以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
以下、本発明を適用した好適な実施形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
<第1の実施形態>
以下、図面を用いて、本発明に係る第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る分包システムの構成を示す図である。
まず、図1について説明する。
図1は、錠剤供給装置101と包装装置103とを備える分包装置と、情報処理装置104とを含む分包システムの一例を示す図である。
包装装置103と、情報処理装置104とは、ネットワーク105を介して相互に通信可能に接続されている。
錠剤供給装置101は、複数の錠剤取出し装置102を備えている。
錠剤取出し装置102(錠剤取出し手段)は、錠剤供給装置101の幅方向(左右方向)に6つが並べられ、この6つの錠剤取出し装置102からなるセットが上下に3段に配置されている。
錠剤供給装置101は、複数の錠剤取出し装置102を備えているが、錠剤取出し装置の数は1つでもよい。
錠剤取出し装置102は、錠剤シートの錠剤収容部(単に収容部とも言う)に収容された錠剤を取り出す取り出し動作を行い、当該収容部から錠剤を取り出す装置である。
錠剤取出し装置102は、1枚の錠剤シートの複数の収容部にそれぞれ収容された錠剤を、1つずつ当該収容部から取り出す取出し動作を行い、錠剤を1個ずつ包装装置103に供給する。
錠剤シートは、一般的にPTPシートと呼ばれており、錠剤シートのことをPTPシートとも言う。
図3は、図1に示す錠剤供給装置101の拡大図である。
図1、図3に示すように、錠剤供給装置101は、ユーザにより投入口301に投入される錠剤シートの複数の錠剤収容部から順次個々に錠剤を取り出して、当該取り出された錠剤を包装装置103に供給し、錠剤シートの排出路505(図5を参照)に、当該錠剤が取り出された錠剤シートを排出する錠剤供給装置である。
投入口301は、錠剤シートを保持する本発明のシート保持部の適用例である。
図1、図3に示す排出部106は、排出路505と導通しており、排出路505を介して錠剤シートが排出されるボックスである。
錠剤供給装置101は、錠剤取出し装置102により錠剤シート(PTPシート)から錠剤を取り出して、当該錠剤を、錠剤供給装置101の供給経路(図5に示す導入シュート503)を介して包装装置103に供給する。
包装装置103は、錠剤供給装置101の錠剤取出し装置102から供給された錠剤を処方データに従って一包ずつ包装する装置である。
図2は、本発明の実施形態における錠剤供給装置101、錠剤取出し装置102、包装装置103、情報処理装置104のハードウェア構成の一部の一例を示す図である。
CPU201は、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する制御部である。
また、ROM202あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。RAM203は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM203にロードして、プログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
また、入力コントローラ(入力C)205は、ボタンやキーボードなどの入力部209や不図示のマウス等のポインティングデバイスからの入力を制御する。
ビデオコントローラ(VC)206は、ディスプレイなどの表示部210への表示を制御する。
メモリコントローラ(MC)207は、ブートプログラム、ブラウザソフトウエア、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶するハードディスク(HD)等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
通信I/Fコントローラ(通信I/FC)208は、ネットワークを介して、外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いたインターネット通信等が可能である。
なお、CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、表示部210上での表示を可能としている。また、CPU201は、表示部210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
本発明を実現するためのプログラムは、外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM203にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。さらに、本発明に係わるプログラムが用いる全てのデータは外部メモリ211に格納されている。
次に、図18を用いて、本発明の実施形態における錠剤供給装置101、包装装置103、及び情報処理装置104を含む分包システムのハードウェア構成について、説明する。
図18は、本発明の実施形態における本発明の実施形態における錠剤供給装置101、包装装置103、及び情報処理装置104を含む分包システムのハードウェア構成の一例を示す図である。
ここでは、情報処理装置104のCPU1801と、包装装置103のCPU1809と、錠剤供給装置101のCPU1817(本発明の判定手段、及び制御手段)とがそれぞれ連携して、包装装置103が制御する各装置(各ユニット)、及び、錠剤供給装置101が制御する各装置(各ユニット)の各種動作を制御している一例を示している。
しかし、1つのCPUが、図1に示す分包システムの全ての各装置を制御する構成でも構わない。
また、ここでは、錠剤供給装置101にCPUが1つ設けられているハードウェア構成について図示しているが、錠剤取出し装置102ごとにCPUを設けてもよいし、錠剤取出し装置102の段ごとにCPUを設けてもよい。
まず、情報処理装置104のハードウェア構成について説明する。
情報処理装置104のCPU1801は、システムバスに接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御することができる。
図18に示す情報処理装置104のCPU1801は、図2のCPU201に相当するものである。
また、ROM1802あるいは外部メモリ1807には、CPU1801の制御プログラムであるBIOS(Basic Input/Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。
図18に示すROM1802は、図2に示すROM202に相当し、図18に示す外部メモリ1807は、図2に示す外部メモリ211に相当する。
図18に示すRAM1804は、CPU1801の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
図18に示すRAM1804は、図2に示すRAM203に相当するものである。
CPU1801は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM1804にロードして、プログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
また、CPU1801は、キーボードや不図示のマウス等の入力端末1806からの入力を制御する。
図18に示す入力端末1806は、図2に示す入力部209に相当するものである。
また、CPU1801は、ディスプレイ1805等の表示部への表示を制御することができる。
図18に示すディスプレイ1805は、図2に示す表示部210に相当するものである。
また、CPU1801は、各種のアプリケーション、各処方データ等を記憶するハードディスク(HD)メモリ等の外部メモリ1807へのアクセスを制御することもできる。
また、I/F320は、ネットワークを介して外部機器と接続・通信するものであり、本実施形態においては、包装装置103のI/F1808と通信可能に接続されている。
図18に示すI/F320、I/F1808は、図2に示す通信I/Fコントローラ208に相当するものである。
次に、包装装置103のハードウェア構成について説明する。
包装装置103のCPU1809は、バスに接続されている各デバイスを統括的に制御することができる。
図18に示すCPU1809は、図2のCPU201に相当するものである。
ROM1801には、CPU1809の制御ブログラムや各種制御プログラムが記憶されている。
図18に示すROM1801は、図2に示すROM202に相当するものである。
RAM1811は、CPU1809が動作するためのシステムワークメモリとして機能する。
図18に示すRAM811は、図2に示すRAM203に相当するものである。
CPU1809は、タッチパネル式のディスプレイ1813等の表示部に対して表示制御したり、ディスプレイ1813のタッチパネル機能を入力端末1814としてユーザから情報の入力を受け付けたり、プリンタ1815に印刷指示を出したりすることもできる。
図18に示すディスプレイ1813は、図2に示す表示部210に相当するものである。
図18に示す入力端末1814は、図2に示す入力部209に相当するものである。
さらに、CPU1809は、処方データに従って、錠剤取出し装置102から供給された錠剤を1包に分包する分包手段1816の動作を制御することができる。
分包手段1816は、錠剤取出し装置102が錠剤シートから取り出した錠剤や、包装装置103の不図示の散薬投入部から投入された散薬や、ユーザから手撒きされた錠剤を、1包ごとに分包する手段である。
また、包装装置103と錠剤供給装置101とは、包装装置103のI/O1812と錠剤供給装置101のI/O1818とで通信可能に接続されている。
次に、錠剤供給装置101のハードウェア構成について説明する。
錠剤供給装置101のCPU1817は、バスに接続されている各デバイスを統括的に制御することができる。
図18に示すCPU1817は、図2に示すCPU201に相当するものである。
ROM1820には、CPU1817の制御ブログラムや各種制御プログラムが記憶されている。
図18に示すROM1820は、図2に示すROM202に相当するものである。
RAM1819は、CPU1817が動作するためのシステムワークメモリとして機能する。
図18に示すRAM1819は、図2に示すRAM203に相当するものである。
CPU1817は、さらに、1つ又は複数の錠剤取出し装置102における取出動作を制御する。
このような、ハードウェア構成においては、以下のように錠剤取出を行うように制御することができる。
まず、包装装置103のCPU1809が、錠剤供給装置101のCPU1817に対して、錠剤の取出動作命令を送信する。
そして、錠剤供給装置101のCPU1817が、当該取出動作命令に従って、錠剤取出し装置102を制御して、錠剤の取出動作を行わせることができる。
また、錠剤供給装置101のCPU1817は、包装装置103のCPU1808に対して、錠剤の取出動作の状況を示す動作情報を送信することもできる。
また、ここでは、錠剤供給装置101のCPU1817が、錠剤取出し装置102の動作を制御すると説明したが、錠剤取出し装置102がCPUを備え、そのCPUが錠剤取出し装置102の動作を制御することもできる。
CPU1817は、タッチパネル式のディスプレイ1821等の表示部に対して表示制御したり、ディスプレイ1821のタッチパネル機能を入力端末1822としてユーザから情報の入力を受け付けたりすることもできる。
図18に示すディスプレイ1821は、図2に示す表示部210に相当するものである。
図18に示す入力端末1822は、図2に示す入力部209に相当するものである。
次に、図4を用いて、錠剤取出し装置102の内部構造について説明する。
図4は、錠剤取出し装置102の内部構造を説明するための錠剤取出し装置102の傾斜図である。
なお、図4は、錠剤取出し装置102が、2つ並んでいる図を示している。
錠剤シート401は、錠剤を収容する錠剤収容部を有するシート本体の下面に、アルミニウム等からなる金属箔などを用いた封止シートを設けることによって錠剤が錠剤収容部に密封されたものである。
錠剤シート401は、シート部上に凸状の錠剤収容部が幅方向に間隔をおいて2列に並んだ形態である。各列をなす複数の錠剤収容部は錠剤シート401の長さ方向に沿って並んでいる。
なお、錠剤シート401としては、シート部上に錠剤収容部が2列に並んだ形態のものに限らず、錠剤収容部が錠剤シート401の長さ方向に1列に並んだ形態や、錠剤収容部が幅方向に間隔をおいて3列以上の複数列に並んだ形態でもよい。
図4に示すように、錠剤シートの投入口301は、複数の錠剤シート401が複数枚積み重なってセットすることができる形状になっている。
また、404は、錠剤導入路であり、後述する導入シュート503から落下してきた錠剤を包装装置103に供給する供給経路である。
また、カム402、カム403は、カム402、カム403が回転することで、後述する押し出し部502を重力方向に上下に反復して移動させる部材である。
押し出し部502は、搬送手段によりシート保持部から錠剤の取り出し位置に搬送された錠剤シートから、記憶手段に記憶された処方データに含まれる錠剤数の錠剤を取り出す取り出し動作を行う本発明の錠剤取出し手段の適用例である。
そして、押し出し部502が錠剤シートの錠剤収容部を押し出して、錠剤収容部内の錠剤を錠剤収容部から取り出すことができる。
次に、図5を用いて、錠剤取出し装置102の内部構造について更に詳しく説明する。
図5は、分包装置の正面から見て右側から見た錠剤取出し装置102の内部構造(断面)を示す図の一例である。
図5は、錠剤シートの投入口301にPTPシートをセットし、PTPシートを除包位置(錠剤の取出位置)まで搬送した際の図である。
501は、下部ローラである。
下部ローラ501は、錠剤シート401を搬送する搬送手段の適用例である。
搬送手段は、錠剤シート401を進行方向に向けて搬送するものであって、進行方向に互いに間隔をおいて設けられた下部ローラ501と、進行方向に互いに間隔をおいて設けられた上部ローラとを備えている。
検出機構504は、光により錠剤収容部を検出する光センサである。
検出機構504は、光を発する発光部と、当該光を受光する受光部とを備える。
検出機構504は、発光部から光が発せられている位置を、錠剤シートの錠剤収容部が通過すると、光が当該錠剤収容部により遮断され、受光部が光を受光できなくなるため、錠剤収容部を検出することができる。
錠剤供給装置は、搬送手段によりPTPシートを搬送して、当該PTPシートの錠剤収容部を検出機構504により検出すると、搬送手段により、所定距離、PTPシートを搬送して、当該錠剤収容部が押圧される所定の位置までPTPシートを搬送する。ここで、所定距離とは、後述するステップS1510で算出された搬送距離のことである。
押し出し部502は、錠剤シートの錠剤収容部を押し出す部である。
錠剤取出し装置102は、不図示の駆動モータがカム402、403を回転駆動させることで、押し出す部502を上下に繰り返し移動させることで、錠剤シートの錠剤収容部を押し出す押し出し動作(取出し動作)を行う。
これにより錠剤収容部から取り出された錠剤は、導入シュート503(供給経路)に落下して、さらに、導入シュート503に導通している錠剤導入路404(供給経路)に落下し、供給経路を介して包装装置103に供給される。
導入シュート503内には、落下した錠剤(落下物)を検出するセンサ506が設けられており、センサ506により、錠剤収容部から取り出された錠剤、及びその錠剤数を検出することができる。
センサ506は、光を発する発光部と、当該光を受光する受光部とを備えている。
錠剤収容部から取り出された錠剤(落下物)が落下すると、発光部からの光が当該錠剤(落下物)により遮断され、受光部が光を受光できなくなるため、取り出された錠剤を検出し、遮断回数からその錠剤数を検出することができる。
505は、排出路である。
排出路505は、搬送手段により錠剤シートが排出される本発明の排出路の適用例である。
搬送手段により搬送された錠剤シートは、排出路505に排出される。そして、排出路505に排出された錠剤シートは、排出部106に排出される。
図5に示すように、錠剤取出し装置102は、錠剤シート401を搬送する搬送手段(図5に示す下部ローラ501、不図示の上部ローラ)と、搬送手段により搬送された錠剤シート401の錠剤収容部を押圧して錠剤を取り出す押し出し部502とを有している。
搬送手段により、投入口301から、排出路505に、錠剤シートが搬出されるまでの経路を搬送経路という。
図6は、処方データに従って、錠剤シートの錠剤収容部から錠剤を取出して、排出部106に錠剤シートを排出する一連の処理の一例を示すフローチャートである。
図6に示す各ステップに示す処理・動作は、分包システムのCPU(制御部)が分包システムの各装置の動作を制御することにより実現される。
ここでは、錠剤供給装置101のCPU(制御部)が、図6に示す各ステップに示す処理・動作を実現することとして説明する。
まず、情報処理装置104は、図17に示す処方データ入力画面を、ディスプレイ1805に表示する。
図17は、処方データ入力画面の一例を示す図である。
そして、情報処理装置104は、ユーザの操作により、図17に示す処方データ入力画面を介して、処方データ701、702の入力を受け付ける。
図17に示す処方データ入力画面は、ユーザにより、処方データ701、702の入力を受け付ける画面である。
図17に示す処方データ入力画面の処方データ701は、ユーザA(顧客:患者)の処方データの一例である。
また、図17に示す処方データ入力画面の処方データ702は、ユーザAとは異なるユーザB(顧客:患者)の処方データの一例である。
図17に示す処方データ入力画面の処方データ701には、順番703、ユニットNo.704、服用パターン705、全分包数706、全錠剤数707、錠剤名708、シート上の錠剤収容部数709の項目から構成されている。
703は、分包の動作処理を行う順番(優先順位)を示しており、値が小さい方が、値が大きい方よりも優先して実行される。
そのため、図17の例では、701の処方データに従って、分包の動作処理を行った後に、702の処方データに従って、分包の動作処理を行うことを示している。
また、図17の704は、ユニットNo.(錠剤取出し装置102を識別する番号)である。
また、図17の705は、服用パターンである。図17の処方データ701の例では、朝昼夕2錠ずつ服用することを表す。
図17の706は、分包される数(全分包数)である。
図17の707は、分包される錠剤の全ての数(全錠剤数)である。
図17の例では、朝昼夕2錠ずつ9包分錠剤を取出す為、取出す全錠剤数は18錠となる。
図17の708は、錠剤名であり、錠剤や薬剤を含む薬品の名称や、当該薬品のPTPシートの名称が登録される。
図17の709は、708で登録されている錠剤名の1枚のPTPシートの全ての錠剤収容部数を示している。
図17に示す順番703、ユニットNo.704、服用パターン705、全分包数706、全錠剤数707、錠剤名708の各項目の入力欄は、それぞれ、1701、1702、1703、1704、1705、1706である。
ユーザは、順番703、ユニットNo.704、服用パターン705、全分包数706、全錠剤数707、錠剤名708の各項目の入力欄(1701、1702、1703、1704、1705、1706)にそれぞれ、ユーザAの処方データ701を入力する。
情報処理装置104は、入力欄1706で錠剤名が入力された場合、錠剤名と、当該錠剤名の1枚のPTPシートの全ての錠剤収容部数とが関連付けられて、情報処理装置104の外部メモリ1807に記憶されているテーブルから、当該入力された錠剤名の1枚のPTPシートの全ての錠剤収容部数を取得して、自動的に1704の表示欄に表示する。
図17の処方データ701は、ユニットNo.が1の錠剤取出し装置102により、錠剤Aが錠剤収容部に収容されている錠剤シートから、1703、1704、1705に示される数だけ、錠剤を取り出す必要があることを示している。
すなわち、包装装置103が、朝、昼、夕のそれぞれの1包に2錠を分包し、合計9包(3日分)を分包するために、ユニットNo.が1の錠剤取出し装置102が、錠剤Aが錠剤収容部に収容されている錠剤シートから、18錠を取り出すことを示している。
また、同様に、図17の処方データ702についても、順番、ユニットNo.、服用パターン、全分包数、全錠剤数、錠剤名の各項目の入力欄(1708、1709、1710、1711、1712、1713)にそれぞれ、ユーザBの処方データ702を入力する。
情報処理装置104は、入力欄1713で錠剤名が入力された場合、同様に、テーブルから、当該入力された錠剤名の1枚のPTPシートの全ての錠剤収容部数を取得して、自動的に1714の表示欄に表示する。
図17の処方データ702は、処方データ701の全錠剤数1705に示される数だけ、錠剤を取り出した後に、ユニットNo.が1の錠剤取出し装置102により、錠剤Aが錠剤収容部に収容されている錠剤シートから、処方データ702の全錠剤数1712に示される数だけ、錠剤を取り出す必要があることを示している。
図17の処方データ入力画面では、2つの処方データを入力する例について説明したが、3つ以上の処方データを入力することも可能である。その場合には、3つ以上の処方データの入力欄が表示されるものとする。
そして、情報処理装置104は、ユーザにより登録ボタン1715が押下されると、入力された処方データ701、702を外部メモリ1807に登録する。
図7は、外部メモリ1807に登録された処方データ701、702のデータの一例を示す図である。
そして、情報処理装置104は、ユーザの操作により入力を受け付け、登録されたこの図7に示す処方データ701、702を、包装装置103に送信する。
そして、包装装置103は、当該処方データ701、702を受信すると、当該処方データ701、702を錠剤供給装置101に送信する。
錠剤供給装置101は、図7に示す処方データ701、702を受信することにより、複数の処方データの入力を受け付ける(ステップS601)。そして、錠剤供給装置101は、受け付けた図7に示す複数の処方データ(処方データ701、702)を外部メモリ211等の記憶部に記憶する。
ここで、外部メモリ211等の記憶部は、処方データを複数記憶する本発明の記憶手段の適用例である。
また、図7に示す複数の処方データは、錠剤の取出し動作を行う錠剤シートの薬剤を示す薬剤情報としての錠剤名708と、錠剤の取出し動作を行う全錠剤数707とを含んでいる。
そして、錠剤供給装置101は、ユーザにより、終了指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS602)。そして、終了指示を受け付けたと判定された場合には、処理を終了する。
一方、終了指示を受け付けていないと判定された場合には、処理をステップS603に移行して、ユーザからの分包処理の開始指示の受け付けを待つ。
錠剤供給装置101は、ユーザからの分包処理の開始指示を受け付けると、図7の処方データ701、702の「順番」で、分包処理を開始する。
ここでは、図7の処方データ701、702の「順番」で開始すると説明したが、ここで、ユーザにより選択された処方データに従った分包処理を優先して実行することもできる。
錠剤供給装置101は、ユーザからの分包処理の開始指示を受け付けると、順番の値が次に高い未処理の処方データ701を処理対象の処方データに設定して(ステップS603)、投入口301に投入された錠剤シートを、搬送手段により、当該錠剤シートの錠剤収容部を、押し出し部502により押し出せる位置(押し出し位置)に搬送する(ステップS604)。
ステップS604の詳細処理は、図15を用いて、後で説明する。
そして、錠剤供給装置101は、押し出し部502により錠剤収容部を押圧して錠剤を取り出す動作を行う(ステップS605)。
そして、錠剤供給装置101は、錠剤の取出し動作を行うと、錠剤収容部から取り出された錠剤(落下物)をセンサ506が検出する。そして、処理をステップS606に移行する。
ステップS606では、現在処理対象の処方データと、錠剤取出し動作回数とに基づき、処方データに示される数(例えば、処方データ701の場合であれば、18個(全錠剤数))の錠剤を取り出したか否かを判定し、取り出したと判定した場合には、処理をステップS607に移行する。一方、処方分(例えば、処方データ701の場合であれば、18個(全錠剤数))の錠剤を取り出していないと判定された場合には、処理をステップS604に移行して、再度、錠剤シートの錠剤収容部から錠剤の取出し動作を行う。
ここで、図16を用いて、錠剤シートが搬送されて錠剤が取り出された錠剤シート401、及び、押し出し部502との関係について、説明する。
図16は、錠剤シートが搬送されて錠剤が取り出された錠剤シート401、及び、押し出し部502との関係を示す図である。
図16に示す1601は、錠剤収容部であり、1602は、当該錠剤収容部に収容されている錠剤である。
図16(a)は、投入口に投入された錠剤シート401が押し出し部502(502−1、502−2)の方向に搬送される様子を示している。
押し出し部502は、左右に2つの錠剤収容部1601をそれぞれ個々に取り出し動作を行うため、左右に2つの押し出し部502−1、押し出し部502−2を備えている。
図16(b)は、押し出し部502の方向に搬送され、2錠の錠剤が取り出された錠剤シート401の様子を示している。押し出す順番は、押し出し部502−1が押し出した後に、押し出し部502−2で押し出す。すなわち、左、右の順番で押し出す。
そして、錠剤シートから5錠の錠剤が取り出されると、図16(c)に示す状態となる。
ステップS606では、現在処理対象の処方データと、錠剤取出し動作回数とに基づき、処方データに示される数(例えば、処方データ701の場合であれば、18(全錠剤数))の錠剤を取り出したか否かを判定すると説明したが、次に説明する別の方法でもよい。
たとえば、導入シュート503に、錠剤シートから取り出された錠剤を検出する検出手段(例えば、センサ506)を備え、現在処理対象の処方データに示される数(例えば、処方データ701の場合であれば、18個(全錠剤数))だけ、当該検出手段で錠剤を検出できたかを判定することで、現在処理対象の処方データに示される数(例えば、処方データ701の場合であれば、18個(全錠剤数))の錠剤を取り出したか否かを判定することもできる。
次に、錠剤供給装置101は、ステップS606で、現在処理対象の処方データに示される数(例えば、処方データ701の場合であれば、18個(全錠剤数))の錠剤を取り出したと判定された場合には、処理をステップS607に移行する。
錠剤供給装置101は、ステップS601で入力された複数の処方データのうち、未だ、分包の動作処理(S604、S605の動作処理を含む)を行っていない未処理の処方データがあるかを判定する。
そして、錠剤供給装置101は、未だ、分包の動作処理(S604、S605の動作処理を含む)を行っていない未処理の処方データがあると判定された場合には、同一の錠剤取り出し装置102において、当該未処理の処方データであって「順番」の値が現在処理対象の処方データの「順番」の値よりも次に高い未処理の処方データに示される錠剤名(薬剤)が、現在処理対象になっている処方データに示される錠剤名(薬剤)と異なるか否かを判定する(ステップS607)。
ステップS607は、記憶手段に記憶された第1の処方データ(例えば、処方データ701)であって錠剤取出し手段で錠剤の取り出し動作が行われる第1の処方データに含まれる薬剤情報と、記憶手段に記憶された第2の処方データ(例えば、処方データ702)であって第1の処方データの次に錠剤取出し手段で錠剤の取り出し動作を行う第2の処方データに含まれる薬剤情報とが同一であるか否かを判定する判定手段の本発明の適用例である。
具体的には、錠剤供給装置101は、ステップS601で入力された複数の処方データのうち、未処理の処方データがあるかを判定し、未処理の処方データがあると判定された場合には、ステップS601で入力された複数の処方データのうち、現在処理対象の処方データ(例えば、処方データ701)のユニットNo.が同一で、かつ、錠剤名が同一の次の未処理の処方データ(この処方データは、「順番」の値が現在処理対象の処方データの「順番」の値よりも次に高い未処理の処方データであり、例えば、処方データ702である)があるか否かを判定し(ステップS607)、現在処理対象の処方データのユニットNo.が同一で、かつ、錠剤名が同一の次の未処理の処方データがあると判定された場合には(ステップS607:YES)、処理をステップS602に移行する。一方、ステップS601で入力された複数の処方データのうち、未処理の処方データが無いと判定された場合には、処理をステップS608に移行する。
また、錠剤供給装置101は、ステップS607で、ステップS601で入力された複数の処方データに、「順番」の値が現在処理対象の処方データの「順番」の値よりも次に高い未処理の処方データであって、現在処理対象の処方データの「ユニットNo.」の値が同一ではない処方データが無いと判定された場合、又は、ステップS607で、ステップS601で入力された複数の処方データに、「順番」の値が現在処理対象の処方データの「順番」の値よりも低い未処理の処方データであって、現在処理対象の処方データの「ユニットNo.」の値が同一である処方データであり、当該「ユニットNo.」の値が同一である処方データの「錠剤名」が同一ではない処方データがあると判定された場合には(ステップS607:NO)、処理をステップS608に移行する。
ステップS607でNOと判定され、処理をステップS608に移行する制御は、ステップS607で、第1の処方データに含まれる薬剤情報と第2の処方データに含まれる薬剤情報とが同一であると判定される場合には、第1の処方データに含まれる錠剤数の錠剤を取り出す取り出し動作が行われてから、第2の処方データに含まれる錠剤数の錠剤を取り出す取り出し動作が行われるまでの間に、搬送手段による搬送経路内に残っている錠剤シートであって錠剤取出し動作が行われていない錠剤収容部を含む錠剤シートと、前記シート保持部に保持された全ての錠剤シートとを、排出路505に排出しないように搬送手段を制御する制御手段の本発明の適用例である。
ステップS607は、錠剤取出し手段による錠剤の取出し動作を行う次の処方データに、現在処理対象の処方データと同じ錠剤シートの薬剤を示す情報が含まれているか否かを判定する本発明の判定手段の適用例である。
上述の通り、錠剤供給装置101は、ステップS607において、例えば、同一の錠剤取り出し装置102(同一のユニットNo.)において、処方データ701と処方データ702の錠剤名が異なるか否かを判定する。
また、上述の通り、錠剤供給装置101は、ステップS607において、未だ、分包の動作処理(S604、S605の動作処理を含む)を行っていない未処理の処方データ(「順番」の値が現在処理対象の処方データの「順番」の値よりも低い未処理の処方データ)に示される錠剤名(薬剤)が、現在処理対象の処方データの薬剤(錠剤名)と同じ薬剤である(処方データ701と処方データ702の錠剤名が同じ)と判定された場合には(ステップS607:NO)、ステップS608、S609の動作処理を行うことなく、処理をステップS602に戻す。すなわち、この場合は、錠剤取出し装置102の搬送経路(投入口301と排出路505との間の錠剤シートの搬送経路)に錠剤シートを残したままとする。
錠剤供給装置101は、ステップS608において、現在、錠剤取出し装置102の搬送経路内(投入口301と排出路505との間の錠剤シートの搬送経路内)にある錠剤シートを、搬送手段により排出路505に搬送する。
ステップS608は、ステップS607で、第1の処方データに含まれる薬剤情報と第2の処方データに含まれる薬剤情報とが同一ではないと判定された場合には、第1の処方データに含まれる錠剤数の錠剤を取り出す取り出し動作が行われてから、第2の処方データに含まれる錠剤数の錠剤を取り出す取り出し動作が行われるまでの間に、搬送手段による搬送経路内に残っている錠剤シートであって錠剤取出し動作が行われていない錠剤収容部を含む錠剤シートを、排出路505に排出するように搬送手段を制御する本発明の制御手段の適用例である。
そして、錠剤供給装置101は、錠剤取出し装置102の搬送経路内の錠剤シートを排出路505に搬送すると、投入口301にセットされている全ての錠剤シートを1枚ずつ、搬送手段により、錠剤取出し装置102の搬送経路(投入口301と排出路505との間の錠剤シートの搬送経路)に搬送し、さらに、搬送手段により、排出路505に搬送する(ステップS609)。
ステップS609は、シート保持部に保持された全ての錠剤シートを、排出路に排出しないように搬送手段を制御する本発明の制御手段の適用例である。
そして、錠剤供給装置101は、処理をステップS602に移行する。本発明では、ステップS608、ステップS609の処理を実行することを説明したが、ステップS609の処理を行わず、ステップS608の処理を行うようにしてもよい。
ステップS607でNOと判定され、または、ステップS609の動作処理後に、処理をステップS602に移行する場合には、「順番」の値が現在処理対象の処方データの「順番」の値よりも低い未処理の処方データをステップS603で処理対象にして、ステップS604以降の処理を実行する。
このように、本実施形態における錠剤供給装置101は、上述した図6のように処理を行うため、例えば、同一の錠剤取り出し装置102において、例えば、図9に示す処方データのように、処方データ701の錠剤名が錠剤Aで、処方データ702の錠剤名が錠剤Bの場合には、ステップS608、ステップS609の処理を実行することとなる。このように、処方データごとに、投入口301や搬送経路内の錠剤を全て排出部106に排出するため、次の分包で、誤って異なる錠剤を分包することを未然に防止することができる。
図9は、錠剤供給装置101が、包装装置103から受信した処方データであって、外部メモリ211等の記憶部に記憶された処方データ処方データ701、702のデータの一例を示す図である。
図9は、図7に示された処方データ702の「錠剤名」を「錠剤A」ではなく「錠剤B」にした場合の処方データの一例である。
一方、図7に示す処方データのように、処方データ701の錠剤名が錠剤Aで、処方データ702の錠剤名が錠剤Aの場合には、ステップS608、ステップS609の処理を行わないため、処方データ701に従って、錠剤の取出し動作を行った後、ステップS608、ステップS609の処理を行うことなく、引き続き、次の未処理の処方データ702に従って、錠剤の取出し動作を行うことができ、分包動作処理、及び錠剤取出し動作処理を効率的に実行することができる。すなわち、効率よく錠剤シートの錠剤収容部から錠剤を取り出すことができる。
また、薬剤師等のユーザが、処方データごとに、錠剤シートを投入口にセットする負荷を軽減することもできる。
このように、ステップS607は、ステップS607の判定結果に従って、錠剤取出し手段により、現在処理対象の処方データに従って、当該処方データに示される数の錠剤を取り出した後の錠剤シートを、搬送手段により、排出路に搬送するか否かを決定する。
次に、図15を用いて、ステップS604の詳細処理について説明する。
図15は、ステップS604の詳細処理を示すフローチャートの一例を示す図である。
図15に示す各ステップに示す処理・動作は、分包システムのCPU(制御部)が分包システムの各装置の動作を制御することにより実現される。
ここでは、錠剤供給装置101のCPU(制御部)が、図15に示す各ステップに示す処理・動作を実現することとして説明する。
まず、錠剤供給装置101は、錠剤取出し装置102の搬送経路内の錠剤シートに、錠剤が残っているか否かを判定する(ステップS1501)。すなわち、錠剤供給装置101は、錠剤取出し装置102が、搬送経路内の錠剤シートの全ての錠剤収容部に対して、ステップS605の錠剤の取り出し動作を行ったか否かを判定する。
具体的には、ステップS605の取り出し動作を行った錠剤収容部の数(1枚の錠剤シート単位の数)、又はセンサ506により検出した錠剤数(1枚の錠剤シート単位の数)が、現在処理対象の処方データの「シート上の錠剤収容部数709」の値よりも、小さな値であるか否かを判定し、小さな値であると判定された場合には、搬送経路内の錠剤シートの全ての錠剤収容部に対して、ステップS605の錠剤の取り出し動作を行っていないと判定する。
一方、ステップS605の取り出し動作を行った錠剤収容部の数(1枚の錠剤シート単位の数)、又はセンサ506により検出した錠剤数(1枚の錠剤シート単位の数)が、現在処理対象の処方データの「シート上の錠剤収容部数709」の値と同一の値であると判定された場合には、搬送経路内の錠剤シートの全ての錠剤収容部に対して、ステップS605の錠剤の取り出し動作を行ったと判定する。
錠剤供給装置101は、ステップS1501で、錠剤取出し装置102の搬送経路内の錠剤シートに、錠剤が残っているか否かを判定する方法の他の例について説明する。
例えば、錠剤供給装置101は、検出機構504が錠剤収容部を検出することで錠剤収容部間の間隔(距離)を検出し、当該錠剤収容部間の間隔(距離)以上を搬送手段が搬送しても、検出機構504が錠剤収容部を検出できない場合には、搬送経路内の錠剤シートに、錠剤が残っていないと判定し、検出機構504が錠剤収容部を検出できた場合には、搬送経路内の錠剤シートに、錠剤が残っていると判定することもできる。
錠剤供給装置101は、錠剤取出し装置102が、搬送経路内の錠剤シートの全ての錠剤収容部に対して、ステップS605の錠剤の取り出し動作を行ったと判定された場合には(ステップS1501:NO)、搬送手段を動作させ、当該搬送経路内の錠剤シートを、排出路505に排出する(ステップS1503)。これにより、当該錠剤シートは、排出部106に排出される。
そして、錠剤供給装置101は、搬送手段を動作させ、投入口301に投入されている錠剤シートを、1枚、搬送経路内に搬送する(ステップS1504)。そして、錠剤供給装置101は、搬送手段を動作させて、搬送経路内に搬送された錠剤シートを、押し出し部502の押し出し位置の方向に搬送する(ステップS1505)。
錠剤供給装置101は、ステップS1501において、錠剤取出し装置102が、搬送経路内の錠剤シートの全ての錠剤収容部に対して、ステップS605の錠剤の取り出し動作を行っていないと判定された場合には(YES)、例えば、図16(c)のように、当該搬送経路内の錠剤シートの錠剤収容部であって、押し出し部502の押し出し位置に位置した錠剤収容部に、錠剤があるか否かを判定する(ステップS1502)。
具体的には、錠剤供給装置101は、ステップS605の取り出し動作を行った錠剤収容部の数(1枚の錠剤シート単位の数)、又はセンサ506により検出した錠剤数(1枚の錠剤シート単位の数)が、奇数である場合には、錠剤シートの左右2つある錠剤収容部のうち右側の錠剤収容部に対しては、錠剤の取り出し動作を行っておらず、錠剤があると判定する。
この場合、錠剤供給装置101は、例えば、図16(c)のように、当該搬送経路内の錠剤シートの錠剤収容部であって、押し出し部502の押し出し位置に位置した錠剤収容部に、錠剤があると判定する(ステップS1502:YES)。
そして、錠剤供給装置101は、押し出し位置に位置した錠剤収容部に錠剤があると判定された場合には(ステップS1502:YES)、処理をステップS605に戻して、搬送手段による錠剤シートの搬送は行わず、錠剤が残っている錠剤収容部に対して錠剤の取り出し動作を行う。
錠剤供給装置101は、ステップS605の取り出し動作を行った錠剤収容部の数(1枚の錠剤シート単位の数)、又はセンサ506により検出した錠剤数(1枚の錠剤シート単位の数)が、偶数である場合には、例えば、図16(b)のように、押し出し位置に位置した錠剤収容部に錠剤は無いと判定し(ステップS1502:NO)、処理をステップS1505に移行する。そして、錠剤供給装置101は、ステップS1505において、搬送手段を動作させて、搬送経路内の錠剤シートを、押し出し部502の押し出し位置の方向に搬送する。
次に、錠剤供給装置101は、ステップS1505で、搬送経路内の錠剤シートを、押し出し部502の押し出し位置の方向に搬送している間に、検出機構504が錠剤収容部を検出したか否かを判定する(ステップS1506)。
錠剤供給装置101は、検出機構504が錠剤収容部を検出していないと判定された場合には(ステップS1506:NO)、引き続き、搬送経路内の錠剤シートを押し出し位置の方向に搬送し(ステップS1505)、検出機構504が錠剤収容部を検出したと判定したと場合には(ステップS1506:YES)、錠剤収容部の長さの計測を始める(ステップS1507)。
具体的には、錠剤供給装置101は、ステップS1507では、ステップS1509で錠剤収容部を検出し始めて、ステップS1509で錠剤収容部を検出しなくなるまでに錠剤シートを搬送する下部ローラ501及び/又は上部ローラの回転距離(搬送距離)、または、下部ローラ501及び/又は上部ローラの回転時間(搬送時間)を計測する。
錠剤供給装置101は、ステップS1508において、引き続き、搬送手段を動作させて、搬送経路内の錠剤シートを押し出し位置の方向に搬送して、検出機構504が錠剤収容部を検出し続ける。
そして、錠剤供給装置101は、検出機構504が当該錠剤収容部を検出しているか否かを判定し(ステップS1509)、検出していないと判定された場合には(ステップS1509:NO)、処理をステップS1507に移行する。
錠剤供給装置101は、検出機構504が当該錠剤収容部を検出していないと判定されると(ステップS1509:YES)、処理をステップS1510に移行する。
このように、錠剤供給装置101は、錠剤シートの当該錠剤収容部を検出しなくなるまで、繰り返し、ステップS1507、S1508の処理を実行する。
錠剤供給装置101は、ステップS1507で計測された下部ローラ501及び/又は上部ローラの回転距離(搬送距離)、または、下部ローラ501及び/又は上部ローラの回転時間(搬送時間)から、錠剤収容部の半径(半分)の長さを算出する(ステップS1510)。
錠剤供給装置101は、ステップS1510において、計測された回転距離(搬送距離)を2で割ることで、錠剤収容部の半径(半分)の長さを算出する。
または、錠剤供給装置101は、ステップS1510において、所定時間(例えば1秒)あたりの搬送距離(例えば1mm)の値(「搬送距離/所定時間」の値)を記憶しており、この値(「搬送距離/所定時間」の値)を、計測された回転時間(搬送時間)に乗算することで、搬送距離を算出し、当該算出された搬送距離を2で割ることで、錠剤収容部の半径(半分)の長さを算出する。
そして、錠剤供給装置101は、当該算出された錠剤の半径(例えば、1mm)と、検出機構504から押し出し部502による押し出し位置までの所定距離(例えば、25mm)との差(例えば、24mm)を、ステップS1509でYESと判定された時点の錠剤シートの搬送経路内の位置から、押し出し部502による押し出し位置までの搬送距離として算出する(ステップS1510)。
そして、錠剤供給装置101は、搬送手段を動作させて、ステップS1510で算出された搬送距離だけ、当該錠剤シートを搬送して(ステップS1511)、当該錠剤シートを押し出し位置に配置させる。
そして、錠剤供給装置101は、ステップS1511の処理を実行すると、処理をステップS605に戻す。
<第2の実施形態>
次に、図8を用いて、本発明に係る第2の実施形態について説明する。
図8は、処方データに従って、錠剤シートの錠剤収容部から錠剤を取出して、排出部106に錠剤シートを排出する一連の処理の一例を示すフローチャートである。
図8に示す各ステップに示す処理・動作は、分包システムのCPU(制御部)が分包システムの各装置の動作を制御することにより実現される。
ここでは、錠剤供給装置101のCPU(制御部)が、図8に示す各ステップに示す処理・動作を実現することとして説明する。
図8に示すフローチャートは、図6のフローチャートに、ステップS801、S802、S804を追加したフローチャートである。
すなわち、図8に示すフローチャートの各ステップのうち、ステップS801、S802、S804以外のステップの処理は、図6に示す処理と同一であるため、ここでは、その処理の説明については省略する。
図8に示す処理において、図6に示す処理と同一の処理については、同じ符号を付している。
錠剤供給装置101は、現在処理対象の処方データに示される全錠剤数(例えば、処方データ701の場合であれば、18個(全錠剤数))の錠剤を取り出したと判定された場合には(ステップS606:YES)、錠剤取出し装置102の搬送経路内の錠剤シートに、錠剤が残っているか否かを判定する(ステップS801)。
ステップS801は、搬送経路内に残っている錠剤シートに、錠剤取出し動作が行われていない錠剤収容部が含まれているか否かを判定する本発明の収容部判定手段の適用例である。
すなわち、錠剤供給装置101は、錠剤取出し装置102が、搬送経路内の錠剤シートの全ての錠剤収容部に対して、ステップS605の錠剤の取り出し動作を行ったか否かを判定する。
ステップS801の具体的な判定方法は、上述のステップS1501の判定方法と同様であるため、ここでは説明を省略する。
そして、錠剤供給装置101は、錠剤取出し装置102が、搬送経路内の錠剤シートの全ての錠剤収容部に対して、ステップS605の錠剤の取り出し動作を行ったと判定された(錠剤取出し装置102の搬送経路内の錠剤シートに、錠剤が残っていないと判定された)場合には(ステップS801:NO)、搬送手段を動作させて、現在、錠剤取出し装置102の搬送経路内(投入口301と排出路505との間の錠剤シートの搬送経路内)にある錠剤シートを排出路505に搬送する(ステップS802)。
このように、制御手段は、ステップS801(収容部判定手段)により、搬送経路内に残っている錠剤シートに、錠剤取出し動作が行われていない錠剤収容部が含まれていないと判定された場合には、ステップS607(判定手段)による判定結果に関わらず、第1の処方データ(例えば、処方データ701)に含まれる錠剤数(全錠剤数707)の錠剤を取り出す取り出し動作が行われてから、第2の処方データ(例えば、処方データ702)に含まれる錠剤数(全錠剤数)の錠剤を取り出す取り出し動作が行われるまでの間に、搬送経路内に残っている当該錠剤シートを、排出路505に排出するように搬送手段を制御する。
一方、錠剤供給装置101は、錠剤取出し装置102が、搬送経路内の錠剤シートの全ての錠剤収容部に対して、ステップS605の錠剤の取り出し動作を行っていないと判定された(錠剤取出し装置102の搬送経路内の錠剤シートに、錠剤が残っていると判定された)場合には(ステップS801:YES)、処理をステップS607に移行する。
また、錠剤供給装置101は、ステップS607において、同一の錠剤取り出し装置102において、「順番」の値が現在処理対象の処方データの「順番」の値よりも次に高い未処理の処方データに示される錠剤名(薬剤)が、現在処理対象になっている処方データに示される錠剤名(薬剤)と同一であると判定された場合には(ステップS607:NO)、搬送手段を動作させ、錠剤シートの取り出し動作が行われていない錠剤収容部が押し出し部502による押し出し位置に配置されるように、投入口301に投入されている錠剤シート、又は、搬送経路内の錠剤シートを搬送して(ステップS804)、処理をステップS602に移行する。
このように、制御手段は、ステップS804では、搬送経路内に残っている錠剤シートの錠剤収容部であって錠剤取出し動作が行われていない錠剤収容部、又は、シート保持部に保持された錠剤シートの錠剤収容部が、取り出し位置に配置されるように錠剤シートを搬送するように搬送手段を制御する。
また、錠剤供給装置101は、ステップS607において、同一の錠剤取り出し装置102において、「順番」の値が現在処理対象の処方データの「順番」の値よりも次に高い未処理の処方データに示される錠剤名(薬剤)が、現在処理対象になっている処方データに示される錠剤名(薬剤)と同一ではないと判定された場合には(ステップS607:YES)、処理をステップS803に移行する。
錠剤供給装置101は、錠剤取出し装置102の搬送経路内に錠剤シートがあるか否かを判定する(ステップS803)。
具体的には、錠剤供給装置101は、搬送手段を動作させて搬送経路内の錠剤シートを前方向又は後方向に搬送し、検出機構504が錠剤シートの錠剤収容部を検出したか否かを判定することで、搬送経路内に錠剤シートがあるか否かを判定する。
ステップS803の判定処理の他の例として、錠剤供給装置101は、ステップS605の取り出し動作を行った錠剤収容部の数(1枚の錠剤シート単位の数)、又はセンサ506により検出した錠剤数(1枚の錠剤シート単位の数)が、現在処理対象の処方データの「シート上の錠剤収容部数709」の値よりも、小さな値であるか否かを判定し、小さな値であると判定された場合には、搬送経路内に錠剤シートがあると判定することもできる。
錠剤供給装置101は、錠剤取出し装置102の搬送経路内に錠剤シートがあると判定された場合には(ステップS803:YES)、処理をステップS608に移行し、搬送経路内に錠剤シートが無いと判定された場合には(ステップS803:NO)、処理をステップS609に移行する。
以上、第2の実施形態において、錠剤供給装置101は、現在処理対象の処方データに示される全錠剤数の錠剤を取り出し、錠剤取出し装置102の搬送経路内の錠剤シートに錠剤が残っていない場合には、当該錠剤シートを排出路505に搬送し、次に錠剤の取り出しを行う錠剤名が、当該錠剤シートの錠剤名と同一である場合には、投入口301に投入されている錠剤シート、又は、搬送経路内の錠剤シートを搬送するため、ステップS603で分包処理の開始指示を受け付けてから、錠剤の取り出し動作を行うまでの時間を削減することができ、効率的に錠剤の取り出しを行うことが出来るようになる。
<第3の実施形態>
次に、図10を用いて、本発明に係る第3の実施形態について説明する。
図10は、処方データに従って、錠剤シートの錠剤収容部から錠剤を取出して、排出部106に錠剤シートを排出する一連の処理の一例を示すフローチャートである。
図10に示す各ステップに示す処理・動作は、分包システムのCPU(制御部)が分包システムの各装置の動作を制御することにより実現される。
ここでは、錠剤供給装置101のCPU(制御部)が、図10に示す各ステップに示す処理・動作を実現することとして説明する。
図10に示すフローチャートは、図8のフローチャートに、ステップS1001〜S1006の処理を追加したフローチャートである。
すなわち、図8に示すフローチャートの各ステップのうち、ステップS1001〜S1006以外のステップの処理は、図8に示す処理と同一であるため、ここでは、その処理の説明については省略する。
図10に示す処理において、図8に示す処理と同一の処理については、同じ符号を付している。
図11は、錠剤供給装置101が、包装装置103から受信した処方データであって、外部メモリ211等の記憶部に記憶された処方データ701、702、710のデータの一例を示す図である。
図11は、図7に示された処方データ702の「錠剤名」を「錠剤A」ではなく「錠剤B」にし、ユーザCの処方データ710を追加した場合の処方データの一例である。
第3の実施形態では、図11に示す複数の処方データを、ステップS601で入力された複数の処方データとして説明する。
錠剤供給装置101は、ステップS607において、同一の錠剤取り出し装置102において、「順番」の値が現在処理対象の処方データの「順番」の値よりも次に高い未処理の処方データに示される錠剤名(薬剤)が、現在処理対象になっている処方データに示される錠剤名(薬剤)と同一ではないと判定された場合には(ステップS607:YES)、当該未処理の処方データに従って、他の錠剤取り出し装置102による取り出し動作が行われるか否かを判定し、他の錠剤取出し装置102に空きがあるか否かを判定する(ステップS1001)。
すなわち、錠剤供給装置101は、「順番」の値が現在処理対象の処方データの「順番」の値よりも次に高い未処理の処方データに、他の錠剤取出し装置102を識別する「ユニットNo.」が記憶されているか否かを判定し(ステップS1001)、他の錠剤取出し装置102を識別する「ユニットNo.」が記憶されていないと判定された場合には、他の錠剤取り出し装置102による取り出し動作が行われないと判定し(ステップS1001:YES)、他の全ての錠剤取出し装置102を識別する「ユニットNo.」が記憶されていると判定された場合には(ステップS1001:NO)、他の錠剤取り出し装置102による取り出し動作が行われると判定する。
ステップS1001は、第2の処方データに従って、他の錠剤取り出し手段による取り出し動作が行われるか否かを判定する本発明の空き状況判定手段の適用例である。
ここで、図19、図20を用いて、錠剤取出し装置102の投入口301の構成について説明する。
図19は、錠剤取出し装置102が備えるPTPシート検出センサ1902を説明するための錠剤取出し装置102の断面傾斜図である。
1901は、錠剤シート(PTPシート)を整列させるために投入口301の左右に設けられたガイドであって、PTPシートガイドと言う。
1902は、投入口301に投入された錠剤シートを検出する接触センサであって、PTPシート検出センサ1902と言う。
図20は、錠剤取り出し装置102における、PTPシートが投入されている投入口301を上から見た図である。
図20に示すように、PTPシートガイド1901は、投入口301の左右に設けられており、右側のPTPシートガイドを1901Bと示し、左側のPTPシートガイドを1901Aと示す。
また、PTPシート検出センサ1902は、左右のPTPシートガイドに設けられており、右側のPTPシート検出センサを1902Bと示し、左側のPTPシート検出センサを1902Aと示す。
図19、図20で説明した各PTPシートガイドは、左右に動作し、投入口に投入された錠剤シートを整列させる。
そして、錠剤供給装置101は、PTPシート検出センサ1902が、投入口301にある錠剤シートを検出することができる。また、錠剤供給装置101は、PTPシート検出センサ1902が、投入口301に錠剤シートが無い場合には、錠剤シートを検出しない。
錠剤供給装置101は、ステップS1001において、未処理の処方データに従って、他の錠剤取り出し装置102による取り出し動作が行われるか否かを判定し、他の錠剤取出し装置102に空きがあるか否かを判定すると説明したが、この判定処理に加えて、PTPシート検出センサ1902を用いて、他の錠剤取出し装置102に空きがあるか否かを判定することもできる。
例えば、錠剤供給装置101は、未処理の処方データに従って、他の錠剤取り出し装置102による取り出し動作が行われないと判定された場合であっても、さらに、当該取り出し動作が行われないと判定された他の全ての錠剤取出し装置102のPTPシート検出センサ1902が錠剤シートを検出しているか否かを判定し、当該他の全ての錠剤取出し装置102のPTPシート検出センサ1902が錠剤シートを検出している場合には、その全ての錠剤取出し装置102には空きが無いと判定する(ステップS1001:NO)。一方、PTPシート検出センサ1902が錠剤シートを検出していない場合には、その錠剤取出し装置102には空きがあると判定する(ステップS1001:YES)。
そして、錠剤供給装置101は、他の錠剤取出し装置102に空きがあると判定された場合には(ステップS1001:YES)、処理をステップS1002に移行し、一方、空きが無いと判定された場合には(ステップS1001:NO)、処理をステップS803に移行する。
錠剤供給装置101は、図12に示す選択画面を表示部210(ディスプレイ1821)に表示する(ステップS1002)。
図12は、ユーザによる、未処理の処方データを編集するか否かの選択を受け付ける選択画面の一例を示す図である。
図12の選択画面には、未処理の処方データを編集する指示を受け付ける「はい」ボタン1201と、未処理の処方データを編集しない指示を受け付ける「いいえ」ボタン1202とが表示されている。
錠剤供給装置101は、ユーザにより「はい」ボタン1201が押下されたと判定された場合には(ステップS1003:YES)、処理をステップS1004に移行し、「いいえ」ボタン1202が押下されたと判定された場合には(ステップS1003:NO)、未処理の処方データを編集することなく、処理をステップS803に移行する。
ステップS1002、S1003は、本発明の選択受付手段の適用例である。
本発明の選択受付手段は、ステップS607(判定手段)により、第1の処方データに含まれる薬剤情報と第2の処方データに含まれる薬剤情報とが同一ではないと判定され、かつ、ステップS1001(空き状況判定手段)により、第2の処方データに従って、他の錠剤取り出し手段による取り出し動作が行われないと判定されたことを条件に(ステップS1001:YES)、第2の処方データを編集するか否かの選択を受け付ける。
錠剤供給装置101は、ステップS1004において、処方データ編集画面(図13)を表示部210(ディスプレイ1821)に表示する(ステップS1004)。
図13は、処方データ編集画面の一例を示す図である。
図13は、ユーザAの処方データ701の全錠剤数707の錠剤を既に、ステップS605で取り出して、ユーザBの処方データ702、ユーザBの処方データ710の全錠剤数の錠剤をステップS605で取り出していない状態で、ステップS1004で表示された処方データ編集画面である。
そのため、処方データ701の「順番」には、「終了しました」が表示されている。
処方データ編集画面(図13)の1301〜1304は、各入力欄であり、各処方データの順番や、ユニットNo.の値を編集することができる。
ここで、例えば、図14の(a)に示すように、処方データ702の1302のユニットNo.を「2」にすると、処方データ701の錠剤名と、次に未処理の処方データ702の錠剤名とが異なるものの、処方データ702については、ユニットNo.が「2」の他の錠剤取出し装置102で、錠剤の取り出しが行われ、更に次の未処理の処方データ710の錠剤名と、処方データ701の錠剤名とが同一となり、それらの処方データは同一の錠剤取出し装置で、錠剤の取り出しが行われるようになる。
そのため、図14の(a)に示すように、処方データ702の1302のユニットNo.を「2」にすると、ユニットNo.が「1」の錠剤取出し装置102については、ステップS607でNOと判定されることになる。
また、例えば、図14の(b)に示すように、処方データ702の1301の順番を「3」にし、処方データ710の1303の順番を「2」にすると、処方データ701の次に処理する未処理の処方データが処方データ710になるため、処方データ710の錠剤名と、処方データ701の錠剤名とが同一となるため、ユニットNo.が「1」の錠剤取出し装置102については、ステップS607でNOと判定されることになる。
図14は、処方データの編集を受け付けた処方データ編集画面の一例を示す図である。
錠剤供給装置101は、処方データ編集画面を介して、ユーザにより、処方データの編集を受け付け、登録ボタン1305が押下されると(ステップS1005)、外部メモリ211等の記憶部に記憶された処方データ701、702、710を、編集された処方データに書き換えて(ステップS1006)、処理をステップS607に戻す。
ステップS1005は、本発明の編集受付手段の適用例である。
編集受付手段は、ステップS607(判定手段)により、第1の処方データに含まれる薬剤情報と第2の処方データに含まれる薬剤情報とが同一ではないと判定され、かつ、ステップS1001(空き状況判定手段)により、第2の処方データに従って、他の錠剤取り出し手段による取り出し動作が行われないと判定されたことを条件に(ステップS1001:YES)、第2の処方データを編集する操作指示を受け付ける。
そして、錠剤供給装置101は、ステップS607で、編集された処方データを対象にして、同一の錠剤取り出し装置102において、次に処理する未処理の処方データに示される錠剤名(薬剤)が、現在処理対象になっている処方データに示される錠剤名(薬剤)と異なるか否かを判定する。
以上の通り、次の未処理の処方データが異なる薬剤であっても、他の錠剤取出し装置に空きがある場合には、処方データ編集画面を表示して処方データを編集し、出来るだけ、搬送経路内の錠剤シートを排出しないように処方データを作成して登録することが可能になるため、効率的に、錠剤の取り出しを行うことが可能となる。
また、次の未処理の処方データが異なる薬剤であっても、他の錠剤取出し装置に空きがある場合には、処方データ編集画面を表示して処方データを編集するか否かの選択画面を表示するため、効率的に、錠剤の取り出しを行うことが可能となる。
以上、本実施形態によれば、第1の処方データに含まれる薬剤情報と第2の処方データに含まれる薬剤情報とが同一ではない場合には、搬送経路内に残っている錠剤シートを排出路に排出し、第1の処方データに含まれる薬剤情報と第2の処方データに含まれる薬剤情報とが同一である場合には、搬送経路内に残っている錠剤シートを排出路に排出しないので、効率よく錠剤シートの錠剤収容部から錠剤を取り出すことができる。
上述した本発明の実施形態を構成する各手段及び各ステップは、コンピュータのRAMやROM等に記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。装置が読み取り実行可能なこのプログラム及び前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は本発明に含まれる。
また、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、一又は複数の機器からなる装置に適用してもよい。
なお、本発明は、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム又は装置に直接、又は遠隔から供給する。そして、そのシステム又は装置のコンピュータが前記供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、前記コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であってもよい。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。更に、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS等が、実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
更に、その他の方法として、まず記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。そして、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。