JP2006227793A - 電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置および電動機制御装置の制御パラメータ設定方法 - Google Patents

電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置および電動機制御装置の制御パラメータ設定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006227793A
JP2006227793A JP2005039077A JP2005039077A JP2006227793A JP 2006227793 A JP2006227793 A JP 2006227793A JP 2005039077 A JP2005039077 A JP 2005039077A JP 2005039077 A JP2005039077 A JP 2005039077A JP 2006227793 A JP2006227793 A JP 2006227793A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency response
response characteristic
loop
controller
control parameter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005039077A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4396541B2 (ja
JP2006227793A5 (ja
Inventor
Takehiko Komiya
剛彦 小宮
Shuichi Mihara
秀一 三原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yaskawa Electric Corp
Original Assignee
Yaskawa Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yaskawa Electric Corp filed Critical Yaskawa Electric Corp
Priority to JP2005039077A priority Critical patent/JP4396541B2/ja
Publication of JP2006227793A publication Critical patent/JP2006227793A/ja
Publication of JP2006227793A5 publication Critical patent/JP2006227793A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4396541B2 publication Critical patent/JP4396541B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Feedback Control In General (AREA)
  • Control Of Electric Motors In General (AREA)

Abstract

【課題】 制御パラメータの設定具合により目標の周波数特性となるゲイン余裕や位相余裕を予測することが可能な電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置および電動機制御装置の制御パラメータ設定方法を提供する。
【解決手段】 電動機1または機械5からなる被検出体の動作量を検出する検出手段2と、指令信号を発生する指令器4と、指令信号を受けて電動機1を駆動する制御器3とからなる電動機制御装置において、制御器3の特性を含まない開ループ周波数応答特性を計測する開ループ周波数応答特性計測手段6と、電動機制御装置の制御器の制御器モデル23と、計測した開ループ周波数応答特性と制御器モデルから一巡開ループ周波数応答特性を算出する演算手段7と、制御器の制御パラメータと一巡開ループ周波数応答特性の変化の関係を感度解析する感度解析装置12を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体製造装置や工作機械などの位置決め装置あるいは産業用ロボットに用いられる電動機制御装置に関するものであって、電動機制御装置の制御パラメータ調整を最適に行うことを目的とした、制御パラメータ調整結果を確認するための電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置および電動機制御装置の制御パラメータ設定方法に関するものである。
従来、電動機制御装置の制御パラメータ調整を最適に行うことを目的とした、制御パラメータ調整結果を確認するための電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置については、例えば特許文献1、特許文献2に開示されたものがある。
まず、第1従来技術である特許文献1は、運動機構の動特性の経時的な変化を短時間かつ高精度に捕捉して同定することを目的として提案された露光装置及び除振装置、システム同定装置及びその方法であって、運動機構において、その運動を制御するためのアクチュエータに疑似不規則信号を印加し、この疑似不規則信号の時系列データとともに運動機構の運動状態を計測するセンサの時系列データを収集してデータ記憶手段に記憶させ、該データ記憶手段に記憶させた時系列データに対してフィルタリングを施し、このフィルタリングしたデータを使ってシステム同定を施し、システム同定によって算出した数学モデルを使って運動機構の特性値を導出し、特性値の変化を経時的に捕捉して運動機構の性能維持の適否を自己診断するようになっている。具定例は以下に示す。
図18は第1従来技術の半導体製造装置におけるアクティブ除振装置に適用したシステム同定装置および方法を示したブロック図、図19は第1従来技術におけるアクティブ除振装置とそれに搭載されたXYステージの構造を示す図である。
図18において、201は除振台を含む露光装置本体であり、除振台の制御には以下に示すセンサとアクチュエータが取り付けられている。すなわち、ACは振動検出手段となる加速度センサ251、POは位置計測手段となる位置センサ252、SVは大重量の除振台を含む装置本体を支持するサーボバルブ、PRは空気ばね内の圧力を計測する圧力センサ253、LMは除振台の振動を抑制する電磁モータである。これらセンサとアクチュエータを表わす記号は、方位と除振台における部位とを示している。
また、図19において、除振台202の上にはXYステージ203が搭載されており、センサとアクチュエータとを内蔵する能動マウント204−1、204−2、204−3によって支持されている。この加速度センサAC−X1は、能動マウント204−1内のX方向の振動を計測する。加速度センサAC−Z1、−Z2、−Z3、−X1、−Y2、−Y3の出力は運動モード抽出演算手段205に導かれる。ここでは、除振台202の並進や回転といった運動モードの信号、いわゆる運動モード加速度信号(a,a,a,aθx,aθy,aθz)を求めている。次に、運動モード加速度信号は積分補償器206に導かれて運動モードごとの速度信号へと変換されている。続いて、各運動モードごとにダンピングを調整するためのゲイン補償器207へと導かれ、その出力信号は運動モード駆動信号(d,d,d,dθx,dθy,dθz)となる。この信号は運動モード分配演算手段208を通って各能動マウントの各アクチュエータが発生すべき駆動信号(dz1,dz2,dz3,dx1,dy2,dy3)となり、この信号でドライバ209が励起される。このような振動制御系の構成によって、除振台202の振動特性は運動モードごとにほぼ非干渉に調整することができる。
また、上述の電磁モータLMに対する振動制御系の各ドライバ209の前段には加算端子が設けられており、そこには多チャンネル・無相関・M系列信号発生器210の出力が、スイッチ211を介して接続されている。スイッチ211は各能動マウント内の全電磁モータLMへの接続のオンオフを管理する。図示の場合、全電磁モータLMがM系列信号によって加振される。
加振中の除振台202の挙動は、露光装置本体201に装着する振動計測手段AC、位置計測手段PO、圧力計測手段PRを含めて運動状態を計測する他のセンサの出力信号で捉え、M系列信号発生器210の信号とともにデータ記憶部212に収集される。
次に、データ記憶部212に収集された時系列データは、プリフィルタリング部213にてフィルタリング処理される。続いて、システム同定部214においてフィルタリングされた入出力データに対して同定がなされる。ここでシステム同定とは、入出力データを使って数学モデルを導出することである。最後に、システム同定部214で取得した数学モデルは特性抽出・診断部215に送られて、ここで更に特性抽出および診断のためのデータ変換が行なわれる。
このように、第1従来技術の装置は、閉ループもしくは開ループの制御系を構成するシステムに対して、疑似不規則信号(M系列信号)を印加して装置を構成する各要素の特性を同定し、装置の生産効率、運転効率を犠牲にすることなく、半導体露光装置のような産業機器の自己診断や異常検出を迅速に行うことができる。
次に、第2従来技術である特許文献2について説明する。
図20は、第2従来技術における位置決め制御方法で行われる伝達関数を繰り返し修正しながら制御を行う方法を説明した模式図である。
第2従来技術は、制御指令と制御対象の動作間の入出力特性を精度良く求めて制御指令を決定し制御対象に希望する動作を確実に実行させることを目的として提案された位置決め制御方法及び装置である。
具体的には、図20に示すように、始めに既知の入力と応答から求めた伝達関数Hを用いて、希望する応答Oから入力1を計算し、目標入力位置データとして位置決め装置に教示する。このとき、得られた応答1が希望する許容値内に誤差が収束していなければ、式(Hi+1(jω)=O(jω)/I(jω))によって周波数領域の応答Oを用いて伝達関数Hを計算する。この伝達関数Hを用いて希望する応答より新たな入力2を算出して目標入力位置データとする。この操作を誤差が収束するまで繰り返し、伝達関数を修正しながら所定の制御結果が得られるまで繰り返すことにより、高精度な位置決めを実現されるというものである。つまり、伝達関数を繰り返し修正しながら位置決め制御を行うことにより効率的かつ高精度になるように目標入力位置データを求めるものである。
次に、図21は第2従来技術における位置決め制御方法を適用した装置(NCタレットパンチプレス)及びその制御ブロック図を示したものであり、図22は同じく、第2従来技術における位置決め制御方法を適用した装置の他の制御ブロック図を示したものである。
まず、図21において、301はキャリッジ、302はACサーボモータ、303はボールねじ、304はサーボアンプ、305はNCコントロールユニットである。
図21に示すように制御対象としてのキャリッジ301の駆動系にはACサーボモータ302とボールねじ303により駆動される。
さらにこの位置決め制御は、ACサーボモータ302を用いたディジタルフィードバックされ、ACサーボモータ302はサーボアンプ4を介してNCコントロールユニット305により駆動制御される。
ACサーボモータ302のNCコントロールユニット305における制御プロセスは、
まず、ステップ状の入力位置データをかたちづくるプロファイルデータを入力し、そのプロファイルデータに基づいて目標入力位置指令データを算出し、その目標入力位置指令データにより前記ACサーボモータ302を運転する。またそれと共にその目標入力位置指令データを高速フーリエ変換(FFT)する。
次にレーザ測長機により測定されたキャリッジ301の実移動量をサンプリングして、目標入力位置指令データとの誤差により、精度を判定する。その判定結果が問題なければ、前記目標入力位置指令データでACサーボモータ302の駆動を続ける。
また、その判定結果が限界値を越えた場合には、前記実移動量データを高速フーリエ変換し、前記目標入力位置指令データのフーリエ変換データと前記実移動量データのフーリエ変換データとから伝達関数を算出する。
次いでその伝達関数と目標入力位置指令データのフーリエ変換データとから再度目標入力位置データを算出し、その再度算出された新目標入力位置データを逆フーリエ変換する。得られた新目標入力位置データにより前記ACサーボモータ302を運転する。
次に再度レーザ測長機で測定したキャリッジ301の実移動量をサンプリングし、目標入力位置データとの誤差により、精度を判定する。その判定結果が問題なければ、前記新目標入力位置データでACサーボモータ302の駆動を続ける。また、その判定結果が限界値を越えた場合には、前記実移動量データをフーリエ変換し、前記新目標入力位置データのフーリエ変換データと前記実移動量データのフーリエ変換データとから再度伝達関数を算出し、その伝達関数と目標入力位置指令データのフーリエ変換データとから再度別の新目標入力位置データを算出し、その再度算出された新目標入力位置データを逆フーリエ変換する。それにより得られた新目標入力位置データにより前記ACサーボモータ2を運転する。
したがって、以上の図21のブロック図に示されるように従来の例においては伝達関数を算出する目標入力位置データに常に最新の目標入力位置データを用いる。
また、以上の位置決め制御運転において、図22のブロック図に示されるように検出される実移動量データの精度判定により、実移動量データと目標入力位置データとの誤差が限界値以下に収束した場合には、判定手段の判定によって目標入力位置指令データで制御対象を位置決め制御運転する。
一方検出される実移動量データと目標入力位置データとの誤差が一定以下に収束しない場合には、判定手段による判定に基づき伝達関数を修正しながら行う第1の補正を停止し、時間データによる目標入力位置データ補正を行う第2の補正を行い、その第2の補正後の目標入力位置データを最終目標入力位置データとして制御対象を位置決め制御運転する。かかる第2の補正は目標入力と実移動量との誤差の時間データに基づいて新目標入力位置データを算出する補正である。
このように、従来の位置決め制御方法及びその装置は、公知の手法である逆伝達関数補償法を用いて、繰り返し伝達関数補正による制御方法に伝達関数の補正精度を向上させる改良を加え、目標入力位置データを求めるのである。
特開2000−82662号公報 特開平7−72933号公報
しかしながら、第1従来技術におけるシステム同定装置及びその方法は、閉ループの制御系においても、疑似不規則信号(M系列信号)を印加して装置を構成する各要素の特性を同定することになっているが、閉ループの制御系に、疑似不規則信号(M系列信号)などを印加した場合には、アクチュエータへ供給する電流(トルクや推力)が飽和するので、制御系に制限がかかりシステム本来の応答を把握できないというような問題があった。つまり、機械の特性と、制御パラメータの設定が合致しているかを把握できないという問題があった。
また、第2従来技術における位置決め制御方法及びその装置は、初めに既知の入力と応答から求めた伝達関数Hを、目標入力位置データと実移動応答データから伝達関数Hに修正する方法で、伝達関数を求めているが、伝達関数を繰り返し修正しながら位置決め制御を行うことにより効率的かつ高精度になるように目標入力位置データを求めており、最適な制御系のパラメータを調整できないという問題があった。
上記のような従来技術にある位置決め装置などでは、制御パラメータを機械に最適になるように調整するために。例えば、機械の特性と制御パラメータの設定が合致しているかを示す指針となるものであって、ゲイン余裕や位相余裕を把握することで制御系の安定判別を可能とする一巡開ループ周波数応答特性の採用が望まれる。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、実測した開ループ周波数応答特性(機械特性)から制御器モデルを利用することにより、一巡開ループ周波数応答特性を推定すると共に制御パラメータの設定具合を把握することができ、さらに制御パラメータの設定具合により目標の周波数特性となるゲイン余裕や位相余裕を予測することが可能な電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置および電動機制御装置の制御パラメータ設定方法を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のようにしたのである。
請求項1に係る電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置の発明は、機械に取り付けられた電動機と、前記電動機または前記機械からなる被検出体の動作量を検出する検出手段と、指令信号を発生する指令器と、指令信号を受けて前記電動機を駆動する制御器とからなる電動機制御装置において、前記制御器の特性を含まない開ループ周波数応答特性を計測する開ループ周波数応答特性計測手段と、
前記電動機制御装置の制御器の制御器モデルと、計測した前記開ループ周波数応答特性と前記制御器モデルから一巡開ループ周波数応答特性を算出する演算手段と、前記制御器の制御パラメータと前記一巡開ループ周波数応答特性の変化の関係を感度解析する感度解析装置とを備えたことを特徴としている。
請求項2に係る電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置の発明は、機械に取り付けられた電動機と、前記電動機または前記機械からなる被検出体の動作量を検出する検出手段と、指令信号を発生する指令器と、指令信号を受けて前記電動機を駆動する制御器とからなる電動機制御装置において、予め前記機械の質量や剛性から数値演算により算出した機械モデルを用いて、前記電動機の位置と前記機械に取り付けた検出手段の位置との間における伝達関数を求めることにより得られる機械特性の伝達関数数値モデルと、前記電動機制御装置の制御器の制御器モデルと、前記伝達関数数値モデルと前記制御器モデルから一巡開ループ周波数応答特性を算出する演算手段と、前記制御器の制御パラメータと前記一巡開ループ周波数応答特性の変化の関係を感度解析する感度解析装置とを備えたことを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置において、前記感度解析装置は、前記一巡開ループ周波数応答特性と目標とする一巡開ループ周波数応答特性の差異と、前記一巡開ループ周波数応答特性の数式モデルの前記制御パラメータの偏微分より、目標とする一巡開ループ周波数応答特性に近づく前記制御パラメータの変化量を推定するものである。
また、請求項4の発明は、請求項1または2記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置において、前記感度解析装置は、予め任意に定められた範囲および刻み幅で、前記制御パラメータを変化させた場合の一巡開ループ周波数応答特性を算出し、前記制御パラメータの変化による前記一巡開ループ周波数応答特性の変化を推定するものである。
また、請求項5の発明は、請求項1に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置において、前記検出手段は、前記電動機または前記機械の位置、速度、加速度の何れかを検出してその動作量とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1または2に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置において、前記制御器は、複数の前記制御パラメータを備えるものである。
また、請求項7の発明は、請求項1または2に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置において、前記制御器は、少なくとも1つの閉ループを備え、単位系にあわせて前記制御指令とそれぞれの成分の前記動作量を一致するように前記電動機を制御するものである。
また、請求項8の発明は、請求項1に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置において、前記演算手段は、計測した前記開ループ周波数応答特性を数値モデル化する数値モデル化手段を備え、前記開ループ周波数応答特性を数値モデル化し、前記電動機制御装置の制御器の前記制御器モデルと開ループ周波数応答特性の数値モデルから一巡開ループ周波数応答特性を算出するものである。
また、請求項9の発明は、請求項8に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置において、前記数値モデル化手段は、前記開ループ周波数応答特性を、機械共振周波数、減衰、ばね乗数、負荷もしくは負荷慣性モーメントのような機械特性に分類されるパラメータから構成される数値モデルに数値化するものである。
また、請求項10の発明は、請求項2、8、9の何れか1項に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置において、前記電動機の電動機モデルと、前記電動機または前記機械からなる被検出体の動作量を検出する検出手段の検出手段モデルと、指令信号を発生する指令器の指令器モデルと、指令信号を受けて前記電動機を駆動する制御器の前記制御器モデルを備えた電動機制御装置の電動機制御装置モデルを有し、制御器の制御パラメータと等価な制御器モデルの制御パラメータと前記数値モデル化手段により数値化した前記開ループ周波数応答特性の数値モデルを用いて、指令入力に対する応答を時系列データとして出力する電動機制御装置の動作シミュレータを備えるものである。
また、請求項11の発明は、請求項7に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置において、前記感度解析装置は、複数の前記制御パラメータを有する場合に、制御特性の応答性が変化しつつもバランスを保つゲインバランス式を備えるものである。
また、請求項12の発明は、請求項1または2に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置において、前記感度解析装置は、前記制御パラメータに機械パラメータを含め、目標とする一巡開ループ周波数応答特性と推定した前記一巡開ループ周波数応答との差異と、推定した前記一巡開ループ周波数応答特性の数式モデルの前記制御パラメータの偏微分より、目標とする一巡開ループ周波数応答特性に近づく前記機械パラメータを含めた前記制御パラメータの変化量を推定するものである。
また、請求項13の発明は、請求項1または7に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置において、を受けて働き制御指令を出力するような、少なくとも1つの閉ループを備え、単位系にあわせて前記制御指令とそれぞれの成分の前記動作量を一致するように前記電動機を制御し、加算器が少なくとも1つの閉ループの中に設けられ、前記加算器に前記指令発生装置の信号を入力することで、前記開ループ周波数応答特性計測手段が、前記開ループ周波数応答特性と等価な周波数特性を得るものである。
また、請求項14の発明は、請求項1,2、7の何れか1項に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置において、前記制御器は、少なくとも1つ以上の閉ループと、少なくとも1つ以上の閉ループを開閉するスイッチを備えるものである。
また、請求項15に記載の発明は、請求項1に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置において、機械の動作量を検出する検出手段と、指令信号を発生する指令器と、指令信号を受けて前記電動機を駆動する制御器とからなる電動機制御装置において、前記検出手段の信号を(―)端子に入力する減算器と、その減算器の信号を受けて働き制御指令を出力するような、少なくとも1つの閉ループを備え、単位系にあわせて前記制御指令とそれぞれの成分の前記動作量を一致するように前記電動機を制御し、加算器が少なくとも1つの閉ループの中に設けられ、前記加算器に前記指令発生装置の信号を入力することで、前記開ループ周波数応答特性と等価な周波数特性を得る前記開ループ周波数応答特性計測手段と、少なくとも1つの閉ループの中に設けられた前記加算器に加えた前記指令発生装置の信号と前記検出手段の信号応答から得られる閉ループ外乱応答周波数特性を得る閉ループ外乱周波数応答特性計測手段と、とを備えるものである。
また、請求項16の発明は、請求項1に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置において、機械の動作量を検出する検出手段と、指令信号を発生する指令器と、指令信号を受けて前記電動機を駆動する制御器とからなる電動機制御装置において、
前記検出手段の信号を(−)端子に入力する減算器と、その減算器の信号を受けて働き制御指令を出力するような、少なくとも1つの閉ループを備え、単位系にあわせて前記制御指令とそれぞれの成分の前記動作量を一致するように前記電動機を制御し、加算器が少なくとも1つの閉ループの中に設けられ、前記加算器に前記指令発生装置の信号を入力することで、前記開ループ周波数応答特性と等価な周波数特性を得る前記開ループ周波数応答特性計測手段と、前記制御器から出力され少なくとも1つの閉ループの中に設けられた前記加算器の手前のトルクもしくは推力となる駆動力を検出する駆動力検出手段と、少なくとも1つの閉ループの中に設けられた前記加算器に加えた前記指令発生装置の信号と前記駆動力検出手段が検出した信号応答から得られる閉ループ外乱駆動力応答周波数特性を得る閉ループ外乱駆動力応答周波数特性計測手段とを備えるものである。
また、請求項17の発明は、請求項16に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置において、前記閉ループ外乱駆動力応答周波数特性計測手段から得た前記閉ループ外乱駆動力応答周波数特性から、一巡開ループ周波数応答特性を算出する一巡開ループ周波数応答特性演算手段を備えるものである。
また、請求項18の発明は、請求項1または2に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置において、入力手段と、表示装置と、記憶装置とのいずれかを少なくとも1つ以上を備えるものである。
また、請求項19の発明は、請求項1、2、7の何れか1項に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置において、前記制御器もしくは前記制御器モデルは各種制御則を揃えた制御則データベースを備えるものである。
また、請求項20の発明は、機械に取り付けられた電動機と、前記電動機または前記機械からなる被検出体の動作量を検出する検出手段と、指令信号を発生する指令器と、指令信号を受けて前記電動機を駆動する制御器とからなる電動機制御装置の制御パラメータの設定方法において、前記制御器の特性を含まない開ループ周波数応答特性を取得し、前記開ループ周波数応答特性と前記制御器の制御器モデルから一巡開ループ周波数応答特性を演算処理し、前記制御器の制御パラメータと前記一巡開ループ周波数応答特性の変化の関係を感度解析する感度解析処理し、前記制御器の制御パラメータを決定するという手順をとったのである。
また、請求項21の発明は、機械の動作量を検出する検出手段と、指令信号を発生する指令器と、指令信号を受けて前記電動機を駆動する制御器とからなる電動機制御装置の制御パラメータの設定方法において、前記制御器の特性を含まない開ループ周波数応答特性を取得する処理し、前記開ループ周波数応答特性と前記制御器の制御器モデルから一巡開ループ周波数応答特性を算出する処理し、前記制御器の制御パラメータと前記一巡開ループ周波数応答特性の変化の関係を感度解析する感度解析処理し、閉ループを構成する電動機制御装置に設けられた前記加算器に加えた前記指令発生装置の信号と前記駆動力検出手段が検出した信号応答から得られる閉ループ外乱駆動力応答周波数特性を計測して一巡開ループ周波数応答特性を算出して、前記制御器の制御パラメータの安定度を確認するという手順をとったのである。
また、請求項22の発明は、請求項20または21に記載の電動機制御装置の制御パラメータの設定方法において、前記開ループ周波数応答特性を取得する処理では、前記電動機制御装置を開ループ化して前記制御器の特性を含まない開ループ周波数応答特性を計測する、もしくは、数値演算して開ループ周波数応答特性と等価な前記機械の電動機が駆動する駆動部と前記機械の前記検出手段が付く動作量検出部の間の機械特性の伝達関数数値モデルを算出する、もしくは、前記電動機制御装置を閉ループ化して閉ループに設けられた加算器に前記指令発生装置の信号を入力することで、前記開ループ周波数応答特性計測手段が、前記開ループ周波数応答特性と等価な周波数特性を得るという手順をとったのである。
また、請求項23の発明は、請求項20または21に記載の電動機制御装置制御パラメータの設定方法において、前記感度解析処理では、目標とする一巡開ループ周波数応答特性と前記一巡開ループ周波数応答との差異と、前記一巡開ループ周波数応答特性の数式モデルの前記制御パラメータの偏微分より、目標とする一巡開ループ周波数応答特性に近づく前記制御パラメータの変化量を推定する、あるいは、予め任意に定められた範囲および刻み幅で、前記制御パラメータを変化させた場合の一巡開ループ周波数応答特性を算出し、前記制御パラメータの変化による前記一巡開ループ周波数応答特性の変化を推定するいう手順をとったのである。
請求項1に記載の発明によると、制御パラメータを高ゲインに設定していても、トルク飽和もしくは推力飽和を起こすことなく、開ループ周波数応答特性を計測することができ、さらに前記制御器の制御パラメータと前記一巡開ループ周波数応答特性の変化の関係がわかるので、目標とする制御パラメータ値が明確になり、電動機制御装置の調整が簡単に実施できる。
請求項2の記載の発明によると、電動機制御装置の制御対象の機械特性が伝達関数数値モデルとして与えられれば、一巡開ループ周波数応答特性により制御系の安定判別できる。
また、請求項3に記載の発明によると、目標とする一巡開ループ周波数応答特性の変化に対する制御パラメータ感度解析により、目標とする一巡開ループ周波数応答特性に近づけるための制御パラメータの変化量を推定できるので、制御パラメータへの変化量、つまりは目標とする制御パラメータ値が明確になり、電動機制御装置の調整が簡単に実施できる。
また、請求項4に記載の発明によると、制御パラメータを高ゲインに設定していても、トルク飽和(もしくは推力飽和)を起こすことなく、開ループ周波数応答特性を計測することができ、一巡開ループ周波数応答特性を推定することができ、制御パラメータの変化に対する一巡開ループ周波数応答特性の変化を示す制御パラメータ感度解析により、一巡開ループ周波数応答特性の変化を予測でき、電動機制御装置の調整が簡単に実施できる。
また、請求項5に記載の発明によると、前記電動機制御装置の検出手段の種類や設置場所に係わらず一巡開ループ周波数応答特性を推定することができる。
また、請求項6に記載の発明によると、制御器に複数の制御パラメータを有することができる。
また、請求項7に記載の発明によると、制御器が複数の閉ループを構成することができる。
また、請求項8に記載の発明によると、開ループ周波数応答特性部分も数値化して、一巡開ループ周波数応答特性を推定することができる。
また、請求項9に記載の発明によると、開ループ周波数応答特性を機械特性のパラメータから構成される数値モデルに数値化するので、機械特性の要因を明確に数値モデル化できる効果がある。
また、請求項10に記載の発明によると、一巡開ループ周波数応答特性の推定結果に加えて、動作シミュレーションにより、電動機制御装置の調整を確認することができる。
また、請求項11に記載の発明によると、複数の前記制御パラメータを有する場合にも、制御特性の応答性が変化しつつもバランスを保つ制御パラメータ感度解析により、一巡開ループ周波数応答特性の変化を予測でき、電動機制御装置の調整が簡単に実施できる。
また、請求項12に記載の発明によると、目標とする一巡開ループ周波数応答特性に近づけるための要因や一巡開ループ周波数応答特性を変化させる要因として機械パラメータの変化量を考慮できる。
また、請求項13に記載の発明によると、制御ループを組んでいるので、前記電動機の動作による位置ずれを起こすことなく、前記開ループ周波数応答特性と等価な周波数応答特性を計測することができる。さらに機械的な位置ずれが起こらないので、位置変化による機械共振のずれを生じることなく、前記開ループ周波数応答特性と等価な周波数応答特性を計測することができる。
また、請求項14に記載の発明によると、開ループと閉ループを選択できるので、通常動作と、位置ずれを起こさずに開ループ周波数応答特性と等価な周波数応答特性を計測することと、開ループ周波数応答特性の計測することを選択できる。
また、請求項15に記載の発明によると、機械の特性と、制御パラメータの設定が合致しているかを示す指針のひとつとして、閉ループ外乱周波数応答特性計測手段により閉ループ外乱応答周波数特性を計測することができ、制御パラメータの設定具合を把握することができる。
また、請求項16に記載の発明によると、機械の特性と、制御パラメータの設定が合致しているかを示す指針のひとつとして、閉ループ外乱駆動力応答周波数特性計測手段により閉ループ外乱駆動力応答周波数特性を計測することができ、制御パラメータの設定具合を把握することができる。
また、請求項17に記載の発明によると、機械の特性と、制御パラメータの設定が合致しているかを示す指針を、一巡開ループ周波数応答特性演算手段により閉ループ外乱駆動力応答周波数特性から、一巡開ループ周波数応答特性を算出することができ、制御系の安定度を判定することができる。
また、請求項18に記載の発明によると、入力手段により、制御パラメータの値や、目標とする一巡開ループ周波数応答特性などを入力できる。
表示装置により、計測した開ループ周波数応答特性や、推定した一巡開ループ周波数応答特性や、目標とする一巡開ループ周波数応答特性などを周波数軸上のグラフとして表示するか、動作シミュレーションや実動作の結果を時間軸上のグラフとして表示するか、感度解析結果を数値として表示するかにより視覚的に確認できる。
記憶装置により、各種結果や諸条件を記憶するので、日時や場所を変えて一巡開ループ周波数応答特性の推定や制御パラメータ感度解析を実施できる。
また、請求項19に記載の発明によると、現状とは異なる制御則を用いた場合の一巡開ループ周波数応答特性を推定することができる。
また、請求項20に記載の発明によると、一巡開ループ周波数応答特性を予測して、制御パラメータの設定ができる。
また、請求項21に記載の発明によると、また、請求項23に記載の発明によると、一巡開ループ周波数応答特性を予測して、制御パラメータの設定し、設定した制御パラメータで制御系の安定度をゲイン余裕、位相余裕を確認して制御パラメータの設定を完了できる。
また、請求項22に記載の発明によると、前記電動機制御装置を開ループ化して開ループ周波数応答特性を計測するか、もしくは数値演算して機械特性の伝達関数数値モデルを算出して開ループ周波数応答特性と等価な特性を得るか、前記電動機制御装置を閉ループ化して開ループ周波数応答特性と等価な周波数特性を得るか、いずれかにより開ループ周波数応答特性を取得する処理ができる。
また、請求項23に記載の発明によると、目標とする一巡開ループ周波数応答特性に近づける制御パラメータの変化量を推定するか、もしくは制御パラメータの変化量に対してどの位一巡開ループ周波数応答特性が変化するかを推定する。
いずれかの感度解析する処理ができる。
以下、本発明の実施例を図に基づいて具体的に説明する。
図1は本発明の第1実施例を示す電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置の全体構成図、図2は第1実施例における電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置の制御ブロック図である。なお、本例ではまず、電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置の構成について説明する。
図において、1は電動機、2は検出手段、3は制御器、4は指令器、5は機械、6は開ループ周波数応答特性計測手段、7は演算手段、8は入力装置、9は出力装置、10は記憶装置、11はゲインバランス式、12は制御パラメータ感度解析装置、14a,14bはスイッチ、15は制御則データベース、16a,16bは加算器、17は動作シミュレータ、23は制御器モデル、35は駆動力検出手段、37は閉ループ外乱駆動力応答周波数特性計測手段、38は一巡開ループ周波数応答特性演算手段である。なお、本実施例では電動機が回転型モータの例を示しており、検出手段2は回転型モータに付加されたエンコーダとなっている。
本発明の特徴は以下のとおりである。
すなわち、機械5に取り付けられた電動機1と、該電動機1または該機械5からなる被検出体の動作量を検出する検出手段2と、指令信号を発生する指令器4と、指令信号を受けて電動機1を駆動する制御器3とからなる電動機制御装置において、制御器3の特性を含まない開ループ周波数応答特性を計測する開ループ周波数応答特性計測手段6と、前記電動機制御装置の制御器の制御器モデル23と、計測した前記開ループ周波数応答特性と前記制御器モデルから一巡開ループ周波数応答特性を算出する演算手段7と、前記制御器の制御パラメータと前記一巡開ループ周波数応答特性の変化の関係を感度解析する感度解析装置12とを備えた点である。
また、感度解析装置12は、該一巡開ループ周波数応答特性と目標とする一巡開ループ周波数応答特性の差異と、該一巡開ループ周波数応答特性の数式モデルの制御パラメータの偏微分より、目標とする一巡開ループ周波数応答特性に近づく制御パラメータの変化量を推定するものとなっている。
また、感度解析装置12は、予め任意に定められた範囲および刻み幅で、制御パラメータを変化させた場合の該一巡開ループ周波数応答特性を算出し、制御パラメータの変化による該一巡開ループ周波数応答特性の変化を推定するものとなっている。
また、感度解析装置12は、複数の制御パラメータを有する場合に、制御特性の応答性が変化しつつもバランスを保つゲインバランス式を備えたものとなっている。
また、感度解析装置12は、制御パラメータに機械パラメータを含め、目標とする一巡開ループ周波数応答特性と推定した該一巡開ループ周波数応答との差異と、推定した該一巡開ループ周波数応答特性の数式モデルの制御パラメータの偏微分より、目標とする一巡開ループ周波数応答特性に近づく機械パラメータを含めた制御パラメータの変化量を推定するものとなっている。
また、制御器3は、少なくとも1つの閉ループを備え、単位系にあわせて制御指令とそれぞれの成分の動作量を一致するように電動機1を制御するようになっている。
さらに、制御器3の前後には、制御器3から出力され少なくとも1つの閉ループの中に設けられた加算器16bの手前のトルクもしくは推力となる駆動力を検出する駆動力検出手段35と、少なくとも1つの閉ループの中に設けられた加算器16aに加えた指令発生装置の信号と駆動力検出手段35が検出した信号応答から得られる閉ループ外乱駆動力応答周波数特性を得る閉ループ外乱駆動力応答周波数特性計測手段37を備えたものとなっている。
そして、演算手段7は、計測した該開ループ周波数応答特性を数値モデル化する数値モデル化手段を備え、該開ループ周波数応答特性を数値モデル化し、電動機制御装置の制御器3の制御器モデル23と開ループ周波数応答特性の数値モデルから一巡開ループ周波数応答特性を算出するようになっている。
次に、制御パラメータ設定方法の手順を図2および図3に基づいて述べる。なお、図3は第1実施例における電動機制御装置の制御パラメータ設定方法の手順を示すフローチャート図である。
まず、ステップST01の開ループ周波数応答特性を計測する手順について説明する。
ステップST01には、ST01aとST01bとST01cがある。このうち、ステップST01aにおける開ループ周波数応答特性を取得する処理では、電動機制御装置を開ループ化して前記制御器の特性を含まない開ループ周波数応答特性を計測するよになっている。また、ステップST01bでは、電動機制御装置を閉ループ化して閉ループに設けられた加算器に前記指令発生装置の信号を入力することで、前記開ループ周波数応答特性計測手段が、前記開ループ周波数応答特性と等価な周波数特性を計測するようになっている。さらに、ステップST01cでは、数値演算して開ループ周波数応答特性と等価な前記機械の電動機が駆動する駆動部と前記機械の前記検出手段が付く動作量検出部の間の機械特性の伝達関数数値モデルを算出するようになっている。本実施例では先にステップST01aについて述べ、ステップST01bは第4実施例にて、ステップST01cは第5実施例にて説明する。
ステップST01aについて具体的に説明する。
電動機制御装置の制御器を作用させるようなフィードバックループを持つ閉ループでは、周波数応答特性を得るための指令信号を入力すると、トルク飽和を起こすため、スイッチ14を切り替え開ループとする。スイッチ14aと14bは指令器4の指令信号Cを電動機1および負荷である機械5に与え、この応答Rを検出手段3が検出する。スイッチ14cにより、フィードバックループを切り、開ループとする。
開ループ周波数応答特性計測手段6は、指令信号Cと応答Rを受け取り、開ループ周波数応答特性を得る。
次に、ステップST02の開ループ周波数応答特性の計測結果から一巡開ループ周波数応答特性を推定する手順について説明する。
ステップST02には、ST02aとST02bがある。
ステップST02aの場合、開ループ周波数応答特性計測手段6で得た開ループ周波数応答特性Hをデジタルデータとして持っているため、演算装置7が持っている制御器3の制御器モデル23により、一巡開ループ周波数応答特性Zoを推定できる。
図4は、開ループ周波数応答特性Hと制御器モデルGと指令信号Cと応答信号Rの関係を示す図である。
図5は、一巡開ループ周波数応答特性Zoを示す図である。一巡開ループ周波数応答特性Zoは指令信号Cが制御器モデルGと開ループ周波数応答特性Hと介して応答信号Rに至る特性である。
制御器モデル23の特性である制御パラメータGがあれば、一巡開ループ周波数応答特性Zoは、式(1)のようになる。演算装置7が制御器モデル23を周波数領域のモデルとして備えておけば、一巡開ループ周波数応答特性Zoを推定できる。
一方、ステップST02bの場合、開ループ周波数応答特性Hを数値モデル化する。例えば、公知の式(2)のように数値化する。
ここで、s:ラプラス演算子、a,b:係数を示す。
ステップST02bの場合、前記式(2)のように、数値化すれば、制御モデルが周波数領域のモデルでなくとも、実機の制御器3と等価な制御モデルを利用できる。このため、周波数領域の式(1)に反映することが複雑になるような場合でも、一巡開ループ周波数応答特性Zoを推定できる。後述する動作シミュレーションの構成および操作から一巡開ループ周波数応答特性Zoを推定できる。
後述する一巡開ループ周波数応答特性Zoの計測と同じ手順で、一巡開ループ周波数応答特性Zoを推定できる。
なお、開ループ周波数応答特性Hの数値モデル化を、式(2)にて説明したが、他のモデルにて数値化してもよい。
ステップST02bの数値モデル化の例について追加説明する。
ここで、図6は、本発明の実施例の2慣性系に近似できる開ループ周波数応答特性の計測結果および数値モデルの1例を示すグラフである。図7は、本発明の実施例の多慣性系に近似できる開ループ周波数応答特性の計測結果および数値モデルの1例を示すグラフである。また、図8は、本発明の実施例の2慣性系のばね・マス・モデル図、図9は、本発明の実施例の多慣性系のばね・マス・モデル図である。
ここで、実線は計測した開ループ周波数応答特性を示し、破線は数値モデル化した開ループ周波数応答特性を示している。
図6のように開ループ周波数応答特性が2慣性系に近似できるような特性であれば、図8の電動機1側を駆動して検出手段2aの応答で得た開ループ周波数応答特性H11は以下に示す式(3)を用いて数値モデル化できる。
ここで、Jは電動機側の負荷慣性モーメント、Jは負荷側の負荷慣性モーメント、kはばね定数、dは減衰である。JはJとJの和である。
さらに、式(3)は、負荷もしくは負荷慣性モーメントJ、J、ばね定数k、減衰dという物理量を用いて数値化したが、開ループ周波数応答特性から得られる共振周波数ω、反共振周波数ω、とその減衰比ζ、ζという特性量を用いて数値化しても良い。
式(3)を変形したのが、式(4)である。
ここで、
J=J1+J2
ω=√(k(1/J+1/J))
ζ=(d/2)√((1/J+1/J)/k)
ωa=√(k/J2)
ζa=(d/2)√(J/k)
さらに、図7のように開ループ周波数応答特性が多慣性系に近似できるような特性であれば、式(5)を用いて数値モデル化できる。
ここで、N:共振の数を示す。
この例では、図9のように多慣性の場合、負荷もしくは負荷慣性モーメントJ、J、・・・・、J、ばね定数k、‥k、減衰d、‥dという物理量を用いてモデル化しても良いが、多慣性になると、その推定・同定が困難なため、開ループ周波数応答特性から得られる共振周波数ω、とその減衰比ζと、振幅および位相Aを用いて、1自由度系の振動の総和として、比例粘性減衰として式(5)のように数値化している。
高次の共振の影響Bを考慮すると、余剰剛性Bを含めた式(6)としても良い。
一般粘性減衰系を適用すると、式(6)は式(7)となる
ここで、U,V:振幅および位相、σ:減衰を示す。
次に、ステップST03の感度解析について説明する。
制御パラメータの変化に対する一巡開ループ周波数応答特性の感度解析であるST03aの場合は、複数の一巡開ループ周波数応答特性を推定する。予め任意に定めた範囲で、任意に定めた刻み幅で、制御パラメータGを変更し、新たな一巡開ループ周波数応答特性Zoを推定し、グラフを重ねて出力装置9に表示する。これにより、制御パラメータGの違いによる相対的な一巡開ループ周波数応答特性Zoの違いが視覚的に明確になる。
なお、多重ループを構成するなど制御パラメータGが複数ある場合には、制御パラメータのバランスを保つゲインバランス式11にしたがって、制御パラメータGを変更すれば良い。
一巡開ループ周波数応答特性の変化に対する制御パラメータの感度解析であるステップST03bの場合は、まず、目標とする一巡開ループ周波数応答特性Zo’を入力装置8より入力する。
現状の推定した一巡開ループ周波数応答特性Zoを目標とする一巡開ループ周波数応答特性Zo’に近づけるため、式(8)によるその差異ΔZoは
ΔZo=Zo−Zo’ 式(8)
と、前記式(1)からなる現状の推定した一巡開ループ周波数応答特性Zoの制御パラメータGの偏微分と、制御パラメータの変化量ΔGは、式(9)の関係となる
式(9)を詳しく書けば、
となる。ここで、制御パラメータGは複数の要素g,g,・・・・gを持つこととして表現している。
これより、例えばガウス・ニュートン法によって、制御パラメータの変化量ΔGを導けば感度解析ができる。
また、目標とする一巡開ループ周波数応答特性Zo’と現状の一巡開ループ周波数応答特性Zoの差異に重みWを付けて、制御パラメータの変化量ΔGを導いても良い。
なお、一巡開ループ周波数応答特性Zoの推定時に、ステップST02bを経由した場合には、式(1)中の開ループ周波数応答特性Hが数値モデルとなるので、これらを制御パラメータに含めて変化量ΔGを求めても良い。このような利用については、第3実施例にて別途説明する。
ただし、式(9)もしくは式(10)から制御パラメータの変化量ΔGを導いた場合、変化量ΔGが目標とする一巡開ループ周波数応答特性Zo’に近づかない場合がある。つまり、一巡開ループ周波数応答特性Zo’に対する制御パラメータ変更の感度が高いが、ΔZoが増大するような変更量ΔGを算出する場合がある。
この場合、反復計算により、制御パラメータ感度解析結果を収束させる。式(12)のように制御パラメータを逐次更新し、収束した変更量ΔGを導出する。
=Gn−1+ΔG 式(12)
また、以前の値よりΔZoが増大する場合には、式(13)のように制御パラメータを逐次更新し、ΔZoが減少するようにする。
=Gn−1+e・ΔG 式(13)
ここで、0<e<1
以上のように、制御パラメータ変更後の一巡開ループ周波数応答特性を予測できる。
こうして得られた制御パラメータの変化量ΔGは表示装置により視覚的に確認できる。
以上のように、ステップST03aによる制御パラメータの変化に対する周波数応答特性の感度解析もしくはステップST03bによる周波数応答特性の変化に対する制御パラメータの感度解析が実施され、一巡開ループ周波数応答特性すなわち動作性能を示す指針に対する制御パラメータの関係を把握できた。
ステップST04にて、実際の電動機制御装置が目標とする性能を引き出すよう、制御器の制御パラメータを設定し、確認する。
図1、図2に示すスイッチ14a,14bにより、指令器の信号が制御器3に入り検出手段2の応答をフィードバックするように閉ループとし、実際に電動機を動作させて動作性能を確認する。
ステップST02bにて開ループ周波数応答特性Hの数値モデルを作成していれば、ステップST04bの実機検証の前に、ステップST04aにて数値演算により動作シミュレーションにて事前検討しても良い。
図10は、動作シミュレーションの構成ブロック図である。
図10は、指令器モデル24と制御器モデル23と電動機および負荷機械モデル21、25を有し、フィードバックループを構成しており、指令器モデル24が出力する指令信号を制御器モデル23に入力し、制御器モデル23からの出力を電動機および負荷機械モデル21、25に入力し、電動機および負荷機械モデル21、25からの出力を、前記指令信号から差し引くように制御器モデル23に入力するようにした、いわゆる電動機制御装置モデルを示している。なお、機械の動作量を検出する検出手段モデルは図示していない。上記の電動機制御装置モデルは、実機の電動機制御装置を模した構成となっているので、ステップST02bにて開ループ周波数応答特性の数値モデルを作成していれば、この数値モデルを電動機および負荷機械モデルとすれば、動作シミュレーションを実施できる。
これは、図2のブロック図と同じ構成である。
実機検証ST04もしくは動作シミュレーションST04bでは、ステップST03bにて推定した複数の一巡開ループ周波数応答特性を参考に、制御器の制御パラメータを任意に定めても良いし、ステップST03bによって得た目標とする一巡開ループ周波数応答特性Zo’に近づく変化量を、制御器の制御パラメータに反映させてもよい。
なお、操作者の煩雑な操作が必要とならぬように、ステップST03の出力値が実機検証ST04bもしくは動作シミュレーションST04で用いる設定値に自動的に反映させても良い。
また、ステップST04の実機検証の結果も表示装置である出力装置9により、検出手段2の応答などが視覚的に確認できる。
実機検証ST04が完了すれば、制御系の安定度を定量的に確認するために、ST05にて一巡開ループ周波数応答特性を計測し、ゲイン余裕・位相余裕を把握することができる。
図11は、一巡開ループ周波数応答特性の計測を説明する簡略化したブロック図である。
図11は、図2、図4、図9から必要な部分を抜粋している。ここで、Cは図4と同様指令信号、Rは応答信号、Hは開ループ周波数応答特性、Gは制御器モデルである。bは制御器モデルのフィードバック系に施される補償であり、単位換算等を含む。また、Dは外乱入力、Tはトルクである。図11は図9の動作シミュレーションの構成と等価である。
一巡開ループ周波数応答特性を求めるには、図1に示した閉ループ外乱駆動力応答周波数特性計測手段37により、閉ループ外乱駆動力応答周波数特性を計測し、一巡開ループ周波数応答特性演算手段38により、閉ループ外乱駆動力応答周波数特性から一巡開ループ周波数応答特性を算出する。
閉ループ外乱駆動力応答周波数特性Zcは、電動機制御装置を閉ループにして図11の外乱入力DとトルクTを計測すれば、式(14)のように求められる。
また、一巡開ループ周波数応答特性Zoと閉ループ外乱駆動力応答周波数特性Zcは式(15)のような関係がある。
つまり、一巡開ループ周波数応答特性Zoは式(16)となる。
図1、図2を使って一巡開ループ周波数応答特性の計測を説明する。
電動機制御装置は閉ループにするので、図2のスイッチ14cを閉じ、閉ループ化する。
スイッチ14aは指令器4の指令信号Cを外乱Dとして与えるため、スイッチ14b側にする。スイッチ14bは、制御器3のトルクTと外乱Dを加算器16bに与えるように作用し、電動機1および機械5に駆動力を与える。電動機1もしくは機械5の応答を検出手段2が検出して、スイッチ14aを介して加算器16aから制御器3にフィードバックする。
閉ループ外乱駆動力応答周波数特性計測手段37は、前記式(14)を用いて、閉ループ外乱駆動力応答周波数特性を計測する。一巡開ループ周波数応答特性演算手段38は、閉ループ外乱駆動力応答周波数特性Zcを用いて、前記式(15)に従い、前記式(16)で示される一巡開ループ周波数応答特性Zoを算出する。
一巡開ループ周波数応答特性Zoを出力装置9にグラフ化しボード線図やナイキスト線図で示せば、ゲイン余裕・位相余裕が判断できるので、制御系の安定を判定できる。
また、記憶装置10に、前記開ループ周波数応答特性、前記開ループ周波数応答特性の数値モデル、推定した前記一巡開ループ周波数応答特性、制御パラメータを変化させた場合の前記一巡開ループ周波数応答特性、前記制御器モデルの前記制御パラメータ、計測した前記一巡開ループ周波数応答特性、前記制御器の前記制御パラメータ、目標に近づくよう推定した前記制御パラメータの変化量、もしくは前記電動機制御装置の構成諸元などを記憶できるので、一巡開ループ周波数応答特性の推定や電動機制御装置の制御パラメータ感度解析を日時や場所を変えて実施できる。
さらに、制御器モデルの制御則のデータベース15aを備えているので、現状の制御器の制御則以外を適用した場合の一巡開ループ周波数応答特性を推定でき、その場合の周波数応答特性の変化に対する制御パラメータの感度解析もしくは制御パラメータの変化に対する周波数応答特性の感度解析が実施できる。
前記制御器が持つ制御則のデータベース15bから入力装置8により制御則を変更しても良い。
このように、本実施例に係る電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置は、開ループ周波数応答特性計測手段6と、演算手段7と、ゲインバランス式11と、感度解析装置12と、制御則データベース15などを備えた制御パラメータ感度解析機能を有しているため、一巡開ループ周波数応答特性を推定し、周波数応答特性の変化に対する制御パラメータの感度解析もしくは制御パラメータの変化に対する周波数応答特性の感度解析し、一巡開ループ周波数応答特性、すなわち動作性能を示す指針に対する制御パラメータの関係を把握することができ、また、一巡開ループ周波数応答特性により制御系の安定度を判定できるので、制御パラメータを機械に最適になるように調整し、動作性能を向上することができる。
第2実施例にて、電動機を並進型リニアモータとした事例を説明する。
図12は本発明の第2実施例の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置の構成を示す図である。
ブロック図は第1実施例の図2と同様になる。図において、1は電動機、2は検出手段、3は制御器、4は指令器、5は機械、6は開ループ周波数応答特性計測手段、7は演算手段、8は入力装置、9は出力装置、10は記憶装置、11はゲインバランス式、12は感度解析装置、15は制御則データベース、16は加算器、17は動作シミュレータ、23は制御器モデル、37は閉ループ外乱駆動力応答周波数特性計測手段、38は一巡開ループ周波数応答特性演算手段となっている。また電動機1は、並進型リニアモータであり、検出手段2は、並進型リニアモータの可動子および機械5の負荷の動作量を検出するリニアエンコーダとなっており、第1実施例とは異なる。
第2実施例が従来技術と異なる点は、第1実施例と同様に、開ループ周波数応答特性計測手段6と、演算手段7と、ゲインバランス式11と、感度解析装置12と、制御則データベース15と、動作シミュレータ17と、制御器モデル23と、閉ループ外乱駆動力応答周波数特性計測手段37と、一巡開ループ周波数応答特性演算手段38を備えた部分である。
第2実施例は、電動機1と検出手段2が第1実施例と構成が異なるが、ブロック図は第1実施例の図2と同じである。このため、ステップST01からST05までの動作は、第1実施例と同じである。
このように、第1実施例のような構成をしているので、第1実施例と同じ効果を得ることができる。電動機1が回転型モータであっても、並進型リニアモータであっても同様の効果を得ることができる。
第3実施例にて、電動機を回転型モータとし、負荷側の検出手段を追加したフルクローズド制御の事例を説明する。制御パラメータの感度解析について追加説明し、機械パラメータを制御パラメータに含めて制御パラメータ感度解析を実施する事例を説明する。
図13は本発明の第3実施例の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置の構成を示す図である。
図14は本発明の第3実施例の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置の電動機制御装置部分を示すブロック図である。
図13、図14において、1は電動機、2a,2bは検出手段、3は制御器、4は指令器、5は機械、6は開ループ周波数応答特性計測手段、7は演算手段、8は入力装置、9は出力装置、10は記憶装置、11はゲインバランス式、12は感度解析装置、14はスイッチ、15は制御則データベース、16は加算器、17は動作シミュレータ、23は制御器モデル、35は駆動力検出手段、37は閉ループ外乱駆動力応答周波数特性計測手段、38は一巡開ループ周波数応答特性演算手段となっている。
図13には、電動機制御装置部分のみのブロック図を表示している。
また、電動機1は、回転型モータであり、検出手段2は、回転型モータに付加されたエンコーダ2aと機械5の負荷の動作量を検出するリニアエンコーダ2bとなっており、速度を検出する回転型エンコーダ2aと、位置を検出するリニアエンコーダ2bの両方を備えたフルクローズド制御系となっている。
さらに、制御器3は、位置ループと速度ループの多重ループ系を構成しており、位置ループには、位置ループゲインKp、速度ループには、速度ループゲインKvと積分時定数Tiを有する位置比例‐速度比例・積分(P−PI)制御を構成し、加えてトルクフィルタTfを有し、Kp、Kv、Ti、Tfという4つの制御パラメータGを持つ構成になっている。
このような点が第1および第2実施例とは異なる構成になっている。
本発明が従来技術と異なる点は、第1および第2実施例と同様に、開ループ周波数応答特性計測手段6と、演算手段7と、ゲインバランス式11と、感度解析装置12と、制御則データベース15と、動作シミュレータ17と、制御器モデル23と、駆動力検出手段35と、閉ループ外乱駆動力応答周波数特性計測手段37と、一巡開ループ周波数応答特性演算手段38を備えた部分である。
本実施例においても、ステップST01からST04までの動作は、第1実施例と基本的には同じである。
検出手段2a,2bと多重ループ系の構成による第1、第2実施例と異なる点を中心に説明する。
ステップST01の開ループ周波数応答特性の計測では、トルクからモータ速度・検出手段2aまでの機械特性となる開ループ周波数応答特性Hと、トルクから機械負荷位置・検出手段2bまでの機械特性となる開ループ周波数応答特性Hという異なる2種類の開ループ周波数応答特性が存在している。
よって、第1および第2実施例と同様に開ループ周波数応答特性Hを計測し、2種類の開ループ周波数応答特性HとHを得る。
ステップST02では第1および第2実施例と同様に一巡開ループ周波数応答特性Zoを推定するが、ST02aもしくはST02b経由の結果により、2種類の一巡開ループ周波数応答特性Zoを推定する。
前記式(1)に対応する制御パラメータは、Kp、Kv、Ti、Tfから成る位置比例・速度比例積分(P−PI)制御を構成しているので、開ループ周波数応答特性Hと、開ループ周波数応答特性Hを用いて示すと、一巡開ループ周波数応答特性Zoは式(17)のようになる。
ここで、開ループ周波数応答特性Hと、開ループ周波数応答特性Hは応答の単位系が異なる。
なお、第1実施例で説明したように閉ループ外乱駆動力応答周波数特性Zcと一巡開ループ周波数応答特性Zoは、前記式(15)の関係があるため、閉ループ外乱駆動力応答周波数特性Zcは式(18)のようになる。
このように、第1実施例と同様に、開ループ周波数応答特性(H,H)と制御パラメータG(Kv,Kp,Ti,Tf)によって一巡開ループ周波数応答特性Zoを推定することができる。
また、ステップST02bにて開ループ周波数応答特性H,Hを第1実施例と同様に数値化した上で、一巡開ループ周波数応答特性Zoを推定しても良い。
開ループ周波数応答特性H,Hを前記図8のような2慣性モデルに数値化すると、
側を駆動しJ側の応答を検出した場合は、トルクから機械負荷位置・検出手段2bまでの機械特性となる開ループ周波数応答特性Hは式(19)となる。
側を駆動しJ側の応答を検出した場合は、第1の実施例に示した前記式(3)と同等である。これは、トルクからモータ速度・検出手段2aまでの機械特性となる開ループ周波数応答特性Hに相当する。
以上のようにST02bが完了すれば、第1実施例と同様に一巡開ループ周波数応答特性Zoを推定できる。
なお、第1実施例と同様に、多慣性モデルとして開ループ周波数応答特性を数値化し、一巡開ループ周波数応答特性Zoを推定しても良い。
ステップST03では、第1実施例と同様に、ステップST03aによる制御パラメータの変化に対する周波数応答特性の感度解析もしくはステップST03bによる周波数応答特性の変化に対する制御パラメータの感度解析が実施される。
ここでは、STP02bにて開ループ周波数応答特性を数値化した場合に、その数値モデルの要素を含めて感度解析する例について追加説明する。
第1実施例と同様にステップST03aとステップST03bの双方が実施できる。
ステップST03aによる制御パラメータの変化に対する周波数応答特性の感度解析では、第1実施例と同様に、予め任意に定めた範囲で、任意に定めた刻み幅で、制御パラメータG(Kp、Kv、Ti、Tf)を新たな一巡開ループ周波数応答特性Zoを推定できる。
ステップSTP02bにて開ループ周波数応答特性を数値化していれば制御パラメータGと機械のパラメータを変更し、新たな一巡開ループ周波数応答特性Zoを推定できる。
前記のように開ループ周波数応答特性を2慣性モデルに数値化した場合は、電動機側の負荷慣性モーメントJ、負荷側の負荷慣性モーメントJ、ばね定数k、減衰dを変更して新たな一巡開ループ周波数応答特性Zoを推定できる。
なお、第1実施例で述べたように、2慣性モデルを共振周波数ω、反共振周波数ω、とその減衰比ζ、ζという特性量を変更して新たな一巡開ループ周波数応答特性Zoを推定しても良い。
開ループ周波数応答特性を多慣性系に近似した場合は、各々の共振周波数ω、減衰比ζと、振幅および位相A、総負荷慣性モーメントJ,もしくは余剰剛性B、を変更しても良いし、多慣性系を比例粘性減衰系ではなく一般粘性減衰系とすれば、各々の共振周波数ω、減衰比ζと、振幅および位相UおよびV、総負荷慣性モーメントJ,もしくは余剰剛性B、を変更しても良い
ステップST03bによる周波数応答特性の変化に対する制御パラメータの感度解析では、第1実施例と同様に、目標とする一巡開ループ周波数応答特性Zo’を入力し、目標とする一巡開ループ周波数応答特性Zo’に近づける制御パラメータGの変化量を求めるが、制御パラメータGの中に機械パラメータを含めて感度解析できる。
機械パラメータは、開ループ周波数応答特性をSTO2bにて数値モデル化していれば得られている。
まず、制御パラメータG(Kp、Kv、Ti、Tf)のみの感度解析を示すと、式(20)のようになる。
こうした感度解析を一巡開ループ周波数応答特性Zoに対して実施すればよい。
開ループ周波数応答特性を2慣性モデルとすれば、負荷慣性モーメントJ、負荷側の負荷慣性モーメントJ、ばね定数k、減衰d、あるいは、共振周波数ω、反共振周波数ω、とその減衰比ζ、ζ、多慣性モデルであれば、各々の共振周波数ω、減衰比ζと、振幅および位相A、総負荷慣性モーメントJ,もしくは余剰剛性B、としても良いし、多慣性系を比例粘性減衰系ではなく一般粘性減衰系とすれば、各々の共振周波数ω、減衰比ζと、振幅および位相UおよびV、総負荷慣性モーメントJ,もしくは余剰剛性B、を制御パラメータG(Kp、Kv、Ti、Tf)に含めて感度解析できる。
開ループ周波数応答特性を2慣性モデルとすれば、式(21)を元に感度解析できる。
なお、2慣性モデルを前記(4)式のように数値化していれば、式(22)を元に感度解析できる。
開ループ周波数応答特性を多慣性系に近似し、比例粘性減衰系とすれば、式(23)を元に感度解析できる。
このように、ステップST03では、第1実施例と同様に、感度解析を実施して、適切な制御パラメータを抽出できる。また、開ループ周波数応答特性Hを数値化していれば、機械パラメータを含めて感度解析でき、目標とする動作性能にするための機械側の改良点がわかる。
ステップST04では、第1実施例と同様に、実機動作の確認や動作シミュレータの活用が可能である。
なお、本事例では、制御器の制御パラメータをフィードバック系のKp、Kv、Ti、Tf4つとしたが、フィードフォワード系のパラメータを構成しても良いし、ノッチフィルタなどを加えて構成しても良い。
なお、本事例では、速度を検出する検出手段と位置(変位)を検出する検出手段を用いたが、加速度を検出する検出手段を用いても良い。
第4実施例にて、ステップST01bの開ループ周波数応答特性の計測について追加説明する。
図15は本発明の第4の実施例の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置の電動機制御装置部分を示すブロック図である。
1は電動機、2a,2bは検出手段、3は制御器、4は指令器、5は機械、14a、14b、14cはスイッチ、16a,16b、16c、16dは加算器、35は駆動力検出手段、となっている。
さらに、制御器3は、位置ループと速度ループの多重ループ系を構成しており、位置ループには、位置ループゲインKp、速度ループには、速度ループゲインKvと積分時定数Tiを有する位置比例‐速度比例・積分(P−PI)制御を構成し、加えてトルクフィルタTfを有し、Kp、Kv、Ti、Tfという4つの制御パラメータGを持つ構成になっている。
その他の構成は、第1実施例、第2実施例,第3実施例と同様であり、図1、図2、図12、図13のように、出力装置9、記憶装置10、ゲインバランス式11、感度解析装置12、制御則データベース15、動作シミュレータ17、制御器モデル23、閉ループ外乱駆動力応答周波数特性計測手段37、一巡開ループ周波数応答特性演算手段38等を備えているとする。
第1および第2実施例とは異なり、多重ループ系の構成を示しており、第3実施例はフルクローズド制御系であったが、図15はセミクローズド制御系に成っている点が異なる。
本発明が従来技術と異なる点は、第1実施例,第2実施例、第3実施例と同様であるが、電動機制御装置部分のみしか図15には示していない。
図中は、指令器4の指令信号Cをスイッチ14aにより、位置ループに加えられるルートと、電動機1の直前に加えられるルートを持っている。
ステップST01の開ループ周波数応答特性の計測において、ST01bでは閉ループ状態で、開ループ周波数応答特性と等価な周波数応答特性を得ることが可能である。
スイッチ14cをONし閉ループ状態とし、検出手段2の応答は加算器16aで(−)入力される。制御器3には入力がなく、“0”の入力を保つように制御器3が働きながら、スイッチ14aにより指令器4の指令信号Cを電動機1の直前の加算器16bに入力され、開ループ周波数応答特性計測手段6は、指令信号Cと応答rと、一巡したトルク(リニアモータの場合は推力)Tを受け取り、開ループ周波数応答特性を得る。
開ループ周波数応答特性と等価な周波数応答特性Hは式(24)により得られる。
このように指令信号Cと一巡したトルクTの和の周波数分析結果と、応答rの周波数分析結果から周波数応答特性Hを得る。
ステップST01bはST01aと同じ周波数応答特性Hを得られるので、ステップST02、ST03,ST04、STOP5は、第1実施例から3と同様に実施できる。
図15の構成では、STOP5で計測する一巡開ループ周波数応答特性は以下のようになる。
まず、第1実施例で説明したように閉ループ外乱駆動力応答周波数特性は、式(25)になる。
前記式(15)の関係から、一巡開ループ周波数応答特性Zoは式(26)になる。
以上のように、ステップST01は、閉ループ状態でも開ループ周波数応答特性の計測ができる。さらにセミクローズドループ系の一巡開ループ周波数応答特性Zoについて示した。
本発明のうち、数値演算により求めた伝達関数数値モデルを用いた一巡開ループ周波数応答特性の算出と、その他の周波数特性について説明する。つまり、前記図3のステップST01cについて説明する。
数値演算により求めた伝達関数数値モデルを用いた一巡開ループ周波数応答特性を算出すれば、開ループ周波数応答特性は制御対象の機械特性であるため、計測した開ループ周波数応答特性で無くとも、数値モデル化した特性が与えられれば、第1実施例と同様に一巡開ループ周波数応答特性を推定できる。
この場合、機械モデルを持つので、第3実施例で説明したように制御パラメータと機械パラメータを含めて感度解析できる。
また、動作シミュレータの活用が可能であるという特徴がある。
図16は、本発明の第5の実施例である有限要素法の結果図である。
前記電動機制御装置により駆動される電動機が機械に組み込まれており、電動機は検出手段の応答をフィードバックして制御される。この機械の特性を有限要素法により算出する。計算機の中に寸法、機械の物性値を入れて機械モデルとして組み込み、境界条件など諸々の条件を実機に合わせて定義して解けば、機械の固有振動数や振動モードが得られる。固有振動数や振動モードが得られれば、機械モデルの数値化ができるので、電動機の場所と検出手段の場所の間の伝達関数を出力すれば、計測した開ループ周波数応答特性に対応する機械特性の伝達関数数値モデルを把握できる。
図16は、本発明の第5の実施例である伝達関数数値モデル図である。図17は、伝達関数数値モデルをボード線図で示したものである。
伝達関数数値モデルは、有限要素法の結果で出力されるパラメータを、例えば、前記式(6)に入力すれば得られる。
この伝達関数数値モデルを例えば図1に示した前記電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置の前記演算装置に入力すれば、前記制御モデルを利用して、一巡開ループ周波数応答特性を推定できる。
本発明が従来技術と異なる点は、機械特性である伝達関数数値モデルを実機では無く、有限要素法による数値演算により算出している点である。このことは第1実施例〜第4実施例と異なる部分も同様である。
なお、対象となる機械は、実機が無い図面レベルでも良いし、すでに実機が存在する場合でも良い。得られた伝達関数数値モデルを前記開ループ周波数応答特性とみなし、第1実施例,〜第3実施例と同様に一巡開ループ周波数応答特性を推定できる。
以上のように、伝達関数数値モデルから一巡開ループ周波数応答特性を推定できるので、制御パラメータを、実機が無くても推定でき、しいては機械の性能を予測できることになる。また、前記機械パラメータを含めた制御の安定性の感度解析を実施できるので、機械を含めて改良を検討でき、機械系と制御系をあわせて性能向上のための対策を実施できる。
図3のフローチャートは、電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置において、電動機制御装置の制御パラメータを設定する処理手順を示すフローチャートでもある。この図を用いて本発明の方法を順を追って説明する。
はじめにステップST01で制御対象(機械特性)の把握をする。次にステップST02で一巡開ループ周波数応答特性の推定する。さらに、ステップST03で制御パラメータと一巡開ループ周波数応答特性の関係の感度解析を実施する。また、ステップST04では、電動機制御装置の実機動作を確認する。
最後にステップST05では、一巡開ループ周波数応答特性を計測して制御系安定度を確認する。
このように、制御対象(機械特性)の把握し、機械系の影響度を考慮にいれて制御パラメータ変更による結果の傾向が事前に判るため制御パラメータを選定しやすくなる。さらに、最後に一巡開ループ周波数応答特性を計測するので、ゲイン余裕・位相余裕を観察でき、制御パラメータの適正を確認できるので、最適な電動機制御装置の制御パラメータの設定を行うことができる。
開ループ周波数応答特性を計測後、数値演算により一巡開ループ周波数応答特性を推定することによって、周波数応答特性を計測する際に生じる機械への負荷を最小限に留め、一巡開ループ周波数応答特性を確認しながら制御器の制御パラメータを調整するという用途にも適用できる。
本発明の第1実施例を示す電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置の全体構成図 第1実施例における電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置の制御ブロック図 第1実施例における電動機制御装置の制御パラメータ設定方法の手順を示すフローチャート図 開ループ周波数応答特性Hと制御器モデルGと指令信号Cと応答信号Rの関係を示す図 一巡開ループ周波数応答特性を示す図 本発明の実施例の2慣性系に近似できる開ループ周波数応答特性の計測結果および数値モデルの1例を示すグラフ 本発明の実施例の多慣性系に近似できる開ループ周波数応答特性の計測結果および数値モデルの1例を示すグラフ 本発明の実施例の2慣性系のばね・マス・モデル図 本発明の実施例の多慣性系のばね・マス・モデル図 本発明の実施例の動作シミュレーションの構成ブロック図 本発明の実施例の一巡開ループ周波数応答特性を計測する方法を説明する簡略化したブロック図 本発明の第2実施例の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置の構成を示す図 本発明の第3実施例の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置の構成を示す図 本発明の第3実施例の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置の電動機制御装置部分を示すブロック図 本発明の第4の実施例の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置の電動機制御装置部分を示すブロック図 本発明の第5の実施例である有限要素法の結果図 本発明の第5の実施例である伝達関数数値モデル図 第1従来技術の半導体製造装置におけるアクティブ除振装置に適用したシステム同定装置および方法を示したブロック図、 第1従来技術におけるアクティブ除振装置とそれに搭載されたXYステージの構造を示す図 第2従来技術における位置決め制御方法で行われる伝達関数を繰り返し修正しながら制御を行う方法を説明した模式図 第2従来技術における位置決め制御方法を適用したNCタレットパンチプレス及びその制御ブロック図 第2従来技術における位置決め制御方法を適用したNCタレットパンチプレス及び他の制御ブロック図
符号の説明
1 電動機
2 2a,2b 検出手段
3 制御器
4 指令器
5 機械
6 開ループ周波数応答特性計測手段
7 演算手段
8 入力装置
9 出力装置
10 記憶装置
11 ゲインバランス式
12 感度解析装置
13 指令器制御器
14、14a、14b スイッチ
15、15a、15b 制御則データベース
16 加算器
17 動作シミュレータ
21 電動機モデル
22 検出手段モデル(不図示)
23 制御器モデル
24 指令器モデル
25 機械モデル
31 位置ループゲイン
32 速度ループゲイン
33 積分時定数
34 トルク(推力)フィルタ
35 駆動力検出手段
36 閉ループ外乱周波数応答特性計測手段
37 閉ループ外乱駆動力応答周波数特性計測手段
38 一巡開ループ周波数応答特性演算手段

Claims (23)

  1. 機械に取り付けられた電動機と、
    前記電動機または前記機械からなる被検出体の動作量を検出する検出手段と、
    指令信号を発生する指令器と、
    指令信号を受けて前記電動機を駆動する制御器とからなる電動機制御装置において、
    前記制御器の特性を含まない開ループ周波数応答特性を計測する開ループ周波数応答特性計測手段と、
    前記電動機制御装置の制御器の制御器モデルと、
    計測した前記開ループ周波数応答特性と前記制御器モデルから一巡開ループ周波数応答特性を算出する演算手段と、
    前記制御器の制御パラメータと前記一巡開ループ周波数応答特性の変化の関係を感度解析する感度解析装置とを備えたことを特徴とする電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置。
  2. 機械に取り付けられた電動機と、
    前記電動機または前記機械からなる被検出体の動作量を検出する検出手段と、
    指令信号を発生する指令器と、
    指令信号を受けて前記電動機を駆動する制御器とからなる電動機制御装置において、
    予め前記機械の質量や剛性から数値演算により算出した機械モデルを用いて、前記電動機の位置と前記機械に取り付けた検出手段の位置との間における伝達関数を求めることにより得られる機械特性の伝達関数数値モデルと、
    前記電動機制御装置の制御器の制御器モデルと、
    前記伝達関数数値モデルと前記制御器モデルから一巡開ループ周波数応答特性を算出する演算手段と、
    前記制御器の制御パラメータと前記一巡開ループ周波数応答特性の変化の関係を感度解析する感度解析装置とを備えたことを特徴とする電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置。
  3. 前記感度解析装置は、前記一巡開ループ周波数応答特性と目標とする一巡開ループ周波数応答特性の差異と、前記一巡開ループ周波数応答特性の数式モデルの前記制御パラメータの偏微分より、目標とする一巡開ループ周波数応答特性に近づく前記制御パラメータの変化量を推定することを特徴とする請求項1または2に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置。
  4. 前記感度解析装置は、予め任意に定められた範囲および刻み幅で、前記制御パラメータを変化させた場合の一巡開ループ周波数応答特性を算出し、前記制御パラメータの変化による前記一巡開ループ周波数応答特性の変化を推定することを特徴とする請求項1または2に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置。
  5. 前記検出手段は、前記電動機または前記機械の位置、速度、加速度の何れかを検出してその動作量とすることを特徴とする請求項1に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置。
  6. 前記制御器は、複数の前記制御パラメータを備えることを特徴とする請求項1または2に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置。
  7. 前記制御器は、少なくとも1つの閉ループを備え、単位系にあわせて前記制御指令とそれぞれの成分の前記動作量を一致するように前記電動機を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置。
  8. 前記演算手段は、計測した前記開ループ周波数応答特性を数値モデル化する数値モデル化手段を備え、前記開ループ周波数応答特性を数値モデル化し、前記電動機制御装置の制御器の前記制御器モデルと開ループ周波数応答特性の数値モデルから一巡開ループ周波数応答特性を算出することを特徴とする請求項1に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置。
  9. 前記数値モデル化手段は、前記開ループ周波数応答特性を、機械共振周波数、減衰、ばね乗数、負荷もしくは負荷慣性モーメントのような機械特性に分類されるパラメータから構成される数値モデルに数値化することを特徴とする請求項8に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置。
  10. 前記電動機の電動機モデルと、前記電動機または前記機械からなる被検出体の動作量を検出する検出手段の検出手段モデルと、指令信号を発生する指令器の指令器モデルと、指令信号を受けて前記電動機を駆動する制御器の前記制御器モデルを備えた電動機制御装置の電動機制御装置モデルを有し、制御器の制御パラメータと等価な制御器モデルの制御パラメータと前記数値モデル化手段により数値化した前記開ループ周波数応答特性の数値モデルを用いて、指令入力に対する応答を時系列データとして出力する電動機制御装置の動作シミュレータを備えることを特徴とする請求項2、8、9の何れか1項に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置。
  11. 前記制御器が複数の前記制御パラメータを有する場合に、前記感度解析装置は、制御特性の応答性が変化しつつもバランスを保つゲインバランス式を備えることを特徴とする請求項7に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置。
  12. 前記感度解析装置は、前記制御パラメータに機械パラメータを含め、目標とする一巡開ループ周波数応答特性と推定した前記一巡開ループ周波数応答との差異と、推定した前記一巡開ループ周波数応答特性の数式モデルの前記制御パラメータの偏微分より、目標とする一巡開ループ周波数応答特性に近づく前記機械パラメータを含めた前記制御パラメータの変化量を推定することを特徴とする請求項1または2に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置。
  13. 前記制御器は、前記検出手段の信号を(−)端子に入力する減算器と、その減算器の信号を受けて働き制御指令を出力するような、少なくとも1つの閉ループを備え、単位系にあわせて前記制御指令とそれぞれの成分の前記動作量を一致するように前記電動機を制御し、加算器が少なくとも1つの閉ループの中に設けられ、前記加算器に前記指令発生装置の信号を入力することで、前記開ループ周波数応答特性計測手段が、前記開ループ周波数応答特性と等価な周波数特性を得ることを特徴とする請求項1または7に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置。
  14. 前記制御器は、少なくとも1つ以上の閉ループと、少なくとも1つ以上の閉ループを開閉するスイッチを備えることを特徴とする請求項1、2、7の何れか1項に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置。
  15. 前記検出手段の信号を(−)端子に入力する減算器と、その減算器の信号を受けて働き制御指令を出力するような、少なくとも1つの閉ループを備え、単位系にあわせて前記制御指令とそれぞれの成分の前記動作量を一致するように前記電動機を制御し、加算器が少なくとも1つの閉ループの中に設けられ、前記加算器に前記指令発生装置の信号を入力することで、前記開ループ周波数応答特性と等価な周波数特性を得る前記開ループ周波数応答特性計測手段と、
    少なくとも1つの閉ループの中に設けられた前記加算器に加えた前記指令発生装置の信号と前記検出手段の信号応答から得られる閉ループ外乱応答周波数特性を得る閉ループ外乱周波数応答特性計測手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置。
  16. 前記検出手段の信号を(−)端子に入力する減算器と、その減算器の信号を受けて働き制御指令を出力するような、少なくとも1つの閉ループを備え、単位系にあわせて前記制御指令とそれぞれの成分の前記動作量を一致するように前記電動機を制御し、加算器が少なくとも1つの閉ループの中に設けられ、前記加算器に前記指令発生装置の信号を入力することで、前記開ループ周波数応答特性と等価な周波数特性を得る前記開ループ周波数応答特性計測手段と、
    前記制御器から出力され少なくとも1つの閉ループの中に設けられた前記加算器の手前のトルクもしくは推力となる駆動力を検出する駆動力検出手段と、
    少なくとも1つの閉ループの中に設けられた前記加算器に加えた前記指令発生装置の信号と前記駆動力検出手段が検出した信号応答から得られる閉ループ外乱駆動力応答周波数特性を得る閉ループ外乱駆動力応答周波数特性計測手段と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置。
  17. 前記閉ループ外乱駆動力応答周波数特性計測手段から得た前記閉ループ外乱駆動力応答周波数特性から、一巡開ループ周波数応答特性を算出する一巡開ループ周波数応答特性演算手段を備えることを特徴とする請求項16に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置。
  18. 入力手段と、表示装置と、記憶装置とのいずれかを少なくとも1つ以上を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置。
  19. 前記制御器もしくは前記制御器モデルは各種制御則を揃えた制御則データベースを備えたことを特徴とする請求項1、2、7の何れか1項に記載の電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置。
  20. 機械に取り付けられた電動機と、
    前記電動機または前記機械からなる被検出体の動作量を検出する検出手段と、
    指令信号を発生する指令器と、
    指令信号を受けて前記電動機を駆動する制御器とからなる電動機制御装置の制御パラメータの設定方法において、
    前記制御器の特性を含まない開ループ周波数応答特性を取得し、
    前記開ループ周波数応答特性と前記制御器の制御器モデルから一巡開ループ周波数応答特性を演算処理し、
    前記制御器の制御パラメータと前記一巡開ループ周波数応答特性の変化の関係を感度解析する感度解析処理し、
    前記制御器の制御パラメータを決定するという手順で処理することを特徴とする電動機制御装置の制御パラメータ設定方法。
  21. 機械に取り付けられた電動機と、
    前記電動機または前記機械からなる被検出体の動作量を検出する検出手段と、
    指令信号を発生する指令器と、
    指令信号を受けて前記電動機を駆動する制御器とからなる電動機制御装置の制御パラメータの設定方法において、
    前記制御器の特性を含まない開ループ周波数応答特性を取得する処理し、
    前記開ループ周波数応答特性と前記制御器の制御器モデルから一巡開ループ周波数応答特性を算出する処理し、
    前記制御器の制御パラメータと前記一巡開ループ周波数応答特性の変化の関係を感度解析する感度解析処理し、
    閉ループを構成する電動機制御装置に設けられた前記加算器に加えた前記指令発生装置の信号と前記駆動力検出手段が検出した信号応答から得られる閉ループ外乱駆動力応答周波数特性を計測して一巡開ループ周波数応答特性を算出して、前記制御器の制御パラメータの安定度を確認するという手順で処理することを特徴とする電動機制御装置の制御パラメータ設定方法。
  22. 前記開ループ周波数応答特性を取得する処理では、前記電動機制御装置を開ループ化して前記制御器の特性を含まない開ループ周波数応答特性を計測する、もしくは、数値演算して開ループ周波数応答特性と等価な前記機械の電動機が駆動する駆動部と前記機械の前記検出手段が付く動作量検出部の間の機械特性の伝達関数数値モデルを算出する、もしくは、前記電動機制御装置を閉ループ化して閉ループに設けられた加算器に前記指令発生装置の信号を入力することで、前記開ループ周波数応答特性計測手段が、前記開ループ周波数応答特性と等価な周波数特性を得ることを特徴とする請求項20または21に記載の電動機制御装置の制御パラメータ設定方法。
  23. 前記感度解析処理では、目標とする一巡開ループ周波数応答特性と前記一巡開ループ周波数応答との差異と前記一巡開ループ周波数応答特性の数式モデルの前記制御パラメータの偏微分より目標とする一巡開ループ周波数応答特性に近づく前記制御パラメータの変化量を推定する、あるいは、予め任意に定められた範囲および刻み幅で、前記制御パラメータを変化させた場合の一巡開ループ周波数応答特性を算出し前記制御パラメータの変化による前記一巡開ループ周波数応答特性の変化を推定することを特徴とする請求項20または21に記載の電動機制御装置の制御パラメータ設定方法。
JP2005039077A 2005-02-16 2005-02-16 電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置および電動機制御装置の制御パラメータ設定方法 Expired - Fee Related JP4396541B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005039077A JP4396541B2 (ja) 2005-02-16 2005-02-16 電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置および電動機制御装置の制御パラメータ設定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005039077A JP4396541B2 (ja) 2005-02-16 2005-02-16 電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置および電動機制御装置の制御パラメータ設定方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2006227793A true JP2006227793A (ja) 2006-08-31
JP2006227793A5 JP2006227793A5 (ja) 2007-04-19
JP4396541B2 JP4396541B2 (ja) 2010-01-13

Family

ID=36989146

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005039077A Expired - Fee Related JP4396541B2 (ja) 2005-02-16 2005-02-16 電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置および電動機制御装置の制御パラメータ設定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4396541B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008065836A1 (fr) * 2006-11-28 2008-06-05 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki Contrôleur de moteur et procédé permettant d'ajuster un filtre de sortie et dispositif permettant d'ajuster un filtre de sortie
JP2016111897A (ja) * 2014-12-10 2016-06-20 ファナック株式会社 実験モード解析を用いたフィルタ自動調整機能を有するサーボ制御装置
JP2016226200A (ja) * 2015-06-02 2016-12-28 株式会社安川電機 モータ制御装置、モータ制御方法、及びモータ制御プログラム
JP2018112857A (ja) * 2017-01-11 2018-07-19 横河電機株式会社 データ処理装置及びデータ処理方法
WO2018173539A1 (ja) * 2017-03-22 2018-09-27 パナソニックIpマネジメント株式会社 診断システム
US10467323B2 (en) 2015-09-30 2019-11-05 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Parameter update method, parameter update apparatus, and non-transitory recording medium storing program for parameter update
JP2020004038A (ja) * 2018-06-27 2020-01-09 ブラザー工業株式会社 算出方法、情報処理装置、及びコンピュータプログラム
US10564032B2 (en) 2014-09-10 2020-02-18 Mitsubishi Electric Corporation Vibration mode determining apparatus
JP2020149623A (ja) * 2019-03-15 2020-09-17 オムロン株式会社 パラメータ設定支援装置、パラメータ設定支援方法及びパラメータ設定支援プログラム
CN116361944A (zh) * 2023-03-09 2023-06-30 之江实验室 异步电机公差敏感度的分析方法及其装置及计算机可读存储介质

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104007700B (zh) * 2014-05-29 2016-09-14 北京工业大学 一种基于全局敏感度分析的三轴数控机床的关键性几何误差辨识方法

Cited By (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7902786B2 (en) 2006-11-28 2011-03-08 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki Motor controller
WO2008065836A1 (fr) * 2006-11-28 2008-06-05 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki Contrôleur de moteur et procédé permettant d'ajuster un filtre de sortie et dispositif permettant d'ajuster un filtre de sortie
US10564032B2 (en) 2014-09-10 2020-02-18 Mitsubishi Electric Corporation Vibration mode determining apparatus
DE112015004133B4 (de) * 2014-09-10 2021-05-12 Mitsubishi Electric Corporation Schwingungsmoden-Bestimmungsvorrichtung
JP2016111897A (ja) * 2014-12-10 2016-06-20 ファナック株式会社 実験モード解析を用いたフィルタ自動調整機能を有するサーボ制御装置
CN105703691A (zh) * 2014-12-10 2016-06-22 发那科株式会社 具有滤波器自动调整功能的伺服控制装置
DE102015015701A1 (de) 2014-12-10 2016-06-23 Fanuc Corporation Servosteuervorrichtung mit automatischer Filtereinstellfunktion auf Basis experimenteller Modalanalyse
US9465381B2 (en) 2014-12-10 2016-10-11 Fanuc Corporation Servo control device having automatic filter adjustment function based on experimental modal analysis
CN105703691B (zh) * 2014-12-10 2018-01-16 发那科株式会社 具有滤波器自动调整功能的伺服控制装置
DE102015015701B4 (de) 2014-12-10 2020-06-10 Fanuc Corporation Servosteuervorrichtung mit automatischer Filtereinstellfunktion auf Basis experimenteller Modalanalyse
JP2016226200A (ja) * 2015-06-02 2016-12-28 株式会社安川電機 モータ制御装置、モータ制御方法、及びモータ制御プログラム
US10467323B2 (en) 2015-09-30 2019-11-05 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Parameter update method, parameter update apparatus, and non-transitory recording medium storing program for parameter update
US10885144B2 (en) 2015-09-30 2021-01-05 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Parameter update method, parameter update apparatus, and non-transitory recording medium storing program for parameter update
JP2018112857A (ja) * 2017-01-11 2018-07-19 横河電機株式会社 データ処理装置及びデータ処理方法
WO2018173539A1 (ja) * 2017-03-22 2018-09-27 パナソニックIpマネジメント株式会社 診断システム
JP2020004038A (ja) * 2018-06-27 2020-01-09 ブラザー工業株式会社 算出方法、情報処理装置、及びコンピュータプログラム
JP7180142B2 (ja) 2018-06-27 2022-11-30 ブラザー工業株式会社 算出方法、情報処理装置、及びコンピュータプログラム
JP2020149623A (ja) * 2019-03-15 2020-09-17 オムロン株式会社 パラメータ設定支援装置、パラメータ設定支援方法及びパラメータ設定支援プログラム
CN113490890A (zh) * 2019-03-15 2021-10-08 欧姆龙株式会社 参数设定辅助装置、参数设定辅助方法以及参数设定辅助程序
WO2020189406A1 (ja) * 2019-03-15 2020-09-24 オムロン株式会社 パラメータ設定支援装置、パラメータ設定支援方法及びパラメータ設定支援プログラム
JP7268419B2 (ja) 2019-03-15 2023-05-08 オムロン株式会社 パラメータ設定支援装置、パラメータ設定支援方法及びパラメータ設定支援プログラム
CN113490890B (zh) * 2019-03-15 2024-05-28 欧姆龙株式会社 参数设定辅助装置、参数设定辅助方法以及存储介质
CN116361944A (zh) * 2023-03-09 2023-06-30 之江实验室 异步电机公差敏感度的分析方法及其装置及计算机可读存储介质
CN116361944B (zh) * 2023-03-09 2024-05-03 之江实验室 异步电机公差敏感度的分析方法及其装置及计算机可读存储介质

Also Published As

Publication number Publication date
JP4396541B2 (ja) 2010-01-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4396541B2 (ja) 電動機制御装置の制御パラメータ感度解析装置および電動機制御装置の制御パラメータ設定方法
JP2006227793A5 (ja)
JP5209810B1 (ja) イナーシャと摩擦係数とばね定数を同時に推定する機能を備える電動機の制御装置
Yao et al. Adaptive robust motion control of single-rod hydraulic actuators: theory and experiments
KR101110892B1 (ko) 면진 제어 시스템
JP5078891B2 (ja) 機械における機械要素の移動案内のための方法および装置
Yao et al. Nonlinear adaptive robust backstepping force control of hydraulic load simulator: Theory and experiments
WO2012057235A1 (ja) 数値制御方法
Dumanli et al. Optimal high-bandwidth control of ball-screw drives with acceleration and jerk feedback
JP5839510B2 (ja) 波動歯車装置を備えたアクチュエータの位置決め制御システム
JP4014162B2 (ja) 工作機械の位置制御装置及び工作機械の位置制御方法
JP3545006B2 (ja) 2自由度制御装置及び電動機のサーボ制御装置
JP2014136260A (ja) 制御装置
JP2005275588A (ja) 電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置
JP2010123018A (ja) サーボ制御装置
JP5211306B2 (ja) 移動体のフィードフォワード制御方法
Li et al. Adaptive robust output‐feedback motion control of hydraulic actuators
JP5441944B2 (ja) モータ制御装置
JP2008233075A (ja) 振動試験装置
WO2020217597A1 (ja) サーボ制御装置
CN111015661B (zh) 一种机器人柔性负载主动振动控制方法和系统
JPH06282305A (ja) コントローラ
JP7120821B2 (ja) 制御装置、制御方法及びプログラム
KR101209779B1 (ko) 로봇의 부하 추정 방법
JP2007060864A (ja) 電動機制御装置およびそのフィルタ設定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070306

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070306

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090714

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090903

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090929

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091012

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121030

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121030

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131030

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141030

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees