JP2016124883A - セルロースエステル組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】衝撃強度が高く、可塑剤のブリードアウトが防止できる成形体が得られるセルロースエステル組成物の提供。【解決手段】(A)セルロースエステル100質量部に対して、(B)可塑剤1〜100質量部、(C)スチレン単位と(メタ)アクリル酸フェニル単位を含む、重量平均分子量5,000〜150,000の共重合体1〜20質量部を含有するセルロースエステル組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、セルロースエステル組成物に関する。
セルロースアセテートなどのセルロースエステルは一般的に熱可塑性が乏しいため、通常は可塑剤を含む組成物として使用されている。
特許文献1は、セルロースエステル、非セルロースエステル系熱可塑性樹脂、可塑剤及び縮合リン酸エステルなどのブリードアウト抑制剤を含む樹脂組成物に関する発明であり、実施例の前記熱可塑性樹脂はPC又はPBTを使用している。
特許文献2は、セルロースエステル50〜95重量%及びスチレン系樹脂50〜5重量%を含む樹脂組成物の発明で、ブリードアウトについては記載されていない。
本発明は、可塑剤のブリードアウトが抑制された成形体が得られるセルロースエステル組成物を提供する。
本発明は、
(A)セルロースエステル100質量部に対して、
(B)可塑剤1〜100質量部、
(C)スチレン単位と(メタ)アクリル酸フェニル単位を含む、重量平均分子量5,000〜150,000の共重合体1〜20質量部を含有するセルロースエステル組成物を提供する。
(A)セルロースエステル100質量部に対して、
(B)可塑剤1〜100質量部、
(C)スチレン単位と(メタ)アクリル酸フェニル単位を含む、重量平均分子量5,000〜150,000の共重合体1〜20質量部を含有するセルロースエステル組成物を提供する。
本発明のセルロースエステル組成物によれば、衝撃強度に優れ、可塑剤のブリードアウトが抑制された成形体を得ることができる。
<(A)成分>
本発明の組成物で用いる(A)成分のセルロースエステルは公知のものであり、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートを挙げることができる。
その他、ポリカプロラクトングラフト化セルロースアセテート、アセチルメチルセルロース、アセチルエチルセルロース、アセチルプロピルセルロース、アセチルヒドロキシエチルセルロース、アセチルヒドロキシプロピルセルロースなども挙げることができる。
本発明の組成物で用いる(A)成分のセルロースエステルは公知のものであり、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートを挙げることができる。
その他、ポリカプロラクトングラフト化セルロースアセテート、アセチルメチルセルロース、アセチルエチルセルロース、アセチルプロピルセルロース、アセチルヒドロキシエチルセルロース、アセチルヒドロキシプロピルセルロースなども挙げることができる。
(A)成分のセルロースエステルの重合度は、粘度平均重合度が100〜500ものが好ましく、より好ましくは130〜500である。
(A)成分のセルロースエステルは、平均置換度が2.7以下のセルロースアセテートが好ましい。
(A)成分のセルロースエステルは、平均置換度が2.7以下のセルロースアセテートが好ましい。
<(B)成分>
本発明の組成物で用いる(B)成分の可塑剤は、公知のものを使用することができ、
芳香族カルボン酸エステル[フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシルなどのフタル酸ジC1-12アルキルエステル、フタル酸ジメトキシエチルなどのフタル酸C1-6アルコキシC1-12アルキルエステル、フタル酸ブチルベンジルなどのフタル酸C1-12アルキル・アリール−C1-3アルキルエステル、エチルフタリルエチレングリコレート、ブチルフタリルブチレングリコレートなどのC1-6アルキルフタリルC2-4アルキレングリコレート、トリメリット酸トリメチル、トリメリット酸トリエチル、トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリ2−エチルヘキシルなどのトリメリット酸トリC1-12アルキルエステル、ピロメリット酸テトラオクチルなどのピロメリット酸テトラC1-12アルキルエステルなど]、
脂肪酸エステル[アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ブトキシエトキシエチル・ベンジル、アジピン酸ジブトキシエトキシエチルなどのアジピン酸エステル、アゼライン酸ジエチル、アゼライン酸ジブチル、アゼライン酸ジオクチルなどのアゼライン酸エステル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジオクチルなどのセバシン酸エステル、オレイン酸ブチル、リシノール酸メチルアセチルなど]、
などが挙げられ、中でもアジピン酸エステルが好ましい。
多価アルコール(グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど)の低級脂肪酸エステル[ジグリセリンテトラアセテートなど]、
グリコールエステル(ジプロピレングリコールジベンゾエートなど)、
クエン酸エステル[クエン酸アセチルトリブチルなど]、
アミド類[N−ブチルベンゼンスルホンアミドなど]、
エステルオリゴマー(カプロラクトンオリゴマーなど)、
などを挙げることができる。
本発明の組成物で用いる(B)成分の可塑剤は、公知のものを使用することができ、
芳香族カルボン酸エステル[フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシルなどのフタル酸ジC1-12アルキルエステル、フタル酸ジメトキシエチルなどのフタル酸C1-6アルコキシC1-12アルキルエステル、フタル酸ブチルベンジルなどのフタル酸C1-12アルキル・アリール−C1-3アルキルエステル、エチルフタリルエチレングリコレート、ブチルフタリルブチレングリコレートなどのC1-6アルキルフタリルC2-4アルキレングリコレート、トリメリット酸トリメチル、トリメリット酸トリエチル、トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリ2−エチルヘキシルなどのトリメリット酸トリC1-12アルキルエステル、ピロメリット酸テトラオクチルなどのピロメリット酸テトラC1-12アルキルエステルなど]、
脂肪酸エステル[アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ブトキシエトキシエチル・ベンジル、アジピン酸ジブトキシエトキシエチルなどのアジピン酸エステル、アゼライン酸ジエチル、アゼライン酸ジブチル、アゼライン酸ジオクチルなどのアゼライン酸エステル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジオクチルなどのセバシン酸エステル、オレイン酸ブチル、リシノール酸メチルアセチルなど]、
などが挙げられ、中でもアジピン酸エステルが好ましい。
多価アルコール(グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど)の低級脂肪酸エステル[ジグリセリンテトラアセテートなど]、
グリコールエステル(ジプロピレングリコールジベンゾエートなど)、
クエン酸エステル[クエン酸アセチルトリブチルなど]、
アミド類[N−ブチルベンゼンスルホンアミドなど]、
エステルオリゴマー(カプロラクトンオリゴマーなど)、
などを挙げることができる。
また、(B)成分は、例えば、次に列挙する特開2005−15692号公報の段落番号0030、0031に記載されているものを使用することができる。
トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート、トリス(o−又はp−フェニルフェニル)ホスフェート、トリナフチルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、ジフェニル(2−エチルヘキシル)ホスフェート、ジ(イソプロピルフェニル)フェニルホスフェート、o−フェニルフェニルジクレジルホスフェート、トリス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート、テトラフェニル−m−フェニレンジホスフェート、テトラフェニル−p−フェニレンジホスフェート、フェニルレゾルシン・ポリホスフェート、ビスフェノールA−ビス(ジフェニルホスフェート)、ビスフェノールA・ポリフェニルホスフェート、ジピロカテコールハイポジホスフェートなどを挙げることができる。
その他として、脂肪族−芳香族リン酸エステルとして、ジフェニル(2−エチルヘキシル)ホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェート、フェニルネオペンチルホスフェート、ペンタエリスリトールジフェニルジホスフェート、エチルピロカテコールホスフェートなどの正リン酸エステル及びこれらの縮合物などを挙げることができる。
トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート、トリス(o−又はp−フェニルフェニル)ホスフェート、トリナフチルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、ジフェニル(2−エチルヘキシル)ホスフェート、ジ(イソプロピルフェニル)フェニルホスフェート、o−フェニルフェニルジクレジルホスフェート、トリス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート、テトラフェニル−m−フェニレンジホスフェート、テトラフェニル−p−フェニレンジホスフェート、フェニルレゾルシン・ポリホスフェート、ビスフェノールA−ビス(ジフェニルホスフェート)、ビスフェノールA・ポリフェニルホスフェート、ジピロカテコールハイポジホスフェートなどを挙げることができる。
その他として、脂肪族−芳香族リン酸エステルとして、ジフェニル(2−エチルヘキシル)ホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェート、フェニルネオペンチルホスフェート、ペンタエリスリトールジフェニルジホスフェート、エチルピロカテコールホスフェートなどの正リン酸エステル及びこれらの縮合物などを挙げることができる。
リン酸エステルが縮合物であるときは、特開2005−15692号公報の段落番号0032〜0038に記載された一般式(I)で表される芳香族リン酸エステルを使用することができる。
一般式(I)で表される芳香族リン酸エステルとしては、ヒドロキシル基で置換された芳香族基を有するものが好ましく、このような芳香族リン酸エステルとしては、トリクレジルホスフェートやトリフェニルホスフェートに1または2個以上のヒドロキシル基を有するものを挙げることができ、例えば、レゾルシノルジフェニルホスフェート、ビスフェノールAジフェニルホスフェートなどが好ましい。
芳香族リン酸エステルとしては、商品名PX−110(クレジルジ2,6-キシレニルホスフェート)、PX−200、PX−202、CR−733S、CR−741(いずれも大八化学工業(株)から難燃剤として販売されている、上記公報の一般式(I)で表される芳香族リン酸エステルに含まれるもの)、DAIGUARD−4000(大八化学工業(株))を使用することができる。
一般式(I)で表される芳香族リン酸エステルとしては、ヒドロキシル基で置換された芳香族基を有するものが好ましく、このような芳香族リン酸エステルとしては、トリクレジルホスフェートやトリフェニルホスフェートに1または2個以上のヒドロキシル基を有するものを挙げることができ、例えば、レゾルシノルジフェニルホスフェート、ビスフェノールAジフェニルホスフェートなどが好ましい。
芳香族リン酸エステルとしては、商品名PX−110(クレジルジ2,6-キシレニルホスフェート)、PX−200、PX−202、CR−733S、CR−741(いずれも大八化学工業(株)から難燃剤として販売されている、上記公報の一般式(I)で表される芳香族リン酸エステルに含まれるもの)、DAIGUARD−4000(大八化学工業(株))を使用することができる。
(B)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して1〜100質量部であり、5〜50質量部が好ましく、10〜40質量部がより好ましい。
<(C)成分>
本発明の組成物で用いる(C)成分は、スチレン単位と(メタ)アクリル酸フェニル単位を含む、重量平均分子量5,000〜150,000の共重合体である。(メタ)アクリル酸フェニル単位は、アクリル酸フェニル単位とメタクリル酸フェニル単位のいずれか一方または両方を含むことを示している。
(C)成分の共重合体は、スチレンと(メタ)アクリル酸フェニルから得られるもの、またはスチレン、(メタ)アクリル酸フェニルおよび共重合可能な他の(メタ)アクリル酸エステルから得られるものである。
(C)成分の共重合体は、国際公開第05/030819号公報の特許請求の範囲に記載のエンジニアリングプラスチック用流動性向上剤として記載されている重合体を含むものであり、前記公報の実施例(製造例1〜製造例7)に記載の流動性向上剤を使用することができる。
本発明の組成物で用いる(C)成分は、スチレン単位と(メタ)アクリル酸フェニル単位を含む、重量平均分子量5,000〜150,000の共重合体である。(メタ)アクリル酸フェニル単位は、アクリル酸フェニル単位とメタクリル酸フェニル単位のいずれか一方または両方を含むことを示している。
(C)成分の共重合体は、スチレンと(メタ)アクリル酸フェニルから得られるもの、またはスチレン、(メタ)アクリル酸フェニルおよび共重合可能な他の(メタ)アクリル酸エステルから得られるものである。
(C)成分の共重合体は、国際公開第05/030819号公報の特許請求の範囲に記載のエンジニアリングプラスチック用流動性向上剤として記載されている重合体を含むものであり、前記公報の実施例(製造例1〜製造例7)に記載の流動性向上剤を使用することができる。
共重合可能な他の(メタ)アクリル酸エステルは、
メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、アミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート、ベンジルアクリレートなどのアクリル酸エステル、
エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、ベンジルメタクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステルを挙げることができる。
メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、アミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート、ベンジルアクリレートなどのアクリル酸エステル、
エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、ベンジルメタクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステルを挙げることができる。
スチレン、(メタ)アクリル酸フェニル、共重合可能な他の(メタ)アクリル酸エステルの含有割合(原料基準)は、
スチレンは50〜98質量%が好ましく、70〜98質量%がより好ましく、
(メタ)アクリル酸フェニルは50〜2質量%が好ましく、30〜2質量%がより好ましく、
共重合可能な他の(メタ)アクリル酸エステルは10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。
本発明では、前記割合は原料基準値と実測値のいずれも同じとし、13C−NMR(核磁気共鳴)法により測定することができる。この際、測定溶媒としては重クロロホルム(CDCL3)を用いることができる。
スチレンは50〜98質量%が好ましく、70〜98質量%がより好ましく、
(メタ)アクリル酸フェニルは50〜2質量%が好ましく、30〜2質量%がより好ましく、
共重合可能な他の(メタ)アクリル酸エステルは10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。
本発明では、前記割合は原料基準値と実測値のいずれも同じとし、13C−NMR(核磁気共鳴)法により測定することができる。この際、測定溶媒としては重クロロホルム(CDCL3)を用いることができる。
(C)成分の共重合体は、好ましくは重量平均分子量10,000〜100,000、より好ましくは重量平均分子量20,000〜80,000の共重合体である。
重量平均分子量が前記範囲内であると、(A)成分のセルロースエステルとの相溶性が良くなり、(B)成分の可塑剤のブリードアウト防止効果が得られる。
重量平均分子量は、テトラヒドロフラン溶媒を用いたGPC測定により求めた標準ポリスチレン換算値とする。
重量平均分子量が前記範囲内であると、(A)成分のセルロースエステルとの相溶性が良くなり、(B)成分の可塑剤のブリードアウト防止効果が得られる。
重量平均分子量は、テトラヒドロフラン溶媒を用いたGPC測定により求めた標準ポリスチレン換算値とする。
(C)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して1〜20質量部であり、1〜18質量部が好ましく、1〜15質量部がより好ましい。
(B)成分と(C)成分の配合比(質量比)は、(B)/(C)=1〜15が好ましく、2〜13がより好ましい。
本発明の組成物は、用途に応じて充填剤を含有することができる。
充填剤としては、繊維状充填剤、非繊維状充填剤(粉粒状又は板状充填剤など)が含まれ、例えば、特開2005−194302号公報の段落番号0025〜0032に記載のものを挙げることができる。
充填剤の含有割合は、(A)成分のセルロースエステル100質量部に対して、5〜50質量部が好ましく、5〜40質量部がより好ましい。
充填剤としては、繊維状充填剤、非繊維状充填剤(粉粒状又は板状充填剤など)が含まれ、例えば、特開2005−194302号公報の段落番号0025〜0032に記載のものを挙げることができる。
充填剤の含有割合は、(A)成分のセルロースエステル100質量部に対して、5〜50質量部が好ましく、5〜40質量部がより好ましい。
本発明の組成物は、特開2005−194302号公報の段落番号0035〜0042に記載のエポキシ化合物、段落番号0043〜0052に記載の添加剤、チオエーテル、亜リン酸エステル化合物などの安定化剤を含有することができる。
本発明の組成物は、用途に応じて、慣用の添加剤、例えば、他の安定化剤(例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、耐光安定剤など)、着色剤(染料、顔料など)、帯電防止剤、難燃剤、難燃助剤、滑剤、アンチブロッキング剤、分散剤、流動化剤、ドリッピング防止剤、抗菌剤などを含んでいてもよい。
本発明の組成物は、例えば、各成分をタンブラーミキサー、ヘンシェルミキサー、リボンミキサー、ニーダーなどの混合機を用いて乾式又は湿式で混合して調製してもよい。
さらに、前記混合機で予備混合した後、一軸又は二軸押出機などの押出機で混練してペレットに調製する方法、加熱ロールやバンバリーミキサーなどの混練機で溶融混練して調製する方法を適用することができる。
さらに、前記混合機で予備混合した後、一軸又は二軸押出機などの押出機で混練してペレットに調製する方法、加熱ロールやバンバリーミキサーなどの混練機で溶融混練して調製する方法を適用することができる。
本発明の組成物は、射出成形、押出成形、真空成形、異型成形、発泡成形、インジェクションプレス、プレス成形、ブロー成形、ガス注入成形などによって各種成形品に成形することができる。
<使用成分>
(A)成分
L−50(セルロースアセテート),置換度2.5、粘度平均重合度180、(株)ダイセル製
(B)成分
アジピン酸エステル系可塑剤:DAIFATTY−101、大八化学工業(株)製
(C)成分
スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体、「メタブレン TP−003」,Mw45,780(実測値),スチレン/メタクリル酸フェニル=88/12(質量比、実測値)、三菱レイヨン(株)製
(安定剤)
・亜リン酸エステル化合物:イルガフォス(IRGAFOS)168、BASFジャパン(株)製
・エポキシ化合物:セロキサイド 2021P、(株)ダイセル製
・クエン酸(一水和物):クエン酸(結晶)32M、昭和化工(株)製
(A)成分
L−50(セルロースアセテート),置換度2.5、粘度平均重合度180、(株)ダイセル製
(B)成分
アジピン酸エステル系可塑剤:DAIFATTY−101、大八化学工業(株)製
(C)成分
スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体、「メタブレン TP−003」,Mw45,780(実測値),スチレン/メタクリル酸フェニル=88/12(質量比、実測値)、三菱レイヨン(株)製
(安定剤)
・亜リン酸エステル化合物:イルガフォス(IRGAFOS)168、BASFジャパン(株)製
・エポキシ化合物:セロキサイド 2021P、(株)ダイセル製
・クエン酸(一水和物):クエン酸(結晶)32M、昭和化工(株)製
実施例および比較例
ヘンシェルミキサーを用いて、ミキサー内の摩擦熱で70℃以上となるように各組成物を攪拌混合した後、二軸押出機(シリンダー温度:200℃、ダイス温度:220℃)に供給し、押し出してペレット化した。
得られたペレットを、射出成形機に供給して、シリンダー温度200℃、金型温度50℃、成形サイクル30秒(射出15秒、冷却時間15秒)の条件でISO多目的試験片を射出成形して、機械特性の評価試験に使用した。
また、上記の条件で5cm×9cm×厚さ3mmの試験片を射出成形して、ブリードアウト評価試験に使用した。
その他の試験項目は、各組成物を使用して、以下に示す方法で各評価試験を実施した。評価結果を表1に示す。
ヘンシェルミキサーを用いて、ミキサー内の摩擦熱で70℃以上となるように各組成物を攪拌混合した後、二軸押出機(シリンダー温度:200℃、ダイス温度:220℃)に供給し、押し出してペレット化した。
得られたペレットを、射出成形機に供給して、シリンダー温度200℃、金型温度50℃、成形サイクル30秒(射出15秒、冷却時間15秒)の条件でISO多目的試験片を射出成形して、機械特性の評価試験に使用した。
また、上記の条件で5cm×9cm×厚さ3mmの試験片を射出成形して、ブリードアウト評価試験に使用した。
その他の試験項目は、各組成物を使用して、以下に示す方法で各評価試験を実施した。評価結果を表1に示す。
<測定試験>
(MFR)
220℃、荷重10kgで測定した。
(MFR)
220℃、荷重10kgで測定した。
(引張強さ・引張呼び歪み)
ISO527に準拠して、試験片の引張強さおよび引張呼び歪みを測定した(引張強さ単位:MPa、引張呼び歪み単位:%)。
ISO527に準拠して、試験片の引張強さおよび引張呼び歪みを測定した(引張強さ単位:MPa、引張呼び歪み単位:%)。
(曲げ強さ・曲げ弾性率)
ISO178に準拠して測定した(単位:MPa)。
ISO178に準拠して測定した(単位:MPa)。
(シャルピー衝撃強さ)
ISO179/1eAに準じてシャルピー衝撃強さを測定した(単位:KJ/m2)。
ISO179/1eAに準じてシャルピー衝撃強さを測定した(単位:KJ/m2)。
(可塑剤のブリードアウト)
試験サンプルを65℃、85%RHの雰囲気中に500時間放置したとき、肉眼観察によって、試験片の表面に析出物が全く認められない場合をブリードアウト無しとし、試験片の表面に析出物が僅かでも認められた場合をブリードアウト有りとした。
試験サンプルを65℃、85%RHの雰囲気中に500時間放置したとき、肉眼観察によって、試験片の表面に析出物が全く認められない場合をブリードアウト無しとし、試験片の表面に析出物が僅かでも認められた場合をブリードアウト有りとした。
本発明のセルロースエステル組成物は、OA・家電機器分野、電気・電子分野、通信機器分野、サニタリー分野、自動車などの輸送車両分野、家具・建材などの住宅関連分野、雑貨分野などの各パーツ、ハウジングなどに使用することができる。
Claims (6)
- (A)セルロースエステル100質量部に対して、
(B)可塑剤1〜100質量部、
(C)スチレン単位と(メタ)アクリル酸フェニル単位を含む、重量平均分子量5,000〜150,000の共重合体1〜20質量部を含有するセルロースエステル組成物。 - (C)成分の共重合体が、スチレン50〜98質量%、(メタ)アクリル酸フェニル50〜2質量%、共重合可能な他の(メタ)アクリル酸エステル10質量%以下から得られるものである、請求項1記載のセルロースエステル組成物。
- (B)成分の可塑剤と(C)成分の共重合体の配合比(質量比)が、(B)/(C)=1〜15である請求項1または2記載のセルロースエステル組成物。
- (B)成分が、芳香族カルボン酸エステル及び脂肪酸エステルから選ばれるものである請求項1〜3のいずれか1項記載のセルロースエステル組成物。
- (A)成分が、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートから選ばれるものである、請求項1〜4記載のいずれかセルロースエステル組成物。
- (A)成分が、置換度2.7以下で、粘度平均重合度が130〜500のセルロースアセテートである請求項1〜5のいずれか1項記載のセルロースエステル組成物。
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