JP2009003357A - 鈴 - Google Patents

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JP2009003357A JP2007166457A JP2007166457A JP2009003357A JP 2009003357 A JP2009003357 A JP 2009003357A JP 2007166457 A JP2007166457 A JP 2007166457A JP 2007166457 A JP2007166457 A JP 2007166457A JP 2009003357 A JP2009003357 A JP 2009003357A
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Tatsuo Motoyasu
辰雄 本保
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Abstract

【課題】 音響特性を向上させた椀形の鈴を提供する。
【解決手段】 椀形の鈴本体1の底部に、突出部2を形成した鈴であって、発生した振動の節となる位置を該突出部2に設けることで、鈴本体1を撥で打ち鳴らす等した際に、突出部2がない場合と比べて大きな振動の振幅が得られ、音量が大きく、また、振動の減衰が小さくなり音響の継続時間が長くなる等、音響特性を向上させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、仏リンや風鈴を含む、椀形の鈴に関する。
鈴には、仏リンのように撥で打ち鳴らすものや、風鈴のように内部に振り子を備え、風で鈴が揺動することにより振り子と衝突して音が鳴るもの、あるいは振り子に短冊を吊り下げ、風で短冊が揺動することにより振り子が鈴と衝突して音が鳴るもの等、種々のものがあるが、その形状は一般に椀形である。図4はその形状を示すものであり、(a)は正面図、(b)は中心軸断面図、(c)は底面図である。これを仏リンとして使用する場合、この鈴本体1を、リン布団やリン台に載せて使用し、風鈴として用いる場合は、上下逆転した状態で、内部に振り子を備えて使用する。
ところで、従来このような鈴の音量、音質や音響の継続時間等(以下、音響特性という)を向上させるために、種々の研究が行われており、本出願人も、文献1において、椀形の仏リンの底面部分における肉厚を底面部の中央に至るに従い漸次薄層化する発明を提案している。
特開平8−205989号公報
そして本出願人は、さらなる研究の結果、椀形の鈴に突出部を設けることによりさらに音響特性を向上させられることを見出したものである。
本発明は、音響特性を向上させた椀形の鈴を提供することを目的とする。
本発明は、椀形の鈴本体と、該鈴本体に形成される突出部と、を備え、該突出部は、発生する振動の節となる位置に設けてあることを特徴とする。
本発明によれば、鈴本体を撥で打ち鳴らす等した際に、発生した振動の節となる位置を鈴の突出部に設けることで、突出部がない場合と比べて大きな振動の振幅が得られ、音量が大きく、また、振動の減衰が小さくなり音響の継続時間が長くなる等、音響特性を向上させることができる。
本発明の鈴の具体的な構成について、各図面に基づいて説明する。図1に示すのは、鈴の第一実施形態であり、(a)は正面図、(b)は中心軸断面図、(c)は底面図である。
本発明の鈴は、椀形の鈴本体1と、鈴本体1の底部に形成される突出部2と、突出部2の先端に形成される固定部2aと、を備える。鈴本体1は、椀の開口端に相当する上端部がもっとも肉厚で、かつわずかに外側に広がっており、下部に向かって漸次厚さが減少し、底部分は一定の厚さを有する。この鈴本体1の底部の中心に、円柱形状の突出部2および突出部2より直径の大きな固定部2aが、鈴本体1と一体に成型される。突出部2は、鈴本体1とともに振動し、音響特性を向上させる効果を発揮するもので、鈴本体1の形状、大きさ、素材等によりその長さや直径が決定される。一方、固定部2aは、鈴を所定の箇所に固定するための部材であり、振動することはなく、音響特性には影響しない部分であるが、その直径を、突出部2の直径に、突出部2の中心軸に対する垂直方向の最大振幅を加えた長さよりも長くしておくことで、固定部2aを後述の固定穴4に挿入して固定した際に、突出部2の最大振幅分の隙間が確保され、突出部2の振動が妨げられない。なお、本鈴は、錫青銅を素材として鋳造により製造されるものであるが、鈴の素材は、錫青銅のほか、真鍮や、金、銀、銅、その他、一般に仏具に使用される素材であればどのようなものであってもよい。さらに、鈴は鋳造により製造されるが、この際、鋳型に突出部2および固定部2aに相当する部分を設けてもよいし、押湯部分を故意に残し、適切な形状に切削加工して、突出部2および固定部2aとするものであってもよい。さらに、鈴本体1と、突出部2および固定部2aとを別に成型し、後から両者を接合するものであってもよい。
鈴をこのように形成し、固定部2aを剛な箇所に固定して用いることで、鈴本体1を撥で打ち鳴らす等した際に、振動が鈴本体1から突出部2の下端まで伝わり、突出部2がない場合と比べて大きな振幅が得られ、音量が大きくなり、また音響の継続時間が長くなる等、音響特性を向上させることができる。
図2に示すのは、図1の鈴を、仏リンとして用いる場合の使用方法である。この場合、図2(a)に示すように、リン台3に鈴が固定され、その間にリン布団5が挿入される。ここで、リン台3の上面中央には、固定部2aと同形状の固定穴4が設けられており、固定部2aを固定穴4に挿入することで、鈴をリン台3に固定することができる(図2(b))。また、鈴はリン台3に直接固定されるので、機能上、リン布団5は不必要であるが、リン布団5の中央に、固定部2aより大きな貫通孔6を設け、鈴の固定部2aをリン布団5の貫通孔6に通し、さらにリン台3の固定穴4に挿入すれば、鈴はリン台3に固定され、外からは突出部2が見えず、通常の鈴と同様の自然な外観を呈する。なお、リン布団5は、鈴本体1や突出部2の振動を妨げることがないよう、できるだけ柔らかいものとし、突出部2と貫通孔6との隙間には綿等のふわふわとしたものを詰めることが望ましい。鈴の固定部2aをこのようにリン台3に固定することで、撥で打ち鳴らした際に大きな振幅が得られ、音量が大きくなり、また音響の継続時間が長くなる。さらに、突出部2の先端に形成される固定部2aのみがリン台3に固定され、またリン布団5も鈴本体1および突出部2に軽く接するのみであるから、鈴本体1および突出部2の振動が妨げられず、この点においても音響特性が向上する。
図3に示すのは、本発明の鈴の第二実施形態で、風鈴として用いる場合の使用方法であり、(a)は上面図、(b)は正面図、(c)は分解断面図である。この場合、鈴は、仏リンとして使用する場合とは上下逆転した状態で使用される。一般に、風鈴は紐などで吊り下げて用いられる場合が多いが、本鈴は、固定部2aにより剛な箇所に固定されることで音響特性が向上するものであるから、突出部2の先端に形成される固定部2aが、剛な梁8の下面に設けられる固定穴9に挿入され、固定される。また、鈴本体1の内部には、中心位置に半環状の取付孔7が設けられ、そこに振り子10が取り付けられ、さらに振り子10に短冊11が吊り下げられる。
このように風鈴を構成すると、風で短冊11が揺動することで振り子10も同じく揺動し、振り子10が鈴本体1に衝突して音が鳴る。この場合においても、鈴本体1の振動が、鈴本体1から突出部2の上端まで伝わり、突出部2がない場合と比べて大きな振幅が得られ、音量が大きくなり、また音響の継続時間が長くなる等、音響特性を向上させることができる。
なお、本発明の鈴においては、突出部の長さや鈴の形状、大きさ、肉厚、素材を調節することで、音の高さを変化させることができる。よって、突出部の長さや鈴の形状、大きさ、肉厚、素材が異なる複数の鈴によって、任意の音階を構成することもできる。
本発明の鈴の正面図、中心軸断面図および底面図。 鈴をリン台に設置する場合の正面図および分解断面図。 本発明の鈴を風鈴として用いる場合の上面図、正面図および分解断面図。 従来の鈴の正面図、中心軸断面図および底面図。
符号の説明
1 鈴本体
2 突出部

Claims (1)

  1. 椀形の鈴本体(1)と、該鈴本体(1)に形成される突出部(2)と、を備え、該突出部(2)は、発生する振動の節となる位置に設けてあることを特徴とする鈴。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010005134A (ja) * 2008-06-26 2010-01-14 Koizumi Seisakusho:Kk りん
JP2018075352A (ja) * 2016-11-01 2018-05-17 株式会社小泉製作所 飲用容器

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