JP2016117622A - 断熱材 - Google Patents

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【課題】軽量で1000℃以上でも熱伝導率増加の抑制された多孔質焼結体からなる断熱材の提供。【解決手段】断熱材、MgAl2O4質セラミックスの焼結体からなり、その気孔率は85〜91vol%であり、孔径0.8〜10μmの気孔が全気孔容積のうち10〜40vol%を占め、かつ、孔径0.01〜0.8μmの気孔が全気孔容積のうちの5〜10vol%を占め、前記焼結体におけるMgに対する、前記Siの重量比が0.15以下である断熱材。【選択図】図1

Description

本発明は断熱材に関し、特に、MgAl24の多孔質焼結体からなり、1000℃以上の温度域での優れた断熱性を有する断熱材に関する。
特許文献1または2に、所定の気孔径分布を有するスピネル質セラミックス多孔体は、伝導伝熱及び輻射伝熱を抑制できること、それにより1000℃以上の高温での耐熱性にも優れた断熱材として使用できること、が開示されている。
特開2012−229139号公報 特開2013−209278号公報
上記の特許文献1,2に記載されたスピネル質セラミックス多孔体は、従来よりも高温の1000℃以上での低い熱伝導性と良好な耐熱性を有する一方で、高い気孔率のため、強度が十分とは言えなかった。
ところで、強度を向上させるには、気孔率を下げ、かさ比重を高くする手法が一般的である。しかし、特許文献1,2に記載の断熱材で単に気孔率を下げるだけでは、熱伝導率が上昇し、かつ、かさ比重も高くなるので、低い熱伝導率でありながら軽くて扱いやすい断熱材、という要望には、充分応えられるものではなかった。
本発明者らは、上記技術的課題を解決するために、MgAl24質セラミックスの焼結体からなり、その気孔率は85vol%以上91vol%未満であり、孔径0.8μm以上10μm未満の気孔が全気孔容積のうち10vol%以上40vol%以下を占め、かつ、孔径0.01μm以上0.8μm未満の気孔が全気孔容積のうちの5vol%以上10vol%以下を占める断熱材が、1000℃以上の高温でも熱伝導率の増加が抑制されるという優れた断熱性を維持しつつ、軽量性にも優れていることを知見し、先に特願2014−249484号として提案した。
そして更に鋭意研究し、MgAl24質セラミックスの焼結体中にSiを含有すると、高温で使用する過程で収縮が増大(再加熱収縮が増大)し、低い熱伝導率が得られず、良好な耐熱性が得られないことを知見し、本発明を想到した。尚、前記Siは、MgAl24質セラミックスの焼結体中に不純物として存在するもの、もしくは、セラミックス焼結体を強化するセラミックス強化材中に含まれているものである。
本発明は、上記技術的課題に鑑み、1000℃以上の高温でも熱伝導率の増加が抑制されるという優れた断熱性を維持しつつ、軽量性にも優れた断熱材の提供を目的とする。
本発明の一の態様にかかる断熱材はMgAl24質セラミックスの焼結体からなり、その気孔率は85vol%以上91vol%未満であり、孔径0.8μm以上10μm未満の気孔が全気孔容積のうち10vol%以上40vol%以下を占め、かつ、孔径0.01μm以上0.8μm未満の気孔が全気孔容積のうちの5vol%以上10vol%以下を占め、前記焼結体におけるMgに対する、Siの重量比が0.15以下であることを特徴とする。
また、本発明の他の一様態にかかる断熱材は、MgAl24質セラミックス多孔体からなり、その気孔率は70vol%以上85vol%未満の多孔質焼結体からなり、孔径0.8μm以上10μm未満の気孔が全気孔容積のうち40vol%以上70vol%未満を占め、かつ、孔径0.01μm以上0.8μm未満の気孔が全気孔容積のうちの10vol%以上30vol%未満を占め、前記焼結体におけるMgに対する、Siの重量比が0.15以下であることを特徴とする。
このように、本発明にかかる断熱材は、前記焼結体におけるMgに対するSiの重量比が0.15以下であるため、1600℃での再加熱収縮が小さく、所定の気孔径分布を維持することできる。即ち、所定の気孔径分布を維持することができ、低い熱伝導率、良好な耐熱性を得ることができる。さらに、前記焼結体におけるMgに対するSiの重量比が0.0001以下であると、1700℃での再加熱収縮を小さくすることができる。
なお、セラミックス強化材添加量は、セラミックス強化材以外の固形分の重量比で0.5wt%以上60wt%未満であり、より好ましくは5wt%以上50wt%以下となる。シリカ含有量が5wt%以下のセラミックス強化材を、所定量添加することにより、耐熱性・断熱性に優れた断熱材を得ることができる。
尚、前記断熱材は、高温での熱伝導率が小さいほど、優れた断熱効果が得られることから、1000℃以上1500℃以下における熱伝導率が0.40W/(m・K)以下であることが好ましい。また、前記断熱材における再加熱収縮は、1600℃で12時間保持した際の収縮が2%以下、前記焼結体におけるMgに対するSiの重量比が0.0001以下のものについては、1700℃で12時間保持した際の収縮が2%以下であることが好ましい。
本発明に係る断熱材は、1000℃以上の高温でも熱伝導率の増加が抑制されて優れた断熱性が保持されつつ、軽くて扱いやすいものである。さらに、孔径の異なる気孔容積を適切に制御することで、用途により熱伝導率と軽量性を最適化でき、より好適である。
本発明に係る実施例1〜3及び参考例1における、各多孔質焼結体の水銀ポロシメータによる気孔径分布を示した図である。 本発明に係る実施例1,実施例1A,実施例2,実施例2Aにおける、各多孔質焼結体の水銀ポロシメータによる気孔径分布を示した図である。
以下、本発明の実施形態にかかる断熱材について説明する。本発明の一様態にかかる断熱材は、MgAl24質セラミックスの焼結体からなり、その気孔率は85vol%以上91vol%未満であり、孔径0.8μm以上10μm未満の気孔が全気孔容積のうち10vol%以上40vol%以下を占め、かつ、孔径0.01μm以上0.8μm未満の気孔が全気孔容積のうちの5vol%以上10vol%以下を占め、前記焼結体におけるMgに対する、Siの重量比が0.15以下である。
本発明の他の一様態にかかる断熱材は、強化材を含むMgAl24質セラミックス多孔体からなり、その気孔率は70vol%以上85vol%未満の多孔質焼結体からなり、孔径0.8μm以上10μm未満の気孔が全気孔容積のうち40vol%以上70vol%未満を占め、かつ、孔径0.01μm以上0.8μm未満の気孔が全気孔容積のうちの10vol%以上30vol%未満を占め、前記焼結体におけるMgに対する、Siの重量比が0.15以下であることを特徴とする。
本発明に係る断熱材の材質は、スピネル質のMgAl24(マグネシアスピネル)である。スピネル質の多孔質焼結体は、高温での粒成長や粒界の結合によって生じる気孔の形状や大きさの変動が小さく、熱伝導率の変動を抑制する効果を長期間維持できる。
特に、MgAl24は、1000℃以上の高温域での構造安定性が高く、等方的な結晶構造を有するため、高温に曝された場合でも、特異な粒成長や収縮がほとんど起こらない。このため、MgAl24は、本発明の特徴である特定の気孔構成を維持することができるので、高温で使用される断熱材として好適である。なお、前記化学組成及びスピネル質の構造は、例えば、粉末X線回折法により測定及び同定することができる。
また、本発明の一の態様における多孔質焼結体の気孔率は、70vol%以上91vol%未満とする。前記気孔率が70vol%未満では、前記多孔質焼結体中においてMgAl24からなる基材部の占める割合が高く、伝導伝熱が増加し、熱伝導率を十分小さくすることが困難となる。一方で、前記気孔率が91vol%以上では、前記多孔質焼結体中においてMgAl24からなる基材部の占める割合が絶対的に低くなるため、極めて脆弱となり、十分な強度が得られない。
前記気孔率は、JIS R 2614「耐火断熱れんがの比重及び真気孔率の測定方法」にて算出される。
前記多孔質焼結体の一様態として、気孔率は85vol%以上91vol%未満であるときに、気孔構成は、孔径0.8μm以上10μm未満の気孔が全気孔容積のうち10vol%以上40vol%以下、孔径0.01μm以上0.8μm未満の気孔(微小気孔)が全気孔容積のうちの5vol%以上10vol%以下となる。
このような気孔構成をとることで、伝導伝熱の抑制に必要な孔径0.01μm以上0.8μm未満の気孔と輻射伝熱の抑制に必要な孔径0.8μm以上10μm未満の気孔を保ちつつ、気孔率を85vol%以上とすることができる。 孔径0.01μm以上0.8μm未満の気孔を有することで、フォノン散乱により、伝導伝熱を抑制することができる。孔径0.8μm以上10μm未満の気孔を有することで、赤外線の散乱により輻射伝熱を抑制することができる。
前記微小気孔が全気孔容積に占める割合が5vol%未満であると、単位体積当たりの気孔数が少なく、伝導伝熱を抑制する効果が十分でなくなる。一方、10vol%超では85vol%以上の気孔率を得ることが困難となる。
ここで、前記多孔質焼結体は、孔径10μm超の範囲内に気孔径分布ピークを有していても差し支えない。
前記多孔質焼結体の他の一様態として、気孔率は70vol%以上85vol%未満の多孔質焼結体のときに、孔径0.8μm以上10μm未満の気孔が全気孔容積のうち40vol%以上70vol%未満を占め、かつ、孔径0.01μm以上0.8μm未満の気孔が全気孔容積のうちの10vol%以上30vol%未満を占める。
孔径0.8μm以上10μm未満の気孔が全気孔容積のうち40vol%未満であると伝導伝熱抑制効果が小さくなり、70vol%以上では70vol%以上の気孔率を得ることが困難である。孔径0.01μm以上0.8μm未満の気孔が全気孔容積のうちの10vol%未満であると、70vol%以上の気孔率と赤外線の散乱による輻射伝熱の抑制効果が得られなくなる。
前記多孔質焼結体中の気孔径分布は、JIS R 1655「ファインセラミックスの水銀圧入法による成形体気孔径分布試験方法」により測定される。なお、かさ比重(かさ密度)は、JIS R 2614「耐火断熱れんがの比重及び真気孔率測定方法」にて計測される。
なお、本発明の形態において、孔径0.8μm以上10μm未満の気孔が全気孔容積のうち10vol%以上40vol%以下を占め、かつ、孔径0.01μm以上0.8μm未満の気孔が全気孔容積のうちの5vol%以上10vol%以下、あるいは、孔径0.8μm以上10μm未満の気孔が全気孔容積のうち40vol%以上70vol%未満を占め、かつ、孔径0.01μm以上0.8μm未満の気孔が全気孔容積のうちの10vol%以上30vol%未満を占めておれば、夫々の態様において10μm以上の気孔を含んでいてもかまわない。
更に、本発明にかかる断熱材は、Siの重量比が、Mgに対して、0.15以下である。
このように、Siの重量比が、Mgに対して0.15以下となすことにより、再加熱収縮が小さく(高温で使用する過程で収縮が抑えられ)、所定の気孔径分布を維持することできる。即ち、所定の気孔径分布を維持することができ、低い熱伝導率、良好な耐熱性を得ることができる。具体的には、本発明にかかる断熱材の再加熱収縮は、1600℃で12時間保持した際の収縮が2%以下となることが好ましい。また、0.0001以下のものについては、1700℃で12時間保持した際の収縮が2%以下であることが好ましい。
また、本発明に係る多孔質焼結体はセラミックス強化材として、セラミックス繊維を含むことが好ましい。セラミックス繊維が多孔質焼結体中に含まれると、多孔質焼結体全体の気孔率を高くでき、かさ比重が下がるので、軽量化が図れる。また、繊維を入れずに単に気孔率のみ高くする場合に比べて、強度の向上も図ることが可能である。
セラミックス繊維には、断熱材に用いられる周知の材料を広く適用でき、一例として、アルミナ、ジルコニア、アルミナ-シリカ等が挙げられる。ただし、高温大気中で酸化分解する、或いは高温大気中で酸化するような、例えば炭化珪素は、あまり好ましいものとは言えない。
セラミックス繊維の形状も格別制限はない。例えば、平均径3〜10μm、平均長0.2〜100mmの短繊維、前記短繊維を数百〜数千本束にした繊維束、あるいは連続した長繊維が含まれていてもよい。しかしながら、気孔率を本発明の範囲内に維持する、という観点からは、前記の短繊維を分散させる形態が好ましい。
セラミックス繊維の添加率は、特に限定されるものではないが、少なすぎると、かさ比重低減の効果がほとんど得られない恐れがある。また、多すぎると孔径0.01μm以上0.8μm未満の気孔、および、孔径0.8μm以上10μm未満の気孔が全体に占める割合の低下により、後述する熱伝導率増加の抑制効果が十分に得られない、という懸念が生じる。
また、セラミックス繊維におけるシリカの含有率が5wt%以下であることが好ましく、前記焼結体の0.5wt%以上60wt%未満、添加するのが好ましい。このように、セラミックス繊維におけるシリカの含有率が5wt%以下とし、前記焼結体の0.5wt%以上60wt%未満、添加することにより、前記焼結体におけるMgに対する前記Siの重量比を0.15以下とすることができる。
即ち、シリカ含有量が5wt%以下のセラミックス強化材を、前記焼結体の0.5wt%以上60wt%未満、添加することにより、耐熱性・断熱性に優れた断熱材を得ることができる。
また、セラミックス繊維のMgAl24中での分布についても、設計される断熱材の要求仕様に応じて適時調整できる。一例として、繊維の密度を、表層は大きく中心部は低くすると、表層が高強度のため型崩れしにくい断熱材とすることができる。
上記に示したように、MgAl24中にセラミックス繊維を含み気孔率が85vol%以上91vol%未満、孔径0.8μm以上10μm未満の気孔が全気孔容積のうち10vol%以上40vol%以下、孔径0.01μm以上0.8μm未満の気孔が全気孔容積のうちの5vol%以上10vol%以下、という気孔形態において、セラミックス繊維が含まれることにより、強度を低減させることなく軽量化される、すなわち、かさ比重が低減される。
しかも、セラミックス繊維におけるシリカの含有率が5wt%以下とし、前記焼結体の0.5wt%以上60wt%未満、添加することによって、前記焼結体におけるMgに対する、Siの重量比を0.15以下とすることができ、再加熱収縮が小さく(高温で使用する過程で収縮が抑えられ)、所定の気孔径分布を維持することできる。その結果、所定の気孔径分布を維持することができ、低い熱伝導率、良好な耐熱性を得ることができる。
そして、前記断熱材の熱伝導率は、具体的には、1000℃以上1500℃以下における熱伝導率が、20℃以上1000℃未満における熱伝導率の1.5倍を超えないものとものとすると好ましい。
このように高温域における熱伝導率の増加が抑制された断熱材は、1000℃以上の高温域においても、1000℃未満の低温域の場合と同等の断熱効果が保持される。
前記断熱材は、1000℃以上1500℃以下の高温域における熱伝導率が0.40W/(m・K)以下であると、より好ましい。このような1000℃以上の高温域でも熱伝導率が増加することなく抑制されている断熱材は、高温域での使用においても断熱効果の変動が少ない。
なお、上記のような本発明に係る断熱材の製造方法は、特に限定されるものではなく、公知の多孔質焼結体の製造方法を適用できる。例えば、気孔構造の形成・調整は、造孔材や起泡剤の添加等により行うことができる。
また、本発明に係る断熱材は、断熱特性を著しく劣化させる、等の悪影響がない限りにおいて、様々な変形例が可能である。例えば、複数の材料から成る繊維が添加されていてもよい。また、微小粒子がさらに添加されていてもよい。あるいは、繊維のない領域を部分的に設けてもよい。さらには、本発明に係る断熱材の表層に、各種の膜を付与し、より耐熱性を向上させることもできる。
以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明するが、本発明は下記に示す実施例により制限されるものではない。
(実施例1〜3、参考例1,2、比較例1〜3)
水硬性アルミナ粉末(BK−112;住友化学株式会社製)11molに対して、酸化マグネシウム粉末(MGO11PB;株式会社高純度化学研究所製)9molの割合で混合し、これに水硬性アルミナと酸化マグネシウムの合計重量に対して等倍の重量の純水を加え、均一に分散させてスラリーを調製した。そして、平均径3〜5μm、平均長100mm以下のバルク繊維のアルミナ繊維、造孔材として直径5〜10μmの粒状のアクリル樹脂をそれぞれ準備し、アルミナ繊維の添加率、造孔材の径及び添加量、焼成温度及び焼成時間を適宜変更し、下記表1の実施例1〜3、参考例1,2、比較例3〜5にそれぞれ示すような気孔構成を有する多孔質焼結体を作製した。なお、造孔剤は前記スラリーに対して40〜70vol%の範囲で、アルミナ繊維は表1示す添加量を加えて混合、成形し、60mm×70mm×20mmの成形体を得たのちに、これらを、大気中、1500℃〜1600℃で3〜4時間の範囲で変更して焼成し、多孔質焼結体を作製した。
上記において得られた多孔質焼結体について、X線回折(X線源:CuKα、電圧:40kV、電流:0.3A、走査速度:0.06°/s)にて結晶相を同定したところ、マグネシアスピネル相が観察された。
上記実施例1〜3、参考例1,2、比較例1〜3について、JIS R 2614「耐火断熱れんがの比重及び真気孔率の測定方法」を参考にして、気孔率、かさ比重(かさ密度)を測定した。その結果を表1に示す。
また、上記実施例1〜3、参考例1,2、比較例1〜3について、水銀ポロシメータを用いて気孔容積を測定した。図1に、上記実施例1〜3、参考例1の気孔径分布を例示する。この気孔径分布に基づいて、全気孔容積に対する、孔径0.8μm以上10μm未満の気孔容積、及び孔径0.01μm以上0.8μm未満の気孔容積の占める体積割合(vol%)を求めた。
また、上記実施例1〜3、参考例1,2、比較例1〜3における、焼結体におけるMgに対する前記Siの重量比は、局所的な測定とならないようにするため、多孔質焼結体を粉砕して蛍光X線測定で算出した。
また、上記実施例1〜3及び参考例1,2、比較例1〜3について、JIS R 2616を参考にして、熱線法にて1500℃まで熱伝導率の測定を行った。
また、再加熱収縮について、JIS R 2613を参考にして、1600℃で12時間維持し、冷却した後、測定を行った。同様に、1700℃で12時間維持し、冷却した後、測定を行った。また、実施例1を1700℃で12時間熱処理した実施例1Aの気孔径分布を図2に示す。同様に、実施例2を1700℃で12時間熱処理した実施例2Aの気孔径分布を図2に示す。
また、耐スポーリング性については、JIS R 2657を参考にして、空冷法にて試験温度1000℃で実施し、加熱面の状態を調べた。
上記各種評価結果を、下記表1に示す。
Figure 2016117622
表1の実施例1〜3及び参考例1、2に示すように、前記焼結体におけるMgに対するSiの重量比が0.15以下の場合には、1600℃における再加熱収縮が2%以下となり、低い熱伝導率、良好な耐熱性を得ることができる。また、実施例2及び参考例1に示すように、前記焼結体におけるMgに対するSiの重量比が0.0001未満以下の場合には、1700℃における再加熱収縮が1.3%以下となり、さらに低い熱伝導率、良好な耐熱性を得ることができる。
なお、実施例1〜3と比べて繊維添加量の少ない参考例1,2は、繊維量不足によると思われる耐スポーリング性低下の点では、見劣りするものである。また、気孔率、繊維添加量、Si/Mgの少なくともいずれかが、本発明の各実施範囲から外れている比較例1〜3は、熱伝導率、再加熱収縮の結果のいずれかにおいて、実施例1〜3または参考例1,2に比べると、見劣りするものである。

Claims (6)

  1. MgAl24質セラミックスの焼結体からなり、その気孔率は85vol%以上91vol%未満であり、
    孔径0.8μm以上10μm未満の気孔が全気孔容積のうち10vol%以上40vol%以下を占め、かつ、孔径0.01μm以上0.8μm未満の気孔が全気孔容積のうちの5vol%以上10vol%以下を占め、
    前記焼結体におけるMgに対する、Siの重量比が0.15以下であることを特徴とする断熱材。
  2. MgAl24質セラミックスの焼結体からなり、その気孔率は70vol%以上85vol%未満であり、
    孔径0.8μm以上10μm未満の気孔が全気孔容積のうち40vol%以上70vol%以下を占め、かつ、孔径0.01μm以上0.8μm未満の気孔が全気孔容積のうちの10vol%以上30vol%以下を占め、
    前記焼結体におけるMgに対する、Siの重量比が0.15以下であることを特徴とする断熱材。
  3. 前記焼結体におけるMgに対する前記Siの重量比が0.0001以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の断熱材。
  4. セラミックス強化材をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の断熱材。
  5. 前記セラミックス強化材が、セラミックス繊維であることを特徴とする請求項4に記載の断熱材
  6. 前記請求項4または請求項5のいずれかに記載された断熱材の製造方法において、
    シリカが5wt%以下のセラミックス強化材を、前記焼結体の0.5wt%以上60wt%未満、添加する工程を含むことを特徴とする断熱材の製造方法。
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