JP6543998B2 - Ledバックライト及びそれを用いたled表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、LEDバックライト及びそれを用いたLED表示装置に関する。
近年、従来のブラウン管型のモニターに代わるものとして、低消費電力化、機器の大型化と薄型化の要請に応え得るものとして、LED素子をバックライト光源として用いた液晶テレビや液晶ディスプレー等のLED表示装置の普及が急速に進展している。
LED素子をこれらの表示装置において光源として実装するためには、通常、支持基板と配線部とからなる各種のLED素子用基板が用いられている。そして、これらの基板上にLED素子を実装した積層体(本明細書では、このような積層体部材を以下「LED実装モジュール」と言う)が、上記の液晶テレビ等の各種表示装置の光源、即ち、LEDバックライトとして広く用いられている。
LED素子用基板にはLED素子が実装され光を放出するが、LED素子から放出される可視光のうち背面側に漏れる可視光によってLED表示装置が想定していない発光面の反対側が発光する。そのような背面側に漏れる光を遮断するために、LED素子用基板には可視光に対する隠蔽性が求められる。
樹脂に隠蔽性を付与する手段としては、例えば、ポリエステル樹脂、有機樹脂粒子及び酸化チタン粒子を包含した光拡散樹脂(特許文献1)や、平均粒子が特定の範囲内にある粒子を包含した光拡散樹脂(特許文献2)等をLED素子用基板に備えることが考えられる。
しかし、これらの光拡散樹脂は、可視光を拡散することで隠蔽性を付与するものとなる。可視光が拡散して反射するとLED表示装置としての輝度調整が困難になる場合があり、背面側に漏れる可視光を遮断するための隠蔽層として用いるのは必ずしも適切であるとはいえない。
特開2013−254105号公報 特開2011−209657号公報
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであり、LED素子から放出される光のうち背面側に漏れる光に対する隠蔽性を向上させ、又、光を拡散することがなくLED表示装置としての輝度調整を容易にすることができるLED素子用基板及びそれを用いた実装モジュールを提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、LED素子の背面に配置される樹脂基材及び/又は接着剤層に顔料を含み、顔料が含まれた樹脂基材又は顔料が含まれた接着剤層の、JIS−Z8722に準拠し、D65光源、10°視野角の条件によるΔLが、60以下であるLED素子用基板であれば背面側に漏れる光を拡散反射させることなく、かつ隠蔽性を向上させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
(1)樹脂基材と、前記樹脂基材の表面に接着剤層を介して積層される金属配線部と、を備えるLED素子用基板であって、前記接着剤層及び/又は前記樹脂基材には顔料が含まれ、前記顔料が含まれた接着剤層又は前記顔料が含まれた樹脂基材のいずれかの、JIS−Z8722に準拠し、D65光源、10°視野角の条件によるΔLが、60以下であるLED素子用基板。
(2)前記顔料が、波長750nm以上1500nm以下の近赤外線を透過する顔料である(1)に記載のLED素子用基板。
(3)前記顔料には、オキサジン系顔料が含まれる(2)に記載のLED素子用基板。
(4)前記顔料には、ベンズイミダゾロン系顔料及びフタロシアニン系顔料を含んでなり、前記顔料中におけるベンズイミダゾロン系顔料と前記フタロシアニン系顔料との含有量比が、質量比で30:70〜70:30の範囲にある(2)に記載のLED素子用基板。
(5)前記LED素子用基板が、可撓性を有する樹脂基板である(1)から(4)のいずれかに記載のLED素子用基板。
(6)(1)から(5)のいずれかに記載のLED素子用基板にLED素子を実装したLED実装モジュール。
(7)(6)のLED実装モジュールをバックライト光源として用いるLED表示装置。
本発明によれば、LED素子の背面に配置される樹脂基材及び/又は接着剤層に顔料が含まれ、顔料が含まれた樹脂基材又は顔料が含まれた接着剤層の、JIS−Z8722に準拠し、D65光源、10°視野角の条件によるΔLが、60以下であるLED素子用基板であれば、背面側に漏れる光を拡散反射させることなく、かつ隠蔽性を向上させることができる。
本発明のLED実装モジュールの部分断面図であり、本発明のLED実装モジュールにおけるLED素子の実装態様の説明に供する模式図である。 本発明のLED実装モジュールを用いてなる画像表示装置の層構成の概略を模式的に示す斜視図である。
以下、本発明のLED素子用基板、LED実装モジュール及びLED表示装置の各実施形態について説明する。本発明は、以下の実施形態に何ら限定されず、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<LED素子用基板>
本発明のLED素子用基板について説明する。LED素子2を実装することのできるLED素子用基板は、図1に示す通り、樹脂基材11の表面に、金属箔等からなる導電性の金属配線部13が、接着剤層12を介して形成されている。そして、樹脂基材11の表面に接着剤層12を介して金属配線部13が積層されている。又、接着剤層及び/又は樹脂基材には顔料が含まれる。そして金属配線上にLED素子2を設けることができる。又、図1のように周りには反射層16が積層することもできる。反射層を設ける場合には、基板の表面上においては、接着剤層等を介して、基板上に積層されていてもよい。なお、反射層は本発明の必須の構成要件ではない。
又、本発明のLED素子用基板の接着剤層及び/又は樹脂基材には顔料が含まれる。顔料を含有することで、隠蔽性が向上し、LED素子の背面側に漏れる光を遮断することができる。顔料は、従来公知の顔料を使用することができる。例えば、カーボンブラックのような無機顔料や暗色系の有機顔料を用いてもよく、これらを2種以上混合した顔料でもよい。
又、本発明のLED素子用基板の顔料が含まれた接着剤層又は顔料が含まれた樹脂基材のいずれかの、JIS−Z8722に準拠し、D65光源、10°視野角の条件によるΔLが、60以下であり、50以下であることが好ましく、40以下であることが更に好ましい。ΔLは、色調における明度を表すパラメータであり、明度とは、色のもつ明るさと暗さの度合いを表す。ΔLが60以下であることで接着剤層又は樹脂基材は背面側に漏れる可視光を吸収することができる、その結果、隠蔽性を向上させることができる。又、当該接着剤層又は樹脂基材はΔLが60以下であるため、接着剤層又は樹脂基材で可視光が拡散反射することによるLED表示装置の輝度調整が困難となることはない。
また、樹脂基材に顔料が含まれる場合、樹脂基材や顔料の種類、顔料の含有量によっては、樹脂基材の熱膨張率が上昇し、樹脂基材の寸法安定性が悪化する。そのため、本発明のLED素子用基板は、特に、顔料が接着剤層にのみ含まれていることがより好ましい。顔料が接着剤層にのみ含まれることで、顔料が樹脂基材に含まれることによる熱膨張率の上昇を抑制することができる。また、基材樹脂は、LED素子用基板の機械的強度等の観点から接着剤層よりも厚くするのが一般的である。そのため、基材樹脂に顔料が含ませて隠蔽性を有するものとするのは生産性の面からも好ましくない。この点においても、顔料が接着剤層にのみ含まれていることが好ましい。
本発明で用いることのできる顔料は、従来公知の顔料を使用することができるが、波長750nm以上1500nm以下の近赤外線を透過する顔料であることが更に好ましい。波長750nm以上1500nm以下の近赤外線を透過する顔料を用いた場合、顔料が含まれる樹脂層は、近赤外線の吸収に起因する熱の発生を抑制することができる。そのため、顔料が含まれる樹脂層は、熱の発生に起因するLED素子の発光効率の低下を抑制することができる。なお、本発明において波長750nm以上1500nm以下の近赤外線を透過する顔料とは近赤外線を65%程度以上好ましくは75%透過する顔料である。
波長750nm以上1500nm以下の近赤外線を透過する顔料としては、例えば、オキサジン系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、ピロール系顔料、キナクリドン系顔料、アゾ系顔料、ペリレン系顔料、ジオキサン系顔料、イソインドリノン系顔料、インダスレン系顔料、キノフタロン系顔料、ペリノン系顔料、フタロシアニン系顔料等の有機顔料を挙げることができる。これらの有機顔料を混合して使用してもよい。
オキサジン系有機顔料としては、例えば、バイオレット23(分子量589)やCIダイレクトバイオレット37(分子量:789)や特開2003−105217号公報に記載されているようなジオキサジン系化合物等を使用することができる。オキサジン系の有機顔料は耐UV性が高く好ましく用いることができる。又、ウレタン系、ポリカーボネート系、又はエポキシ系の接着剤層に含有する場合にはオキサジン系の有機顔料自体が接着性の向上に寄与し、接着性をも向上させることができる。
顔料の中でも、ベンズイミダゾロン系顔料とフタロシアニン系顔料とを含んでなる顔料であることが特に好ましい。ベンズイミダゾロン系顔料とフタロシアニン系顔料を用いることにより、樹脂基材や接着剤層の厚みを薄くした場合であっても、十分隠蔽性を有する樹脂層とすることができる。そのため、ベンズイミダゾロン系顔料とフタロシアニン系顔料とを含んでなる顔料を用いることは、生産性の観点から好ましいLED素子用基板とすることができる。更に、ウレタン系、ポリカーボネート系、又はエポキシ系の接着剤層にベンズイミダゾロン系顔料及びフタロシアニン系顔料を含有する場合には、オキサジン系顔料を含有する接着剤層と同等の接着性を有するものとすることができる。
ベンズイミダゾロン系顔料とは、下記一般式(1)で表されるベンズイミダゾロン骨格を有する顔料である。具体的には、PigmentYellow120、PigmentYellow151、PigmentYellow154、PigmentYellow175、PigmentYellow180、PigmentYellow181、PigmentYellow194、Pigment Red175、PigmentRed176、PigmentRed185、PigmentRed208、Pigment Violet32、PigmentOrange36、PigmentOrange62、PigmentOrange72、PigmentBrown25等が挙げられるが、これに限るものではない。色域の観点からC.I.PigmentBrown25がより好ましい。
Figure 0006543998
又、ベンズイミダゾロン系顔料の一次粒径は0.01μm以上0.20μmであることが好ましい。ベンズイミダゾロン系顔料の一次粒径をこのような範囲とすることで、インキ内の分散性を向上させることが可能となる。
フタロシアニン系顔料とは、フタロシアニン骨格を有する顔料である。具体的には、C.I.PigmentGreen7、C.I.PigmentGreen36、C.I.PigmentGreen37、C.I.PigmentBlue16、C.I.PigmentBlue75、又はC.I.PigmentBlue15等が挙げられるが、これに限るものではない。非晶質のフタロシアニン系顔料であって青系のものを用いることが好ましい。
又、フタロシアニン系顔料の一次粒径は0.15μm以上0.20μm以下であることが好ましい。このような範囲とすることで、インキ内の分散性が向上させることができる。
暗色インキ層の顔料は、ベンズイミダゾロン系顔料とフタロシアニン系顔料との含有量比が質量比で40:60〜70:30とすることが好ましい。色調を本発明の目的を達成できる範囲にすることができる。
顔料には、樹脂成分100質量部に対して顔料が20質量部以上50質量部以下であることが好ましく、35質量部以上45質量部以下とすることが更に好ましい。顔料の含有量をこの範囲にすることにより色調を安定させることができる。
接着剤層又は樹脂基材は、JIS−Z8722に準拠し、D65光源、10°視野角の条件によるΔLが、60以下とし、50以下であることがより好ましい。図1に示す通り、LED素子2の背面には金属配線部と接着剤層と樹脂基材が配置されている。そのため、ΔLの範囲をこのような範囲とすることで、接着剤層又は樹脂基材を十分に暗色にすることができるようになるため、背面側に漏れる光を遮断できる程度に十分に隠蔽性を有するものとすることができる。
LED素子用基板は、特に限定されるものではなく、ベークライト、エポキシ樹脂、又はアルミナ等の材料により製造されたリジット基板でもよく、可撓性を有する樹脂基板でもよい。そのなかでも、可撓性を有する樹脂基板であることが好ましい。そのなかでも、LEDマウント基板が可撓性を有する樹脂基板であることが特に好ましい。可撓性を有する樹脂基板である場合には、基板のサイズ加工の自由度が極めて高いため、例えば、対角線の長さが32インチ以上、より好ましくは65インチ以上の大型の表示画面を備えるLED表示装置においても、本発明を容易かつ好適に適用することができる。
[樹脂基材]
樹脂基材は、特に限定されるものではないが、熱可塑性樹脂が用いられることが好ましい。樹脂基材の材料としては、耐熱性及び絶縁性が高いものであることが求められる。このような樹脂として、耐熱性と加熱時の寸法安定性、機械的強度、及び耐久性に優れるポリイミド樹脂(PI)や、ポリエチレンナフタレート(PEN)を用いることができる。中でも、アニール処理等の耐熱性向上処理を施すことによって耐熱性と寸法安定性を向上させたポリエチレンナフタレート(PEN)を好ましく用いることができる。又、難燃性の無機フィラー等の添加によって難燃性を向上させたポリエチレンテレフタレート(PET)も樹脂基材の材料樹脂として選択することができる。
樹脂基材は、熱収縮開始温度が100℃以上のもの、又は、上記のアニール処理等によって、同温度が100℃以上となるように耐熱性を向上させたものを用いることが好ましい。通常LED素子から発せられる熱により同素子周辺部は90℃程度の温度に達する。この観点から、基板樹脂を形成する熱可塑性樹脂は、上記温度以上の耐熱性を有するものであることが好ましい。
なお、本明細書における「熱収縮開始温度」とは、TMA装置に測定対象の熱可塑性樹脂からなるサンプルフィルムをセットし、荷重1gをかけて、昇温速度2℃/分で120℃まで昇温し、その時の収縮量(%表示)を測定し、このデータを出力して温度と収縮量を記録したグラフから、収縮によって、0%のベースラインから離れる温度を読みとり、その温度を熱収縮開始温度としたものである。又、本明細書における「熱硬化温度」とは、測定対象の熱硬化型樹脂を加熱した際の熱硬化反応の立ち上がり位置の温度を測定算出し、その温度を熱硬化温度としたものである。
又、LED素子用基板には、LED表示装置のバックライト等としての一体化時に、LED素子用基板に必要とされる絶縁性を付与し得る絶縁性を有する樹脂であることが求められる。一般的には、基板は、その体積固有抵抗率が1014Ω・cm以上であることが好ましく、1018Ω・cm以上であることがより好ましい。なお、体積固有抵抗率の測定は、例えばエーディーシー製デジタル超高抵抗/微少電流計5450/5451等を用いることによって測定することができる。
樹脂基材の厚さは、特に限定されないが、可撓性を有する樹脂基板とする場合には、耐熱性及び絶縁性と、製造コストのバランスとの観点から、概ね10μm以上100μm以下程度であることが好ましい。又、ロール・トゥ・ロール方式による製造を行う場合の生産性を良好に維持する観点からも上記厚さ範囲であることが好ましい。
[接着剤層]
基材樹脂の表面の金属配線部13の形成は、接着剤層12を介したドライラミネート法によって行われることが好ましい。この接着剤層12を形成する接着剤は、公知の樹脂系接着剤を適宜用いることができる。それらの樹脂接着剤のうち、ウレタン系、ポリカーボネート系、又はエポキシ系の接着剤等を特に好ましく用いることができる。
[金属配線部]
金属配線部13は、LED素子用基板1の表面に金属箔等の導電性基材によって形成される配線パターンである。
金属配線部13の配置は、LED素子をマトリックス状に実装することができる配置であれば特定の配置等に限定されない。但し、LED素子用基板においては、基板の一方の表面の少なくとも80%以上、好ましくは90%、より好ましくは95%以上の範囲が、この金属配線部13によって被覆されていることが好ましい。これにより金属配線部13とLED素子用基板とを用いてなるLED表示装置において求められる放熱性の向上に寄与することができる。
金属配線部13を構成する金属の熱伝導率λは200W/(m・K)以上500W/(m・K)以下が好ましく、300W/(m・K)以上500W/(m・K)以下がより好ましい。金属配線部13を構成する金属の電気抵抗率Rは3.00×10−8Ω・m以下が好ましく、2.50×10−8Ω・m以下がより好ましい。ここで、熱伝導率λの測定は、例えば、京都電子工業社製の熱伝導率計QTM−500を用いることができ、電気抵抗率Rの測定は、例えば、ケースレー社製の6517B型エレクトロメータを用いることができる。これによれば、例えば、銅の場合、熱伝導率λは403W/(m・K)であり、電気抵抗率Rは1.55×10−8Ω・mとなる。これにより、放熱性と電気伝導性の両立を図ることができる。より具体的には、LED素子2からの放熱性が安定し、電気抵抗の増加を防げるので、LED間の発光バラツキが小さくなってLED素子の安定した発光が可能となり、又、LED素子の寿命も延長される。更に、熱による基板等の周辺部材の劣化も防止できるので、LED素子用基板1をバックライトとして組み込んだ画像表示装置自体の製品寿命も延長できる。
尚、金属配線部13の表面抵抗値は、500Ω/□以下が好ましく、300Ω/□以下がより好ましく、更に100Ω/□以下が好ましく、特に50Ω/□以下が好ましい。下限は0.005Ω/□程度である。
金属配線部13の材料として用いられる金属としては、アルミニウム、金、銀、銅等の金属箔が例示できる。金属配線部13の厚さは、LED素子用基板に要求される耐電流の大きさ等に応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、一例として厚さ10μm以上50μm以下が挙げられる。放熱性向上の観点から、金属配線部13の厚さは、10μm以上であることが好ましい。又、金属層厚みが上記下限値に満たないと、基板の熱収縮の影響が大きく、はんだリフロー処理時に処理後の反りが大きくなりやすいため、この観点からも金属配線部13の厚さは10μm以上であることが好ましい。同厚さが、50μm以下であることによって、十分な可撓性を保持することができ、重量増大によるハンドリング性の低下等も防止できる。
[ハンダ層]
LED素子用基板においては、金属配線部13とLED素子2との接合については、ハンダ層14を介した接合を行うことが好ましい。このハンダによる接合は、例えば、リフロー方式、或いは、レーザー方式によって行うことができる。
[絶縁保護膜]
絶縁性保護膜15は、本発明においては必須の構成要件ではないが、絶縁性保護膜を設ける場合には、上述の通り、熱硬化型インキ又はカバーレイフィルムによって、金属配線部13とLED素子用基板の表面上の電気的接合が必要となる一部分を除いた他の部分に、主としてLED素子用基板の耐マイグレーション特性を向上させるために形成される。
熱硬化型インキとしては、熱硬化温度が100℃以下程度のものであれば、公知のインキを適宜好ましく用いることができる。具体的には、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、エポキシ系及びフェノール系樹脂、エポキシアクリレート樹脂、シリコーン系樹脂等、を其々ベース樹脂とする絶縁性インキを好ましく用いることができるインキの代表例として挙げることができる。又、これらのうちでも、ポリエステル系の熱硬化型の絶縁インキは、可撓性に優れる点から、LED素子用基板1の絶縁性保護膜15を形成するための材料として特に好ましい。
又、絶縁性保護膜15を形成する熱硬化型インキは、例えば、二酸化チタン等の無機白色顔料を更に含有する白色のインキであってもよい。絶縁性保護膜15を白色化することで、意匠性の向上を図ることができる。
尚、以上の絶縁性の熱硬化型インキによる絶縁性保護膜15の形成は、スクリーン印刷等公知の方法によって行うことができる。
カバーレイフィルムを用いる場合には、例えばポリイミド樹脂等の耐熱性の高い樹脂フィルムに接着剤を塗布し、LEDマウント基板112上に貼り付けることで形成することができる。
[反射層]
反射層16は、本発明においては必須の構成要件ではないが、反射層を設ける場合には、上記のLED実装モジュール10において、発光能力を向上させることを目的として、本実施形態では、LED素子用基板の発光面側の最表面に、LED素子2の実装部分を除いて積層される。LED素子の発光を反射し、所定の方向へ導くための反射面を持つ部材であれば特に限定されないが、白色ポリエステル発泡タイプの白色ポリエステル、白色ポリエチレン樹脂、銀蒸着ポリエステル等を、最終製品の用途とその要求スペック等に応じて適宜用いることができる。
<LED素子用基板の製造方法>
LED素子用基板は、特に限定されるものではなく、従来公知の電子基板の製造方法によって製造することができる。例えば、以下に記載したエッチング工程を経ることによって製造することができる。又、選択する材料樹脂に応じて、予め当該樹脂にアニール処理による耐熱性向上処理を施すことが好ましい。
[アニール処理]
本発明において必須ではないが、アニール処理を行う場合には、従来公知の熱処理手段を用いることができる。アニール処理温度の一例としては、樹脂基板がPENである場合には、ガラス転移温度から融点の範囲、更に具体的には160℃から260℃、より好ましくは180℃から230℃の範囲である。アニール処理時間としては、10秒から5分程度が例示できる。このような熱処理条件によれば、一般的に80℃程度であるPENの熱収縮開始温度を、100℃程度に向上させることができる。
[エッチング工程]
アニール処理を経た樹脂基板の表面に、金属配線部の材料とする銅箔等の金属配線部13を積層してLED素子用基板の材料とする積層体を得ることができる。積層方法としては、金属箔を接着剤によって樹脂基板の表面に接着する方法、或いは、樹脂基板の表面に直接にメッキ方法や気相製膜法(スパッタリング、イオンプレーティング、電子ビーム蒸着、真空蒸着、化学蒸着等)により金属配線部13を蒸着させる方法を挙げることができる。コストや生産性の面からは、金属箔をウレタン系の接着剤によって樹脂基板の表面に接着する方法が有利である。
次に、上記の積層体の金属箔の表面に、金属配線部13の形状にパターニングされたエッチングマスクを形成する。エッチングマスクは、将来、金属配線部13となる金属箔の配線パターン形成部分がエッチング液による腐食を免れるために設けられる。エッチングマスクを形成する方法は特に限定されず、例えば、フォトレジスト又はドライフィルムをフォトマスクを通して感光させた後で現像することにより積層シートの表面にエッチングマスクを形成してもよいし、インクジェットプリンター等の印刷技術により積層シートの表面にエッチングマスクを形成してもよい。
次に、エッチングマスクに覆われていない箇所における金属箔を浸漬液により除去する。これにより、金属箔のうち、金属配線部13となる箇所以外の部分が除去される。
最後に、アルカリ性の剥離液を使用して、エッチングマスクを除去する。これにより、エッチングマスクが金属配線部13の表面から除去される。
[絶縁性保護膜及び反射層形成工程]
金属配線部形成後、必要に応じて絶縁性保護膜114及び反射層16を更に積層する。これらの積層は公知の方法によって行うことができる。採用する材料によりスクリーン印刷等の印刷法或いは、ドライラミネーション、熱ラミネーション法等、各種のラミネート処理方法によることができる。
<LED実装モジュール>
LED実装モジュール10は、上述のLED素子用基板1に、LED素子を実装することにより、得ることができる。
LED素子用基板1を用いたLED実装モジュール10の製造方法について説明する。金属配線部13へのLED素子2の接合は、ハンダ加工により好ましく行うことができる。このハンダによる接合は、リフロー方式、或いは、レーザー方式によることができる。リフロー方式は、金属配線部13にハンダを介してLED素子2を搭載し、その後、LED素子用基板をリフロー炉内に搬送して、リフロー炉内で金属配線部13に所定温度の熱風を吹きつけることで、ハンダペーストを融解させ、LED素子2を金属配線部13にハンダ付けする方法である。又、レーザー方式とは、レーザーによってハンダを局所的に加熱して、LED素子2を金属配線部13にハンダ付けする手法である。
金属配線部13へのLED素子2のハンダ接合を行う際は、LED素子用基板における裏面側からのレーザー照射によって、ハンダのリフローを行う方法とすることが好ましい。これにより、加熱によるハンダの有機成分の発火とそれに伴う基材の損傷をより確実に抑制することが可能となる。
<LED表示装置>
図2は、LED実装モジュール10を用いたLED表示装置100の層構成の概略を模式的に示す斜視図である。LED表示装置100は、所定の間隔で略マトリクス状に配列された複数のLED素子2を駆動(発光)することによって、文字や映像等の情報(画像)をモニター3に表示する。LED素子2は、LED素子用基板1の金属配線部13に実装されている。なお、本発明では必須ではないが、図2に示すようにLED実装モジュール10から放熱される熱を更に効率よく外部に放射するための放熱構造4が基材の裏面側に設置されていることが更に好ましい。
以上説明した本発明のLED実装モジュール及びそれを用いたLED表示装置によれば、以下のような効果を奏する。
(1)樹脂基材と、樹脂基材の表面に接着剤層を介して積層される金属配線部と、を備えるLED素子用基板であって、接着剤層及び/又は樹脂基材には顔料が含まれ、顔料が含まれた接着剤層又は顔料が含まれた樹脂基材のいずれかの、JIS−Z8722に準拠し、D65光源、10°視野角の条件によるΔLが、60以下であるLED素子用基板とした。
これにより、LED素子から放出される光のうち背面側に漏れる光を拡散させることなく、かつ隠蔽性を向上させることができる。
(2)顔料が、波長750nm以上1500nm以下の近赤外線を透過する顔料である(1)に記載のLED素子用基板とした。
これにより(1)の効果に加え、顔料が含まれる樹脂層の近赤外線の吸収による熱の発生を抑制することができる。そのため、顔料が含まれる樹脂層の熱の発生に起因するLED素子の発光効率の低下を抑制することができる。
(3)顔料には、オキサジン系顔料が含まれる(2)に記載のLED素子用基板とした。
これにより(1)及び(2)の効果に加え、オキサジン系顔料は耐UV性が高く耐久性の高い接着剤層及び/又は樹脂基材とすることができる。又、オキサジン系顔料を接着剤層に含有する場合には接着性をも向上させることができる。
(4)顔料には、ベンズイミダゾロン系顔料及びフタロシアニン系顔料を含んでなり、顔料中におけるベンズイミダゾロン系顔料とフタロシアニン系顔料との含有量比が、質量比で30:70〜70:30の範囲にある(2)に記載のLED素子用基板とした。
これにより(1)及び(2)の効果に加え、樹脂基材や接着剤層の厚みを薄くした場合であっても、十分隠蔽性を有する樹脂層とすることができる。そのため、生産性の観点から好ましいLED素子用基板とすることができる。又、ベンズイミダゾロン系顔料及びフタロシアニン系顔料を接着剤層に含有する場合には、オキサジン系顔料を含有する接着剤層と同等の接着性を有するものとすることができる。
(5)LED素子用基板が、可撓性を有する樹脂基板である(1)から(4)のいずれかに記載のLED素子用基板とした。
これにより(1)から(4)の効果に加え、金属配線部の位置合せや密着形成の作業の簡易化をすることができる。そのため、LED素子用基板を可撓性を有する樹脂基板とすることは、配線設計の自由度や生産性の面から特に有用である。
(6)(1)から(5)のいずれかに記載のLED素子用基板にLED素子を実装したLED実装モジュールとした。
これにより(1)から(5)の効果を有するLED実装モジュールとすることができる。
(7)(6)のLED実装モジュールをバックライト光源として用いるLED表示装置とした。
これにより(6)の効果を有するLED表示装置とすることができる。
1 LED素子用基板
11 基材樹脂
12 接着剤層
13 金属配線部
14 ハンダ層
15 絶縁性保護膜
16 反射層
10 LED実装モジュール
100 LED表示装置

Claims (3)

  1. 樹脂基材と、
    前記樹脂基材の表面に接着剤層を介して積層される金属配線部と、を備えるLED素子用基板であって、
    前記LED素子用基板は、可撓性を有する樹脂基板であり、
    前記接着剤層は顔料が含まれ、
    前記顔料は、ベンズイミダゾロン系顔料及びフタロシアニン系顔料を質量比で30:70〜70:30の範囲の含有量比で含んでなり、波長750nm以上1500nm以下の近赤外線を透過する顔料であり、
    前記接着剤層の、JISZ8722に準拠し、D65光源、10°視野角の条件によるΔLが、60以下であるLED素子用基板。
  2. 請求項1記載のLED素子用基板にLED素子を実装したLED実装モジュール。
  3. 請求項のLED実装モジュールをバックライト光源として用いるLED表示装置。
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