JP2016118174A - 燃料蒸発ガス排出抑止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高圧のタンク内圧に起因するキャニスタ開閉弁の開弁遅れを防止でき、適切なタイミングでキャニスタ開閉弁を開弁してリークモニタを実施できる燃料蒸発ガス排出抑止装置を提供する。【解決手段】パージ配管31及びベーパ配管32を対象としたリークテストを実行する際に、それに先だってバイパス弁37の開弁状態を保ちながら閉弁中の密閉弁35を開弁し(S6)、燃料タンク21内の燃料蒸発ガスをキャニスタ33側に流出させてタンク内圧Ptanを開弁保証判定値P0まで低下させ(S10がYes)、その後にバイパス弁37を閉弁した上で(S14)、リークテストを開始する。これによりリークテスト中のバイパス弁37の開弁がタンク内圧Ptanを開弁保証判定値P0まで低下させた状況下で実行され、遅れを生じることなく適切なタイミングで開弁可能となる。【選択図】図4

Description

本発明は、燃料蒸発ガス排出抑止装置に係り、詳しくは、燃料蒸発ガス排出抑止装置の異常検出技術に関する。
従来、燃料タンク内で蒸発した燃料蒸発ガスの大気への放出を防止するために、燃料タンクと内燃機関の吸気通路とを連通する連通路に介装するキャニスタと、燃料タンクとキャニスタとを連通又は封鎖する密閉弁と、吸気通路とキャニスタとの間の連通路の連通と遮断とを行うパージ弁とからなる燃料蒸発ガス排出抑止装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。燃料蒸発ガス排出抑止装置は、給油時には密閉弁を開きパージ弁を閉じて、燃料タンク内の燃料蒸発ガスをキャニスタに流出するようにし、燃料蒸発ガスをキャニスタ内に配設された活性炭に吸着させている。そして、燃料蒸発ガス排出抑止装置は、内燃機関の作動時にパージ弁を開きキャニスタの活性炭に吸着させた燃料蒸発ガスを内燃機関の吸気通路に排出して燃料蒸発ガスを処理する。
ところで、このようなキャニスタを備えた燃料蒸発ガス排出抑止装置において、更に連通路とキャニスタとを開閉するキャニスタ開閉弁を備えたものもある。このキャニスタ開閉弁は、燃料蒸発ガス排出抑止装置を構成する燃料タンク、キャニスタ、連通路等のリークモニタに利用され、例えばキャニスタ開閉弁を閉弁して連通路の内圧の変化状況を計測し、その後にキャニスタ開閉弁を開弁してキャニスタ内圧の変化状況を計測し、それらの計測結果から連通路のリークの有無を判定している。
特許第4107053号明細書
しかしながら、上記したリークモニタは、燃料タンク内の圧力が高い場合には正常に実施できない場合があった。例えば車両を駐車させたソーク中に高温の外気により燃料タンクが温度上昇すると、タンク内圧が上昇して閉弁中のキャニスタ開閉弁に作用する。このような高いタンク内圧が作用した状態ではキャニスタ開閉弁に開弁遅れが発生し、適切なタイミングでキャニスタ開閉弁を開弁できなくなるため、結果としてリークモニタを正常に実施できなくなるという問題が生じた。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、高圧のタンク内圧に起因するキャニスタ開閉弁の開弁遅れを防止でき、適切なタイミングでキャニスタ開閉弁を開弁してリークモニタを実施することができる燃料蒸発ガス排出抑止装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の燃料蒸発ガス排出抑止装置は、内燃機関の吸気通路と燃料タンクとを連通する連通路と、連通路に接続され連通路内の燃料蒸発ガスを吸着するキャニスタと、連通路とキャニスタとの連通を開閉するキャニスタ開閉弁と、吸気通路とキャニスタとの間の連通路を開閉するパージ弁と、燃料タンクと連通路との連通を開閉する密閉弁と、密閉弁を開弁させキャニスタ開閉弁を閉弁させ、その後にキャニスタ開閉弁を開弁する順序でリークテストを実行するリークテスト実行手段と、リークテスト実行手段によるリーク判定処理に先立ち、キャニスタ開閉弁を開弁状態に保ちつつ閉弁中の密閉弁を開弁して燃料タンクの内圧を予め設定された開弁保証判定値まで低下させ、その後にキャニスタ開閉弁を閉弁する圧力調整制御手段とを備えることを特徴とする(請求項1)。
その他の態様として、圧力調整制御手段が、燃料タンクの内圧が開弁保証判定値まで低下しなくても、予め設定された制限時間が経過した時点でキャニスタ開閉弁を閉弁することが好ましい(請求項2)。
また別の態様として、リークテスト実行手段が、リークテストとして、キャニスタ開閉弁の閉弁後に連通路の内圧変化を計測し、キャニスタ開閉弁の開弁後にキャニスタの内圧変化を計測し、これらの計測結果から連通路及び燃料タンクのリークの有無を判定することが好ましい(請求項3)。
また別の態様として、キャニスタ内を減圧する負圧ポンプをさらに備え、リークテスト実行手段が、負圧ポンプの暖機中に並行してリークテストを実行することが好ましい(請求項4)。
また別の態様として、リークテスト実行手段が、圧力調整制御手段により制限時間の経過に基づきキャニスタ開閉弁が閉弁された場合に、密閉弁、切替弁及びキャニスタ開閉弁をそれぞれ開弁した上で、パージ弁を開弁したときの燃料タンクの内圧変化を計測し、燃料タンクの内圧が低下した場合にキャニスタ開閉弁の閉固着の判定を下すことが好ましい(請求項5)。
また別の態様として、リークテスト実行手段が、圧力調整制御手段により制限時間の経過に基づきキャニスタ開閉弁が閉弁された場合に、密閉弁、切替弁及びキャニスタ開閉弁をそれぞれ開弁した上で、パージ弁を開弁したときの燃料タンクの内圧変化を計測し、燃料タンクの内圧が低下しない場合に密閉弁の閉固着の判定を下すことが好ましい(請求項6)。
本発明の燃料蒸発ガス排出抑止装置によれば、高圧のタンク内圧に起因するキャニスタ開閉弁の開弁遅れを防止でき、適切なタイミングでキャニスタ開閉弁を開弁してリークモニタを実施することができる。
本発明の一実施形態に係る燃料蒸発ガス排出抑止装置の概略構成図である。 エバポレーティブリークチェックモジュールの切替弁の非作動時における内部構成部品の作動を示す図である。 エバポレーティブリークチェックモジュールの切替弁の作動時における内部構成部品の作動を示す図である。 本実施形態のECUが実行するリークモニタの制御手順を示すフローチャートである。 システム全体が正常な場合のリークモニタの制御状況を示すタイムチャートである。 バイパス弁が閉固着している場合のリークモニタの制御状況を示すタイムチャートである。 密閉弁が閉固着している場合のリークモニタの制御状況を示すタイムチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る燃料蒸発ガス排出抑止装置1の概略構成図である。また、図2は、エバポレーティブリークチェックモジュール34の切替弁34eの非作動時における内部構成部品の作動を示す図であり、図3は、エバポレーティブリークチェックモジュール34の切替弁34eの作動時における内部構成部品の作動を示す図である。図2及び図3中の矢印は、図の状態でエバポレーティブリークチェックモジュール34内の負圧ポンプ34cを作動させた場合の空気の流れ方向を示す。なお、切替弁34eは、図2の非作動時が開弁状態であり、図3の作動時が閉弁状態である。以下、燃料蒸発ガス排出抑止装置の構成を説明する。
本実施形態に係る燃料蒸発ガス排出抑止装置1は、図示しない走行用モータ及びエンジン10(内燃機関)を備え、どちらか一方或いは双方を用いて走行するハイブリット車やプラグインハイブリッド車に用いられている。
図1に示すように、燃料蒸発ガス排出抑止装置1は、大きく車両に搭載されるエンジン10と、燃料を貯留する燃料貯留部20と、燃料貯留部20で蒸発した燃料の蒸発ガスを処理する燃料蒸発ガス処理部30と、車両の総合的な制御を行うための制御装置である電子コントロールユニット(以下、ECUという)40とで構成されている。
エンジン10は、吸気通路噴射型(Multi Point Injection:MPI)のガソリンエンジンである。エンジン10には、エンジン10の燃焼室内に空気を取り込む吸気通路11が設けられている。また、吸気通路11の下流には、エンジン10の吸気ポート内に燃料を噴射する燃料噴射弁12が設けられている。燃料噴射弁12には、燃料配管13が接続され、燃料を貯留する燃料タンク21から燃料が供給される。
エンジン10の吸気通路11には、吸入する空気の温度を検出する吸気温センサ14が配設されている。また、エンジン10には、エンジン10を冷却する冷却水の温度を検出する水温センサ15が配設されている。
燃料貯留部20は、燃料タンク21と、燃料タンク21への燃料注入口である燃料給油口22と、燃料を燃料タンク21から燃料配管13を介して燃料噴射弁12に供給する燃料ポンプ23と、燃料タンク21から燃料蒸発ガス処理部30への燃料の流出を防止する燃料カットオフバルブ24及び給油時に燃料タンク21内の液面を制御するレベリングバルブ25とで構成されている。また、燃料タンク21内で発生した燃料の蒸発ガスは、燃料カットオフバルブ24よりレベリングバルブ25を経由して、燃料蒸発ガス処理部30に排出される。
燃料蒸発ガス処理部30は、パージ配管31(連通路)と、ベーパ配管32(連通路)と、キャニスタ33と、エバポレーティブリークチェックモジュール34と、密閉弁35と、パージ弁36(パージ弁)と、バイパス弁37(キャニスタ開閉弁)と、圧力センサ38とで構成されている。
パージ配管31は、エンジン10の吸気通路11とキャニスタ33とを連通するように設けられている。
そして、ベーパ配管32は、燃料タンク21のレベリングバルブ25とパージ配管31とを連通するように設けられている。即ち、ベーパ配管32は、燃料タンク21とパージ配管31とを連通するように設けられている。
キャニスタ33は、内部に活性炭を有している。また、キャニスタ33には、燃料タンク21内で発生した燃料蒸発ガス或いは活性炭に吸着した燃料蒸発ガスが流通可能なようにパージ配管31が接続されている。また、キャニスタ33には、活性炭に吸着した燃料蒸発ガスをエンジン10の吸気通路11に放出するときに外気を吸入する大気孔33aが設けられている。
図2及び図3に示すように、エバポレーティブリークチェックモジュール34には、キャニスタ33の大気孔33aに通じるキャニスタ側通路34aと、大気に通じる大気側通路34bとが設けられている。大気側通路34bには、負圧ポンプ34cを備えるポンプ通路34dが連通している。また、エバポレーティブリークチェックモジュール34には、切替弁34eとバイパス通路34fとが設けられている。そして、切替弁34eは、電磁ソレノイドを備え、当該電磁ソレノイドで駆動される。切替弁34eは、電磁ソレノイドが無通電の状態(OFF)である時には、図2のように、キャニスタ側通路34aと大気側通路34bとを連通させる(切替弁34eの開弁状態に相当)。また、切替弁34eは、電磁ソレノイドに外部から駆動信号が供給され通電の状態(ON)である時には、図3のように、キャニスタ側通路34aとポンプ通路34dとを連通させる(切替弁34eの閉弁状態に相当)。
バイパス通路34fは、常時キャニスタ側通路34aとポンプ通路34dとを導通させる通路であり、小径(例えば、直径0.45mm)の基準オリフィス34gが設けられている。また、ポンプ通路34dの負圧ポンプ34cとバイパス通路34fの基準オリフィス34gとの間には、キャニスタ内圧Pcanを検出する圧力センサ34hが設けられている。この圧力センサ34hの検出対象は切替弁34eの開閉に応じて切り替えられ、切替弁34eの開弁時には基準オリフィス34g下流のバイパス通路34f内の圧力をキャニスタ内圧Pcanとして検出し、切替弁34eの閉弁時にはキャニスタ側通路34aを介してキャニスタ33の内部の圧力をキャニスタ内圧Pcanとして検出する。
密閉弁35は、燃料タンク21とパージ配管31との間のベーパ配管32に介装されている。密閉弁35は、電磁ソレノイドを備え、当該電磁ソレノイドで駆動される。密閉弁35は、電磁ソレノイドが無通電の状態(OFF)で閉弁状態となり、電磁ソレノイドに外部から駆動信号が供給され通電の状態(ON)となると開弁状態となる常時閉タイプの電磁弁である。密閉弁35は、電磁ソレノイドが無通電の状態(OFF)で閉弁状態であるとベーパ配管32を封鎖し、電磁ソレノイドに外部から駆動信号が供給され通電の状態(ON)で開弁状態であるとベーパ配管32を開放する。即ち、密閉弁35は、閉弁状態であれば燃料タンク21を密閉状態に封鎖し、燃料タンク21内で発生した燃料蒸発ガスのキャニスタ33或いはエンジン10の吸気通路11への流出を不可とし、開弁状態であれば燃料蒸発ガスのキャニスタ33或いはエンジン10の吸気通路11への流出を可能とする。
パージ弁36は、吸気通路11とパージ配管31のベーパ配管32に対する接続部との間のパージ配管31に介装されている。パージ弁36は、電磁ソレノイドを備え、当該電磁ソレノイドで駆動される。パージ弁36は、電磁ソレノイドが無通電の状態(OFF)で閉弁状態となり、電磁ソレノイドに外部から駆動信号が供給され通電の状態(ON)となると開弁状態となる常時閉タイプの電磁弁である。そして、パージ弁36は、電磁ソレノイドが無通電の状態(OFF)で閉弁状態であるとパージ配管31を封鎖し、電磁ソレノイドに外部から駆動信号が供給され通電の状態(ON)で開弁状態であるとパージ配管31を開放する。即ち、パージ弁36は、閉弁状態であればキャニスタ33或いは燃料タンク21よりエンジン10の吸気通路11への燃料蒸発ガスの流出を不可とし、開弁状態であればキャニスタ33或いは燃料タンク21よりエンジン10の吸気通路11へ燃料蒸発ガスの流出を可能とする。
バイパス弁37は、パージ配管31に対するベーパ配管32の接続部とキャニスタ33との間のパージ配管31に介装されている。バイパス弁37は、電磁ソレノイドを備え、当該電磁ソレノイドで駆動される。バイパス弁37は、電磁ソレノイドが無通電の状態(OFF)で開弁状態となり、電磁ソレノイドに外部から駆動信号が供給され通電の状態(ON)となると閉弁状態となる常時開タイプの電磁弁である。そして、バイパス弁37は、電磁ソレノイドが無通電の状態(OFF)で開弁状態であるとキャニスタ33をパージ配管31に開放し、電磁ソレノイドに外部から駆動信号が供給され通電の状態(ON)で閉弁状態であるとキャニスタ33を封鎖する。即ち、バイパス弁37は、閉弁状態であればキャニスタ33を密閉し、キャニスタ33への燃料蒸発ガスの流入或いはキャニスタ33からの燃料蒸発ガスの流出を不可とする。そして、バイパス弁37は、開弁状態であればキャニスタ33への燃料蒸発ガスの流入或いはキャニスタ33からの燃料蒸発ガスの流出を可能とする。
圧力センサ38は、燃料タンク21と密閉弁35との間のベーパ配管32に配設されている。そして、圧力センサ38は、燃料タンク21の内圧であるタンク内圧Ptanを検出するものである。なお、圧力センサ38は、密閉弁35が閉弁状態であって、燃料タンク21が密閉されている時にのみ、燃料タンク21のみの内圧を検出することができる。
ECU40は、車両の総合的な制御を行うための制御装置であり、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央演算処理装置(CPU)及びタイマ等を含んで構成される。
ECU40の入力側には、上記吸気温センサ14、水温センサ15、圧力センサ34h及び圧力センサ38が接続されており、これらのセンサ類からの検出情報が入力される。
一方、ECU40の出力側には、上記燃料噴射弁12、燃料ポンプ23、負圧ポンプ34c、切替弁34e、密閉弁35、パージ弁36及びバイパス弁37が接続されている。
ECU40は、各種センサ類からの検出情報に基づいて、負圧ポンプ34cの運転と、切替弁34e、密閉弁35、パージ弁36及びバイパス弁37の開閉とを制御し、燃料タンク21にて発生した燃料蒸発ガスのキャニスタ33への吸着や、エンジン10の運転時にキャニスタ33に吸着した燃料蒸発ガスや燃料タンク21にて発生した燃料蒸発ガスをエンジン10の吸気通路11へ排出するパージ処理(キャニスタパージ、タンクパージ)を可能としている。
キャニスタパージは、例えばエンジン始動直後に所定時間行われる。
ECU40は、キャニスタパージでは、エンジン運転中において、パージ弁36及びバイパス弁37を開弁する。なお、このとき、密閉弁35は閉弁状態であり、切替弁34eは開弁状態である。これにより、エンジン10の吸気通路11にパージ配管31及びキャニスタ33が連通するので、エンジン10の作動により負圧となった吸気通路11へ、キャニスタ33の外気吸入口から大気がキャニスタ33、パージ配管31を通過して流入する。したがって、キャニスタ33に吸着されている燃料蒸発ガスが吸気通路11へ排出して処理される。
タンクパージは、エンジン10運転中において、燃料タンク21内の圧力が所定圧P1以上の高圧となった場合に低下するまで行われる。ECU40は、タンクパージとして、密閉弁35及びパージ弁36を開弁させ、バイパス弁37を閉弁させる。これにより、エンジン10の吸気通路11にパージ配管31、ベーパ配管32を介して燃料タンク21が連通するので、エンジン10の作動により負圧となった吸気通路11へ、燃料タンク21からベーパ配管32、パージ配管31を通過して燃料蒸発ガスが流入する。したがって、燃料タンク21内の燃料蒸発ガスが吸気通路11へ排出して処理され、燃料タンク21内の圧力が低下する。なお、タンクパージは、キャニスタパージより優先して行われる。したがって、エンジン始動直後に燃料タンク21内の圧力が所定圧P1以上である場合には、タンクパージを行ってからキャニスタパージが行われる。
また、ECU40は、イグニションスイッチのOFF中に、燃料タンク21、キャニスタ33、パージ配管31及びベーパ配管32のリークの有無(合わせて密閉弁35、切替弁34e、バイパス弁37及びパージ弁36の固着も)を判別するリークモニタを実行する(リークテスト実行手段)。
図4は、ECU40が実行するリークモニタの制御手順を示すフローチャートである。また、図5〜7は、リークモニタにおける各弁(密閉弁35、切替弁34e、バイパス弁37及びパージ弁36)の駆動信号、負圧ポンプ34cの駆動信号、キャニスタ内圧Pcan、及びタンク内圧Ptanの変化状況を示すタイムチャートである。図5は、燃料蒸発ガス排出抑止装置のシステム全体が正常な場合の制御状況(期間1〜6に細分化)を示し、図6は、バイパス弁37が閉固着している場合の制御状況(期間1〜5A)を示し、図7は、密閉弁35が閉固着している場合の制御状況(期間1〜5A)を示しており、各タイムチャート中の期間2でECU40により実行される処理(主に燃料タンク21の内圧の低下処理)が、図4に示したものである。
図5〜7に示すように、リークモニタが開始された当初の期間1では、密閉弁35が閉弁、切替弁34eが開弁、バイパス弁37が開弁、パージ弁36が閉弁されている。この状態で期間2に移行して図4の処理がECU40により開始される。まずステップS2で暖機のために負圧ポンプ34cの作動を開始し、続くステップS4で切替弁34e及び負圧ポンプ34cの固着判定を行い、いずれかに固着有りと判定した場合にはルーチンを終了する。したがって、この時点でリークモニタは中止される。
また、ステップS4で切替弁34e及び負圧ポンプ34cに共に固着無しと判定したときには、ステップS6で密閉弁35を開弁する。続くステップS8ではタンク内圧Ptanの計測を開始すると共に、負圧ポンプ34cの運転継続時間Tのカウントを開始する。その後にステップS10でタンク内圧Ptanが開弁保証判定値P0以下か否かを判定し、判定がNo(否定)のときにはステップS12に移行して運転継続時間Tが制限時間Tlmt以上になったか否かを判定する。開弁保証判定値P0は、バイパス弁37の開弁遅れが発生しない正の値であり、且つ、以下に述べるタンク内圧減圧量ΔP1及びキャニスタ内圧変化量ΔP2に基づくリーク判定の精度を確保可能な最低限のタンク内圧Ptanとして予め設定されたものである。また、制限時間Tlmtは、後述するバイパス弁37や密閉弁35の閉固着によりタンク内圧Ptanが低下しない場合に強制的に次の処理に移行するための条件として予め設定されたものである。
ステップS10またはステップS12のいずれかでYes(肯定)の判定を下すと、ステップS14に移行してバイパス弁37を閉弁し、ステップS16でタンク内圧減圧量ΔP1の計測を開始する。タンク内圧減圧量ΔP1は、バイパス弁37を閉弁してからのタンク内圧Ptanの計時的な圧力低下量(換言すると、パージ配管31及びベーパ配管32の燃料タンク21と連通する箇所の計時的な圧力低下量)として計測される。続くステップS18では運転継続時間Tが予め設定された暖機時間Twu(例えば、300sec)以上になったか否かを判定し、Yesの判定を下すとステップS20に移行する。ステップS20では負圧ポンプ34cの脈動を検出し、続くステップS22で検出した脈動に基づき負圧ポンプ34cの故障の有無を判定し、故障有りのときにはルーチンを終了する。
また、負圧ポンプ34cに故障無しと判定したときにはステップS24に移行し、圧力センサ34hにより検出される圧力の平均化処理を行う。このときの切替弁34eは開弁されているため、基準オリフィス34g上流のバイパス通路34f内の空気が負圧ポンプ34cにより基準オリフィス34gを介して下流側に吸い出されて負圧を発生し、その負圧が圧力センサ34hにより検出されて後述するようにリーク判定基準値ΔP3refとして設定される。続くステップS26では平均化後のリーク判定基準値ΔP3refに基づき基準オリフィス34gの異常の有無を判定し、異常有りのときにはルーチンを終了し、異常無しのときには、期間3に移行して引き続きリークモニタの処理を継続する。
以上のようにしてECU40によりリークモニタの期間2の処理が実行される。次に、この期間2を含めたリークモニタ全体の制御状況を、図5〜7に基づき順次説明する。
まず、燃料蒸発ガス排出抑止装置1のシステム全体が正常な場合、即ち、全ての弁(密閉弁35、切替弁34e、バイパス弁37及びパージ弁36)が固着することなく正常に開閉し、燃料タンク21、キャニスタ33、パージ配管31及びベーパ配管32がリーク無しの場合には、図5に示すように制御が進行する。
上記したように期間1では、密閉弁35が閉弁、切替弁34eが開弁、バイパス弁37が開弁、パージ弁36が閉弁されており、キャニスタ内圧Pcanが大気圧に保持されている。また、燃料タンク21は車両を駐車させたソーク中に高温の外気により温度上昇しており、そのタンク内圧Ptanは、[発明が解決しようとする課題]で述べたように、バイパス弁37の開弁遅れが発生する程度の圧力まで上昇しているものとする。
期間1から期間2に移行すると、まず暖機のために負圧ポンプ34cの作動が開始され(図4のステップS2)、基準オリフィス34g上流のバイパス通路34f内の空気が基準オリフィス34gを介して下流側に吸い出されることにより、圧力センサ34hが検出するキャニスタ内圧Pcanは大気圧よりもステップ的に低下する。
この負圧ポンプ34cの暖機と並行して、パージ配管31及びベーパ配管32を対象としたリークテスト(本発明のリークテスト実行手段に相当)が実行されるが、それに先だって燃料タンク21の内圧を低下させる操作(本発明の圧力調整制御手段に相当)が行われる。まず、密閉弁35が開弁され(図4のステップS6)、燃料タンク21内の燃料蒸発ガスがキャニスタ33に流入して吸着され、吸着後の空気が切替弁34eから大気に排出されることによりタンク内圧Ptanは次第に低下する。タンク内圧Ptanが開弁保証判定値P0まで低下すると(図4のステップS10がYes)、バイパス弁37が閉弁される(図4のステップS14)。
負圧ポンプ34cの暖機は暖機時間Twuだけ継続され、その間に並行してタンク内圧減圧量ΔP1が計測される(図4のステップS16,18)。燃料蒸発ガス排出抑止装置1のシステム全体が正常なため、パージ配管31及びベーパ配管32にリークは発生しておらず、タンク内圧Ptanは開弁保証判定値P0近傍に保持され続け、タンク内圧減圧量ΔP1としては0若しくは微小な値が計測される。
期間2から期間3に移行すると、負圧ポンプ34cが停止され、基準オリフィス34gによる負圧が消失してキャニスタ内圧Pcanは大気圧に戻される。その後、切替弁34eが閉弁されてキャニスタ33内が大気から遮断され、バイパス弁37が開弁された上で、キャニスタ内圧Pcanの変化量ΔP2が計測される。バイパス弁37の開弁はタンク内圧Ptanを開弁保証判定値P0まで低下させた状況下で実行されるため、遅れを生じることなく速やかにバイパス弁37が開弁される。燃料蒸発ガス排出抑止装置1のシステム全体が正常なため、燃料タンク21内の燃料蒸発ガスがベーパ配管32を経てキャニスタ33内に流入してキャニスタ内圧Pcanは急激に増加し、キャニスタ内圧変化量ΔP2として大きな値が計測される。なお、燃料タンク21からの燃料蒸発ガスの流出によりタンク内圧Ptanは若干低下する。
結果として、期間2で計測したタンク内圧減圧量ΔP1が減圧判定値ΔP1ref未満となり、且つ期間3で計測したキャニスタ内圧変化量ΔP2が変化量判定値ΔP2refを超えることから、パージ配管31及びベーパ配管32にリーク無しと確定される。燃料タンク21については、ソーク中に高圧が維持されていた時点でリーク無しが確定されているため、リークテストの対象をキャニスタ33のみ(詳しくは、バイパス弁37よりもキャニスタ33側のパージ配管31も含む)に絞った検出方法Bが選択される。
以上の検出方法の選択が終了すると期間3から期間4Bに移行し、検出方法Bによるリークテストが開始される。まず密閉弁35が閉弁され、その後に切替弁34eが開弁され、パージ弁36が開弁される。キャニスタ33は切替弁34eを介して大気開放されると共に、バイパス弁37及びパージ弁36を介して大気開放され、燃料タンク21からの燃料蒸発ガスの流入により急増したキャニスタ内圧Pcanが速やかに大気圧に戻される。これらの操作は検出方法Bによるリークテストのための下準備である。キャニスタ内圧Pcanの低下後にパージ弁36は閉弁され、負圧ポンプ34cの作動が開始され、基準オリフィス34gにより生じた負圧でキャニスタ内圧Pcanは再びステップ的に低下する。
そして、期間4Bから期間5Bに移行すると、切替弁34eが閉弁され、バイパス弁37が閉弁される。結果として、全ての弁(密閉弁35、切替弁34e、バイパス弁37及びパージ弁36)を閉弁した検出方法Bによるテスト条件が整う。切替弁34eの閉弁によりセンサ34hがキャニスタ33内と連通し、キャニスタ内圧Pcanは一旦大気圧に戻された後、負圧ポンプ34cの作動によりキャニスタ33内の空気が大気に排出されるにしたがって次第に低下する。このようにキャニスタ33が減圧されたときの大気圧からのキャニスタ内圧Pcanの低下量が、キャニスタ内圧低下量ΔP3として計測される。
その後に期間5Bから期間6に移行し、切替弁34eが開弁され、バイパス弁37が開弁される。基準オリフィス34gにより生じた負圧でキャニスタ内圧Pcanは再びステップ的に低下する。このときのキャニスタ内圧Pcanは、基準オリフィス34g相当の孔によるリーク発生状態で負圧ポンプ34cが作動している場合の検出値に相当し、この値がリーク判定基準値ΔP3refとして設定される。
そして、期間5Bで計測されたキャニスタ内圧低下量ΔP3と期間6で設定されたリーク判定基準値ΔP3refとが比較され、キャニスタ内圧低下量ΔP3がリーク判定基準値ΔP3refを超えているとき(キャニスタ内圧Pcanの低下が急激)には、キャニスタ33にリーク無しと判定され、キャニスタ内圧低下量ΔP3がリーク判定基準値ΔP3ref以下のとき(キャニスタ内圧Pcanの低下が緩慢)には、キャニスタ33にリーク有りと判定される。この場合には燃料蒸発ガス排出抑止装置1のシステム全体が正常なため、前者のリーク無しの判定が下される。
次に、図6に基づきバイパス弁37が閉固着している場合について説明する。
期間1から期間2に移行して負圧ポンプ34cの作動が開始され、その後に密閉弁35が開弁されるまでは上記したシステム正常時と同様である。そして、この場合にはバイパス弁37の閉固着により、燃料タンク21内の空気がキャニスタ33を経由して大気に排出されないため、タンク内圧Ptanは開弁保証判定値P0まで低下することなく当初の値(ソーク中の高圧値)に保持される。このため、運転継続時間Tが制限時間Tlmt以上になった時点で、タンク内圧Ptanとは関係なくバイパス弁37の閉弁操作が行われる(実際は既に閉固着)。このようにシステムが正常であれば密閉弁35の開弁により低下するはずのタンク内圧Ptanが低下しないことから、この時点で何らかの故障(具体的には、バイパス弁37或いは密閉弁35の閉固着)が発生しているものと推測でき、以降の処理により故障箇所の特定が行われる。
なお、このように負圧ポンプ34cの作動開始からの運転継続時間Tに基づきバイパス弁37を閉弁操作したが、これに代えて密閉弁35を開弁してからの経過時間(即ち、実際に燃料タンク21内から空気が排出される期間)が制限時間Tlmt以上になった時点で、バイパス弁37を開弁操作してもよい。
その後、期間2から期間3に移行して、負圧ポンプ34cの停止、切替弁34eの閉弁、バイパス弁37の開弁が順次行われる。バイパス弁37が閉固着しているため、燃料タンク21内の燃料蒸発ガスはキャニスタ33内に流入せず、キャニスタ内圧Pcanが増加しないことからキャニスタ内圧変化量ΔP2として0が計測される。キャニスタ内圧変化量ΔP2が変化量判定値ΔP2ref以下であることから、燃料タンク21、パージ配管31及びベーパ配管32のリークの有無が不明と判定され、リークテストの対象を燃料蒸発ガス排出抑止装置1のシステム全体とした検出方法Aが選択される。
期間3から期間4Aに移行すると、検出方法Aによるリークテストが開始され、まず切替弁34eが開弁され、パージ弁36が開弁される。上記したシステム正常時とは相違してバイパス弁37の閉固着によりキャニスタ内圧Pcanは元々大気圧であり、一方、検出方法Aの選択により密閉弁35が開弁されているため、パージ弁36の開弁に伴ってタンク内圧Ptanは低下する(パージ弁36の開弁時間に応じた低下量だけ)。
このときのタンク内圧Ptanの低下は密閉弁35が正常に開弁されたことを意味するため、上記した期間2において密閉弁35の開弁により低下すべきタンク内圧Ptanが低下しない要因は、開弁操作したはずのバイパス弁37の閉弁にあると推定でき、この時点でバイパス弁37が閉固着していると判定される(リークテスト実行手段)。その後、パージ弁36が閉弁されてタンク内圧Ptanの低下が中断され、負圧ポンプ34cの作動が開始され、基準オリフィス34gにより生じた負圧でキャニスタ内圧Pcanが再びステップ的に低下し、このときのキャニスタ内圧Pcanがリーク判定基準値ΔP3refとして設定される。
期間4Aから期間5Aに移行すると、切替弁34eが閉弁される。結果として、密閉弁35を開弁、切替弁34eを閉弁、バイパス弁37を開弁、パージ弁36を閉弁した検出方法Aによる条件が整う。キャニスタ内圧Pcanは一旦大気圧に戻された後に負圧ポンプ34cの作動により次第に低下し、このときのキャニスタ内圧Pcanの低下量ΔP3が計測される。キャニスタ内圧低下量ΔP3がリーク判定基準値ΔP3refを超えているときには、燃料タンク21、キャニスタ33、パージ配管31及びベーパ配管32にリーク無しと判定され、キャニスタ内圧低下量ΔP3がリーク判定基準値ΔP3ref以下のときには、燃料タンク21、キャニスタ33、パージ配管31及びベーパ配管32の何れかにリーク有りと判定される。
そして、このような期間5におけるキャニスタ内圧Pcanの低下中におけるタンク内圧Ptanの挙動は、バイパス弁37の閉固着の有無に応じたものとなる。即ち、バイパス弁37が正常に開弁されている場合には、パージ配管31及びベーパ配管32を介した燃料タンク21とキャニスタ33との連通により、キャニスタ内圧Pcanと共にタンク内圧Ptanも低下する。これに対してバイパス弁37が閉固着している場合には燃料タンク21とキャニスタ33とが遮断されているため、キャニスタ内圧Pcanのみが低下し、図中に示すようにタンク内圧Ptanは低下することなく一定値に保持される。
したがって、キャニスタ内圧Pcanが急激に低下し(ΔP3>ΔP3ref)、それと共にタンク内圧Ptanも急激に低下している場合には、バイパス弁37が正常(閉固着無し)と見なせ、またキャニスタ内圧Pcanが急激に低下しているにも拘わらず、タンク内圧Ptanが低下しない若しくは低下が緩やかである場合には、バイパス弁37が閉固着していると見なせ、この判断は、上記したバイパス弁37の閉固着の判定結果と合致する。
次に、図7に基づき密閉弁35が閉固着している場合について説明する。
期間2から期間3に移行して、負圧ポンプ34cの停止、切替弁34eの閉弁、バイパス弁37の開弁が順次行われた時点までは上記したバイパス弁37の閉固着時と同様である。この場合には密閉弁35が閉固着しているため、バイパス弁37を開弁しても燃料タンク21内の燃料蒸発ガスはキャニスタ33内に流入しないことから、キャニスタ内圧変化量ΔP2として0が計測される。よって、キャニスタ内圧変化量ΔP2が変化量判定値ΔP2ref以下であるとして、リークテストの対象を燃料蒸発ガス排出抑止装置1のシステム全体とした検出方法Aが選択される。
期間3から期間4Aに移行すると、検出方法Aによるリークテストが開始され、まず切替弁34eが開弁され、パージ弁36が開弁される。検出方法Aの選択により密閉弁35が開弁操作されているが、実際には密閉弁35は閉固着している。このため上記したバイパス弁37の閉固着時とは相違し、タンク内圧Ptanは低下することなく一定値に保持される。即ち、タンク内圧Ptanが低下しないことを根拠として、この時点で密閉弁35が閉固着していると判定される(リークテスト実行手段)。
その後は上記と同じくパージ弁36が閉弁され、負圧ポンプ34cの作動が開始され、基準オリフィス34gにより生じた負圧でキャニスタ内圧Pcanが再びステップ的に低下してリーク判定基準値ΔP3refとして設定される。期間4Aから期間5Aに移行すると、切替弁34eが閉弁されて検出方法Aによるテスト条件が整い、負圧ポンプ34cにより次第に低下するキャニスタ内圧Pcanの低下量ΔP3が計測される。キャニスタ内圧低下量ΔP3がリーク判定基準値ΔP3refを超えているときには、燃料タンク21、キャニスタ33、パージ配管31及びベーパ配管32にリーク無し、リーク判定基準値ΔP3ref以下のときには何れかにリーク有りと判定される点は、上記と同様である。
以上のように本実施形態の燃料蒸発ガス排出抑止装置1によれば、パージ配管31及びベーパ配管32を対象としたリークテストを実行する際に、それに先だってバイパス弁37の開弁状態を保ちながら閉弁中の密閉弁35を開弁し、これにより燃料タンク21内の燃料蒸発ガスをキャニスタ33側に流出させてタンク内圧Ptanを開弁保証判定値P0まで低下させ、その後にバイパス弁37を閉弁した上でリークテストを開始している。このためリークテスト中において、バイパス弁37の開弁はタンク内圧Ptanを開弁保証判定値P0まで低下させた状況下で実行され、遅れを生じることなく適切なタイミングでバイパス弁37を開弁できる。
更に具体的に述べると、パージ配管31及びベーパ配管32のリークテストは、バイパス弁37の閉弁後にタンク内圧減圧量ΔP1の計測、切替弁34eの閉弁、バイパス弁37の開弁、キャニスタ内圧変化量ΔP2の計測の順をおって実施され、これらの計測結果からリークの有無が判定される。このときのバイパス弁37の開弁に遅れが生じると、パージ配管31及びベーパ配管32がリーク無しにも拘わらずキャニスタ内圧Pcanが急増しないため、キャニスタ内圧変化量ΔP2≦変化量判定値ΔP2refに基づきリーク有りと誤判定されてしまう。結果として、その後のリークテストの対象をシステム全体に拡大した検出方法Aが誤って選択されてしまうが、このような事態を上記したタンク内圧Ptanの低下処理によって未然に防止することができる。
また、検出方法A,Bによるリークテストでは、負圧ポンプ34cを作動させてキャニスタ33内を減圧したときのキャニスタ内圧低下量ΔP3に基づきリークの有無を判定しているが、これに先立つ負圧ポンプ34cの暖機と並行して、パージ配管31及びベーパ配管32のリークテストを実行している。このように異なる2つの処理を並行して実施することから、リークモニタ全体の所要時間を大幅に短縮することができる。
また、バイパス弁37や密閉弁35の閉固着に起因してタンク内圧Ptanが開弁保証判定値P0まで低下しない場合には、運転継続時間Tが制限時間Tlmt以上になった時点で、タンク内圧Ptanとは関係なくバイパス弁37を閉弁している(図4のステップS12,14)。よって、このような場合であっても続くステップS18以降の処理を実行してリークモニタを完了できると共に、この時点でシステム異常を把握でき、それに応じた適切な検出方法Aのリークテストを選択して確実に故障原因(バイパス弁37或いは密閉弁35の閉固着)を特定することができる。
そして、検出方法Aによるリークテストでは、パージ弁36を開弁したときのタンク内圧Ptanの挙動(低下するか否か)に基づき、故障原因がバイパス弁37の閉固着にあるのか密閉弁35の閉固着にあるのかを判定している。このような簡単な操作により故障原因を特定できることから、この要因も、リークモニタ全体の所要時間の短縮化に貢献する。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、車両をハイブリッド車両に搭載された燃料蒸発ガス排出抑止装置1として具体化したが、車種はこれに限定されるものではなく、例えばガソリン車両に適用してもよい。
また上記実施形態では、リークテスト実行手段が実行するリークテストとして、パージ配管31及びベーパ配管32を対象としたリークテストを実行したが、その内容はこれに限定されるものではなく、リークテスト中にキャニスタ開閉弁(バイパス弁37)を閉弁から開弁に切り換えるものであれば任意に変更可能である。
1 燃料蒸発ガス排出抑止装置
10 エンジン(内燃機関)
11 吸気通路
21 燃料タンク
31 パージ配管(連通路)
32 ベーパ配管(連通路)
33 キャニスタ
34c 負圧ポンプ
35 密閉弁
36 パージ弁
37 バイパス弁(キャニスタ開閉弁)
40 ECU(リークテスト実行手段、圧力調整制御手段)

Claims (6)

  1. 内燃機関の吸気通路と燃料タンクとを連通する連通路と、
    前記連通路に接続され前記連通路内の燃料蒸発ガスを吸着するキャニスタと、
    前記連通路と前記キャニスタとの連通を開閉するキャニスタ開閉弁と、
    前記吸気通路と前記キャニスタとの間の前記連通路を開閉するパージ弁と、
    前記燃料タンクと前記連通路との連通を開閉する密閉弁と、
    前記密閉弁を開弁させ前記キャニスタ開閉弁を閉弁させ、その後に該キャニスタ開閉弁を開弁する順序でリークテストを実行するリークテスト実行手段と、
    前記リークテスト実行手段によるリーク判定処理に先立ち、前記キャニスタ開閉弁を開弁状態に保ちつつ閉弁中の前記密閉弁を開弁して前記燃料タンクの内圧を予め設定された開弁保証判定値まで低下させ、その後に前記キャニスタ開閉弁を閉弁する圧力調整制御手段と
    を備えることを特徴とする燃料蒸発ガス排出抑止装置。
  2. 前記圧力調整制御手段は、前記燃料タンクの内圧が開弁保証判定値まで低下しなくても、予め設定された制限時間が経過した時点で前記キャニスタ開閉弁を閉弁する
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料蒸発ガス排出抑止装置。
  3. 前記リークテスト実行手段は、前記リークテストとして、前記キャニスタ開閉弁の閉弁後に前記連通路の内圧変化を計測し、該キャニスタ開閉弁の開弁後に前記キャニスタの内圧変化を計測し、これらの計測結果から前記連通路及び燃料タンクのリークの有無を判定する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の燃料蒸発ガス排出抑止装置。
  4. 前記キャニスタ内を減圧する負圧ポンプをさらに備え、
    前記リークテスト実行手段は、前記負圧ポンプの暖機中に並行して前記リークテストを実行する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の燃料蒸発ガス排出抑止装置。
  5. 前記リークテスト実行手段は、前記圧力調整制御手段により制限時間の経過に基づき前記キャニスタ開閉弁が閉弁された場合に、前記密閉弁、前記切替弁及び前記キャニスタ開閉弁をそれぞれ開弁した上で、前記パージ弁を開弁したときの前記燃料タンクの内圧変化を計測し、該燃料タンクの内圧が低下した場合に前記キャニスタ開閉弁の閉固着の判定を下す
    ことを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の燃料蒸発ガス排出抑止装置。
  6. 前記リークテスト実行手段は、前記圧力調整制御手段により制限時間の経過に基づき前記キャニスタ開閉弁が閉弁された場合に、前記密閉弁、前記切替弁及び前記キャニスタ開閉弁をそれぞれ開弁した上で、前記パージ弁を開弁したときの前記燃料タンクの内圧変化を計測し、該燃料タンクの内圧が低下しない場合に前記密閉弁の閉固着の判定を下す
    ことを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載の燃料蒸発ガス排出抑止装置。
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