JP2017174806A - Ledエッジライト用のフレキシブル基板 - Google Patents
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Abstract
【課題】放熱性に優れるLEDエッジライトを構成することができるフレキシブル基板であって、「角折り加工適性」にも優れるLEDエッジライト用のフレキシブル基板を提供すること。【解決手段】熱可塑性樹脂からなる支持基板13と、金属配線部12と、金属箔層14と、粘着層15と、を含んでなり、金属箔層14はアルミニウム箔又は銅箔からなり、金属箔層14がアルミニウム箔からなる場合は厚さが40μm以下であり、金属箔層14が銅箔である場合は厚さが20μm以下であって、粘着層15は、樹脂フィルムからなる芯材の両面に粘着材料が積層されてなる両面粘着テープであって、金属配線部12におけるLED素子2を実装する面とは反対側の面である金属配線部12の内表面121から粘着層15における最外層側の露出面である粘着面151までの距離が、120μm以下であるフレキシブル基板1とする。【選択図】図5
Description
本発明は、発光ダイオード(LED)を光源とするエッジライト式のバックライト(本明細書においては、これを「LEDエッジライト」と称する)に用いるフレキシブル基板に関する。
近年、ブラウン管型のモニターに代わって、低消費電力化、機器の大型化と薄型化の要請に応え得るものとして、LEDをバックライトの光源として用いた液晶テレビ等の各種のLED表示装置の普及が急速に進展している。
例えば、LEDを光源とする液晶テレビにおいては、液晶パネル側面や、液晶パネルの裏面にセットされた導光板を側面、即ち、エッジ部から照らす光源として、LED素子を基板上に直線状に実装したLEDエッジライト(特許文献1及び2参照)が用いられている。
ここで、LED素子を光源とする液晶テレビ等の各種のLED表示装置においては、LED素子が発光時に発生する熱による上記の発光能力の低下や、それに起因する表示装置の消費電力の増加を防ぐために、LED素子から発生する熱を表示装置の外部に効率良く放出する放熱構造が必須とされている。このような放熱構造として、放熱機能を発現させるためにLED素子を実装するための回路層とは別途に放熱を主たる目的とした金属層を配置した各種のLED用の配線基板が提案されている(特許文献3及び4参照)。
しかしながら、上述のLEDエッジライトについては、その構造上特有の問題があり、単に上記のように放熱目的の金属板を配置するのみではその問題は解決しなかった。エッジライト特有の問題とは、「角折り加工適性」と放熱性の両立の問題である。
図1に示すLEDエッジライト100は、LEDエッジライトとして一般的な構成からなるものである。このLEDエッジライト100は、フレキシブル基板1を、LED素子2を実装したLED実装モジュール10の状態で、熱伝導基材3における狭小幅のLED素子設置面両端の角部に沿って、フレキシブル基板に「角付け」することによって、当該フレキシブル基板を、熱伝導基材の角部に隙間無く追従させること、より詳細には、同フレキシブル基板を、その任意の位置において、同角部と同角度での鈍角、直角、又は、鋭角での折曲げ変形させること(このような折曲げ加工のことを本明細書においては、以下「角折り」と言う。)によって構成することができる。直角若しくはそれに近い角部に沿って角折りする際の加工容易性と当該角折り後の形状保持性(以下、これらをまとめて「角折り加工適性」とも言う)が不十分であるとすれば、LEDエッジライト100の製造時における作業性は著しく低下し、又、熱源たるLED素子2と熱伝導基材3との間の熱伝導経路中にフレキシブル基板1の熱伝導基材3に対する部分的な密着不良に起因して放熱性も低下する。
しかしながら、引用文献3や4に開示されている回路基板はいずれも100μm〜数mmの金属板を放熱層として配置する構成であり、LEDエッジライト100のように、折曲げられた状態での使用は全く想定されておらず、「角折り」は極めて困難であり、望ましい角折り加工適性は有しえない。
更に、LEDエッジライト100を構成するためのフレキシブル基板1の熱伝導基材3への固定は、角折りしつつ、同時に適切なテンションをかけつつ、尚且つ、完全に隙間無く貼着するという作業が必要である。このやや複雑な貼着作業を行うために、LEDエッジライトの製造においては、通常、貼着作業が容易で生産性の面で有利な両面粘着テープ等による貼着方法が採用される。ところが、両面粘着テープは構造上その粘着層の中に、ある程度の微細気泡が含有されている。又、これを樹脂基板等に貼着する際にも、やはり微細な気泡をある程度貼着面内に取り込んでしまう。これらの微細気泡は、放熱のための熱伝導経路を分断してLEDエッジライトの放熱性を阻害する要因となる。特に熱源となるLED素子2の直下の粘着層においては、LED実装モジュール10の構造上、LED素子2を押圧して微細気泡を形成する空気を押し出すことができないため、特にこの部分に放熱性の低下につながる微細気泡が相対的に多く残存しやすい。「角折り加工」と隙間のない貼着を両立させるための両面粘着テープの優位性を享受しつつ、放熱性低下の要因だけを排除する手段についても未だ有効な解決策は見出されていなかった。
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであり、放熱性に優れるLEDエッジライトを構成することができるフレキシブル基板であって、「角折り加工適性」にも優れ、LEDエッジライトの製造時における作業性と、完成時における品質の安定性との向上に寄与しうるLEDエッジライト用のフレキシブル基板を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、LED実装モジュールを支持基板の放熱基材表面に金属層が積層された構成とし、且つ、支持基板の材質、支持基板の厚さを最適化することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
(1) 任意の折曲げ線に沿って角折り可能なLEDエッジライト用のフレキシブル基板であって、熱収縮開始温度が100℃以上の熱可塑性樹脂からなる支持基板と、前記支持基板の一方の面にLED素子を実装可能に形成されている金属配線部と、前記支持基板の他方の面に積層されている金属箔層と、前記金属箔層における前記支持基板と対向する面とは反対側の面である該金属箔層の外表面に形成されている粘着層と、を含んでなり、前記金属箔層はアルミニウム箔又は銅箔からなり、該金属箔層がアルミニウム箔からなる場合は厚さが40μm以下であり、該金属箔層が銅箔である場合は厚さが20μm以下であって、前記粘着層は、樹脂フィルムからなる芯材の両面に粘着材料が積層されてなる両面粘着テープであって、前記金属配線部におけるLED素子を実装する面とは反対側の面である金属配線部の内表面から前記粘着層における最外層側の露出面である粘着面までの距離が、120μm以下であるフレキシブル基板。
(1)の発明においては、多層のフレキシブル基板において支持基板における金属配線部の積層面とは反対側の面(以下、「支持基板の背面」とも言う)に角折り加工適性と熱伝導性に優れる所定厚さの金属箔層を配置することにより、LEDエッジライト用のフレキシブル基板に特有の要請物性である角折り加工適性を担保し、当該金属箔層の直下に、取り扱い容易な両面粘着テープによって所定の厚さ範囲の粘着層を形成した。そして、更に、熱源となるLED素子の直下の金属配線部の背面から熱伝導基材と対面する粘着層の粘着面までの厚さを、主たる熱伝導経路を短縮するために、所定の厚さ以下の厚さに最適化した。この構成によれば、図5に示すように、粘着層の一部に熱伝導を阻害する微細気泡が残存していたとしても、熱伝導性に優れる金属箔層が熱を水平方向にも分散するので、熱伝導経路は全体として適切に維持される。又、上記の熱伝導経路に係る層厚さの規定により、熱伝導経路の距離も所定の距離以下に制限されている。以上より、(1)の発明によれば、LEDエッジライト用の配線基板特有の課題である角折り加工適性を担保しつつ、LED素子を実装して用いる配線基板に一般に求められる放熱性をも十分に向上させたフレキシブル基板とすることができる。
(2) 前記熱可塑性樹脂がポリエチレンナフタレートである(1)に記載のフレキシブル基板。
(2)の発明においては、支持基板の樹脂材料を、熱収縮開始温度が100℃以上のポリエチレンナフタレートとした。このような耐熱性に優れる樹脂は、一般的なポリエチレンナフタレートにアニール処理等の耐熱性向上処理を施すことによって得ることができる。これによれば、耐熱性と寸法安定性を更に向上させながら、尚且つ、(1)から(4)のいずれかに記載のフレキシブル基板の備える角折り加工適性に基づく上記効果を十分に享受することができる。又、従来耐熱性の高い樹脂フィルムとして広くも用いられていたポリイミドやその他の機能性樹脂と比較してコスト面における優位性も享受することができる。
(3) 前記金属配線部及び前記支持基板の表面に、絶縁性保護膜が更に形成されていて、該絶縁性保護膜が、非環状のジメチルシロキシ繰返単位を主成分とするシリコーン樹脂に、無機系の白色顔料が含有されてなる反射基材からなり、鉛筆硬度がB〜12Bの間の硬度である、(1)又は(2)に記載のフレキシブル基板。
(4) (1)から(3)のいずれかに記載のフレキシブル基板にLED素子が実装されてなるLED実装モジュール。
(4)の発明によれば、(1)から(3)のいずれかに記載のフレキシブル基板を用いることにより、製造時における作業性と、完成時における放熱性に優れるLED実装モジュールを得ることができる。
(5) 前記熱可塑性樹脂が二軸延伸ポリエチレンナフタレートであって、該二軸延伸ポリエチレンナフタレートのTD方向に沿って、前記LED素子が直線上に配置されている(4)に記載のLED実装モジュール。
(5)の発明によれば、例えば、フレキシブル基板へのLED素子の実装のためのハンダ付け加工等の加熱を伴う加工処理時において、支持基板のMD方向に沿っておこる相対的に大きな熱収縮によるLED素子の位置ずれや金属配線部における電極間の短絡のリスクを低下させることができる。
(6) (4)又は(5)に記載のLED実装モジュールが、熱伝導基材に積層されてなるLEDエッジライト。
(6)の発明によれば、(4)又は(5)に記載のLED実装モジュールを用いることにより、製造時における作業性と、完成時における品質の安定性に優れるLEDエッジライトを得ることができる。
(7) 前記熱伝導基材が、小口面の高さ方向の幅が、1mm以上2mm以下のパネル状又は直方体状のブロック体であって、前記LED素子が、平面視において、前記小口面の幅方向の一側辺上から0mm以上1mm以内の等距離にある直線上に、前記LED素子の前記一側辺側の外縁が並ぶように、配置されている(6)に記載のLEDエッジライト。
(7)の発明においては、(1)から(3)のいずれかに記載のフレキシブル基板の優れた角折り加工適性により、パネル状の熱伝導基材の小口面の側端部又はそれに極めて近接する位置にLED素子を一直線上に精度よく実装することができる。これによれば、LEDエッジライトを表示装置に配置した際における導光板とLED素子の実装位置の配置精度が向上する。又、フレキシブル基板と熱伝導基材との間に隙間が生じることによる放熱性の低下も防ぐことができる。
(8) (6)又は(7)に記載のLEDエッジライトが、導光板の側面の入光面に前記LED素子の発光面を正対させて配置されているLED表示装置。
(8)の発明によれば、LED素子の配置位置と発光方向を極めて高い精度で正確に実装することができるLEDエッジライトを用いることにより、エッジライト方式のLED表示装置の品質の安定性を向上させることができる。
本発明によれば、放熱性に優れるLEDエッジライトを構成することができるフレキシブル基板であって、「角折り加工適性」にも優れ、LEDエッジライトの製造時における作業性と、完成時における品質の安定性との向上に寄与しうるLEDエッジライト用のフレキシブル基板、及び、それを用いたLEDエッジライトを提供することができる。
以下、本発明のLEDエッジライト用のフレキシブル基板、それを用いたLEDエッジライトの各実施形態について順次説明する。LEDエッジライトについては、液晶テレビのバックライトとして、特に好ましく用いることができるものであるため、以下、本発明のLEDエッジライトについては、主にこれを液晶テレビのバックライトとして用いる場合の実施形態について説明する。但し、本発明の範囲は、以下の実施形態に限定されるものではない。例えば、本発明のLEDエッジライトのLED照明部材としての使用も、本発明の構成要件を充足するLEDエッジライトの使用である限り、当然に本発明の実施の範囲内である。
<LEDエッジライト用のフレキシブル基板>
図1〜4に示す本発明のLEDエッジライト用のフレキシブル基板1(以下、単に「フレキシブル基板」とも言う)は、配線基板の層構成と各層の材料及び厚さを、本発明独自の範囲に最適化することによって、図1、図2に示すように、エッジライト方式のLEDバックライト(LEDエッジライト)100を構成する際の「角折り加工適性」と、放熱性とを両立させたものである。フレキシブル基板1にLED素子を実装してなるLED実装モジュール10をパネル状のブロック体である熱伝導基材3に積層してなるLEDエッジライト100は、大画面化及び薄型化が併せて求められる液晶テレビのバックライトとして好ましく用いることができる。
図1〜4に示す本発明のLEDエッジライト用のフレキシブル基板1(以下、単に「フレキシブル基板」とも言う)は、配線基板の層構成と各層の材料及び厚さを、本発明独自の範囲に最適化することによって、図1、図2に示すように、エッジライト方式のLEDバックライト(LEDエッジライト)100を構成する際の「角折り加工適性」と、放熱性とを両立させたものである。フレキシブル基板1にLED素子を実装してなるLED実装モジュール10をパネル状のブロック体である熱伝導基材3に積層してなるLEDエッジライト100は、大画面化及び薄型化が併せて求められる液晶テレビのバックライトとして好ましく用いることができる。
フレキシブル基板1は、支持基板13の一方の面に金属配線部12が、他方の面に金属箔層14が、それぞれ接着剤層16を介して積層されてなる多層構成の配線基板である。又、フレキシブル基板1においては、金属箔層14における支持基板13の側とは反対側の面である金属箔層14の外表面に、粘着層15が形成されている。又、金属配線部12の外表面には、絶縁性保護膜11が更に形成されていることが好ましい。
フレキシブル基板1は、一般に、図1及び図2に示すように直方体状又はパネル状のブロック体である熱伝導基材3の表面、小口面、裏面に連続して密着積層されてLEDエッジライト100を構成する。よってフレキシブル基板1は、熱伝導基材3の表面形状、特には、直角又はそれに近い角度を有する角部の形状に隙間無く追従させる態様で折曲げることができるものであるために、「角折り加工適性」に優れるものであることが求められる。フレキシブル基板1は、金属箔層14の材料と厚さを特定の範囲に限定することより、このような「角折り加工適性」が担保されている。
フレキシブル基板1は、必要な箇所で角折りされて、図4に示すように熱伝導基材3の表面、小口面、裏面に連続的に密着積層されてLEDエッジライト100を構成する状態において、金属配線部12におけるLED素子2を実装する面とは反対側の面である金属配線部の内表面121から粘着層15における最外層側の露出面である粘着面151までの距離dが、120μm以下となるように、その層構成が設計されている。絶縁性保護膜11や粘着層15を含む全層における総厚さについては、200μm以下であることが好ましい。フレキシブル基板1は、このような各層毎及び全層の厚さ範囲の最適化と、適切な金属箔層14の配置により、優れた「放熱性」が担保されている。
フレキシブル基板1が、LEDエッジライト100において優れた放熱性を発揮するための構造と作用効果の概要は図5に示す通りである。両面粘着テープからなる粘着層15の層内には、一定程度の微細気泡150が存在すること、そして、特にLED素子2の直下にこの微細気泡150は偏在する傾向があり、これが、熱hの伝導経路を分断して円滑な熱伝導を疎外する要因となることは上述した通りである。しかし、フレキシブル基板1は、上記の通り、金属箔層14が、粘着層15と密着する態様で配置されているため、この金属箔層14が、水平方向への熱hの拡散経路となることにより、図5に示すように、微細気泡150が偏在する部分を迂回する態様で熱hを内部にこもらせることなく速やかに熱伝導基材3に導くことができる。又、フレキシブル基板1においては、発熱源から放熱機構までの熱伝導経路の距離の指標となる金属配線部12の内表面121から粘着面151までの距離dが、120μm以下の短い距離に限定されていることも速やかな放熱を促進する。これらの独自構造を有することにより、フレキシブル基板1は、LEDエッジライト100に用いられた場合において、優れた放熱性を発揮するものとなっている。
又、フレキシブル基板1は、図4に示すように熱伝導基材3の表面、小口面、裏面に連続的に密着積層されてLEDエッジライト100を構成する状態において、全層における下記定義による曲げ強度が、0.1以下であることが好ましい。金属箔層14を有することによって、角折り可能な性状を担保する一方で、全層の曲げ強度が0.1以下となるように層構成を設計することにより、角付けを行う際の折曲げの容易性が担保される。
曲げ強度とは、25℃の環境下で20mm×200mmの短冊フィルムを作製し、長辺の端から100mmを水平に固定し、残り100mmを自然に垂直方向に垂らしたときの垂れ長さの逆数で定義されるものとする。
曲げ強度とは、25℃の環境下で20mm×200mmの短冊フィルムを作製し、長辺の端から100mmを水平に固定し、残り100mmを自然に垂直方向に垂らしたときの垂れ長さの逆数で定義されるものとする。
フレキシブル基板1の平面サイズについては、特段制限はない。支持基板が可撓性を有することによる設計の自由度の高さを活かして、様々なサイズのLEDエッジライトを容易に形成することができる。例えば、画面サイズが55インチ程度の大画面の液晶テレビに用いられるLEDエッジライトであって、1220mm程度の幅の中にLED素子が大凡160個程度直線状に配置されるLEDエッジライトとして、極めて好ましく用いることができる。
[支持基板]
支持基板13としては、熱収縮開始温度が100℃以上である熱可塑性樹脂を溶融成型した樹脂フィルム用いることができる。このような熱可塑性樹脂として、例えば、アニール処理等の耐熱性向上処理を施すことによって耐熱性と寸法安定性を向上させた各種のポリエステル系樹脂を好ましく用いることができる。具体的には、アニール処理によって必要十分な耐熱性と寸法安定性を付与したポリエチレンナフタレート(PEN)等である。又、難燃性の無機フィラー等の添加によって難燃性を向上させたPET等も基板フィルムの材料樹脂として選択することができる。
支持基板13としては、熱収縮開始温度が100℃以上である熱可塑性樹脂を溶融成型した樹脂フィルム用いることができる。このような熱可塑性樹脂として、例えば、アニール処理等の耐熱性向上処理を施すことによって耐熱性と寸法安定性を向上させた各種のポリエステル系樹脂を好ましく用いることができる。具体的には、アニール処理によって必要十分な耐熱性と寸法安定性を付与したポリエチレンナフタレート(PEN)等である。又、難燃性の無機フィラー等の添加によって難燃性を向上させたPET等も基板フィルムの材料樹脂として選択することができる。
ここで、本明細書における「熱収縮開始温度」とは、TMA装置に測定対象の熱可塑性樹脂からなるサンプルシートをセットし、荷重1gをかけて、昇温速度2℃/分で120℃まで昇温し、その時の収縮量(%表示)を測定し、このデータを出力して温度と収縮量を記録したグラフから、収縮によって、0%のベースラインから離れる温度を読みとり、その温度を熱収縮開始温度としたものである。又、本明細書における「熱硬化温度」とは、測定対象の熱硬化型樹脂を加熱した際の熱硬化反応の立ち上がり位置の温度を測定算出し、その温度を熱硬化温度としたものである。尚、シート状とはフィルム状を含む概念であり、いずれも可撓性を有する物である限り本発明において両者に差はない。
支持基板13の材料として用いる熱可塑性樹脂には耐熱性の他に一定以上の絶縁性も求められる。この観点からも支持基板13の材料樹脂としては、アニール処理等の耐熱性向上処理を施すことによって耐熱性と寸法安定性を向上させた各種のポリエステル系樹脂が好ましい。
支持基板13の厚さは、上記の通り、金属配線部12におけるLED素子2を実装する面とは反対側の面である金属配線部の内表面121から粘着層15における最外層側の露出面である粘着面151までの距離dを120μm以下とすることができる範囲であればよい。具体的には、10μm以上25μm以下であることが好ましく、12μm以上15μm以下であることがより好ましい。フレキシブル基板1に求められる耐熱性及び絶縁性を担保する観点から、又、ロール・トゥ・ロール方式による製造を行う場合の生産性を良好に維持する観点からは10μm以上であることが好ましい。ここで、フレキシブル基板1の角折り加工適性は、主として金属箔層14の物性によって担保される。熱可塑性樹脂からなる支持基板13が、フレキシブル基板1における角付けや、角付後の形状保持を妨げることがないようにするために、支持基板13の厚さは、金属箔層14の厚さよりも相対的に小さく、且つ、25μm以下の厚さであることが好ましく、15μm以下の厚さであることがより好ましい。
支持基板13の絶縁性については、例えば液晶テレビにおけるエッジライト方式のLEDバックライトとしての一体化時に、フレキシブル基板1に必要とされる絶縁性を付与し得る体積固有抵抗率を有する樹脂であることが求められる。一般的には、支持基板13の体積固有抵抗率は、1014Ω・cm以上であることが好ましく、1018Ω・cm以上であることがより好ましい。
[金属配線部]
金属配線部12は、フレキシブル基板1の一方の表面上に導電性基材が積層されてなる配線パターンである。本発明における金属配線部12は、単線又は複線の直線状に配置される複数のLED素子2の間を導通して必要な電流を流して電気を供給する機能を有する。
金属配線部12は、フレキシブル基板1の一方の表面上に導電性基材が積層されてなる配線パターンである。本発明における金属配線部12は、単線又は複線の直線状に配置される複数のLED素子2の間を導通して必要な電流を流して電気を供給する機能を有する。
図3に示す通り、フレキシブル基板1は、樹脂フィルムからなる支持基板13の一方の表面に、接着剤層16を介して導電性の金属配線部12が形成されている。金属配線部12は、LED素子2を実装可能な態様、具体的には、図1に示すような単線の直線状、或いは複線の直線状に並べて、フレキシブル基板1に実装される複数のLED素子2に、外部電源から供給される電気を供給することができる構成で形成されている。
金属配線部12を構成する金属は、その熱伝導率λが300W/(m・K)以上500W/(m・K)以下であり、金属配線部を構成する金属の電気抵抗率Rが2.50×10−8Ωm以下であることが好ましい。ここで、熱伝導率λの測定は、例えば、京都電子工業社製の熱伝導率計QTM−500を用いることができ、電気抵抗率Rの測定は、例えば、ケースレー社製の6517B型エレクトロメータを用いることができる。これによれば、例えば銅の場合、熱伝導率λは403W/(m・K)であり、電気抵抗率Rは1.55×10−8Ωmとなる。熱伝導率λと電気抵抗率Rを上記範囲内とすることで、金属配線部12自体の放熱性と電気伝導性の両立を図ることができる。より具体的には、LED素子からの放熱性が安定し、電気抵抗の増加を防げるので、LED素子2の間の発光バラツキが小さくなってLED素子の安定した発光が可能となり、又、LED素子の寿命も延長される。更に、熱による支持基板13等の周辺部材の劣化も防止できるので、フレキシブル基板1をLEDエッジライトの基板として組み込んだLED表示装置の製品寿命も延長することができる。
上記範囲を満たす金属としては、金、銀、銅等が例示できる。金属配線部12の厚さは、厚さが7μm以上20μm以下であればよい。放熱性向上の観点からは、金属配線部12の厚さは、7μm以上であればよく、10μm以上であることが好ましい。又、金属層厚みが上記下限値に満たないと、支持基板13の熱収縮の影響が大きく、はんだリフロー処理時に処理後の反りが大きくなりやすいため、この観点からも金属配線部12の厚さは10μm以上であることが好ましい。一方、同厚さが、20μm以下であることによって、フレキシブル基板1の十分なフレキシブル性を保持することができ、直角若しくはそれに近い角部に沿って角折りする際の加工容易性を保持することができ、又、重量増大によるハンドリング性の低下等も防止できる。
又、金属配線部12は電解銅箔であり、支持基板13との積層面側の表面粗さRzが1.0以上10.0以下であることが好ましい。ここで、RzはJISB0601で規定される十点平均粗さである。放熱性の観点から、表面粗さを上記範囲内とすることで、特に支持基板13との積層面側の表面積を増大でき、放熱性を更に高めることができる。又、表面凹凸によって支持基板13との密着性を向上できるので、これによっても放熱性を向上できる。このようにして、表面粗さRzを有する電解銅箔の粗面側(マット面側)の表面物性を有効活用することができる。
又、金属配線部12は、その末端部分において、LED実装モジュール10と外部電源4との電気的接続を行うための端子を有する。フレキシブル基板1は設計自由度が高く加工も容易な樹脂フィルムを基板材料としているため、金属配線部の設計の自由度が極めて高く、多数のLED素子2の導通の形態について直列、並列いずれの接続によることも可能であり、LED素子を実装した後のLED機材に応じて、両者を最適に組合せた配線とすることも容易に行うことができる。
フレキシブル基板1の表面上への金属配線部12の接合は、接着剤層16を介したドライラミネート法によって行われることが好ましい。この接着剤層を形成する接着剤は、公知の樹脂系接着剤を適宜用いることができる。それらの樹脂接着剤のうち、ウレタン系、ポリカーボネート系、又はエポキシ系の接着剤等を特に好ましく用いることができる。接着剤層16の厚さは、上記の「距離d」を120μm以下に保持できる範囲であればよいが、1μm以上15μm以下であることが好ましく、放熱性をより向上させる観点から、4μm以上10μm以下であることがより好ましい。
金属配線部12には、LED素子実装用部分から所定の距離にある領域において、他の部分よりも配線幅や配線厚さの小さい折り曲げ補助部(図示せず)が形成されていてもよい。折り曲げ補助部は、フレキシブル基板1を折曲げて、熱伝導基材3の複数の連接する面に連続的に密着させるときに、図4に示す熱伝導基材3の角部31、32に対応する部分、即ち、これらの角部の形状に追従する折り曲げ線となる線上に形成することにより、各角部31、32の表面における金属配線部12の折り曲げ容易性が更に向上し、フレキシブル基板1の熱伝導基材3に対する形状追随性が更に高まる。
[金属箔層]
金属箔層14は、支持基板13における金属配線部12が積層される側と反対側、即ち、LED素子2の実装面とは反対側の面(支持基板13の背面)に積層される金属箔からなる層である。
金属箔層14は、支持基板13における金属配線部12が積層される側と反対側、即ち、LED素子2の実装面とは反対側の面(支持基板13の背面)に積層される金属箔からなる層である。
金属箔層14にはアルミニウム箔又は銅箔を用いることができる。金属箔層14としてアルミニウム箔を用いる場合は、その厚さを40μm以下とする。又、銅箔を用いる場合は、その厚さを20μm以下とする。但し、いずれの金属箔を用いる場合においても、それらの厚さを支持基板13の厚さ以上の厚さとする。尚、アルミニウム箔は、純アルミニウムでもよいし、アルミニウムと、銅、マンガン、ケイ素、マグネシウム、亜鉛、ニッケル等との合金からなるアルミニウム系の金属箔であってもよい。
支持基板13の背面に、このような特定の厚さを有する金属箔層14を積層することにより、当該金属箔層14の粘性及び展性に基づく「角折り加工適性」、具体的には、直角又はそれに近い角度を有する角部の形状に追随するための角付けが容易に行える性状を、フレキシブル基板1に付与することができる。
フレキシブル基板1の表面への金属箔層14の積層は、接着剤層16を介したドライラミネート法によって行われることが好ましい。この接着剤層16を形成する接着剤は、公知の樹脂系接着剤を適宜用いることができる。それらの樹脂接着剤のうち、ウレタン系、ポリカーボネート系、又はエポキシ系の接着剤等を特に好ましく用いることができる。
金属箔層14は、LED素子2から発生した熱を、支持基板13を通じて蓄熱し、熱伝導基材3へと放熱する放熱経路としての機能も発揮する層であることより、接着剤層16の厚さは、金属配線部12を支持基板13に接着する層と同様、上記の「距離d」を120μm以下に保持できる範囲であればよいが、1μm以上15μm以下であることが好ましく、放熱性をより向上させる観点から、4μm以上10μm以下であることがより好ましい。
[粘着層]
フレキシブル基板1は、金属箔層14における支持基板13の側とは反対側の面である金属箔層14の外表面に、フレキシブル基板1の最表面に露出する態様で、予め粘着層15が形成されている。汎用の両面粘着テープ(例えば、日東電工製「No.5605R」等)によって形成することができる。粘着層をこのような両面粘着テープによって形成することで、粘着層の形成がより容易となり、フレキシブル基板1の生産性も向上する。粘着層15には、他部材への配置の前までの間、同層の表面を保護し、使用時に容易に剥離可能な公知の剥離シール等の剥離層(図示せず)が、その表面に積層されていることが好ましい。
フレキシブル基板1は、金属箔層14における支持基板13の側とは反対側の面である金属箔層14の外表面に、フレキシブル基板1の最表面に露出する態様で、予め粘着層15が形成されている。汎用の両面粘着テープ(例えば、日東電工製「No.5605R」等)によって形成することができる。粘着層をこのような両面粘着テープによって形成することで、粘着層の形成がより容易となり、フレキシブル基板1の生産性も向上する。粘着層15には、他部材への配置の前までの間、同層の表面を保護し、使用時に容易に剥離可能な公知の剥離シール等の剥離層(図示せず)が、その表面に積層されていることが好ましい。
粘着層15の厚さは、上記の「距離d」を120μm以下に保持できる範囲であればよいが、30μm以上50μm以下であることがより好ましい。粘着層15の厚さが30μm以上であることにより、熱伝導基材3とLED実装モジュールとの十分な接着性を担保することができる。粘着層15の厚さが50μm以下であることにより、フレキシブル基板1の角折り加工の容易性を阻害することなく、同時に、金属箔層14から熱伝導基材3への熱伝導性も好ましい状態に保持してフレキシブル基板1の放熱性の向上に寄与することができる。
[絶縁性保護膜]
絶縁性保護膜11は、各種の熱硬化型の絶縁性インキ等によって、金属配線部12と支持基板13の表面上の電気的接合が必要となる一部分を除いた他の部分に、主としてLED素子用基板の耐マイグレーション特性を向上させるために形成される。
絶縁性保護膜11は、各種の熱硬化型の絶縁性インキ等によって、金属配線部12と支持基板13の表面上の電気的接合が必要となる一部分を除いた他の部分に、主としてLED素子用基板の耐マイグレーション特性を向上させるために形成される。
又、絶縁性保護膜11を形成する絶縁性インキを二酸化チタン等の無機白色顔料を更に含有する白色のインキとしてもよい。絶縁性保護膜11を白色化することで、意匠性の向上を図ることができる。又、これにより、絶縁性保護膜11に、光線反射膜としての機能をも発揮させるものとすることもできる。
絶縁性保護膜11を形成する熱硬化型の絶縁性インキとしては、熱硬化温度が100℃以下程度のものであれば、公知の各種絶縁性インキを用いることができる。具体的には、可撓性に優れる点において好適なポリエステル系樹脂の他、エポキシ系樹脂、エポキシ系及びフェノール系樹脂、エポキシアクリレート樹脂、シリコーン系樹脂等、を其々ベース樹脂とする絶縁性インキ等を好ましい絶縁性インキとして挙げることができる。これらの各種絶縁性インキを用いた絶縁性保護膜11の形成は、スクリーン印刷等公知の方法によって行うことができる。
又、絶縁性保護膜11を形成する絶縁性インキとして、以下に詳細を説明する特定の化学構造を有するシリコーン樹脂をベース樹脂とする絶縁性インキ(以下、「特定シリコーン系絶縁性インキ」と言う)を、特に好ましく用いることができる。絶縁性保護膜11を、この「特定シリコーン系絶縁性インキ」によって形成して、膜の硬度を所定範囲に最適化することにより、絶縁性保護膜11に、LEDエッジライト100への使用において好ましい、極めて優れた屈曲性を備えさせることができる。又、これによれば、絶縁性保護膜に、優れた光反射膜としての機能も備えさせることができる。
上述の「特定シリコーン系絶縁性インキ」とは、非環状のジメチルシロキシ繰返単位〔−Si(−CH3)2−O−〕を主成分とするシリコーン樹脂をベース樹脂とし、これに酸化チタンを含む無機フィラーを添加してなる絶縁性インキである。ベース樹脂とする特定の化学構造を有するシリコーン樹脂とは、具体的には、屈折率が1.41であるポリジメチルシロキサンを含んでなるシリコーン樹脂や、主鎖にポリジメチルシロキサンとし主鎖同士が三次元架橋したシリコーン樹脂である。このシリコーン樹脂には、硬質シリコーン樹脂、軟質シリコーン樹脂、シリコーンゴム等が包含されるが、フレキシブル基板1においては、これらのうち、可撓性に優れるシリコーンゴムを用いることが特に好ましい。
「特定シリコーン系絶縁性インキ」のベース樹脂とするシリコーン樹脂しては、特に、ジメチルシロキシ繰返単位の重合度が800以上1200以下であるものを好ましく用いることができる。上記の重合度が800未満であると、樹脂と樹脂との架橋反応が過剰に進行して硬度HB以上となりやすく、この場合、「角付け」を伴う厳しい加工条件での折曲げ時に、絶縁性保護膜に亀裂が生じやすくなる。一方で、この重合度が1200を超える場合、樹脂と金属配線部若しくは樹脂基材との架橋点が少ないうえ、硬化時の収縮も小さいため、金属配線部12及び支持基板13との間の密着強度が不足し、これらの各表面上から絶縁性保護膜11が剥離し易くなる。尚、上記の各重合度は、フレキシブル基板の絶縁性保護膜を、FT−IR分析して重合前後の特定波長のピーク値を分析することで、確認することができる。
又、「特定シリコーン系絶縁性インキ」に含有させる無機フィラーには、酸化チタンの他、アルミナ、硫酸バリウム、マグネシア、チッ化アルミニウム、チッ化ホウ素、チタン酸バリウム、カオリン、タルク、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、シリカ、マイカ粉、粉末ガラス、粉末ニッケル及び粉末アルミニウムから選ばれる少なくとも1種の光反射剤を含ませることが好ましい。「特定シリコーン系絶縁性インキ」における上記の無機フィラーの含有量は、シリコーン樹脂100質量部に対して50質量部以上400質量部以下であることが好ましく、100質量部以上300質量部以下であることがより好ましい。無機フィラーの含有量が上記含有量比において400質量部を超えると、絶縁性保護膜11の金属配線部12や支持基板13に対する密着性が低下するため好ましくなく、又、同含有量比が、50質量部未満では、50μm以下の膜厚であるときに、十分な光反射性能を保持することが困難である。
又、この「特定シリコーン系絶縁性インキ」には、シリコーン樹脂の三次元架橋を促進する架橋剤が含有されていることが好ましい。このような架橋剤の具体例としては、ハイドロジェンオルガノポリシロキサンや白金族金属系触媒含有ポリシロキサン、各種の過酸化物等を挙げることができる。これらの架橋剤は、上記のシリコーン樹脂100質量部に対して、0.01質量部以上10質量部以下の割合で含有されていることが好ましい。
「特定シリコーン系絶縁性インキ」を三次元架橋させて硬化させることにより、上記の繰返単位のSi原子が酸素原子又は架橋性官能基を介して次なる繰返単位のSi原子に結合して三次元架橋している構造からなる絶縁性保護膜11を形成することができる。
「特定シリコーン系絶縁性インキ」により形成された絶縁性保護膜11の厚さは、15μm以上30μm以下であって、好ましくは、18μm以上25μm以下である。上記厚さが、15μm未満であると、絶縁性が不十分となる場合があり、一方、「折曲げ加工適性」保持の観点から、同膜厚は、30μm以下であることが好ましい。
「特定シリコーン系絶縁性インキ」により形成された絶縁性保護膜11は、その鉛筆硬度が10B以上B以下、好ましくは10B以上6B以下に調整されていることにより、フレキシブル基板1の「角折り加工適性」の向上に顕著に貢献することができる。絶縁性保護膜11はその鉛筆硬度が10B未満であると、必要な耐久性を担保することが難しいが、その鉛筆硬度がB以下、好ましくは6B以下であることにより、LEDエッジライト100の製造時或いは完成後における支持基板13への十分な追従性が維持され、フレキシブル基板1の「角折り」に起因する亀裂の発生を抑制することができる。尚、絶縁性保護膜の鉛筆硬度は、例えば、絶縁性保護膜を形成する樹脂組成物への架橋剤の添加量を調整することによって、任意の硬度に調整することが可能である。又、本明細書における鉛筆硬度とは、JIS−K5600−5−4に準拠する鉛筆硬度試験による値のことを言う。
「特定シリコーン系絶縁性インキ」により形成された絶縁性保護膜11は、波長420nm以上780nm以下における光線反射率を80%以上とすることができる。フレキシブル基板1は、上記無機フィラーのシリコーン樹脂100質量部に対する含有量を50質量部以上とすることで、絶縁性保護膜11の厚さを50μm以下とする場合においても、光線反射率を80%以上とすることができる。又、同無機フィラーの同含有量を200質量部以上とすることにより、絶縁性保護膜11の厚さを30μmとする場合においても、光線反射率を80%以上とすることができる。尚、絶対反射率の厳密な測定は困難であるため、上記の光線反射率については、通常比較標準試料との相対反射率を使用する。本発明においては、比較標準試料として硫酸バリウムを使用している。本発明における光線反射率は、分光光度計(例えば、(株)島津製作所UV2450)に積分球付属装置(例えば、(株)島津製作所製ISR2200)を取り付け、硫酸バリウムを標準板とし、標準板を100%とした相対反射率を測定した値とする。
一方で、絶縁性保護膜11は、上記無機フィラーのシリコーン樹脂100質量部に対する含有量を、300質量部以下とすることで、上述したような絶縁性保護膜11の好ましい光反射性能を保持したまま、金属配線部12や支持基板13に対する密着性についても、より好ましい状態に保持することができる。
[フレキシブル基板の製造方法]
フレキシブル基板1は、従来公知の電子基板の製造方法の一つであるエッチング工程と、によって製造することができる。又、選択する材料樹脂によっては、必要に応じて予め当該樹脂にアニール処理による耐熱性向上処理を施すことが好ましい。
フレキシブル基板1は、従来公知の電子基板の製造方法の一つであるエッチング工程と、によって製造することができる。又、選択する材料樹脂によっては、必要に応じて予め当該樹脂にアニール処理による耐熱性向上処理を施すことが好ましい。
(アニール処理)
アニール処理は、従来公知の熱処理手段を用いることができる。アニール処理温度の一例としては、支持基板13を形成する熱可塑性樹脂がPENである場合、ガラス転移温度から融点の範囲、更に具体的には160℃から260℃、より好ましくは180℃から230℃の範囲である。アニール処理時間としては、10秒から5分程度が例示できる。このような熱処理条件によれば、一般的に80℃程度であるPENの熱収縮開始温度を、100℃程度に向上させることができる。
アニール処理は、従来公知の熱処理手段を用いることができる。アニール処理温度の一例としては、支持基板13を形成する熱可塑性樹脂がPENである場合、ガラス転移温度から融点の範囲、更に具体的には160℃から260℃、より好ましくは180℃から230℃の範囲である。アニール処理時間としては、10秒から5分程度が例示できる。このような熱処理条件によれば、一般的に80℃程度であるPENの熱収縮開始温度を、100℃程度に向上させることができる。
(エッチング工程)
支持基板13の表面に、金属配線部12の材料とする銅箔等の金属配線部12を積層してフレキシブル基板1の材料とする積層体を得る。積層方法としては、金属箔を接着剤によって支持基板13の表面に接着する方法、或いは、支持基板13の表面に直接にメッキ方法や気相製膜法(スパッタリング、イオンプレーティング、電子ビーム蒸着、真空蒸着、化学蒸着等)により金属配線部12を蒸着させる方法を挙げることができる。コストや生産性の面からは、金属箔をウレタン系の接着剤によって支持基板13の表面に接着する方法が有利である。
支持基板13の表面に、金属配線部12の材料とする銅箔等の金属配線部12を積層してフレキシブル基板1の材料とする積層体を得る。積層方法としては、金属箔を接着剤によって支持基板13の表面に接着する方法、或いは、支持基板13の表面に直接にメッキ方法や気相製膜法(スパッタリング、イオンプレーティング、電子ビーム蒸着、真空蒸着、化学蒸着等)により金属配線部12を蒸着させる方法を挙げることができる。コストや生産性の面からは、金属箔をウレタン系の接着剤によって支持基板13の表面に接着する方法が有利である。
次に、上記の積層体の金属箔の表面に、金属配線部12の形状にパターニングされたエッチングマスクを形成する。エッチングマスクは、将来、金属配線部12となる金属箔の配線パターン形成部分がエッチング液による腐食を免れるために設けられる。エッチングマスクを形成する方法は特に限定されず、例えば、フォトレジスト又はドライフィルムをフォトマスクを通して感光させた後で現像することにより積層シートの表面にエッチングマスクを形成してもよいし、インクジェットプリンター等の印刷技術により積層シートの表面にエッチングマスクを形成してもよい。
次に、エッチングマスクに覆われていない箇所における金属箔を浸漬液により除去する。これにより、金属箔のうち、金属配線部12となる箇所以外の部分が除去される。
最後に、アルカリ性の剥離液を使用して、エッチングマスクを除去する。これにより、エッチングマスクが金属配線部12の表面から除去される。
(絶縁性保護膜形成工程)
金属配線部12の形成後、必要に応じて絶縁性保護膜11を更に積層する。この積層は公知の方法によって行うことができる。採用する材料により、スクリーン印刷、バーコーター、ロールコーター、リバースコーター、グラビアコーター、エアナイフコーター、スプレーコーター、又はカーテンコーター等の各方法によりこれを形成することができる。尚、スクリーン印刷等は複数回に分けて行うことにより絶縁性保護膜11の膜厚を厳密に調整し易くなり、又、複数の層からなる絶縁性保護膜11とした場合に、LED素子2の実装領域の周辺部分のみの膜厚を相対的に大きくすることで、その光反射性能を効率よく向上させること等も可能である。
金属配線部12の形成後、必要に応じて絶縁性保護膜11を更に積層する。この積層は公知の方法によって行うことができる。採用する材料により、スクリーン印刷、バーコーター、ロールコーター、リバースコーター、グラビアコーター、エアナイフコーター、スプレーコーター、又はカーテンコーター等の各方法によりこれを形成することができる。尚、スクリーン印刷等は複数回に分けて行うことにより絶縁性保護膜11の膜厚を厳密に調整し易くなり、又、複数の層からなる絶縁性保護膜11とした場合に、LED素子2の実装領域の周辺部分のみの膜厚を相対的に大きくすることで、その光反射性能を効率よく向上させること等も可能である。
(粘着層形成工程)
金属配線部形成後、両面粘着テープ等を用いて粘着層15を形成する。粘着層15上には、上記の通り、更に剥離層が配置されていることが好ましい。
金属配線部形成後、両面粘着テープ等を用いて粘着層15を形成する。粘着層15上には、上記の通り、更に剥離層が配置されていることが好ましい。
<LED実装モジュール>
フレキシブル基板1の金属配線部12に、LED素子2を実装することにより、LED実装モジュール10を得ることができる。
フレキシブル基板1の金属配線部12に、LED素子2を実装することにより、LED実装モジュール10を得ることができる。
LED素子2は、P型半導体とN型半導体が接合されたPN接合部での発光を利用した発光素子である。P型電極、N型電極を素子上面、下面に設けた構造と、素子片面にP型、N型電極の双方が設けられた構造が提案されている。いずれの構造のLED素子2も、本発明のLED実装モジュール10に用いることができるが、上記のうち素子片面にP型、N型電極の双方が設けられた構造のLED素子を特に好ましく用いることができる。
LED実装モジュール10は、LED素子100個以上200個以下程度のLED素子2の実装を前提とする、対応する画面サイズとして、50インチ以上、好ましくは55インチ以上の画面サイズのLED表示装置に適用されることが好ましい。本発明のフレキシブル基板は回路設計の自由度が高いため、実装されるLED素子2の配置数や配置間隔等は自在に調整することが可能であり、大型の画像表示装置における様々な要求物性に従来よりも低コストでフレキシブルに対応することができる。
LED実装モジュール10において、熱収縮率について異方性を有する樹脂フィルムが支持基板13に用いられている場合は、熱収縮率の小さい方向に沿って、LED素子を直線上に実装することが好ましい。具体例として、支持基板13を構成する熱可塑性樹脂が二軸延伸ポリエチレンナフタレートである場合であれば、当該二軸延伸ポリエチレンナフタレートのTD方向に沿って、LED素子2が直線上に配置されていることが好ましい。このようにLED素子を実装することによって、LED実装モジュール10を配置したLEDエッジライト100において、支持基板13のMD方向に沿っておこる相対的に大きな熱収縮によるLED素子の位置ずれや金属配線部12間の短絡のリスクを低下させることができる。
尚、二軸延伸樹脂とは、シート状に成型された樹脂に対して二軸延伸加工が施されたものである。二軸延伸加工においては、樹脂はTgよりも高い温度に加熱され、二軸延伸加工装置のロールとロールとの間の張力によってMD方向に延伸され、それと同時又はその後に、二軸延伸加工装置のテンターによってTD方向に延伸される。つまり、互いに直交する2つの方向(MD方向及びTD方向)に引き伸ばされて加工される。この一連の操作が樹脂基材を加熱しながら行われるため、樹脂基材は、その中に含まれる分子が延伸方向に沿って整列(配向)するとともに部分結晶化する。尚、本明細書では、本発明の属する技術分野で広く用いられているように、二軸延伸加工の際の長さ方向をMD(Machine Direction)方向と表示し、二軸延伸加工の際の幅方向をTD(Transverse Direction)方向と表示する。一般的に、ロールとロールとの間の張力による機械長さ方向の延伸率(MD方向への延伸率)は、テンターによる機械幅方向の延伸率(TD方向への延伸率)よりも大きいものとなる。このため、二軸延伸加工された樹脂基材においては、TD方向に比べて、MD方向の方が高延伸によるより大きな内部応力が残存する。
以上より、二軸延伸樹脂のMD方向とは、実質的には、他の方向よりも大きな内部応力が残存していることにより、加熱時の熱収縮率が、より大きくなっている一の方向のことである。本発明の実施においては、実際に樹脂基材として異方性を有する樹脂については、形成時における延伸プロセスの詳細を問わず、他の方向よりも相対的に大きな内部応力が残存していることにより、加熱時の熱収縮率が相対的に大きくなっている一の方向を「MD方向」とみなし、同熱収縮率が相対的に小さくなっている他の方向を「TD方向」とみなすものとする。
[LED実装モジュールの製造方法]
フレキシブル基板1を用いたLED実装モジュール10の製造方法について説明する。金属配線部12へのLED素子2の接合は、ハンダ加工により好ましく行うことができる。このハンダによる接合は、リフロー方式、或いは、レーザー方式によることができる。リフロー方式は、金属配線部12にハンダを介してLED素子2を搭載し、その後、フレキシブル基板1をリフロー炉内に搬送して、リフロー炉内で金属配線部12に所定温度の熱風を吹きつけることで、ハンダペーストを融解させ、LED素子2を金属配線部12にハンダ付けする方法である。又、レーザー方式とは、レーザーによってハンダを局所的に加熱して、LED素子2を金属配線部12にハンダ付けする手法である。
フレキシブル基板1を用いたLED実装モジュール10の製造方法について説明する。金属配線部12へのLED素子2の接合は、ハンダ加工により好ましく行うことができる。このハンダによる接合は、リフロー方式、或いは、レーザー方式によることができる。リフロー方式は、金属配線部12にハンダを介してLED素子2を搭載し、その後、フレキシブル基板1をリフロー炉内に搬送して、リフロー炉内で金属配線部12に所定温度の熱風を吹きつけることで、ハンダペーストを融解させ、LED素子2を金属配線部12にハンダ付けする方法である。又、レーザー方式とは、レーザーによってハンダを局所的に加熱して、LED素子2を金属配線部12にハンダ付けする手法である。
レーザー方式によって金属配線部12へのLED素子2のハンダ接合を行う場合は、支持基板13における裏面側からのレーザー照射によって、ハンダのリフローを行う方法とすることが好ましい。これにより、加熱によるハンダの有機成分の発火とそれに伴う基材の損傷をより確実に抑制することができる。
<LEDエッジライト>
図1、図4に示す通り、LEDエッジライト100においては、フレキシブル基板1が、熱伝導基材3におけるLED素子が配置される側の面である一側面と、当該一側面に連接する他の二面に、フレキシブル基板1が、連続的に密着している。連続的に密着しているとは、略全面に亘って概ね隙間なく密着していることを意味する。密着は粘着層15を介して形成されることが好ましいが、補助的にその他の粘着又は接着手段が付加されることによるものであってもよい。
図1、図4に示す通り、LEDエッジライト100においては、フレキシブル基板1が、熱伝導基材3におけるLED素子が配置される側の面である一側面と、当該一側面に連接する他の二面に、フレキシブル基板1が、連続的に密着している。連続的に密着しているとは、略全面に亘って概ね隙間なく密着していることを意味する。密着は粘着層15を介して形成されることが好ましいが、補助的にその他の粘着又は接着手段が付加されることによるものであってもよい。
LEDエッジライト100は、フレキシブル基板1の優れた「角折り加工適性」を活かして、熱伝導基材3の表面に、粘着層15を隙間なく密着させることにより、コンパクトで放熱性能の高いエッジライト方式のLEDバックライトとして構成されている。
LEDエッジライト100の具体的な製造方法としては、以下の手順による方法を例示することができる。先ず、フレキシブル基板1にLED素子2を実装したLED実装モジュール10の一方の端部を先ず熱伝導基材3におけるLED素子2の配置面に連接する一方の面に粘着層15及び必要に応じてその他の仮固定手段によって固着させ、これに他方の端部から適切な引っ張り力をかけながら、当該一方の面とLED素子2の配置面との間の角部及びLED素子2の配置面と他方の面との間の角部に沿ってフレキシブル基板1をそれぞれ角付けしながら、熱伝導基材3にLED実装モジュール10のLED素子2の非実装面の全面を密着させこれを貼付する。これにより、複数のLED素子2は、熱伝導基材3の一側面上に単線又は複線の直線状に配置される。
LEDエッジライト100においては、上記のLED素子2の配置面は狭小で、この狭小な領域にLED素子2が密に配置されるため、上記の貼付時に、この配置面上には、貼合を補助強化するための十分な押圧をかけることができない。このため、フレキシブル基板の「角折り加工適性」が不十分な場合には、特に熱伝導基材3のLED素子2の配置面と、フレキシブル基板1の粘着面とのあいだに微小な間隙が形成されてしまう場合があり、これにより、LED素子の配置位置や発光面の方向にずれが生じてしまう場合があった。「角折り加工適性」に優れる本発明のフレキシブル基板を用いることにより、この問題を解消して、高い精度で正確な位置に正確な方向に向けてLED素子2を配置することができる。
熱伝導基材3は、熱伝導性を有する材料からなるパネル又は所望の厚さ範囲内のブロック体であって、パネルの小口面(ブロック体の場合は側面)が、LED素子2の配置領域を構成しうる形状のものである。熱伝導基材3の厚み方向の幅は、0.5mm以上4mm以下であることが好ましい。これにより、短辺が0.1mm以上2mm以下程度のLED素子を直線状に実装し、尚且つ、LED表示装置の薄型化にも寄与することできる。
熱伝導基材3の材料として、具体的には、アルミニウムや鉄等を、好ましく用いることができる。中でも熱伝導性の観点からアルミニウムを用いることが特に好ましい。
ここで、熱伝導基材3がパネル状のブロック体である場合、熱伝導基材3の小口面(即ち、ブロック体の側面でもあり、図2において、フレキシブル基板1を介してLED素子2が実装される面)の高さ方向の幅、即ち、パネル状のブロック体の厚さは、少なくともLED素子2の外径(短辺)以上の幅であることが必要である。しかし、LED表示装置の薄型化への寄与が求められる昨今、熱伝導基材3も、可能な限り薄いパネルであることが望ましい。この点、熱伝導基材3の形状にフレキシブルに追従させることが可能なLED実装モジュール10を用いることにより、LED素子2の実装領域となる熱伝導基材3の小口面の高さ方向の幅を、LED素子2の外径に極めて近接する大きさにまで極小化することができる。例えば、熱伝導基材3の上記の小口面の高さ方向の幅(ブロック体の厚さ)が、0.5mm以上4mm以下であり、LED素子2の外径が1mmである場合を想定すると、例えば、小口面側からの平面視において、小口面の幅方向の一側辺上、又は、同側辺上から1mm以内の等距離にある直線上に、LED素子2の当該一側辺側の外縁が並ぶように、LED素子2を実装することができる。このように、熱伝導基材3の小口面の側端部又はそれに極めて近接する位置にLED素子2を一直線上に実装することができると、導光板との位置調整の精度が高くなる点において好ましい。
LEDエッジライト100は、エッジライト方式のバックライトとして、LED素子2の発光面が、例えば、液晶テレビ等のLED表示装置内の導光板の側面(エッジ)に対面するように配置して用いる。例えば、支持基板13を透明樹脂で形成しLED実装モジュール10の透明性を確保することにより、LED実装モジュール10の熱伝導基材への配置の際の正確な位置合わせの精度と作業容易性を向上させることができる。
<実施例のLED表示装置の製造>
実施例及び比較例のフレキシブル基板を以下の通り製造した。
10mm×100mmサイズのフィルム状の支持基板(ポリエチレンナフタレート、熱伝導率0.2W/K・m)の表面の一方の面に、金属配線部を形成するための銅箔を積層し、支持基板の表面の他方の面に、金属箔層(アルミニウム箔、但し、実施例2のみ銅箔)を、接着剤(ウレタン系接着剤(三井化学製)(2液型)主剤:タケラックA−1143、硬化剤:タケネートA−3)を用いて積層した。その後、金属配線用の銅層についてエッチング処理をして全ての実施例及び比較例において同パターンの金属配線部を構成した。そして、更に、金属配線部のLED素子2を実装するための領域を除いてポリエステル系の熱硬化型の絶縁インキ(表1において、「ポリエステル系」と表記)によって絶縁性保護膜を形成した。但し、実施例3については、これに替えて下記の「特定シリコーン系絶縁性インキ(表1において、「特定シリコーン系」と表記」)、によって絶縁性保護膜を形成した。又、金属箔層の裏面に両面粘着テープによって粘着層を追加形成し、実施例、比較例のフレキシブル基板とした。尚、層構成詳細、各層毎の厚さ等は全て表1に記載の通りとした。金属配線部におけるLED素子を実装する面とは反対側の面である金属配線部の内表面から粘着層における最外層側の露出面である粘着面までの「距離d」についても、同様である。尚、同表に記載の通り、比較例1については金属箔層が存在しない構成とした。
実施例及び比較例のフレキシブル基板を以下の通り製造した。
10mm×100mmサイズのフィルム状の支持基板(ポリエチレンナフタレート、熱伝導率0.2W/K・m)の表面の一方の面に、金属配線部を形成するための銅箔を積層し、支持基板の表面の他方の面に、金属箔層(アルミニウム箔、但し、実施例2のみ銅箔)を、接着剤(ウレタン系接着剤(三井化学製)(2液型)主剤:タケラックA−1143、硬化剤:タケネートA−3)を用いて積層した。その後、金属配線用の銅層についてエッチング処理をして全ての実施例及び比較例において同パターンの金属配線部を構成した。そして、更に、金属配線部のLED素子2を実装するための領域を除いてポリエステル系の熱硬化型の絶縁インキ(表1において、「ポリエステル系」と表記)によって絶縁性保護膜を形成した。但し、実施例3については、これに替えて下記の「特定シリコーン系絶縁性インキ(表1において、「特定シリコーン系」と表記」)、によって絶縁性保護膜を形成した。又、金属箔層の裏面に両面粘着テープによって粘着層を追加形成し、実施例、比較例のフレキシブル基板とした。尚、層構成詳細、各層毎の厚さ等は全て表1に記載の通りとした。金属配線部におけるLED素子を実装する面とは反対側の面である金属配線部の内表面から粘着層における最外層側の露出面である粘着面までの「距離d」についても、同様である。尚、同表に記載の通り、比較例1については金属箔層が存在しない構成とした。
<角折り加工適性試験>
実施例及び比較例のフレキシブル基板について、角折り加工適性試験を調べる試験を行った。厚さ1.5mmのアルミ製プレート(熱伝導基材を想定)の表面に実施例及び比較例のフレキシブル基板の側端部を固定し、各フレキシブル基板に樹脂が目視上樹脂が延伸しない範囲での引っ張り力をかけながら、アルミ製プレートの表面と側面部の間の角部、及び側面部と裏面部との間の角部の両角部に沿って、手作業で、フレキシブル基板に角付けしながら、これを隙間なく貼着していく作業を行い、この際の角折加工容易性と当該角折り後の形状保持性について調べることにより試験を行った。評価基準は以下の通りとした。評価結果は表1に示す。
(角折り加工容易性評価基準)
A:「手作業で容易に直角に折曲げることができ、角部に隙間無く追従する形状で角折りが可能であり、折曲げ部分全体に明確に視認出来る角付け部(視認可能なエッジ部分)の形成が可能であった。」
B:「手作業で曲げることが困難であったが、上記Aの場合よりも十分に大きな加重を加えることにより、上記Aと同様の態様での角折りが可能であった」或いは、「手作業で容易に曲げることはできたが、折曲げ部分全体に明確に視認出来る角付け部の形成はできず、少なくとも折曲げ部分の一部はエッジの存在しない曲面のままであった。」
C:「上記Aと同様の態様での角折りはできず、視認出来る角付け部(視認可能なエッジ部分)の形成が全くできなかった。」或いは、「手作業で折曲げられないか、折曲げ時に金属箔に亀裂が生じた。」
(角折り後の形状保持性評価基準)
A:角折り後、フレキシブル基板を引っ張り力から解放したところ、角付けされた角部においては、いずれも、粘着テープの粘着力によって両角部の表面形状に隙間なく追従した状態の形状が保持されていた。
C:角折り後、フレキシブル基板を引っ張り力から解放したところ、角付けされた角部のいずれかが鈍角に開くか、或いは、角付された部分の角が消失して、粘着層の一部にアルミ製プレートからの浮きが生じていた。
実施例及び比較例のフレキシブル基板について、角折り加工適性試験を調べる試験を行った。厚さ1.5mmのアルミ製プレート(熱伝導基材を想定)の表面に実施例及び比較例のフレキシブル基板の側端部を固定し、各フレキシブル基板に樹脂が目視上樹脂が延伸しない範囲での引っ張り力をかけながら、アルミ製プレートの表面と側面部の間の角部、及び側面部と裏面部との間の角部の両角部に沿って、手作業で、フレキシブル基板に角付けしながら、これを隙間なく貼着していく作業を行い、この際の角折加工容易性と当該角折り後の形状保持性について調べることにより試験を行った。評価基準は以下の通りとした。評価結果は表1に示す。
(角折り加工容易性評価基準)
A:「手作業で容易に直角に折曲げることができ、角部に隙間無く追従する形状で角折りが可能であり、折曲げ部分全体に明確に視認出来る角付け部(視認可能なエッジ部分)の形成が可能であった。」
B:「手作業で曲げることが困難であったが、上記Aの場合よりも十分に大きな加重を加えることにより、上記Aと同様の態様での角折りが可能であった」或いは、「手作業で容易に曲げることはできたが、折曲げ部分全体に明確に視認出来る角付け部の形成はできず、少なくとも折曲げ部分の一部はエッジの存在しない曲面のままであった。」
C:「上記Aと同様の態様での角折りはできず、視認出来る角付け部(視認可能なエッジ部分)の形成が全くできなかった。」或いは、「手作業で折曲げられないか、折曲げ時に金属箔に亀裂が生じた。」
(角折り後の形状保持性評価基準)
A:角折り後、フレキシブル基板を引っ張り力から解放したところ、角付けされた角部においては、いずれも、粘着テープの粘着力によって両角部の表面形状に隙間なく追従した状態の形状が保持されていた。
C:角折り後、フレキシブル基板を引っ張り力から解放したところ、角付けされた角部のいずれかが鈍角に開くか、或いは、角付された部分の角が消失して、粘着層の一部にアルミ製プレートからの浮きが生じていた。
<放熱性試験>
実施例及び比較例のフレキシブル基板からLED表示装置を作成し、放熱性試験を行った。上記フレキシブル基板の金属配線部にリフロー方式により同様の条件にてLED素子を実装し、LED実装モジュールを製造した。実施例及び比較例のLED実装モジュールに同様の条件にて通電をし、ハンダ層の温度を温度計にて測定した。温度測定条件は下記の通りとし、実施例1のハンダ層の温度に対する、その他各実施例及び比較例のハンダ層の温度差を測定算出した。評価基準は以下の通りとした。評価結果は表1に示す。
(温度測定条件)
放熱板には貼合しない状態のLED実装モジュールでの測定を行った。実施例1の基板温度が50℃になるように、通電条件を設定し、他の実施例、比較例について、同条件の下で基板温度を測定した。
(放熱性評価基準)
A:放熱性が実施例1と同等以上。
B:放熱性が実施例1より劣るが、使用可能なレベル(基板温度60℃未満、実施例1との温度差10℃未満)。
C:放熱性が悪く、使用不可。(基板温度60℃以上、実施例1との温度差10℃以上)
実施例及び比較例のフレキシブル基板からLED表示装置を作成し、放熱性試験を行った。上記フレキシブル基板の金属配線部にリフロー方式により同様の条件にてLED素子を実装し、LED実装モジュールを製造した。実施例及び比較例のLED実装モジュールに同様の条件にて通電をし、ハンダ層の温度を温度計にて測定した。温度測定条件は下記の通りとし、実施例1のハンダ層の温度に対する、その他各実施例及び比較例のハンダ層の温度差を測定算出した。評価基準は以下の通りとした。評価結果は表1に示す。
(温度測定条件)
放熱板には貼合しない状態のLED実装モジュールでの測定を行った。実施例1の基板温度が50℃になるように、通電条件を設定し、他の実施例、比較例について、同条件の下で基板温度を測定した。
(放熱性評価基準)
A:放熱性が実施例1と同等以上。
B:放熱性が実施例1より劣るが、使用可能なレベル(基板温度60℃未満、実施例1との温度差10℃未満)。
C:放熱性が悪く、使用不可。(基板温度60℃以上、実施例1との温度差10℃以上)
<LED表示装置の製造(参考試験)>
上記の実施例3のフレキシブル基板において、絶縁性保護膜を形成する「特定シリコーン系絶縁性インキ」のベース樹脂(シリコーン樹脂)のジメチルシロキシ繰返単位の重合度や、架橋剤の添加量を変更することによって、絶縁性保護膜の硬度をそれぞれ変化させたもの(実施例3−1〜4、参考例1、2)について、角折加工時の亀裂発生の抑制効果について確認する試験を行った。シリコーン樹脂としては、各実施例毎に下記のシリコーン樹脂1〜3をそれぞれ表2に記載の通りに使い分けた。又、各シリコーン樹脂に加えて、架橋剤(ハイドロジェンオルガノポリシロキサン)を、シリコーン樹脂100質量部に対して、表1に記載の割合(質量部)で、白色無機フィラー(酸化チタン粉末)を、同じくシリコーン樹脂100質量部に対して、表2に記載の割合(質量部)で含有させた。尚、この試験に用いた実施例及び参考例のフレキシブル基板における絶縁性保護膜の厚さはいずれも30μmとした。
シリコーン樹脂1:ジメチルシロキシ繰返単位の重合度が1000
シリコーン樹脂2:ジメチルシロキシ繰返単位の重合度が500
シリコーン樹脂3:ジメチルシロキシ繰返単位の重合度が100
上記の実施例3のフレキシブル基板において、絶縁性保護膜を形成する「特定シリコーン系絶縁性インキ」のベース樹脂(シリコーン樹脂)のジメチルシロキシ繰返単位の重合度や、架橋剤の添加量を変更することによって、絶縁性保護膜の硬度をそれぞれ変化させたもの(実施例3−1〜4、参考例1、2)について、角折加工時の亀裂発生の抑制効果について確認する試験を行った。シリコーン樹脂としては、各実施例毎に下記のシリコーン樹脂1〜3をそれぞれ表2に記載の通りに使い分けた。又、各シリコーン樹脂に加えて、架橋剤(ハイドロジェンオルガノポリシロキサン)を、シリコーン樹脂100質量部に対して、表1に記載の割合(質量部)で、白色無機フィラー(酸化チタン粉末)を、同じくシリコーン樹脂100質量部に対して、表2に記載の割合(質量部)で含有させた。尚、この試験に用いた実施例及び参考例のフレキシブル基板における絶縁性保護膜の厚さはいずれも30μmとした。
シリコーン樹脂1:ジメチルシロキシ繰返単位の重合度が1000
シリコーン樹脂2:ジメチルシロキシ繰返単位の重合度が500
シリコーン樹脂3:ジメチルシロキシ繰返単位の重合度が100
[鉛筆硬度]
実施例及び参考例の各フレキシブル基板の絶縁性保護膜の表面の鉛筆硬度をJISK5600−5−4(1999)に準ずる試験により測定して確認した。測定結果は表2に記載した通りであった。
実施例及び参考例の各フレキシブル基板の絶縁性保護膜の表面の鉛筆硬度をJISK5600−5−4(1999)に準ずる試験により測定して確認した。測定結果は表2に記載した通りであった。
[角折り時の亀裂抑制]
実施例及び参考例の各フレキシブル基板について、「角折り時の亀裂抑制」を調べる試験を行った。
厚さ1.5mmのアルミ製プレート(熱伝導基材を想定)の表面に実施例及び比較例のフレキシブル基板の側端部を固定し、各フレキシブル基板に、目視上、樹脂が延伸しない範囲での引っ張り力をかけながら、アルミ製プレートの表面と側面部の間の角部、及び側面部と裏面部との間の角部の両角部に沿って、手作業で、フレキシブル基板に角付けしながら、これを隙間なく貼着していく作業を行い、この際の角折加工適性について調べることにより試験を行った。評価基準は以下の通りとした。評価結果は「亀裂」として表2に示す。
(角折り時の亀裂抑制評価基準)
A:「折曲げ部分に絶縁性保護膜で被覆されている角付け部(視認可能なエッジ部分)が形成されていて、当該角付け部も含めて、絶縁性保護膜に視認可能な亀裂は存在しなかった。」
B:「折曲げ部分に絶縁性保護膜で被覆されている角付け部(視認可能なエッジ部分)が形成されていて、絶縁性保護膜の折曲げ部周辺の表面には視認可能な亀裂が生じていた。但し、亀裂は絶縁性保護膜の表層部のみに存在し、反対側の面にまで到達している亀裂は存在しなかった。」
C:「絶縁性保護膜の折曲げ部周辺の表面に、その反対側の面にまで到達している亀裂が生じていた。」
実施例及び参考例の各フレキシブル基板について、「角折り時の亀裂抑制」を調べる試験を行った。
厚さ1.5mmのアルミ製プレート(熱伝導基材を想定)の表面に実施例及び比較例のフレキシブル基板の側端部を固定し、各フレキシブル基板に、目視上、樹脂が延伸しない範囲での引っ張り力をかけながら、アルミ製プレートの表面と側面部の間の角部、及び側面部と裏面部との間の角部の両角部に沿って、手作業で、フレキシブル基板に角付けしながら、これを隙間なく貼着していく作業を行い、この際の角折加工適性について調べることにより試験を行った。評価基準は以下の通りとした。評価結果は「亀裂」として表2に示す。
(角折り時の亀裂抑制評価基準)
A:「折曲げ部分に絶縁性保護膜で被覆されている角付け部(視認可能なエッジ部分)が形成されていて、当該角付け部も含めて、絶縁性保護膜に視認可能な亀裂は存在しなかった。」
B:「折曲げ部分に絶縁性保護膜で被覆されている角付け部(視認可能なエッジ部分)が形成されていて、絶縁性保護膜の折曲げ部周辺の表面には視認可能な亀裂が生じていた。但し、亀裂は絶縁性保護膜の表層部のみに存在し、反対側の面にまで到達している亀裂は存在しなかった。」
C:「絶縁性保護膜の折曲げ部周辺の表面に、その反対側の面にまで到達している亀裂が生じていた。」
[光線反射率]
実施例及び参考例の各フレキシブル基板について、光線反射率を測定評価した。
光線反射率は、比較標準試料として硫酸バリウムを使用し、分光光度計((株)島津製作所UV2450)に積分球付属装置((株)島津製作所製ISR2200)を取り付け、硫酸バリウムを標準板とし、標準板を100%とした相対反射率を測定して、これを光線反射率の値とした。測定は、LED表示装置の表示性能において重要な標準的な3つの波長、即ち、450nm(B)、550nm(G)、650nm(R)における上記反射率を測定した。測定結果の評価基準は以下の通りである。評価結果は「反射性」として表2に示す。
(光線反射率評価基準)
A:「上記全ての測定波長において、光線反射率が80%以上である。」
B:「450nm(B)、550nm(G)、650nm(R)の測定箇所のいずれかで光線反射率が80%以上であるが、他のいずれかの測定箇所では80%未満である。」
C:「450nm(B)、550nm(G)、650nm(R)の全ての測定箇所において光線反射率が80%未満である」
実施例及び参考例の各フレキシブル基板について、光線反射率を測定評価した。
光線反射率は、比較標準試料として硫酸バリウムを使用し、分光光度計((株)島津製作所UV2450)に積分球付属装置((株)島津製作所製ISR2200)を取り付け、硫酸バリウムを標準板とし、標準板を100%とした相対反射率を測定して、これを光線反射率の値とした。測定は、LED表示装置の表示性能において重要な標準的な3つの波長、即ち、450nm(B)、550nm(G)、650nm(R)における上記反射率を測定した。測定結果の評価基準は以下の通りである。評価結果は「反射性」として表2に示す。
(光線反射率評価基準)
A:「上記全ての測定波長において、光線反射率が80%以上である。」
B:「450nm(B)、550nm(G)、650nm(R)の測定箇所のいずれかで光線反射率が80%以上であるが、他のいずれかの測定箇所では80%未満である。」
C:「450nm(B)、550nm(G)、650nm(R)の全ての測定箇所において光線反射率が80%未満である」
表1より、本発明のLEDエッジライト用のフレキシブル基板は、LED素子用基板において必須の要件である角折り加工適性が担保された上で、優れた放熱性を有するものであることが分かる。又、表2より、絶縁性保護膜を、「特定シリコーン系絶縁性インキ」で形成することにより、フレキシブル基板を、望ましい光学特性をも更に保持しつつ、角折時の保護膜の亀裂発生の抑止効果にも優れる、LEDエッジライト用として極めて好ましいフレキシブル基板とすることができることも分かる。
1 フレキシブル基板
11 絶縁性保護膜
12 金属配線部
13 支持基板
14 金属箔層
15 粘着層
16 接着剤層
2 LED素子
3 熱伝導基材
31、32 角部
10 LED実装モジュール
100 LEDエッジライト
11 絶縁性保護膜
12 金属配線部
13 支持基板
14 金属箔層
15 粘着層
16 接着剤層
2 LED素子
3 熱伝導基材
31、32 角部
10 LED実装モジュール
100 LEDエッジライト
Claims (8)
- 任意の折曲げ線に沿って角折り可能なLEDエッジライト用のフレキシブル基板であって、
熱収縮開始温度が100℃以上の熱可塑性樹脂からなる支持基板と、
前記支持基板の一方の面にLED素子を実装可能に形成されている金属配線部と、
前記支持基板の他方の面に積層されている金属箔層と、
前記金属箔層における前記支持基板と対向する面とは反対側の面である該金属箔層の外表面に形成されている粘着層と、を含んでなり、
前記金属箔層はアルミニウム箔又は銅箔からなり、該金属箔層がアルミニウム箔からなる場合は厚さが40μm以下であり、該金属箔層が銅箔である場合は厚さが20μm以下であって、
前記粘着層は、樹脂フィルムからなる芯材の両面に粘着材料が積層されてなる両面粘着テープであって、
前記金属配線部におけるLED素子を実装する面とは反対側の面である金属配線部の内表面から前記粘着層における最外層側の露出面である粘着面までの距離が、120μm以下であるフレキシブル基板。 - 前記熱可塑性樹脂がポリエチレンナフタレートである請求項1に記載のフレキシブル基板。
- 前記金属配線部及び前記支持基板の表面に、絶縁性保護膜が更に形成されていて、
該絶縁性保護膜が、非環状のジメチルシロキシ繰返単位を主成分とするシリコーン樹脂に、無機系の白色顔料が含有されてなる反射基材からなり、鉛筆硬度がB〜12Bの間の硬度である、請求項1又は2に記載のフレキシブル基板。 - 請求項1から3のいずれかに記載のフレキシブル基板にLED素子が実装されてなるLED実装モジュール。
- 前記熱可塑性樹脂が二軸延伸ポリエチレンナフタレートであって、
該二軸延伸ポリエチレンナフタレートのTD方向に沿って、前記LED素子が直線上に配置されている請求項4に記載のLED実装モジュール。 - 請求項4又は5に記載のLED実装モジュールが、熱伝導基材に積層されてなるLEDエッジライト。
- 前記熱伝導基材が、小口面の高さ方向の幅が、1mm以上2mm以下のパネル状又は直方体状のブロック体であって、
前記LED素子が、平面視において、前記小口面の幅方向の一側辺上から0mm以上1mm以内の等距離にある直線上に、前記LED素子の前記一側辺側の外縁が並ぶように、配置されている請求項6に記載のLEDエッジライト。 - 請求項6又は7に記載のLEDエッジライトが、導光板の側面の入光面に前記LED素子の発光面を正対させて配置されているLED表示装置。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016054410 | 2016-03-17 | ||
JP2016054410 | 2016-03-17 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017174806A true JP2017174806A (ja) | 2017-09-28 |
Family
ID=59971554
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017039672A Pending JP2017174806A (ja) | 2016-03-17 | 2017-03-02 | Ledエッジライト用のフレキシブル基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017174806A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10964852B2 (en) | 2018-04-24 | 2021-03-30 | Samsung Electronics Co., Ltd. | LED module and LED lamp including the same |
-
2017
- 2017-03-02 JP JP2017039672A patent/JP2017174806A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10964852B2 (en) | 2018-04-24 | 2021-03-30 | Samsung Electronics Co., Ltd. | LED module and LED lamp including the same |
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