JP2016118501A - 高分子材料のシミュレーション方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高分子材料の緩和弾性率を短時間で計算する。【解決手段】コンピュータ1を用いて、高分子材料の緩和弾性率を計算するためのシミュレーション方法である。シミュレーション方法は、コンピュータ1が、高分子材料モデル11を用いて、予め定められた第1温度の緩和弾性率G(t)を計算する緩和弾性率計算工程S3を含んでいる。緩和弾性率計算工程S3は、高分子材料モデル11に、第1温度よりも高い第2温度を設定する工程S31と、第2温度が設定された高分子材料モデル11の緩和弾性率G(t)を計算する計算工程S33と、高分子材料の時間−温度換算則に基づいて、第2温度の高分子材料モデル11の緩和弾性率G(t)から第1温度の高分子材料モデル11の緩和弾性率G(t)に変換する工程S34とを含む。【選択図】図3

Description

本発明は、緩和弾性率を計算するための高分子材料のシミュレーション方法に関する。
近年、ゴム等の高分子材料の開発のために、高分子材料の性質を、コンピュータを用いて評価するためのシミュレーション方法(数値計算)が種々提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。
この種のシミュレーション方法では、先ず、高分子材料の分子鎖をモデル化した分子鎖モデルが設定される。次に、予め定められた空間内に分子鎖モデルが配置され、高分子材料モデルが設定される。そして、分子動力学( Molecular Dynamics : MD )に基づいて、高分子材料モデルの緩和計算が行われる。
特開2013−195220号公報
上記のようなシミュレーション方法を利用して、例えば、緩和弾性率が計算される場合がある。緩和弾性率とは、歪が与えられた粘弾性体の弾性率の変化を示す指標である。緩和弾性率を計算するためには、予め定められた温度(例えば、室温)において、高分子材料モデルに緩和現象を発現させる必要がある。
しかしながら、高分子材料モデルの緩和現象が発現するまでに多くの時間が必要であった。従って、緩和弾性率の計算を短時間で計算することができるシミュレーション方法が強く求められていた。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、緩和弾性率を短時間で計算することができる高分子材料のシミュレーション方法を提供することを主たる目的としている。
本発明は、コンピュータを用いて、高分子材料の緩和弾性率を計算するためのシミュレーション方法であって、前記コンピュータに、前記高分子材料の分子鎖をモデル化した分子鎖モデルを設定する工程と、前記コンピュータに、前記分子鎖モデルを予め定められた空間内に配置して高分子材料モデルを設定する工程と、前記コンピュータが、前記高分子材料モデルを用いて、予め定められた第1温度の前記緩和弾性率を計算する緩和弾性率計算工程とを含み、前記緩和弾性率計算工程は、前記高分子材料モデルに、前記第1温度よりも高い第2温度を設定する工程と、前記第2温度が設定された前記高分子材料モデルの緩和弾性率を計算する計算工程と、前記高分子材料の時間−温度換算則に基づいて、前記第2温度の前記高分子材料モデルの緩和弾性率から前記第1温度の前記高分子材料モデルの緩和弾性率に変換する工程とを含むことを特徴とする。
本発明に係る前記高分子材料のシミュレーション方法において、前記計算工程は、前記高分子材料モデルに緩和現象が発現する前の前記緩和弾性率を取得する工程と、前記緩和現象が発現した後の前記緩和弾性率を取得する工程とを含むのが望ましい。
本発明に係る前記高分子材料のシミュレーション方法において、前記第2温度は、500K以下であるのが望ましい。
本発明に係る前記高分子材料のシミュレーション方法において、前記高分子材料モデルは、少なくとも8本の前記分子鎖モデルを含むのが望ましい。
本発明に係る前記高分子材料のシミュレーション方法において、前記分子鎖モデルは、全原子モデル又はユナイテッドアトムモデルであるのが望ましい。
本発明に係る前記高分子材料のシミュレーション方法において、前記高分子材料モデルの重合度は、50以下であるのが望ましい。
本発明は、コンピュータが、高分子材料モデルを用いて、予め定められた第1温度での緩和弾性率を計算する緩和弾性率計算工程とを含んでいる。緩和弾性率計算工程では、高分子材料モデルに、第1温度よりも高い第2温度を設定する工程と、第2温度が設定された高分子材料モデルの緩和弾性率を計算する計算工程とが含まれる。高分子材料モデルは、設定される温度が高くなるほど、緩和現象が短時間で発現する傾向がある。このため、計算工程では、第2温度において、緩和現象が発現した高分子材料モデルの緩和弾性率が、短時間で計算されうる。
さらに、緩和弾性率計算工程では、高分子材料の時間−温度換算則に基づいて、第2温度の高分子材料モデルの緩和弾性率から第1温度の高分子材料モデルの緩和弾性率に変換する工程が含まれている。一般に、高分子材料は、時間−温度換算則に基づいて、時間と温度とが等価に変換できるという性質を有している。このため、第2温度の高分子材料モデルの緩和弾性率に基づいて、第1温度の高分子材料モデルの緩和弾性率が容易に求められる。従って、本発明は、高分子材料モデルの緩和弾性率を、短時間で計算されうる。
本発明のシミュレーション方法を実行するためのコンピュータの斜視図である。 ポリスチレンの構造式である。 本実施形態のシミュレーション方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本実施形態の分子鎖モデルの概念図である。 (a)〜(c)は、ポテンシャルを説明する分子鎖モデルの部分図である。 本実施形態の高分子材料モデルの概念図である。 本実施形態の緩和弾性率計算工程の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本実施形態の計算工程の一例を示すフローチャートである。 第2温度の緩和弾性率の対数と、時間幅の対数との関係を示すグラフである。 図9の一部を拡大して示すグラフである。 緩和された高分子材料モデルの概念図である。 本実施形態の変換工程の処理手順の一例を示すフローチャートである。 第2温度の緩和弾性率から、第1温度の緩和弾性率に変換する工程を説明するグラフである。 比較例の第1温度の緩和弾性率の対数と、時間幅の対数との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
本実施形態の高分子材料のシミュレーション方法(以下、単に「シミュレーション方法」ということがある)は、コンピュータを用いて、高分子材料の緩和弾性率を計算するための方法である。
図1は、本発明のシミュレーション方法を実行するためのコンピュータ1の斜視図である。コンピュータ1は、本体1a、キーボード1b、マウス1c及びディスプレイ装置1dを含んでいる。この本体1aには、例えば、演算処理装置(CPU)、ROM、作業用メモリ、磁気ディスクなどの記憶装置、及びディスクドライブ装置1a1、1a2が設けられる。また、記憶装置には、本実施形態のシミュレーション方法を実行するための処理手順(プログラム)が予め記憶される。
高分子材料としては、例えば、ゴム、樹脂又はエラストマー等が含まれる。本実施形態の高分子材料としては、ポリスチレンが例示される。図2は、ポリスチレンの構造式である。このポリスチレンを構成する分子鎖Mcは、スチレンから構成されるモノマーが、重合度Mnで連結されている。なお、本発明のシミュレーション方法では、ポリスチレン以外の高分子材料が用いられてもよい。
図3は、本実施形態のシミュレーション方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。本実施形態のシミュレーション方法では、先ず、コンピュータ1に、高分子材料の分子鎖Mc(図2に示す)をモデル化した分子鎖モデルが設定される(工程S1)。図4は、本実施形態の分子鎖モデル2の概念図である。
本実施形態の分子鎖モデル2は、複数の粒子モデル3と、粒子モデル3、3間を結合するボンドモデル4とを含む全原子モデルとして構成されている。これらの粒子モデル3及びボンドモデル4は、分子鎖Mcのモノマーをなす単位構造6(図2に示す)に基づいて、互いに連結されることにより、モノマーモデル7が設定される。このモノマーモデル7が、重合度Mnに基づいて連結されることにより、分子鎖モデル2が設定される。
粒子モデル3は、後述する分子動力学計算に基づいたシミュレーションにおいて、運動方程式の質点として取り扱われる。即ち、粒子モデル3は、質量、直径、電荷、又は、初期座標などのパラメータが定義される。本実施形態の粒子モデル3は、分子鎖Mcの炭素原子をモデル化した炭素粒子モデル3C、及び、分子鎖Mcの水素原子をモデル化した水素粒子モデル3Hを含んでいる。
ボンドモデル4は、粒子モデル3、3間を拘束するものである。本実施形態のボンドモデル4は、炭素粒子モデル3C、3Cを連結する主鎖4a、及び、炭素粒子モデル3Cと水素粒子モデル3Hとの間を連結する側鎖4bとを含んでいる。
粒子モデル3、3間には、相互作用(斥力及び引力を含む)が生じさせるポテンシャルが定義される。図4に示されるように、ポテンシャルには、ボンドモデル4を介して隣り合う粒子モデル3、3間に定義される第1ポテンシャルP1と、ボンドモデル4を介さずに隣り合う粒子モデル3、3間に定義される第2ポテンシャルP2とが定義される。なお、複数の分子鎖モデル2が定義される場合は、分子鎖モデル2、2間の粒子モデル3、3間にも、第2ポテンシャルP2が定義される。
図5(a)〜(c)は、第1ポテンシャルP1を説明する分子鎖モデル2の部分図である。図5(a)〜(b)に示されるように、分子鎖モデル2には、各粒子モデル3、3間の結合長さである結合長r、及び、ボンドモデル4を介して連続する3つの粒子モデル3がなす角度である結合角θが定義されている。さらに、図5(c)に示されるように、分子鎖モデル2には、ボンドモデル4を介して連続する4つの粒子モデル3において、隣り合う3つの粒子モデル3が作る一方の平面5Aと他方の平面5Bとのなす角度ある二面角φが定義される。結合長r、結合角θ及び二面角φは、分子鎖モデル2に作用する外力又は内力によって変化する。
結合長r、結合角θ及び二面角φは、下記式(1)で定義される結合ポテンシャルUbond(r)、下記式(2)で定義される結合角ポテンシャルUAngle(θ)、及び、下記式(3)で定義される結合二面角ポテンシャルUtorsion(φ)によって設定される。



ここで、各定数及び変数は、次のとおりである。
r:結合長
0:平衡長
1、k2:ばね定数
θ:結合角
θ0:平衡角度
k3:二面角ポテンシャルの強度
N−1:二面角ポテンシャル多項式の次数
φ:二面角
n:二面角定数
なお、結合長r及び平衡長r0は、各粒子モデル3の中心(図示省略)間の距離として定義される。
第1ポテンシャルP1は、炭素粒子モデル3C、3C間、及び、炭素粒子モデル3Cと水素粒子モデル3Hとの間で、それぞれ大きさが異なっている。これは、各第1ポテンシャルP1において、各結合ポテンシャルUbond(r)、結合角ポテンシャルUAngle(θ)、及び、結合二面角ポテンシャルUtorsion(φ)の各定数に、それぞれ異なる値が設定されているためである。なお、各定数は、論文(J. Phys. Chem. 94, 8897 (1990))に基づいて、分子鎖Mcの構造に応じて設定されるのが望ましい。
第2ポテンシャルP2(図4に示す)は、下記式(4)で定義される LJポテンシャルULJ(rij)である。

ここで、各定数及び変数は、Lennard-Jones ポテンシャルのパラメータであり、次のとおりである。
ij:粒子モデル間の距離
c:カットオフ距離
ε:粒子モデル間に定義されるLJポテンシャルの強度
σ:粒子モデルの直径に相当
なお、距離rij及びカットオフ距離rcは、各粒子モデル3、3の中心間の距離として定義される。
第2ポテンシャルP2は、粒子モデル間の距離rijがσよりも小さくなるほど、粒子モデル3、3間に作用する斥力が大きくなる。また、第2ポテンシャルP2は、粒子モデル間の距離rijがσになるときに最小となり、粒子モデル3、3間に斥力や引力は働かない。さらに、第2ポテンシャルP2は、粒子モデル間の距離rijがσよりも大になると、粒子モデル3、3間に作用する引力が働く。このように、第2ポテンシャルP2は、粒子モデル間の距離rijに応じて、斥力及び引力を定義することができる。
第2ポテンシャルP2は、炭素粒子モデル3C、3C間、炭素粒子モデル3Cと水素粒子モデル3Hとの間、及び、水素粒子モデル3H、3H間で、それぞれ大きさが異なっている。これは、各第2ポテンシャルP2において、上記式(4)の定数に、それぞれ異なる値が設定されているためである。なお、各定数は、例えば、上記論文に基づいて、適宜設定されうる。
このような分子鎖モデル2は、例えば(株)JSOL社製のJ−OCTAというソフトウェアを用いて作成することができる。分子鎖モデル2は、コンピュータ1で取り扱い可能な数値データであり、コンピュータ1に記憶される。
次に、本実施形態のシミュレーション方法では、分子鎖モデル2が予め定められた空間9内に配置されることにより、コンピュータ1に高分子材料モデルが設定される(工程S2)。図6は、本実施形態の高分子材料モデルの概念図である。
本実施形態の空間9は、互いに向き合う三対の平面10、10を有する立方体として定義されている。各平面10には、周期境界条件が定義されている。これにより、空間9では、例えば、一方の平面10aから出て行った分子鎖モデル2の一部が、反対側の平面10bから入ってくるように計算されうる。従って、一方の平面10aと、反対側の平面10bとが連続している(繋がっている)ものとして扱われる。
空間9の一辺の長さL1は、適宜設定されうる。本実施形態の長さL1は、分子鎖モデル2の慣性半径(図示省略)の2倍以上が望ましい。慣性半径は、後述する分子動力学計算において、分子鎖モデル2の拡がりを示すパラメータである。このような空間9では、分子鎖モデル2の回転運動がスムーズに計算されうる。さらに、空間9の大きさは、例えば1atmで安定な体積に設定される。このような空間9は、高分子材料の少なくとも一部の体積が定義されうる。
工程S2では、複数の分子鎖モデル2が、空間9内に配置される。これにより、高分子材料モデル11が設定される。本実施形態では、例えば、オペレータ等によって、複数の分子鎖モデル2が、空間9内にランダムに配置される。従って、工程S2において、高分子材料モデル11は、緩和計算されていない初期の高分子材料モデルである。高分子材料モデル11は、コンピュータ1に記憶される。
空間9に配置される分子鎖モデル2の本数については、適宜設定されうる。分子鎖モデル2の本数が少ないと、後述する分子動力学計算において、一方の平面10aから出て行き、かつ、反対側の平面10bから入ってきた分子鎖モデル2の一端側と、この分子鎖モデル2の他端側とが絡まって、不自然な分子運動を起こすおそれがある。逆に、分子鎖モデル2の本数が多くても、運動方程式の質点として取り扱われる粒子モデル3が増大し、後述する緩和弾性率計算工程S3において、多くの計算時間を要するおそれがある。このような観点より、空間9に配置される分子鎖モデル2の本数は、好ましくは8本以上であり、また、好ましくは、100本以下である。
次に、本実施形態のシミュレーション方法では、コンピュータ1が、高分子材料モデル11を用いて、予め定められた第1温度での緩和弾性率G(t)を計算する(緩和弾性率計算工程S3)。
緩和弾性率G(t)は、所定の時間幅tにおいて、歪が与えられた粘弾性体の弾性率の変化を示す指標である。緩和弾性率G(t)は、下記式(5)で計算される。

ここで、
V:空間の体積
:ボルツマン定数
T:絶対温度
σxy:応力
xy:任意の直交する2方向
τ:時刻
t:時間幅
上記式(5)において、<σxy(t+τ)×σxy(τ)>は、所定の時間内において、時刻τの応力σxyと、時刻(t+τ)の応力σxyとの積を、あらゆる時刻τについて平均(アンサンブル平均)したものである。
緩和弾性率G(t)の計算では、高分子材料モデル11に緩和現象を発現させる必要がある。なお、高分子材料は、設定される温度が高くなるほど、緩和現象が短時間で発現する傾向がある。
このような観点より、本実施形態の緩和弾性率計算工程S3では、第1温度よりも高い第2温度が高分子材料モデル11に設定されることにより、緩和現象を短時間で発現させている。そして、第2温度の高分子材料モデル11の緩和弾性率(以下、単に「第2温度の緩和弾性率」ということがある。)G(t)が、第1温度の高分子材料モデル11の緩和弾性率(以下、単に「第1温度の緩和弾性率」ということがある。)G(t)に変換されることにより、第1温度の緩和弾性率G(t)が計算される。図7は、本実施形態の緩和弾性率計算工程S3の処理手順の一例を示すフローチャートである。
本実施形態の緩和弾性率計算工程S3では、先ず、高分子材料モデル11(図6に示す)に、第1温度よりも高い第2温度が設定される(工程S31)。本実施形態の第1温度については、高分子材料が使用される実際の温度に基づいて、適宜設定されうる。本実施形態の第1温度は、例えば、室温に基づいて、290K〜305K程度に設定される。
第2温度は、第1温度よりも高い温度であれば、適宜設定されうる。なお、第2温度が高いと、後述する分子動力学計算に基づいたシミュレーションにおいて、分子鎖モデル2の構造の変化や、計算落ちを招くおそれがある。逆に、第2温度が低いと、高分子材料モデル11の緩和現象が、短時間で発現しないおそれがある。このような観点より、第2温度は、好ましくは500K以下であり、また、好ましくは350K以上である。これらの第1温度及び第2温度は、コンピュータ1に記憶される。
次に、本実施形態の緩和弾性率計算工程S3では、緩和弾性率G(t)を計算するのに先立って、分子鎖モデル2の初期配置が緩和される(工程S32)。構造緩和の計算では、高分子材料モデル11を用いた分子動力学計算が行われる。
分子動力学計算では、例えば、空間9について所定の時間、分子鎖モデル2が古典力学に従うものとして、ニュートンの運動方程式が適用される。そして、各時刻での粒子モデル3の動きが、単位時間毎に追跡される。このような構造緩和の計算は、例えば(株)JSOL社製のソフトマテリアル総合シミュレーター(J−OCTA)に含まれるCOGNACを用いて処理することができる。
本実施形態の分子動力学計算では、空間9において、圧力(例えば、1atm)及び第2温度が一定(NPT一定)に保たれる。これにより、工程S32では、実際の高分子材料の分子運動に近似させて、分子鎖モデル2の初期配置が精度よく緩和されうる。さらに、本実施形態では、高分子材料モデル11に、第1温度よりも高い第2温度が設定されているため、例えば、第1温度が設定された高分子材料モデル11に比べて、短時間で緩和される。
本実施形態の工程S32では、分子鎖モデル2の人為的な初期配置が排除されたとみなすことができるまで、単位時間毎に分子動力学計算が行われる。人為的な初期配置が排除されたか否かの判断は、適宜設定されうる。本実施形態では、例えば従来と同様に、分子鎖モデル2の末端間ベクトルの自己相関関数が1/e以下になったか否かにより、分子鎖モデル2の初期配置が緩和できたか否かが判断されるのが望ましい。これにより、工程S32では、分子鎖モデル2の人為的な初期配置が、確実に排除される。
次に、本実施形態の緩和弾性率計算工程S3では、第2温度が設定された高分子材料モデル11の緩和弾性率G(t)が、時間幅t毎に計算される(計算工程S33)。図8は、本実施形態の計算工程S33の一例を示すフローチャートである。
本実施形態の計算工程S33は、先ず、人為的な初期配置が緩和された高分子材料モデル11を用いて、高分子材料モデル11の緩和弾性率G(t)が、時間幅t(単位時間)毎に計算される(工程S331)。工程S331では、先ず、工程S32と同様に、空間9において、圧力(例えば、1atm)及び第2温度が一定(NPT一定)に保たれる。そして、工程S331では、高分子材料モデル11を用いた分子動力学計算が行われ、時間幅t毎に、高分子材料モデル11の緩和弾性率G(t)が計算される。緩和弾性率G(t)は、時間幅t毎に、コンピュータ1に記憶される。
図9は、第2温度の緩和弾性率の対数log(G(t))と、時間幅の対数log(t)との関係を示すグラフである。このグラフでは、log(t)の増加とともに、log(G(t))が減少している。これは、高分子材料モデル11の構造が、時間幅tの増加とともに、徐々に緩和されていることを示している。このようなグラフは、時間幅t毎に計算された緩和弾性率G(t)に基づいて作成されうる。なお、時間幅tの間隔は、1ps〜100ps程度が望ましい。
次に、本実施形態の計算工程S33では、高分子材料モデル11に緩和現象が発現したか否かが判断される(工程S332)。図10は、図9の一部を拡大して示すグラフである。緩和現象が発現した否かの判断は、図10のグラフにおいて、緩和弾性率の対数log(G(t))の傾きαが、−0.6〜−0.4であるか否かで判断される。これは、高分子鎖のRouseモデルに基づくものである。Rouseモデルによれば、logG(t)とlogtとの関係において、傾き−1/2のときに、高分子鎖の緩和がみられることが知られている。Rouseモデルの詳細については、例えば、論文(Alexei E. Likhtman, Sathish K. Sukumaran, and Jorge Ramirez 著、「Linear Viscoelasticity from Molecular Dynamics Simulation of Entangled Polymers」、Macromolecules, 40, 6748 (2007))に示されている。
図10に示されるように、傾きαは、例えば、現在の時間幅の対数log(ta)、及び、現在よりも前の時間幅の対数log(tb)において、各緩和弾性率の対数log(G(ta))、log(G(tb))間を結ぶ直線Lsに基づいて定義される。なお、上記数値範囲(−0.6〜−0.4)の傾きαは、緩和現象が発現している領域Ra(図9に示す)内において、各時間幅の対数log(ta)、log(tb)の双方が選択された場合に設定される。
各時間幅の対数log(ta)及びlog(tb)の差Adについては、適宜設定されうる。なお、差Adが大きいと、各時間幅の対数log(ta)及びlog(tb)の双方が、領域Ra内で選択されなくなり、緩和現象の発現を正確に判断できなくなるおそれがある。逆に、差Adが小さいと、緩和弾性率G(t)の誤差等により、緩和現象が発現する前に−0.6〜−0.4の傾きαが設定され、緩和現象の発現を正確に判断できないおそれがある。このような観点より、差Adは、好ましくは1000ns以下であり、また、好ましくは1ns以上である。
工程S332では、高分子材料モデル11に緩和現象が発現したと判断された場合(工程S332で、「Y」)、工程S331で計算された緩和弾性率G(t)が、緩和現象が発現した後の緩和弾性率G(t)として取得される(工程S333)。一方、高分子材料モデル11に緩和現象が発現していないと判断された場合(工程S332で、「N」)、工程S331で計算された緩和弾性率G(t)が、緩和現象が発現する前の緩和弾性率G(t)として取得される(工程S334)。そして、工程S333又は工程S334が実施された後は、次の工程S335が実施される。
次に、計算工程S33では、予め定められた終了時間Etが経過したか否かが判断される(工程S335)。工程S335では、予め定められた終了時間Etが経過したと判断された場合(工程S335で、「Y」)、計算工程S33の一連の処理が終了され、次の変換工程S34が実施される。他方、終了時間Etが経過していないと判断された場合は(工程S335で、「N」)、時間幅tが一つ増加されて(工程S336)、工程S331〜工程S335が再度実施される。
これにより、計算工程S33では、計算開始から終了時間Etが経過するまでの間、緩和現象が発現する前の緩和弾性率G(t)、及び、緩和現象が発現した後の緩和弾性率G(t)の双方が、時間幅t毎に計算される。そして、図9に示したグラフが作成されうる。本実施形態の計算工程S33では、第1温度よりも高い第2温度に基づいて、緩和弾性率G(t)が短時間で計算されるため、第1温度に基づいて緩和弾性率G(t)が計算されていた従来の方法に比べて、緩和現象が発現した緩和弾性率G(t)を、短時間で計算しうる。緩和弾性率G(t)は、コンピュータ1に記憶される。図11は、緩和後の高分子材料モデル11を示す図である。
計算工程S33の終了時間Etについては、適宜選択されうる。なお、終了時間Etが小さいと、高分子材料モデル11の緩和現象が発現する前に、計算工程S33が終了するおそれがある。逆に、終了時間Etが大きくても、高分子材料モデル11の緩和現象が終了した後も、緩和弾性率G(t)が継続して計算されてしまい、計算コストが増大するおそれがある。このような観点より、終了時間Etは、好ましくは10ns以上であり、また、好ましくは1000ns以下である。
緩和現象が発現するまでの時間は、分子鎖モデル2の重合度Mnに依存している。重合度Mnが大きいと、計算工程S33の終了時間Etまでに、緩和現象が発現しないおそれがある。このような観点より、重合度Mnは、好ましくは50以下であり、さらに好ましくは30以下である。他方、重合度Mnが小さいと、分子鎖モデル2の分子量が小さくなり、シミュレーション精度が低下するおそれがある。このような観点より、重合度Mnは、好ましくは3以上であり、さらに好ましくは5以上である。
次に、本実施形態の緩和弾性率計算工程S3では、時間−温度換算則に基づいて、第2温度の緩和弾性率G(t)から、第1温度の緩和弾性率G(t)に変換される(変換工程S34)。図12は、本実施形態の変換工程S34の処理手順の一例を示すフローチャートである。図13は、第2温度の緩和弾性率G(t)から、第1温度の緩和弾性率G(t)に変換する工程を説明するグラフである。
本実施形態の変換工程S34では、先ず、第2温度の緩和弾性率G(t)から、第1温度の緩和弾性率G(t)に変換するためのシフトファクター(移動因子)Atが求められる(工程S341)。
一般に、高分子材料は、時間−温度換算則に基づいて、時間と温度とが等価に変換できるという性質を有している。このため、図13に示されるように、第2温度の緩和弾性率の対数log(G(t))が、時間幅の対数log(t)の軸方向に平行に移動されることにより、異なる温度の緩和弾性率の対数log(G(t))が求められる。
シフトファクターAtは、第2温度の時間幅の対数log(t)を除することにより、第2温度の各緩和弾性率の対数log(G(t))を、第1温度の各緩和弾性率の対数log(G(t))に移動させるための比率である。このようなシフトファクターAtは、従来の方法に基づいて、高分子材料を用いた実験、又は、高分子材料モデル11を用いたシミュレーションによって求められうる。本実施形態では、WLF(Williams-Landel-Ferry)式が用いられることにより、シフトファクターAtが求められた。シフトファクターAtは、コンピュータ1に記憶される。
次に、本実施形態の変換工程S34では、シフトファクターAtを用いて、第2温度の緩和弾性率G(t)から、第1温度の緩和弾性率G(t)に変換される(工程S342)。
図13に示されるように、第2温度の各時間幅の対数log(t)は、シフトファクターAtが乗じられることにより、時間幅の対数log(t)の軸方向に平行に移動される。本実施形態では、第2温度の各緩和弾性率の対数log(G(t))が、時間幅の対数log(t)が大きくなる方向に移動されている。これにより、第1温度の各緩和弾性率の対数log(G(t))が求められる。
このように、本実施形態の緩和弾性率計算工程S3では、シフトファクターAtに基づいて、第2温度の各緩和弾性率の対数log(G(t))が、第1温度の各緩和弾性率の対数log(G(t))に、容易に変換されうる。そして、第1温度の各緩和弾性率の対数log(G(t))が、自然数に戻されることにより、第1温度の緩和弾性率G(t)が求められる。第1温度の各緩和弾性率G(t)は、コンピュータ1に記憶される。
上述したように、本実施形態のシミュレーション方法では、緩和現象が発現した第2温度の緩和弾性率G(t)が、短時間で計算されうる。第2温度の緩和弾性率G(t)は、シフトファクターAtに基づいて、第1温度の緩和弾性率G(t)に容易に変換される。従って、本実施形態のシミュレーション方法では、緩和現象が発現した第1温度の緩和弾性率G(t)が、短時間で計算されうる。
次に、シミュレーション方法では、第1温度の緩和弾性率G(t)が、許容範囲内であるか否かが判断される(工程S4)。この工程S4では、第1温度の緩和弾性率G(t)が許容範囲内であると判断された場合(工程S4において、「Y」)、図6に示した高分子材料モデル11に基づいて、高分子材料が製造される(工程S5)。一方、第1温度の緩和弾性率G(t)が許容範囲外と判断された場合は(工程S4において、「N」)、分子鎖モデル2の諸条件が変更されて(工程6)、工程S1〜工程S4が再度実施される。このように、本実施形態では、第1温度の緩和弾性率G(t)が許容範囲内になるまで、分子鎖モデル2の諸条件が変更されるため、所望の性能を有する高分子材料が、効率よく設計されうる。しかも、本実施形態では、第1温度の緩和弾性率G(t)が短時間で計算されるため、所望の性能を有する高分子材料が、短時間で計算されうる。
本実施形態の分子鎖モデル2は、全原子モデルとして構成されたものが例示されたが、これに限定されるものではない。分子鎖モデル2は、例えば、炭素原子と、炭素原子に結合した水素原子とを一体化して、一つの粒子モデル(図示省略)として扱うユナイテッドアトムモデル( united atom model )として構成されてもよい。このような分子鎖モデル2は、高分子鎖のモノマーの配置や、シス構造又はトランス構造を維持しつつ、水素原子を省略することができるため、計算時間を短縮することができる。
また、分子鎖モデル2は、例えば、モノマーをなす単位構造6(図2に示す)が置換された粗視化粒子モデル(図示省略)と、粗視化粒子モデル間を連結する結合鎖モデル(図示省略)とを含む粗視化モデル(図示省略)として構成されてもよい。このような粗視化モデルは、全原子モデルやユナイテッドアトムモデルに比べて、大きな時間スケールで、第1温度の緩和弾性率Ga(t)を計算することができる。
上述したように、粗視化モデルの分子鎖モデル2を用いて取得された緩和弾性率G(t)は、全原子モデルの分子鎖モデル2を用いて取得された緩和弾性率G(t)に比べて、大きな時間スケールで計算される。他方、全原子モデルの分子鎖モデル2を用いて取得された緩和弾性率G(t)は、小さな時間スケールで計算される反面、実際の高分子材料の緩和弾性率に、高い精度で近似させることができる。従って、全原子モデルの分子鎖モデル2を用いて取得された緩和弾性率G(t)と、粗視化モデルの分子鎖モデル2を用いて取得された緩和弾性率G(t)とが組み合わされることにより、正確な緩和弾性率Ga(t)が、大きな時間スケールで計算されうる。
全原子モデルの緩和弾性率G(t)と、粗視化モデルの緩和弾性率G(t)とを組み合わせる方法としては、例えば、文献(第62回高分子討論会予稿集1J13)に基づいて実施されうる。また、この実施形態では、全原子モデルの緩和弾性率G(t)と、粗視化モデルの緩和弾性率G(t)とが組み合わされるのに先立ち、全原子モデル及び粗視化モデルのそれぞれにおいて、高分子材料モデル11に緩和現象が発現する前の緩和弾性率G(t)と、緩和現象が発現した後の緩和弾性率G(t)との双方が取得される。
なお、この実施形態では、全原子モデルの緩和弾性率G(t)と、粗視化モデルの緩和弾性率G(t)とが組み合わされる態様が例示されたが、これに限定されるわけではない。例えば、ユナイテッドアトムモデルの緩和弾性率G(t)と、粗視化モデルの緩和弾性率G(t)とが組み合わされることにより、大きな時間スケールの緩和弾性率G(t)を、比較的短時間で計算されうる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図3に示した処理手順に従って、ポリスチレンの分子鎖モデルが設定された。複数の分子鎖モデルが空間内に配置されることにより、高分子材料モデルが設定された(実施例、比較例)。
実施例では、図7に示した処理手順に従って、第1温度の緩和弾性率を計算する緩和弾性率計算工程が実施された。緩和弾性率計算工程では、図8及び図12に示した処理手順に従って、第1温度よりも高い第2温度が設定された高分子材料モデルの緩和弾性率を計算する計算工程と、高分子材料の時間−温度換算則に基づいて、第2温度の高分子材料モデルの緩和弾性率から第1温度の高分子材料モデルの緩和弾性率に変換する工程とが実施された。そして、図9及び図13に示されるように、第1温度の緩和弾性率の対数と、時間幅の対数との関係が求められた。
比較例では、従来のシミュレーション方法と同様に、第1温度が設定された高分子材料モデルに基づいて、緩和弾性率が計算された。そして、図14に示されるように、第1温度の緩和弾性率の対数と、時間幅の対数との関係が求められた。なお、実施例及び比較例のポテンシャル等については、明細書中の記載のとおりであり、その他の共通仕様は次のとおりである。
高分子材料モデル:
第1温度:300K(27℃)
第2温度:500K(227℃)
分子鎖モデルの本数:92本
重合度:10
緩和弾性率を求めるための分子動力学計算の終了時間Et:10ns
差Ad:5ns
時間幅tの間隔:10ps
空間の長さL1:7nm
シフトファクターAt:0.001
テストの結果、実施例のシミュレーション方法では、第2温度が設定された高分子材料モデルについて、終了時間Etまでに、緩和現象を発現させることができた。そして、実施例では、第2温度の高分子材料モデルの緩和弾性率に基づいて、第1温度の高分子材料モデルの緩和弾性率が求められた。
他方、比較例のシミュレーション方法では、第1温度が設定された分子材料モデルについて、終了時間Etまでに、緩和現象を発現させることができなかった。緩和現象を発現させるには、少なくとも実施例の10倍〜100倍の時間が必要である。従って、実施例のシミュレーション方法では、比較例のシミュレーション方法に比べて、高分子材料の緩和弾性率を、短時間で計算することができた。
11 高分子材料モデル
G(t) 緩和弾性率

Claims (6)

  1. コンピュータを用いて、高分子材料の緩和弾性率を計算するためのシミュレーション方法であって、
    前記コンピュータに、前記高分子材料の分子鎖をモデル化した分子鎖モデルを設定する工程と、
    前記コンピュータに、前記分子鎖モデルを予め定められた空間内に配置して高分子材料モデルを設定する工程と、
    前記コンピュータが、前記高分子材料モデルを用いて、予め定められた第1温度の前記緩和弾性率を計算する緩和弾性率計算工程とを含み、
    前記緩和弾性率計算工程は、前記高分子材料モデルに、前記第1温度よりも高い第2温度を設定する工程と、
    前記第2温度が設定された前記高分子材料モデルの緩和弾性率を計算する計算工程と、
    前記高分子材料の時間−温度換算則に基づいて、前記第2温度の前記高分子材料モデルの緩和弾性率から前記第1温度の前記高分子材料モデルの緩和弾性率に変換する工程とを含むことを特徴とする高分子材料のシミュレーション方法。
  2. 前記計算工程は、前記高分子材料モデルに緩和現象が発現する前の前記緩和弾性率を取得する工程と、
    前記緩和現象が発現した後の前記緩和弾性率を取得する工程とを含む請求項1記載の高分子材料のシミュレーション方法。
  3. 前記第2温度は、500K以下である請求項1又は2記載の高分子材料のシミュレーション方法。
  4. 前記高分子材料モデルは、少なくとも8本の前記分子鎖モデルを含む請求項1乃至3のいずれかに記載の高分子材料のシミュレーション方法。
  5. 前記分子鎖モデルは、全原子モデル又はユナイテッドアトムモデルである請求項1乃至4のいずれかに記載の高分子材料のシミュレーション方法。
  6. 前記高分子材料モデルの重合度は、50以下である請求項5記載の高分子材料のシミュレーション方法。
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