JP2016121213A - 湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物、接着剤、及び、積層体 - Google Patents

湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物、接着剤、及び、積層体 Download PDF

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【課題】本発明が解決しようとする課題は、アルミニウム等の金属基材への接着性に優れる湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を提供することである。
【解決手段】本発明は、2個以上のチオール基を有するポリマー(A−1)、ポリオール(A−2)、及び、ポリイソシアネート(B)を反応させて得られるウレタンプレポリマーを含有することを特徴とする湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を提供するものである。また、本発明は、前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を湿気硬化させて得られることを特徴とする接着剤を提供するものである。更に、本発明は、金属基材、及び、前記接着剤からなる接着剤層を有することを特徴とする積層体を提供するものである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、アルミニウム等の金属基材への接着性に優れる湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物に関する。
湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物は、建材・繊維分野を中心に広く利用されており、被着体である木材や布、シート、紙等の貼り合せに広く利用されている。これに限らず、近年においては、無溶剤である湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物の生産効率性の良さから、自動車や電機分野等でも注目されつつある(例えば、特許文献1を参照。)。
しかしながら、このように使用される分野や用途の広がりに伴い、様々な被着体への優れた接着性が求められる中、特にアルミニウム等の金属基材への接着は、これまでの湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物では困難であった。
特開2014−122299号公報
本発明が解決しようとする課題は、アルミニウム等の金属基材への接着性に優れる湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を提供することである。
本発明は、2個以上のチオール基を有するポリマー(A−1)、ポリオール(A−2)、及び、ポリイソシアネート(B)を反応させて得られるウレタンプレポリマーを含有することを特徴とする湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を提供するものである。
また、本発明は、前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を湿気硬化させて得られることを特徴とする接着剤を提供するものである。
更に、本発明は、金属基材、及び、前記接着剤からなる接着剤層を有することを特徴とする積層体を提供するものである。
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物は、アルミニウム等の金属基材への接着性(初期クリープ性(初期接着強度)と最終接着強度)に優れるものであり、建材・繊維分野のみならず、自動車、電機分野等に使用される部材の製造に好適に使用することができる。
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物は、2個以上のチオール基を有するポリマー(A−1)、ポリオール(A−2)、及び、ポリイソシアネート(B)を反応させて得られるウレタンプレポリマーを含有するものである。
前記2個以上のチオール基を有するポリマー(A−1)は、アルミニウム等の金属基材に対する優れた接着性を得る上で必須の成分である。
前記ポリマー(A−1)としては、ウレタン化反応に寄与する2個以上のチオール基以外に、例えば、主鎖中にエーテル結合、チオエーテル結合、ポリサルファイド結合、ウレタン結合、エステル結合等を有するものを用いることができる。これらのポリマーは単独で用いても2種以上を併用してもよい。前記ポリマー(A−1)としては、アルミニウム等の金属基材に対する接着性をより一層向上できる点から、ポリサルファイド結合を有するものを用いることが好ましく、ポリサルファイド結合及びエーテル結合を有するものを用いることがより好ましい。
前記ポリマー(A−1)としては、具体的には、下記一般式(1)で示されるものを用いることが好ましい。
Figure 2016121213
(式(1)中、Rは、COCHOC又は炭素原子数1〜12のアルキレン基を示し、xは1〜5の整数を示し、nは1〜100の繰り返し単位の平均値を示す。)
前記一般式(1)で示されるポリマーの中でも、アルミニウム等の金属基材に対する接着性をより一層向上できる点から、RはCOCHOCであることが好ましく、xは1〜3の範囲であることが好ましく、nは3〜50の範囲であることが好ましく、5〜30の範囲がより好ましい。
前記ポリマー(A−1)の数平均分子量としては、アルミニウム等の金属基材に対する接着性の点から、300〜100,000の範囲であることが好ましく、500〜30,000の範囲がより好ましく、600〜10,000の範囲が更に好ましい。なお、前記ポリマー(A−1)の数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により、下記の条件で測定した値を示す。
測定装置:高速GPC装置(東ソー株式会社製「HLC−8220GPC」)
カラム:東ソー株式会社製の下記のカラムを直列に接続して使用した。
「TSKgel G5000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G4000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G3000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G2000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
検出器:RI(示差屈折計)
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL(試料濃度0.4質量%のテトラヒドロフラン溶液)
標準試料:下記の標準ポリスチレンを用いて検量線を作成した。
(標準ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−550」
前記ポリマー(A−1)としては、例えば、東レ・ファインケミカル株式会社製「チオコールLP」、AKZO NOBEL社製「THIOPLASTポリマー」等を市販品として入手することができる。
前記ポリマー(A−1)の使用量としては、アルミニウム等の金属基材に対する接着性をより一層向上できる点から、ポリマー(A−1)、ポリオール(A−2)、及び、ポリイソシアネート(B)の合計中、0.1〜20質量%の範囲であることが好ましく、1〜15質量%の範囲がより好ましい。
前記ポリオール(A−2)としては、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール、ダイマージオール等を用いることができる。これらのポリオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。前記ポリオール(A−2)としては、金属基材のみならず各種基材への接着性、柔軟性、及び、初期クリープ性をより一層向上できる点から、ポリエステルポリオール、及び/又は、ポリエーテルポリオールを含有することが好ましい。前記ポリオール(A−2)中におけるポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオールの合計量としては、50質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましい。
前記ポリエステルポリオールとしては、例えば、結晶性ポリエステルポリオール、非晶性ポリエステルポリオール等を用いることができる。これらのポリエステルポリオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記結晶性ポリエステルポリオールとしては、例えば、水酸基を有する化合物と多塩基酸との反応物を用いることができる。なお、本発明において、「結晶性」とは、JISK7121:2012に準拠したDSC(示差走査熱量計)測定において、結晶化熱あるいは融解熱のピークを確認できるものを示し、「非晶性」とは、前記ピークを確認できないものを示す。
前記水酸基を有する化合物としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセリン等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記多塩基酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸等を用いることができる。これらの多塩基酸は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記結晶性ポリエステルポリオールの数平均分子量としては、各種基材への接着性の点から、500〜6,000の範囲であることが好ましく、1,000〜5,000の範囲であることがより好ましい。なお、前記結晶性ポリエステルポリオールの数平均分子量は、前記ポリマー(A−1)の数平均分子量と同様に測定して得られた値を示す。
前記非晶性ポリエステルポリオールとしては、例えば、水酸基を有する化合物と多塩基酸との反応物を用いることができる。
前記水酸基を有する化合物としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、及びそのアルキレンオキサイド付加物等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記多塩基酸としては、例えば、アジピン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、ダイマー酸、セバシン酸、ウンデカンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、フタル酸、無水フタル酸、オルトフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等を用いることができる。これらの多塩基酸は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記非晶性ポリエステルポリオールの数平均分子量としては、各種基材への接着性をより一層向上できる点から、500〜7,000の範囲であることが好ましく、1,000〜6,000の範囲がより好ましい。なお、前記非晶性ポリエステルポリオールの数平均分子量は、前記ポリマー(A−1)の数平均分子量と同様に測定して得られた値を示す。
前記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシプロピレンポリオキシテトラメチレングリコール等を用いることができる。これらのポリエーテルポリオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ポリエーテルポリオールの数平均分子量としては、柔軟性及び初期クリープ性をより一層向上できる点から、500〜5,000の範囲であることが好ましく、1,000〜4,000の範囲がより好ましい。なお、前記非晶性ポリエーテルポリオールの数平均分子量は、前記ポリマー(A−1)の数平均分子量と同様に測定して得られた値を示す。
前記ポリイソシアネート(B)としては、例えば、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環族ポリイソシアネートなどを用いることができる。これらのポリイソシアネートは単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、反応性、機械的強度及び接着強度の点から、ジフェニルメタンジイソシアネート、及び/又は、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネートを用いることが好ましい。
前記ウレタンプレポリマーは、空気中やウレタンプレポリマーが塗布される筐体、被着体、鋳型、金型等に存在する水分と反応して架橋構造を形成しうるイソシアネート基をポリマー末端や分子内に有する。
前記ウレタンプレポリマーの製造方法としては、例えば、前記ポリイソシアネート(B)の入った反応容器に、前記ポリマー(A−1)及びポリオール(A−2)の混合物を滴下した後に加熱し、前記ポリイソシアネート(B)の有するイソシアネート基が、前記ポリオール(A)の有する水酸基に対して過剰となる条件で反応させることによって製造することができる。
前記ウレタンプレポリマーを製造する際の、前記ポリイソシアネート(B)が有するイソシアネート基と、前記ポリマー(A−1)が有するチオール基及びポリオール(A−2)が有する水酸基の合計との当量比([NCO/SH+OH])としては、アルミニウム等の金属基材に対する接着性及び機械的強度をより一層向上できる点から、1.1〜5の範囲であることが好ましく、1.5〜3の範囲がより好ましい。
以上の方法によって得られるウレタンプレポリマーのイソシアネート基含有率(以下、「NCO%」と略記する。)としては、アルミニウム等の金属基材に対する接着性及び機械的強度をより一層向上できる点から、1.1〜10%の範囲が好ましく、1.5〜5%の範囲がより好ましい。なお、前記ウレタンプレポリマーのイソシアネート基含有率は、JISK1603−1:2007に準拠し、電位差滴定法により測定した値を示す。
前記ウレタンプレポリマーの粘度としては、塗工性及び機械的強度をより一層向上できる点から、120℃における溶融粘度が1,000〜50,000mPa・sの範囲であることが好ましく、2,000〜10,000mPa・sの範囲であることがより好ましい。なお、前記ウレタンプレポリマーの120℃における溶融粘度は、コーンプレート粘度計(ICI製、20Pコーン)で測定した値を示す。
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物は、前記ウレタンプレポリマーを必須成分として含有するものであるが、必要に応じてその他の添加剤を含有してもよい。
前記その他の添加剤としては、例えば、硬化剤、酸化防止剤、粘着付与剤、可塑剤、安定剤、充填材、染料、顔料、蛍光増白剤、シランカップリング剤、ワックス等を用いることができる。これらの添加剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を用いて接着剤を得る方法としては、例えば、基材とシート又はフィルムとを貼り合わせ、湿気硬化させる方法が挙げられる。
前記基材としては、例えば、合板、MDF(ミディアム デンシティ ファイバーボード)、パーチクルボード等の木質基材;アルミニウム、鉄、鋼、メッキ等の金属基材などを用いることができる。また、前記基材は、溝部、R部、逆R部等の複雑な形状の部位を有していてもよい。
前記シート又はフィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリカーボネート、塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタラート等の樹脂を用いて得られたシート又はフィルムや、紙、金属箔、突板等を用いることができる。
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を用いて、前記基材と前記シート等とを貼り合わせる方法としては、例えば前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を60〜150℃の範囲に加熱することで溶融させ、ロールコーター、スプレーコーター、T−ダイコーター、ナイフコーター等を用いて基材上に塗布し、その塗布面に前記シート等を貼り合わせるか、又は前記ロールコーター等を用いて前記シート等の上に塗布し、その塗布面に前記基材を貼り合わせて、ロールプレス、フラットプレス、ベルトプレス等の方法で前記基材の形状に合わせて適宜、圧着させる方法を用いることができる。前記圧着後は、必要に応じて、1〜7日間養生させてもよい。
前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物の硬化物層の厚さとしては、用途に応じて適宜決定されるが、例えば、10〜200μmの範囲である。
以上、本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物は、アルミニウム等の金属基材への接着性(初期クリープ性(初期接着強度)と最終接着強度)に優れるものであり、特に、本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を湿気硬化させて得られる接着剤層、及び、金属基材が積層された積層体とすることができる。従って、本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物は、建材・繊維分野のみならず、自動車、電機分野等に使用される部材の製造に好適に使用することができる。
以下、実施例を用いて、本発明をより詳細に説明する。
[実施例1]
温度計、撹拌機、不活性ガス導入口及び還流冷却器を備えた四口フラスコに、PEs−1(アジピン酸及び1,6−ヘキサンジオールを反応させて得られた結晶性ポリエステルポリオール、数平均分子量;3,500)28質量部、PEs−2(ドデカン二酸及び1,6−ヘキサンジオールを反応させた結晶性ポリエステルポリオール、数平均分子量;3,500)26質量部、PEs−3(エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール及びアジピン酸を反応させて得られた非晶性ポリエステルポリオール、数平均分子量;5,000)25質量部、東レ・ファインケミカル株式会社製「チオコールLP−33」(式(1)中、RはCOCHOCであり、xは2であり、nは約7であるポリマー、数平均分子量;1,000、以下、「LP−33」と略記する。)5質量部を仕込み、減圧条件下で水分含有率が0.05質量%以下となるまで脱水した。
次いで、容器内温度70℃に冷却後、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、「MDI」と略記する。)16質量部を加え、100℃まで昇温して、イソシアネート基含有率が一定となるまで約3時間反応させて、NCO%;3のウレタンプレポリマーを含有する湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を得た。
[実施例2〜7、比較例1〜3]
用いるポリマー(A−1)の量、ポリオール(A−2)の種類及び/又は量、並びに、ポリイソシアネートの量を表1〜2に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様にして湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を得た。
[初期クリープ性の評価方法]
実施例及び比較例で得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を120℃に加熱溶融させ、厚さ100μmのPET(ポリエチレンテレフタラート)フィルムに50μmの厚さで塗工し、その上に厚さ1mmのアルミニウム板を載置して貼り合せた。この貼り合せから3分後に、35℃の雰囲気下で、25mm幅に対して75gの荷重を90°方向にかけて、荷重をかけてから15分後のアルミニウム板の剥離長さを測定し、以下のように評価した。
「T」;剥離長さが5mm未満である。
「F」;剥離長さが5mm以上である。
[接着強度の評価方法]
実施例及び比較例で得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を120℃に加熱溶融させ、厚さ100μmのPET(ポリエチレンテレフタラート)フィルムに80μmの厚さで塗工し、その上に厚さ1mmのアルミニウム板を載置して貼り合せた。貼り合わせ後、23℃、湿度50%の条件下で5日間養生した後、25mm幅に対して180°方向に200mm/分の速度で剥離し、その際の剥離強度を測定し、以下のように評価した。
「T」;剥離強度が20N/25mm以上である。
「F」;剥離強度が20N/25mm未満である。
Figure 2016121213
Figure 2016121213
表1〜2中の略語について説明する。
「PEs−4」;ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール及びアジピン酸を反応させて得られた非晶性ポリエステルポリオール、数平均分子量;2,000
「PEs−5」;エチレングリコール、アジピン酸、オルトフタル酸及びテレフタル酸を反応させて得られた非晶性ポリエステルポリオール、数平均分子量;3,500
「PEt−1」;ポリプロピレングリコール、数平均分子量;2,000
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物である実施例1〜7は、アルミニウム板に対して優れた初期クリープ性及び接着強度を有することが分かった。
一方、比較例1〜3は、ポリマー(A−1)を用いない態様であるが、いずれもアルミニウム板に対する接着強度が不充分であった。

Claims (7)

  1. 2個以上のチオール基を有するポリマー(A−1)、ポリオール(A−2)、及び、ポリイソシアネート(B)を反応させて得られるウレタンプレポリマーを含有することを特徴とする湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物。
  2. 前記ポリマー(A−1)が、ポリサルファイド結合を有するものである請求項1記載の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物。
  3. 前記ポリマー(A−1)が、下記一般式(1)で示されるものである請求項1記載の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物。
    Figure 2016121213
    (式(1)中、Rは、COCHOC又は炭素原子数1〜12のアルキレン基を示し、xは1〜5の整数を示し、nは1〜100の繰り返し単位の平均値を示す。)
  4. 前記ポリマー(A−1)の使用量が、前記ポリマー(A−1)、前記ポリオール(A−2)、及び、前記ポリイソシアネート(B)の合計中、0.1〜20質量%の範囲である請求項1記載の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物。
  5. 前記ポリオール(A−2)が、ポリエステルポリオール、及び/又は、ポリエーテルポリオールを含有するものである請求項1記載の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を湿気硬化させて得られることを特徴とする接着剤。
  7. 金属基材、及び、請求項6記載の接着剤層を有することを特徴とする積層体。
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