JP2016111897A - 実験モード解析を用いたフィルタ自動調整機能を有するサーボ制御装置 - Google Patents

実験モード解析を用いたフィルタ自動調整機能を有するサーボ制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016111897A
JP2016111897A JP2014250242A JP2014250242A JP2016111897A JP 2016111897 A JP2016111897 A JP 2016111897A JP 2014250242 A JP2014250242 A JP 2014250242A JP 2014250242 A JP2014250242 A JP 2014250242A JP 2016111897 A JP2016111897 A JP 2016111897A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filter
frequency
resonance
unit
speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014250242A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5980890B2 (ja
Inventor
一憲 飯島
Kazunori Iijima
一憲 飯島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fanuc Corp
Original Assignee
Fanuc Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fanuc Corp filed Critical Fanuc Corp
Priority to JP2014250242A priority Critical patent/JP5980890B2/ja
Priority to US14/946,646 priority patent/US9465381B2/en
Priority to DE102015015701.9A priority patent/DE102015015701B4/de
Priority to CN201510901015.XA priority patent/CN105703691B/zh
Publication of JP2016111897A publication Critical patent/JP2016111897A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5980890B2 publication Critical patent/JP5980890B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B19/00Programme-control systems
    • G05B19/02Programme-control systems electric
    • G05B19/18Numerical control [NC], i.e. automatically operating machines, in particular machine tools, e.g. in a manufacturing environment, so as to execute positioning, movement or co-ordinated operations by means of programme data in numerical form
    • G05B19/19Numerical control [NC], i.e. automatically operating machines, in particular machine tools, e.g. in a manufacturing environment, so as to execute positioning, movement or co-ordinated operations by means of programme data in numerical form characterised by positioning or contouring control systems, e.g. to control position from one programmed point to another or to control movement along a programmed continuous path
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P29/00Arrangements for regulating or controlling electric motors, appropriate for both AC and DC motors
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B11/00Automatic controllers
    • G05B11/01Automatic controllers electric
    • G05B11/011Automatic controllers electric details of the correcting means
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B13/00Adaptive control systems, i.e. systems automatically adjusting themselves to have a performance which is optimum according to some preassigned criterion
    • G05B13/02Adaptive control systems, i.e. systems automatically adjusting themselves to have a performance which is optimum according to some preassigned criterion electric
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B2219/00Program-control systems
    • G05B2219/30Nc systems
    • G05B2219/41Servomotor, servo controller till figures
    • G05B2219/41144Element used such as low pass filter to cut resonance at non needed regions

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Human Computer Interaction (AREA)
  • Evolutionary Computation (AREA)
  • Software Systems (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Artificial Intelligence (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Control Of Electric Motors In General (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)
  • Control Of Position Or Direction (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、測定した周波数応答から伝達関数を推定してフィルタ調整を行うサーボ制御装置を提供することを目的とする。【解決手段】本発明のサーボ制御装置は、速度指令作成部、トルク指令作成部、及び速度検出部を含む速度制御ループと、正弦波外乱入力部と、速度制御ループ入出力信号の利得と位相を推定するための周波数応答算出部と、共振周波数検出部と、共振周波数及びその近傍周波数における周波数応答から共振特性を推定する共振モード特性推定部と、低周波帯域の周波数応答から剛体特性を推定する剛体モード特性推定部と、トルク指令に含まれる特定の周波数帯成分を減衰させるフィルタと、フィルタに指定したフィルタの特性を与えるフィルタ調整部と、を具備し、フィルタ調整部は、共振モード特性推定部が推定した共振モードに対応する周波数帯成分を減衰させるフィルタ調整手段をさらに有する。【選択図】図1

Description

本発明は、サーボモータを駆動するサーボ制御装置に関し、特に実験モード解析を用いたフィルタ自動調整機能を有するサーボ制御装置に関する。
サーボ制御装置において、トルク指令値への帯域除去フィルタ適用という技術が、工作機械のサーボ制御系の安定化のために広く用いられている。フィルタ調整は、トルク指令作成部と速度検出部とから構成する速度制御ループに対して、正弦波掃引または矩形波掃引を行うことによって、制御ループの周波数応答を計測して共振周波数を検出するのが一般的である。
フィルタの計算処理負荷は非常に大きいので、リアルタイムに周期計算を行うためにはフィルタの個数をいくらでも増やせるわけではない。そのため、サーボ制御に用いるハードウェア性能の制約によって、フィルタの個数には限りがある。有限個のフィルタを使って効率よく安定化するように調整することが重要である。共振周波数の発振リスクを評価することによって安定化効果の高いフィルタを選択的に適用する仕組みが要求される。
共振検出さえできればフィルタ自動調整は原理的に可能であるため、従前よりフィルタの自動調整手法が多数提案されている(例えば、特許文献1)。特許文献1には、測定データから振幅比と周波数を求めて、離散化計算まで含めたパラメータ調整を行うノッチフィルタの自動調整が開示されているが、フィルタの幅と深さの調整はできない。
フィルタの自動調整はバラツキの少ない調整結果が得られるという利点があるが、そのためには自動調整のための厳格なルールをつくる必要がある。伝達関数の推定とともに、制御ゲインやフィードフォワードも含めてサーボ制御パラメータを総合的に調整するという手法が提案されている(例えば、特許文献2)。この従来技術は、制御系の安定性も考慮して全体調整が可能という点で優れている。特許文献2には、制御ゲイン、ノッチフィルタ、フィードフォワードの自動調整が開示されている。機械系の慣性モーメントを同定し、機械の伝達関数をつくり、それに対して逆伝達関数(機械の伝達関数の逆数)を求めることでフィードフォワード係数を決める。フィルタ調整自体は振動周波数と制御ゲインをもとにして決める。しかしながら、特許文献2には、フィルタの幅や深さを明確に規定する方法については開示されていない。
実験モード解析をサーボ調整に応用しようとする例も報告されている(例えば、特許文献3)。特許文献3は、伝達関数の定数群を決める方法を提案し、それを使ってサーボ制御のゲインやローパス、ノッチフィルタの調整ができることを示している。しかしながら、どのように共振周波数を選択すべきかについては開示されていない。
特開平6−78575号公報 特開2008−259271号公報 特開2006−227793号公報
本発明は、測定した周波数応答から伝達関数を推定して限られた有限個のフィルタの調整を行うこと(請求項1)、どの共振モードの発振リスクが高いかを判別することで安定化効果の高いフィルタ周波数を優先的に発見すること(請求項2)、及び実際にフィルタを適用せずとも数式を使った計算によってフィルタ効果を予測・表示すること(請求項3)がそれぞれ可能なサーボ制御装置を提供することを目的とする。
本発明の一実施例に係るサーボ制御装置は、サーボモータの速度指令値を作成する速度指令作成部と、速度指令値に基づいてサーボモータのトルク指令値を作成するトルク指令作成部と、トルク指令値に基づいて駆動したサーボモータの速度を検出する速度検出部と、速度指令作成部、トルク指令作成部、及び速度検出部を含む速度制御ループと、速度制御ループへ正弦波外乱を入力する正弦波外乱入力部と、正弦波外乱を速度制御ループへ入力したときの速度制御ループからの出力から速度制御ループ入出力信号の利得と位相を含む周波数応答を推定するための周波数応答算出部と、周波数応答の利得が極大となる周波数である共振周波数を検出する共振周波数検出部と、共振周波数及びその近傍周波数における周波数応答から共振特性を推定する共振モード特性推定部と、低周波帯域の周波数応答から剛体特性を推定する剛体モード特性推定部と、トルク指令に含まれる特定の周波数帯成分を減衰させるフィルタと、フィルタに指定したフィルタの特性を与えるフィルタ調整部と、を具備し、フィルタ調整部は、共振モード特性推定部が推定した共振モードに対応する周波数帯成分を減衰させるフィルタ調整手段をさらに有する、ことを特徴とする。
本発明の一実施例に係るサーボ制御装置によれば、制御系の周波数応答をモード解析に基づいて分析し、共振モードの特性値を算出してそのモードの発振リスクの評価を行い、フィルタを適用すべき周波数の優先度を決定することにより、フィルタの幅と深さも各モード特性から得ることにより、正確にフィルタの自動調整ができる。
本発明の実施例1に係るサーボ制御装置の構成図である。 機械伝達機構の伝達関数を2次系の和で表現したブロック図である。 モータ駆動系における速度制御ループの構成要素を連続系で表した制御ブロック図である。 利得、振幅、及びパワースペクトル密度の周波数特性の一例を示す図である。 パワースペクトル密度の周波数特性から剛体モード及び共振モードのエネルギーを計算する方法を説明するための図である。 本発明の実施例2に係るサーボ制御装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。 ピークパワー比のモード依存性を表すグラフである。 フィッティング後及びスムージング後の利得の周波数特性を表すグラフである。 フィッティング後及びスムージング後の位相の周波数特性を表すグラフである。
以下、図面を参照して、本発明に係るサーボ制御装置について説明する。ただし、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態には限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
[実施例1]
(モード解析に基づいたフィルタ調整)
まず、本発明の実施例1に係るサーボ制御装置について説明する。図1は本発明の実施例1に係るサーボ制御装置の構成図である。本発明の実施例1に係るサーボ制御装置101は、サーボモータの速度指令値を作成する速度指令作成部1と、速度指令値に基づいてサーボモータのトルク指令値を作成するトルク指令作成部2と、トルク指令値に基づいて駆動したサーボモータの速度を検出する速度検出部3と、速度指令作成部1、トルク指令作成部2、及び速度検出部3を含む速度制御ループ4と、速度制御ループ4へ正弦波外乱を入力する正弦波外乱入力部5と、正弦波外乱を速度制御ループへ入力したときの速度制御ループ4からの出力から速度制御ループ入出力信号の利得と位相を含む周波数応答を推定するための周波数応答算出部6と、周波数応答の利得が極大となる周波数である共振周波数を検出する共振周波数検出部(図示せず)と、共振周波数及びその近傍周波数における周波数応答から共振特性を推定する共振モード特性推定部8と、低周波帯域の周波数応答から剛体特性を推定する剛体モード特性推定部9と、トルク指令に含まれる特定の周波数帯成分を減衰させるフィルタ10と、フィルタ10に指定したフィルタの特性を与えるフィルタ調整部11と、を具備し、フィルタ調整部11は、共振モード特性推定部8が推定した共振モードに対応する周波数帯成分を減衰させるフィルタ調整手段をさらに有する、ことを特徴とする。
本発明の実施例1に係るサーボ制御装置は、繰返しのシーケンスではなく、開ループ特性から伝達機構の特性を把握し、物理的考察に基づいて自動調整するフィルタの自動調整が可能なサーボ制御装置を提供する。本発明の実施例1に係るサーボ制御装置では、共振周波数とその近傍周波数における周波数応答から共振モードの特性値を同定し、伝達機構の特性を表す物理量としてとらえる、モード解析に基づいたフィルタ調整によってトルク指令へのフィルタの設定を定量的に評価しながら行う。
機械振動を分析するのに実験モード解析とよばれる手法が用いられる(これに対して理論モード解析はいわゆる有限要素法のことを指す)。実験モード解析は実際に周波数応答を測って、その結果から特性値を割り出す分析手法である。多数の独立したバネ・マス・ダンパ系があると考えると、それらから独立した運動方程式の群が得られる。このモード解析の考え方を応用して、機械伝達機構の伝達関数を図2のような2次系の和で表現することができる。一つ一つの2次系(202−1,202−2,・・・,202−N)のことを「共振モード」と呼び、積分器だけの項201を「剛体モード」と呼ぶ。図2において、K0, K1, …, KNはゲイン、ζ1, ζ2, …, ζNは減衰比、ω1, ω2, …, ωNは共振周波数を表す。実験モード解析とは、このように表現した伝達関数のパラメータを実測値から決めることである。この表記のもとでは、半値幅法によってパラメータをモード毎に決めることができる。
図3(a)及び(b)に示した制御ブロック図は、それぞれ、ω*を入力しωが出力されるモータ駆動系における速度制御ループ4及び4´の構成要素を連続系で表している。図3(a)に示した速度制御ループ4のブロック図は、加算器12、速度制御器(トルク指令作成部)2、ノッチフィルタ10、共振モード13、及び微分器14で表される。図3(b)に示した速度制御ループ4´のブロック図では、速度制御器2´の積分器を通しているので微分器がキャンセルされているようにみえている。これは、測定ではなく制御構造によるものである。速度制御器2及び2´において、kvpは速度比例ゲインを表し、kviは速度積分ゲインを表す。
以上のようにして共振モード特性が得られた後、フィルタ調整部11のフィルタ調整手段(図示せず)が、共振モード特性推定部8が推定した共振モードに対応する周波数帯成分を減衰させる。
実施例1に係るサーボ制御装置によれば、共振周波数とその近傍周波数における周波数応答から共振モードの特性値を同定し、伝達機構の特性を表す物理量としてとらえることにより、トルク指令へのフィルタの設定を定量的に評価しながら行うことができる。
[実施例2]
(フィルタ調整の優先度)
次に、本発明の実施例2に係るサーボ制御装置について説明する。本発明の実施例2に係るサーボ制御装置は、フィルタ調整手段が、共振モード特性推定部8が推定する少なくとも一つの共振モード特性と剛体モード特性推定部9が推定する一つの剛体モード特性とで速度制御ループ4の周波数応答を表現し、特定の周波数範囲において共振モードのもつエネルギーとそれに対応する剛体モードのもつエネルギーとを比較することで速度制御ループにおける発振可能性が高いモードを選別してフィルタの設定を行う点を特徴としている。実施例2に係るサーボ制御装置のその他の構成は、実施例1に係るサーボ制御装置における構成と同様であるので詳細な説明は省略する。
本発明の実施例2に係るサーボ制御装置では、限られた個数のフィルタを適用するにあたって、どの共振周波数に優先的にフィルタを適用すべきかを判断する。剛体モードエネルギーと共振モードエネルギーとの比によって物理的な根拠に基づいた発振リスク評価を行う。
周波数応答は一般的に周波数範囲が広いために対数スケールでの表示が便利である。そのため、図4(a)に示すようなボード線図が直観的に特性を把握しやすく、広く使われている。
図4(a)に示した周波数応答を線形軸に書き直して、図4(b)に示すように利得(デシベル)を振幅値で表示することができる。対数軸は広い範囲を表示する場合には便利であるが、等間隔で特定の範囲を示すなら線形軸のほうがよい。周波数-振幅のグラフの縦軸データ(振幅)を2乗して得られるのが、図4(c)に示すようなパワースペクトル密度である。
任意の周期的な時間データはフーリエ変換によって、図5(a)に示すようなパワースペクトル密度を得ることができる。この場合は正弦波入力に対する応答波形をフーリエ変換した結果を扱っていることに相当する。パワースペクトル密度を周波数軸上で積分したものは、その信号のエネルギーである。積分演算を使うことによって、図5(b)に示すように特定周波数帯の信号エネルギーを見積もることができる。
剛体モードは低周波で急激に減衰するので、共振モードが顕著となってくるような周波数帯域ではほとんど無視できるほど小さくなってしまう。
伝達機構の特性は、本来はそのような剛体特性であるべき(理想特性)であるが、実際の伝達機構には多数の共振要素(バネ・マス・ダンパ要素)が存在している。そこで、共振モードと剛体モードとでそれぞれのエネルギーを算出して、その比をとることで、「理想特性からの離れの程度」を見積もる。
例えば、図5の例では機械特性を以下のように記述する。
Figure 2016111897
1次のモード(共振モード1)、2次のモード(共振モード2)の半値半幅をW1、W2と書き、適当な定数n(>1)を使って積分範囲を書くことにすると、以下のように書ける。
Figure 2016111897
それらのエネルギーの比ηを計算する。すなわち、下記の式によりη1及びη2を求める。
Figure 2016111897
このηが大きいものほど剛体モードからの「離れ」が大きいと考えることになるので、優先的にフィルタを適用すべきである。
剛体モードのパワースペクトル密度は高周波ほど小さくなるので、ηの評価値は高周波ほど大きくなる。同程度の振幅比である共振が多数ある場合、高周波共振を優先的に選択できる。ただし、低周波側の共振は制御系の特性に取り込む場合もあるので優先度を下げるのが普通である。
次に、本発明の実施例2に係るサーボ制御装置の動作手順について、図6に示したフローチャートを用いて説明する。まず、ステップS101において、正弦波外乱入力部5(図1参照)が速度制御ループ4に正弦波外乱を入力する。
次に、ステップS102において、速度検出部3がサーボモータ20の速度検出値を検出する。サーボモータ20の速度はエンコーダ等を用いることにより検出することができる。
次に、ステップS103において、トルク指令作成部2が、速度指令値と速度検出値とからトルク指令値を作成する。
次に、ステップS104において、周波数応答算出部6が、正弦波外乱値とトルク指令値とから周波数応答を計算する。
次に、ステップS105において、剛体モード特性推定部9が、周波数応答からただ1つの剛体モードの特性値を推定する。
次に、ステップS106において、共振モード特性推定部8が、周波数応答から少なくとも1つの共振モードの特性値の組を推定する。
次に、ステップS107において、フィルタ調整部11が、共振モード毎のエネルギー、及びそれに対応する剛体モードのエネルギーを計算し、それらの比を求めて、フィルタ10を適用すべき共振モードの優先度を決める。一例として、図7に、複数のモードにおけるピークパワー比を示す。
次に、ステップS108において、フィルタ調整部11が、優先度の高い共振モードから順番にフィルタ特性を調整する。
以上のように、実施例2に係るサーボ制御装置によれば、限られた個数のフィルタを適用するにあたって、どの共振周波数に優先的にフィルタを適用すべきかを判断することにより、剛体モードエネルギーと共振モードエネルギーとの比によって物理的な根拠に基づいた発振リスク評価を行うことができる。
[実施例3]
(フィルタ効果の予測と表示)
次に、本発明の実施例3に係るサーボ制御装置について説明する。本発明の実施例3に係るサーボ制御装置は、周波数応答算出部6が、共振モード特性推定部8および剛体モード特性推定部9が推定するモード特性によって伝達機構30の伝達関数を推定して、実験的に測定して得られる周波数応答曲線への曲線適合(フィッティング)を行うことによって、適用するフィルタの効果を計算式によって予測し、その結果をボード線図として表示する点を特徴とする。実施例3に係るサーボ制御装置のその他の構成は、実施例1に係るサーボ制御装置における構成と同様であるので詳細な説明は省略する。
本発明の実施例3に係るサーボ制御装置では、周波数応答を表す伝達関数の式が得られるため、実測を繰り返さずとも、フィルタ適用によって周波数応答がどのように変わるかを予測できる。ノッチフィルタの伝達関数を含めてボード線図を描画することで、どのようなフィルタ調整が行われるかを調整完了前に知ることができる。一例として、図8に、スムージング後及びフィッティング後の利得の周波数特性を表すグラフを示し、図9に、スムージング後及びフィッティング後の位相の周波数特性を表すグラフを示す。ノッチフィルタ(IIR)を表す伝達関数は、以下の式で表せる。
Figure 2016111897
ただし、δは振動成分の減衰量(ノッチ深さ)を決めるパラメータ、τは減衰帯域の幅(ノッチ幅)を決めるパラメータ、ωcは減衰帯域の中心周波数である。
実施例2で示した方法でフィルタを適用すべき周波数が決まったら、このノッチフィルタの特性を決めることができる。例えば、共振モードの一つが以下の式で表せるものとする。
Figure 2016111897
そうすると、ノッチフィルタとしては以下のように設定すれば確実に安定化できる。
Figure 2016111897
ただし、Kr、 ζr、 ωr は、それぞれ主共振モードのゲイン、減衰定数、固有角周波数である。
実験モード解析の結果と適用すべきフィルタの定数が定まったことによって、フィルタ適用後の周波数応答を計算して予測表示が可能となる。サーボ調整をするには、制御装置を実際に操作してモータ駆動を行うのが一般的であるが、この方法によって実機特性が把握できるので、一度モード解析が完了すれば、実機を操作することなくフィルタ調整が可能となる。
以上のように、本発明の実施例3に係るサーボ制御装置によれば、周波数応答を表す伝達関数の式が得られるため、実測を繰り返さずとも、フィルタ適用によって周波数応答がどのように変わるかを予測できる。ノッチフィルタの伝達関数を含めてボード線図を描画することで、どのようなフィルタ調整が行われるかを調整完了前に知ることができる。
1 速度指令作成部
2 トルク指令作成部
3 速度検出部
4 速度制御ループ
5 正弦波外乱入力部
6 周波数応答算出部
8 共振モード特性推定部
9 剛体モード特性推定部
10 フィルタ
11 フィルタ調整部
12 加算器
13 共振モード
14 微分器
20 サーボモータ
30 伝達機構

Claims (3)

  1. サーボモータの速度指令値を作成する速度指令作成部と、
    前記速度指令値に基づいてサーボモータのトルク指令値を作成するトルク指令作成部と、
    前記トルク指令値に基づいて駆動したサーボモータの速度を検出する速度検出部と、
    前記速度指令作成部、前記トルク指令作成部、及び前記速度検出部を含む速度制御ループと、
    前記速度制御ループへ正弦波外乱を入力する正弦波外乱入力部と、
    前記正弦波外乱を前記速度制御ループへ入力したときの前記速度制御ループからの出力から速度制御ループ入出力信号の利得と位相を含む周波数応答を推定するための周波数応答算出部と、
    前記周波数応答の利得が極大となる周波数である共振周波数を検出する共振周波数検出部と、
    前記共振周波数及びその近傍周波数における周波数応答から共振特性を推定する共振モード特性推定部と、
    低周波帯域の周波数応答から剛体特性を推定する剛体モード特性推定部と、
    トルク指令に含まれる特定の周波数帯成分を減衰させるフィルタと、
    前記フィルタに指定したフィルタの特性を与えるフィルタ調整部と、
    を具備し、
    前記フィルタ調整部は、前記共振モード特性推定部が推定した共振モードに対応する周波数帯成分を減衰させるフィルタ調整手段をさらに有する、
    ことを特徴とするサーボ制御装置。
  2. 前記フィルタ調整手段は、前記共振モード特性推定部が推定する少なくとも一つの共振モード特性と前記剛体モード特性推定部が推定する一つの剛体モード特性とで前記速度制御ループの周波数応答を表現し、特定の周波数範囲において共振モードのもつエネルギーとそれに対応する剛体モードのもつエネルギーとを比較することで前記速度制御ループにおける発振可能性が高いモードを選別して前記フィルタの設定を行う、請求項1に記載のサーボ制御装置。
  3. 前記周波数応答算出部は、前記共振モード特性推定部および前記剛体モード特性推定部が推定するモード特性によって伝達機構の伝達関数を推定して、実験的に測定して得られる周波数応答曲線への曲線適合を行うことによって、適用するフィルタの効果を計算式によって予測し、その結果をボード線図として表示する、請求項1または2に記載のサーボ制御装置。
JP2014250242A 2014-12-10 2014-12-10 実験モード解析を用いたフィルタ自動調整機能を有するサーボ制御装置 Active JP5980890B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014250242A JP5980890B2 (ja) 2014-12-10 2014-12-10 実験モード解析を用いたフィルタ自動調整機能を有するサーボ制御装置
US14/946,646 US9465381B2 (en) 2014-12-10 2015-11-19 Servo control device having automatic filter adjustment function based on experimental modal analysis
DE102015015701.9A DE102015015701B4 (de) 2014-12-10 2015-12-03 Servosteuervorrichtung mit automatischer Filtereinstellfunktion auf Basis experimenteller Modalanalyse
CN201510901015.XA CN105703691B (zh) 2014-12-10 2015-12-09 具有滤波器自动调整功能的伺服控制装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014250242A JP5980890B2 (ja) 2014-12-10 2014-12-10 実験モード解析を用いたフィルタ自動調整機能を有するサーボ制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016111897A true JP2016111897A (ja) 2016-06-20
JP5980890B2 JP5980890B2 (ja) 2016-08-31

Family

ID=56097914

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014250242A Active JP5980890B2 (ja) 2014-12-10 2014-12-10 実験モード解析を用いたフィルタ自動調整機能を有するサーボ制御装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9465381B2 (ja)
JP (1) JP5980890B2 (ja)
CN (1) CN105703691B (ja)
DE (1) DE102015015701B4 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021004785A (ja) * 2019-06-26 2021-01-14 日本精工株式会社 直動駆動装置の監視装置および直動駆動装置の監視方法
US11073497B2 (en) 2018-11-13 2021-07-27 Fanuc Corporation Machine tool and vibration diagnosis support method
DE112021005372T5 (de) 2020-12-18 2023-08-17 Fanuc Corporation Schwingungsdiagnose-Unterstützungsvorrichtung, Schwingungsdiagnose-Unterstützungsverfahren und Werkzeugmaschine
US11787003B2 (en) 2019-04-02 2023-10-17 Fanuc Corporation Machine tool

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6208699B2 (ja) * 2015-01-30 2017-10-04 ファナック株式会社 実験モード解析により機械の潤滑特性を計測するサーボ制御装置
JP6426770B2 (ja) * 2017-02-06 2018-11-21 ファナック株式会社 サーボ制御装置
JP6646025B2 (ja) * 2017-09-15 2020-02-14 ファナック株式会社 制御装置及び機械学習装置
KR102226076B1 (ko) * 2019-03-26 2021-03-09 엘에스일렉트릭(주) 전동기 구동 시스템
JP7178327B2 (ja) 2019-06-14 2022-11-25 株式会社日立産機システム ノッチフィルタ調整装置、およびそれを備えたモータ制御装置
KR20210078769A (ko) * 2019-12-19 2021-06-29 두산공작기계 주식회사 공작기계의 탠덤제어 시스템 및 이의 제어방법
DE112020006573B4 (de) * 2020-03-17 2024-06-06 Mitsubishi Electric Corporation Steuerungssystem, Motorsteuerungsvorrichtung und Vorrichtung für Maschinelles Lernen
CN112713867A (zh) * 2020-12-31 2021-04-27 深圳市雷赛软件技术有限公司 陷波器的配置方法及装置、陷波器

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0678575A (ja) * 1992-05-07 1994-03-18 Sanyo Denki Co Ltd サーボ系のノッチフィルタ自動調整方法及び装置
JP2006227793A (ja) * 2005-02-16 2006-08-31 Yaskawa Electric Corp 電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置および電動機制御装置の制御パラメータ設定方法
JP2008259271A (ja) * 2007-04-02 2008-10-23 Yaskawa Electric Corp サーボ制御装置と定数自動調整方法
JP2009165258A (ja) * 2008-01-04 2009-07-23 Fanuc Ltd ゲイン自動調整機能を備えたサーボモータ制御装置
WO2014156164A1 (ja) * 2013-03-29 2014-10-02 パナソニック株式会社 モータ駆動装置のサーボ調整方法
JP2014222972A (ja) * 2013-05-13 2014-11-27 ファナック株式会社 固有振動を抑制するモータ制御装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2833730B2 (ja) * 1993-03-10 1998-12-09 三菱電機株式会社 位置制御装置
GB2374683B (en) * 2000-11-01 2004-08-11 Mitsubishi Electric Corp Servo control apparatus
JP4391218B2 (ja) * 2003-02-20 2009-12-24 三菱電機株式会社 サーボ制御装置
DE112005000681B4 (de) * 2004-03-26 2020-09-03 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki Motorsteuereinrichtung
JP4340299B2 (ja) * 2007-03-08 2009-10-07 株式会社日立産機システム モータ制御装置、及びモータ制御システム
US8232758B2 (en) * 2009-08-28 2012-07-31 Fanuc Ltd Controller of electric motor having function of estimating inertia and friction simultaneously
CN103190074B (zh) * 2010-11-05 2015-09-16 三菱电机株式会社 马达控制装置
JP6312548B2 (ja) 2014-07-31 2018-04-18 ファナック株式会社 機械剛性の自己測定機能および自己監視機能を有するサーボモータ制御装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0678575A (ja) * 1992-05-07 1994-03-18 Sanyo Denki Co Ltd サーボ系のノッチフィルタ自動調整方法及び装置
JP2006227793A (ja) * 2005-02-16 2006-08-31 Yaskawa Electric Corp 電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置および電動機制御装置の制御パラメータ設定方法
JP2008259271A (ja) * 2007-04-02 2008-10-23 Yaskawa Electric Corp サーボ制御装置と定数自動調整方法
JP2009165258A (ja) * 2008-01-04 2009-07-23 Fanuc Ltd ゲイン自動調整機能を備えたサーボモータ制御装置
WO2014156164A1 (ja) * 2013-03-29 2014-10-02 パナソニック株式会社 モータ駆動装置のサーボ調整方法
JP2014222972A (ja) * 2013-05-13 2014-11-27 ファナック株式会社 固有振動を抑制するモータ制御装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11073497B2 (en) 2018-11-13 2021-07-27 Fanuc Corporation Machine tool and vibration diagnosis support method
DE102019129994B4 (de) 2018-11-13 2024-05-16 Fanuc Corporation Werkzeugmaschine und vibrationsdiagnoseunterstützungsverfahren
US11787003B2 (en) 2019-04-02 2023-10-17 Fanuc Corporation Machine tool
JP2021004785A (ja) * 2019-06-26 2021-01-14 日本精工株式会社 直動駆動装置の監視装置および直動駆動装置の監視方法
JP7230707B2 (ja) 2019-06-26 2023-03-01 日本精工株式会社 直動駆動装置の監視装置および直動駆動装置の監視方法
DE112021005372T5 (de) 2020-12-18 2023-08-17 Fanuc Corporation Schwingungsdiagnose-Unterstützungsvorrichtung, Schwingungsdiagnose-Unterstützungsverfahren und Werkzeugmaschine

Also Published As

Publication number Publication date
US9465381B2 (en) 2016-10-11
DE102015015701A1 (de) 2016-06-23
CN105703691A (zh) 2016-06-22
JP5980890B2 (ja) 2016-08-31
CN105703691B (zh) 2018-01-16
DE102015015701B4 (de) 2020-06-10
US20160170400A1 (en) 2016-06-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5980890B2 (ja) 実験モード解析を用いたフィルタ自動調整機能を有するサーボ制御装置
KR101841134B1 (ko) 다이나모미터의 제어장치 및 이를 이용한 관성 모멘트 추정 방법
JP5150621B2 (ja) 閉ループシステムのフィルタとループ比例ゲインを選択するための方法およびシステム
JP2009537926A5 (ja)
JP6050865B1 (ja) 評価関数によって制御ゲインをオンラインで最適化する機能を有するサーボ制御装置
JP6571572B2 (ja) サーボ制御装置、サーボ制御方法及びサーボ制御プログラム
JP6304461B1 (ja) モータ制御装置
JP4973665B2 (ja) 電動機制御装置と出力フィルタ調整方法および出力フィルタ調整装置
TWI766350B (zh) 馬達控制裝置及其自動調整方法
JPWO2008053772A1 (ja) モータ制御装置とその制御方法
JP5465515B2 (ja) Pid制御装置及びpid制御方法
JP6466165B2 (ja) Pid制御装置、および、pid制御方法、ならびに、pid制御装置を備えた試験装置
JP2010207011A (ja) モータ制御装置とモータ制御方法
JP5436918B2 (ja) アクティブフィードバック制御装置、方法、及びプログラム
JP5865138B2 (ja) 制御パラメータの決定方法及び装置
JP6708720B2 (ja) サーボ制御装置、サーボ制御方法及びサーボ制御プログラム
JP2019021079A (ja) 制御系設計方法及び試験システムの制御パラメータ決定方法
JP3774376B2 (ja) 制御系の限界ゲインや伝達関数の同定方法およびその装置
KR20190106602A (ko) 2관성계 구동기 제어 장치
JP2019159584A (ja) プラント制御調整装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160404

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160705

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160727

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5980890

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150