JP6466165B2 - Pid制御装置、および、pid制御方法、ならびに、pid制御装置を備えた試験装置 - Google Patents

Pid制御装置、および、pid制御方法、ならびに、pid制御装置を備えた試験装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、金属材料・樹脂材料・複合材料、自動車を構成する部品について行われる、疲労試験・耐久試験・特性試験など各種の試験のための油圧式アクチュエータを備えた試験装置を制御するPID制御装置、および、PID制御方法、ならびに、PID制御装置を備えた試験装置に関する。
従来、試験装置として、例えば、金属材料・樹脂材料・複合材料、自動車を構成する部品について、さらには、土木関係(橋桁・橋梁・建物用免震ゴムなど)の構造物について、材料試験・振動試験・疲労試験・特性試験などを行うための各種の試験装置がある。
以下、本明細書において、「試験装置」とは、これらの各種の試験を行うための試験装置を包含した意味で用いられる。
ところで、従来より、PID制御装置として、図16に示したブロック図のPID制御装置100が提案されている。
すなわち、従来のPID制御装置100は、目標値が入力されるPID制御部102を備えており、PID制御部102では、アクチュエータなどの制御対象104に対して、操作量を演算処理して制御対象104を制御するように構成されている。
また、PID制御装置100は、目標値と制御対象104の制御量との差を演算して、PID制御部102に対して、偏差を出力する加算器106を備えている。
なお、図16では、試験体108を制御対象104で制御する場合を示しているが、制御対象104自体に試験体108を含む場合もある。
そして、PID制御部102では、加算器106から出力された偏差を、比例(P)制御、積分(I)制御、微分(D)制御の組み合わせによって、設定された目標値にフィードバック(制御量)を一致させるように、操作量を演算して、この操作量により制御対象104を制御するように構成されている。
このような従来のPID制御装置100では、最適な制御性能を得るためには、PID制御部102において、PIDパラメータを最適な値に設定することが必要である。
すなわち、PID制御部102において、比例ゲインKp、積分時間TI、微分時間TDからなるPIDパラメータを、最適な値に設定することが必要である。
ところで、油圧式アクチュエータのように、PID制御を行うサーボ制御システム(サーボ制御システム(サーボコントローラ))では、動作が速いため、オープンループにすることができないため、プラントで使用されるように、ステップ応答法や周波数応答法が使用できない。
このため、このようなPID制御を行うサーボ制御システム(サーボコントローラ)では、PID制御部102を比例制御にして、限界感度法を用いるのが一般的である。
限界感度法とは、比例ゲインKpを徐々に上げていき、持続振動から発散への変化点である発振限界を調べて、その時の比例ゲインKpとリンギング周期を元に、PIDパラメータを算出する方法である。
すなわち、限界感度法では、図16に示したようなPID制御装置100において、PID制御部102を、比例制御だけの比例(P)制御状態にする。
そして、例えば、図17(A)に示したように、方形波信号を目標値として入力して、PID制御部102において、比例ゲインKpを徐々に増大させていく。
比例ゲインKpの増大に伴って、図17(B)に示したように、制御対象104の制御量の信号波形に、オーバーシュートが発生し始める。
さらに、PID制御部102において、比例ゲインKpを増大させていくと、図17(C)に示したように、そのオーバーシュートが振動的になってリンギングが発生し、さらに比例ゲインKpを増大させていくと、リンギングの減衰時間が大きくなる。
さらに、比例ゲインKpを増大させていくと、図17(D)に示したように、リンギングが減衰しなくなり、振動状態が持続する。そして、さらに、比例ゲインKpを増大させていくと、発散を始める。
このように比例ゲインKpを徐々に上げていき、持続振動から発散への変化点である発振限界を調べて、その時の比例ゲインKpとリンギング周期に基づいて、PIDパラメータを算出する方法である。
なお、方形波信号を入力せず、目標値入力をゼロとした状態で、比例ゲインKpを増大させていく場合においても、制御量の波形の変化は同様であり、持続振動から発散への変化点である発振限界を調べて、PIDパラメータを算出している。
特開2011−113111号公報 特開2013−257279号公報 特開2007−170891号公報
しかしながら、限界感度法では、比例ゲインを徐々に上げていき、発振限界を調べるため、発振限界付近では何らかの要因で連続発振してしまうため、すぐに比例ゲインをさげなければならない。このため、比例ゲインを下げるのが遅くなると、大きな動作を引き起こしてしまうことになる。
すなわち、油圧式アクチュエータのような油圧サーボ系では、固有振動周波数が、数10Hz以上になるので、比例ゲインKpを増大させながら、持続振動から発散への変化点を目視で検出し、比例ゲインKpの増大を停止させようとしても、操作が遅れ、異常発振を引き起こしてしまうこととなる。
このため、特許文献1(特開2011−113111号公報)では、PID制御装置が開示され、このPID制御装置では、PID制御部を比例動作だけを行うP制御状態とし、目標値を一定とした状態で、PID制御部の比例ゲインを徐々に増大させるオートチューニング部を備えている。
そして、比例ゲインの増大に応じて、偏差に発生する振動の1周期毎に、その実効値を算出し、この算出した実効値が複数周期にわたって単調増加していることを検出した時に、オートチューニング部による比例ゲインの増大を停止させるように構成されている。すなわち、比例ゲインを急激に下げて発振を止めるようになっている。
しかしながら、時間では、数ミリから10数ミリではあるが発振しているので、外部にリミッタなども設けて安全策を施すことも必要である。
また、従来のPID制御装置100では、制御対象に対して、変位制御や荷重制御などに切り替えるシステムでは、制御モード毎にチューニングを行わなければならず、煩雑で時間と手間がかかることになる。
本発明は、このような現状に鑑み、油圧サーボ装置、油圧サーボ試験機などにおいて用いられる油圧式アクチュエータのように、高速の応答性と高い精度が必要とされるPID制御を行うサーボ制御システム(サーボコントローラ)において、操作の遅れや異常発振を引き起こしてしまうことなく、PIDパラメータ設定を自動で、迅速にかつ正確に行うことができるPID制御装置、および、PID制御方法、ならびに、PID制御装置を備えた試験装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、制御対象が、変位、荷重、速度の制御に切り替えて使用するシステムでも、同時に1回の計測でこれらのパラメータを決定することができ、マルチ制御モードの判定ができるPID制御装置、および、PID制御方法、ならびに、PID制御装置を備えた試験装置を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、比例ゲインを小さくしても、計測周波数全域で過大な振幅を与えず、かつ計測に十分な振幅を得ることが可能で、PIDパラメータ設定を自動で、迅速にかつ正確に行うことができるPID制御装置、および、PID制御方法、ならびに、PID制御装置を備えた試験装置を提供することを目的とする。
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明のPID制御装置は、
周波数を連続的に変化させる周波数スイープ発振器から構成される発振器と、
前記発振器からの周波数に応じて、制御対象に対して、操作量を演算処理して制御対象を制御するPID制御部と、
前記発振器の波形に対する制御対象の制御量の位相と振幅を検出する第1の振幅検出器と、
前記PID制御部の操作量の位相と振幅を検出する第2の振幅検出器とを備え、
前記発振器により周波数を小さい周波数から大きな周波数に連続的に変化させ、
前記PID制御部において、比例制御により、前記発振器からの周波数に応じて、制御対象に対して、操作量を演算処理して制御対象を制御するとともに、
前記第1の振幅検出器によって検出した、前記制御対象の制御量の位相と振幅データから、
前記第2の振幅検出器によって検出した、前記PID制御部の操作量の位相と振幅データを減じることによって、
前記制御対象の特性である位相と振幅データの差分データを得て、
前記差分データに基づいて、限界ゲインと限界周波数を得て、
前記限界ゲインと限界周波数に基づいて、PIDのパラメータを設定し、
前記設定されたPIDのパラメータに基づいて、PID制御部により制御対象を制御するように構成されていることを特徴とする。
また、本発明のPID制御方法は、
周波数を連続的に変化させる周波数スイープ発振器から構成される発振器と、
前記発振器からの周波数に応じて、制御対象に対して、操作量を演算処理して制御対象を制御するPID制御部と、
前記発振器の波形に対する制御対象の制御量の位相と振幅を検出する第1の振幅検出器と、
前記PID制御部の操作量の位相と振幅を検出する第2の振幅検出器とを備えたPID制御装置を用いて、
前記発振器により周波数を小さい周波数から大きな周波数に連続的に変化させ、
前記PID制御部において、比例制御により、前記発振器からの周波数に応じて、制御対象に対して、操作量を演算処理して制御対象を制御するとともに、
前記第1の振幅検出器によって検出した、前記制御対象の制御量の位相と振幅データから、
前記第2の振幅検出器によって検出した、前記PID制御部の操作量の位相と振幅データを減じることによって、
前記制御対象の特性である位相と振幅データの差分データを得て、
前記差分データに基づいて、限界ゲインと限界周波数を得て、
前記限界ゲインと限界周波数に基づいて、PIDのパラメータを設定し、
前記設定されたPIDのパラメータに基づいて、PID制御部により制御対象を制御することを特徴とする。
ところで、第1の振幅検出器によって検出した、前記制御対象の制御量の位相と振幅データは、制御対象だけでなく、PID制御装置全体の位相と振幅データである。
従って、第1の振幅検出器によって検出した、前記制御対象の制御量の位相と振幅データから、第2の振幅検出器によって検出した、PID制御部の操作量の位相と振幅データを減じることによって、得られた位相と振幅データの差分データは、制御対象の特性である位相と振幅データである。
この差分データに基づいて、限界ゲインと限界周波数を得て、限界ゲインと限界周波数に基づいて、PIDのパラメータを設定し、設定されたPIDのパラメータに基づいて、PID制御部により制御対象を制御している。
従って、油圧サーボ装置、油圧サーボ試験機などにおいて用いられる油圧式アクチュエータのように、高速の応答性と高い精度が必要とされるPID制御を行うサーボ制御システム(サーボコントローラ)において、操作の遅れや異常発振を引き起こしてしまうことなく、PIDパラメータ設定を自動で、迅速にかつ正確に行うことができる。
また、本発明では、前記差分データに基づいて、位相データをモニターし、位相が−180度に達した時のゲインを限界ゲインとし、その時の発振器の周波数を限界周波数とするように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、位相が−180度でのゲインが、ゲイン余裕となり、この時システムゲインが1になると発振してしまうので、差分データに基づいて、位相データをモニターし、位相が−180度に達した時のゲインを限界ゲインとし、その時の発振器の周波数を限界周波数とすればよい。
これにより、操作の遅れや異常発振を引き起こしてしまうことなく、PIDパラメータ設定を自動で、迅速にかつ正確に行うことができる。
また、本発明では、前記発振器と制御対象との間に、前記制御対象の制御量の計測振幅により、前記発振器の発振波形の振幅を調整し、前記制御対象の制御量の振幅が一定になるように制御するAGC(Automatic Gain Control)制御部が接続されていることを特徴とする。
ところで、チューニング前は適切なパラメータがわからないので、比例ゲインは小さめに設定をしている。
この場合、周波数を変化させると発振振幅が変動してしまい、そのため得られる振幅、位相データの精度は、その時の振幅が小さいと悪くなり、その結果、位相データが検出できなくなる。
また、制御対象に共振点が存在する場合、設定以上の振幅が出てしまうおそれがある。
このため、このような設定以上の振幅を抑えるために、高速スイープでも対応できるAGC制御部を併用している。
これにより、比例ゲインを小さくしても、計測周波数全域で過大な振幅を与えず、かつ計測に十分な振幅を得ることが可能で、PIDパラメータ設定を自動で、迅速にかつ正確に行うことができる。
また、本発明の試験装置は、前述のいずれかに記載のPID制御装置を備えたことを特徴とする。
また、本発明の試験装置は、前記制御対象が、試験対象物であることを特徴とする。
本発明によれば、第1の振幅検出器によって検出した、前記制御対象の制御量の位相と振幅データは、制御対象だけでなく、PID制御装置全体の位相と振幅データである。
従って、第1の振幅検出器によって検出した、前記制御対象の制御量の位相と振幅データから、第2の振幅検出器によって検出した、PID制御部の操作量の位相と振幅データを減じることによって、得られた位相と振幅データの差分データは、制御対象の特性である位相と振幅データである。
この差分データに基づいて、限界ゲインと限界周波数を得て、限界ゲインと限界周波数に基づいて、PIDのパラメータを設定し、設定されたPIDのパラメータに基づいて、PID制御部により制御対象を制御している。
従って、油圧サーボ装置、油圧サーボ試験機などにおいて用いられる油圧式アクチュエータのように、高速の応答性と高い精度が必要とされるPID制御を行うサーボ制御システム(サーボコントローラ)において、操作の遅れや異常発振を引き起こしてしまうことなく、PIDパラメータ設定を自動で、迅速にかつ正確に行うことができる。
図1は、本発明のPID制御装置の原理を説明するブロック図である。 図2は、本発明のPID制御装置の実施例を説明するブロック図である。 図3は、本発明のPID制御装置の別の実施例を説明するブロック図である。 図4は、本発明のPID制御装置の作動を説明するフローチャートである。 図5は、図4のフローチャートにおいて、計測ブロックの作動を説明するフローチャートである。 図6は、図4のフローチャートにおいて、AGCコントロールの作動を説明するフローチャートである。 図7は、第1の振幅検出器20によって検出した、制御対象16の変位について、周波数に対するゲインと位相の関係を示すグラフである。 図8は、第2の振幅検出器22によって検出した、PID制御部の制御対象に対する操作量について、周波数に対するゲインと位相の関係を示すグラフである。 図9は、制御対象の特性である位相と振幅データの差分データについて、周波数に対するゲインと位相の関係を示すグラフである。 図10は、第1の振幅検出器20によって検出した、制御対象16の変位について、周波数に対するゲインと位相の関係を示すグラフである。 図11は、制御対象の特性である位相と振幅データの差分データについて、周波数に対するゲインと位相の関係を示すグラフである。 図12は、低速制御時と、例えば、振動試験制御時の動作例を説明する図である。 図13は、低速制御時の目標荷重振幅での変位−荷重特性の一例を示す図である。 図14は、本発明のPID制御装置の別の実施例を説明するブロック図である。 図15は、本発明のPID制御装置の別の実施例を説明するブロック図である。 図16は、従来のPID制御装置の別の実施例を説明するブロック図である。 図17は、限界感度法における出力波形の例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
(実施例1)
図1は、本発明のPID制御装置の原理を説明するブロック図、図2は、本発明のPID制御装置の実施例を説明するブロック図である。
先ず、図1のブロックに示したように、PID制御装置10を構成する。
すなわち、PID制御装置10は、周波数を連続的に変化させる周波数スイープ発振器から構成される発振器12を備えている。そして、この発振器12からの周波数が入力されるPID制御部14を備えている。
また、PID制御部14では、発振器12からの周波数に応じて、制御対象16に対して、操作量を演算処理して制御対象16を制御するように構成されている。
なお、図1では、試験体18を制御対象16で制御する場合を示しているが、制御対象16自体に試験体18を含む場合もある。
また、制御対象16の制御量は、第1の振幅検出器20にフィードバックされて、第1の振幅検出器20において、発振器12の波形に対する制御対象16の制御量の位相と振幅を検出するように構成されている。なお、図1中、符号11a、11bは、それぞれ加算器を示している。
この場合、発振器12は、振幅が一定で、周波数が連続的に変化する信号を発振するものであり、例えば、その波形は、正弦波で、正弦波周波数スイープ発振器から構成されている。
また、後述するように、PIDのパラメータの設定の際には、PID制御部14は、比例制御だけの比例(P)制御状態とするように構成されている。
そして、その詳細については、後述するが、限界ゲインと限界周波数に基づいて、PIDのパラメータを設定し、設定されたPIDのパラメータに基づいて、PID制御部14により制御対象を制御するように構成されている。
ところで、第1の振幅検出器20によって検出した、制御対象16の制御量の位相と振幅データは、制御対象16だけでなく、PID制御装置10全体の位相と振幅データである。
従って、このままでは、制御対象16について正確な位相と振幅データを得ることができず、操作の遅れや異常発振を引き起こしてしまい、PIDパラメータ設定を自動で、迅速にかつ正確に行うことができない。
このため、本発明のPID制御装置10では、図2のブロックに示した構成としている。
図2に示したように、本発明のPID制御装置10では、周波数を連続的に変化させる周波数スイープ発振器から構成される発振器12を備えている。そして、この発振器12からの周波数が入力されるPID制御部14を備えている。
また、PID制御部14では、発振器12からの周波数に応じて、制御対象16に対して、操作量(例えば、変位、荷重、速度)を演算処理して制御対象16を制御するように構成されている。
なお、図2では、試験体18を制御対象16で制御する場合を示しているが、制御対象16自体に試験体18を含む場合もある。
また、制御対象16の制御量は、第1の振幅検出器20にフィードバックされて、第1の振幅検出器20において、発振器12の波形に対する制御対象16の制御量の位相と振幅を検出するように構成されている。
さらに、PID制御部14の操作量が、第2の振幅検出器22にフィードバックされて、第2の振幅検出器22において、PID制御部14の操作量の位相と振幅を検出するように構成されている。なお、図2中、符号11aは、加算器を示している。
この場合、発振器12は、振幅が一定で、周波数が連続的に変化する信号を発振するものであり、例えば、その波形は、正弦波で、正弦波周波数スイープ発振器から構成されている。
また、PIDのパラメータの設定の際には、PID制御部14は、比例制御だけの比例(P)制御状態とするように構成されている。
そして、その詳細については後述するが、発振器12により周波数を小さい周波数から大きな周波数に連続的に変化させ、PID制御部14において、比例制御により、発振器12からの周波数に応じて、制御対象16に対して、操作量を演算処理して制御対象16を制御する。
この際、その詳細については後述するが、第1の振幅検出器20によって検出した、制御対象16の制御量の位相と振幅データから、第2の振幅検出器22によって検出した、PID制御部14の操作量の位相と振幅データを減じるように構成されている。
そして、これにより、その詳細については後述するが、制御対象16の特性である位相と振幅データの差分データを得て、差分データに基づいて、限界ゲインと限界周波数を得るように構成されている。
そして、その詳細については、後述するが、限界ゲインと限界周波数に基づいて、PIDのパラメータを設定し、設定されたPIDのパラメータに基づいて、PID制御部14により制御対象16を制御するように構成されている。
このように、第1の振幅検出器20によって検出した、制御対象16の制御量の位相と振幅データから、第2の振幅検出器22によって検出した、PID制御部14の操作量の位相と振幅データを減じることによって、得られた位相と振幅データの差分データは、制御対象16の特性である位相と振幅データである。
この差分データに基づいて、限界ゲインと限界周波数を得て、限界ゲインと限界周波数に基づいて、PIDのパラメータを設定し、設定されたPIDのパラメータに基づいて、PID制御部14により制御対象16を制御している。
従って、油圧サーボ装置、油圧サーボ試験機などにおいて用いられる油圧式アクチュエータのように、高速の応答性と高い精度が必要とされるPID制御を行うサーボ制御システム(サーボコントローラ)において、操作の遅れや異常発振を引き起こしてしまうことなく、PIDパラメータ設定を自動で、迅速にかつ正確に行うことができる。
(実施例2)
図3は、本発明のPID制御装置の別の実施例を説明するブロック図、図4は、本発明のPID制御装置の作動を説明するフローチャート、図5は、図4のフローチャートにおいて、計測ブロックの作動を説明するフローチャート、図6は、図4のフローチャートにおいて、AGCコントロールの作動を説明するフローチャート、図7は、第1の振幅検出器20によって検出した、制御対象16の変位について、周波数に対するゲインと位相の関係を示すグラフ、図8は、第2の振幅検出器22によって検出した、PID制御部の制御対象に対する操作量について、周波数に対するゲインと位相の関係を示すグラフ、図9は、制御対象の特性である位相と振幅データの差分データについて、周波数に対するゲインと位相の関係を示すグラフである。
この実施例のPID制御装置10は、図1〜図2に示したPID制御装置10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例のPID制御装置10では、図3に示したように、発振器12と制御対象16との間に、制御対象16の制御量の計測振幅により、発振器12の発振波形の振幅を調整し、制御対象16の制御量の振幅が一定になるように制御するAGC(Automatic Gain Control)制御部24が接続されている。
すなわち、チューニング前は適切なパラメータがわからないので、比例ゲインは小さめに設定をしている。この場合、周波数を変化させると発振振幅が変動してしまい、そのため得られる振幅、位相データの精度は、その時の振幅が小さいと悪くなり、その結果、位相データが検出できなくなる。
また、制御対象16に共振点が存在する場合、設定以上の振幅が出てしまうおそれがある。
このため、このような設定以上の振幅を抑えるために、高速スイープでも対応できるAGC制御部24を併用している。
これにより、比例ゲインを小さくしても、計測周波数全域で過大な振幅を与えず、かつ計測に十分な振幅を得ることが可能で、PIDパラメータ設定を自動で、迅速にかつ正確に行うことができる。
このように構成されるPID制御装置10について、以下にその作動について詳細に説明する。
先ず、図4のフローチャートに示したように、ステップS1において開始され、ステップS2において、スイープ発振器(発振器12)がスタートされる。
すなわち、発振器12により周波数を小さい周波数から大きな周波数に連続的に変化させる。
そして、ステップS3において、計測が行われる。すなわち、制御対象16の制御量は、第1の振幅検出器20にフィードバックされて、第1の振幅検出器20において、発振器12の波形に対する制御対象16の制御量の位相と振幅を検出するように構成されている。
さらに、PID制御部14の操作量が、第2の振幅検出器22にフィードバックされて、第2の振幅検出器22において、PID制御部14の操作量の位相と振幅を検出するように構成されている。
そして、ステップS4において、発振器12により発振された周波数について、1周期が終了したか否かが判断される。ステップS4において、1周期が終了していないと判断された場合には、ステップS3に戻り、再び計測が行われる。
一方、ステップS4において、1周期が終了したと判断された場合には、ステップS5において、位相と振幅の計算が行われる。
すなわち、第1の振幅検出器20によって検出した、制御対象16の制御量の位相と振幅データから、第2の振幅検出器22によって検出した、PID制御部14の操作量の位相と振幅データを減じるように構成されている。
そして、これにより、制御対象16の特性である位相と振幅データの差分データを得るように構成されている。
そして、ステップS6において、位相が180度を超えたか否かが判断され、ステップS6において、位相が180度を超えた場合には、ステップS7に進む。この際、差分データに基づいて、位相データをモニターし、位相が−180度に達した時のゲインを限界ゲインとし、その時の発振器の周波数を限界周波数とするように構成されている。
すなわち、位相が−180度でのゲインが、ゲイン余裕となり、この時システムゲインが1になると発振してしまうので、差分データに基づいて、位相データをモニターし、位相が−180度に達した時のゲインを限界ゲインとし、その時の発振器の周波数を限界周波数とすればよい。
これにより、操作の遅れや異常発振を引き起こしてしまうことなく、PIDパラメータ設定を自動で、迅速にかつ正確に行うことができる。
そして、ステップS7において、限界ゲインと限界周波数に基づいて、PIDのパラメータを設定し、ステップS8において終了する。
一方、ステップS6において、位相が180度を超えていないと判断された場合には、ステップS9に進み、AGCコントロールされる。
すなわち、ステップS9において、制御対象16の制御量の計測振幅により、発振器12の発振波形の振幅を調整し、制御対象16の制御量の振幅が一定になるように制御される。
そして、ステップS9において、制御対象16の制御量の振幅が一定になるように制御された後、ステップS3に戻り、再び計測が行われる。
このように設定され、メモリなどに記憶されたたPIDのパラメータに基づいて、PID制御部14により制御対象16を制御して、実際に試験体18について、各種の試験が行われる。
この場合、図4のステップS3における計測は、図5に示したフローチャートのように行われる。
すなわち、図5のステップS10において開始され、ステップS11において、発振器12の発振波形の設定振幅の設定値θが保存される。
そして、ステップS12において、発振器12からの周波数に応じて、制御対象16に対する、操作量(例えば、変位、荷重、速度)を演算処理して、操作量を保存する。
また、ステップS13において、発振器12の波形に対する制御対象16の制御量(例えば、変位、荷重、速度)を演算処理して、保存する。
そして、ステップS14において、1制御サンプルウェイトが行われ、ステップS15において、終了する。
すなわち、各サンプリング毎に設定量、操作量の計算、制御量(変位、荷重など)の計測を行い、その値を記録する。なお、設定量は、ファンクション発生器によるフェーズ信号(θ)を用いている。
また、図4のステップS9のAGCコントロールは、図6に示したフローチャートのように行われる。
すなわち、図6のステップS16において開始され、ステップS17において、制御対象16の制御量の振幅が計算される。そして、ステップS18において、振幅設定補正がなされる。
すなわち、ステップS18において制御対象16の制御量の計測振幅により、発振器12の発振波形の振幅を調整し、制御対象16の制御量の制御量振幅が一定になるようにコントロールするようになっている。そして、ステップS19において終了する。
また、図4のステップS5の位相と振幅の計算は下記のように行われる。
すなわち、例えば、本出願人が既に出願した特許文献3(特開2007−170891号公報)に開示したような、演算方法に基づいて行えばよい。
すなわち、発振器12は、例えば、正弦波sinθの波形サンプルデータを記憶している波形メモリを備え、この波形メモリから各サンプリングタイミングにおける位相に対応した波形サンプルを読み出して出力する。
そして、制御対象16に入力される入力波のサンプルデータfsinと、この入力波と位相が90°異なる信号のサンプルデータfcosと、各サンプリングタイミングにおける入力波の位相角の変化量Δθを、出力するように構成されている。なお、各サンプリングタイミング間のサンプリング間隔は一定である。
そして、発振器12から出力された入力波のサンプルデータfsinは、図示しないD/A変換器やアクチュエータなどを介して、制御対象16に供給される。
また、入力スイープ波のサンプルデータfsinと、この入力スイープ波と位相が90°異なる信号のサンプルデータfcosと、各サンプリングタイミングにおける入力スイープ波の位相角の変化量Δθの各データは、図示しない演算装置に供給される。
一方、制御対象16からは、入力波に対する応答波のサンプルデータfoが、図示しない演算装置に入力される。
すなわち、制御対象16に取り付けられたセンサの出力が図示しないA/D変換器を介して演算装置に供給される。
そして、演算装置では、入力波のサンプルデータfsinと、応答波のサンプルデータfoと、位相角の変化量Δθが乗算される。
そして、この乗算結果(fsin×fo×Δθ)は、所定期間分積算される。
なお、この積算期間は、入力波の1/2周期の正の整数倍の期間であればよく、例えば、1周期である。
また、入力波と位相が90°異なる信号のサンプルデータfcosと、応答波のサンプルデータfoと、位相角の変化量Δθは、乗算される。
そして、乗算結果(fcos×fo×Δθ)は、同様に所定の期間(例えば、1周期)分積算される。
そして、積算結果Fs(=Σ(fo×fsin×Δθ))と、積算結果Fc(=Σ(fo×fcos×Δθ))は、図示しない演算器において、応答波foの振幅Aと、応答波foの位相差δが次の数式に基づいて算出される。
すなわち、発振器12からの発振波形の1周期終了毎のデータを、下記の数式に基づいて、加算している。
Figure 0006466165
Figure 0006466165
ここで、Aは、応答波fの振幅、δは、応答波fの位相差であり、fは、制御対象16から出力される応答波の計測データ、Δθは、各サンプリングタイミングにおける位相の変化量のデータ、fsinは、スイープ波のサンプルデータ、fcosは、スイープ波と位相が90°異なる波形のサンプルデータである。
そして、これらの数式により、PID制御部14の操作量と、制御対象16の制御量について、それぞれのゲインと位相を計算する。
この制御量のゲインと位相から、操作量のゲインと位相を減じることにより、制御対象16の位相とゲインを求めるように構成されている。
すなわち、第1の振幅検出器20において検出された、発振器12の波形に対する制御対象16の制御量(変位)の位相と振幅は、図7に示したようになっている。なお、図7〜図11に示したグラフにおいて、実線は、ゲイン、破線は、位相を示している。
すなわち、図7は、第1の振幅検出器20によって検出した、制御対象16の変位について、周波数に対するゲインと位相の関係を示すグラフである。
ところで、第1の振幅検出器20によって検出した、制御対象16の制御量の位相と振幅データは、制御対象16だけでなく、PID制御装置10全体の位相と振幅データである。
従って、このままでは、制御対象16について正確な位相と振幅データを得ることができず、操作の遅れや異常発振を引き起こしてしまい、PIDパラメータ設定を自動で、迅速にかつ正確に行うことができない。
このため、本発明のPID制御装置10では、PID制御部14の操作量が、第2の振幅検出器22にフィードバックされて、第2の振幅検出器22において、PID制御部14の操作量の位相と振幅を検出するように構成されている。
すなわち、図8は、第2の振幅検出器22によって検出した、PID制御部の制御対象に対する操作量について、周波数に対するゲインと位相の関係を示すグラフである。
そして、第1の振幅検出器20によって検出した、制御対象16の制御量の位相と振幅データから、第2の振幅検出器22によって検出した、PID制御部14の操作量の位相と振幅データを減じるように構成されている。
すなわち、図9は、制御対象の特性である位相と振幅データの差分データについて、周波数に対するゲインと位相の関係を示すグラフである。
そして、図9において、位相データをモニターし、位相が−180度に達した時のゲインを限界ゲインとし(図9のA点参照)、その時の発振器の周波数を限界周波数とするように構成されている。
そして、限界ゲインと限界周波数に基づいて、PIDのパラメータを設定し、設定されたPIDのパラメータに基づいて、PID制御部14により制御対象16を制御するように構成されている。
このように、第1の振幅検出器20によって検出した、制御対象16の制御量の位相と振幅データから、第2の振幅検出器22によって検出した、PID制御部14の操作量の位相と振幅データを減じることによって、得られた位相と振幅データの差分データは、制御対象16の特性である位相と振幅データである。
この差分データに基づいて、限界ゲインと限界周波数を得て、限界ゲインと限界周波数に基づいて、PIDのパラメータを設定し、設定されたPIDのパラメータに基づいて、PID制御部14により制御対象16を制御している。
このように構成することによって、発振器12からの発振波形の1周期終了毎のデータを、前述の数式に基づいて、加算して、PID制御部14の操作量と、制御対象16の制御量について、それぞれのゲインと位相を計算している。
そして、制御量のゲインと位相から、操作量のゲインと位相を減じることにより、制御対象16の位相とゲインを求めている。
従って、操作の遅れや異常発振を引き起こしてしまうことなく、PIDパラメータ設定を自動で、迅速にかつより正確に行うことができる。
従って、油圧サーボ装置、油圧サーボ試験機などにおいて用いられる油圧式アクチュエータのように、高速の応答性と高い精度が必要とされるPID制御を行うサーボ制御システム(サーボコントローラ)において、操作の遅れや異常発振を引き起こしてしまうことなく、PIDパラメータ設定を自動で、迅速にかつ正確に行うことができる。
なお、図7〜図9のグラフは、制御対象16の制御量を変位に関して説明したが、制御対象16の制御量を、変位以外にも、例えば、荷重、速度に適用することも可能である。
例えば、図8、図10〜図11に示したように、制御対象16の制御量を、荷重に対して適用することができる。
すなわち、図10は、第1の振幅検出器20によって検出した、制御対象16の変位について、周波数に対するゲインと位相の関係を示すグラフ、図11は、制御対象の特性である位相と振幅データの差分データについて、周波数に対するゲインと位相の関係を示すグラフである。
また、図4のステップS9のAGCコントロールは、例えば、本出願人が既に出願した特許文献2(特開2013−257279号公報)に開示したような、演算方法に基づいて行えばよい。
すなわち、図12は、低速制御時と、例えば、振動試験制御時の動作例を説明する図である。
先ず、低速制御から始め、低速制御では、設定周波数値の1/10(十分の一)程度の周波数に相当する変化率で変位を変化させるような移動信号aを出力する。これに応じて、制御対象16から得られる実荷重の荷重信号RWが変化する。
この間に、所定のサンプリング周波数で、荷重信号RWと、その時の変位信号CX(移動信号a)のデータをメモリに記憶していく。
そして、荷重信号RWの値が目標荷重振幅に達したら、その時点(時刻T0)での制御量である変位信号CX(T0)の値を、目標荷重振幅に対応する設定用の変位振幅として記憶する。
図13は、低速制御時の目標荷重振幅での変位−荷重特性の一例を示す図である。
制御対象16から得られる変位信号RXに対する荷重信号RWの変化を示している。
この低速制御時に、荷重信号RWの値が目標荷重振幅に達した時点で、この変位−荷重特性(メモリに記憶したデータ)から、微分演算を行い、変位X0における特性の傾き(微分値)dW/dX(X0)を求める。
そして、この傾きからAGCゲインを計算し、そのAGCゲインを設定する。このAGCゲインは1以下で特性の傾きが大きいほど小さな値とする。
以上の低速制御が終了したら、その時点から変位信号CX(移動信号a)に対応する周波数で振動試験制御に移行し、周波数スイープ制御により周波数を次第に上げていく。
この時には、AGCゲインが特性の傾きに応じて設定されているので、荷重振幅の安定性が損なわれないようになっている。
このように、設定以上の振幅を抑えるために、図3に示したように、高速スイープでも対応できるAGC制御部24を併用している。
これにより、比例ゲインを小さくしても、計測周波数全域で過大な振幅を与えず、かつ計測に十分な振幅を得ることが可能で、PIDパラメータ設定を自動で、迅速にかつ正確に行うことができる。
(実施例3)
図14は、本発明のPID制御装置の別の実施例を説明するブロック図、図15は、本発明のPID制御装置の別の実施例を説明するブロック図である。
この実施例のPID制御装置10は、図1〜図13に示したPID制御装置10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
制御対象の制御量が、変位、荷重、速度から選択した、少なくとも1つの制御量であって、選択した制御量の数に応じた数の、第1の振幅検出器20が設けられている。
この実施例のPID制御装置10では、図14に示したように、制御対象16の制御量を、変位と、荷重の両方に同時に適用するように構成したものである。
すなわち、選択した制御量(この実施例では、変位と、荷重)の数に応じた数の、第1の振幅検出器20が設けられている。
この実施例の場合には、変位用の第1の振幅検出器20aと、荷重用の第1の振幅検出器20bが設けられている。
また、図15に示した実施例のPID制御装置10では、変位用の第1の振幅検出器20aと、荷重用の第1の振幅検出器20bと、速度用の第1の振幅検出器20cが設けられている。
このように構成することによって、選択した制御量の数に応じた数の、第1の振幅検出器が設けられているので、変位、荷重、速度の制御量を、同時に計測することができ、同時に特性を計算することができる。
従って、制御対象が、変位、荷重、速度の制御に切り替えて使用するシステムでも、同時に1回の計測でこれらのパラメータを決定することができ、マルチ制御モードの判定ができ便利である。
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはない。上記の実施例では、PID制御装置10を、試験装置として、例えば、自動車を構成する部品について、さらには、土木関係(橋桁・橋梁・建物用免震ゴムなど)の構造物について、材料試験・振動試験・疲労試験・特性試験などを行うための各種の試験装置に適用することが可能であり、本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本発明は、例えば、金属材料・樹脂材料・複合材料、自動車を構成する部品について行われる、疲労試験・耐久試験・特性試験など各種の試験のための油圧式アクチュエータを備えた試験装置を制御するPID制御装置、および、PID制御方法、ならびに、PID制御装置を備えた試験装置に適用することができる。
10 PID制御装置
11a、11b 加算器
12 発振器
14 PID制御部
16 制御対象
18 試験体
20、20a、20b、20c 第1の振幅検出器
22 第2の振幅検出器
24 AGC制御部
100 PID制御装置
102 PID制御部
104 制御対象
106 加算器
108 試験体

Claims (8)

  1. 周波数を連続的に変化させる周波数スイープ発振器から構成される発振器と、
    前記発振器からの周波数に応じて、制御対象に対して、操作量を演算処理して制御対象を制御するPID制御部と、
    前記発振器の波形に対する制御対象の制御量の位相と振幅を検出する第1の振幅検出器と、
    前記PID制御部の操作量の位相と振幅を検出する第2の振幅検出器とを備え、
    前記発振器により周波数を小さい周波数から大きな周波数に連続的に変化させ、
    前記PID制御部において、比例制御により、前記発振器からの周波数に応じて、制御対象に対して、操作量を演算処理して制御対象を制御するとともに、
    前記第1の振幅検出器によって検出した、前記制御対象の制御量の位相と振幅データから、
    前記第2の振幅検出器によって検出した、前記PID制御部の操作量の位相と振幅データを減じることによって、
    前記制御対象の特性である位相と振幅データの差分データを得て、
    前記差分データに基づいて、限界ゲインと限界周波数を得て、
    前記限界ゲインと限界周波数に基づいて、PIDのパラメータを設定し、
    前記設定されたPIDのパラメータに基づいて、PID制御部により制御対象を制御するように構成されていることを特徴とするPID制御装置。
  2. 前記差分データに基づいて、位相データをモニターし、位相が−180度に達した時のゲインを限界ゲインとし、その時の発振器の周波数を限界周波数とするように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のPID制御装置。
  3. 前記発振器と制御対象との間に、前記制御対象の制御量の計測振幅により、前記発振器の発振波形の振幅を調整し、前記制御対象の制御量の振幅が一定になるように制御するAGC(Automatic Gain Control)制御部が接続されていることを特徴とする請求項1から2のいずれかに記載のPID制御装置。
  4. 周波数を連続的に変化させる周波数スイープ発振器から構成される発振器と、
    前記発振器からの周波数に応じて、制御対象に対して、操作量を演算処理して制御対象を制御するPID制御部と、
    前記発振器の波形に対する制御対象の制御量の位相と振幅を検出する第1の振幅検出器と、
    前記PID制御部の操作量の位相と振幅を検出する第2の振幅検出器とを備えたPID制御装置を用いて、
    前記発振器により周波数を小さい周波数から大きな周波数に連続的に変化させ、
    前記PID制御部において、比例制御により、前記発振器からの周波数に応じて、制御対象に対して、操作量を演算処理して制御対象を制御するとともに、
    前記第1の振幅検出器によって検出した、前記制御対象の制御量の位相と振幅データから、
    前記第2の振幅検出器によって検出した、前記PID制御部の操作量の位相と振幅データを減じることによって、
    前記制御対象の特性である位相と振幅データの差分データを得て、
    前記差分データに基づいて、限界ゲインと限界周波数を得て、
    前記限界ゲインと限界周波数に基づいて、PIDのパラメータを設定し、
    前記設定されたPIDのパラメータに基づいて、PID制御部により制御対象を制御することを特徴とするPID制御方法。
  5. 前記差分データに基づいて、位相データをモニターし、位相が−180度に達した時のゲインを限界ゲインとし、その時の発振器の周波数を限界周波数とするように構成されていることを特徴とする請求項4に記載のPID制御方法。
  6. 前記発振器と制御対象との間に、前記制御対象の制御量の計測振幅により、前記発振器の発振波形の振幅を調整し、前記制御対象の制御量の振幅が一定になるように制御するAGC(Automatic Gain Control)制御部が接続されていることを特徴とする請求項4から5のいずれかに記載のPID制御方法。
  7. 請求項1から3のいずれかに記載のPID制御装置を備えたことを特徴とする試験装置。
  8. 前記制御対象が、試験対象物であることを特徴とする請求項7に記載の試験装置。
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