、ピアノ1に設ける圧電センサ40A,40Bの数は従来のピックアップ装置の数と比較して少ないため、製造コストを低く抑えることができる。
また、ピアノ1に設ける圧電センサ40A,40Bの数を少なく抑えることができ、さらに、従来のように検出精度のばらつきを抑えるための工数も不要となるとなるため、製造の工数を少なく抑えることができる。
以上のことから、本実施形態のピアノ1によれば、製造を複雑化し過ぎることなく、弦17の振動を高品位に検出することができる。
また、有効弦支持部30A,30Bは、長駒14や短駒本体15等のように弦17の振動を響板12に伝えて音響の発生に寄与する役割を果たすものではないため、長駒14や短駒本体15等と比較して、圧電センサ40A,40Bを容易に設けることができる。
さらに、本実施形態のピアノ1によれば、圧電センサ40A,40Bが有効弦支持部30A,30Bの内部に設けられることで、圧電センサ40A,40Bが弦17に接触しない。このため、弦17の振動特性が圧電センサ40A,40Bによって変化することを防止できる。したがって、弦17の振動が響板12に伝達されることで発生する音響の質が、圧電センサ40A,40Bの設置によって変化することを防止できる。また、圧電センサ40A,40Bが弦17に接触する場合と比較して、圧電センサ40A,40Bの弾性的な変形が弦17の張力に影響しない。したがって、圧電センサ40A,40Bを設けながらも、弦17の張力すなわち弦17の音高を容易に調整することが可能となる。
また、本実施形態のピアノ1によれば、圧電センサ40A,40Bが各有効弦支持部30A,30Bの支持部本体31A,31Bとベアリング32A,32Bとの間に埋め込まれる。これにより、圧電センサ40A,40Bを互いに対向する支持部本体31A,31B及びベアリング32A,32Bの対向面31c,31d,32c,32dの一方に設けた後に、支持部本体31A,31B及びベアリング32A,32Bを互いに固定するだけで、圧電センサ40A,40Bを簡単に支持部本体31A,31Bと有効弦支持部30A,30Bとの間に埋め込むことができる。すなわち、圧電センサ40A,40Bを容易に有効弦支持部30A,30Bに取り付けることができる。
また、本実施形態のピアノ1によれば、圧電センサ40A,40Bを収容する凹溝33A,33Bがベアリング32A,32Bの対向面32c,32dのみに形成されている。このため、ベアリング32A,32Bの対向面32c,32dを上方に向けた状態で圧電センサ40A,40Bを凹溝33A,33Bに収容した後、支持部本体31A,31Bを上方から重ねることで、圧電センサ40A,40Bが凹溝33A,33Bに対して位置ずれすることを防止できる。また、支持部本体31A,31Bを重ねる際に、圧電センサ40A,40Bの位置決めが不要となる。したがって、圧電センサ40A,40Bを各有効弦支持部30A,30Bに対して容易かつ効率よく取り付けることができる。
また、本実施形態のピアノ1によれば、一部の圧電センサ40A,40Bが、金属製の有効弦支持部30A,30Bに設けられ、残りの圧電センサ40C,40D,30Eが木製の長駒14、短駒本体15等に設けられる。このため、弦17の振動に基づいて圧電センサ40A〜30Eに作用する圧縮応力の態様が、有効弦支持部30A,30Bに設けた圧電センサ40A,40Bと、長駒14や短駒本体15等に設けた圧電センサ40C,40D,30Eとで異なる。すなわち、有効弦支持部30A,30Bに設けた圧電センサ40A,40Bから出力される検出信号に基づいて外部に出力される音響の特性が、長駒14や短駒本体15等に設けた圧電センサ40C,40D,30Eから出力される検出信号に基づいて外部に出力される音響の特性と異なる。
したがって、有効弦支持部30A,30Bに設けた圧電センサ40A,40Bから出力される検出信号、及び、長駒14、短駒本体15等に設けた圧電センサ40C,40D,30Eから出力される検出信号をミキサ52等において混合した上で外部に出力する場合には、より深みのある音響を得ることができる。また、ピアノ1の響板12等の振動によって発生する生の音響の音色に近づけることができる。
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
圧電センサ40A,40Bを収容する有効弦支持部30A,30Bの凹溝33A,33Bは、例えば図7に示すように、支持部本体31A,31Bの対向面31c,31dのみに形成されてもよいし、例えば支持部本体31A,31B及びベアリング32A,32Bの両方の対向面31c,31d,32c,32dに形成されてもよい。凹溝33A,33Bが支持部本体31A,31Bのみに形成される場合には、上記実施形態の場合と同様に、圧電センサ40A,40Bを有効弦支持部30A,30Bに対して容易かつ効率よく取り付けることができる。
また、有効弦支持部30A,30Bに設けられる圧電センサ40A,40Bは、例えば支持部本体31A,31Bの内部や、ベアリング32A,32Bの内部に設けられてもよい。この場合には、例えば、支持部本体31A,31Bあるいはベアリング32A,32Bを二つの分割体に分けて形成した上で、圧電センサ40A,40Bを二つの分割体の間に埋め込めばよい。また、この場合、各有効弦支持部30A,30Bの支持部本体31A,31B及びベアリング32A,32Bは、上記実施形態のように分割されなくてもよい、すなわち、一体に形成されてもよい。
また、例えば、二つに分割して設けられる第二有効弦支持部30Bに対して一つの圧電センサ40Bを引き回すように設けてもよい。さらに、例えば、同一の圧電センサ40が、第一、第二有効弦支持部30A,30Bの両方にわたって引き回すように設けられてもよい。
さらに、圧電センサ40は、例えば長駒14、短駒本体15、短駒脚19のいずれか一つあるいは二つに設けられてもよい。また、圧電センサ40は、例えば長駒14、短駒本体15、短駒脚19に設けられなくてもよい。
また、圧電センサ40は、例えば帯状に形成されたリボンケーブル型のセンサであってもよい。
また、本発明は、グランドピアノに限らず、アップライトピアノ等の他の鍵盤楽器にも適用可能である。
1…ピアノ(鍵盤楽器)、12…響板、14…長駒(駒)、15…短駒本体(駒)、17…弦、30,30A,30B…有効弦支持部、31A,31B…支持部本体、32A,32B…ベアリング(接触部)、40,40A,40B…圧電センサ

Claims (3)

  1. 響板と、該響板上において張設された複数の弦と、前記弦の振動を前記響板に伝える駒と、前記弦の長手方向に交差するように延在して複数の前記弦を支持し、前記駒と共に前記弦の有効弦長を定める有効弦支持部と、該有効弦支持部に設けられる線状の圧電センサと、を備え、
    前記圧電センサが、前記響板の厚さ方向から見て前記有効弦支持部と重なるように、前記有効弦支持部の延在方向に沿って配されることを特徴とする鍵盤楽器。
  2. 前記圧電センサが、前記有効弦支持部の内部に設けられることを特徴とする請求項1に記載の鍵盤楽器。
  3. 前記有効弦支持部が、支持部本体と、該支持部本体と前記弦との間に位置して前記弦に接触する接触部と、に分割され、
    前記圧電センサが、前記支持部本体と前記接触部との間に埋め込まれることを特徴とする請求項2に記載の鍵盤楽器。
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