JP2016116093A - スピーカ装置 - Google Patents
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Abstract
Description
ところが、これらのスピーカ装置では、位相特性等が乱れる場合があり、原音波の忠実な再現が難しい場合があった。
そこで、原音波をより忠実に再現するために種々のスピーカ装置が開発されている。例えば、筒形状の筐体を有するスピーカ装置である(例えば、特許文献1参照)。このスピーカ装置によれば音の再現性が向上するとされている。
ところで、スピーカ装置は、単に原音を忠実に再現することのみが求められているわけではない。すなわち、音を聴く人は、人によって様々な感性を有しており、従来にはない独自の音を再生するスピーカ装置が常に探求されているのが現状である。
筒状の外側筐体と、
前記外側筐体の上端付近に取り付けられたスピーカユニットと、
前記外側筐体の内側に備えられた筒状の内側筐体と、を備えたスピーカ装置であって、
前記外側筐体と前記内側筐体とは、略同心円状に配置されており、
前記内側筐体内には、吸音材が配されていることを特徴とするスピーカ装置である。
前記外側筐体と、前記内側筐体との間は、空洞とされていることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ装置である。
前記内側筐体から放出される音と、前記外側筐体と前記内側筐体との間の空洞から放出される音とは、合成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のスピーカ装置である。
前記スピーカユニットの振動板は、上方を向くように配置され、
前記振動板から所定距離を開けて上方には、音の反射部が備えられ、
前記外側筐体の上端と前記反射部とは、連結部によって連結されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のスピーカ装置である。
前記外側筐体は、主として金属からなり、
前記内側筐体は、主として金属からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のスピーカ装置である。
前記反射部には、樹脂製の反射板が備えられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のスピーカ装置である。
前記連結部は、その中程よりも上方に向けて徐々に幅が広がるような形態であり、
前記連結部は、その中程よりも下方に向けて徐々に幅が広がるような形態であり、
前記連結部の外形線が曲線とされていることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか一項に記載のスピーカ装置である。
外側筐体(3)と内側筐体(7)とは、略同心円状に配置されている。そして、内側筐体(7)内には、吸音材(9)が配されている。
外側筐体(3)のうち、スピーカユニット(5)のフレーム(5A)が取り付けられる座部分(3A)は、磁石に引きつけられない金属を用いて構成されていることが好ましい。
内側筐体(7)の材質は、特に限定されず、適宜選択できる。例えば、金属製とすることができる。また、外側筐体(3)の一部を、その他の部分と異なる材質としてもよい。
なお、反射部(13)は、中実であることが好ましい。反射部(13)が中空であると反射の効率が低下する傾向にあるからである。
また、中実とする場合には、樹脂製とすることが好ましい。金属製の中実構造とすると重たくなるため、スピーカ装置(1)の重量バランスが悪くなるからである。
連結部(15)は、その中程よりも上方に向けて徐々に幅が広がるような形態であり、その中程よりも下方に向けて徐々に幅が広がるような形態であることが好ましい。連結部(15)は、さらに、その外形線が曲線とされていることが好ましい。連結部(15)が、このような形態であると、音の広がりを阻害しにくくなるからである。また、連結部(15)のデザイン性が高くなるからである。
また、連結部(15)は、外側筐体(3)の上端のうち、スピーカ装置(1)の背面側に配されることが好ましい。この位置に連結部(15)が配置されると、前面側に放出される音が、連結部(15)によって遮られないからである。
<実施例1>
(1)スピーカ装置の構成
本実施例に係るスピーカ装置1は、筒状の外側筐体3と、外側筐体3の上端付近に取り付けられたスピーカユニット5と、外側筐体3の内側に備えられた筒状の内側筐体7と、を備えたものである。
外側筐体3と内側筐体7とは、略同心円状に配置されている。そして、内側筐体7内には、吸音材9が配されている。
外側筐体3は、上部筐体17と、下部筐体19からなり、両者は図示しないネジ等の締結部材により着脱可能に組み付けられている。外側筐体3には、外径が100mm〜160mmで、肉厚が3〜4mmの一般構造用圧延鋼材(SS材)の円パイプが用いられている。
図7に示すように、上部筐体17は、連結部15を介して反射部13と一体に組み立てられた組み立て体21とされている。
図9に示すように、反射部13は、円環部13Aと、この円環部13Aの内側に嵌めた状態で固定された樹脂製の反射板13Bと、を備えてなる。反射板13Bは、例えばアクリル樹脂からなる。
図9に示すように、反射板13Bの上端部には、鍔23が形成されており、この鍔23が円環部13Aの上部に引っ掛かるようにされている。この鍔23により、反射板13Bが、円環部13Aから抜け落ちることを防止している。
図11に示すように、上部筐体17の下面には、内側筐体7の内部空間7Aと連通する中心孔27と、中心孔27の周囲を囲むように複数の周囲孔29とが形成されている。周囲孔29は、外側筐体3と内側筐体7との間にできる外側空間6と連通するようにされている。中心孔27は、略円形をなしている。中心孔27には、その中心を通りつつ縁部を結ぶ橋部31が形成されている。橋部31は、十字形状とされている。橋部31は、内側筐体7の内部に配される吸音材9が上から出ないように止める機能を有する。
周囲孔29は、略円形をなしている。
内側筐体7の下端部付近には、図4に示すように、下部鍔部37が形成されている。下部鍔部37は、円環状をなしている。下部鍔部37には、上部鍔部33の貫通孔35の略直下となる位置に複数の貫通孔39が形成されている。貫通孔39は、略円形をなしている。
スピーカユニット5の振動板5Bから放出された音の一部は、中心孔27を通して、内側筐体7内の内側空間7Aに導入され、板材45の孔43を通して、図6に示す合成室11に導入されるようになっている。
次に上記構成のスピーカ装置1の作用について説明する。
スピーカユニット5から上方に放出された音は、反射部13によって反射される。この際、反射部13の反射板13Bは、下に突出した円錐部を有しているから、音が360°広がるように拡散する。
本実施例のスピーカ装置1では、外側筐体3と内側筐体7とは、略同心円状に配置されており、内側筐体7内には、吸音材9が配されている。スピーカ装置1によれば、内側筐体7内の吸音材9により、内部空間7Aの音を共鳴しない音にすることができる。
また、本実施例のスピーカ装置1では、金属製の外側筐体3と金属製の内側筐体7との間の外側空間6によって、ここの音を共鳴する音にすることができる。
そして、内側空間7Aから放出される共鳴しない音と、外側空間6から放出される共鳴する音とが、合成されて独自の音を放出できる。
また、連結部13は、スピーカ装置1の背面側に設けられているので、前方の聴取者の方へ向かう音を邪魔しにくい。
但し、内側筐体7の肉厚は、外側筐体3の肉厚よりも薄いことが好ましい。このようにすると、独特の音の響きとすることができるからである。
3;外側筐体
3A;座部分
5;スピーカユニット
5A;フレーム
5B;振動板
6;外側空間
7;内側筐体
7A;内側空間
7B;中心孔
9;吸音材
11;合成室
13;反射部
13A;円環部
13B;反射板
15;連結部
17:上部筐体
19;下部筐体
21;組み立て体
23;鍔
25;取り付け部
27;中心孔
29;周囲孔
31;橋部
33;上部鍔部
35;貫通孔
37;下部鍔部
39;貫通孔
43;孔
45;板材
47;貫通孔
筒状の外側筐体と、
前記外側筐体の上端付近に取り付けられたスピーカユニットと、
前記外側筐体の内側に備えられた筒状の内側筐体と、を備えたスピーカ装置であって、
前記外側筐体と前記内側筐体とは、略同心円状に配置されており、
前記内側筐体内には、吸音材が配されており、
前記外側筐体と、前記内側筐体との間は、前記内側筐体の全外周にわたって、断面形状がリング状の空洞とされており、
前記内側筐体から放出される音と、前記外側筐体と前記内側筐体との間の空洞から放出される音とは、合成されることを特徴とするスピーカ装置である。
前記吸音材は、グラスウール系吸音材、粗毛フェルト系吸音材、化繊系の吸音材、ウレタン系吸音材、及びウール系吸音材からなる群より選ばれ、
前記外側筐体は、上部筐体と、下部筐体からなり、
前記上部筐体の下面には、前記内側筐体の内部空間と連通する中心孔が形成されており、前記中心孔には、その中心を通りつつ縁部を結ぶ橋部が形成されており、前記橋部は、十字形状とされていることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ装置である。
前記スピーカユニットの振動板は、上方を向くように配置され、
前記振動板から所定距離を開けて上方には、音の反射部が備えられ、
前記外側筐体の上端と前記反射部とは、連結部によって連結されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のスピーカ装置である。
前記外側筐体は、主として金属からなり、
前記内側筐体は、主として金属からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のスピーカ装置である。
前記反射部には、樹脂製の反射板が備えられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のスピーカ装置である。
前記連結部は、その中程よりも上方に向けて徐々に幅が広がるような形態であり、
前記連結部は、その中程よりも下方に向けて徐々に幅が広がるような形態であり、
前記連結部の外形線が曲線とされていることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか一項に記載のスピーカ装置である。
本スピーカ装置によれば、内側筐体内の吸音材により、音に変化を付けることができ、独自の音を再生できる。
Claims (9)
- 筒状の外側筐体と、
前記外側筐体の上端付近に取り付けられたスピーカユニットと、
前記外側筐体の内側に備えられた筒状の内側筐体と、を備えたスピーカ装置であって、
前記外側筐体と前記内側筐体とは、略同心円状に配置されており、
前記内側筐体内には、吸音材が配されていることを特徴とするスピーカ装置。 - 前記外側筐体と、前記内側筐体との間は、空洞とされていることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ装置。
- 前記内側筐体から放出される音と、前記外側筐体と前記内側筐体との間の空洞から放出される音とは、合成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のスピーカ装置。
- 前記スピーカユニットの振動板は、上方を向くように配置され、
前記振動板から所定距離を開けて上方には、音の反射部が備えられ、
前記外側筐体の上端と前記反射部とは、連結部によって連結されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のスピーカ装置。 - 前記外側筐体は、主として金属からなり、
前記内側筐体は、主として金属からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のスピーカ装置。 - 前記反射部には、樹脂製の反射板が備えられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のスピーカ装置。
- 前記連結部は、その中程よりも上方に向けて徐々に幅が広がるような形態であり、
前記連結部は、その中程よりも下方に向けて徐々に幅が広がるような形態であり、
前記連結部の外形線が曲線とされていることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか一項に記載のスピーカ装置。 - 前記連結部は、1つのみ形成されていることを特徴とする請求項4乃至7のいずれか一項に記載のスピーカ装置。
- 前記外側筐体のうち、前記スピーカユニットのフレームが取り付けられる座部分は、磁石に引きつけられない金属を用いて構成されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のスピーカ装置。
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