JP6659993B2 - Led素子用のフレキシブル基板 - Google Patents

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Description

本発明は、LED素子用のフレキシブル基板に関する。
近年、LED素子をバックライト光源として用いた液晶ディスプレーや、LED素子を選択的に発光させることにより、所望の文字や記号等の情報を表示するドットマトリックス表示装置等、各種のLED表示装置が急速に普及している。そして、これらのLED表示装置において、LED素子を光源として実装するためには、通常、支持基板と配線部とからなる各種のLED素子用の回路基板(本明細書において「LED素子用基板」とも言う)が用いられている。
LED素子用基板として、従来は、ガラスエポキシ板等からなるリジット基板にLED素子を実装したリジット基板が広く採用されていた。しかし、LED表示装置の大型化や表示画面の形態の多様化が進む近年、樹脂シート等の可撓性を有する基板に金属回路を形成したフレキシブル基板の開発が進んでいる(特許文献1参照)。フレキシブル基板は、リジット基板と比較して、設計の自由度が高く生産性も高いため、今後の更なる普及拡大が見込まれている。
一方、各種のLED表示装置に用いられているLED素子用の回路基板においては、通常、LED素子の実装領域の周辺に、光学特性の向上を企図した各種の有色層が設置されている。例えば、液晶ディスプレーにおける光の利用効率を高めることを目的とした反射層や、或いは、ドットマトリックス表示装置における表示コントラストの向上を目的とした黒色層等である。
このような光学特性の向上を目的とした有色層の代表的な例として、印刷によって基板上に成形された白色レジスト層に一定の厚さをもたせることによって反射率を向上させ、反射材としての機能を発揮させるもの(特許文献2参照)が挙げられる。
しかしながら、例えば、上記のような白色レジスト層をフレキシブル基板の表面に全面的に形成した場合、充分な可撓性を有しない白色レジスト層が、フレキシブル回路基板の可撓性を低下させたり、或いは、当該白色レジスト層が、回路基板の可撓性に追従できずに破損してしまうという問題が生じる。
特開2012−59867号公報 特開2012−124358号公報
本発明は、フレキシブル基板の表面に形成される有色層によって、フレキシブル基板本来の可撓性が低下することを回避し、設計の自由度や高い生産性というフレキシブル基板本来の好ましい特性を、より確実に発現させることができるLED素子用のフレキシブル基板を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、LED素子用のフレキシブル基板の表面に有色インキ層を配置する場合において、当該有色インキ層を、LED素子実装用領域周辺範囲に離間して配置することにより、所望の光学特性の向上効果を確保しつつ、且つ、フレキシブル基板本来の可撓性の低下を回避できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的に本発明は以下のものを提供する。
(1) 基板フィルムと、前記基板フィルムの一方の表面に形成されている金属配線部と、前記基板フィルム及び前記金属配線部上のLED素子実装用領域を除く領域に、該LED素子実装用領域を取り囲んで形成されている有色インキ層と、を備え、各の有色インキ層は、各のLED素子実装用領域毎に離間されて配置されているLED素子用のフレキシブル基板。
(2) 前記基板フィルムの表面における有色インキ層による表面被覆率が、25%未満である(1)に記載のフレキシブル基板。
(3) 前記有色インキ層の厚さが、5μm以上100μm以下である(1)又は(2)に記載のフレキシブル基板。
(4) 前記有色インキ層の可視光域における光線反射率が90%以上である(1)から(3)のいずれかに記載のフレキシブル基板。
(5) 前記有色インキ層の、JIS−Z8722に準拠して、D65光源、10°視野角の条件によって測定したΔL*値が、60以下である(1)から(3)のいずれかに記載のフレキシブル基板。
(6) 前記LED素子実装用領域に対応する部分に開口部が形成されている光学フィルムが、前記有色インキ層上に更に積層されている(1)から(5)のいずれかに記載のフレキシブル基板。
(7) (1)から(6)のいずれかに記載のフレキシブル基板にLED素子を実装してなる、LED表示装置。
本発明によれば、フレキシブル基板の表面に形成される有色層によって、フレキシブル基板本来の可撓性が低下することを回避し、設計の自由度や高い生産性というフレキシブル基板本来の好ましい特性を、より確実に発現させることができるLED素子用のフレキシブル基板を提供することができる。
本発明のLED素子用のフレキシブル基板にLED素子を実装してなるLED実装モジュールの構成の説明に供する分解斜視図である。 本発明のLED素子用のフレキシブル基板の部分拡大平面図である。 図1のLED実装モジュールの部分断面図である。 図1のLED実装モジュールのLED素子実装領域の周辺部分を上面側から見た場合の様子を模式的に示す部分拡大平面図である。 図1のLED実装モジュールを用いてなるLED表示装置の層構成の概略を模式的に示す斜視図である。
以下、本発明のLED素子用のフレキシブル基板(以下、単に「フレキシブル基板」とも言う)と、当該フレキシブル基板にLED素子を実装してなるLED表示装置の各実施形態について順次説明する。本発明は、以下の実施形態に何ら限定されず、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<フレキシブル基板>
図1から図3に示す通り、フレキシブル基板1は、可撓性を有する基板フィルム11の表面に、金属配線部13が形成されてなるLED素子用の回路基板である。又、図1に示す通り、フレキシブル基板1は、通常、金属配線部13上における、LED素子実装用領域となる部分を除いた領域に光学特性の向上を目的とした光学フィルム16が更に積層されて用いられる。ここで、本明細書における「LED素子実装用領域」とは、フレキシブル基板1におけるLED素子2の金属配線部13への接合箇所となる部分及びその周辺部分からなる領域であり、LED素子2の設置と同LED素子から発光する光の外部への光路として最低限必要となる空間の直下の領域のことを言う。
このようなフレキシブル基板1は、LED素子2が実装されることによりLED実装モジュール10を構成する。LED実装モジュール10は、LED光源として、例えば、図5に示すように、LED表示装置100の光源として同装置内に配置される。
フレキシブル基板1のサイズについては特段の限定はない。フレキシブル基板1は設計の自由度が高いので、例えば、対角線の長さが32インチ以上、より好ましくは65インチ以上の大型の表示画面を備えるLED表示装置へも容易に設置することができる。
又、フレキシブル基板1は、可撓性を有し、様々な形状の設置面への形状追従性に極めて優れる。よって、様々な形状の曲面を含んで構成される表示画面を有する各種のLED表示装置にも、極めて好ましく用いることができる。
尚、本発明のフレキシブル基板は、例えば、基板フィルム11の両面に、それぞれ金属配線部が形成されていて、それらが、基板フィルム11内を貫通するスルーホールを介して導通されている多層回路基板であってもよい。
[基板フィルム]
基板フィルム11は、特に限定されないが、熱可塑性樹脂からなるものであることが好ましい。基板フィルム11は高い耐熱性及び絶縁性をもつものであることが求められる。このような材料樹脂の好ましい例として、ポリイミド(PI)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、非晶ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンスルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、フッ素樹脂、液晶ポリマー等を挙げることができる。中でも、アニール処理等の耐熱性向上処理を施すことによって耐熱性と寸法安定性を向上させたポリエチレンナフタレート(PEN)を特に好ましく用いることができる。又、難燃性の無機フィラー等の添加によって難燃性を向上させたポリエチレンテレフタレート(PET)も樹脂基材の材料樹脂として選択することができる。
基板フィルム11を形成する樹脂は、熱収縮開始温度が100℃以上のもの、又は、上記のアニール処理等によって、同温度が100℃以上となるように耐熱性を向上させたものを用いることが好ましい。通常LED素子から発せられる熱により同素子周辺部は90℃程度の温度に達する場合がある。この観点から、基板フィルムを形成する熱可塑性樹脂は、上記温度以上の耐熱性を有するものであることが好ましい。尚、本明細書における「熱収縮開始温度」とは、TMA装置に測定対象の熱可塑性樹脂からなるサンプルフィルムをセットし、荷重1gをかけて、昇温速度2℃/分で120℃まで昇温し、その時の収縮量(%表示)を測定し、このデータを出力して温度と収縮量を記録したグラフから、収縮によって、0%のベースラインから離れる温度を読みとり、その温度を熱収縮開始温度としたものである。又、本明細書における「熱硬化温度」とは、測定対象の熱硬化型樹脂を加熱した際の熱硬化反応の立ち上がり位置の温度を測定算出し、その温度を熱硬化温度としたものである。
又、基板フィルム11には、高い絶縁性を有する樹脂であることが求められる。一般的には、基板フィルム11は、その体積固有抵抗率が1014Ω・cm以上であることが好ましく、1018Ω・cm以上であることがより好ましい。
基板フィルム11の厚さは、特に限定されないが、耐熱性及び絶縁性を有するものであること、及び、製造コストのバランスとの観点から、概ね10μm以上500μm以下、好ましくは、30μm以上200μm以下であることが好ましい。又、ロール・トゥ・ロール方式による製造を行う場合の生産性を良好に維持する観点からも上記厚さ範囲であることが好ましい。
[接着剤層]
図3に示す通り、フレキシブル基板1の表面への金属配線部13の形成は、接着剤層12を介したドライラミネート法によって行われることが好ましい。この接着剤層12を形成する接着剤は、公知の樹脂系接着剤を適宜用いることができる。それらの樹脂接着剤のうち、ウレタン系、ポリカーボネート系、又はエポキシ系の接着剤等を特に好ましく用いることができる。
[金属配線部]
金属配線部13は、フレキシブル基板1において、基板フィルム11の少なくともいずれかの表面に金属箔等の導電性基材によって形成される配線パターンである。金属配線部13の配置は、LED素子2を所望のピッチでマトリックス状に実装することができる配置であることが好ましい。但し、水平方向においても垂直方向においても特定の配置に限定されるものではない。
金属配線部13の材料として用いられる金属としては、アルミニウム、金、銀、銅等の金属箔が例示できる。金属配線部13の厚さは、フレキシブル基板1に要求される耐電流の大きさ等に応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、一例として厚さ10μm以上50μm以下が挙げられる。金属層厚みが上記の下限値に満たないと、基板の熱収縮の影響が大きく、はんだリフロー処理時に処理後の反りが大きくなりやすいため、金属配線部13の厚さは10μm以上であることが好ましい。一方、同厚さが、50μm以下であることによって、フレキシブル基板1の好ましい可撓性を保持することができ、重量増大によるハンドリング性の低下等も防止できる。
[ハンダ層]
フレキシブル基板1において、金属配線部13とLED素子2との接合する際は、ハンダ層14を介した接合を行う。このハンダによる接合方法の詳細は後述するが、大きく分けて、リフロー方式、或いは、レーザー方式の2方式のいずれかによって行うことができる。
[有色インキ層]
主としてフレキシブル基板1の光学特性を向上させるために形成される有色インキ層15は、金属配線部13と基板フィルム11の表面上におけるLED素子実装用領域を除く領域に、当該LED素子実装用領域を取り囲む態様で、熱硬化型インキ等の有色のインキによって形成される。
特許文献2にも例示されている通り、従来のフレキシブル基板において基板表面に有色のインキ層が形成される場合、基板上のLED実装領域を除く略全面に有色インキ層が一体的に形成されていた。これに対し、本発明のフレキシブル基板1においては、有色インキ層15は、図2から図4に示す通り、フレキシブル基板1上に多数存在するLED素子実装領域に対して、個々のLED実装領域毎に、それぞれの領域を個別に取り囲む態様で、且つ、それぞれの有色インキ層15が、隣接する他の有色インキ層と離間されて配置されている。
離間されて配置される個々の有色インキ層15の平面形状は、上記のような配置を実現することができるものである限り特定の形状に限定されない。但し、図2及び図4に示す通り、個々の有色インキ層15の平面形状は、同一のドーナツ型形状、詳しくは、LED素子実装領域毎に、同領域を内包する円形状のインキ非積層部分が、フレキシブル基板1上に存在することとなる形状であることが好ましい。個々の有色インキ層の形状を、このように統一することにより、個々の有色インキ層15が内包する各LED素子2に付与する光学的効果の均一性を担保することができる。又、同一パターンの印刷により成形できるため本発明における有色インキ層の配置による生産性の低下も最小限に止めることができる。
尚、離間されて配置される個々の有色インキ層15の配置については、個々の有色インキ層15が、対応するLED素実装領域を平面視上において内包していて、且つ、個々の有色インキ層15の中心と、対応するLED素子実装領域の中心とが、一致する位置に配置されることが好ましい。具体的な配置例として、個々の有色インキ層15とこれに上記態様で内包されるLED素子実装領域がいずれも円形であって相互に同心円状に配置されている例を挙げることができる。このような配置により、所望の光学特性の向上の効果を発現させるために必要となる個々の有色インキ層15の面積を最小化することができる。
離間されて配置される個々の有色インキ層15の面積については、基板フィルム11の表面における有色インキ層15による表面被覆率が、40%未満、好ましくは25%未満となるように、各有色インキ層のサイズを調整することが好ましい。「基板フィルム11の表面における有色インキ層15による表面被覆率」とは、基板フィルム11の各面のうち有色インキ層15が形成されている側の面の表面積に対する、同表面上に形成されている全ての有色インキ層の合計面積の割合のことを言うものとする。この表面被覆率が40%未満であることによって、基板フィルム11の可撓性に起因するフレキシブル基板1の好ましい可撓性を充分に保持することができる。又、フレキシブル基板1を曲面へ追従させて設置する場合における有色インキ層の割れ等も充分に回避することができる。
又、有色インキ層15は、その厚さが、5μm以上100μm以下であることが好ましく、10μm以上50μm以下であることがより好ましい。光学特性の向上や、絶縁性を担保するためには、少なくとも5μm以上であることが一般に求められる。一方で、厚さを100μm以下とすることにより、フレキシブル基板1の可撓性をより好ましい水準に保持することができる。
有色インキ層15を形成する熱硬化型インキとしては、熱硬化温度が100℃以下程度のものであれば、公知のインキを適宜好ましく用いることができる。具体的には、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、エポキシ系及びフェノール系樹脂、エポキシアクリレート樹脂、シリコーン系樹脂等、を其々ベース樹脂とする絶縁性インキを好ましく用いることができるインキの代表例として挙げることができる。又、これらのうちでも、ポリエステル系の熱硬化型の絶縁インキは、可撓性に優れる点から、フレキシブル基板1の有色インキ層15を形成するための材料として特に好ましい。
尚、以上の絶縁性の熱硬化型インキによる有色インキ層15の形成は、スクリーン印刷等公知の方法によって行うことができる。
(白色反射層)
有色インキ層15は、同層を形成する熱硬化型インキを、例えば、二酸化チタン等の無機白色顔料を更に含有する白色インキとすることによって、良好な光線反射率を有する白色反射層とすることができる。これにより、LED表示装置100において、光源であるLED素子2から発光される光の利用率の向上に寄与することができる。ここで、良好な光線反射率とは、具体的には可視光域(波長450〜700nmの範囲とする)における光線反射率が、80.0%以上であり、好ましくは90.0%以上、より好ましくは93.0%以上の反射率であることを言う。尚、絶対反射率の厳密な測定は困難であるため、上記の反射率については、通常比較標準試料との相対反射率を使用する。本発明においては、比較標準試料として硫酸バリウムを使用している。又、本発明において上記の光線反射率とは、分光光度計(例えば、(株)島津製作所UV2450)に積分球付属装置(例えば、(株)島津製作所製ISR2200)を取り付け、硫酸バリウムを標準板とし、標準板を100%とした相対反射率を測定して得ることのできる値とする。
例えば、汎用品であるシリコーン系樹脂に40質量%の含有量比で酸化チタンを含有させて得ることのできる厚さ30μmの白色層の上記基準による光線反射率は93%程度であり、これを白色反射層とすることにより、充分に優れた反射性能を有するフレキシブル基板1とすることができる。
(コントラスト向上層)
有色インキ層15は、同層を形成する熱硬化型インキを、黒色又は暗色の顔料を更に含有する暗色のインキとすることによって、黒色又は暗色のコントラスト向上層とすることができる。これにより、例えば、ドットマトリックス表示装置における表示情報のコントラストを改善して視認性を向上させることができる。ここでLED表示装置100において、光源であるLED素子2から発光される光の利用率の向上に寄与することができる。ここで、コントラスト向上層の色味については、JIS−Z8722に準拠して、D65光源、10°視野角の条件によって測定したΔL*値が、60以下、好ましくは10以下であることが好ましい。コントラスト向上層のΔL*の値を上記範囲とすることにより、同層の色味を十分に黒色又は暗色とし、コントラストの向上による表示情報の視認性を十分に向上させることができる。又、コントラスト向上層のΔL*が60以下であることにより、同層で可視光が拡散反射することによってLEDドットマトリックス表示装置の表示にかかる輝度調整が困難になることも防ぐことができる。
上記の黒色又は暗色の顔料としては従来公知の各種の顔料を広く使用することができる。例えば、絶縁強化処理の行われたカーボンブラックやチタン系顔料のような無機顔料、或いは、オキサジン系、ピロール系、キナクリドン系、アゾ系、ペリレン系、ジオキサン系、イソインドリノン系、インダスレン系、キノフタロン系、ペリノン系、フタロシアニン系等の暗色系の有機顔料を用いることができる。又、これらの顔料を2種以上混合した顔料も、上記の絶縁性と色味の条件を満たすものである限り同様に用いることができる。
[光学フィルム]
光学フィルム16は、フレキシブル基板1を用いたLED表示装置100の光学特性を有色インキ層15と相補的に向上させるための部材として、有色インキ層15上に更に積層される。光学フィルム16は、上述の白色反射層と相補的に反射性能を発揮する反射フィルムであってもよいし、上述のコントラスト向上層と相補的にコントラストの向上に寄与する黒色フィルムであってもよい。以下、主には、光学フィルム16が反射フィルムである場合について説明する。
光学フィルム16は、LED実装モジュール10の光学特性の向上を目的として、フレキシブル基板1の発光面側の最表面に、LED素子実装領域を除く領域を覆って積層されている。尚、光学フィルム16には、LED素子2の実装のピッチ及び実装領域の形状と大きさに適応可能な開口部161がパンチング加工等により形成されている。
光学フィルム16が、反射フィルムである場合、その材料として、例えば、白色ポリエステル発泡タイプの白色ポリエステル、白色ポリエチレン樹脂、銀蒸着ポリエステル等を、最終製品の用途とその要求スペック等に応じて適宜用いることができる。
ここで、図3及び図4に示す通り、LED素子2が実装された状態において、LED素子2の外周側面と有色インキ層15又は光学フィルム16との間には、それぞれ若干の隙間が存在することとなる。この隙間の最大値は、1mm以下であることが好ましく、0.01mm以上0.1mm以下であることがより好ましい。この隙間の幅の最大値が1mmを超えるとLED素子2の周辺部分において有色インキ層又は光学フィルムが存在しない領域が相対的に大きくなり、これによりこれらの層の発揮すべき光学性能が低下する。この隙間の幅の最大値を1mm以下とすることで、LED素子2から発光される光を有効利用してLED表示装置の輝度を向上させることができる。又、この隙間の幅は0.1mm以下であることがより好ましく、輝度向上の点からは、0.01mm程度までであれば、小さいほどよい。
光学フィルム16は、上記の開口部161がフレキシブル基板1におけるLED素子実装領域を内包するように位置合わせをして積層される。この場合、開口部161のサイズや積層位置を厳密に制御して、光学フィルム16の開口部161の内周とLED素子2の外周側面との隙間を上記のように1mm以下とすることは困難である。
しかしながら、図4に示す通り、光学特性を相補的に向上させることができる有色インキ層15が光学フィルム16の下層に積層されており、且つ、有色インキ層15とLED素子2の外周側面との隙間の幅が、光学フィルム16の開口部161とLED素子2の外周側面との隙間の幅よりも小さくなるように構成することにより、仮に、光学フィルム16の開口部161の内周とLED素子2の外周側面との隙間の幅が1mmを超えていたとしても、有色インキ層15の開口部の内周とLED素子2の外周側面との隙間を1mm以下とすることにより、両層が相補的に反射性能を発揮することにより、充分に好ましい程度にまで、光学特性を向上させることができる。
ここで、有色インキ層15をスクリーン印刷で形成した場合、±0.1mm程度の形状の制御は比較的容易である。つまり、少なくとも有色インキ層については上記の隙間部を容易に1mm以下とすることができる。有色インキ層の隙間部の幅をこのように1mm以下とすることによって、光学フィルム16における上記の隙間部の幅が必ずしも1mm以下でなくても、有色インキ層15による光学特性の向上効果の補完により、フレキシブル基板1に求められる光学性能を発揮させることができる。尚、有色インキ層15が黒色又は暗色のコントラスト向上層である場合においも、上記同様、有色インキ層15によって光学フィルム16の光学特性向上効果の不足を充分に補完することができる。
<フレキシブル基板の製造>
フレキシブル基板1の製造方法については、従来公知の電子基板の製造方法によることができる。例えば、化学処理を伴うエッチング工程によって基板フィルムの各表面に各金属配線部をそれぞれ形成する従来方法によって製造することができる。尚、このエッチング工程においてはマスキングされていない部分の銅箔等は除去されて非導通部分が形成されるが、当該部分の直下の接着剤層は基板フィルム上に残存し、完成したフレキシブル基板1の基板フィルム11の略全面において接着剤層として存在することとなる。
<LED表示装置>
図5は、フレキシブル基板1にLED素子を実装してなるLED実装モジュール10を用いたLED表示装置100の構成を模式的に示す斜視図である。LED表示装置100は、LED実装モジュール10と液晶表示パネル等の表示画面3とを含んで構成される。又、LED表示装置100においては、LED実装モジュール10から放熱される熱を更に効率よく外部に放射するために、フレキシブル基板1の裏面側にアルミニウム等からなる放熱構造4が更に設置されていることが好ましい。これらの各部材は、実際には、金属製等の外部フレーム(図示せず)の内部に、それぞれ適切な位置に固定配置されてLED表示装置を構成する。
[LED素子]
フレキシブル基板1に実装されることによりLED表示装置100を構成するLED素子2は、P型半導体とN型半導体が接合されたPN接合部での発光を利用した発光素子である。P型電極、N型電極を素子上面、下面に設けた構造と、素子片面にP型、N型電極の双方が設けられた構造が提案されている。
フレキシブル基板1における金属配線部13へのLED素子2の接合は、ハンダ層14を介したハンダ接合により行うことができる。このハンダ接合は、リフロー方式、或いは、レーザー方式によることができる。リフロー方式は、金属配線部13にハンダを介してLED素子2を搭載し、その後、フレキシブル多層回路基板をリフロー炉内に搬送して、リフロー炉内で金属配線部13に所定温度の熱風を吹きつけることで、ハンダペーストを融解させ、LED素子2を金属配線部13にハンダ付けする方法である。又、レーザー方式とは、レーザーによってハンダを局所的に加熱して、LED素子2を金属配線部13にハンダ付けする手法である。
以上説明した本発明のフレキシブル基板1及びそれを用いたLED表示装置100によれば、以下のような効果を奏する。
(1) LED素子用のフレキシブル基板において、基板フィルムと金属配線部上のLED素子実装用領域を除く領域に形成される有色インキ層の配置について、各の有色インキ層が、LED素子実装用領域毎に離間されて分離配置されているものとした。
光学特性の向上に寄与する範囲のみに、配置範囲を限定することにより、光学特性向上効果の効果を享受しながら、インキ層の形成に伴うフレキシブル基板の可撓性の低下を回避することができる。又、略全面にインキ層を形成する場合と比較してインキ材料費を大幅に節約して経済性の向上に寄与することができる。
(2) 基板フィルムの表面における有色インキ層による表面被覆率を25%未満とした。このような被覆率範囲にある基板フィルムの好ましい具体例として、対角線が13インチのサイズである正方形の基板フィルム(PET:厚さ50μm)上に、10mmピッチで16×16のLED素子がマトリックス状に配置されるフレキシブル基板において、各実装領域毎に外径6mm、開口部分の内縁の径が3mmである、図2に示すドーナツ形状の有色インキ層(シリコーン系樹脂ベース、酸化チタン40質量%含有)を、16×16箇所に分離配置した例を挙げることができる。尚、有色インキ層の厚さは30μmとした。この場合に、上記の表面被覆率は約10%となる。そして、この場合に、当該フレキシブル基板を、曲率半径R=20mmの曲面に、目視上隙間無く追従させることが可能であることが確認された。又、この場合において、曲面への追従に伴う有色インキ層の割れも全く観察されなかった。一方で有色インキ層をLED実装領域を除く略全面に形成したことの他は上記と同様に作成したフレキシブル基板は、曲率半径R=20mmの曲面に完全に追従させることが難しく、手作業での設置においては、曲面との間に0.5mm程度の隙間が複数生じ、又、複数箇所に微細なインキの割れが観察された。このことから分かる通り、(2)の発明によれば、(1)のフレキシブル基板の奏しうる効果をより確実に発現させることができる。
(3) 有色インキ層の厚さを5μm以上100μm以下とした。これにより、(2)の発明によれば、有色インキ層に求められる光学特性向上の効果を確実に担保しつつ、(1)及び(2)の発明の効果をより確実に発現させることができる。
(4) 有色インキ層の可視光域における光線反射率を90%以上とした。これにより、極めて優れた可撓性を保持したまま、LED素子から発光される光の利用効率も極めて高いものとすることができるLED素子用のフレキシブル基板を得ることができる。
(5) 有色インキ層の、JIS−Z8722に準拠して、D65光源、10°視野角の条件によって測定したΔL*値を、60以下とした。これにより、極めて優れた可撓性を保持したまま、LED表示装置の表示画面の品位を充分に向上させることができる。
(6) LED素子実装用領域に対応する部分に開口部が形成されている光学フィルムが、有色インキ層上に更に積層されているフレキシブル基板とした。これにより、光学フィルムの光学特性向上効果の効果を、と、有色インキ層が効率よく補完する構成となる。よって、(1)から(5)の発明の効果の発現を更に促進することができる。
(7) (1)から(6)のいずれかに記載のフレキシブル基板にLED素子を実装してなる、LED表示装置とした。これにより、フレキシブル基板本来の可撓性による設計の自由度や高い生産性を充分に享受しながら、光学特性にも優れるLED表示装置を得ることができる。
以上の通り、本発明によれば、光学特性の向上に寄与しうる有色インキ層の積層に伴う可撓性の低下を回避し、設計の自由度や高い生産性というフレキシブル基板本来の好ましい特性をより確実に発現させて、設置時のフレキシビリティと光学特性に優れるLED素子用のフレキシブル基板及びそれを用いたLED表示装置を得ることができる
1 フレキシブル基板
11 基板フィルム
12 接着剤層
13 金属配線部
14 ハンダ層
15 有色インキ層
16 光学フィルム
161 開口部
2 LED素子
3 表示画面
4 放熱構造
10 LED実装モジュール
100 LED表示装置

Claims (1)

  1. 基板フィルムの面に属配線部を成する金属配線部形成工程と、
    前記基板フィルム及び前記金属配線部上のLED素子実装用領域を除く領域に、該LED素子実装用領域を取り囲んで各々のLED素子実装用領域毎に離間されて形成されている有色インキ層を形成する有色インキ層形成工程と、
    LED素子の実装のピッチ及びLED素子実装用領域の形状と大きさに適応可能な開口部が予め形成されている光学フィルムを、前記有色インキ層上に更に積層する光学フィルム積層工程と、を含んでなり、
    前記有色インキ層形成工程においては、前記有色インキ層を前記基板フィルム及び前記金属配線部の表面に他の層を介さずに直接スクリーン印刷して形成し、
    前記光学フィルムは、パンチング加工によって、前記開口部が形成されているフィルムであって
    前記基板フィルムの表面における前記有色インキ層による表面被覆率を、25%未満とする
    LED素子用のフレキシブル基板の製造方法。
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