JP6459459B2 - 湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、耐バブリング性、及び、表面平滑性に優れる湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物を提供することである。
従来から建材分野では、美観の向上や耐久性の付与の点から、木材、合板、MDF(ミディアム デンシティ ファイバーボード)、パーチクルボード等を基材とし、その表面に装飾的な色や模様を有する化粧シートを貼り合せた化粧造作部材が使用されており、前記基材と化粧シートとの貼り合せには、湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物が使用されている。
前記化粧造作部材の製造に使用可能な湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物としては、例えば、数平均分子量が500〜8,000のポリエステルポリオールからなる高分子ポリオールと過剰の有機ポリイソシアネートとを反応させてなるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー20〜80質量%、粘着付与樹脂10〜80質量%、ワックス類0.1〜8質量%およびシリコーンオイル0.01〜4質量%からなる湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献1を参照。)。
しかしながら、前記湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物を、例えば、表面に光沢を有する、いわゆる鏡面化粧シートの貼り合せに使用した場合には、前記湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物を高温養生する際に、湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物の硬化物中に炭酸ガスによる発泡が発生し残存する問題(耐バブリング性の不良))があり、このバブリングにより鏡面化粧シートの表面平滑性が損なわれるとの問題があった。
特開2001−11419号公報
本発明が解決しようとする課題は、耐バブリング性、及び、表面平滑性に優れる湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物を提供することである。
本発明は、ポリブタジエンポリオール(a1−1)及び/又は水素化ポリブタジエンポリオール(a1−2)、脂肪族ポリエステルポリオール(a2)、及び、脂環式ポリエステルポリオール(a3)を含むポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とを反応させて得られるウレタンプレポリマーを含有することを特徴とする湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物を提供するものである。
本発明の湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物は、耐バブリング性、及び、表面平滑性に優れるものであるため、建材、製本、車両用部材等の製造に使用する接着剤、フィルム、ガスケット、コーティング材、封止材、ポッティング材等の製造などの様々な用途で使用可能である。
本発明の湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物は、ポリブタジエンポリオール(a1−1)及び/又は水素化ポリブタジエンポリオール(a1−2)、脂肪族ポリエステルポリオール(a2)、及び、脂環式ポリエステルポリオール(a3)を含むポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とを反応させて得られるウレタンプレポリマーを含有するものである。
前記ポリブタジエンポリオール(a1−1)及び前記水素化ポリブタジエンポリオール(a1−2)は、優れた耐バブリング性を発現するためのものであり、少なくとも1種は必須の成分である。前記ポリブタジエンポリオール(a1−1)及び/又は前記水素化ポリブタジエンポリオール(a1−2)を用いることにより耐バブリング性が良好となる理由としては、そのオレフィン骨格に起因する炭酸ガスの良好な透過性が考えられる。更に、前記ポリブタジエンポリオール(a1−1)は柔軟性にも優れるため、低温時の接着性の向上にも寄与する。
前記ポリブタジエンポリオール(a1−1)は、ポリブタジエンの両末端に水酸基を有するものであり、例えば、日本曹達株式会社製「NISSO−PB G」シリーズ、出光興産株式会社製「Poly bd」等を市販品として入手することができる。
前記水素化ポリブタジエンポリオール(a1−2)は、水素化ポリブタジエンの両末端に水酸基を有するものであり、例えば、日本曹達株式会社製「NISSO−PB GI」シリーズ等を市販品として入手することができる。
前記ポリブタジエンポリオール(a1−1)及び前記水素化ポリブタジエンポリオール(a1−2)の数平均分子量としては、耐バブリング性および低温時の接着性をより一層向上できる点から、700〜5,000の範囲であることが好ましく、800〜3,500の範囲がより好ましい。なお、前記ポリブタジエンポリオール(a1−1)及び前記水素化ポリブタジエンポリオール(a1−2)の数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により、下記の条件で測定した値を示す。
測定装置:高速GPC装置(東ソー株式会社製「HLC−8220GPC」)
カラム:東ソー株式会社製の下記のカラムを直列に接続して使用した。
「TSKgel G5000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G4000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G3000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G2000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
検出器:RI(示差屈折計)
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL(試料濃度0.4質量%のテトラヒドロフラン溶液)
標準試料:下記の標準ポリスチレンを用いて検量線を作成した。
(標準ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−550」
前記ポリブタジエンポリオール(a1−1)及び前記水素化ポリブタジエンポリオール(a1−2)の合計量としては、耐バブリング性及び低温時の接着性の点から、前記ポリオール(A)中10〜50質量%の範囲であることが好ましく、20〜45質量%の範囲がより好ましい。
前記脂肪族ポリエステルポリオール(a2)は、後述する脂環式ポリエステルポリオール(a3)と組合せ用いることにより、湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物の硬化物の炭酸ガスによる変形を抑止し、優れた表面平滑性を得ることができる。
前記脂肪族ポリエステルポリオール(a2)としては、例えば、水酸基を有する化合物と多塩基酸との反応物を用いることができる。
前記水酸基を有する化合物としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ドデカンジオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセリン等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも結晶性を高め、表面平滑性及び初期強度をより一層向上できる点から、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、及び、ドデカンジオールからなる群より選ばれる1種以上の化合物を用いることが好ましい。
前記多塩基酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、1,12−デカン二酸等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも表面平滑性及び初期強度をより一層向上できる点から、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、及び、ドデカン二酸からなる群より選ばれる1種以上の多塩基酸を用いることが好ましく、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカン二酸からなる群より選ばれる1種以上の多塩基酸を用いることがより好ましい。
前記脂肪族ポリエステルポリオール(a2)の数平均分子量としては、表面平滑性及び初期強度の点から、500〜10,000の範囲が好ましく、800〜5,000の範囲がより好ましい。なお、前記脂肪族ポリエステルポリオール(a2)の数平均分子量は、前記ポリブタジエンポリオール(a1−1)及び前記水素化ポリブタジエンポリオール(a1−2)の数平均分子量と同様に測定して得られた値を示す。
前記脂肪族ポリエステルポリオール(a2)の使用量としては、表面平滑性及び初期強度をより一層向上できる点から、ポリオール(A)中10〜50質量%の範囲であることが好ましく、30〜45質量%の範囲がより好ましい。
前記脂環式ポリエステルポリオール(a3)としては、例えば、脂環式ポリオールと脂肪族ポリカルボン酸(又はその酸誘導体)とを反応させて得られたもの;脂肪族ポリオールと脂環式ポリカルボン酸(又はその酸誘導体)とを反応させて得られたもの等を用いることができる。
前記脂環式ポリオールとしては、例えば、シクロペンタンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA、及びこれらの脂環式ポリオールにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを付加させた付加物などを用いることができる。これらの脂環式ポリオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記脂肪族ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチルプロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等を用いることができる。これらの脂肪族ポリオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記脂環式ポリカルボン酸としては、例えば、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸等を用いることができる。これらの脂環式ポリカルボン酸は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記脂肪族ポリカルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカン二酸、ドデカン二酸、エイコサ二酸、シトラコン酸、イタコン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸などの炭素数4〜12の脂肪族ポリカルボン酸等を用いることができる。 これらの脂肪族ポリカルボン酸は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記脂環式ポリエステルポリオール(a3)の数平均分子量としては、表面平滑性及び初期強度の点から、500〜10,000の範囲が好ましく、800〜5,000の範囲がより好ましい。なお、前記脂環式ポリエステルポリオール(a3)の数平均分子量は、前記ポリブタジエンポリオール(a1−1)及び前記水素化ポリブタジエンポリオール(a1−2)の数平均分子量と同様に測定して得られた値を示す。
前記脂環式ポリエステルポリオール(a3)の使用量としては、表面平滑性及び初期強度をより一層向上できる点から、ポリオール(A)中5〜40質量%の範囲であることが好ましく、10〜30質量%の範囲がより好ましい。
前記ポリオール(A)としては、前記ポリブタジエンポリオール(a1−1)及び/又は水素化ポリブタジエンポリオール(a1−2)、脂肪族ポリエステルポリオール(a2)、及び、脂環式ポリエステルポリオール(a3)を必須成分として含有するが、必要に応じてその他のポリオールを併用してもよい。
前記その他のポリオールとしては、例えば、ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール、ダイマージオール、ポリイソプレンポリオール等を用いることができる。これらのポリオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ポリイソシアネート(B)としては、例えば、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環族ポリイソシアネートなどを用いることができる。これらのポリイソシアネートは単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、反応性及び機械的強度の点から、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネートを用いることが好ましい。
前記ウレタンプレポリマーは、空気中やウレタンプレポリマーが塗布される筐体、被着体、鋳型、金型等に存在する水分と反応して架橋構造を形成しうるイソシアネート基をポリマー末端や分子内に有する。
前記ウレタンプレポリマーの製造方法としては、例えば、前記ポリイソシアネート(B)の入った反応容器に、前記ポリオール(A)の混合物を滴下した後に加熱し、前記ポリイソシアネート(B)の有するイソシアネート基が、前記ポリオール(A)の有する水酸基に対して過剰となる条件で反応させることによって製造することができる。
前記ウレタンプレポリマーを製造する際の、前記ポリイソシアネート(B)が有するイソシアネート基と前記ポリオール(A)が有する水酸基の当量比([NCO/OH])としては、機械的強度をより一層向上できる点から、1.1〜5の範囲であることが好ましく、1.5〜3の範囲がより好ましい。
以上の方法によって得られるウレタンプレポリマーのイソシアネート基含有率(以下、「NCO%」と略記する。)としては、耐バブリング性及び機械的強度をより一層向上できる点から、1.1〜10%の範囲が好ましく、1.5〜5%の範囲がより好ましい。なお、前記ウレタンプレポリマーのイソシアネート基含有率は、JISK1603−1:2007に準拠し、電位差滴定法により測定した値を示す。
前記ウレタンプレポリマー(A)の粘度としては、機械的強度をより一層向上できる点から、120℃における溶融粘度が1,000〜50,000mPa・sの範囲であることが好ましく、2,000〜10,000mPa・sの範囲であることがより好ましい。なお、前記120℃における溶融粘度は、コーンプレート粘度計(ICI製、20Pコーン)で測定した値を示す。
本発明の湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物は、前記ウレタンプレポリマーを必須成分として含有するものであるが、必要に応じてその他の添加剤を含有してもよい。
前記その他の添加剤としては、例えば、加水分解性シリル基を有するウレタン化合物(C)、シランカップリング剤、酸化防止剤、粘着付与剤、可塑剤、安定剤、充填材、染料、顔料、蛍光増白剤、シランカップリング剤、ワックス等を用いることができる。これらの添加剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、耐バブリング性を一層向上できる場合があることや、湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物の硬化物を50μm以上の厚膜にする場合には、内部での湿気硬化性をより一層向上できることから、加水分解性シリル基を有するウレタン化合物(C)を含有することが好ましい。
前記加水分解性シリル基を有するウレタン化合物(C)としては、例えば、ポリオールとポリイソシネートとの反応により得られるウレタン結合、及び、加水分解性シリル基を有するものであり、その他の反応性基を有しないものである。
前記ポリオールとしては、前記ポリオール(A)と同様のものを用いることができる。また前記ポリイソシアネートとしては、前記ポリイソシアネート(B)と同様のものを用いることができる。
前記ウレタン化合物(C)としては、化合物の親水性を高め、湿気を湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物層内部まで浸透させやすく、前記層内部での湿気硬化性をより一層向上できる点及び耐バブリング性をより一層向上できる点から、ポリエーテルポリオール残基を有するものを用いることが好ましい。
また、前記ウレタン化合物(C)としては、前記層内部での湿気硬化性及び耐バブリング性をより一層向上できる点から、ヘキサメチレンジイソシアネート残基を有するものを用いることが好ましい。
前記加水分解性シリル基としては、例えば、トリメトキシγ−プロピルシリル基、ジメトキシγ−プロピルシリル基等が挙げられる。
前記ウレタン化合物(C)の粘度としては、前記層内部での湿気硬化性及び耐バブリング性をより一層向上できる点から、5,000〜50,000mPa・sの範囲であることが好ましく、6,000〜30,000の範囲がより好ましい。なお、前記ウレタン化合物(C)の粘度は25℃でB型粘度計(回転数;12rpm)にて測定した値を示す。
前記ウレタン化合物(C)としては、「VORASIL602」、「VORASIL604」(ダウ・ケミカル社製)等を市販品として入手することができる。
前記ウレタン化合物(C)を用いる場合の使用量としては、前記層内部での湿気硬化性及び耐バブリング性をより一層向上できる点から、湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物中1〜20質量%の範囲であることが好ましい。
以上、本発明の湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物は、耐バブリング性、及び、表面平滑性に優れるものであるため、建材、製本、車両用部材等の製造に使用する接着剤、フィルム、ガスケット、コーティング材、封止材、ポッティング材等の製造などの様々な用途で使用可能である。
本発明の湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物の硬化物を得る方法としては、例えば、前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を用いて、下記するような基材とシート又はフィルムとを貼り合わせ、湿気硬化させる方法が挙げられる。
前記基材としては、例えば、合板、MDF(ミディアム デンシティ ファイバーボード)、パーチクルボード等の木質基材やアルミ、鉄等の金属基材などを用いることができる。また、前記基材は、溝部、R部、逆R部等の複雑な形状の部位を有していてもよい。
前記シート又はフィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリカーボネート、塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂を用いて得られたシート又はフィルムや、紙、金属箔、突板等を用いることができる。
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を用いて、前記基材と前記シート等とを貼り合わせる方法としては、例えば前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を60〜150℃の範囲に加熱することで溶融させ、ロールコーター、スプレーコーター、T−ダイコーター、ナイフコーター等を用いて基材上に塗布し、その塗布面に前記シート等を貼り合わせるか、又は前記ロールコーター等を用いて前記シート等の上に塗布し、その塗布面に前記基材を貼り合わせて、ロールプレス、フラットプレス、ベルトプレス等の方法で前記基材の形状に合わせて適宜、圧着させる方法を用いることができる。
前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物の硬化物層の厚さとしては、用途に応じて適宜決定されるが、例えば、10〜200μmの範囲である。
以下、実施例を用いて、本発明をより詳細に説明する。
[実施例1]
温度計、撹拌機、不活性ガス導入口及び還流冷却器を備えた四口フラスコに、日本曹達株式会社製ポリブタジエンポリオール「NISSO−PB G−3000」(数平均分子量3,000、以下「G−3000」と略記する。)33質量部、結晶性ポリステルポリオール(ドデカン二酸及び1,6−ヘキサンジオーを反応させたもの、数平均分子量;3,500、以下「結晶性PEs−1」と略記する。)31質量部、脂環式ポリエステルポリオール(ネオペンチルグリコール及びシクロヘキシルジカルボン酸を反応させたもの、数平均分子量1,000、以下「脂環式PEs−1」と略記する。)17質量部を仕込み、減圧条件下で水分含有率が0.05質量%以下となるまで脱水した。
次いで、容器内温度70℃に冷却後、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、「MDI」と略記する。)18質量部を加え、100℃まで昇温して、イソシアネート基含有率が一定となるまで約3時間反応させて、NCO%;3.1のウレタンプレポリマーを含有する湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物を得た。
[実施例2〜3、比較例1〜3]
用いるポリオールの種類及び/又は量を表1に示す通りに変更した以外は、実施例1と同世にして湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物を得た。
[実施例4]
温度計、撹拌機、不活性ガス導入口及び還流冷却器を備えた四口フラスコに、G−3000を31量部、結晶性PEs−1を26質量部、脂環式PEs−1を15質量部を仕込み、減圧条件下で水分含有率が0.05質量%以下となるまで脱水した。
次いで、容器内温度70℃に冷却後、MDIを18質量部、及び、ダウ・ケミカル社製「VORASIL604」を10質量部加え、100℃まで昇温して、イソシアネート基含有率が一定となるまで約3時間反応させて、NCO%;3.2のウレタンプレポリマーを含有する湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物を得た。
[実施例5]
用いるポリオールの種類及び/又は量を表1に示す通りに変更した以外は、実施例4と同世にして湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物を得た。
[耐バブリング性の評価方法]
実施例及び比較例で得られた湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物を110℃に加熱溶融させ、厚さ100μmのPETフィルムに80μmの厚さで塗工し、その上に厚さ100μmのPETフィルムを貼り合せ、温度40℃、湿度90%RHの環境下で2時間養生した後、目視で積層体の発泡の有無を確認し、以下のように評価した。
「T」;気泡が確認されない。
「F」;気泡が一部でも確認される。
[表面平滑性の評価]
実施例及び比較例で得られた湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物を110℃に加熱溶融させ、厚さ100μmのPETフィルムに80μmの厚さで塗工し、その上にMDFを貼り合せ、温度23℃、湿度50%RHの環境下で24時間養生し、その後の積層体の保油面平滑性をPTEフィルム上から目視で確認し、以下のように評価した。
「T」;凹凸やうねり、浮き等がない。
「F」;凹凸、うねり又は浮きが一部でも確認される。
Figure 0006459459
表1中の略語について説明する。
「GI−3000」;日本曹達株式会社性水素化ポリブタジエンポリオール「NISSO−PB GI−3000」(数平均分子量3,000)
「脂肪族PEs−2」;ドデカン二酸及びドデカンジオールを反応させたもの(数平均分子量1,000)
「PPG2000」;ポリプロピレングリコール(数平均分子量2,000)
本発明の湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物である実施例1〜5は、耐バブリング性及び表面平滑性に優れることが分かった。
一方、比較例1は、ポリブタジエンポリオール(a1−1)及び水素化ポリブタジエンポリオール(a1−2)を用いない態様であるが、耐バブリング性及び表面平滑性が不良であった。
比較例2は、脂肪族ポリエステルポリオール(a2)を用いない態様であるが、耐バブリング性及び表面平滑性が不良であった。
比較例3は、脂環式ポリエステルポリオール(a3)を用いない態様であるが、表面平滑性が不良であった。

Claims (3)

  1. ポリブタジエンポリオール(a1−1)及び/又は水素化ポリブタジエンポリオール(a1−2)、脂肪族ポリエステルポリオール(a2)、及び、脂環式ポリエステルポリオール(a3)を含むポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とを反応させて得られるウレタンプレポリマーを含有する湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物であり、
    前記ポリブタジエンポリオール(a1−1)及び前記水素化ポリブタジエンポリオール(a1−2)の合計量が、前記ポリオール(A)中10〜50質量%の範囲であり、
    前記脂肪族ポリエステルポリオール(a2)の使用量が、前記ポリオール(A)中10〜50質量%の範囲であり、
    前記脂環式ポリエステルポリオール(a3)の使用量が、前記ポリオール(A)中5〜40質量%の範囲であることを特徴とする湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物
  2. 前記ポリブタジエンポリオール(a1−1)及び水素化ポリブタジエンポリオール(a1−2)の数平均分子量が、それぞれ700〜5,000の範囲である請求項1記載の湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物。
  3. 加水分解性シリル基を有するウレタン化合物(C)を更に含有するものである請求項1記載の湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物。
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