JP4831176B2 - ヘッドホン - Google Patents

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Description

本発明は、天然木材を用いてヘッドホンハウジング内に空気室を有する音響特性調整用の円筒形状部を形成し、この円筒形状部の前面にスピーカユニットを直接取り付けたヘッドホンに関するものである。
本発明は、天然木材を用いてヘッドホンハウジング内に空気室を有する音響特性調整用の円筒形状部を形成し、この円筒形状部の前面にスピーカユニットを直接取り付けたヘッドホンに関するものである。
一般的に、ヘッドホンは、室内用又は携帯用の音響機器や映像機器から出力された左右(LR)の音声信号を入力コードを介して左右一対のヘッドホンハウジング内にそれぞれ取り付けた左右一対のスピーカユニットに入力して、左右一対のスピーカユニットにより使用者の左右の耳もとで左右(LR)の音声信号をそれぞれ音声に変換するように構成されている。
この種のヘッドホンのうちで、スピーカユニットを収納したハウジングの少なくともスピーカユニットの背面側を天然木材の単板で形成したヘッドホンがある(例えば、特許文献1参照)。
図9は従来例のヘッドホンを示した断面図である。
図9に示した従来例のヘッドホン100は、上記した特許文献1(特開平01−144892号公報)に開示されており、ここでは特許文献1を参照して簡略に説明する。
図9に示した如く、従来のヘッドホン100では、ハウジング101がヤング率が高く内部損失が大きい天然木材の欅(けやき)材を用いて、前面側が大きく開口され、且つ、後面側がカップ状(お椀状)に形成されている。また、ハウジング101内には、支持片102が設けられており、この支持片102で前面板103を支持して、前面板103の外周部位でハウジング101内の外周部位を閉蓋している。
また、前面板103の中央部位には段付き開口部103aが貫通して開口されており、この開口部103a内にスピーカユニッ104が方音面104aを前方に 向け且つ磁気回路部104bを内側に向けて取り付けられている。また、前面板103の前方側の外周部位にイヤーパッド105が取り付けられている。特許請求の範囲
更に、スピーカユニッ104から引き出されたワイヤ106は、ハウジング101の後面中央部位に突出形成した筒状のパイプ107内を挿通させてスピーカユニッ104への入力用の外部接続コード108としてハウジング101の外部に引き出されている。
そして、上記の構成によるヘッドホン100を左右一対対称に形成して、位置調整機構を内蔵した左右一対のハウジング支持部材(図示せず)を介してヘッドバンド(図示せず)に連結することでヘッドホン組立体(図示せず)が構成されている。
この従来のヘッドホン100では、ハウジング101の少なくともスピーカユニット104の背面側を天然木材の単板で形成しているために、ハウジング101はヤング率が高く内部損失が大きいので、スピーカユニット104から伝達される不要振動が抑えられ、且つ、ハウジング101内の共鳴を利用することができ、音色が明瞭で中域周波数帯の増強が図られた自然音に極めて近い再生音を聴取可能である旨が記載されている。
特開平01−144892号公報(第2−3頁、第1図)。
ところで、従来のヘッドホン100によれば、ハウジング101に天然木材を用いているので、上記したような音響特性の再生音が得られるものの、ハウジング101の前面側に支持片102を介して前面板103を取り付け、この前面板103の中央部位にスピーカユニット104を取り付けているので、ハウジング全体ではハウジング101と前面板103とによる2部品構成となるために、スピーカユニット104の取り付け構造が複雑となっている。
また、ハウジング101内に設けた支持片102は前面板103を支持する機能を備えているものの、この支持片102の内側に音響特性調整用の円筒形状部(空気室)を形成しているか否かは何等の開示及び示唆もされてなく、単に前面板103を支持する機能だけでは良好な共鳴音を得られる保証はないものと思考する。
そこで、天然木材を用いてヘッドホンハウジングを形成した時に、ヘッドホンハウジング内にスピーカユニットを従来例よりも簡単に取り付けることができ、且つ、ヘッドホンハウジング内でスピーカユニットの背面側に空気室を有する音響特性調整用の円筒形状部を形成することで、従来例よりも良好な再生音が得られ、更に、スピーカユニットの前方に音響レンズ機能を備えることで更に音響特性の良い再生音が得られるヘッドホンが望まれている。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、次の1),2)の構成を有する。
1) ヘッドホンハウジングと、
前記ヘッドホンハウジング取り付けられたスピーカユニットと、
前記スピーカユニットの放音側に配設され、直径の異なる複数の円の周上にそれぞれ設けられた複数の孔を有する放音板と、
前記放音板に対し前記スピーカユニットとは反対側に所定の隙間を隔てて配設され、前記放音板における前記複数の円の内の小径側の円の直径よりも大きな直径の中心孔と、前記放音板における前記複数の円の内の大径側の円の周上に設けられた前記複数の孔の間部分に対向する位置に位置決め形成された複数の孔と、を有する音響レンズ板と、
を備えたことを特徴とするヘッドホンである。
2) 前記放音板における複数の孔又は前記音響レンズ板における複数の孔は、
等間隔に設けられていることを特徴とする1)に記載のヘッドホンである。
KHzから10KHz近辺の中域周波数のピークがならされて分散化されるので、中域周波数帯に対して広がり感のあり且つ自然音に極めて近い再生音が得られる。
本発明に係るヘッドホンを左右一対対称に形成し、且つ、左右一対のヘッドホンを左右一対のハンガーを介してヘッドバンドに連結して組み立てたヘッドホン組立体を示した図であり、(a)は左側面図,(b)は正面図,(c)は右側面である。 本発明に係るヘッドホンを断面して示した断面図である。 本発明に係るヘッドホンにおいて、ヘッドホンハウジングを説明するための図であり、(a)は斜視図,(b)は断面図,(c)は上面図である。 本発明に係るヘッドホンにおいて、リング体を説明するための図であり、(a)はA−A'断面図,(b)は下面図,(c)はB−O−C断面図,(d)は上面図である。 本発明に係るヘッドホンにおいて、スピーカユニット用の放音板を説明するために拡大して示した拡大図であり、(a)は断面図,(b)は上面図である。 本発明に係るヘッドホンにおいて、プロテクタを説明するための図であり、(a)はB−O−C断面図,(b)は上面図である。 本発明に係るヘッドホンにおいて、放音板とプロテクタの音響レンズ板部とを同心的に重ね合わせた状態を説明するための図であり、(a)は平面図,(b)は同一円周上での模式図である。 本発明に係るヘッドホンの音響特性を説明するための図である。 従来例のヘッドホンを示した断面図である。
以下に本発明に係るヘッドホンの一実施例を図1乃至図8を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係るヘッドホンを左右一対対称に形成し、且つ、左右一対のヘッドホンを左右一対のハンガーを介してヘッドバンドに連結して組み立てたヘッドホン組立体を示した図であり、(a)は左側面図,(b)は正面図,(c)は右側面、図2は本発明に係るヘッドホン断面図、図3は本発明に係るヘッドホンにおいて、ヘッドホンハウジングを説明するための図であり、(a)は斜視図,(b)は断面図,(c)は上面図、図4は本発明に係るヘッドホンにおいて、リング体を説明するための図であり、(a)はA−A'断面図,(b)は下面図,(c)はB−O−C断面図,(d)は上面図、図5は本発明に係るヘッドホンにおいて、スピーカユニット用の放音板を説明するために拡大して示した拡大図であり、(a)は断面図,(b)は上面図、図6は本発明に係るヘッドホンにおいて、プロテクタを説明するための図であり、(a)はB−O−C断面図,(b)は上面図、図7は本発明に係るヘッドホンにおいて、放音板とプロテクタの音響レンズ板部とを同心的に重ね合わせた状態を説明するための図であり、(a)は平面図,(b)は同一円周上での模式図、図8は本発明に係るヘッドホンの音響特性を説明するための図である。
図1に示した如く、本発明に係るヘッドホン10を適用したヘッドホン組立体1は、左右一対対称に形成した左側のヘッドホン10L(10)と右側のヘッドホン10R(10)とを組みとし、且つ、左右一対のヘッドホン10L,10Rの各側面にU字状に形成した左右一対のハンガー2L(2),2R(2)をそれぞれ一対のピン(3,3),(3,3)を介して懸架した後、これら左右一対のハンガー2L,2Rにヘッドバンド4を連結して、使用者の左右の耳に着脱可能に組み立てられている。
ここで、本発明に係るヘッドホン10は、後述するように天然木材を用いて一体的に形成したヘッドホンハウジング11の下方部位に入力用の接続コード17を取り付けて、この接続コード17をヘッドホンハウジング11内に取り付けたスピーカユニット15に接続している。
尚、本発明に係るヘッドホン10は、左側のヘッドホン10Lと右側のヘッドホン10Rとが左右対称形状である以外は同一構成であるので、以下では、左右の区別を付けずに説明する。
まず、図2に示した如く、本発明に係るヘッドホン10は、天然木材として楓(maple),桜(cherry)などを用いて後面11a側をカップ状(お椀状)に形成され且つ前面11b側に空気室11cを有する音響特性調整用の円筒形状部11dを突出形成したヘッドホンハウジング11と、ヘッドホンハウジング11の前面11bに取り付けられてこの外周部位にU字状に形成したハンガー2を一対のピン3,(3)を介して取り付けるためのリング体13と、ヘッドホンハウジング11の前面11b側に形成した円筒形状部11dの前面に直接取り付けられるスピーカユニット15と、リング体13に取り付けられ且つ裏面中心部にスピーカユニット用の放音板19を嵌め込んでこの放音板19から所定の隙間Sを隔てて放音板19に対して同心的に形成された音響レンズ板部20dを前面中心部に設けたプロテクタ20と、プロテクタ20の前面外周部位に取り付けられるイヤーパッド22とで概略構成されている。
ここで、この実施例の要部の一部となるヘッドホンハウジング11は、図2及び図3(a)〜(c)に示した如く、天然木材として楓(maple),桜(cherry)などを用いて後面11a側がカップ状(お椀状)に形成され、且つ、前面11b側の中心部位に空気室11cを有する音響特性調整用の円筒形状部11dが前面11bよりも前方に向かってリング状に突出形成され、且つ、円筒形状部11dで囲まれた空気室11c内は有底孔であると共に、この円筒形状部11dの外周側に軽量化を図るために前面11b側の内部を肉抜きした肉抜き部11eが凹状に形成されている。
この際、ヘッドホンハウジング11の後面11a側は木目を露出させて外観上高級感を持たせていると共に、前面11b側の最大外径が略100mm程度に設定されている。
また、ヘッドホンハウジング11の前面11bに後述するリング体13を取り付けるための取り付け孔11b1が同一円周上で略90°離れて等間隔に合計4か所穿設されていると共に、前面11bよりも突出した円筒形状部11dの前面にも後述するスピーカユニット15を取り付けるための取り付け孔11d1が同一円周上で略90°離れて略等間隔に合計4か所穿設されている。
更に、ヘッドホンハウジング11の円筒形状部11dの外周面に沿って横孔11d2が略90°離れて等間隔に合計4か所貫通して穿設されており、これら合計4か所の横孔11d2のうちで3か所の横孔11d2は後述するスピーカユニット15によって振動された空気室11c内の空気を逃がすためのダクト機能を備えたものであり、3か所の横孔(ダクト)11d1の内側には不燃布12が貼り付けられていると共に、残りの1か所の横孔11d1は後述するスピーカユニット15からのワイヤ16を接続コード17側に挿通させるためのものである。
次に、ヘッドホンハウジング11の前面11bに形成した合計4か所の取り付け孔11b1には、ABSなどの樹脂材を用いてリング状に形成したリング体13が木ネジ14を介して取り付けられている。
このリング体13は、図2及び図4(a)〜(d)に示したように、中心部に内周側リング状壁部13aがリング状に形成されており、この内周側リング状壁部13aの内側にヘッドホンハウジング11の円筒形状部11dの外周部位に嵌め込まれる中心孔13a1が貫通して形成されていると共に、内周側リング状壁部13aの外周面に沿って横孔13a2がヘッドホンハウジング11の円筒形状部11dの外周面に沿って穿設した合計4か所の横孔11d2と対応して合計4か所穿設されている。
また、リング体13は、内周側リング状壁部13aと外周側リング状壁部13bとの間に、前方側を肉抜きして取り付け部13cが平坦に形成されており、この取り付け部13cに取り付け孔13c1がヘッドホンハウジング11の前面11b側に形成した合計4か所の取り付け孔11b1と対応して合計4か所穿設されている。
また、リング体13の取り付け部13c上には、後述するプロテクタ20を支持するために孔付きボス部13dがリング体13の高さ寸法まで前方に突出して同一円周上で略90°離れて等間隔に合計4か所形成されており、これらの合計4か所の孔付きボス部13dは合計4か所の取り付け孔13c1よりも内周側に設けられている。
また、リング体13の外周側リング状壁部13bには、内周側リング状壁部13aの周面に沿って穿設した4か所の横孔13a2と対応して4か所の横穴13b1が穿設されており、この4か所の横穴13b1のうちの1か所に前記した接続コード17が取り付けられるようになっている。
また、リング体13の外周側リング状壁部13bの外周には、ハンガー2を懸架するための一対のピン3,(3)が略180°離れて取り付けられている。
そして、リング体13の中心孔13a1内にヘッドホンハウジング11の円筒形状部11dの外周部位を嵌め込んで、リング体13の取り付け部13cの裏面側をヘッドホンハウジング11の前面11b側に木ネジ14を介して取り付けている。
次に、スピーカユニット15は、外径が略50mm程度であり且つ高音質の再生音を出力できるものが採用されている。このスピーカユニット15は、ヘッドホンハウジング11の円筒形状部11dの前面に形成した合計4か所の取り付け孔11d1に木ネジ18を介して取り付けられている。この際、スピーカユニット15は、前方側の振動板15aが方音可能に露出しており、後方の磁気回路部15b側が円筒形状部11d内に嵌め込まれている。
ここでは、スピーカユニッ15をヘッドホンハウジング11内に形成した円筒形状部11dの前面に直接取り付けることにより、スピーカユニッ15の取り付け構造が先に図9を用いて説明した従来例よりも簡単になり、更に、円筒形状部11dに囲まれた空気室11c内は良好な音響効果が得られるようになっているので、図8中実線で示したように後述する音響レンズ作用が無い場合の音響特性となり、この場合に天然木材が持つ自然な音色と、天然木材による減衰特性を生かした音造りが可能になっている。
尚、ヘッドホンハウジング11の前面11b側に形成した円筒形状部11dの作製方法は、天然木材から切削により一体加工する方法と、ヘッドホンハウジング11の内部を後面11aに沿ってカップ状に肉抜きしておき、この内部に同材質の円筒形状部11dを接着材により一体的に固着させる方法とがあり、いずれの方法を用いても良いものである。
次に、スピーカユニッ15の前方には、スピーカユニッ15から出力された再生音を外部前方に放音するための放音板19を裏面中心部位に嵌め込んだ状態で前面中心部に音響レンズ板部20dを放音板19に対して同心的に形成したプロテクタ20がリング体13の前面側に突出形成した合計4か所の孔付きボス部13dにタッピングネジ21を介して取り付けられている。
まず、上記した放音板19は、図5(a),(b)に拡大して示したように、ABSなどの樹脂材を用いて前面19a側が円形円弧状に前方に向かって僅かに突出形成され、外周部19bが前面19a側より一段下がって段付きに形成されている。
そして、放音板19の前面19aには、スピーカユニッ15から出力された再生音を外部前方に放音するために複数の丸孔19a1,19a2がそれぞれ貫通して穿設されている。ここでは、放音板19の内周から外周に向かって第1〜第4同心円を径順に設定した際、直径φD1の第1同心円上に直径φd1の丸孔19a1が6個等間隔に穿設され、また、直径φD2の第2同心円上に直径φd1の丸孔19a1が12個等間隔に穿設され、また、直径φD3の第3同心円上に直径φd1の丸孔19a1が18個等間隔に穿設され、また、直径φD4の第4同心円上に直径φd1より一回り大きい直径φd2の丸孔19a2が18個等間隔に穿設されている。更に、放音板19は、直径φD3の第3同心円上に穿設した18個の丸孔19a1と、直径φD4の第4同心円上に穿設した18個の丸孔19a2とが、中心から外周に向って等しい角度で設定された複数の放射線上に揃えて配置されている。
そして、この実施例では、放音板19が後述するようにプロテクタ20の裏面中心部に形成された段付き孔20b内に嵌め込まれているが、これに限らず、スピーカユニット15の前面に放音板19を一体的に取り付けても良い。
尚、図5(a),(b)に示した放音板19は、下記の図6(a)に示したプロテクタ20の裏面中心部に形成された段付き孔20bの内径寸法に対して拡大して図示している。
次に、上記したプロテクタ20は、図2及び図6(a),(b)に示したように、ABSなどの樹脂材を用いて薄肉な円筒状に形成されている。
そして、プロテクタ20の後面20a側の中心部には、後面20aより内側に段付き孔20bが形成されており、この段付き孔20b内に前記した放音板19が後述するように位置決めして嵌め込まれている。
また、プロテクタ20の前面20c側の中心部には、この実施例の要部の一部となる音響レンズ板部20dが円形円弧状に前方に向かって僅かに突出形成されていると共に、この音響レンズ板部20dは後面20a側から段付き孔20b内に位置決めして嵌め込んだ放音板19に対して同心的に設けられ、且つ、放音板19に対して所定の隙間Sを隔てて放音板19に対向するように形成されている。この際、放音板19と音響レンズ板部20dとの間に設定された所定の隙間Sは、2〜3mm程度であり、この実施例では所定の隙間Sが2mmに設定されている。
この際、プロテクタ20の前面20c側に突出形成した音響レンズ板部20dは、放音板19の第3同心円の直径φD3と同径である同心円上に直径φd1の丸孔20d1が放音板19に対して同数で18個等間隔に穿設され、また、放音板19の第4同心円の直径φD4と同径である同心円上に直径φd1より一回り大きい直径φd2の丸孔20d2が放音板19に対して同数で18個等間隔に穿設されていると共に、中心部に中心孔20d3が放音板19の第2同心円の直径φD2よりも大きな直径で貫通して穿設されており、この中心孔20d3内に放音板19に形成した内周側の各孔19a1が臨めるようになっている。
更に、プロテクタ20の音響レンズ板部20dは、放音板19と同様に、直径φD3の同心円上に穿設した18個の丸孔20d1と、直径φD4の同心円上に穿設した18個の丸孔20d2とが、中心から外周に向って等しい角度で設定された複数の放射線上に揃えて配置されている。
また、プロテクタ20の前面20c側で音響レンズ板部20dより外周側には、取り付け用有底丸孔20eが同一円周上で略90°離れて合計4か所形成されており、これらの合計4か所の取り付け用有底丸孔20eはリング体13に形成した合計4か所の孔付きボス部13dと対応している。
また、プロテクタ20の後面20a側には、内周側リング状壁部20fが形成され、この内周側リング状壁部20fはヘッドホンハウジング11の円筒形状部の前方外周部に嵌合可能に形成されていると共に、内周側リング状壁部20fより外側に外周側リング状壁部20gが形成されている。
また、プロテクタ20の前面20cの外周部位は、イヤーパッド20を取り付けるための機能を備えており、この前面20cの下方側はテーパ面20c1に形成されており、これによりイヤーパッド20も下方側はテーパ面となるので耳に密着して装着可能になっている。
ここで、プロテクタ20の音響レンズ板部20dに対して、放音板19をプロテクタ20の後面20a側から段付き孔20b内に位置決めして嵌め込んだ状態について、図7及び図8を用いて説明する。
まず、図7(a),(b)に示した如く、プロテクタ20の後面中心部位に放音板190を嵌め込んだ場合に、プロテクタ20の前面20cに形成した音響レンズ板部20dの中心孔20d3は前述したように放音板19の第2同心円の直径φD2よりも大きな直径で貫通して穿設されているので、放音板19の前面19a側で直径φD1,φD2の第1,第2同心円上に穿設した直径φd1の各丸孔19a1が中心孔20d3内に臨んでいる
また、放音板19の前面19a側で直径φD3の第3同心円上に18個穿設した直径φd1の丸孔19a1と、プロテクタ20の前面20c側に形成した音響レンズ板部20dで直径φD3の同心円上に18個穿設した直径φd1の丸孔20d1は同一径の同心円上にあるので、直径φD3の同心円上では放音板19側と音響レンズ板部20d側との間で孔の位置をずらして音響レンズ板部20d側の隣り合う丸孔20d1の間に放音板19側の丸孔19a1が配置するように放音板19をプロテクタ20の後面20a側から段付き孔20b内に位置決めして嵌め込んでいる。
上記と同様に、放音板19の前面19a側で直径φD4の第4同心円上に18個穿設した直径φd2の丸孔19a2と、プロテクタ20の前面20c側に形成した音響レンズ板部20dで直径φD4の同心円上に18個穿設した直径φd2の丸孔20d2も同一径の同心円上にあるので、直径φD4の同心円上では放音板19側と音響レンズ板部20d側との間で孔の位置をずらして音響レンズ板部20d側の隣り合う丸孔20d2の間に放音板19側の丸孔19a2が配置している。
そして、プロテクタ20の後面20a側から放音板20を段付き孔20b内に位置決めして嵌め込んだ状態で、プロテクタ20を合計4か所の取り付け用有底丸孔20e内からタッピングネジ21を介してリング体13に形成した合計4か所の孔付きボス部13dに取り付け、この後、プロテクタ20の前面20cの外周部位に沿ってイヤーパッド22を取り付けて、このイヤーパッド22の後端部側をプロテクタ20の後面20a側に着脱自在に覆いかぶせている。
そして、スピーカユニッ15から出力された再生音のうちで放音板19の内周領域に穿設した直径φD1,φD2の第1,第2同心円上の各丸孔19a1を通過した再生音は、プロテクタ20の音響レンズ板部20dに穿設した中心孔20d3からそのまま出力されている。
一方、図7(b) に示した如く、スピーカユニッ15から出力された再生音のうちで放音板19に穿設した直径φD3の同心円上の各丸孔19a1と直径φD4の同心円上の各丸 孔19a2とを通過した再生音は、放音板19とプロテクタ20の音響レンズ板部20dとの間に設定された所定の隙間S内に入って、プロテクタ20の音響レ ンズ板部20d中で孔が開いていない壁に当たり、この壁で左右に拡散されて所定の隙間S内で屈折作用が働き、この後、プロテクタ20の音響レンズ板部 20dに穿設した直径φD3の同心円上の各丸孔20d1と直径φD4の同心円上の各丸孔20d2とから外部に出力されるので、いわゆる、光に対する光学レ ンズの屈折作用と略同様に、音響レンズ作用が働くことになる。
この結果、上記した音響レンズ作用が有る場合には、図8中で点線で示したような音響特性となり、この場合に7KHz〜10KHz近辺の中域周波数のピークがならされて分散化されるので、中域周波数帯に対して広がり感のあり且つ自然音に極めて近い再生音が得られる。
尚、この実施例では、放音板19をプロテクタ20の後面中心部に嵌め込んでいるので放音板19の音響レンズ板部20dへの位置出しが容易であるものの、放音板19をスピーカユニット15の前面に一体的に取り付けた場合には、放音板19は所定の隙間Sを隔ててプロテクタ20の音響レンズ板部20dから離れているため、プロテクタ20の前面20c側に円弧状の取り付け孔を位置調整可能に形成すれば、プロテクタ20を円周方向に回転させながら放音板19に対して位置調整した後に円弧状の取り付け孔を介してプロテクタ20をリング体13に取り付ければ良いものである。
更に、ヘッドホンハウジング内に取り付けたスピーカユニットからの再生音を放音する放音板の前方で所定の距離を隔てて音響レンズ板を設ける技術的思想は、ヘッドホンハウジング内にスピーカユニットを取り付けた構造形態のヘッドホン全てに適用可能である。
1…ヘッドホン組立体、
2(2L,2R)…ハンガー、3…ピン、4…ヘッドバンド、
10(10L,10R)…ヘッドホン、
11…ヘッドホンハウジング、11a…後面、11b…前面、
11c…空気室、11d…円筒形状部、11e…肉抜き部、
13…リング体、
15…スピーカユニット、16…ワイヤ、17…接続コード、
19…放音板、19a…前面、19a1,19a2…丸孔、
20…プロテクタ、20a…後面、20b…段付き孔、20c…前面、
20d…音響レンズ板部、20d1,20d2……丸孔、20d3…中心孔、
22…イヤーパッド。

Claims (2)

  1. ヘッドホンハウジングと、
    前記ヘッドホンハウジング取り付けられたスピーカユニットと、
    前記スピーカユニットの放音側に配設され、直径の異なる複数の円の周上にそれぞれ設けられた複数の孔を有する放音板と、
    前記放音板に対し前記スピーカユニットとは反対側に所定の隙間を隔てて配設され、前記放音板における前記複数の円の内の小径側の円の直径よりも大きな直径の中心孔と、前記放音板における前記複数の円の内の大径側の円の周上に設けられた前記複数の孔の間部分に対向する位置に位置決め形成された複数の孔と、を有する音響レンズ板と、
    を備えたことを特徴とするヘッドホン。
  2. 前記放音板における複数の孔又は前記音響レンズ板における複数の孔は、等間隔に設けられていることを特徴とする請求項1記載のヘッドホン。
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