以下、図面を用いて、本発明に係る分包システムについて説明する。
まず、図1について説明する。
図1は、錠剤取出機構100と排出ポケット103とを備える錠剤供給装置101と、錠剤供給装置101から供給された錠剤を包装する包装装置104と、情報処理装置105とを含む分包システムを示す図である。
錠剤供給装置101は、投入口201に投入される錠剤シート202の複数の錠剤収容部から順次錠剤を取り出して当該錠剤を包装装置104に供給する。
100は、錠剤取出機構であり、錠剤シート(PTPシート)の収容部(単にポケットとも言う)に収容された錠剤を、当該収容部から取り出す錠剤取出し装置である。
100は、本発明の、錠剤シートの錠剤収容部から錠剤を取り出す取り出し動作を行う錠剤取出し手段、錠剤取出装置の適用例である。
錠剤取出機構100は、錠剤シートの収容部から錠剤を取り出す取り出し動作を行う。
錠剤取出機構100は、1枚の錠剤シートの複数の収容部(錠剤収容部とも言う)にそれぞれ収容された錠剤を、1つずつ当該収容部から取り出す取出し動作を行い、錠剤を1個ずつ包装装置104に供給する。
ここで錠剤シートについて説明する。
錠剤シートは、一般的にPTPシートと呼ばれており、本明細書では、錠剤シートのことをPTPシートとも言う。
錠剤シート202は、錠剤を収容する錠剤収容部を有するシート本体の下面に、アルミニウム等からなる金属箔などを用いた封止シートを設けることによって錠剤が錠剤収容部に密封されたものである。
錠剤シート202は、例えば、錠剤シート部上に凸状の錠剤収容部が幅方向に間隔をおいて2列に並んだ形態である。各列をなす複数の錠剤収容部は錠剤シート202の長さ方向に沿って並んでいる。
なお、錠剤シート202としては、錠剤シート部上に錠剤収容部が2列に並んだ形態のものに限らず、錠剤収容部が錠剤シート202の長さ方向に1列に並んだ形態や、錠剤収容部が幅方向に間隔をおいて3列以上の複数列に並んだ形態も可能である。
図1の説明に戻る。
錠剤供給装置101には複数の錠剤取出機構100が収納されている。
錠剤取出機構100は、幅方向(左右方向)に6つが並べられ、この6つの錠剤取出機構100からなる組が上下に3段に配置されている。すなわち、錠剤取出機構100は、左右6列、上下3段に配列されている。
錠剤供給装置101は、図1には複数の錠剤取出機構100を備えているが、錠剤供給装置101が備える錠剤取出機構100の数は1つでもよい。
排出ポケット(廃棄ボックス)103は、錠剤取出機構100により錠剤シートから錠剤が取り出され、全ての錠剤が取り出された空の錠剤シートが搬送される排出部である。
包装装置104は、錠剤供給装置101から、錠剤供給装置101の供給経路を経て供給された錠剤を、一包ずつ包装(分包)する装置である。
次に、図2を用いて、錠剤取出機構100の内部構造について説明する。
図2は、隣接して設けられた2つの錠剤取出機構100を前方斜めから見た斜視図である。
201は、錠剤シート202を錠剤取出機構100に投入する投入口である。
ユーザは、投入口201に、複数枚の錠剤シートを積み重ねて設定する。そして、錠剤取出機構100は、投入口201に積み重ねて投入された複数の錠剤シートのうち、一番下に位置している錠剤シートを後方に搬送して、錠剤取出し動作を行い、錠剤シートから処方箋の処方データに示される数の錠剤のみを取り出す。このように、投入口201にセットされた一番下の錠剤シートが搬送されると、その搬送された錠剤シートの上に積み重なっていた錠剤シートが下に落ちて投入口201の一番下にセットされた当該錠剤シートが次の搬送対象となる。
次に、図3を用いて、錠剤取出機構100の内部構造について説明する。
図3は、分包システムの正面から見たときの右側から見た錠剤取出機構100の内部構造(断面)を示す図である。
図3は、錠剤シート202の投入口201に錠剤シートをセットし、錠剤シート除包位置(錠剤の取出位置)まで搬送を行った際の図である。
図3に示すように、投入口201に積み重ねて投入された錠剤シートは、一番下の錠剤シートから1枚ずつ搬送するため、下部ローラ301を備えている。
この下部ローラ301は、投入口201に投入された錠剤シートを進行方向に搬送するものであって、進行方向に互いに間隔をおいて設けられている。また、不図示の上部ローラも進行方向に互いに間隔をおいて設けられている。不図示の上部ローラは、検出機構304付近などに設けられており、投入口201に積み重ねて投入された錠剤シートのうち、一番下の錠剤シートから1枚ずつ搬送することを妨げない位置に設けられている。
下部ローラ301は、不図示のモーター等の駆動源(駆動部)による駆動により回転可能であり、錠剤シートの下面に当接して錠剤シート202に進行方向への力を加えることができる。
また、不図示の上部ローラも、不図示のモーター等の駆動源(駆動部)による駆動により回転可能であり、錠剤シートの上面に当接して錠剤シート202に進行方向への力を加えることができる。
上部ローラの幅方向の位置は、2列の錠剤収容部の間に相当する位置であるため、上部ローラは錠剤収容部に当接することはない。
下部ローラ301と上部ローラは、錠剤シートを上下から挟み込んで錠剤シートを進行方向に搬送できる。下部ローラ301と上部ローラは、錠剤シートを搬送する搬送手段の適用例である。
投入口201に投入された錠剤シート202は、下部ローラ301により搬送されると、検出機構304により、当該搬送された錠剤シートの錠剤収容部(ポケット)を検出する。
検出機構304は、搬送される錠剤シートの両端に発光部と受光部とを備えており、発光部により発光される光を受光部が受光する機構であって、搬送される錠剤シートの錠剤収容部が、その発光された光を遮ることで受光部が受光する光が減少し、錠剤シートの錠剤収容部を検出することができる機構である。
ここでは、検出機構304を、このような光センサーで検出するものとして説明しているが、錠剤収容部を接触センサーなどで検出することで、錠剤シートの錠剤収容部を検出することもできる。
すなわち、検出機構304は、搬送される錠剤シートの錠剤収容部を検出するものであれば、どのようなものであっても構わない。
検出機構304で、下部ローラ301で搬送される錠剤シート202の錠剤収容部が検出されると、錠剤取出機構100は、当該錠剤収容部を検出してから、所定距離搬送する。ここでの搬送も、下部ローラ301、及び/又は不図示の上部ローラにより行う。
そして、錠剤取出機構100は、検出機構304で錠剤シート202の錠剤収容部が検出されてから、所定距離、搬送されると、当該搬送の動作を停止する。このようにして、錠剤収容部が押圧される載置台の上の位置に、当該検出された錠剤収容部が位置するようにPTPシートが搬送される。
押し出し部302は、当該検出された錠剤収容部を上部から個々に1つずつ押し出す(押圧する)動作を行う部材である。すなわち、押し出し部302を上げ下げすることで、錠剤収容部に収容された錠剤を取り出す。
また、押し出し部302は、本発明の錠剤取出し手段の適用例とすることができる。
押し出し部302は、本発明の錠剤取り出し手段の適用例であり、錠剤シートの錠剤収容部から錠剤を取り出す取り出し動作を行う。
ここで取り出された錠剤は、導入シュート303に落下する。
導入シュート303は、錠剤供給装置101から包装装置104に錠剤を供給する供給経路の一例である。
この導入シュート303には、光学センサー308(検出機構)を備えており、この光学センサー308により、導入シュート303を通過する錠剤(落下物)を検出することができる。
光学センサー308は、発光部と受光部とを備えており、発光部により発光される光を受光部が受光する機構であって、錠剤シートから取り出され導入シュート303内を落下する錠剤がその発光された光を遮ることで受光部が受光する光が減少し、その減少を検出することで、落下した錠剤を検出することができる機構である。
ここでは、光学センサー308を用いる例を示しているが、導入シュート303内を落下する錠剤を検出することができるセンサであれば、他の種類のセンサでもよい。
錠剤取出機構100は、この光学センサー308で錠剤が落下したことを検出するまで、押し出し部302による押し出し動作を継続して続け、所定回数行っても、錠剤を検出できない場合には、次の錠剤収容部を対象に、押し出し部302による押し出し動作を行う。錠剤取出機構100は、光学センサー308で錠剤が落下したことを検出すると、次の錠剤収容部を対象に、押し出し部302による押し出し動作を行う。
そして、次の錠剤収容部を押し出し動作の対象にするために、下部ローラ301、及び不図示の上部ローラを回転させることにより、錠剤シートの搬送を行う。そして、検出機構304により、次に押し出し動作を行う対象となる錠剤収容部を検出する。これらの動作を繰り返し行うことにより、錠剤シートの各錠剤収容部の錠剤を処方データに示される数の分だけ、取り出すことが可能となる。
このようにして、錠剤取出機構100は、処方データに示される数の錠剤を、光学センサー308で検出できた場合には、処方データに示される数の錠剤を取り出したと判定することができる。
また、錠剤取出機構100は、検出機構304で、錠剤シートの搬送により次の錠剤収容部を検出することで、錠剤収容部間の距離を算出し特定することができるため、ここで特定された距離以上、検出機構304で錠剤収容部が検出されてから錠剤シートを搬送しても、次の錠剤収容部を検出することが出来なかったと判定された場合には、当該錠剤シートに、押し出し部302による押し出し動作がまだ行われていない錠剤収容部が無い(全ての錠剤収容部に対して錠剤の取出し動作を行った)と判定し、当該錠剤シートを、下部ローラ301、及び不図示の上部ローラを回転させることにより廃棄用排出経路305に搬送(排出)する。そして、そのとき、まだ、処方データに示される数の錠剤を取り出していないと判定された場合には、投入口201にセットされている次の錠剤シートを、下部ローラ301を回転させることにより搬送する。この動作を処方データに示される数の錠剤を取り出すまで繰り返すことで、処方データに示される数の錠剤を取り出すことができる。
廃棄用排出経路305は、押し出し部302による押し出し動作がまだ行われていない錠剤収容部が無い(全ての錠剤収容部に対して錠剤の取出し動作が行われた)、空の錠剤シートを、排出ポケット103に搬送する経路である。すなわち、廃棄用排出経路305と、排出ポケット103とは導通している。
次に、図4を用いて、包装装置104内の分包機構512の内部構造について説明する。
図4は、包装装置104内の分包機構512の内部構造を示す図である。
メインホッパー401は、導入シュート303を介して供給される錠剤(患者が摂取する1回分の数の錠剤)を集積する部材である。
分包機構512は、メインホッパー401で集積された錠剤を包装シート(分包紙)の中に投入して、処方データに示される、患者が摂取する1回分の数の錠剤を分包する。
405は、包装シートが連なるロール紙(分包紙がロール状になっている紙)(紙ではなくフィルムでも良い)を包装機構403に送り出すロール紙送出機構である。
ここでは、分包紙となるロール紙を例に説明しているが、本実施の形態では、その素材は紙に限らず、プラスチックなどの素材(有機化合物)で構成されていてもよい。そのため、紙に限らず、プラスチックなどの素材で構成されていてもよいため、本実施の形態では、分包紙ではなく分包体とすることもできる。
包装機構403は、メインホッパー401内に集積された錠剤(1回分の錠剤)が包装シートの中に投入され、当該包装シートを加熱し溶着することにより、包装シートの中に投入された錠剤を、包装シートの中に封入する。
分断機構404は、連なるロール紙を1包毎の包装シート(1つの包み)に分断するための分断用ミシン目を包装シートに形成する機構である。
402は、包装シートに、日付、患者データ、エラー情報を印字するプリンタである。
以下に、図5を用いて、本発明に係る分包システムのハードウェア構成について説明する。
図5は、本発明に係る分包システムのハードウェア構成の一例を示す図である。
図5に示すように、分包システムは、情報処理装置105と包装装置104と錠剤供給装置101とを含むシステムである。
情報処理装置105のCPU501と、包装装置104のCPU513と、錠剤供給装置101のCPU518とがそれぞれ連携して、包装装置104が制御する各装置(各機構、各部品)、及び、錠剤供給装置101が制御する各装置(各機構、各部品)の各種動作を制御している一例を示している。
また、情報処理装置105、包装装置104、錠剤供給装置101の何れかの装置の1つのCPUが、分包システムの全ての各装置、各機構、各部品を制御する構成でも構わない。
また、ここでは錠剤供給装置101にCPUが1つ設けられている状態を図示しているが、錠剤取出機構522(錠剤取出機構522は、本明細書の錠剤取出機構100と同一のものを示している。)ごとにCPUを設けてもよいし、錠剤取出機構522の段ごとにCPUを設けて、各種判定、各種処理を行ってもよい。
まず、情報処理装置105のハードウェア構成について説明する。
情報処理装置105のCPU501は、システムバスに接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御することができる。
また、ROM502あるいは外部メモリ507には、CPU501の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。
RAM504は、CPU501の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
CPU501は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM504にロードして、プログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
また、CPU501は、キーボードや不図示のマウス等の入力装置506からの入力を制御する。
また、CPU501は、ディスプレイ505等の表示部への表示を制御することもできる。
また、CPU501は、ブートプログラム、ブラウザソフトウエア、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶するハードディスク(HD)やフロッピー(登録商標)ディスク或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)等の外部メモリ507へのアクセスを制御することもできる。
I/F503は、ネットワークを介して外部機器と接続・通信するものであり、本実施形態においては包装装置104のI/F508と相互に通信可能に接続されている。
次に、包装装置104のハードウェア構成について説明する。
包装装置104のCPU513は、バスに接続されている各デバイスを統括的に制御することができる。
ROM509にはCPU513の制御ブログラムや各種制御プログラムが記憶されている。
RAM510は、CPU513が動作するためのシステムワークメモリとして機能する。
CPU513は、タッチパネル式のディスプレイ515に対して表示制御したり、ディスプレイ515のタッチパネル機能を入力装置516としてユーザから情報の入力を受け付けたり、プリンタ511に印刷指示を出したりすることもできる。
さらに、CPU513は、図4で説明した分包機構512の各装置、各部品の動作を制御することができる。
また、CPU513は、ブートプログラム、ブラウザソフトウエア、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶するハードディスク(HD)やフロッピー(登録商標)ディスク或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)等の外部メモリ517へのアクセスを制御することもできる。
包装装置104と錠剤供給装置101とは、包装装置104のI/O514と錠剤供給装置101のI/O519とで相互に通信可能に接続されている。
次に、錠剤供給装置101のハードウェア構成について説明する。
錠剤供給装置101のCPU518は、バスに接続されている各デバイスを統括的に制御することができる。
ROM521にはCPU518の制御ブログラムや各種制御プログラムが記憶されている。
RAM520は、CPU518が動作するためのシステムワークメモリとして機能する。
CPU518は、さらに、切替機構307を含む錠剤取出機構522の各部品を制御し、錠剤の取出動作を制御したり、錠剤シート202を搬送する搬送機構523を制御したりすることもできる。
このようなハードウェア構成においては、本明細書に記載の通り、錠剤取出しを行うように制御することができる。
まず、包装装置104のCPU513が、錠剤供給装置101のCPU518に対して、錠剤の取出動作命令を送信する。
そして、当該取出動作命令を受信した錠剤供給装置101のCPU518が、当該取出動作命令に従って、錠剤取出機構522や搬送機構523を制御して、錠剤取出動作を行わせることができる。
また、錠剤供給装置101のCPU518は、包装装置104のCPU513に対して、錠剤取出動作の状況を示す動作情報を送信することもできる。
次に、図6を用いて、錠剤取出機構100の内部構造を説明する。
図6は、複数枚の錠剤シートが投入口201に投入され、投入口201に投入された錠剤シートのうち、一番下の錠剤シートが搬送されている様子を、錠剤取出機構100の上から見た図である。
錠剤取出機構100は、投入口201の左右に、シートガイド(錠剤投入口壁)601、602を備え、錠剤シートが投入口201に投入されると、錠剤取出機構100が備える不図示のモーター(駆動部)が駆動して、左右のシートガイドが投入口201の内側方向に移動する。これにより、ユーザにより投入口201に投入された錠剤シート202は、左右のシートガイドにより挟まれ、錠剤シート202の位置が整列される。
また、左右のシートガイドには、それぞれ、PTPシート検出センサ603、604が、投入口201の内側の面に設けられている。
PTPシート検出センサ603、604は、投入口201に投入された錠剤シート202が、左右のシートガイドにより挟まれたかを検出するセンサである。
PTPシート検出センサ603、604は、シートガイドと錠剤シートとが接触したことを検出する接触センサである。また、PTPシート検出センサ603、604は、シートガイドと錠剤シートとが接触したことを検出することが可能な周知の光学センサでもよい。
そして、左右のPTPシート検出センサ603、604により、投入口201に投入された錠剤シート202が、左右のシートガイドにより挟まれたかを検出すると、左右のシートガイドの移動を停止する。これにより、ユーザにより投入口201に投入された錠剤シート202の位置が整列される。
記録部605は、排出されるPTPシートに、自身の錠剤取出機構100の識別番号(錠剤取出機構を識別するための識別情報)を記録(付加)するための装置であり、打刻または印字などで錠剤取出機構100の識別番号(錠剤取出機構を識別するための識別情報)を付す装置である。
記録部605は、錠剤取出し手段により取り出された錠剤シートに錠剤取出し手段を識別するための識別情報を付加する本発明の付加手段の適用例である。
また、記録部605は、後述する通り、たとえば、図11の処方データ(バーコード)のように、錠剤取出し手段による取り出し動作が行われた錠剤シートに、取り出し動作で取り出すべき残りの錠剤数を含む処方データを付加することもできる。
このシートガイドの移動に連動して、錠剤を押し出す押し出し部302と記録部605も、シートガイドの移動方向に移動する。このようにして、左右の押し出し部(302A、302B)と記録部605も移動するため、様々な錠剤シートの幅に柔軟に対応し、適切に錠剤シートの搬送、及び錠剤の取出し動作、錠剤取出機構100の識別番号の記録を行うことができる。
次に、図8と図9を用いて、本実施形態における分包システムの動作処理について説明する。
図8は、入力される処方データに基づき、投入口201に投入された錠剤シートを搬送して錠剤を取出し、当該搬送された錠剤シートから錠剤を取り出し後、錠剤取出機構100の識別番号を記録するフローチャートの一例を示す図である。また、図9は、入力される処方データに基づき、投入口201に投入された錠剤シートを搬送して錠剤を取出し、当該搬送された錠剤シートから錠剤を取り出した後、投入口201の最後の錠剤シートにだけ、錠剤取出機構100の識別番号を記録するフローチャートの一例を示す図である。
図8と図9に示す各ステップに示す処理・動作は、錠剤供給装置101のCPU518(制御部)が、錠剤供給装置101の各装置の動作を制御することにより実現される。
ここでは、錠剤供給装置101のCPU(制御部)により、図8、図9に示す各ステップに示す処理・動作を行うこととして説明するが、情報処理装置105、又は包装装置104、錠剤取出機構100のCPU(制御部)が、分包システムの各装置の動作を制御することにより実現するようにしてもよい。
まずは、第1の実施形態である図8について説明する。
まず、錠剤供給装置101は、ディスプレイ等の表示部に表示された画面を介して、処方データ(図7)の入力を受け付ける(ステップS801)。
そして、錠剤供給装置101は、入力を受け付けた処方データを外部メモリ524に記憶する。
ここで、外部メモリ524に記憶された処方データの一例を図7に示す。
この処方データは、錠剤取出し手段により取り出す錠剤の数を含む処方データであって、これを記憶するメモリは、本発明の記憶手段の適用例である。
図7は、錠剤供給装置101のメモリに記憶される処方データの一例を示す図である。
ステップS901では、錠剤供給装置101のディスプレイ等の表示部に表示された画面を介して、処方データの入力を受け付けると説明したが、情報処理装置105が処方データ(図7)の入力を受け付けて、包装装置104に、当該受け付けた処方データを送信し、包装装置104が当該処方データを受信し、包装装置104が当該受信した処方データを錠剤供給装置101に送信することで、錠剤供給装置101が当該送信された処方データの入力を受け付けるようにしてもよい。
図7は、錠剤供給装置101の外部メモリ524に記憶された処方データの一例を示す図である。
図7に示す701は、ユニットNo.であり、錠剤供給装置101に設けられた錠剤取出機構を識別するための識別番号(識別情報)である。
図7に示す702は、服用パターンである。図7の例では、朝昼夕2錠ずつ服用することを表している。
図7に示す703は、全分包数である。すなわち、分包する数を示している。
図7に示す704は、今回の処方で、投入口201に投入されたPTPシートから錠剤を取り出す錠剤の数の総数を表す。図7の例では、朝昼夕2錠ずつ9包分錠剤を取り出すため、取出す錠剤数は(2錠×9包=)18錠となる。
図7に示す705は、錠剤名であり、薬品(錠剤シート)の名称(錠剤名)が登録される。図7の705は、錠剤シートの錠剤収容部に収容された錠剤の薬品を識別するための薬品識別情報である。
図7は、識別番号(識別情報)701により識別される錠剤取出機構から、702、703、704の各情報に従って、錠剤シートから錠剤の取出し動作を行うことを示している。
図8の説明に戻る。
錠剤供給装置101は、ステップS801で処方データ(図7)の入力を受け付けた後に、除包動作(錠剤取出し動作)の開始指示をユーザから受け付ける不図示の図面を表示する。
そして、錠剤供給装置101は、錠剤供給装置101の表示部に表示されている当該不図示の画面を介して、ユーザにより、除包動作の開始指示を受け付ける(ステップS802)。
そして、錠剤供給装置101は、ユーザにより、除包動作の開始指示を受け付けると、処方データ(図7)のユニットNo.の識別番号により識別される錠剤取出機構100を対象に、S803〜S810の処理を実行する。
まず、錠剤供給装置101は、対象の錠剤取出機構100の投入口201に投入された錠剤シートを押し出し部302の方向に搬送する(ステップS803)。
錠剤供給装置101は、ステップS803において、投入口201に投入された錠剤シート202を、下部ローラ301を回転させることにより、搬送すると、検出機構304により、当該搬送された錠剤シートの錠剤収容部(ポケット)を検出する。
そして、錠剤供給装置101は、当該錠剤収容部を検出してから、所定距離さらに搬送して、当該搬送の動作を停止する。そして、錠剤供給装置101は、押し出し部302で、当該検出された錠剤収容部を上部から個々に1つずつ押し出す(押圧する)動作を行い、当該錠剤収容部に収容された錠剤を取り出し、光学センサー308(検出機構)にて、取り出された錠剤(落下物)を計測する。
そして、錠剤供給装置101は、今回の処方データにおける分包動作において、光学センサー308で検出された錠剤の数の合計値(累積値)が、処方データ(図7)の全錠剤数(704)に達するか否かを判定し(ステップS805)、達していないと判定された場合には(S805:NO)、処理をステップS808に移行する。一方、達していると判定された場合には(S805:YES)、処理をステップS806に移行する。
ステップS805は、本発明の錠剤判定手段の適用例であり、記憶手段に記憶された処方データに含まれる数(図7の704)の錠剤を、錠剤シートから錠剤取出し手段により取り出したかを判定する。
ステップS808において、錠剤供給装置101は、直前のS804で押し出し動作を行った錠剤収容部の隣の錠剤収容部に対して押し出し動作を行ったかを判定し、隣の錠剤収容部に対して押し出し動作を行っていないと判定された場合には、現在の錠剤シートが、押し出し動作を行っていない錠剤収容部がある錠剤シートであると判定する(ステップS808:YES)。その場合、処理をS804に戻し、当該隣の錠剤収容部に対して、錠剤の取出し動作を行う(S804)。
また、隣の錠剤収容部に対して押し出し動作を行ったと判定された場合には、次の錠剤収容部を押し出し動作の対象にするために、下部ローラ301、及び不図示の上部ローラを回転させることにより、錠剤シートを所定距離搬送する。
そして、錠剤供給装置101は、検出機構304により、次に、押し出し動作を行う対象となる錠剤収容部を検出することが出来たか否かを判定することにより、現在の錠剤シートが、押し出し動作を行っていない錠剤収容部がある錠剤シートであるか否かを判定する(ステップS808)。
すなわち、S808は、現在の錠剤シートが、全ての錠剤収容部に対して錠剤取出し手段による取り出し動作が行われた錠剤シートであるかを判定する(収容部判定手段)。
錠剤供給装置101は、現在の錠剤シートが、押し出し動作を行っていない錠剤収容部がある錠剤シートであると判定された場合には(S808:YES)、処理をS804に戻して、所定距離、錠剤シートを搬送して、当該検出された錠剤収容部に対して錠剤の取出し動作を行う(S804)。一方、現在の錠剤シートが、押し出し動作を行っていない錠剤収容部がない錠剤シートである(押し出し部302による押し出し動作がまだ行われていない錠剤収容部が無い(全ての錠剤収容部に対して錠剤の取出し動作を行った)錠剤シートである)と判定された場合には(S808:NO)、処理をステップS809に移行する。
また、錠剤供給装置101は、ステップS805において、検出機構304で、錠剤シートの搬送により次の錠剤収容部を検出することで、錠剤収容部間の距離を算出し特定することができるため、ここで特定された距離以上、検出機構304で錠剤収容部が検出されてから錠剤シートを搬送しても、次の錠剤収容部を検出することが出来なかったと判定された場合には、当該錠剤シートに、押し出し部302による押し出し動作がまだ行われていない錠剤収容部が無い(全ての錠剤収容部に対して錠剤の取出し動作を行った)と判定し(S805:NO)、一方、検出機構304で錠剤収容部が検出されてから錠剤シートを所定距離搬送して、次の錠剤収容部を検出することが出来たと判定された場合には、当該錠剤シートに、押し出し部302による押し出し動作がまだ行われていない錠剤収容部が有る(全ての錠剤収容部に対して錠剤の取出し動作を行っていない)と判定することができる(S805:YES)。
錠剤供給装置101は、ステップS805において、光学センサー308で検出された錠剤の数の合計値(累積値)が、処方データ(図7)の全錠剤数(704)に達したと判定された場合には(S805:YES)、現在の錠剤シートを廃棄用排出経路305の方向に搬送して、記録部605にて錠剤取出機構を識別する識別番号を当該錠剤シートに印字する(ステップS806)。そして、当該錠剤シートを廃棄用排出経路305に搬送(排出)する(S807)。そして、処理をステップS801に戻し、次の処方データの入力を待つ。
また、錠剤供給装置101は、ステップS809において、現在の錠剤シートを廃棄用排出経路305の方向に搬送して、記録部605にて錠剤取出機構を識別する識別番号を当該錠剤シートに印字する。そして、当該錠剤シートを廃棄用排出経路305に搬送(排出)する(S810)。そして、処理をステップS803に戻して、投入口201に投入されている錠剤シートを処理対象にして、当該錠剤シートを搬送する処理を行う。
このように、光学センサー308で検出された錠剤の数の合計値が、処方データ(図7)の全錠剤数(704)に達するまで、これらの動作を繰り返し行うことにより、錠剤シートの各錠剤収容部の錠剤を処方データに示される数(図7の704の数)の分だけ、取り出すことが可能となる。
次に、図9を用いて、第2の実施形態について説明する。
図9は、図8に示したフローチャートの変形例である第2の実施形態を説明するためのフローチャートである。
図9は、図8と異なる処理についてのみ説明する。
図8と同じ処理については、同一の符号を付しており、異なる処理についてのみ、新たな符号を付している。
錠剤供給装置101は、ステップS808で、現在の錠剤シートが、押し出し動作を行っていない錠剤収容部がない錠剤シートである(押し出し部302による押し出し動作がまだ行われていない錠剤収容部が無い(全ての錠剤収容部に対して錠剤の取出し動作を行った)錠剤シートである)と判定された場合には(S808:NO)、当該錠剤シートが投入口に投入された最後の錠剤シートであるか否かを判定する(ステップS901)。
ステップS901は、本発明のシート判定手段の適用例であり、錠剤シートが投入口に投入された最後の錠剤シートであるかを判定する。
ステップS901における、当該錠剤シートが投入口に投入された最後の錠剤シートであるか否かの判定処理は、PTPシート検出センサ603、604で現在、PTPシートを検出できたか否かを判定することにより、現在の錠剤シートが最後の錠剤シートであるか否かを判定する。
そして、錠剤供給装置101は、当該錠剤シートが投入口に投入された最後の錠剤シートであると判定された場合には(YES)、現在の錠剤シートを廃棄用排出経路305の方向に搬送して、記録部605にて錠剤取出機構を識別する識別番号を当該錠剤シートに印字する(ステップS902)。そして、当該錠剤シートを廃棄用排出経路305に搬送(排出)する(S903)。そして、処理をステップS802に戻して、ユーザによる、追加の錠剤シートの投入が行われ、除包動作の開始指示が受け付けられることを待つ。
このように、ユーザは、記録部605にて錠剤取出機構を識別する識別番号が印字された錠剤シートを確認することで、同一の錠剤シートをどこの錠剤取出機構の投入口201に投入すればよいかを把握し易くなる。錠剤シートには、一般に薬剤の名称が記載されており、記録部605にて錠剤取出機構を識別する識別番号が錠剤シートに印字されているため、同一の薬剤の錠剤シートをどこの錠剤取出機構の投入口201に投入すればよいかがわかる。
また、錠剤供給装置101は、当該錠剤シートが投入口に投入された最後の錠剤シートではないと判定された場合には(S901:NO)、処理をステップS810に移行して、当該錠剤シートを廃棄用排出経路305に搬送(排出)する(S810)。そして、処理をステップS803に戻して、投入口201に投入されている錠剤シートを処理対象にして、当該錠剤シートを搬送する処理を行う。
ステップS807、S810、S903は、付加手段により識別情報が付加された錠剤シートを排出するべく搬送する。このとき搬送する下部ローラや上部ローラは、本発明の搬送手段の適用例である。
このように、処方データに示される数(図7の704)の錠剤を取り出されていないにも関わらず、投入口に投入された錠剤シートを使い果たした場合には、最後の錠剤シートに対して錠剤取出機構を識別する識別番号を印字するため、処理が効率的になると共に、印字に用いられるインクの使用を減らすことができ、ユーザは、同一の薬剤の錠剤シートをどこの錠剤取出機構の投入口201に投入すればよいかがわかるようになる。
このように、ユーザは処方データの入力に対し、錠剤の取出しに不足した薬剤が何か排出した錠剤シートを確認して判別することができ、煩雑な作業を軽減することができる。また、セットした薬剤が不足した場合に、最後に残っている錠剤シートのみに識別番号を記録すれば、複数の排出したシートより不足の薬剤を探す作業が容易になる。
次に、図10を用いて、第3の実施形態について説明する。
図10は、図9に示したフローチャートの変形例である第3の実施形態を説明するためのフローチャートである。
ここでは、図9と異なる処理についてのみ説明する。
図9と同一の処理については、同一の符号を付している。
図10は、図9のS806の処理が無いフローチャートである。
すなわち、錠剤供給装置101は、今回の処方データにおける分包動作において、光学センサー308で検出された錠剤の数の合計値(累積値)が、処方データ(図7)の全錠剤数(704)に達するか否かを判定し(ステップS805)、達していないと判定された場合には(S805:NO)、処理をステップS808に移行する。一方、達していると判定された場合には(S805:YES)、処理をステップS807に移行する。
そして、錠剤供給装置101は、ステップS807において、現在の錠剤シートを廃棄用排出経路305に搬送(排出)する。
このとき、図10は、図8、図9のように、S806の処理が無いため、錠剤供給装置101は、記録部605にて錠剤取出機構(錠剤取出し装置)を識別する識別番号を当該錠剤シートに印字(記録)することは行わない。
そのため、第3の実施形態では、錠剤供給装置は、記憶手段に記憶された処方データに含まれる数の錠剤を、錠剤シートから錠剤取出し手段により取り出していないと判定し(ステップS805:NO)、かつ、当該錠剤シートが、全ての錠剤収容部に対して錠剤取出し手段による取り出し動作が行われた錠剤シートであると判定し(ステップS808:NO)、かつ、当該錠剤シートが錠剤シート保持部に保持された最後の錠剤シートであると判定した場合(ステップS901:YES)にのみ、記録部605が、当該錠剤シートに錠剤取出し手段を識別するための識別情報を付加するように記録部605を制御する(ステップS903)。
すなわち、図10の第3の実施形態では、処方データに示される数(図7の704)の錠剤を取り出されていないにも関わらず、投入口に投入された錠剤シートを使い果たした場合には、最後の錠剤シートに対してのみ、錠剤取出機構を識別する識別番号を印字するため、その識別番号が印字されているか否かをユーザが確認することで、ユーザが、追加で錠剤シートを投入する必要があるか否か、どの錠剤取出し装置に追加の錠剤シートをセットする必要があるか、が分かり、調剤過誤のリスクを低減可能にすることができる。また、処理が効率的になると共に、印字に用いられるインクの使用を減らすことができ、ユーザは、追加の同一の薬剤の錠剤シートをどこの錠剤取出機構の投入口201に投入(セット)すればよいかがわかるようになる。
このように、ユーザは処方データの入力に対し、錠剤の取出しに不足した薬剤が何か排出した錠剤シートを確認して判別することができ、煩雑な作業を軽減することができる。また、セットした薬剤が不足した場合に、最後に残っている錠剤シートのみに識別番号を記録すれば、最後に排出された錠剤シートを確認すればよく、不足の薬剤を探す作業が容易になる。
(他の変形例)
図8、図9、図10のそれぞれ示した各実施形態のS806、S809、S902で、錠剤取出し装置を識別する識別番号(識別情報)を錠剤シートに印字(記録)する処理について説明したが、錠剤シートに印字(記録)する内容は、錠剤取出し装置を識別する識別番号(識別情報)ではなく、追加で錠剤シートを投入口に投入する必要があることをユーザが確認できる情報であれば、他の情報でも構わない。
例えば、記録部605が、追加で錠剤シートを投入口に投入する必要があることをユーザが確認できる情報として、『#』の印を錠剤シートに記録することでもよい。
また、S809、S902において、更に、まだ錠剤の取り出しが完了していない残りの錠剤数を示す処方データ(図7)を、記録部605が錠剤シートに記録することもできる。
読取部606は、本発明の残処方データ読取手段、及び/又は識別情報読取手段として機能する。ここで、識別情報読取手段が、錠剤シートに付加された、錠剤取出し装置を識別する識別番号(識別情報)を読み取り、残処方データ読取手段が、錠剤シートに付加された残りの錠剤数を含む処方データ(バーコードに含まれる処方データ)を読み取る。
すなわち、錠剤供給装置101は、S809、S902において、今回の処方データにおける分包動作において、処方データ(図7)の全錠剤数(704)から、光学センサー308で検出された錠剤の数の合計値(累積値)を引いた値を、まだ錠剤の取り出しが完了していない残りの錠剤数として含まれる処方データを記録部605が錠剤シートに記録することができる。
ここでは、まだ錠剤の取り出しが完了していない残りの錠剤数が含まれる処方データは、例えば、バーコード(二次元バーコードなど)にして、錠剤シートに記録される。
図11は、錠剤取出機構100の識別番号、及び/又は、まだ錠剤の取り出しが完了していない残りの錠剤数が含まれる処方データの含むバーコードが記録された錠剤シートの一例を示す図である。
錠剤供給装置101は、錠剤取出機構522の投入口の上部に、図6に示すように、錠剤シートに印字された、錠剤取出し装置の識別番号、及び処方データを読み取る読取部606を備えている。この読取部606は、たとえば、カメラやバーコードリーダで構成されている。
そして、図8、図9、図10のS801で、錠剤供給装置101は、読取部606で錠剤取出し装置の識別番号、及び処方データ(バーコード)を読み取り、当該読み取られた処方データを入力することができる。
そして、錠剤供給装置は、S801で入力された当該処方データを、錠剤取出し手段により取り出すべき錠剤の数を含む処方データ(図7)として記憶手段に記憶する。
そのため、例えば、患者Aの処方データに示される数の錠剤を全て取り出していない状態で、錠剤シート不足になり、途中で、錠剤の取り出しを止めて、その後、別の患者Bの処方データに示される数の錠剤の取り出しを行い、その後、患者Aの残りの、取り出すべき数の錠剤を取り出す際に、薬剤師などのユーザは、再度、患者Aの残りの取り出すべき数を処方データとして手入力しなくてもよく、手入力による入力ミスのリスク低減、ユーザの煩雑な操作の低減などの効果を奏することができる。
また、錠剤供給装置101は、図8、図9、図10のステップS802において、読取部606で読み取られた錠剤取出し装置の識別番号と、読取部606が設けられている錠剤取出し装置(錠剤取出機構)の識別番号(メモリに記憶されている識別番号)とが一致しているか否かを判定し(錠剤取出し判定手段)、一致していないと判定された場合には、その旨を表示や音声などで通知して(通知手段)、ステップS803以降の処理を実行させないように制御し、一方、一致していると判定された場合には、ステップS803以降の処理を実行させるように制御することができる。ここでの識別番号の一致の判定の処理は、本発明の錠剤取出し判定手段の適用例であり、識別情報読取手段により錠剤シートから読み取られた識別情報により識別される錠剤取出し手段が、識別情報読取手段が設けられた錠剤取出し手段であるか否かを判定する。
また、ここで説明した通知手段は、錠剤取出し判定手段により、識別情報読取手段により錠剤シートから読み取られた識別情報により識別される錠剤取出し手段が、識別情報読取手段が設けられた錠剤取出し手段ではないと判定された場合、その旨をユーザに知らせるべく通知する手段である。
このような処理を実行することにより、調剤過誤のリスクを低減可能にすることができる。
上述した本発明の実施形態を構成する各手段及び各ステップは、コンピュータのRAMやROM等に記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。装置が読み取り実行可能なこのプログラム及び前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は本発明に含まれる。
また、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、一又は複数の機器からなる装置に適用してもよい。
なお、本発明は、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム又は装置に直接、又は遠隔から供給する。そして、そのシステム又は装置のコンピュータが前記供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、前記コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であってもよい。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。更に、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS等が、実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
更に、その他の方法として、まず記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。そして、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。