JP2016120851A - 乗物用シート - Google Patents

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昌彦 尾沼
佑基 門野
Yuki Kadono
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Abstract

【課題】シートヒータにより、シートの着座面をきめ細かく快適に加温することにある。【解決手段】被押圧部11,13が、第一エリアCA1,BA1と、第一エリアCA1,BA1の周りに配置してそれに隣接する第二エリアCA2,BA2と、第一エリアCA1,BA1と第二エリアCA2,BA2以外の部分に配置する第三エリアCA3,BA3に区分けされ、シートヒータによって、第一エリアCA1,BA1と第二エリアCA2,BA2と第三エリアCA3,BA3の各温度をこれら各エリアの間に温度差を設けつつ調節可能とされるとともに、第一エリアCA1,BA1の温度が最も高く設定され、第二エリアCA2,BA2の温度が最も低く設定される。【選択図】図2

Description

本発明は、シートパッドと、シートカバーと、これらの間に介装されてシートカバーの着座面を加温可能な面状のシートヒータとを備えた乗物用シートに関する。
この種の乗物用シートとして、シートクッションと、シートバックと、面状のシートヒータを備えた乗物用シートが公知である(特許文献1を参照)。シートクッションとシートバックは、各々、乗員を弾性的に支持するシートパッドと、シートパッドを被覆するシートカバーを有する。各シートパッドの中央にはそれぞれ凸部が形成されており、この凸部が乗員の後正中線に対面する箇所に配置する。またシートヒータは、通電により発熱する可撓性を備えた面状発熱体であり、ヒータ線を帯状の基布に蛇行配設して形成される。そして公知技術では、シートヒータを、シートパッドとシートカバーの間に介装しつつ、凸部の形成位置である乗員の後正中線に沿って配置する。こうしてシートヒータにより、乗員の後正中線のみを加温することで、加熱エネルギーを少なくして省エネ効果に優れる構成となる。
特開2009−247634号公報
ところで乗物用シートの分野では、乗員の身体に熱を感じやすい部分とそうでない部分があることなどを考慮して、乗員を局所的に加温するなどのきめ細かな制御が求められる。しかし公知技術では、シートヒータが、凸部の形成位置に沿って配置されており、乗員の後正中線を広範囲且つ一律に加温する構成である。このため公知技術の構成では、例えば乗員の後正中線を部分的にまたは局所的に加温するにはやや不向きの構成であった。また公知技術では、シートヒータの配置箇所と非配置箇所の間に極端な温度差が生じるなどして、やや快適性に劣る構成になりがちであった。本発明は上述の点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、シートヒータにより、シートの着座面をきめ細かく快適に加温することにある。
上記課題を解決するための手段として、第1発明の乗物用シートは、乗員を弾性的に支持するシートパッドと、シートパッドを被覆するシートカバーと、通電により発熱する面状のシートヒータとを備える。そしてシートカバーの着座面が、乗員の着座時を基準として乗員から押圧される被押圧部を有し、被押圧部が、シートパッドとシートカバーの間に介装されたシートヒータにて加温可能である。この種の構成では、シートヒータにより、シートの着座面である被押圧部をきめ細かく快適に加温できることが望ましい。
そこで本発明では、被押圧部が、第一エリアと、第一エリアの周りに配置してそれに隣接する第二エリアと、第一エリアと第二エリア以外の部分に配置する第三エリアに区分けされており、被押圧部をきめ細かく加温可能な構成である。そしてシートヒータによって、第一エリアと第二エリアと第三エリアの各温度をこれら各エリアの間に温度差を設けつつ調節可能とするとともに、第一エリアの温度が最も高く設定され、第二エリアの温度が最も低く設定される。本発明では、シートヒータにより全エリアを加温することで、被押圧部が全体的に加温されて同部内に過度の温度差が生じることを好適に回避することができる。その上で第一エリアと第二エリアの温度差を大きくすることにより、乗員に対して第一エリアの体感温度を高く感じさせることが可能となる。
本発明に係る第1発明によれば、シートヒータにより、シートの着座面をきめ細かく快適に加温させることができる。
乗物用シートの斜視図である。 被押圧部とそのエリアを示す乗物用シートの斜視図である。 第一シートヒータの概略正面図である。 第二シートヒータの概略正面図である。 乗員の骨格の一部を示す模式図である。 乗物用シートの一部を示す概略図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図1〜図6を参照して説明する。各図には、適宜、乗物用シート前方に符号F、乗物用シート後方に符号B、乗物用シート上方に符号UP、乗物用シート下方に符号DW、乗物用シート右方に符号R、乗物用シート左方に符号Lを付す。図1の乗物用シート2は、シートクッション4と、シートバック6と、ヘッドレスト8を有する。これらシート構成部材は、各々、シート骨格をなすシートフレーム(4F,6F,8F)と、シート外形をなすシートパッド(4P,6P,8P)と、シートパッドを被覆するシートカバー(4S,6S,8S)を有する。本実施例では、シートクッション4の後部にシートバック6の下部が起倒可能に連結するとともに、起立状態のシートバック6の上部にヘッドレスト8が配設される。
そしてシートクッション4は、図1及び図2を参照して、上述の基本構成4F,4P,4Sと、第一シートヒータSH1と、複数の被押圧部11,12r,12lを有する(各部材等の詳細は後述)。またシートバック6も、上述の基本構成6F,6P,6Sと、第二シートヒータSH2と、複数の被押圧部13,14r,14lを有する(各部材等の詳細は後述)。ここで各被押圧部(詳細後述)は、着座時の乗員から押圧を受ける各シートカバー4S,6Sの着座面部分である。そして後述するように被押圧部の一部(11,13)を各シートヒータSH1,SH2にて加温するのであるが、この種のシート構成では、各シートヒータSH1,SH2により、シートの着座面である各被押圧部の一部(11,13)をきめ細かく快適に加温できることが望ましい。そこで本実施例では、後述の構成にて、各被押圧部の一部(11,13)をきめ細かく快適に加温させることとした。以下、各構成について詳述する。
[シートクッション]
シートクッション4は、図1及び図2を参照して、シートカバー4Sを、シートフレーム4F上のシートパッド4Pに被覆することで形成される(各図では、シートカバーのみが表面に現れて図示される)。ここでシートフレーム4F(図示省略)は、シートクッション4の外形形状に倣った形状の枠体であり、剛性に優れる素材(金属や硬質樹脂など)にて形成できる。またシートカバー4Sは、後述するシートパッド4Pの着座側を被覆して着座面を形成する面材であり、複数の被押圧部11,12r,12l(詳細後述)が形成される。なおシートカバー4Sの材質は特に限定しないが、布帛(織物,編物,不織布)や皮革(天然皮革,合成皮革)を例示できる。
そしてシートパッド4P(図示省略)は、シート外形をなして乗員を弾性的に支持する部材であり、ポリウレタンフォーム(密度:10kg/m3〜40kg/m3)等の発泡樹脂で形成できる。本実施例のシートパッド4Pは、上面視で略矩形状をなしており、図1を参照して、天板メイン部4aと、天板サイド部4bを有する。天板メイン部4aは、シート幅方向におけるシートパッド4P中央の部位であり乗員の着座が可能である。また天板サイド部4bは、天板メイン部4aの側方に配置する凸部位であり、例えばコーナリング走行時に乗員の側部を支持できる。
[被押圧部]
シートクッション4の被押圧部は、図2を参照して、着座状態の乗員から押圧される着座面の部位であり、本発明の被押圧部に相当する第一被押圧部11と、第二被押圧部12r,12lを有する。第一被押圧部11は、通常走行時に臀部や脚部等の乗員身体部から押圧される部位であり、天板メイン部4aの着座面に形成される。この第一被押圧部11は、専ら臀部から押圧される後部が上面視で略矩形とされ、専ら脚部から押圧される前部が二股に分かれながらシート前方に延びる。また第二被押圧部12r,12lは、コーナリング走行時などに乗員から押圧される部位であり、各天板サイド部4bの内面に形成され且つシート前後方向に長尺な略矩形状とされる。
[第一エリア・第二エリア・第三エリア]
そして第一被押圧部11は、図2を参照して、乗員身体部の中で熱を感じやすい部分(本実施例では図5で示す乗員CMの仙骨50)があることを考慮して、第一エリアCA1と第二エリアCA2と第三エリアCA3に区分けできる。ここで図5を参照して、乗員CMの仙骨50は、脊椎の下部に配置する三角形状の骨であり、乗員が体感的に熱を感じやすい部分である。そこで本実施例の第一エリアCA1は、図2及び図6を参照して、第一被押圧部11の後部中央に形成された上面視で略円形の部位であり、仙骨50の下方でそれに対面可能に配置する。また第二エリアCA2は、図2を参照して、第一エリアCA1の周りに配置してそれに隣接する部位であり、本実施例では、第一エリアCA1を除く第一被押圧部11の後部略全面に形成される。そして第三エリアCA3は、第一エリアCA1と第二エリアCA2以外の部分に配置する部位であり、本実施例では、第一被押圧部11の前部略全面に形成される。
[第一シートヒータ]
第一シートヒータSH1は、図1及び図3を参照して、通電により発熱可能であり、典型的にシート状又はマット状の面材である。本実施例の第一シートヒータSH1は、天板メイン部4aと略同形同寸の面材であり、ヒータ線30と、本体をなす基材31と、サーモスタット32と、複数のリード線34a〜34dと、一対のコネクタ36a,36bを備える。ここで基材31の材質は特に限定しないが、布帛や皮革や軟質樹脂などの可撓性を備える材質で形成されることが好ましい。そして第一シートヒータSH1の基材31の一面に、単線からなるヒータ線30と、サーモスタット32が取付けられる(これら各部材の詳細は後述)。またヒータ線30の両端は、一対のリード線34a,34bを介して第一シートヒータSH1外のコネクタ36aに電気的につなげられる。これら一対のリード線34a,34bは、途中で他の一対のリード線34c,34dを介して、他のコネクタ36bに電気的につながる。そしてコネクタ36a又は他のコネクタ36bを電源(図示省略)に電気的につなげてヒータ線30に通電することにより、第一シートヒータSH1を発熱させることができる。なお図示しないECU等の制御部を介して、ヒータ線30に対する電源の電力供給量を制御することにより、ヒータ線30の発熱量や温度をコントロールすることもできる。
ここでサーモスタット32は、ヒータ線30の通電状態を制御する部材である。この種のサーモスタット32として、バイメタル式、電子式、油圧式及びロッド・チューブ式のサーモスタット32を例示でき、なかでも低コスト且つ構造の簡易なバイメタル式のサーモスタット32が好ましい。このバイメタル式のサーモスタット32を、第一シートヒータSH1上のヒータ線30の一部に密着させて取付けることで、ヒータ線30に対する通電と非通電の切り替えが可能となる。
またヒータ線30は、通電により発熱可能な線材であり、この種の線材として、銅やアルミニウムなどの金属の糸材、ニクロム線などの合金の糸材、メッキ線材、炭素繊維のフィラメントを例示できる。メッキ線材は、非導電性又は導電性の芯材となる線材と、金属又は合金のメッキ層を有する。また炭素繊維とは、ポリアクリロニトリル系炭素繊維(PAN系炭素繊維)やピッチ系炭素繊維である。なお第一シートヒータSH1に対するヒータ線30の取付け方法は特に限定しないが、縫付けや接着や融着、織込みや編込み等の手法を適宜選択できる。すなわちヒータ線30を、縫付けや接着や融着にて第一シートヒータSH1の基材31に取付けることができ、織込みや編込みにて基材31の構成糸の一部として使用することもできる。
そしてヒータ線30は、図3を参照して、上面視で略U字状をなして第一シートヒータSH1の基材31上に配置しており、ヒータ線30の両端が、第一シートヒータSH1の後端中央で各リード線34a,34bにつながる。そして第一シートヒータSH1には、その上でヒータ線30が適宜のピッチで蛇行することで、第一加熱部31aと、第二加熱部31bと、第三加熱部31cが形成される。第一加熱部31aは、ヒータ線30が小刻みに蛇行してその線間ピッチが最も狭い部位であり、第一シートヒータ配設時を基準として第一エリアCA1に対面配置してそれを加温する。この第一加熱部31aは、第一シートヒータSH1内で単位面積当たりのヒータ線線長が最も長く(ヒータ線量が最も多く)されることで最も高温で発熱可能である。また第二エリアCA2は、ヒータ線30が大きく蛇行して線間ピッチが最も広い部位であり、第一シートヒータ配設時を基準として第二エリアCA2に対面配置してそれを加温する。この第二加熱部31bは、単位面積当たりのヒータ線線長が最も短く(ヒータ線量が最も少なく)されることで最も低温で発熱可能である。そして第三加熱部31cは、第一シートヒータ配設時を基準として各第三エリアCA3に対面配置してそれを加温する部位である。この第三加熱部31cは、第二加熱部31bに比してヒータ線30の線間ピッチが狭く、単位面積当たりのヒータ線線長が第二加熱部31bに比して長くされる。
[シートバック]
シートバック6の基本的な構成は、図1を参照して、シートクッション4の基本的な構成と略同一である。そこでシートバック6の構成中、シートクッション4の構成と略同一の構成についてはシートクッション4の構成と対応する符号を付すことで詳細な説明を省略する。そしてシートバック6(シートパッド6P)の天板メイン部6aと天板サイド部6bに、図2を参照して、後述する複数の被押圧部13,14r,14lが形成される。
[被押圧部]
シートバック6の被押圧部は、図2を参照して、着座状態の乗員から押圧される着座面の部位であり、本発明の被押圧部に相当する第三被押圧部13と、第四被押圧部14r,14lを有する。第三被押圧部13は、通常走行時に腰部や肩部等の乗員身体部から押圧される部位であり、天板メイン部6aの着座面に形成される。この第三被押圧部13は、正面視で略矩形の部位であり、天板メイン部6aの下部から上部にいたる部分に形成される。また第四被押圧部14r,14lは、コーナリング走行時などに乗員から押圧される部位である。これら第四被押圧部14r,14lは、各々、シートバック起立時を基準として、各天板サイド部6bの内面に形成され且つシート上下方向に長尺な略矩形状とされる。
[第一エリア・第二エリア・第三エリア]
そして第三被押圧部13は、図2を参照して、乗員身体部の中で熱を感じやすい部分(本実施例では図5で示す乗員CMの仙骨50)があることを考慮して、第一エリアBA1と第二エリアBA2と第三エリアBA3に区分けできる。そして本実施例の第一エリアBA1は、図2及び図6を参照して、第三被押圧部13の下部中央に形成された正面視で略円形の部位であり、仙骨50の後方でそれに対面可能に配置する。また第二エリアBA2は、図2を参照して、第一エリアBA1の周りに配置してそれに隣接する部位であり、本実施例では、第一エリアBA1を除く第三被押圧部13の下部から上部に至る途中までの部分(後述の第三エリアBA3の直下)に形成される。そして第三エリアBA3は、第一エリアBA1と第二エリアBA2以外の部分に配置する部位であり、本実施例では、第三被押圧部13の上部両側にそれぞれ形成される。
[第二シートヒータ]
第二シートヒータSH2は、図1及び図4を参照して、通電により発熱可能な面材である。本実施例の第二シートヒータSH2は、天板メイン部6aと略同形同寸の面材であり、第一シートヒータSH1と略同一構成(ヒータ線40,基材41,サーモスタット42,一対のリード線44a,44b,コネクタ46)を備える。そして第二シートヒータSH2の基材41の一面に、単線からなるヒータ線40と、サーモスタット42が設けられる(ヒータ線40の配設状態の詳細は後述)。またヒータ線40の両端は、一対のリード線44a,44bを介して第二シートヒータSH2外のコネクタ46に電気的につながる。そしてコネクタ46を電源(図示省略)に電気的につなげてヒータ線40に通電することにより、第二シートヒータSH2を発熱させることができる。
そしてヒータ線40は、図4を参照して、上面視で略U字状をなして第二シートヒータSH2の基材41上に配置しており、ヒータ線40の両端が、第二シートヒータSH2の下端中央で各リード線44a,44bにつながる。そして第二シートヒータSH2には、その上でヒータ線40が適宜のピッチで蛇行することで、第四加熱部41aと、第五加熱部41bと、第六加熱部41cが形成される。第四加熱部41aは、ヒータ線40が小刻みに蛇行してその線間ピッチが最も狭い部位であり、第二シートヒータ配設時を基準として第一エリアBA1に対面配置してそれを加温する。この第四加熱部41aは、第二シートヒータSH2内で単位面積当たりのヒータ線線長が最も長くされることで最も高温で発熱可能である。また第二エリアBA2は、ヒータ線40が大きく蛇行して線間ピッチが最も広い部位であり、第二シートヒータ配設時を基準として第二エリアBA2に対面配置してそれを加温する。この第五加熱部41bは、単位面積当たりのヒータ線線長が最も短くされることで最も低温で発熱可能である。そして第六加熱部41cは、第二シートヒータ配設時を基準として各第三エリアBA3に対面配置してそれを加温する部位である。この第六加熱部41cは、第五加熱部41bに比してヒータ線40の線間ピッチが狭く、単位面積当たりのヒータ線線長が第五加熱部41bに比して長くされる。
[シートヒータの配設作業]
図1〜図4を参照して、第一シートヒータSH1を天板メイン部4aに配置しつつシートパッド4Pとシートカバー4Sの間に介装する。このとき第一シートヒータSH1の第一加熱部31aを第一エリアCA1に対面配置し、第二加熱部31bを、第二エリアCA2に対面配置し、第三加熱部31cを、第三エリアCA3に対面配置する。そして本実施例では、第一エリアCA1が、仙骨50の下方でそれに対面可能に配置する。また同様に第二シートヒータSH2を天板メイン部6aに配置しつつシートパッド6Pとシートカバー6Sの間に介装する。このとき第二シートヒータSH2の第四加熱部41aを第一エリアBA1に対面配置し、第五加熱部41bを、第二エリアBA2に対面配置し、第六加熱部41cを、第三エリアBA3に対面配置する。そして本実施例では、第一エリアBA1が、仙骨50の後方でそれに対面可能に配置する。こうして各シートヒータSH1,SH2を所定の位置に配置しつつ、これらのヒータ線30,40を図示しない電源に電気的につなげて通電により発熱可能とする。
[各シートヒータによる被押圧部の加温]
図1及び図2を参照して、第一シートヒータSH1と第二シートヒータSH2にて、対応する被押圧部11,13をそれぞれ加温するのであるが、この種の構成では、各被押圧部11,13をきめ細かく快適に加温できることが望まれる。そこで本実施例では、図2を参照して、第一被押圧部11を、第一エリアCA1と第二エリアCA2と第三エリアCA3に区分けして、第一被押圧部11をきめ細かく加温可能な構成とする。そして図2及び図3を参照して、第一シートヒータSH1に複数の加熱部31a〜31cを設けて、各エリアCA1〜CA3の各温度を、これら各エリアの間に温度差を設けつつ調節可能な構成とする。また同様に第三被押圧部13を、第一エリアBA1と第二エリアBA2と第三エリアBA3に区分けする。そして第二シートヒータSH2に複数の加熱部41a〜41cを設けて、各エリアBA1〜BA3の各温度を、これら各エリアの間に温度差を設けつつ調節可能な構成とする。
その上で第一エリアCA1,BA1の温度が最も高く設定可能とされ、第二エリアCA2,BA2の温度が最も低く設定可能とされる。こうすることで図6を参照して、最も温度の高い第一エリアCA1,BA1にて、体感的に熱を感じやすい仙骨50を加温することができる。さらに最も温度の低い第二エリアCA2,BA2を第一エリアCA1,BA1の周りに配置したことで、乗員に対して第一エリアCA1,BA1の体感温度をより高く感じさせることが可能となる。
そして第一シートヒータSH1により全エリアCA1〜CA3を加温することで、第一被押圧部11が全体的に加温されて同部内に過度の温度差が生じることを好適に回避できる。また同様に第二シートヒータSH2により全エリアBA1〜BA3を加温することで、第三被押圧部13が全体的に加温されて同部内に過度の温度差が生じることを好適に回避できる。なお各エリアの温度設定(各エリアの温度及び温度差)は乗員自身が調節可能であり、着座する乗員に応じて快適な温度を適宜設定できる。例えば全エリアの温度が比較的高い高温モードと、全エリアの温度が比較的低い低温モードを設けて、これら各モードを適宜切替することができる。また各エリアの温度を連続的に上げ下げすることにより、乗員をリラックスさせることもできる。
以上説明したとおり本実施例では、各被押圧部11,13を、第一エリアCA1,BA1と第二エリアCA2,BA2と第三エリアCA3,BA3に区分けしたことで、同被押圧部をきめ細かく加温可能な構成とする。そして各シートヒータSH1,SH2により、第一被押圧部11及び第三被押圧部13が全体的に加温されてこれら各部内に過度の温度差が生じることを好適に回避できる。その上で第一エリアCA1,BA1と第二エリアCA2,BA2の温度差を大きくすることにより、乗員に対して第一エリアCA1,BA1の体感温度をより高く感じさせることが可能となる。そして本実施例では、単線のヒータ線30,40を用いるとともにその単位面積当たりの線長を変えて温度差を生じさせるシンプルな構成である。
特に本実施例では、第一エリアCA1,BA1を最も高温にして仙骨50を好適に加温する。こうすることで仙骨50の周辺の神経が刺激されたり、血液が温められたりするなどして、乗員の感応的(体感的)な暖かさを確保しつつ、乗員身体部をその内側から温めることができる。そして乗員身体部をその内側から温めることにより、血液による熱移動で冷え性対策やリラックス効果も期待できる。また仙骨50とその周囲の筋肉を温めることで、乗員のコリやむくみなどを好適に抑えることができる。さらに本実施例では、シートの発熱エリアを検討する上で、乗員の着座姿勢や圧力分布を考慮して各被押圧部11,13を発熱エリアとしたことで、乗員に対する効率の良い熱伝達が可能となり、消費電力やコストを極力抑えることができる。なお従来と同性能を狙う場合、本実施例の構成では全体効率が高くなっているため、低コストや省電力化に資する構成となる。このため本実施例によれば、各シートヒータSH1,SH2により、シートの着座面である被押圧部11,13をきめ細かく快適に加温することができる。
本実施形態の乗物用シートは、上述した実施形態に限定されるものではなく、その他各種の実施形態を取り得る。本実施形態では、第一エリアCA1,BA1を仙骨50の対面位置に形成する例を説明したが、これら各エリアの構成(形状,寸法,形成位置,形成数等)は適宜変更可能である。すなわち第一エリアは、被押圧部(天板メイン部,天板サイド部)内の適宜の位置に複数又は単数形成することができ、乗員身体部中の熱を感じやすい部分に形成することが望ましい。例えば第一エリアを、乗員の後正中線の一部に設定することができ、また乗員の肩部や腰部や脚部や臀部に対面する位置(乗員から強く押圧されるシート位置)に設けることもできる。なおシートクッションの第一エリアが対面配置する乗員身体部と、シートバックの第一エリアが対面配置する乗員身体部は、本実施例のように同一でもよく、異ならせることもできる。また第二エリアと第三エリアの構成も、第一エリアの構成に応じて適宜変更可能である。また被押圧部に、第一エリア〜第三エリアとは異なる他のエリアを設定することもできる。
また本実施形態では、各シートヒータSH1,SH2の構成(構成部材,形状,寸法,配設位置,配設数等)を例示したが、同部材の構成を限定する趣旨ではない。例えば複数のヒータ線を用いて、各シートヒータに、第一加熱部〜第三加熱部を形成することもできる。またヒータ線は、直列回路又は並列回路を構成するように、各シートヒータに取付けることができる。そして第一加熱部〜第三加熱部の構成(形状,寸法,形成位置,形成数等)も、第一エリア〜第三エリアの構成に応じて適宜変更可能である。
また本実施形態では、シートクッション4とシートバック6を一例に説明したが、本実施例の構成は、ヘッドレストやアームレストやフットレストなどの各種シート構成部材に適用可能である。またシートヒータは、シート構成部材の少なくとも一つの部材に設けることができ、少なくとも乗員の衣類の影響を受けにくいシートクッションに設けることが望ましい。例えばシートヒータを高温モードと低温モードで切替して用いる場合、低温モードでは、乗員の衣類の影響を受けにくいシートクッションに最も効果が現れることとなる。そして本実施形態の構成は、車両や航空機や電車などの乗物用シート全般に適用できる。
2 乗物用シート
4 シートクッション
6 シートバック
8 ヘッドレスト
4S,6S シートカバー
4P,6P シートパッド
11 第一被押圧部(本発明の被押圧部)
12r,12l 第二被押圧部
13 第三被押圧部(本発明の被押圧部)
14r,14l 第四被押圧部
CA1,BA1 第一エリア
CA2,BA2 第二エリア
CA3,BA3 第三エリア
SH1 第一シートヒータ
SH2 第二シートヒータ
31a〜31c 第一シートヒータの加熱部
41a〜41c 第二シートヒータの加熱部
CM 乗員

Claims (1)

  1. 乗員を弾性的に支持するシートパッドと、前記シートパッドを被覆するシートカバーと、通電により発熱する面状のシートヒータとを備え、
    前記シートカバーの着座面が、乗員の着座時を基準として乗員から押圧される被押圧部を有し、前記被押圧部が、前記シートパッドと前記シートカバーの間に介装された前記シートヒータにて加温可能である乗物用シートにおいて、
    前記被押圧部が、第一エリアと、前記第一エリアの周りに配置してそれに隣接する第二エリアと、前記第一エリアと前記第二エリア以外の部分に配置する第三エリアに区分けされ、
    前記シートヒータによって、前記第一エリアと前記第二エリアと前記第三エリアの各温度をこれら各エリアの間に温度差を設けつつ調節可能とするとともに、前記第一エリアの温度が最も高く設定され、前記第二エリアの温度が最も低く設定される乗物用シート。
JP2014262523A 2014-12-25 2014-12-25 乗物用シート Expired - Fee Related JP6284877B2 (ja)

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