JP2016114617A - 光学フィルム、映像源ユニット及び映像表示装置 - Google Patents

光学フィルム、映像源ユニット及び映像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】正面方向の輝度を向上させることができる光学フィルムを提供する。【解決手段】複数の層を有する光学フィルム(20)であって、基材層(28)と、基材層の一方の面に積層され、光を透過可能に基材層の層面に沿って配列される複数の光透過部(23)、及び、隣り合う光透過部間に光を吸収可能に配列される光吸収部(24)を有する光学機能層(22)と、を備え、光透過部と光吸収部とは屈折率差が0.13以上である。【選択図】図3

Description

本発明は、光源から出射される光を制御して観察者側に出射する光学フィルム、映像源ユニット及び該光学フィルムを備える映像表示装置に関する。
液晶ディスプレイ、リアプロジェクション表示装置、有機ELを用いた表示装置、FED等のように、映像を観察者に出射する映像表示装置には、光源、及び該光源から出射される光の質を高めて観察者に提供するための各種機能を有する複数の層からなる光学フィルムが備えられている。
このような光学フィルムとして例えば特許文献1が開示されている。特許文献1に記載の光学フィルムは、光を透過可能にシート面に沿って並列されるプリズム部と、プリズム部間に光を吸収可能に並列される光吸収部と、を有する光学機能シート層を備えている。これにより映像光及び外光を反射及び吸収させて映像光の質を高めている。
特開2010−107660号公報
特許文献1には、プリズム部と光吸収部との屈折率差を0.10以下とすることが好ましいと記載されている。また、当該特許文献1に記載のプリズム部、光吸収部を構成する材料を考慮しても、屈折率差を0.10より大きくすることは困難であった。しかしながら、当該屈折率差を小さくすると、プリズム部と光吸収部との界面で全反射することができる光の量が減少し光吸収部に吸収される光が多くなるため画面が暗くなる傾向にあった。
そこで本発明は上記問題点に鑑み、正面方向の輝度を向上させることができる光学フィルムを提供することを課題とする。また、この光学フィルムを備える映像源ユニット及び映像表示装置を提供する。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、複数の層を有する光学フィルム(20)であって、基材層(28)と、基材層の一方の面に積層され、光を透過可能に基材層の層面に沿って配列される複数の光透過部(23)、及び、隣り合う光透過部間に光を吸収可能に配列される光吸収部(24)を有する光学機能層(22)と、を備え、光透過部と光吸収部とは屈折率差が0.13以上である、光学フィルムである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光学フィルム(20)において、光吸収部は、バインダーに光吸収粒子が分散されてなり、バインダーはシロキサン結合による主骨格を有するシリコーン樹脂を主成分とする。
請求項3に記載の発明は、面光源装置(11)と、面光源装置の光出射側に配置される光学フィルム(20)と、光学フィルムを挟んで面光源装置と反対側に配置される液晶パネル(12)とを備え、光学フィルムは、基材層(28)と、基材層の一方の面に積層され、光を透過可能に基材層の層面に沿って配列される複数の光透過部(23)、及び、隣り合う光透過部間に光を吸収可能に配列される光吸収部(24)を有する光学機能層(22)と、を備え、光透過部は台形断面を有し、短い上底が面光源装置側、長い下底が液晶パネル側を向き、光吸収部は台形断面を有し、長い下底が面光源装置側、短い上底が液晶パネル側を向いており、光透過部と光吸収部とは屈折率差が0.13以上である、映像源ユニット(5)である。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の映像源ユニット(5)において、光吸収部(24)は、バインダーに光吸収粒子が分散されてなり、バインダーはシロキサン結合による主骨格を有するシリコーン樹脂を主成分とする。
請求項5に記載の発明は、筐体(2)と、筐体の内側に配置される請求項3又は4に記載の映像源ユニット(5)と、を備える映像表示装置(1)である。
本発明によれば、光透過部と光吸収部との界面で多くの光を全反射して正面輝度を向上させることができる。
映像表示装置1の外観斜視図である。 映像源ユニット5の分解斜視図である。 映像源ユニット5の層構成を説明する断面図である。 粗面形成層21及び光学機能層22に注目して拡大した図である。 光学機能層22’を説明する図である。 光学フィルム120を説明する図である。 光学フィルム220を説明する図である。 光学フィルム320を説明する図である。
以下本発明を図面に示す形態に基づき説明する。ただし本発明は当該形態に限定されるものではない。ここで、本発明に具備される要素は実際には非常に微細、薄層のものが多いことから、分かりやすさのため各図ではその一部を変形、拡大等して表している。また要素には符号を付してあるが、見易さのため繰り返しとなる符号は一部を省略することがある。
図1は第一の形態を説明する図で、映像源ユニット5を備える映像表示装置1を表した斜視図である。図1では紙面右が観察者側である。ここで本形態の映像表示装置1は車載用の映像表示装置であり例えばカーナビゲーション装置等がこれに含まれる。映像表示装置1は筐体2を備え、筐体2の内側に映像源ユニット5が内蔵される。
筐体2は映像表示装置1の外殻を形成し、映像表示装置を構成する部材の大部分をその内側に収める部材である。筐体2は開口を有しており、該開口から映像源ユニット5のいわゆる画面部分を露出して視認可能とされている。その他、映像表示装置1には映像表示装置として機能するための各種公知の構成部材が備えられている。
図2は映像源ユニット5の分解斜視図である。図2ではわかりやすさのため、映像源ユニットを構成する層の一部を分離して表しているが、実際には直接重ねられる等して(図3参照)積層されている。図3は図2にIII−IIIで示した線(鉛直方向となる線)を含む厚さ方向断面図である。また、映像源ユニット5が映像表示装置1に配置された際には、図2、図3の紙面右が観察者側となり、図2、図3の紙面左が光源側となる。
映像源ユニット5は、映像源10及び該映像源10の映像出射側(すなわち観察者側)に配置された機能層30を有して構成されている。
本形態では映像源10に液晶パネル12を含むものとされている。具体的には、映像源10は、面光源装置11、光学フィルム20、及び液晶パネル12を備えている。すなわち、本形態では面光源装置11と液晶パネル12との間に光学フィルム20が配置されている。
ここで、面光源装置11及び液晶パネル12は公知の構造のものを用いることができる。
例えば面光源装置11については、光源側(図3の紙面左)から観察者側(図3の紙面右)に向けて、反射シート、導光板(側面に発光源が配置されている。)、拡散シート、レンズシート、反射型偏光シートの順に積層された面光源装置が挙げられる。
一方、液晶パネル12については、光源側(図3の紙面左)から観察者側(図3の紙面右)に向けて、偏光フィルム、ガラス基板、液晶層、ガラス基板、及び偏光フィルムの順に積層された液晶パネルを挙げることができる。
本形態で光学フィルム20は、面光源装置11と液晶パネル12との間で、面光源装置11の光出射側に配置されるフィルムであり複数の層からなる。本形態では光学フィルム20は面光源装置11側から、粗面形成層21、光学機能層22、及び基材層28を備えている。以下に各層について説明する。なおここでは便宜上基材層28、光学機能層22、粗面形成層21の順で説明する。
基材層28は、その一方の面に光学機能層22を形成する基材となる層である。基材層28は、透光性を有するとともに光学機能層22の変形を防止できるように支持する。かかる観点から、基材層28を構成する材料の具体例として例えば、アクリル、スチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アクリロニトリル、トリアセチルセルロース(TAC)を主成分とする透明樹脂や、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)を挙げることができる。
この中でも液晶パネルとの組み合わせを考慮して複屈折の少ないTAC、メタクリル樹脂、ポリカーボネートを用いることが好ましい。さらには車載など高い耐熱性が求められる用途では、ガラス転移点が高いポリカーボネートを用いることが望ましい。具体的にはポリカーボネートのガラス転移点は143℃であり、一般に105℃での耐久性が求められる車載用途に適している。
基材層28の厚さは特に限定されないが、25μm以上300μm以下であることが好ましい。基材層28の厚さがこの範囲を外れると、加工性に問題を生じる虞がある。例えば、基材層28が25μmより薄くなるとしわが生じやすくなる。また、基材層28が300μmより厚くなると、光学フィルム20の巻き取りが困難になる。
また、基材層28のうち光学機能層22に接しない側の面は粗面とされていることが好ましい。この粗面の表面粗さは、Ra(μm)(JIS B 0601(2001) 算術平均粗さ)で0.1μm以上0.2μm以下であることが好ましい。当該表面粗さが0.1μmより小さいと光学フィルム20を他の層に接触させた際にいわゆる光学密着による干渉縞の発生が問題になる可能性が高くなる。一方当該表面粗さが0.2μmより大きいとこの粗さに基づく凹凸が人の目に視認されやすくなるため、シンチレーション(いわゆる画面のギラツキ)など、外観上の不具合が生じやすくなる。
本形態で光学機能層22は、映像源10から出射した映像光が車のフロントガラスに映り込まないように映像光の向きを正面方向に変更し、一部の映像光を吸収する機能を有する。図4には図3のうち、光学機能層22及び粗面形成層21に注目して一部を拡大して表した。
光学機能層22は、図3、図4に示した断面を有して紙面に対して紙面の奥/手前方向に延在する形状を備える。本形態では映像表示装置1が車内に設置された姿勢において、当該延在する方向は水平方向となる。これにより後述するように映像光のフロントガラスへの移り込みを防止する。
光学機能層22は、図3、図4に表れる断面において、略台形である光透過部23と、隣り合う2つの光透過部23の間に形成された断面が略台形の光吸収部24と、を備えている。従って、本形態では映像表示装置1が車内に設置された姿勢において、光透過部23と光吸収部24とは鉛直方向に交互に配列されている。
光透過部23は光を透過させることを主要の機能とする部位であり、本形態では図3、図4に表れる断面において、基材層28側(観察者側)に長い下底、粗面形成層21側(面光源装置11側)に短い上底を有する略台形である。光透過部23は、基材層28の層面に沿って当該断面を維持して延びるとともに、この延びる方向とは異なる方向に所定の間隔で配列される。そして、隣り合う光透過部23の間には、略台形断面を有する間隔が形成されている。従って、当該間隔は光透過部23の上底側に長い下底を有し、光透過部23の下底側に短い上底を有する台形断面を有し、ここに後述する必要な材料が充填されることにより光吸収部24が形成される。なお、本形態では隣り合う光透過部23は長い下底側で連結されている。
光透過部23は屈折率がNtとされている。このような光透過部23は、透過部構成組成物を硬化させることにより形成することができる。屈折率Ntの値は特に限定されることはないが、後述するように台形断面の斜面における光吸収部24との界面で適切に光を全反射する観点から屈折率は1.49以上であることが好ましい。より好ましくは1.53以上である。ただし、屈折率が高すぎる材料は割れやすい場合が多いので屈折率は1.61以下であることが好ましい。
ここで、光透過部を構成する組成物としては、例えば、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、ポリチオール系等の紫外線等の電離放射線硬化型の樹脂を挙げることができる。
光吸収部24は隣り合う光透過部23の間に形成された上記した間隔に配置され、当該間隔の断面形状と同様の断面形状となる。従って短い上底が基材層28側(観察者側)を向き、長い下底が粗面形成層21側(面光源装置11側)を向く。そして光吸収部24は、屈折率がNrとされるとともに、光を吸収することができるように構成されている。具体的には屈折率がNrであるバインダーに光吸収粒子が分散される。屈折率Nrは、光透過部23の屈折率Ntよりも低い屈折率とされる。屈折率Nrの値は特に限定されることはないが、後述する屈折率差を満たす範囲で1.45以下であることが好ましく、さらに好ましくは1.41以下である。
光透過部23の屈折率Ntと光吸収部24の屈折率Nrとの屈折率の差は0.13以上とする。これにより光透過部と光吸収部との界面に達した光をより多く全反射することができるので、正面輝度を向上させることが可能となる。一方、屈折率差の上限は特に限定されることはないが、材料の入手性の観点から当該屈折率差は0.22以下であることが好ましい。
このように光透過部と光吸収部との屈折率差を大きくするために、例えば光吸収部のバインダーとしてシロキサン結合による主骨格を有するシリコーン系樹脂を主成分とする材料を用いることができる。これによれば光吸収部の屈折率を大きく低下させることができ、例えば光透過部には上記のように従来と同様の材料を用いても上記のように屈折率差を大きくすることができる。ここで「主成分」とはバインダーを構成する材料のうち50質量%以上である成分を意味する。
また、光吸収粒子はカーボンブラック等の光吸収性の着色粒子が好ましく用いられるが、これらに限定されるものではなく、映像光の特性に合わせて特定の波長を選択的に吸収する着色粒子を使用してもよい。具体的には、カーボンブラック、グラファイト、黒色酸化鉄等の金属塩、染料、顔料等で着色した有機微粒子や着色したガラスビーズ等を挙げることができる。特に、着色した有機微粒子が、コスト面、品質面、入手の容易さ等の観点から好ましく用いられる。着色粒子の平均粒子径は0.01μm以上20μm以下であることが好ましい。
光学機能層22では、特に限定されることはないが、例えば次のように光透過部23及び光吸収部24が形成される。すなわち、図3にPkで表した光透過部23及び光吸収部24のピッチは20μm以上100μm以下であることが好ましい。また、図4にθkで示した光吸収部24と光透過部23との斜辺における界面と、光学機能層22の層面の法線と、の成す角は1°以上10°以下であることが好ましい。そして図3にDkで示した光吸収部24の厚さは50μm以上150μm以下であることが好ましい。これらの範囲内とすることにより、光の透過と光の吸収とのバランスが適切になることが多い。
本形態では光透過部23と光吸収部24との界面が断面において一直線状となる例を示したが、これに限らず折れ線状、凸である曲面状、凹である曲面状等であってもよい。また、複数の光透過部23及び光吸収部24で断面形状が同じであってもよいし、所定の規則性を有して異なる断面形状であってもよい。
図5には1つの変形例を示した。図5は図4に相当する図である。図5に示した光学機能層22’は光透過部23’及び光吸収部24’を有しており、これを構成する材料及びこれによる屈折率差の考え方は上記した光透過部23及び光吸収部24と同様である。
図5からわかるように、本例では光吸収部24’の台形断面における脚部にさらに特徴を有している。光吸収部24’ではその2つの脚部で光学機能層22’の層面に対する法線と成す角が異なる。より詳しくは、映像表示装置が設置された姿勢で下となる脚部24’aの当該成す角は、上となる脚部24’bの当該成す角よりも小さくなっている。より好ましくは脚部24’aの当該成す角が0°である(すなわち脚部24’aは光学機能層22’の層面に対する法線と平行である。)。これにより、上方へ向かう光(映像光)を効率よく抑えることができ、車載の場合におけるフロントガラスへの写り込みをさらに抑制することが可能である。
図3、図4に戻って粗面形成層21について説明する。粗面形成層21は、光学機能層22の面のうち基材層28が配置された側とは反対側に積層され、光学機能層22に接していない側の面には粗面21aが形成されている層である。粗面21aの形態は特に限定されることはないが、例えば次のようなに形成される。
粗面形成層21の厚さ(図4のMt)は、15μm以上25μm以下であることが好ましい。ここで粗面形成層21の厚さは、図4に示したMtからわかるように粗面21aの先端と、粗面21aが形成されていない側の層面との厚さ方向の距離である。当該厚さが15μmより小さくなると粗面を形成する際に寸法的な余裕を取り難くなり製造上の不具合が生じる虞がある。一方厚さが25μmより大きくなると光学フィルム20に反りが発生し易くなる。
粗面形成層21の粗面21aはその表面粗さが、Ra(μm)(JIS B 0601(2001) 算術平均粗さ)で0.1μm以上0.2μm以下であることが好ましい。当該表面粗さが0.1μmより小さいと光学フィルム20を他の層に接触させた際にいわゆる光学密着による干渉縞の発生が問題となりやすい。一方当該表面粗さが0.2μmより大きいとこの粗さに基づく凹凸が人の目に視認されやすくなるため、シンチレーション(いわゆる画面のギラツキ)など、外観上の不具合が生じることがある。
さらに粗面形成層21は、該粗面形成層21を構成する材料が樹脂であり、当該樹脂の架橋間分子量(架橋密度)が320以上740以下であることが好ましい。架橋間分子量が320よりも小さくなると光学フィルム20に反りが発生し易くなる。一方架橋間分子量が740よりも大きくなると光学フィルム20を他の層に接触させた際にいわゆる光学密着による干渉縞の発生が問題となることがある。
ここで架橋間分子量は、全体の分子量を架橋点の数で除した値(全体の分子量/架橋点の数)により算出できる。
全体の分子量とは、粗面形成層21を構成する材料の成分ごとに配合モル数と分子量との積を求め、成分ごとに求めた当該積の総和である(Σ(各成分の配合モル数×各成分の分子量))。
架橋点の数とは、粗面形成層21を構成する材料の成分ごとに官能基数−1を求めてこれを2倍し、分子量との積を求め、成分ごとに得られた当該積の総和である(Σ((各成分の官能基数−1)×2)×各成分の分子量)。
このような粗面形成層21をなす具体的材料としては例えば官能基を5個有するジペンタエリスリトールペンタアクリレートをモノマーとして含有している、ウレタンアクリレート樹脂等を挙げることができる。
このような粗面形成層21を適用すると、光学機能層及び基材層を有する光学フィルムにおいて、車載等の高温、高温高湿の環境であっても反り及び光学密着による干渉縞発生の問題を解決することができる。
このような光学フィルム20は、例えば次のように作製される。
はじめに基材層28の一方の面に光透過部23を形成する。これは、光透過部23の形状が転写できる形状を表面に有する金型ロールと、これに対向するように配置されたニップロールとの間に、基材層28となる基材シートを挿入する。そして、基材シートと金型ロールとの間に光透過部を構成する組成物を供給しながら金型ロール及びニップロールを回転させる。これにより金型ロールの表面に形成された光透過部に対応する溝(光透過部形状を反転した形状)に光透過部を構成する組成物が充填され、該組成物が金型ロールの表面形状に沿ったものとなる。
金型ロールと基材シートとの間に挟まれ、ここに充填された光透過部を構成する組成物に対し、基材シート側から光照射装置により硬化させるための光を照射する。これにより、組成物を硬化させ、その形状を固定させることができる。そして、離型ロールにより金型ロールから基材層28および成形された光透過部23を離型する。
次に、光吸収部24を形成する。光吸収部24を形成するには、まず、上記形成した光透過部23間の間隔に光吸収部を構成する組成物を充填する。その後、余剰分の当該組成物をドクターブレード等で掻き落とす。そして、残った組成物に光透過部23側から紫外線を照射することによって硬化させ光吸収部24を形成する。
さらに、光学機能層22のうち基材層28が配置された側とは反対側の面に粗面形成層21を構成する組成物を塗布する。そして、粗面21aを形成するロール金型と光学機能層22との間に、塗布した材料を挟んだ状態で当該組成物を適切な方法により硬化させる。これにより挟まれた材料が硬化し、粗面形成層21が形成される。
なお、粗面形成層21は、該粗面形成層を単独で作製し、その後、粘着剤や硬化型の樹脂により光学機能層22に貼付してもよい。
機能層30は液晶パネルより観察者側に配置される各種機能を有する公知の層を挙げることができる。これには例えば反射防止層、防眩層、ハードコート層等を挙げることができる。
以上のような構成を備える映像源ユニット5は例えば次のように作製できる。すなわち、作製した光学フィルム20を、粗面21aが面光源装置11側に向くように該面光源装置11の光出射側に配置し、光学フィルム20の観察者側に液晶パネル12、機能層30を積層する。
以上のように構成された映像源ユニット5を筐体2に納め、機能層30側が観察者側となるように配置することで、映像表示装置1とすることができる。その際には必要に応じて映像源ユニット5を作動させるための電気回路、電源回路等も備えられる。
このような映像表示装置は車内に配置されて例えば次のように作動する。光路例を示しつつ説明する。ただし当該光路例は説明のための概念的なものであり、反射や屈折等を厳密に表したものではない。
映像表示装置1を作動させると、図3に示したように面光源装置11からは照明光が出射される。面光源装置11から出射した光L10は光透過部23と光吸収部24との界面に達することなく光学フィルム20を透過し、液晶パネル12で映像情報を得て透過し、機能層30も透過して観察者側に達して観察者は映像光を観察することができる。
面光源装置11から出射した光L11は光透過部23と光吸収部24との界面に達し、両者の屈折率差及び界面への入射角との関係で全反射し、液晶パネル12で映像情報を得て透過し、そして機能層30も透過して観察者側に出射する。このとき、光透過部23と光吸収部24との界面が光学フィルム20の出光面の法線に対して上記のように傾斜しているので、光L11はその向きが下方へ変えられている。これによりフロントガラスへの写り込みが防止される。また、光L11は正面方向に向かっているので映像光の正面輝度向上にも寄与する。
また、面光源装置11から出射した光L12は光透過部23と光吸収部24との界面に達し、両者の屈折率差及び界面への入射角との関係で当該界面を透過して光吸収部24に吸収される。これにより上方への光の進行が妨げられ、フロントガラスへの写り込みが防止される。
そして、本発明では光透過部23と光吸収部24との屈折率差が上記のように大きくされているので、当該光透過部と光吸収部との界面で全反射する量を増やすことができる。すなわち、光L11のような光を増やし、L12のような光を減らすことが可能となる。
ここまでで1つの例にかかる光学フィルム20について説明したがこれに限らず層構成を変更してもよい。図6〜図8には第二の形態〜第四の形態の光学フィルムを説明する図を示した。図6〜図8は光学フィルム120、220、320の層構成をそれぞれ表している。なお、図6〜図8では既に説明した構成については同じ符号を付して説明を省略している。
図6は第二の形態を説明する図で、光学フィルム120の層構成を説明する図である。光学フィルム120では光学機能層22と粗面形成層21との間に反射型偏光フィルム121が配置されている。これによれば面光源装置11側に反射型偏光フィルムを設ける必要がない。光学機能層22と反射型偏光フィルム121とは硬化型の樹脂等により接着してもよい。
図7は第三の形態を説明する図で、光学フィルム220の層構成を説明する図である。光学フィルム220では基材層28の面のうち光学機能層22とは反対側の面に偏光フィルム221が配置されている。これによれば液晶パネル12側に光源側の偏光フィルムを設ける必要がない。基材層28と偏光フィルム221とは粘着剤等により接着してもよい。
図8は第四の形態を説明する図で、光学フィルム320の層構成を説明する図である。光学フィルム320は、光学フィルム120、及び光学フィルム220で適用した反射型偏光フィルム121、及び偏光フィルム221の両方が配置されている。
1 映像表示装置
5 映像源ユニット
10 映像源
11 面光源装置
12 液晶パネル
20 光学フィルム
21 粗面形成層
21a 粗面
22 光学機能層
23 光透過部
24 光吸収部
28 基材層
請求項に記載の発明は、面光源装置(11)と、面光源装置の光出射側に配置される光学フィルム(20)と、光学フィルムを挟んで面光源装置と反対側に配置される液晶パネル(12)とを備え、光学フィルムは、基材層(28)と、基材層の一方の面に積層され、光を透過可能に基材層の層面に沿って配列される複数の光透過部(23)、及び、隣り合う光透過部間に光を吸収可能に配列される光吸収部(24)を有する光学機能層(22)と、を備え、光透過部は台形断面を有し、短い上底が面光源装置側、長い下底が液晶パネル側を向き、光吸収部は台形断面を有し、長い下底が面光源装置側、短い上底が液晶パネル側を向いており、光吸収部はシロキサン結合による主骨格を有するシリコーン樹脂を含有し、光透過部と光吸収部とは屈折率差が0.13以上である、映像源ユニット(5)である。
請求項に記載の発明は、筐体(2)と、筐体の内側に配置される請求項に記載の映像源ユニット(5)と、を備える映像表示装置(1)である。

Claims (5)

  1. 複数の層を有する光学フィルムであって、
    基材層と、
    前記基材層の一方の面に積層され、光を透過可能に前記基材層の層面に沿って配列される複数の光透過部、及び、隣り合う前記光透過部間に光を吸収可能に配列される光吸収部を有する光学機能層と、を備え、
    前記光透過部と光吸収部とは屈折率差が0.13以上である、
    光学フィルム。
  2. 前記光吸収部は、バインダーに光吸収粒子が分散されてなり、前記バインダーはシロキサン結合による主骨格を有するシリコーン樹脂を主成分とする、請求項1に記載の光学フィルム。
  3. 面光源装置と、
    前記面光源装置の光出射側に配置される光学フィルムと、
    前記光学フィルムを挟んで前記面光源装置と反対側に配置される液晶パネルとを備え、
    前記光学フィルムは、
    基材層と、
    前記基材層の一方の面に積層され、光を透過可能に前記基材層の層面に沿って配列される複数の光透過部、及び、隣り合う前記光透過部間に光を吸収可能に配列される光吸収部を有する光学機能層と、を備え、
    前記光透過部は台形断面を有し、短い上底が前記面光源装置側、長い下底が前記液晶パネル側を向き、前記光吸収部は台形断面を有し、長い下底が前記面光源装置側、短い上底が前記液晶パネル側を向いており、
    前記光透過部と光吸収部とは屈折率差が0.13以上である、
    映像源ユニット。
  4. 前記光吸収部は、バインダーに光吸収粒子が分散されてなり、前記バインダーはシロキサン結合による主骨格を有するシリコーン樹脂を主成分とする、請求項3に記載の映像源ユニット。
  5. 筐体と、
    前記筐体の内側に配置される請求項3又は4に記載の映像源ユニットと、を備える映像表示装置。
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