JP2016122815A - Led素子用基板 - Google Patents

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貴之 駒井
拓也 大橋
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拓也 大橋
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Abstract

【課題】画像表示装置のバックライトとしても好ましく用いることができ、画像表示装置等の放熱性を高めることができるLED素子用基板を提供する。【解決手段】LED素子用基板1は、可撓性を有する樹脂フィルム基材11とその上に積層される金属配線部13とを備え、金属配線部13を構成する金属の熱伝導率λが300W/(m・K)以上500W/(m・K)以下であり、金属配線部13を構成する金属の電気抵抗率Rが2.50×10−8Ωm以下であり、金属配線部13は、樹脂フィルム基材11の一方の表面の95%以上の範囲を被覆している。【選択図】図1

Description

本発明は、LED素子用基板に関する。より詳しくは、多数の発光ダイオード(LED)素子を実装して直下型のバックライトとして画像表示装置の構成に用いることができて、且つ、バックライトの放熱性の向上に寄与することができるLED素子用基板に関する。
近年、従来のブラウン管型のモニターに代わるものとして、低消費電力化、機器の大型化と薄型化の要請に応え得るものとして、LED素子をバックライト光源として用いた液晶テレビや液晶ディスプレー等の画像表示装置の普及が急速に進展している。
LED素子をこれらの表示装置において光源として実装するためには、通常、支持基板と配線部とからなる各種のLED素子用基板が用いられている。そして、これらの基板上にLED素子を実装した積層体(本明細書では、これを以下「LED実装モジュール」と言う)が、上記の液晶テレビ等の各種表示装置の光源、即ち、LEDバックライトとして広く用いられている。
近年のLEDバックライトとして、いわゆる直下型のLEDバックライトがある。直下型は、画面の直下に画素のようにLEDを縦横に敷き詰める方式であり、エッジ式に比べて細かいエリアコントロールがし易く、光を均一に全体に広げることができる。
しかしながら、直下型は、エッジ式に比べて多数のLEDを基板上に配置することが必要なため、LED素子からの発熱量の増加は、LED素子の発光能力の低下や、それによる消費電力の増加につながる。また、放熱によって基板等の周辺部材を膨張させ、更にはON/OFFを繰り返すことで、反りや亀裂など、周辺部材を劣化させる要因にもなる。このため、直下型はエッジ式に比べて放熱性の向上が強く求められる。この放熱性向上の要求は、近年大型化の進む液晶テレビ等のディスプレー等において特に喫緊の課題となっている。
放熱性を向上させるためのLED素子の実装の形態としては、例えば、金属ベース基板の金属面にLED素子を直接実装する方法が提案されている(特許文献1参照)。しかし、この方法は、金属ベースが板状であるために設計の自由度に乏しく、基板1枚ごとのバッチ生産となるため生産性も低い。
これに対し、樹脂フィルム基材に金属回路を形成したフレキシブル基板であって、放熱機能を発現させるためだけに導通回路とは別途に設けられる金属層(特許文献2)や、或いは、層導通のための回路とは分割された部分である熱接続部を別途形成した回路基板も提案されている(特許文献3)。しかしながら、これらのフレキシブル基板においては、金属製の放熱構造部分の形成に伴う作業工程上の追加負担と回路間の短絡のリスクが増加するというデメリットが不可避であった。
特開2009−81194号公報 特開2012−59867号公報 特表2013−522893号公報
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであり、直下型のバックライトとして使用した際に、多数のLEDからの放熱を効果的に行い、放熱性を高めることができるLED素子用基板、及び、それを用いたLED実装モジュール、画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、LED素子用基板を以下のような構成とすることによって上記課題を解決可能であることを見出すに至った。即ち、樹脂フィルム基材上に、多くのLED素子を実装することができる金属配線部を形成し、金属として所定の熱伝導率及び電気抵抗を選択し、更には、樹脂フィルム基材の面積に対して所定の割合以上を金属配線部によって被覆する構成とすることにより、電気抵抗を下げずにLEDからの放熱性を高めることができることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的に本発明は以下のものを提供する。
(1) 可撓性を有する樹脂フィルム基材と、
前記樹脂フィルム基材上に積層されており、LED素子の両電極間を導通させるための、絶縁部が形成されている金属配線部と、を備え、
前記金属配線部を構成する金属の熱伝導率λが300W/(m・K)以上500W/(m・K)以下であり、
前記金属配線部を構成する金属の電気抵抗率Rが2.50×10−8Ωm以下であり、
前記金属配線部は、前記樹脂フィルム基材の一方の表面の95%以上の範囲を被覆しているLED素子用基板。
(2) 前記金属配線部が銅である(1)に記載のLED素子用基板。
(3) 前記金属配線部の平均厚さが5μm以上50μm以下である(1)または(2)に記載のLED素子用基板。
(4) 前記絶縁部が、幅0.1mm以上1.0mm以下のスリット状で形成されている(1)から(3)のいずれかに記載のLED素子用基板。
(5) 前記金属配線部が電解銅箔であり、前記樹脂フィルム基材との積層面側の表面粗さRzが1.0以上10.0以下である(1)から(4)のいずれかに記載のLED素子用基板。
(6) (1)から(5)のいずれかに記載のLED素子用基板に少なくとも100個以上のLED素子を実装してなるLED実装モジュール。
(7)(6)に記載のLED実装モジュールをバックライトとして備える画像表示装置。
本発明によれば、LEDバックライトとして、放熱性に優れるLED素子用基板、及びこれを用いたLED実装モジュール、画像表示装置を提供することができる。
本発明のLED素子用基板の金属配線部の全体構成を模式的に示す平面図である。 図1の部分拡大図であり、本発明のLED素子用基板の金属配線部の全体構成の説明に供する図面である。 本発明のLED実装モジュールの部分断面図であり、本発明のLED実装モジュールにおけるLED素子の実装態様の説明に供する図面である。 本発明のLED素子用基板にLED素子を実装してなるLED実装モジュールの一例を模式的示す平面図である。 図4の部分拡大図であり、本発明のLED実装モジュールにおけるLED素子の実装態様の説明に供する図面である。 本発明のLED実装モジュールを用いてなる画像表示装置の層構成の概略を模式的に示す斜視図である。
以下、本発明のLED素子用基板、LED実装モジュール、及び画像表示装置の各実施形態について説明する。本発明は、以下の実施形態に何ら限定されず、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<LED素子用基板>
LED素子用基板1は、図1、図2に示す通り、可撓性を有する単一の樹脂からなる樹脂フィルム基材11の表面に、金属箔等からなる導電性の金属配線部13が、接着剤層12(図3参照)を介して形成されている。金属配線部13は、樹脂フィルム基材11上において、マトリックス状に配置されるLED素子2を導通することができる態様で形成されている。
LED素子用基板1は、図3及び図5に示す通り、樹脂フィルム基材11及び金属配線部13上に熱硬化型インキ等からなる絶縁性保護膜15が形成されている。この絶縁性保護膜15は、LED素子用基板1の耐マイグレーション特性向上のために、金属配線部13の表面のうちLED素子2を実装するための接続部分を除く全面、及び、樹脂フィルム基材11の表面のうち金属配線部13の非形成部分の概ね全面を覆う態様で形成される。
LED素子用基板1は、図3に示す通り、樹脂フィルム基材11及び金属配線部13上に、更に、白色樹脂等からなる反射層16が、絶縁性保護膜15の上に更に積層されているものであることが好ましい。特に、LED素子用基板1にLED素子2を実装したLED実装モジュール10を、図6に示すような画像表示装置100のバックライトとして用いる場合には、この反射層16をLED実装モジュールの最表面に配置することが一般的には必須である。ただし、絶縁性保護膜15に反射機能を備えさせて、これにより、反射層を設置せずに必要な反射機能を絶縁性保護膜によって担保することもできる。
図3に示すように、LED素子用基板1は、LED素子2が、ハンダ層14を介して、金属配線部13の上に導電可能な態様で実装されたLED実装モジュール10となる。そして、この大型のLED実装モジュール10は、大型の画像表示装置やその他の様々なLED素子搭載電子機器に好ましく用いることができる。
LED素子用基板1のサイズについては、好ましくは、図5に示す対角線dの長さが、少なくとも32インチ以上、好ましくは65インチ以上である。また、100個以上、好ましくは1000個以上のLED素子2を、マトリックス状に実装することができるものである。図4は、LED素子用基板1へのLED素子2の実装態様の一例であるが、X方向に40個、Y方向に30個、計1200個のLED素子2が実装されている一例を図示している。尚、本発明のLED素子用基板の平面形状は、必ずしも矩形状に限定されない。本明細書において、「対角線の長さが32インチ以上である」とは、例えば、LED素子用基板が楕円形である場合にはその長径の長さをいう。
[樹脂フィルム基材]
樹脂フィルム基材11の材料としては、シート状に成形された可撓性を有する熱可塑性樹脂を用いることができる。ここで、シート状とはフィルム状を含む概念であり、いずれも可撓性を有する物である限り本発明において両者に差はない。
また、樹脂フィルム基材11の材料として用いる熱可塑性樹脂には耐熱性及び絶縁性が高いものであることが求められる。このような樹脂として、耐熱性と加熱時の寸法安定性、機械的強度、及び耐久性に優れるポリイミド樹脂(PI)を用いることができる。また、アニール処理等の耐熱性向上処理を施すことによって耐熱性と寸法安定性を向上させたその他の各種の熱可塑性樹脂を用いることもできる。例えば、アニール処理によって必要十分な耐熱性と寸法安定性を付与したポリエチレンナフタレート(PEN)等である。また、難燃性の無機フィラー等の添加によって難燃性を向上させたPET等も基板フィルムの材料樹脂として選択することができる。
樹脂フィルム基材11を形成する熱可塑性樹脂は上記のアニール処理によって、その熱収縮開始温度が、絶縁性保護膜15を形成する熱硬化型インキの熱硬化温度以上となるように耐熱性が向上させたものを用いることが好ましい。例えば、絶縁性保護膜15が、熱硬化温度が80℃程度の熱硬化型インキで形成されるものである場合、通常80℃程度であるPENの熱収縮開始温度を、アニール処理によって100℃程度まで向上させればよい。これにより、樹脂フィルム基材11の微細な熱損傷をも回避しながら、同時に十分な耐熱性、強度、絶縁性を有する絶縁性保護膜15を形成することができる。
尚、本明細書における「熱収縮開始温度」とは、TMA装置に測定対象の熱可塑性樹脂からなるサンプルシートをセットし、荷重1gをかけて、昇温速度2℃/分で120℃まで昇温し、その時の収縮量(%表示)を測定し、このデータを出力して温度と収縮量を記録したグラフから、収縮によって、0%のベースラインから離れる温度を読みとり、その温度を熱収縮開始温度としたものである。また、本明細書における「熱硬化温度」とは、測定対象の熱硬化型樹脂を加熱した際の熱硬化反応の立ち上がり位置の温度を測定算出し、その温度を熱硬化温度としたものである。
樹脂フィルム基材11の絶縁性については、例えば画像表示装置のバックライト等としての一体化時に、LED素子用基板1に必要とされる絶縁性を付与し得る体積固有抵抗率を有する樹脂であることが求められる。一般的には、樹脂フィルム基材11の体積固有抵抗率が1014Ω・cm以上であることが好ましく、1018Ω・cm以上であることがより好ましい。
樹脂フィルム基材11の厚さは、特に限定されないが、耐熱性及び絶縁性と、製造コストのバランスとの観点から、10μm以上100μm以下であることが好ましい。また、ロール・トゥ・ロール方式による製造を行う場合の生産性を良好に維持する観点からも上記厚さ範囲であることが好ましい。
[接着材層]
LED素子用基板1の表面上への金属配線部13の接合は、接着剤層12を介したドライラミネート法によって行われることが好ましい。この接着剤層12を形成する接着剤は、絶縁性保護膜15を形成する熱硬化型インキの熱硬化温度における耐熱性を有するものであれば公知の樹脂系接着剤を適宜用いることができる。それらの樹脂接着剤のうち、ウレタン系、ポリカーボネート系、またはエポキシ系の接着剤等を特に好ましく用いることができる。
[金属配線部]
図1及び図2に示す通り、金属配線部13は、LED素子用基板1の表面上に導電性基材によって形成される配線パターンである。本発明における金属配線部13は、例えば1000個以上のLED素子2の間を導通して必要な電流を流して電気を供給する機能を有するとともに、LEDからの放熱部を兼ねているものである。
本発明においては、金属配線部13を構成する金属の熱伝導率λが300W/(m・K)以上500W/(m・K)以下であり、金属配線部を構成する金属の電気抵抗率Rが2.50×10−8Ωm以下である。ここで、熱伝導率λの測定は、たとえば、京都電子工業社製の熱伝導率計QTM−500を用いることができ、電気抵抗率Rの測定は、たとえば、ケースレー社製の6517B型エレクトロメータを用いることができる。これによれば、たとえば銅の場合、熱伝導率λは403W/(m・K)であり、電気抵抗率Rは1.55×10−8Ωmとなる。熱伝導率λと電気抵抗率Rを上記範囲内とすることで、放熱性と電気伝導性の両立を図ることができる。より具体的には、LED素子からの放熱性が安定し、電気抵抗の増加を防げるので、LED間の発光バラツキが小さくなってLEDの安定した発光が可能となり、また、LED寿命も延長される。更に、熱による基板等の周辺部材の劣化も防止できるので、LED素子用基板をバックライトとして組み込んだ画像表示装置自体の製品寿命も延長できる。
なお、金属配線部13の表面抵抗値は、500Ω/□以下が好ましく、300Ω/□以下がより好ましく、更に100Ω/□以下が好ましく、特に50Ω/□以下が好ましい。下限は0.005Ω/□程度である。表面抵抗値の測定は、たとえば、ケースレー社製の6517B型エレクトロメータを用いることができる。
上記範囲を満たす金属としては、金、銀、銅などの金属箔が例示できる。一方、例えばアルミニウムは本発明の範囲外となる。金属配線部13の厚さは、LED素子用基板1に要求される耐電流の大きさ等に応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、一例として厚さ10μm〜50μmが挙げられる。放熱性向上の観点からは、金属配線部13の厚さは、10μm以上であることが好ましい。また、金属層厚みが上記下限値に満たないと、樹脂フィルム基材11の熱収縮の影響が大きく、はんだリフロー処理時に処理後の反りが大きくなりやすいため、この観点からも金属配線部13の厚さは10μm以上であることが好ましい。一方、同厚さが、50μm以下であることによって、LED素子用基板の十分なフレキシブル性を保持することができ、重量増大によるハンドリング性の低下なども防止できる。
また、金属配線部13は電解銅箔であり、樹脂フィルム基材11との積層面側の表面粗さRzが1.0以上10.0以下であることが好ましい。ここで、RzはJISB0601で規定される十点平均粗さである。放熱性の観点から、表面粗さを上記範囲内とすることで、特に樹脂フィルム基材11との積層面側の表面積を増大でき、放熱性を更に高めることができる。また、表面凹凸によって樹脂フィルム基材11との密着性を向上できるので、これによっても放熱性を向上できる。このような表面粗さRzは、電解銅箔の粗面側(マット面側)を好適に用いることができる。
金属配線部13の配置は、LED素子の導通可能な配置であれば特定の配置には限定されない。但し、LED素子用基板1においては、樹脂フィルム基材11の一方の表面の少なくとも95%以上、好ましくは98%以上の範囲が、この金属配線部13によって被覆されていることが必須である。これにより、LED素子用基板1を用いてなる画像表示装置に好ましい放熱性を付与することができる。
また、上記の導通と被覆率との要件を満たすために、金属配線部13は、図1に示すように、LED素子2の金属配線部13への接合部分である実装の基本単位が、マトリックス上にXY両方向に繰り返されている配置であることが好ましい。実装の基本単位とは、図2に示す通り、隣接する複数の矩形状の導電プレート部131と、導電プレート部131の間の隙間部分である絶縁スリット部132とからなる実装の基本となる構成単位のことを言う。また、金属配線部13は、主には異なる行に配置される導電プレート部131の間を接続するコネクター配線133を有する。また、金属配線部13は、その末端部分において、LED実装モジュール10と外部電源等との電気的接続を行うための端子134を有する。LED素子用基板1は単一の樹脂フィルムを基板としているため、金属配線部13を構成する導電プレート部131、コネクター配線133、端子134の配置とそれらの組合せは設計の自由度が極めて高く、多数のLED素子2の導通の形態について直列、並列いずれの接続によることも可能であり、単一の実装後のLED機材に応じて両者を最適に組み合わせた配線とすることが容易にできる。
金属配線部13における絶縁スリット部(本発明の絶縁部に相当)132の幅は、0.1mm以上1.0mm以下のスリット状であることが好ましく、0.2mm以上0.5mm以下であることがより好ましい。ここでスリット状とは全体としてスリット状の意味であり、必ずしも単純な線状(もちろん曲線も含む)に限らず、たとえばLEDのハンダ接続部として平面視で一部に凹凸部が配置されているものも含む意味である。導電プレート131間の短絡を防止するためには、絶縁スリット部132の幅は、0.1mm以上であることが好ましい。また、絶縁スリット部132の幅が1.0mm以下であることによって、導電プレート部131間における好ましい熱の伝達が可能となる。好ましい熱の伝達は、例えば、ローカルディミング方式(LED発光輝度の細かいエリアコントロール)の大型のLEDバックライトにおいて局所的な発熱が発生した場合、相対的に高温度となった部分の導電プレート部131から相対的に低い温度のままである導電プレート部131への熱の移動させる作用が挙げられる。これにより、LEDバックライトにおける局所的な高温度をLED素子用基板全体に放散して局所的な温度上昇による各LED素子の機能低下や故障を防止することができる。
[ハンダ層]
LED素子用基板1においては、金属配線部13とLED素子2との接合については、ハンダ層14を介した接合を行う。このハンダによる接合方法の詳細は後述するが、大きく分けて、リフロー方式、或いは、レーザー方式の2方式のいずれかによって行うことができる。
[絶縁保護膜]
絶縁性保護膜15は、上述の通り、熱硬化型インキによって、金属配線部13と樹脂フィルム基材11の表面上の電気的接合が必要となる一部分を除いた他の部分に、主としてLED素子用基板1の耐マイグレーション特性を向上させるために形成される。
熱硬化型インキとしては、熱硬化温度が100℃以下程度のものであれば、公知のインキを適宜好ましく用いることができる。具体的には、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、エポキシ系及びフェノール系樹脂、エポキシアクリレート樹脂、シリコーン系樹脂等、を其々ベース樹脂とする絶縁性インキを好ましく用いることができるインキの代表例として挙げることができる。また、これらのうちでも、ポリエステル系の熱硬化型の絶縁インキは、可撓性に優れる点から、LED素子用基板1の絶縁性保護膜15を形成するための材料として特に好ましい。
また、絶縁性保護膜15を形成する熱硬化型インキは、例えば、二酸化チタン等の無機白色顔料を更に含有する白色のインキであってもよい。絶縁性保護膜15を白色化することで、意匠性の向上を図ることができる。
尚、以上の絶縁性の熱硬化型インキによる絶縁性保護膜15の形成は、スクリーン印刷等公知の方法によって行うことができる。
[反射層]
反射層16は、上記のLED実装モジュール10において、発光能力を向上させることを目的として、本実施形態では、LED素子用基板の発光面側の最表面に、LED素子2の実装部分を除いて積層される。LED素子の発光を反射し、所定の方向へ導くための反射面を持つ部材であれば特に限定されないが、白色ポリエステル発泡タイプの白色ポリエステル、白色ポリエチレン樹脂、銀蒸着ポリエステル等を、最終製品の用途とその要求スペック等に応じて適宜用いることができる。
<LED素子用基板の製造方法>
LED素子用基板1は、従来公知の電子基板の製造方法の一つであるエッチング工程と、によって製造することができる。また、選択する材料樹脂に応じて、予め当該樹脂にアニール処理による耐熱性向上処理を施すことが好ましい。
[アニール処理]
アニール処理は、従来公知の熱処理手段を用いることができる。アニール処理温度の一例としては、樹脂フィルム基材11を形成する熱可塑性樹脂がPENである場合、ガラス転移温度から融点の範囲、更に具体的には160℃から260℃、より好ましくは180℃から230℃の範囲である。アニール処理時間としては、10秒から5分程度が例示できる。このような熱処理条件によれば、一般的に80℃程度であるPENの熱収縮開始温度を、100℃程度に向上させることができる。
[エッチング工程]
アニール処理を経た樹脂フィルム基材11の表面に、金属配線部13の材料とする銅箔等の金属配線部13を積層してLED素子用基板1の材料とする積層体を得る。積層方法としては、金属箔を接着剤によって樹脂フィルム基材11の表面に接着する方法、或いは、樹脂フィルム基材11の表面に直接にメッキ方法や気相製膜法(スパッタリング、イオンプレーティング、電子ビーム蒸着、真空蒸着、化学蒸着等)により金属配線部13を蒸着させる方法を挙げることができる。コストや生産性の面からは、金属箔をウレタン系の接着剤によって樹脂フィルム基材11の表面に接着する方法が有利である。
次に、上記の積層体の金属箔の表面に、金属配線部13の形状にパターニングされたエッチングマスクを形成する。エッチングマスクは、将来、金属配線部13となる金属箔の配線パターン形成部分がエッチング液による腐食を免れるために設けられる。エッチングマスクを形成する方法は特に限定されず、例えば、フォトレジストまたはドライフィルムをフォトマスクを通して感光させた後で現像することにより積層シートの表面にエッチングマスクを形成してもよいし、インクジェットプリンター等の印刷技術により積層シートの表面にエッチングマスクを形成してもよい。
次に、エッチングマスクに覆われていない箇所における金属箔を浸漬液により除去する。これにより、金属箔のうち、金属配線部13となる箇所以外の部分が除去される。
最後に、アルカリ性の剥離液を使用して、エッチングマスクを除去する。これにより、エッチングマスクが金属配線部13の表面から除去される。
[絶縁性保護膜及び反射層形成工程]
金属配線部形成後、必要に応じて絶縁性保護膜15及び反射層16を更に積層する。これらの積層は公知の方法によって行うことができる。採用する材料によりスクリーン印刷等の印刷法或いは、ドライラミネーション、熱ラミネーション法等、各種のラミネート処理方法によることができる。
<LED実装モジュール>
LED素子用基板1の金属配線部13に、LED素子2を直接実装することにより、LED実装モジュール10を得ることができる。
LED素子2は、P型半導体とN型半導体が接合されたPN接合部での発光を利用した発光素子である。P型電極、N型電極を素子上面、下面に設けた構造と、素子片面にP型、N型電極の双方が設けられた構造が提案されている。いずれの構造のLED素子2も、本発明のLED実装モジュール10に用いることができるが、上記のうち素子片面にP型、N型電極の双方が設けられた構造のLED素子を特に好ましく用いることができる。
LED実装モジュール10は、上述の通り、LED素子用基板1として、所定の熱伝導率及び電気抵抗値を有する金属を面積で95%以上基材上に被覆することで高い放熱性を発揮することができる金属配線部13に、LED素子2を直接実装するものである。これにより、LED素子2の点灯時に発生する熱が金属配線部13の全体に速やかに拡散し、大型のLED実装モジュール10の放熱性が大きく向上する。このようなLED素子用基板1の具体例として、サイズが330mm×560mmのアニール処理済の厚さ50μmのPENフィルム上に、隣接する導電プレート間の絶縁スリット部の幅を1.0mmとして銅箔からなる金属配線部を、上記の被覆率が95%となるように形成したものが挙げられる。このLED素子用基板に、X方向に8個、Y方向に20個、計160個のLED素子を実装したLED実装モジュールは、導通の確保に関係しないY方向の絶縁スリット部を2.0mmに広げて上記被覆率を90%とし、それ以外のスペックを上記と全く同じとして形成した場合と比較して、明らかな放熱性の向上が認められた。
LED実装モジュール10は、LED素子100個以上、好ましくは1000個以上のLED素子2の実装を前提とする、画面サイズ換算で32インチ以上、好ましくは65インチ以上に適用されることが好ましい。本発明のLED素子用基板は回路設計の自由度が高いため、実装されるLED素子2の配置間隔等は自在に調整することが可能であり、大型の画像表示装置における様々な要求物性に従来よりも低コストで対応することができる。
<LED実装モジュールの製造方法>
LED素子用基板1を用いたLED実装モジュール10の製造方法について説明する。金属配線部13へのLED素子2の接合は、ハンダ加工により好ましく行うことができる。このハンダによる接合は、リフロー方式、或いは、レーザー方式によることができる。リフロー方式は、金属配線部13にハンダを介してLED素子2を搭載し、その後、LED素子用基板1をリフロー炉内に搬送して、リフロー炉内で金属配線部13に所定温度の熱風を吹きつけることで、ハンダペーストを融解させ、LED素子2を金属配線部13にハンダ付けする方法である。また、レーザー方式とは、レーザーによってハンダを局所的に加熱して、LED素子2を金属配線部13にハンダ付けする手法である。
レーザー方式によって金属配線部13へのLED素子2のハンダ接合を行う場合は、樹脂フィルム基材11における裏面側からのレーザー照射によって、ハンダのリフローを行う方法とすることが好ましい。これにより、加熱によるハンダの有機成分の発火とそれに伴う基材の損傷をより確実に抑制することができる。
<画像表示装置>
図6は、直下型のLED実装モジュール10を用いた画像表示装置100の層構成の概略を模式的に示す斜視図である。画像表示装置100は、所定の間隔でマトリクス状に配列された複数のLED素子2を駆動(発光)することによって、文字や映像等の情報(画像)をモニター3に表示する。LED素子2は、LED素子用基板1の金属配線部13に実装されている。また、LED実装モジュール10から放熱される熱を更に効率よく外部に放射するための放熱構造4が樹脂基材の裏面側に設置されていることが更に好ましい。本発明のLED素子用基板1が、高放熱性と低電気抵抗性に優れる結果、それぞれのLEDの消費電力が小さく、かつ、発光輝度のバラツキが小さい。また、熱による基板等の周辺部材の劣化も防止して製品寿命を延長できる。
1 LED素子用基板
11 樹脂フィルム基材
12 接着材層
13 金属配線部
131 導電プレート部
132 絶縁スリット部(絶縁部)
133 コネクター配線
134 端子
14 ハンダ層
15 絶縁性保護膜
16 反射層
2 LED素子
3 モニター
4 放熱構造
10 LED実装モジュール
100 画像表示装置

Claims (7)

  1. 可撓性を有する樹脂フィルム基材と、
    前記樹脂フィルム基材上に積層されており、LED素子の両電極間を導通させるための、絶縁部が形成されている金属配線部と、を備え、
    前記金属配線部を構成する金属の熱伝導率λが300W/(m・K)以上500W/(m・K)以下であり、
    前記金属配線部を構成する金属の電気抵抗率Rが2.50×10−8Ωm以下であり、
    前記金属配線部は、前記樹脂フィルム基材の一方の表面の95%以上の範囲を被覆しているLED素子用基板。
  2. 前記金属配線部が銅である請求項1に記載のLED素子用基板。
  3. 前記金属配線部の平均厚さが5μm以上50μm以下である請求項1または2に記載のLED素子用基板。
  4. 前記絶縁部が、幅0.1mm以上1.0mm以下のスリット状に形成されている請求項1から3のいずれかに記載のLED素子用基板。
  5. 前金属配線部が電解銅箔であり、前記樹脂フィルム基材との積層面側の表面粗さRzが1.0以上10.0以下である請求項1から4のいずれかに記載のLED素子用基板。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載のLED素子用基板に少なくとも100個以上のLED素子を実装してなるLED実装モジュール。
  7. 請求項6に記載のLED実装モジュールをバックライトとして備える画像表示装置。
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