JP2016121293A - 光硬化性接着剤組成物及び積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 表面平滑性が高く、かつ耐溶剤・薬品性に優れる樹脂成形体の接着が可能な光硬化性接着剤組成物を提供すること、更に、軽量、かつ安全性に優れるディスプレイに好適な積層体であって、透明性、低複屈折、耐熱性、耐衝撃性、剛性、表面硬度、表面平滑性、反射防止膜や透明電極の成膜性等の諸物性に優れた積層体を提供すること。【解決手段】 下記成分(A1)、(A2)、(A3)及び(A4)を含有してなる光硬化性接着剤組成物。(A1)ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A2)分子量200以下の単官能(メタ)アクリレート系化合物(但し、前記(A1 )を除く。)(A3)イソシアネート基含有(メタ)アクリレート系化合物(但し、前記(A1)及 び(A2)を除く。)(A4)光重合開始剤【選択図】 なし

Description

本発明は、接着剤組成物、及び、光硬化樹脂成形体/接着層/透明基材の層構成よりなる透明な積層体に関するものであり、光学特性、熱特性、機械特性、表面平滑性などに優れた積層体を形成するための光硬化性接着剤組成物及び積層体であり、とりわけ、軽量で安全性に優れるディスプレイ用の光学部品として有用な積層体に関するものである。
従来、ディスプレイ用の光学部品としては、ガラス製の基材が多く使われてきた。例えば、ミラー、フィルター、各種基板、保護板(カバーウィンドウ)、レンズなどでは、厚さ0.2〜5mm程度のガラスが汎用されている。ガラスは、透明性、低複屈折、耐熱性、剛性、表面硬度、表面平滑性、耐溶剤・薬品性などの諸特性に優れ、高性能かつ高品質なディスプレイを製造するには、現時点で最良の材料と言える。しかし、重いことに加えて、衝撃や屈曲に対して割れやすいため、安全性に問題が残るものである。
一方、軽量、割れにくさの観点から、樹脂製の基材が提案されている。携帯用途の保護板、タッチパネル、各種基板には、衝撃に対して割れにくい樹脂が好適である。また、サイネージ用保護板やプロジェクター用スクリーンなどの大面積の光学部品には、軽量化のためにも樹脂が好適である。しかし、総合的にガラス基板の持つ性能には達しておらず、低複屈折性、耐熱性、剛性、表面硬度、表面平滑性、耐溶剤・薬品性の向上など改良の余地はまだまだ多い。
この様な背景の中、ガラスと樹脂で構成される積層体も提案されている。例えば、樹脂の両面に薄ガラスを接着して、ガラスの耐屈曲性などを改善した積層体(例えば、特許文献1及び2参照。)、ガラスに硬化性樹脂を塗工して、ガラスの耐衝撃性や耐屈曲性などを改善した積層体(例えば、特許文献3参照。)がある。また、特定の光重合性組成物を用いることにより、低複屈折性、耐熱性、剛性、表面硬度、表面平滑性、耐溶剤・薬品性に優れる樹脂成形体が得られることが開示されている(例えば、特許文献4参照。)。また、ウレタンアクリレートを主成分とする接着剤を用いた積層体が提案されている(例えば、特許文献5及び6参照。)。
特開2003−39597号公報 特開2008−37094号公報 特開2009−133805公報 特開2007−204736号公報 特開2013−003952号公報 特開2000−044890号公報
しかしながら、かかる特許文献1の開示技術では、ガラスを表面に有するため、衝撃や加熱で積層体が割れてしまうという問題がある。特許文献2の開示技術では、ガラスを比較的厚くして耐衝撃性を向上させているが、積層体全体が割れなくとも、表面のクラックから微細かつ鋭利なガラス破片が飛散してしまうおそれがある。実際、失明などにつながる破片は、大きなものより、目視で確認しがたい微細な破片であることを鑑みると、安全性に更なる改善が求められる。特許文献3の開示技術では、表面に樹脂層を有するため、上述した破片の飛散は回避されるものの、樹脂とガラスでは線膨張係数や吸水率が異なるため変形しやすい。特に、高温高湿下で反りやうねりが生じる問題がある。特許文献4の開示技術では、確かに光学特性に優れた樹脂成形体が得られるものの、架橋樹脂であるため単体では割れやすく、割れた際に樹脂破片が飛散するため、高い安全性を有するとは言い難い。また、樹脂の中では剛性に優れるものの、樹脂単体ではガラスに比べて曲げ弾性率が低いため、高い剛性を有するとは言い難い。
更に、特許文献4に開示された樹脂成形体の安全性や剛性を改善するために、かかる樹脂成形体同士を接着剤で貼り合わせる手法が考えられる。かかる手法により、破片の飛散防止と、厚膜化による剛性向上を達成することが可能である。しかし、かかる樹脂成形体は高い表面平滑性と耐溶剤性を有するため、通常の接着剤では密着性良く貼り合わせることが困難であった。一般的な樹脂フィルムの場合は、表面荒れを利用して接着性を高めたり、表面を接着剤成分で少し溶解させて接着性を向上させるが、表面平滑性が高く、かつ耐溶剤・薬品性に優れる樹脂成形体の場合、かかる手法では対応できない。
特許文献5や特許文献6に開示された接着剤は、積層体を製造するのに有効であるが、表面平滑性が高く、かつ耐溶剤・薬品性に優れる光硬化樹脂成形体の接着においては、まだまだ接着性が充分ではなかった。
そこで、本発明ではこのような背景下において、表面平滑性が高く、かつ耐溶剤・薬品性に優れる樹脂成形体の接着が可能な光硬化性の接着剤組成物を提供するものであり、更に、軽量、かつ安全性に優れるディスプレイに好適な積層体であって、透明性、低複屈折、耐熱性、耐衝撃性、剛性、表面硬度、表面平滑性、反射防止膜などの成膜性等に優れた積層体を提供することを目的とするものである。
しかるに、本発明者らが上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物を含有する光硬化性の接着剤組成物において、比較的分子量の小さい単官能(メタ)アクリレート系化合物とイソシアネート基を含有する(メタ)アクリレート系化合物を併用することにより、表面平滑性が高く、かつ耐溶剤・薬品性に優れる樹脂成形体であっても良好に接着させることができることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の要旨は、下記成分(A1)、(A2)、(A3)及び(A4)を含有してなる光硬化性接着剤組成物に関するものである。
(A1)ウレタン(メタ)アクリレート系化合物
(A2)分子量200以下の単官能(メタ)アクリレート系化合物(但し、前記(A1 )を除く。)
(A3)イソシアネート基含有(メタ)アクリレート系化合物(但し、前記(A1)及 び(A2)を除く。)
(A4)光重合開始剤
更に、本発明においては、かかる光硬化性接着剤組成物を用いて得られる光硬化樹脂成形体[I]/接着層[II]/透明基材[III]の層構成を有する透明な積層体も提供するものであり、密着性、耐衝撃性、剛性に優れるものである。
また、本発明の積層体を用いて、ディスプレイ用の光学部品を提供することができる。
ここで、本発明の特徴は次の通りである。
(1)一般的に、光硬化樹脂成形体は、高い表面平滑性と耐溶剤性を有するために、通常の接着剤では接着が困難であるが、本発明の光硬化性接着剤組成物を用いることにより、光硬化樹脂成形体と他の透明基材を密着性良く貼り合わせることができる。
(2)一般的に、光硬化樹脂成形体は、架橋樹脂であるがために耐衝撃性に劣る傾向にあるが、接着剤で他の透明基材と貼り合わせることにより、接着層のクッション効果で耐衝撃性を向上させ、かつ厚膜化により剛性を向上させることができる。
(3)特定の光硬化樹脂成形体は、透明性、低複屈折性、耐熱性、高表面硬度、表面平滑性、耐溶剤・薬品性に優れるが、これを本発明の光硬化性接着剤組成物を用いて、基材と貼り合わせることにより、高性能なディスプレイ用光学部品を製造することができる。
(4)光硬化樹脂成形体同士を貼り合わせる場合は、本発明の光硬化性接着剤組成物を用いることにより、反りのない高品質な積層体を得ることができる。
本発明の光硬化性接着剤組成物は、接着性に優れ、かかる接着剤組成物を用いて得られる光硬化樹脂成形体/接着層/透明基材の層構成を有する透明な積層体は、低複屈折性、耐熱性、剛性、耐衝撃性、表面硬度、表面平滑性、耐溶剤・薬品性などの諸特性に優れ、軽量、かつ安全なディスプレイ用の光学部品に好適である。
以下、本発明につき詳細に説明する。
なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートとメタクリレートの総称である。
本発明の光硬化性接着剤組成物は、下記成分(A1)、(A2)、(A3)及び(A4)を含有してなるものである。
(A1)ウレタン(メタ)アクリレート系化合物
(A2)分子量200以下の単官能(メタ)アクリレート系化合物(但し、前記(A1 )を除く。)
(A3)イソシアネート基含有(メタ)アクリレート系化合物(但し、前記(A1)と (A2)を除く。)
(A4)光重合開始剤
<ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A1)>
本発明で用いるウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A1)は、好ましくは、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)、多価イソシアネート系化合物(a2)及びポリオール系化合物(a3)を反応させてなるウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A1−1)及び/または水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)、多価イソシアネート系化合物(a2)を反応させてなるウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A1−2)である。中でも 密着性の点から、特に好ましくは、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)、多価イソシアネート系化合物(a2)及びポリオール系化合物(a3)を反応させてなるウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A1−1)である。
上記水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、脂肪酸変性−グリシジル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイル−オキシプロピルメタクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの中でも、エチレン性不飽和基を1〜3個有する水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物が密着性の点から好ましく、エチレン性不飽和基を1個有する化合物として、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、エチレン性不飽和基を2個有する化合物として、グリセリンジ(メタ)アクリレート、エチレン性不飽和基を3個有する化合物として、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートが反応性および汎用性に優れる点で好ましい。更にこれらの中でも、硬化した時の硬化物の硬化収縮を小さくできる点で、エチレン性不飽和基を1個有する化合物が好ましく、特には2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートが好ましい。また、表面硬度をさらに向上できる点で多官能の(メタ)アクリレートを用いることも好ましい。
これら水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)は1種または2種以上組み合わせて使用することができる。
上記多価イソシアネート系化合物(a2)としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリフェニルメタンポリイソシアネート、変性ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族系ポリイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネート等の脂肪族系ポリイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート、水添化キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン等の脂環式系ポリイソシアネート、或いはこれらポリイソシアネートの3量体化合物又は多量体化合物、アロファネート型ポリイソシアネート、ビュレット型ポリイソシアネート、水分散型ポリイソシアネート等が挙げられる。
これらの中でも、吸水率の点から、ジイソシアネート系化合物が好ましく、特に、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族系ジイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート、水添化キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン等の脂環式系ジイソシアネートが好ましく用いられ、更に好ましくは硬化収縮が小さい点でイソホロンジイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート、水添化キシリレンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネートが用いられ、殊に好ましくは反応性および汎用性に優れる点で水添化ジフェニルメタンジイソシアネート、水添化キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートが用いられる。
また、多価イソシアネート系化合物(a2)は1種または2種以上組み合わせて使用することができる。
上記ポリオール系化合物(a3)としては、例えば、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、ポリブタジエン系ポリオール、(メタ)アクリル系ポリオール、ポリシロキサン系ポリオール等が挙げられる。
ポリエーテル系ポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール等のアルキレン構造含有ポリエーテル系ポリオールや、これらポリアルキレングリコールのランダム或いはブロック共重合体が挙げられる。
ポリエステル系ポリオールとしては、例えば、多価アルコールと多価カルボン酸との縮合重合物、環状エステル(ラクトン)の開環重合物、多価アルコール、多価カルボン酸及び環状エステルの3種類の成分による反応物などが挙げられる。
前記多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−テトラメチレンジオール、1,3−テトラメチレンジオール、2−メチル−1,3−トリメチレンジオール、1,5−ペンタメチレンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサメチレンジオール、3−メチル−1,5−ペンタメチレンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタメチレンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、シクロヘキサンジオール類(1,4−シクロヘキサンジオールなど)、ビスフェノール類(ビスフェノールAなど)、糖アルコール類(キシリトールやソルビトールなど)などが挙げられる。
前記多価カルボン酸としては、例えば、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸等の脂肪族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、パラフェニレンジカルボン酸、トリメリット酸等の芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。
前記環状エステルとしては、例えば、プロピオラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトンなどが挙げられる。
ポリカーボネート系ポリオールとしては、例えば、多価アルコールとホスゲンとの反応物、環状炭酸エステル(アルキレンカーボネートなど)の開環重合物などが挙げられる。
上記多価アルコールとしては、前記ポリエステル系ポリオールの説明中で例示の多価アルコール等が挙げられ、上記アルキレンカーボネートとしては、例えば、エチレンカーボネート、トリメチレンカーボネート、テトラメチレンカーボネート、ヘキサメチレンカーボネートなどが挙げられる。
なお、ポリカーボネートポリオールは、分子内にカーボネート結合を有し、末端がヒドロキシル基である化合物であればよく、カーボネート結合とともにエステル結合を有していてもよい。
ポリオレフィン系ポリオールとしては、飽和炭化水素骨格としてエチレン、プロピレン、ブテン等のホモポリマーまたはコポリマーを有し、その分子末端に水酸基を有するものが挙げられる。
ポリブタジエン系ポリオールとしては、炭化水素骨格としてブタジエンの共重合体を有し、その分子末端に水酸基を有するものが挙げられる。
ポリブタジエン系ポリオールは、その構造中に含まれるエチレン性不飽和基の全部または一部が水素化された水添化ポリブタジエンポリオールであってもよい。
(メタ)アクリル系ポリオールとしては、(メタ)アクリル酸エステルを重合体又は共重合体の分子内にヒドロキシル基を少なくとも2つ有しているものが挙げられ、かかる(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられる。
ポリシロキサン系ポリオールとしては、例えば、ジメチルポリシロキサンポリオールやメチルフェニルポリシロキサンポリオール等が挙げられる。
これらの中でも、ポリカーボネート系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリエーテル系ポリオールが光硬化樹脂成形体との密着性の点で好ましく、特にはポリカーボネート系ポリオールが好ましい。
本発明においては、ポリオール系化合物(a3)の数平均分子量が50〜8,000であることが好ましく、特には100〜5,000、更には200〜3,000であることが好ましい。かかる数平均分子量が小さすぎると密着性が低下する傾向があり、大きすぎると光硬化性接着剤のガラス転移温度が低下する傾向がある。
なお、上記の数平均分子量は、標準ポリスチレン分子量換算による数平均分子量であり、高速液体クロマトグラフィー(日本ウォーターズ社製、「Waters 2695(本体)」と「Waters 2414(検出器)」)に、カラム:Shodex GPC KF−806L(排除限界分子量:2×107、分離範囲:100〜2×107、理論段数:10,000段/本、充填剤材質:スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、充填剤粒径:10μm)の3本直列を用いることにより測定される。
本発明において、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A1−1)は、次のようにして製造することができる。
例えば、(1)上記の水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)、多価イソシアネート系化合物(a2)、ポリオール系化合物(a3)を、反応器に一括又は別々に仕込み反応させる方法、(2)ポリオール系化合物(a3)と多価イソシアネート系化合物(a2)とを予め反応させて得られる反応生成物に、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)を反応させる方法、(3)多価イソシアネート系化合物(a2)と水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)とを予め反応させて得られる反応生成物に、ポリオール系化合物(a3)を反応させる方法などが挙げられるが、反応の安定性や副生成物の低減等の点から(2)の方法が好ましい。
ポリオール系化合物(a3)と多価イソシアネート系化合物(a2)との反応には、公知の反応手段を用いることができる。その際、例えば、多価イソシアネート系化合物(a2)中のイソシアネート基:ポリオール系化合物(a3)中の水酸基とのモル比を通常2n:(2n−2)(nは2以上の整数)程度にすることにより、イソシアネート基を残存させた末端イソシアネート基含有化合物を得ることができ、該化合物を得た後、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)との付加反応を可能にする。
上記ポリオール系化合物(a3)と多価イソシアネート系化合物(a2)とを予め反応させて得られる反応生成物と、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)との付加反応にも、公知の反応手段を用いることができる。
反応生成物と水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)との反応モル比は、例えば、反応生成物のイソシアネート基が2個で、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)の水酸基が1個である場合は、反応生成物:水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)が1:2程度であり、反応生成物のイソシアネート基が3個で、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)の水酸基が1個である場合は、反応生成物:水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)が1:3程度である。
この反応生成物と水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)との付加反応においては、反応系の残存イソシアネート基含有率が0.5重量%以下になる時点で反応を終了させることにより、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A1−1)が得られる。
かかるポリオール系化合物(a3)と多価イソシアネート系化合物(a2)との反応、更にその反応生成物と水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)との反応においては、反応を促進する目的で触媒を用いることも好ましく、かかる触媒としては、例えば、ジブチル錫ジラウレート、トリメチル錫ヒドロキシド、テトラ−n−ブチル錫等の有機金属化合物、オクテン酸亜鉛、オクテン酸錫、ナフテン酸コバルト、塩化第1錫、塩化第2錫等の金属塩、トリエチルアミン、ベンジルジエチルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、N−エチルモルホリン等のアミン系触媒、硝酸ビスマス、臭化ビスマス、ヨウ化ビスマス、硫化ビスマス等の他、ジブチルビスマスジラウレート、ジオクチルビスマスジラウレート等の有機ビスマス化合物や、2−エチルヘキサン酸ビスマス塩、ナフテン酸ビスマス塩、イソデカン酸ビスマス塩、ネオデカン酸ビスマス塩、ラウリル酸ビスマス塩、マレイン酸ビスマス塩、ステアリン酸ビスマス塩、オレイン酸ビスマス塩、リノール酸ビスマス塩、酢酸ビスマス塩、ビスマスリビスネオデカノエート、ジサリチル酸ビスマス塩、ジ没食子酸ビスマス塩等の有機酸ビスマス塩等のビスマス系触媒、無機ジルコニウム、有機ジルコニウム、ジルコニウム単体等のジルコニウム系触媒、2−エチルヘキサン酸亜鉛/ジルコニウムテトラアセチルアセトナート等の2種類以上の触媒を併用したものが挙げられ、中でも、ジブチル錫ジラウレート、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセンが好適である。
また、ポリオール系化合物(a3)と多価イソシアネート系化合物(a2)との反応、更にその反応生成物と水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)との反応においては、イソシアネート基に対して反応する官能基を有しない有機溶剤、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族類等の有機溶剤を用いることができる。
また、反応温度は、通常30〜90℃、好ましくは40〜80℃であり、反応時間は、通常2〜10時間、好ましくは3〜8時間である。
かくして上記ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A1−1)が得られる。
上記の説明は、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)、多価イソシアネート系化合物(a2)及びポリオール系化合物(a3)を反応させてなるウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A1−1)についての説明であるが、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A1−2)についても、上記方法に準じて行うことにより、即ち、ポリオール系化合物(a3)を用いず、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)と多価イソシアネート系化合物(a2)を上記方法に準じて反応させることにより製造することができる。
ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A1)の重量平均分子量は、500〜40000であることが好ましく、特には1000〜30000、更には1500〜20000であることが好ましい。かかる重量平均分子量が小さすぎると密着性が低下する傾向にあり、大きすぎると高粘度化によりハンドリング性が低下する傾向がある。
また、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A1−1)の重量平均分子量は、1000〜40000であることが好ましく、特には1500〜30000、更には2000〜20000であることが好ましく、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A1−2)の重量平均分子量は、500〜20000であることが好ましく、特には1000〜15000、更には1500〜10000であることが好ましい。
なお、上記重量平均分子量(Mw)は、標準ポリスチレン分子量換算による重量平均分子量であり、高速液体クロマトグラフィー(日本ウォーターズ社製、「Waters 2695(本体)」と「Waters 2414(検出器)」)に、カラム:Shodex GPC KF−806L(排除限界分子量:2×107、分離範囲:100〜2×107、理論段数:10,000段/本、充填剤材質:スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、充填剤粒径:10μm)の3本直列を用いることにより測定される値である。
また、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A1)の粘度については、60℃における粘度で、5000〜100000mPa・sであることが好ましく、特には6000〜90000mPa・s、更には7000〜80000であることが好ましい。かかる粘度が高すぎると取り扱いが困難となる傾向があり、低すぎると膜厚の制御が困難になる傾向がある。
なお、粘度の測定法はE型粘度計による。
また、本発明においては、上記で得られるウレタン(メタ)アクリレート系化合物の中でも、硬化速度の点からアクリレート系化合物が好ましく、より好ましくは、密着性の点でポリカーボネート系ウレタン(メタ)アクリレート系化合物が好ましく、特に好ましくは、硬化収縮低減の点から脂環構造を有するウレタンアクリレート系化合物である。
なお、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物は、2種以上混合して用いても良い。
<分子量200以下の単官能(メタ)アクリレート系化合物(A2)>
本発明で用いられる単官能(メタ)アクリレート系化合物(A2)は分子量が200以下であり、好ましくは50〜190、更に好ましくは100〜180である。分子量が大きすぎると密着性が低下する傾向となる。具体的には、例えば、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート(分子量156)、ジメチル(メタ)アクリルアミド(分子量99)などが挙げられ、これらの中でも、硬化性の点でアクリレート系化合物が好ましく、特に密着性の点でテトラヒドロフルフリルアクリレートが好ましい。
なお、分子量200以下の単官能(メタ)アクリレート系化合物は、2種以上混合して用いても良い。
<イソシアネート基含有(メタ)アクリレート系化合物(A3)>
本発明で用いられるイソシアネート基含有(メタ)アクリレート系化合物(A3)としては、例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルイソシアネート、4−(メタ)アクリロイルオキシブチルイソシアネート等の(メタ)アクリロイルオキシアルキルイソシアネートが挙げられ、これらの中でも、密着性の点で分子量200以下の化合物が好ましく、特に好ましくは、保存安定性の点で2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、更に好ましくは2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(分子量155)である。
<光重合開始剤(A4)>
本発明で用いられる光重合開始剤(A4)としては、例えば、ベンゾフェノン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,6−ジメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホシフィンオキシド等が挙げられる。これらの中でも、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドなどのラジカル開裂型の光重合開始剤が好ましい。これらの光重合開始剤は単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
本発明における光重合開始剤(A4)の配合量は、成分(A1)、(A2)及び(A3)の合計100重量部に対して、0.1〜5重量部、更には0.2〜4重量部、特には0.3〜3重量部であることが好ましい。かかる含有量が多すぎると、接着層の複屈折(リタデーション)が増大し、また400nmにおける光線透過率が低下する傾向にあり、一方、少なすぎると重合速度が低下し、重合が十分に進行しないおそれがある。
本発明における成分(A1)、(A2)、(A3)の含有割合については、該3成分の合計に対して、下記の含有割合であることが好ましい。
(A1)20〜70重量%
(A2)25〜65重量%
(A3)5〜15重量%
より好ましくは、密着性の点で、下記の含有割合であることが好ましい。
(A1)25〜65重量%
(A2)28〜62重量%
(A3)7〜13重量%
特に好ましくは、密着性の点で、下記の含有割合であることが好ましい。
(A1)27〜60重量%
(A2)30〜61重量%
(A3)8〜12重量%
上記(A1)〜(A3)の含有割合において、(A1)が少なすぎると基材との密着性が低下する傾向があり、多すぎると高粘度化によりハンドリング性が低下する傾向があり、(A2)が少なすぎると光硬化樹脂成形体との密着性が低下する傾向があり、多すぎると光硬化接着剤の皮膚刺激性が増大する傾向があり、(A3)が少なすぎると光硬化樹脂成形体との密着性が低下する傾向があり、多すぎると光硬化接着剤の皮膚刺激性が増大する傾向がある。
本発明の光硬化性接着剤組成物は、本発明の目的を損ねない範囲で、少量の補助成分を含んでいても良い。例えば、成分(A1)、(A2)及び(A3)以外のエチレン性不飽和モノマー、ポリマー、シランカップリング剤、架橋剤、連鎖移動剤、重合禁止剤、熱重合開始剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ブルーイング剤、染顔料、フィラーなどが挙げられる。かかる補助成分の配合量は、成分(A1)、(A2)、(A3)及び(A4)の合計に対して、30重量%以下であることが好ましく、特には20重量%以下であることが好ましい。
上記成分(A1)、(A2)及び(A3)以外のエチレン性不飽和モノマーとしては、単官能モノマー(但し、(A2)を除く。)、2官能モノマー、3官能以上のモノマー、エポキシ(メタ)アクリレート系化合物、ポリエステル(メタ)アクリレート系化合物等のオリゴマーが挙げられる。
かかる単官能モノマーとしては、分子量が200以下の単官能(メタ)アクリレート系化合物以外のものであればよく、例えば、2−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリルレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、(2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)−メチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンスピロ−2−(1,3−ジオキソラン−4−イル)−メチル(メタ)アクリレート、ノニルメタクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、フェノールエチレンオキサイド変性(n=2)(メタ)アクリレート、ノニルフェノールプロピレンオキサイド変性(n=2.5)(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルフタレート等のフタル酸誘導体のハーフ(メタ)アクリレート、カルビトールメタクリレート、ポリオキシエチレン第2級アルキルエーテルアクリレート等の(メタ)アクリレート系モノマー、N−ビニルピロリドン、2−ビニルピリジン、酢酸ビニル等が挙げられる。
かかる2官能モノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジアクリレート等が挙げられる。
かかる3官能以上のモノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシエトキシトリメチロールプロパン、グリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリアクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化グリセリントリアクリレート等が挙げられる。
また、アクリル酸のミカエル付加物あるいは2−アクリロイルオキシエチルジカルボン酸モノエステルも併用可能であり、かかるアクリル酸のミカエル付加物としては、アクリル酸ダイマー、メタクリル酸ダイマー、アクリル酸トリマー、メタクリル酸トリマー、アクリル酸テトラマー、メタクリル酸テトラマー等が挙げられる。
上記2−アクリロイルオキシエチルジカルボン酸モノエステルとしては、特定の置換基をもつカルボン酸であり、例えば2−アクリロイルオキシエチルコハク酸モノエステル、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸モノエステル、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸モノエステル、2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸モノエステル、2−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸モノエステル、2−メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸モノエステル等が挙げられる。更に、その他オリゴエステルアクリレートも挙げられる。
本発明の光硬化性接着剤組成物の粘度は、23℃において50〜5000mPa・sであることが好ましい。より好ましくは、60〜3000mPa・s、特に好ましくは、70〜2000mPa・sである。粘度が高すぎても低すぎても塗工性が低下する傾向がある。
なお、光硬化性接着剤組成物の粘度は、B型粘度計を用いて測定するものである。
本発明における光硬化性接着剤組成物の硬化物のガラス転移温度は、0℃以上であることが好ましい。より好ましくは、20〜180℃、特に好ましくは、40〜150℃である。ガラス転移温度が低すぎると積層体の耐熱性が低下する傾向にあり、高すぎると密着性が低下する傾向にある。
なお、光硬化性接着剤組成物の硬化物のガラス転移温度は、長さ20mm×幅5mm×厚さ0.7mmの接着剤組成物の硬化物を作製し、動的粘弾性装置の引っ張りモードを用いて、周波数10Hz、昇温速度5℃/分、歪0.025%で測定を行い、得られた複素弾性率の実数部(貯蔵弾性率)に対する虚数部(損失弾性率)の比(tanδ)を求め、このtanδの最大ピーク温度をガラス転移温度(℃)とするものである。
本発明における光硬化性接着剤組成物の硬化物の屈折率nDは、1.45〜1.55であることが好ましい。より好ましくは、1.46〜1.54、特に好ましくは、1.47〜1.53である。屈折率nDが高すぎても低すぎても積層体の光線透過率が低下する傾向にある。
なお、光硬化性接着剤組成物の硬化物の屈折率nDは、長さ10mm×幅10mm×厚さ1mmの接着剤組成物の硬化物を作製し、アッベ屈折率計「RX−2000(NaD線)」にて23℃で測定するものである。
本発明における接着剤組成物の硬化物のアッベ数νDは、40以上であることが好ましい。より好ましくは、45以上、特に好ましくは、50以上である。アッベ数νDが低すぎると積層体の色分散が増大する傾向にある。なお通常アッベ数νDの上限値は90である。
本発明の光硬化性接着剤組成物は、前述したとおり、高い表面平滑性と耐溶剤性を有する光硬化樹脂成形体と透明基材を密着性良く接着するのに好適である。
本発明の光硬化性接着剤組成物により密着性が向上する理由としては、次の(1)〜(3)が挙げられる。
(1)ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A1)は、一般的な接着剤成分として汎用されており、樹脂、金属酸化物などの種々の透明基材と密着性よく接着する。
(2)分子量200以下の単官能(メタ)アクリレート系化合物(A2)は、分子が小さいため、樹脂への浸透力に優れ、耐溶剤性を有する光硬化樹脂成形体の表層へも浸透することができる。
(3)イソシアネート基含有(メタ)アクリレート系化合物(A3)は、イソシアネート基と、光硬化樹脂成形体や透明基材の表面に僅かにでも存在する水酸基が反応して、化学結合を形成することができる。
本発明の光硬化性接着剤組成物を用いて、光硬化樹脂成形体[I]と透明基材[III]を接着する手法は、特に限定されず、公知の手法を用いることができる。例えば、バーコート、スピンコート、ディップコート、ダイコート、スプレーコート、印刷などの手法で、片方の被着体(光硬化樹脂成形体[I]または透明基材[III])に光硬化性接着剤組成物を塗布した後、もう一方の被着体を積層し、片面及び/または両面から光照射して、光硬化性接着剤組成物を光硬化する。両面の被着体に光硬化性接着剤組成物を塗布した後、塗布面を合わせる方法も可能である。また、かかる貼り合わせ工程を、気泡低減のため減圧下で行ってもよい。
光硬化は、使用される活性エネルギー線として、遠紫外線、紫外線、近紫外線、赤外線等の光線、X線、γ線等の電磁波の他、電子線、プロトン線、中性子線等が利用できるが、硬化速度、照射装置の入手のし易さ、価格等から紫外線照射による硬化が有利である。
紫外線照射における光源としては、ケミカルランプ、キセノンランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、LEDランプ等が通常使用され、照射量としては特に限定されないが、通常1〜100J/cm2程度照射すればよい。
なお、光照射は、得られる積層体の平坦性の点から、両面から同じ照度及び光量で行うことが好ましい。また、光照射は数回行ってもよい。
また、接着強度を上げるため、塗布前に被着体表面をプラズマ処理やコロナ処理しても良いし、光照射後に積層体を熱処理しても良い。
かくして本発明の光硬化樹脂成形体[I]/接着層[II]/透明基材[III]の層構成を有する透明な積層体が得られる。
本発明において、透明とは、可視光領域における光線透過率が通常80%以上であることを意味する。光線透過率の好ましい範囲は85%以上、より好ましくは90%以上である。なお、全光線透過率の上限値は、通常99%である。
本発明における光硬化樹脂成形体[I]の厚さは、0.1〜5mmが好ましく、より好ましくは0.2〜3mm、更に好ましくは0.3〜2mm、特に好ましくは0.4〜1mmである。光硬化樹脂成形体[I]が薄すぎると積層体の耐衝撃性が低下する傾向にあり、逆に、厚すぎると光学部品の軽量薄型化が困難となる傾向にある。
本発明における接着層[II]の厚さは、1〜300μmが好ましく、より好ましくは2〜200μm、更に好ましくは3〜100μm、特に好ましくは4〜50μmである。接着層[II]が薄すぎると積層体の耐衝撃性が低下する傾向にあり、逆に、接着層が厚すぎると密着性が低下する傾向にある。
本発明における透明基材[III]の厚さは、0.01〜5mmであることが好ましく、より好ましくは0.05〜3mm、更に好ましくは0.1〜2mm、特に好ましくは0.2〜1mmである。透明基材[III]が厚すぎると積層体が重たくなる傾向があり、逆に、薄すぎると基板としての剛性が低下する傾向がある。
本発明において、透明基材[III]は、透明であれば特に限定されず、市販の樹脂やガラスなどの金属酸化物を用いることができるが、好ましくは、光学部品の軽量薄型化や安全性の点で樹脂であり、より好ましくは、積層体の表面平滑性や耐薬品・溶剤性の点で、光硬化樹脂成形体であり、特に好ましくは、積層体の反り回避の点で、透明基材[III]と光硬化成形体[I]が同一材料であることが好ましい。
次に、本発明で使用される光硬化樹脂成形体[I]について詳述する。ここで言う光硬化樹脂成形体とは、光硬化性組成物を光硬化してなるものである。
かかる光硬化性組成物としては、例えば、(メタ)アクリル系組成物、エポキシ系組成物、チオール・エン付加系等の光硬化性組成物などが挙げられる。中でも好ましくは、速硬化の点で、(メタ)アクリル系組成物であり、更に好ましくは、積層体の耐衝撃性と表面硬度の観点から、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物、多官能(メタ)アクリレート系化合物(但し、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物を除く。)及び光重合開始剤を含有してなる光硬化性組成物である。
本発明で用いられるウレタン(メタ)アクリレート系化合物は、ポリイソシアネートと、水酸基含有(メタ)アクリレートとを反応させることにより得ることができる。必要に応じて更にポリオールも配合し反応させてもよい。
また、かかる反応においては、上記ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A1)の調製と同様にしてウレタン反応を行うことが好ましい。
ポリイソシアネートとしては、例えば、芳香族系、脂肪族系、脂環式系等のポリイソシアネートが挙げられ、中でもトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリフェニルメタンポリイソシアネート、変性ジフェニルメタンジイソシアネート、水添化キシリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、フェニレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等のポリイソシアネート或いはこれらポリイソシアネートの三量体化合物、ビューレット型ポリイソシアネート、水分散型ポリイソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)社製の「アクアネート100」、「アクアネート110」、「アクアネート200」、「アクアネート210」、等)、又は、これらポリイソシアネートとポリオールの反応生成物等が挙げられる。
水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、多価アルコールのアクリル酸部分エステルであれば特に限定されず、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本発明においては、上記で得られるウレタン(メタ)アクリレート系化合物の中でも、硬化速度の点からアクリレートが好ましく、硬化収縮低減の観点から脂環構造を有するウレタンアクリレートが特に好ましい。
なお、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物は、2種以上混合して用いても良い。
本発明で用いられる多官能(メタ)アクリレート系化合物は、ウレタン(メタ)アクリレートを除くものであればよく、例えば、ビス(ヒドロキシ)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン=ジ(メタ)アクリレート,ビス(ヒドロキシ)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン=アクリレートメタクリレート,ビス(ヒドロキシメチル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン=ジ(メタ)アクリレート,ビス(ヒドロキシメチル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン=アクリレートメタクリレート,ビス(ヒドロキシ)ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]ペンタデカン=ジ(メタ)アクリレート,ビス(ヒドロキシ)ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]ペンタデカン=アクリレートメタクリレート,ビス(ヒドロキシメチル)ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]ペンタデカン=ジ(メタ)アクリレート,ビス(ヒドロキシメチル)ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]ペンタデカン=アクリレートメタクリレート,2,2−ビス[4−(β−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)シクロヘキシル]プロパン,1,3−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)シクロヘキサン,1,3−ビス((メタ)アクリロイルオキシエチル)シクロヘキサン,1,4−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)シクロヘキサン,1,4−ビス((メタ)アクリロイルオキシエチル)シクロヘキサンなどの2官能の(メタ)アクリレート,トリス(ヒドロキシ)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン=トリ(メタ)アクリレート,トリス(ヒドロキシメチル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン=トリ(メタ)アクリレート,トリス(ヒドロキシ)ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]ペンタデカン=トリ(メタ)アクリレート,トリス(ヒドロキシメチル)ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]ペンタデカン=トリ(メタ)アクリレート,1,3,5−トリス((メタ)アクリロイルオキシメチル)シクロヘキサン,1,3,5−トリス((メタ)アクリロイルオキシエチル)シクロヘキサンなどの3官能以上の(メタ)アクリレート等の脂環構造含有(メタ)アクリレートが挙げられる。また、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコール以上のポリエチレングリコールのジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ1,3−ジ(メタ)アクリロキシプロパン、2,2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシフェニル]プロパン、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の脂肪族(メタ)アクリレートが挙げられる。
これらの中でも、脂環骨格含有(メタ)アクリレートが好ましく、更に低硬化収縮の点から、2官能(メタ)アクリレートが好ましく、特にはビス(ヒドロキシ)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン=ジ(メタ)アクリレート,ビス(ヒドロキシメチル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン=ジ(メタ)アクリレートが好ましい。
上記多官能(メタ)アクリレートは2種以上を併用することもできるし、アクリレートとメタクリレートとを併用することもできる。
本発明で用いられる光重合開始剤は、上記光重合開始剤(A4)と同様のものを用いることが好ましい。これらの光重合開始剤は単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
本発明において、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物と多官能(メタ)アクリレート系化合物との含有割合(重量比)は、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物/多官能(メタ)アクリレート系化合物=5/95〜60/40であることが好ましく、特には8/92〜50/50、更には10/90〜40/60であることが好ましい。ウレタン(メタ)アクリレート系化合物の含有量が少なすぎると積層体の表面硬度が低下する傾向にあり、逆に、多すぎると積層体の吸水率が増大する傾向にある。
光重合開始剤の含有量は、ウレタン(メタ)アクリレートと多官能(メタ)アクリレートの合計量に対して、0.1〜5重量%、更には0.2〜4重量%、特には0.3〜3重量%であることが好ましい。かかる含有量が多すぎると、積層体の複屈折(リタデーション)が増大し、また400nmにおける光線透過率が低下する傾向にあり、一方、少なすぎると重合速度が低下し、重合が十分に進行しないおそれがある。
本発明で用いる光硬化性組成物は、本発明の積層体の物性を損ねない範囲で、少量の補助成分を含んでいても良い。例えば、単官能(メタ)アクリレート、連鎖移動剤、重合禁止剤、熱重合開始剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ブルーイング剤、染顔料、フィラーなどが挙げられる。
本発明で用いられる光硬化樹脂成形体[I]の製造方法としては、例えば、2枚のガラス板を、スペーサーを介して対向させた成形型を作製し、その成形型内に光硬化性組成物を注入し、活性エネルギー線を照射して硬化する手法が好ましい。
使用される活性エネルギー線としては、遠紫外線、紫外線、近紫外線、赤外線等の光線、X線、γ線等の電磁波の他、電子線、プロトン線、中性子線等が利用できるが、硬化速度、照射装置の入手のし易さ、価格等から紫外線照射による硬化が有利である。
紫外線照射における光源としては、ケミカルランプ、キセノンランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、LEDランプ等が通常使用され、照射量としては特に限定されないが、通常1〜100J/cm2程度照射すればよい。
なお、光照射は、得られる光硬化樹脂成形体の平坦性の点から、両面から同じ照度及び光量で行うことが好ましい。また、光照射は数回行ってもよい。
上記で得られた光硬化樹脂成形体[I]は、応力ひずみ開放のために熱処理することが好ましく、特に100℃以上で熱処理することが好ましい。なお、熱処理は、大気下、不活性窒素下、真空下で行うことができる。
本発明で用いられる光硬化樹脂成形体[I]は、傷つきにくさの点から、鉛筆硬度が2H以上であることが好ましい。より好ましくは、3H以上、特に好ましくは4H以上である。なお鉛筆硬度の上限値は、通常10Hである。
本発明で用いられる光硬化樹脂成形体[I]の表面粗さ(Ra)は、1mm以上の長さを測定した場合、20nm以下が好ましい。より好ましくは15nm以下、更に好ましくは12nm以下、特に好ましくは10nm以下である。表面が粗すぎるとディスプレイの精細性が低下する傾向にある。なお一般的に表面粗さ(Ra)の最小値は通常1nmである。
本発明で用いられる光硬化樹脂成形体[I]は低複屈折であり、リタデーションが10nm以下であることが好ましく、更には5nm以下、特には2nm以下であることが好ましい。リタデーションが大きすぎるとディスプレイの精細性が低下する傾向にある。なお、リタデーションの下限値は、通常0.1nmである。
本発明で用いられる光硬化樹脂成形体[I]の曲げ弾性率は、積層体の剛性の点で、3〜6GPaであることが好ましい。より好ましくは、3.1〜5GPa、特に好ましくは3.2〜4.5GPaである。曲げ弾性率が小さすぎると積層体の剛性が低下する傾向にあり、大きすぎるとガラスライクになり、耐衝撃性が低下する傾向にある。
かくして本発明の積層体を構成する光硬化樹脂成形体[I]が得られる。
そして、光硬化樹脂成形体[I]と透明基材[III]を、本発明の接着剤を用いて貼り合わせ、本発明の光硬化樹脂成形体[I]/接着層[II]/透明基材[III]の層構成を有する積層体となる。
本発明の積層体の平坦性は5mm以内が好ましく、より好ましくは3mm以内、特に好ましくは2mm以内である。大きすぎるとディスプレイの製造が困難となる。なお、ここで言う平坦性とは、積層体を平坦な定盤上に置いた場合の端部の最大うき量(mm)である。
かくして得られる本発明の積層体は、軽量、高強度、高精細、高信頼性のディスプレイ用の光学部品を作製するのに非常に適している。
本発明においては、更に、光硬化樹脂成形体[I]/接着層[II]/透明基材[III]の層構成の層間及び/または表層に、更に、有機及び/または無機の薄膜を形成することも可能であり、かかる薄膜を光機能性層とすることにより、高性能な光学部品を作製することが可能である
かかる光機能としては、例えば、反射防止、防眩、ハーフミラー、光学フィルター、偏光フィルター、屈折・回折・干渉現象を利用した光機能が挙げられる。使用される有機及び/または無機の薄膜としては、フッ素樹脂膜、酸化ケイ素膜、酸化チタン膜、酸化アルミニウム膜、酸化タンタル膜、酸化クロム膜、フッ化マグネシウム膜などが挙げられる。これらの薄膜は積層してもよい。
薄膜を形成する場合には、以下の様な層構成が挙げられる。例えば、
薄膜/光硬化樹脂成形体[I]/接着層[II]/透明基材[III]、
光硬化樹脂成形体[I]/接着層[II]/薄膜/透明基材[III]、
光硬化樹脂成形体[I]/接着層[II]/薄膜/接着層[II]/透明基材[III]、
光硬化樹脂成形体[I]/接着層[II]/透明基材[III]/薄膜、
薄膜/光硬化樹脂成形体[I]/接着層[II]/透明基材[III]/薄膜、
薄膜/光硬化樹脂成形体[I]/接着層[II]/薄膜/透明基材[III]/薄膜。
これらの中でも、反射防止薄膜/光硬化樹脂成形体[I]/接着層[II]/透明基材[III]/反射防止薄膜の層構成が、ディスプレイ用の光学部品に好適である。
反射防止薄膜としては、フッ素樹脂からなる低屈折率有機コート膜やSiO2/TiO2/SiO2の3層構成からなる無機多層膜が挙げられる。これらの中でも、低反射率の点から無機多層膜が好ましい。かかる無機膜の膜厚は、用途に合わせて選択されるが、通常、λ/4やλ/2に調整されることが好ましい。
無機多層膜を成膜するに当たっては、蒸着、スパッタ、CVDなど公知の手法が用いられるが、成膜温度は、好ましくは30〜200℃、より好ましくは50〜150℃、更に好ましくは70〜100℃である。成膜温度が低すぎると、反射防止性が不十分となる傾向にあり、逆に、高すぎると反りが発生する傾向にある。
得られる反射防止膜の反射率は、好ましくは5%以下、より好ましくは3%以下、更に好ましくは2%以下であり、高すぎるとディスプレイの視認性が低下する傾向にある。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
尚、例中「部」、「%」とあるのは、重量基準を意味する。
各物性の測定方法は以下の通りである。
(1)粘度(mPa・s)
芝浦システム社製B型粘度計、「ビスメトロンVS−A1」を用いて、23℃、回転数60rpm(No.3回転子)で測定した。
(2)ガラス転移温度(℃)
長さ20mm×幅5mm×厚さ0.7mmの光硬化性接着剤組成物の硬化物を作製し、レオロジー社製動的粘弾性装置「DVE−V4型 FTレオスペクトラー」の引っ張りモードを用いて、周波数10Hz、昇温速度5℃/分、歪0.025%で測定を行い、得られた複素弾性率の実数部(貯蔵弾性率)に対する虚数部(損失弾性率)の比(tanδ)を求め、このtanδの最大ピーク温度をガラス転移温度(℃)とした。
(3)屈折率nD、アッベ数νD
長さ10mm×幅10mm×厚さ1mmの光硬化性接着剤組成物の硬化物を作製し、アタゴ社製アッベ屈折率計「RX−2000(NaD線)」にて23℃で測定した。
(4)光線透過率(%)
長さ50mm×幅50mmの光硬化樹脂成形体、及び積層体の全光線透過率を、日本電色社製ヘイズメーター「NDH−2000」を用いて測定した。
(5)リタデーション(nm)
長さ50mm×幅50mmの光硬化樹脂成形体、及び積層体のリタデーションを、オーク社製複屈折測定装置にて25℃で測定した。
(6)表面硬度
長さ50mm×幅50mmの光硬化樹脂成形体の鉛筆硬度を、JIS K−5600に準じて、750g荷重で測定した。
(7)表面粗さRa(nm)
JIS B0601:2001に準じて、東京精密社製「サーフコム570A」を用いて、光硬化樹脂成形体のRaを測定した(カットオフ:0.8μm、測定長:1mm)。
(8)曲げ弾性率(GPa)
長さ25mm×幅10mmの光硬化樹脂成形体の曲げ弾性率を、島津製作所社製オートグラフ「AG−5kNE」(支点間距離20mm、0.5mm/分)を用いて、25℃で測定した。
(9)剛性
長さ20mm×幅5mmの積層体を、チャック間距離16mmで支持し、中央部に100gの荷重をかけた時のたわみ量を測定した。評価基準は下記のとおりである。
○・・・たわみ量が1mm以下の場合。
×・・・たわみ量が1mmを超える場合。
(10)平坦性(mm)
370mm×480mmの積層体を、平坦な定盤上に置いて、端部のうき量の最大値(mm)を測定した。
(11)耐衝撃性
幅5cm×長さ5cmの積層体を内径4cmの支持リング上に置き、積層体中央部に130gの鋼球を高さ30cmから自然落下させ、下記の基準にて耐衝撃性を評価した。
○・・・割れやヒビが生じなかったもの
△・・・割れやヒビは生じたが破片が飛散しなかったもの
×・・・割れやヒビが生じ、かつ破片が飛散したもの
(12)接着性
幅5cm×長さ5cmの積層体を用意し、光硬化樹脂成形体と透明基材を剥離させるべく1kgf/mm2以上の力で引っ張り、下記の基準にて接着性を評価した。
○・・・剥離しなかったもの
△・・・一部が剥離したもの
×・・・剥離したもの
更に、積層体を85℃、85%RHの高温高湿下に1000時間放置した後、同様の評価を行った。
<実施例1>
[光硬化性接着剤組成物(A−1)の製造]
下記の脂環骨格含有ポリカーボネート系ウレタンアクリレート(A1−1)(日本合成化学工業社製)30部、テトラフルフリルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製「ビスコート#150」)60部、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工社製「カレンズMOI」)10部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバガイギー社製「Irgacure184」)1部を、室温で1時間混合して光硬化性接着剤組成物(A−1)を得た。得られた光硬化性接着剤組成物(A−1)の粘度は70mPa・s、硬化物の諸特性は表1に示される通りである。
〔脂環骨格含有ポリカーボネート系ウレタンアクリレート(A1−1)〕
温度計、撹拌機、水冷コンデンサー、窒素ガス吹き込み口を備えた4つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネート29.9g(0.14モル)、ポリカーボネートジオール54.2g(水酸基価139.5mgKOH/g;水酸基価から計算される分子量804;0.07モル)、反応触媒としてジブチルスズジラウレート0.02gを仕込み、60℃で反応させた。残存イソシアネート基が6.7%以下となった時点で、2−ヒドロキシエチルアクリレート15.9g(0.14モル)、重合禁止剤としてメトキシフェノール0.04gをさらに仕込み、60℃で反応させ、残存イソシアネート基が0.3%以下となった時点で反応を終了し、ウレタンアクリレート(A1−1)(重量平均分子量:約5000)を得た。
[光硬化樹脂成形体[I−1]の作製]
厚さ5mmのガラス2枚を対向させ、厚さ0.7mmのシリコン板をスペーサーとした成形型に、下記ウレタンアクリレート(日本合成化学工業社製)30部、多官能アクリレート(新中村化学工業社製「DCP」)70部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバガイギー社製「Irgacure184」)1部よりなる光硬化性組成物を注液し、メタルハライドランプを用いて、照度200mW/cm2、光量20J/cm2で紫外線を照射した。脱型して得られた樹脂成形体を、150℃のオーブン中で1時間加熱して、幅370mm×長さ480mm×厚さ0.7mmの光硬化樹脂成形体[I−1]を得た。得られた光硬化樹脂成形体[I−1]の諸特性は表2に示される通りである。
〔ウレタンアクリレート〕
温度計、撹拌機、水冷コンデンサー、窒素ガス吹き込み口を備えたフラスコに、イソホロンジイソシアネート192.0g(0.86モル)と、ペンタエリスリトールトリアクリレート〔ペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物(水酸基価120mgKOH/g)〕808.0g(1.73モル)を仕込み、重合禁止剤としてハイドロキノンメチルエーテル0.01g、反応触媒としてジブチルスズジラウレート0.01gを仕込み、60℃で8時間反応させ、残存イソシアネート基が0.3%以下となった時点で反応を終了し、ウレタンアクリレートを得た。
[積層体の作製]
光硬化樹脂成形体[I−1]に、光硬化性接着剤組成物(A−1)を光硬化後の接着層の厚さが10μmとなるようにバーコーターで塗布し、透明基材として厚さ0.7mmのポリメチルメタクリレート製シート(三菱レーヨン社製「アクリライト」)を貼り合わせた後、メタルハライドランプを用いて、照度100mW/cm2、光量5J/cm2で紫外線を照射して、光硬化性接着剤組成物(A−1)の光硬化を行った。得られた積層体を、100℃のオーブン中で1時間加熱して、幅370mm×長さ480mmの積層体を得た。得られた積層体の接着性は良好であり、諸特性は表3に示される通り良好であった。
[光機能性層の形成]
積層体の両面に、スパッタ法にて70℃で、SiO2(300nm)/TiO2(300nm)/SiO2(300nm)の3層構成の反射防止薄膜を成膜した。得られた反射防止薄膜付き積層体の全光線透過率は98%であり良好であった。
<実施例2>
透明基材として厚さ0.7mmのガラス板を用いる以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。得られた積層体の諸特性は表3に示される通りである。
<実施例3>
透明基材として光硬化樹脂成形体[I−1]と同様のものを用いる以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。得られた積層体の諸特性は表3に示される通りである。
<実施例4>
接着層の厚さを100μmとする以外は、実施例3と同様にして積層体を得た。得られた積層体の諸特性は表3に示される通りである。
<実施例5>
[光硬化性接着剤組成物(A−2)の製造]
実施例1と同様の脂環骨格含有ポリカーボネート系ウレタンアクリレート(A1−1)(日本合成化学工業社製)60部、テトラフルフリルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製「ビスコート#150」)30部、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工社製「カレンズMOI」)10部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバガイギー社製「Irgacure184」5部を、室温で1時間混合して光硬化性接着剤組成物(A−2)を得た。得られた光硬化性接着剤組成物(A−2)の粘度は2500mPa・s、硬化物の諸特性は表1に示される通りである。
[積層体の作製]
光硬化性接着剤組成物(A−2)を用いる以外は、実施例3と同様にして積層体を得た。得られた積層体の諸特性は表3に示される通りである。
<比較例1>
実施例1と同様の脂環骨格含有ポリカーボネート系ウレタンアクリレート(A1−1)(日本合成化学工業社製)100部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバガイギー社製「Irgacure184」)1部よりなる光硬化性接着剤組成物(A−3)を用いる以外は、実施例3と同様にして積層体を得た。得られた積層体の諸特性は表3に示される通であり、接着性に劣るものであった。
<比較例2>
実施例1と同様の脂環骨格含有ポリカーボネート系ウレタンアクリレート(A1−1)(日本合成化学工業社製)30部、テトラフルフリルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製「ビスコート#150」)70部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバガイギー社製「Irgacure184」)1部よりなる光硬化性接着剤組成物(A−4)を用いる以外は、実施例3と同様にして積層体を得た。得られた積層体の諸特性は表3に示される通であり、接着性に劣るものであった。
<比較例3>
積層体では無く、光硬化樹脂成形体[I−1]を評価したところ、耐衝撃性に劣り、曲げ弾性率も低いため剛性に劣るものであった。
<比較例4>
積層体では無く、光硬化樹脂成形体[I−1](光硬化樹脂成形体[I−1]の厚さを1.4mmに変更したもの。)を評価したところ、耐衝撃性やリタデーションに劣るものであった。
Figure 2016121293
Figure 2016121293
Figure 2016121293
実施例1〜5の積層体は、透明性、低複屈折、表面硬度、表面平滑性、剛性、平坦性、耐衝撃性、接着性等に優れた性能を有するものであり、特に実施例3〜5の積層体は、接着の信頼性にも優れ、ディスプレイ用の光学部品として非常に優れたものであるのに対して、比較例1及び2の積層体は接着性に劣るものであり、また、比較例3や4の単板は、耐衝撃性に劣るものであり、本発明の目的を満足するものではなかった。
本発明の光硬化性接着剤組成物は、様々な光学材料、電子材料等の接着剤、粘着剤、封止剤、シール剤等に有効に利用できる。
また、本発明の積層体は、様々な光学材料、電子材料に有利に利用できる。例えば、液晶基板、有機/無機EL用基板、電子ペーパー用基板、導光板、位相差板、タッチパネル、光学フィルター、スクリーン、プロジェクター部品、各種ディスプレイ用部材、光ディスク基板を初めとする記憶・記録用途、薄膜電池基板、太陽電池基板などのエネルギー用途、光導波路などの光通信用途、更には機能性フィルム・シート、各種光学フィルム・シート用途に利用できる。とりわけ、ディスプレイ用の基板、保護板に有用であり、更にはタッチパネル基板にも有用である。

Claims (19)

  1. 下記成分(A1)、(A2)、(A3)及び(A4)を含有してなることを特徴とする光硬化性接着剤組成物。
    (A1)ウレタン(メタ)アクリレート系化合物
    (A2)分子量200以下の単官能(メタ)アクリレート系化合物(但し、前記(A1 )を除く。)
    (A3)イソシアネート基含有(メタ)アクリレート系化合物(但し、前記(A1)及 び(A2)を除く。)
    (A4)光重合開始剤
  2. ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A1)が、脂環骨格を含有することを特徴とする請求項1記載の光硬化性接着剤組成物。
  3. ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A1)が、ポリカーボネート系ウレタン(メタ)アクリレート系化合物であることを特徴とする請求項1または2記載の光硬化性接着剤組成物。
  4. 分子量200以下の単官能(メタ)アクリレート系化合物(A2)が、テトラヒドロフルフリルアクリレートであることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の光硬化性接着剤組成物。
  5. イソシアネート基含有(メタ)アクリレート系化合物(A3)が、(メタ)アクリロイルオキシアルキルイソシアネートであることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の光硬化性接着剤組成物。
  6. 成分(A1)、(A2)及び(A3)の合計に対して、下記の含有割合であることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の光硬化性接着剤組成物。
    (A1)20〜70重量%
    (A2)25〜65重量%
    (A3)5〜15重量%
  7. 23℃における粘度が50〜5000mPa・sであることを特徴とする請求項1〜6いずれか記載の光硬化性接着剤組成物。
  8. 光硬化性接着剤組成物の硬化物のガラス転移温度が、0℃以上であることを特徴とする請求項1〜7いずれか記載の光硬化性接着剤組成物。
  9. 光硬化樹脂成形体[I]/接着層[II]/透明基材[III]の層構成を有する積層体の接着層[II]に使用されることを特徴とする請求項1〜8いずれか記載の光硬化性接着剤組成物。
  10. 光硬化樹脂成形体[I]/接着層[II]/透明基材[III]の層構成を有する積層体であり、接着層[II]が請求項1〜9いずれか記載の光硬化性接着剤組成物を光硬化してなることを特徴とする積層体。
  11. 透明基材[III]が光硬化樹脂成形体であることを特徴とする請求項10記載の積層体。
  12. 透明基材[III]と光硬化樹脂成形体[I]が同一の材料であることを特徴とする請求項10または11記載の積層体。
  13. 光硬化樹脂成形体[I]の厚さが0.1〜5mmであり、接着層[II]の厚さが1〜300μmであることを特徴とする請求項10〜12いずれか記載の積層体。
  14. 光硬化樹脂成形体[I]の表面硬度が、2H以上であることを特徴とする請求項10〜13いずれか記載の積層体。
  15. 光硬化樹脂成形体[I]の表面粗さが、20nm以下であることを特徴とする請求項10〜14いずれか記載の積層体。
  16. 光硬化樹脂成形体[I]が、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物、多官能(メタ)アクリレート系化合物(但し、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物を除く。)及び光重合開始剤を含有してなる光硬化性組成物を硬化して得られることを特徴とする請求項10〜15いずれか記載の積層体。
  17. 光硬化樹脂成形体[I]/接着層[II]/透明基材[III]の層構成の層間及び/または表層に、更に、有機及び/または無機の薄膜が形成されていることを特徴とする請求項10〜16いずれか記載の積層体。
  18. 有機及び/または無機の薄膜が、光機能性層であることを特徴とする請求項17記載の積層体。
  19. ディスプレイ用の光学部品に用いられることを特徴とする請求項10〜18いずれか記載の積層体。
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