JP2005275588A - 電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置 - Google Patents

電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 目標周波数応答特性になるか測定する電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置を提供する。
【解決手段】 開ループ周波数応答特性計測手段と、制御器の制御モデルと、閉ループ周波数応答特性を算出する演算手段と、目標とする閉ループ周波数応答特性に近づく前記制御パラメータの変化量を推定する制御パラメータ感度解析装置とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体製造装置や工作機械などの位置決め装置あるいは産業用ロボットに用いられる電動機制御装置に関するもので、電動機制御装置の制御パラメータ調整を最適に行うために、制御パラメータ調整結果を確認するための電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置に関するものである。
電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置に関する従来の技術には、例えば特許文献1、特許文献2に開示されたものがある。
特許文献1では、短時間に、しかも運動機構に多大の負担をかけることなく運動機構の特性を正確に測定するシステムの同定と、その同定の結果を経時的な特性の変化として制御則に反映し、外乱を排除するための除振装置、さらに同定と除振に基づき安定した露光性能を実現する露光装置、更には、その露光装置を用いて半導体デバイスを製造する方法を提供することを目的とする露光装置及び除振装置、システム同定装置及びその方法が開示されている。
運動機構において、その運動を制御するためのアクチュエータに疑似不規則信号を印加し、この疑似不規則信号の時系列データとともに運動機構の運動状態を計測するセンサの時系列データを収集してデータ記憶手段に記憶させ、該データ記憶手段に記憶させた時系列データに対してフィルタリングを施し、このフィルタリングしたデータを使ってシステム同定を施し、システム同定によって算出した数学モデルを使って運動機構の特性値を導出し、特性値の変化を経時的に捕捉して運動機構の性能維持の適否を自己診断している。
また、特許文献2の位置決め制御方法及びその装置では、公知の手法である逆伝達関数補償法を用いて、繰り返し伝達関数補正による制御方法に伝達関数の補正精度を向上させる改良を加えることにより、制御指令と制御対象の動作間の入出力特性を精度良く求めて制御指令を決定し制御対象に希望する動作を確実に実行させることができることが開示されている。
まず、既知の入力と応答から求めた伝達関数Hを用いて、希望する応答Oから入力1を計算し、目標入力位置データとして位置決め装置に教示する。このとき、得られた応答1が希望する許容値内に誤差が収束していなければ、式(Hi+1(jω)=O(jω)/I(jω))によって周波数領域の応答Oを用いて伝達関数Hを計算する。この伝達関数Hを用いて希望する応答より新たな入力2を算出して目標入力位置データとする。この操作を誤差が収束するまで繰り返し、伝達関数を修正しながら所定の制御結果が得られるまで繰り返すことにより、高精度な位置決めを実現したことが記述されている。つまり、伝達関数を繰り返し修正しながら位置決め制御を行うことにより効率的かつ高精度になるように目標入力位置データを求めるというものである。
図16は、従来技術であるシステム同定装置及びその方法を示す例である半導体製造装置におけるアクティブ除振装置への一適用を示したブロック図である。
図17は従来技術であるアクティブ除振装置とそれに搭載されたXYステージの構造を示す図である。
図17において、201は除振台を含む露光装置本体であり、除振台の制御のためのセンサとアクチュエータが取り付けられている。
ACは振動検出手段の加速度センサ251、POは位置計測手段の位置センサ252、SVは大重量の除振台を含む装置本体を支持するサーボバルブ、PRは空気ばね内の圧力を計測する圧力センサ253、LMは除振台の振動を抑制する電磁モータである。
これらセンサとアクチュエータを表わす記号は、方位と除振台における部位とを示す。
図16において、除振台202の上にはXYステージ203が搭載されており、センサとアクチュエータとを内蔵する能動マウント204−1、204−2、204−3によって支持されている。
AC−X1は、能動マウント204−1内の振動計測手段でありX方向の振動を計測する。加速度センサAC−Z1、−Z2、−Z3、−X1、−Y2、−Y3の出力は運動モード抽出演算手段205に導かれる。除振台202の並進や回転といった運動モードの信号を、すなわち運動モード加速度信号(a,a,a,aθx,aθy,aθz)を求める。
次に、運動モード加速度信号は積分補償器206に導かれて運動モードごとの速度信号へと変換されている。
続いて、各運動モードごとにダンピングを調整するためのゲイン補償器207へと導かれ、その出力信号は運動モード駆動信号(d,d,d,dθx,dθy,dθz)となる。
この信号は運動モード分配演算手段208を通って各能動マウントの各アクチュエータが発生すべき駆動信号(dz1,dz2,dz3,dx1,dy2,dy3)となり、この信号でドライバ209が励起される。
このような振動制御系の構成によって、除振台202の振動特性は運動モードごとにほぼ非干渉に調整することができる。
上述の電磁モータLMに対する振動制御系の各ドライバ209の前段には加算端子が設けられており、そこには多チャンネル・無相関・M系列信号発生器210の出力が、スイッチ211を介して接続されている。
スイッチ211は各能動マウント内の全電磁モータLMへの接続のオンオフを管理する。図示の場合、全電磁モータLMがM系列信号によって加振される。
加振中の除振台202の挙動は、露光装置本体201に装着する振動計測手段AC、位置計測手段PO、圧力計測手段PRを含めて運動状態を計測する他のセンサの出力信号で捉え、M系列信号発生器210の信号とともにデータ記憶部212に収集される。
次に、データ記憶部212に収集された時系列データは、プリフィルタリング部213にてフィルタリング処理される。
続いて、システム同定部214においてフィルタリングされた入出力データに対して同定がなされる。ここでシステム同定とは、入出力データを使って数学モデルを導出することである。
最後に、システム同定部214で取得した数学モデルは特性抽出・診断部215に送られて、ここで更に特性抽出および診断のためのデータ変換が行なわれる。
このように、従来の露光装置及び除振装置、システム同定装置は、閉ループもしくは開ループの制御系を構成するシステムに対して、疑似不規則信号(M系列信号)を印加して装置を構成する各要素の特性を同定し、装置の生産効率、運転効率を犠牲にすることなく、半導体露光装置のような産業機器の自己診断や異常検出を迅速に行うというものである。
図18は、従来技術の第2の例を示す位置決め制御方法で行われる伝達関数を繰り返し修正しながら制御を行う方法を説明した模式図である。
(301)式に示すように伝達関数を繰り返し修正しながら位置決め制御を行い目標入力位置データの設定を行う。
i+1(jω)=O(jω)/I(jω) (301)
式(301)から図18に示すように、既知の入力と応答から求めた伝達関数Hを計算する。この伝達関数Hを用いて、希望する応答Oから式(302)にしたがって入力1を計算し、目標入力位置データとして位置決め装置に教示する。
i(t)=F−1[X(jω)/H(jω)] (302)
ここで、F−1[ ]は[ ]内のフーリエ逆変換を表す。
i(t) ;逆伝達関数補償法で求める目標入力位置データ入力
X(jω);希望する位置決め装置の応答
このとき、得られた応答1が希望する許容値内に誤差が収束していなければ、式(301)によって周波数領域の応答Oを用いて伝達関数Hを計算する。
この伝達関数Hを用いて希望する応答より式(302)によって新たな入力2を算出して目標入力位置データとする。
この操作を誤差が収束するまで繰り返し、伝達関数を修正しながら所定の制御結果が得られるまで繰り返すことにより、位置決めする。
また、検出される実移動量データの精度を判定する判定手段を設け、実移動量データと目標入力位置データとの誤差が限界値以下に収束した場合に、目標入力位置指令データで制御対象を位置決め制御運転する。
一方誤差が一定以下に収束しない第一補正の限界の場合、判定手段による判定に基づき伝達関数を修正しながら行う第1の補正を停止し、時間データによる目標入力位置データ補正を行う第2の補正を行い、その第2の補正後の目標入力位置データを最終目標入力位置データとして制御対象を位置決め制御運転する。
図19は従来の技術の第2の実施例の位置決め制御方法を適用したNCタレットパンチプレス及びその制御ブロック図である。
図19において、301はキャリッジ、302はACサーボモータ、303はボールねじ、304はサーボアンプ、305はNCコントロールユニットである。
図19に示すように制御対象としてのキャリッジ301の駆動系にはACサーボモータ302とボールねじ303により駆動される。
さらにこの位置決め制御は、ACサーボモータ302を用いたディジタルフィードバックされ、ACサーボモータ302はサーボアンプ4を介してNCコントロールユニット305により駆動制御される。
ACサーボモータ302のNCコントロールユニット305における制御プロセスは、
まず、ステップ状の入力位置データをかたちづくるプロファイルデータを入力し、そのプロファイルデータに基づいて目標入力位置指令データを算出し、その目標入力位置指令データにより前記ACサーボモータ302を運転する。またそれと共にその目標入力位置指令データを高速フーリエ変換(FFT)する。
次にレーザ測長機により測定されたキャリッジ301の実移動量をサンプリングして、目標入力位置指令データとの誤差により、精度を判定する。
その判定結果が問題なければ、前記目標入力位置指令データでACサーボモータ302の駆動を続ける。
また、その判定結果が限界値を越えた場合には、前記実移動量データを高速フーリエ変換し、前記目標入力位置指令データのフーリエ変換データと前記実移動量データのフーリエ変換データとから伝達関数を算出する。
次いでその伝達関数と目標入力位置指令データのフーリエ変換データとから再度目標入力位置データを算出し、その再度算出された新目標入力位置データを逆フーリエ変換する。得られた新目標入力位置データにより前記ACサーボモータ302を運転する。
次に再度レーザ測長機で測定したキャリッジ301の実移動量をサンプリングし、目標入力位置データとの誤差により、精度を判定する。
その判定結果が問題なければ、前記新目標入力位置データでACサーボモータ302の駆動を続ける。また、その判定結果が限界値を越えた場合には、前記実移動量データをフーリエ変換し、前記新目標入力位置データのフーリエ変換データと前記実移動量データのフーリエ変換データとから再度伝達関数を算出し、その伝達関数と目標入力位置指令データのフーリエ変換データとから再度別の新目標入力位置データを算出し、その再度算出された新目標入力位置データを逆フーリエ変換する。
それにより得られた新目標入力位置データにより前記ACサーボモータ2を運転する。
したがって以上の図19のブロック図に示されるように従来の例においては伝達関数を算出する目標入力位置データに常に最新の目標入力位置データを用いる。
また以上の位置決め制御運転において、図20のブロック図に示されるように検出される実移動量データの精度判定により、実移動量データと目標入力位置データとの誤差が限界値以下に収束した場合には、判定手段の判定によって目標入力位置指令データで制御対象を位置決め制御運転する。
一方検出される実移動量データと目標入力位置データとの誤差が一定以下に収束しない場合には、判定手段による判定に基づき伝達関数を修正しながら行う第1の補正を停止し、時間データによる目標入力位置データ補正を行う第2の補正を行い、その第2の補正後の目標入力位置データを最終目標入力位置データとして制御対象を位置決め制御運転する。かかる第2の補正は目標入力と実移動量との誤差の時間データに基づいて新目標入力位置データを算出する補正である。
このように、従来の位置決め制御方法及びその装置は、公知の手法である逆伝達関数補償法を用いて、繰り返し伝達関数補正による制御方法に伝達関数の補正精度を向上させる改良を加え、目標入力位置データを求めるのである。
特開2000−82662号公報 特開平7−72933号公報
電動機制御装置を用いた位置決め装置あるいは産業用ロボットでは、制御パラメータを機械に最適になるように調整し、動作性能を向上する。ここで、閉ループ周波数応答特性は、制御パラメータを調整するうえで、機械の特性と、制御パラメータの設定が合致しているかを示す指針となる。つまり、閉ループ周波数応答特性は動作性能を示す指針となる。
しかしながら、従来の露光装置及び除振装置、システム同定装置及びその方法は、閉ループの制御系においても、疑似不規則信号(M系列信号)を印加して装置を構成する各要素の特性を同定することになっているが、閉ループの制御系に、疑似不規則信号(M系列信号)などを印加した場合には、アクチュエータへ供給する電流(トルクや推力)が飽和するので、制御系に制限がかかりシステム本来の応答を把握できないというような問題があった。
図21は、閉ループからなる電動機制御装置の制御系に、掃引正弦波信号を印加したシミュレーションのトルク波形である。
図21(a)は閉ループ制御系の応答性が低い場合、図21(b)は閉ループ制御系の応答性が高い場合である。産業用の機械に搭載する電動機制御装置は、応答性を極限まで上昇させて利用するので、制御系に信号を印加すると図21(b)のようなトルク(電流)となり、実際の制御系では、トルク(電流)値の制限があるため、このような動作が実際には実現できない。
また、従来の位置決め制御方法及びその装置は、初めに既知の入力と応答から求めた伝達関数Hを、目標入力位置データと実移動応答データから伝達関数Hに修正する方法で、伝達関数を求めている。伝達関数を繰り返し修正しながら位置決め制御を行うことにより効率的かつ高精度になるように目標入力位置データを求めており、最適な制御系のパラメータを調整できない。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、開ループ周波数応答特性を取得するとともに制御モデルを利用し、閉ループ周波数応答特性を推定し、制御器の調整具合を確認することができ、さらに制御パラメータをどう変えれば目標とする周波数応答特性になるかを予測する電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の本発明は、機械の動作量を検出する検出手段と、指令信号を発生する指令器と、指令信号を受けて電動機を駆動する制御器とからなる電動機制御装置において、制御器の特性を含まない開ループ周波数応答特性を取得する開ループ周波数応答特性計測手段と、電動機制御装置の制御器の制御モデルと、計測した開ループ周波数応答特性と制御モデルから閉ループ周波数応答特性を算出する演算手段と、制御器の制御パラメータと閉ループ周波数応答特性の変化の関係を感度解析する感度解析装置とを備えるようにしたものである。
請求項2記載の本発明は、請求項1記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置において、感度解析装置は、目標とする閉ループ周波数応答特性と閉ループ周波数応答との差異と、閉ループ周波数応答特性の数式モデルの制御パラメータの偏微分より、目標とする閉ループ周波数応答特性に近づく制御パラメータの変化量を推定するようにしたものである。
請求項3記載の本発明は、請求項2記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置において、感度解析装置は、目標とする閉ループ周波数応答特性に近づくよう推定した制御パラメータの変化量を反復演算により収束させるようにしたものである。
請求項4記載の本発明は、請求項1記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置において、感度解析装置は、予め任意に定められた範囲および刻み幅で、制御パラメータを変化させた場合の閉ループ周波数応答特性を算出し、制御パラメータの変化による閉ループ周波数応答特性の変化を推定するようにしたものである。
請求項5記載の本発明は、請求項1〜4記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置において、検出手段は、電動機の位置または速度または加速度、あるいは機械の位置または速度または加速度を検出して動作量とするようにしたものである。
請求項6記載の本発明は、請求項1〜5記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置において、制御器は、複数の前記制御パラメータを備えるようにしたものである。
請求項7記載の本発明は、請求項1〜6記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置において、制御器は、少なくとも1つの閉ループを備え、単位系にあわせて制御指令とそれぞれの成分の動作量を一致するように電動機を制御するようにしたものである。
請求項8記載の本発明は、請求項1〜7記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置において、演算手段は、計測した開ループ周波数応答特性を数値モデル化する数値モデル化手段を備え、開ループ周波数応答特性を数値モデル化し、電動機制御装置の制御器の制御モデルと開ループ周波数応答特性の数値モデルから閉ループ周波数応答特性を算出するようにしたものである。
請求項9記載の本発明は、請求項8記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置において、数値モデル化手段は、開ループ周波数応答特性を、機械共振周波数、減衰、ばね乗数、負荷もしくは負荷慣性モーメントのような機械特性に分類されるパラメータから構成される数値モデルに数値化するようにしたものである。
請求項10記載の本発明は、請求項8〜9記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置において、電動機の電動機モデルと、その機械の動作量を検出する検出手段の検出手段モデルと、指令信号を発生する指令器の指令器モデルと、指令信号を受けて電動機を駆動する制御器の制御器モデルを備えた電動機制御装置の電動機制御装置モデルを有し、制御器の制御パラメータと等価な制御器モデルの制御パラメータと前記数値モデル化手段により数値化した開ループ周波数応答特性の数値モデルを用いて、指令入力に対する応答を時系列データとして出力する電動機制御装置の動作シミュレータを備えるようにしたものである。
請求項11記載の本発明は、請求項4〜10記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置において、制御パラメータ感度解析装置は、複数の前記制御パラメータを有する場合に、制御特性の応答性が変化しつつもバランスを保つゲインバランス式を備えるようにしたものである。
請求項12記載の本発明は、請求項1〜11記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置において、制御パラメータ感度解析装置は、制御パラメータに前記機械パラメータを含め、目標とする閉ループ周波数応答特性と推定した前記閉ループ周波数応答との差異と、推定した閉ループ周波数応答特性の数式モデルの制御パラメータの偏微分より、目標とする閉ループ周波数応答特性に近づく機械パラメータを含めた制御パラメータの変化量を推定するようにしたものである。
請求項13記載の本発明は、請求項1、6、7、10記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置において、制御器は、前記検出手段の信号を(−)端子に入力する減算器と、その減算器の信号を受けて働き制御指令を出力するような、少なくとも1つの閉ループを備え、単位系にあわせて制御指令とそれぞれの成分の動作量を一致するように電動機を制御し、加算器が少なくとも1つの閉ループの中に設けられ、加算器に指令発生装置の信号を入力することで、開ループ周波数応答特性計測手段が、開ループ周波数応答特性と等価な周波数特性を得るようにしたものである。
請求項14記載の本発明は、請求項1、6、7、10、13に記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置において、制御器は、少なくとも1つ以上の閉ループと、少なくとも1つ以上の閉ループを開閉するスイッチを備えるようにしたものである。
請求項15記載の本発明は、請求項1〜14記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置において、入力手段と、表示装置と、記憶装置とを少なくとも1つ以上備えるようにしたものである。
請求項16記載の本発明は、請求項1または8記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置において、制御モデルは各種制御則を揃えた制御則データベースを備えるようにしたものである。
請求項17記載の本発明は、請求項1〜16記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置において、電動機制御装置を少なくとも1つ以上有し、少なくとも1つの指令器を制御する指令制御器とを備え、少なくとも1つの前記電動機を動作し、少なくとも1つ以上の前記検出手段が少なくとも1つ以上の機械の動作量を検出し、周波数特性演算装置が、少なくとも1つ以上の開ループ周波数応答特性もしくは開ループ周波数応答特性と等価な周波数特性を得て、閉ループ周波数応答特性を推定するようにしたものである。
請求項1に記載の発明によると、制御パラメータを高ゲインに設定していても、トルク飽和もしくは推力飽和を起こすことなく、開ループ周波数応答特性を計測することができ、さらに前記制御器の制御パラメータと前記閉ループ周波数応答特性の変化の関係がわかるので、目標とする制御パラメータ値が明確になり、電動機制御装置の調整が簡単に実施できる。
請求項2に記載の発明によると、目標とする閉ループ周波数応答特性の変化に対する制御パラメータ感度解析により、目標とする閉ループ周波数応答特性に近づけるための制御パラメータの変化量を推定できるので、制御パラメータへの変化量、つまりは目標とする制御パラメータ値が明確になり、電動機制御装置の調整が簡単に実施できる。
また、請求項3に記載の発明によると、目標とする閉ループ周波数応答特性に対する制御パラメータ感度解析が1度に適切な制御パラメータの変化量を推定できない場合でも、反復演算するので、自動的に適切な制御パラメータの変化量を安定的に推定することができる。
また、請求項4に記載の発明によると、制御パラメータを高ゲインに設定していても、トルク飽和(もしくは推力飽和)を起こすことなく、開ループ周波数応答特性を計測することができ、閉ループ周波数応答特性を推定することができ、制御パラメータの変化に対する閉ループ周波数応答特性の変化を示す制御パラメータ感度解析により、閉ループ周波数応答特性の変化を予測でき、電動機制御装置の調整が簡単に実施できる。
また、請求項5記載の発明によると、前記電動機制御装置の検出手段の種類や設置場所に係わらず閉ループ周波数応答特性を推定することができる。
また、請求項6記載の発明によると、制御器に複数の制御パラメータを有することができる。
また、請求項7記載の発明によると、制御器が複数の閉ループを構成することができる。
また、請求項8記載の発明によると、開ループ周波数応答特性部分も数値化して、
閉ループ周波数応答特性を推定することができる。
また、請求項9記載の発明によると、開ループ周波数応答特性を機械特性のパラメータから構成される数値モデルに数値化するので、機械特性の要因を明確に数値モデル化できる効果がある。
また、請求項10記載の発明によると、閉ループ周波数応答特性の推定結果に加えて、動作シミュレーションにより、電動機制御装置の調整を確認することができる。
また、請求項11記載の発明によると、複数の前記制御パラメータを有する場合にも、制御特性の応答性が変化しつつもバランスを保つ制御パラメータ感度解析により、閉ループ周波数応答特性の変化を予測でき、電動機制御装置の調整が簡単に実施できる。
また、請求項12記載の発明によると、目標とする閉ループ周波数応答特性に近づけるための要因や閉ループ周波数応答特性を変化させる要因として機械パラメータの変化量を考慮できる。
また、請求項13記載の発明によると、制御ループを組んでいるので、前記電動機の動作による位置ずれを起こすことなく、前記開ループ周波数応答特性と等価な周波数応答特性を計測することができる。さらに機械的な位置ずれが起こらないので、位置変化による機械共振のずれを生じることなく、前記開ループ周波数応答特性と等価な周波数応答特性を計測することができる。
また、請求項14記載の発明によると、開ループと閉ループを選択できるので、通常動作と、位置ずれを起こさずに開ループ周波数応答特性と等価な周波数応答特性を計測することと、開ループ周波数応答特性の計測することを選択できる。
また、請求項15記載の発明によると、入力手段により、制御パラメータの値や、目標とする閉ループ周波数応答特性などを入力できる。
表示装置により、計測した開ループ周波数応答特性や、推定した閉ループ周波数応答特性や、目標とする閉ループ周波数応答特性などを周波数軸上のグラフとして表示するか、動作シミュレーションや実動作の結果を時間軸上のグラフとして表示するか、感度解析結果を数値として表示するかにより視覚的に確認できる。
記憶装置により、各種結果や諸条件を記憶するので、日時や場所を変えて閉ループ周波数応答特性の推定や制御パラメータ感度解析を実施できる。
また、請求項16に記載の発明によると、現状とは異なる制御則を用いた場合の閉ループ周波数応答特性を推定することができる。
また、請求項17に記載の発明によると、電動機制御装置が複数存在する場合においても、開ループ周波数応答特性を推定することができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例の手順を示すフローチャート図である。
まず、ステップST01では、開ループ周波数応答特性の計測を実施する。
次にステップST02では、計測した開ループ周波数応答特性と制御モデルを用いて、閉ループ周波数応答特性を推定する。
さらに、ステップST03では、感度解析を実施して、適切な制御パラメータを抽出する。
最後に、ステップST04では、電動機制御装置の実機動作を確認する。
なお、ステップST01では、開ループ系で開ループ周波数応答特性を計測しても良いし、閉ループ系で開ループ周波数応答特性と等価な周波数応答特性を計測しても良い。
ステップST02では、計測してデジタルデータとして得られた開ループ周波数応答特性と制御モデルを用いて、閉ループ周波数応答特性を推定しても良いし、計測した開ループ周波数応答特性をいったん数値モデル化し、制御モデルと組み合わせて閉ループ周波数応答特性を推定しても良い。
また、ステップST03の感度解析では、目標とする閉ループ周波数応答特性を指定し、これを実現するために制御パラメータをどのように変えるかを求め、閉ループ周波数応答特性の変化に対する制御パラメータの変化量を感度解析しても良いし、制御パラメータを変えた場合に閉ループ周波数応答特性がどのように変わるかを求め、制御パラメータの変化に対する閉ループ周波数応答特性の変化量を感度解析しても良い。
また、ステップST04の実動作確認では、実機動作させる前に、動作シミュレーションにて動作を予測してもよい。
さらに、改めてステップST01からST02に進み、最終的に設定した制御パラメータ値における閉ループ周波数応答特性を推定し確認しても良い。
以下、5つの実施例に分けて、本内容を詳細に説明する。
実施例1にて、電動機を回転型モータとした事例で、ステップST01からステップST04の主な流れについて説明する。
実施例2にて、電動機を並進型リニアモータとした事例を説明する。
実施例3にて、電動機を回転型モータとし、負荷側の検出手段を追加したフルクローズド制御の事例によって、制御パラメータ感度解析を説明する。また、機械パラメータを制御パラメータに含めて制御パラメータ感度解析を実施する事例を説明する。
実施例4にて、ステップST01の開ループ周波数応答特性の計測について追加説明する。
実施例5にて、電動機制御装置が複数存在する事例を説明する。
図2は、本発明の第1実施例の閉ループ周波数応答特性推定装置の構成を示す図である。
図3は、本発明の第1実施例の閉ループ周波数応答特性推定装置のブロック図である。
図において、1は電動機、2は検出手段、3は制御器、4は指令器、5は機械、6は開ループ周波数応答特性計測手段、7は演算手段、8は入力装置、9は出力装置、10は記憶装置、11はゲインバランス式、12は制御パラメータ感度解析装置、14はスイッチ、15は制御則データベース、16は加算器、17は動作シミュレータとなっている。
また電動機1は、回転型モータであり、検出手段2は回転型モータに付加されたエンコーダとなっている。
本発明が特許文献1と異なる部分は、開ループ周波数応答特性計測手段6と演算手段7とゲインバランス式11と制御パラメータ感度解析装置12と制御則データベース15と動作シミュレータ17を備えた部分である。また、特許文献2と異なる部分も同様である。
まず、ステップST01の開ループ周波数応答特性を計測する手順について説明する。
ステップST01にはST01aとST01bがあるが、ST01bは実施例5にて説明し、ここでは、ST01aについて述べる。
電動機制御装置の制御器を作用させるようなフィードバックループを持つ閉ループでは、周波数応答特性を得るための指令信号を入力すると、トルク飽和を起こすため、スイッチ14を切り替え開ループとする。スイッチ14aと14bは指令器4の指令信号Cを電動機1および負荷である機械5に与え、この応答Rを検出手段3が検出する。スイッチ14cにより、フィードバックループを切り、開ループとする。
開ループ周波数応答特性計測手段6は、指令信号Cと応答Rを受け取り、開ループ周波数応答特性を得る。
次に、ステップST02の開ループ周波数応答特性の計測結果から閉ループ周波数応答特性を推定する手順について説明する。
ステップST02には、ST02aとST02bがある。
ステップST02aの場合、開ループ周波数応答特性計測手段6で得た開ループ周波数応答特性Hをデジタルデータとして持っているため、制御器3の制御モデルにより、閉ループ周波数応答特性Qを推定できる。
図4は、開ループ周波数応答特性Hと制御モデルGと指令信号Cと応答信号Rの関係を示す図である。
図5は、閉ループ周波数応答特性Qと指令信号Cと応答信号Rの関係を示す図である。
図4と図5は等価である。
制御モデルの特性である制御パラメータGであれば、閉ループ周波数応答特性Qは、式(1)のようになる。制御モデルを周波数領域のモデルとして備えておけば、閉ループ周波数応答特性Qを推定できる。
一方、ステップST02bの場合、開ループ周波数応答特性Hを数値モデル化する。例えば、公知の式(2)のように数値化する。
ここで、s:ラプラス演算子、a1、a2は係数を示す。
ステップST02bの場合、前記式(2)のように、数値化すれば、制御モデルが周波数領域のモデルでなくとも、実機の制御器3と等価な制御モデルを利用できる。このため、周波数領域の式(1)に反映することが複雑になるような場合でも、閉ループ周波数応答特性Qを推定できる。後述する動作シミュレーションと同等の構成から閉ループ周波数応答特性Qを推定できる。前記図4の構成で開ループ周波数応答特性Hを数値化していれば、式(3)より閉ループ周波数応答特性Qを推定できる。
ここで、ωは周波数を示す。
なお、実際の閉ループ周波数応答特性の演算では、式(4)のように、指令信号Cと応答信号Rの周波数分析結果からオートパワースペクトル、クロスパワースペクトルを求めて演算してもよい。
ここで、*:複素共役を示す。
以上のようにして、閉ループ周波数応答特性Qを推定できる。
なお、開ループ周波数応答特性Hの数値モデル化を、式(2)にて説明したが、他のモデルにて数値化してもよい。
ステップST02bの数値モデル化の例について追加説明する。
図6は、本発明の実施例の2慣性系に近似できる開ループ周波数応答特性の計測結果および数値モデルの1例を示すグラフである。
図7は、本発明の実施例の多慣性系に近似できる開ループ周波数応答特性の計測結果および数値モデルの1例を示すグラフである。
ここで、実線は計測した開ループ周波数応答特性を示し、破線は数値モデル化した開ループ周波数応答特性を示している。
図6のように開ループ周波数応答特性が2慣性系に近似できるような特性であれば、図8の電動機1側を駆動して検出手段2aの応答で得た開ループ周波数応答特性H11は以下に示す式(5)を用いて数値モデル化できる。
ここで、Jは電動機側の負荷慣性モーメント、Jは負荷側の負荷慣性モーメント、kはばね定数、dは減衰である。JはJとJの和である。
さらに、式(5)は、負荷もしくは負荷慣性モーメントJ、J、ばね定数k、減衰dという物理量を用いて数値化したが、開ループ周波数応答特性から得られる共振周波数ω、反共振周波数ω、とその減衰比ζ、ζという特性量を用いて数値化しても良い。
式(5)を変形したのが、式(6)である。
ここで、
J=J1+J2
ω=√(k(1/J+1/J))
ζ=(d/2)√((1/J+1/J)/k)
ωa=√(k/J2)
ζa=(d/2)√(J/k)
さらに、図7のように開ループ周波数応答特性が多慣性系に近似できるような特性であれば、式(7)を用いて数値モデル化できる。
ここで、N:共振の数を示す。
この例では、図9のように多慣性の場合、負荷もしくは負荷慣性モーメントJ、J、・・・・、J、ばね定数k、、k、減衰d、、dという物理量を用いてモデル化しても良いが、その推定・同定が困難なため、開ループ周波数応答特性から得られる共振周波数ω、とその減衰比ζと、振幅および位相Aを用いて、1自由度系の振動の総和として、比例粘性減衰として式(7)のように数値化している。
高次の共振の影響Bを考慮すると、余剰剛性Bを含めた式(8)としても良い。
一般粘性減衰系を適用すると、式(8)は式(9)となる
ここで、U,V:振幅および位相、σ:減衰を示す。
次に、ステップST03の感度解析について説明する。
制御パラメータの変化に対する周波数応答特性の感度解析であるST03aの場合は、複数の閉ループ周波数応答特性を推定する。予め任意に定めた範囲で、任意に定めた刻み幅で、制御パラメータGを変更し、新たな閉ループ周波数応答特性Qを推定し、グラフを重ねて出力装置9に表示する。これにより、制御パラメータGの違いによる相対的な閉ループ周波数応答特性Qの違いが視覚的に明確になる。
なお、多重ループを構成するなど制御パラメータGが複数ある場合には、制御パラメータのバランスを保つゲインバランス式(11)にしたがって、制御パラメータGを変更すれば良い。
周波数応答特性の変化に対する制御パラメータの感度解析であるステップST03bの場合は、まず、目標とする閉ループ周波数応答特性Q’を入力装置8より入力する。
現状の推定した閉ループ周波数応答特性Qを目標とする閉ループ周波数応答特性Q’に近づけるため、式(10)によるその差異ΔQは
と、前記式(1)からなる現状の推定した閉ループ周波数応答特性Qの制御パラメータGの偏微分と、制御パラメータの変化量ΔGは、式(11)の関係となる
式(11)を詳しく書けば、
となる。ここで、制御パラメータGは複数の要素g,g,・・・・gを持つこととして表現している。
これより、例えばガウス・ニュートン法によって、制御パラメータの変化量ΔGを導けば感度解析ができる。
また、目標とする閉ループ周波数応答特性Qと現状の閉ループ周波数応答特性Qの差異に重みWを付けて、制御パラメータの変化量ΔGを導いても良い。
なお、閉ループ周波数応答特性Qの推定時に、ステップST02bを経由した場合には、式(1)中の開ループ周波数応答特性Hが数値モデルとなるので、これらを制御パラメータに含めて変化量ΔGを求めても良い。このような利用については、実施例3にて別途説明する。
ただし、式(11)もしくは式(12)から制御パラメータの変化量ΔGを導いた場合、変化量ΔGが目標とする閉ループ周波数応答特性Q’に近づかない場合がある。つまり、閉ループ周波数応答特性Q’に対する制御パラメータ変更の感度が高いが、ΔQが増大するような変更量ΔGを算出する場合がある。
この場合、反復計算により、制御パラメータ感度解析結果を収束させる。式(14)のように制御パラメータを逐次更新し、収束した変更量ΔGを導出する。
また、以前の値よりΔQが増大する場合には、式(15)のように制御パラメータを逐次更新し、ΔQが減少するようにする。
ここで、0<e<1
以上のように、制御パラメータ変更後の閉ループ周波数応答特性を予測できる。
こうして得られた制御パラメータの変化量ΔGは表示装置により視覚的に確認できる。
以上のように、ステップST03aによる制御パラメータの変化に対する周波数応答特性の感度解析もしくはステップST03bによる周波数応答特性の変化に対する制御パラメータの感度解析が実施され、閉ループ周波数応答特性すなわち動作性能を示す指針に対する制御パラメータの関係を把握できた。
最終的には、ステップST04にて、実際の電動機制御装置が目標とする性能を引き出すよう、制御器の制御パラメータを設定し、確認する。
図3のスイッチ14a,14bにより、指令器の信号が制御器3に入り検出手段2の応答をフィードバックするように閉ループとし、実際に電動機を動作させて動作性能を確認する。
ステップST02bにて開ループ周波数応答特性の数値モデルを作成していれば、ステップST04bの実機検証の前に、ステップST04aにて数値演算により動作シミュレーションにて事前検討しても良い。
図10は、動作シミュレーションの構成ブロック図である。指令器モデルと制御器モデルと電動機および負荷機械モデルを有し、フィードバックループを構成しており、指令器モデルが出力する指令信号を制御器モデルに入力し、制御器モデルからの出力を電動機および負荷機械モデルに入力し、電動機および負荷機械モデルからの出力を、前記指令信号から差し引くように制御モデルに入力するようになっている。実機の電動機制御装置を模した構成となっているので、ステップST02bにて開ループ周波数応答特性の数値モデルを作成していれば、この数値モデルを電動機および負荷機械モデルとすれば、動作シミュレーションを実施できる。
これは、図3のブロック図と同じ構成である。第1実施例の閉ループ周波数応答特性推定装置を動作シミュレータとして利用しても良い。
実機検証ST04もしくは動作シミュレーションST04bでは、ステップST03bにて推定した複数の閉ループ周波数応答特性を参考に、制御器の制御パラメータを任意に定めても良いし、ステップST03bによって得た目標とする閉ループ周波数応答特性Q’に近づく変化量を、制御器の制御パラメータに反映させてもよい。
なお、操作者の煩雑な操作が必要とならぬように、ステップST03の出力値が実機検証ST04bもしくは動作シミュレーションST04で用いる設定値に自動的に反映させても良い。
また、ステップST04の実機検証の結果も表示装置により、検出手段2の応答などが視覚的に確認できる。
また、記憶装置に、前記開ループ周波数応答特性、前記開ループ周波数応答特性の数値モデル、推定した前記閉ループ周波数応答特性、制御パラメータを変化させた場合の前記閉ループ周波数応答特性、前記制御モデルの前記制御パラメータ、前記制御器の前記制御パラメータ、目標に近づくよう推定した前記制御パラメータの変化量、もしくは前記電動機制御装置の構成諸元などを記憶できるので、開ループ周波数応答特性の推定を日時や場所を変えて実施できる。
さらに、制御モデルの制御則のデータベースを備えているので、現状の制御器の制御則以外を適用した場合の開ループ周波数応答特性を推定でき、その場合の周波数応答特性の変化に対する制御パラメータの感度解析もしくは制御パラメータの変化に対する周波数応答特性の感度解析が実施できる。
このように、開ループ周波数応答特性計測手段6と演算手段7とゲインバランス式11と制御パラメータ感度解析装置12と制御則データベース15などを備えた制御パラメータ感度解析機能を有する閉ループ周波数応答特性推定装置の構成をしているので、閉ループ周波数応答特性を推定し、周波数応答特性の変化に対する制御パラメータの感度解析もしくは制御パラメータの変化に対する周波数応答特性の感度解析し、閉ループ周波数応答特性すなわち動作性能を示す指針に対する制御パラメータの関係を把握できるので、制御パラメータを機械に最適になるように調整し、動作性能を向上することができる。
実施例2にて、電動機を並進型リニアモータとした事例を説明する。
図11は第2実施例の閉ループ周波数応答特性推定装置の構成を示す図である。ブロック図は実施例1の図3と同様になる。図において、1は電動機、2は検出手段、3は制御器、4は指令器、5は機械、6は開ループ周波数応答特性計測手段、7は演算手段、8は入力装置、9は出力装置、10は記憶装置、11はゲインバランス式、12は制御パラメータ感度解析装置、15は制御則データベース、16は加算器、17は動作シミュレータとなっている。また電動機1は、並進型リニアモータであり、検出手段2は、並進型リニアモータの可動子および機械5の負荷の動作量を検出するリニアエンコーダとなっており、実施例1とは異なる。
本発明が特許文献1と異なる部分は、実施例1と同様に、開ループ周波数応答特性計測手段6と演算手段7とゲインバランス式11と制御パラメータ感度解析装置12と制御則データベース15と動作シミュレータ17を備えた部分である。また、特許文献2と異なる部分も同様である。
実施例2は、電動機1と検出手段2が実施例1と構成が異なるが、ブロック図は実施例1の図3と同じである。このため、ステップST01からST04までの動作は、実施例1と同じである。
このように、実施例1のような構成をしているので、実施例1と同じ効果を得ることができる。電動機1が回転型モータであっても、並進型リニアモータであっても同様の効果を得ることができる。
実施例3にて、電動機を回転型モータとし、負荷側の検出手段を追加したフルクローズド制御の事例を説明する。制御パラメータの感度解析について追加説明し、機械パラメータを制御パラメータに含めて制御パラメータ感度解析を実施する事例を説明する。
図12は本発明の第3実施例の閉ループ周波数応答特性推定装置の構成を示す図である。
図13は本発明の実施例の閉ループ周波数応答特性推定装置の電動機制御装置部分を示すブロック図である。
図12、図13において、1は電動機、2a,2bは検出手段、3は制御器、4は指令器、5は機械、6は開ループ周波数応答特性計測手段、7は演算手段、8は入力装置、9は出力装置、10は記憶装置、11はゲインバランス式、12は制御パラメータ感度解析装置、14はスイッチ、15は制御則データベース、16は加算器、17は動作シミュレータとなっている。
図13には、電動機制御装置部分のみのブロック図を表示している。
また、電動機1は、回転型モータであり、検出手段2は、回転型モータに付加されたエンコーダ2aと機械5の負荷の動作量を検出するリニアエンコーダ2bとなっており、速度を検出する回転型エンコーダ2aと、位置を検出するリニアエンコーダ2bの両方を備えたフルクローズド制御系となっている。
さらに、制御器3は、位置ループと速度ループの多重ループ系を構成しており、位置ループには、位置ループゲインKp、速度ループには、速度ループゲインKvと積分時定数Tiを有する位置比例‐速度比例・積分(P−PI)制御を構成し、加えてトルクフィルタTfを有し、Kp、Kv、Ti、Tfという4つの制御パラメータGを持つ構成になっている。
このような点が実施例1,2とは異なる構成になっている。
本発明が特許文献1と異なる部分は、実施例1,2と同様に、開ループ周波数応答特性計測手段6と演算手段7とゲインバランス式11と制御パラメータ感度解析装置12と制御則データベース15と動作シミュレータ17を備えた部分である。また、特許文献2と異なる部分も同様である。
本実施例においても、ステップST01からST04までの動作は、実施例1と基本的には同じである。
検出手段2a,2bと多重ループ系の構成による実施例1,2と異なる点を中心に説明する。
ステップST01の開ループ周波数応答特性の計測では、トルクからモータ速度・検出手段2aまでの機械特性となる開ループ周波数応答特性Hと、トルクから機械負荷位置・検出手段2bまでの機械特性となる開ループ周波数応答特性Hという異なる2種類の開ループ周波数応答特性が存在している。
よって、実施例1,2と同様に開ループ周波数応答特性Hを計測し、2種類の開ループ周波数応答特性HとHを得る。
ステップST02では実施例1,2と同様に閉ループ周波数応答特性Qを推定するが、
ST02aもしくはST02b経由の結果により、2種類の閉ループ周波数応答特性QCP→D,QCP→Vを推定する。
前記式(1)に対応する制御パラメータは、Kp、Kv、Ti、Tfから成る位置比例・速度比例積分(P−PI)制御を構成しているので、開ループ周波数応答特性Hと、開ループ周波数応答特性Hを用いて示すと、位置指令Cpから位置応答Dまでの閉ループ周波数応答特性QCP→Dは式(16)のようになる。
ここで、
また位置指令Cpから速度応答Vまでの閉ループ周波数応答特性QCP→Vは式(17)のようになる。
このように、実施例1と同様に閉ループ周波数応答特性を推定することができる。
また、ステップST02bにて開ループ周波数応答特性H,Hを実施例1と同様に数値化した上で、閉ループ周波数応答特性を推定しても良い。
開ループ周波数応答特性H,Hを前記図8のような2慣性モデルに数値化すると、
側を駆動しJ側の応答を検出した場合は、トルクから機械負荷位置・検出手段2bまでの機械特性となる開ループ周波数応答特性Hは式(18)となる。
側を駆動しJ側の応答を検出した場合は、第1の実施例に示した前記式(5)と同等である。これは、トルクからモータ速度・検出手段2aまでの機械特性となる開ループ周波数応答特性Hに相当する。
ST02bが完了すれば、実施例1と同様に閉ループ周波数応答特性QCP→D,QCP→Vを推定できる。
なお、実施例1と同様に、多慣性モデルとして開ループ周波数応答特性を数値化し、閉ループ周波数応答特性QCP→D,QCP→Vを推定しても良い。
ステップST03では、実施例1と同様に、ステップST03aによる制御パラメータの変化に対する周波数応答特性の感度解析もしくはステップST03bによる周波数応答特性の変化に対する制御パラメータの感度解析が実施される。
ここでは、STP02bにて開ループ周波数応答特性を数値化した場合に、その数値モデルの要素を含めて感度解析する例について追加説明する。
実施例1と同様にステップST03aとステップST03bの双方が実施できる。
ステップST03aによる制御パラメータの変化に対する周波数応答特性の感度解析では、実施例1と同様に、予め任意に定めた範囲で、任意に定めた刻み幅で、制御パラメータG(Kp、Kv、Ti、Tf)を新たな閉ループ周波数応答特性Qを推定できる。
ステップSTP02bにて開ループ周波数応答特性を数値化していれば制御パラメータGと機械のパラメータを変更し、新たな閉ループ周波数応答特性Qを推定できる。
前記のように開ループ周波数応答特性を2慣性モデルに数値化した場合は、電動機側の負荷慣性モーメントJ、負荷側の負荷慣性モーメントJ、ばね定数k、減衰dを変更して新たな閉ループ周波数応答特性Qを推定できる。
なお、実施例1で述べたように、2慣性モデルを共振周波数ω、反共振周波数ω、とその減衰比ζ、ζという特性量を変更して新たな閉ループ周波数応答特性Qを推定しても良い。
開ループ周波数応答特性を多慣性系に近似した場合は、各々の共振周波数ω、減衰比ζと、振幅および位相A、総負荷慣性モーメントJ,もしくは余剰剛性B、を変更しても良いし、多慣性系を比例粘性減衰系ではなく一般粘性減衰系とすれば、各々の共振周波数ω、減衰比ζと、振幅および位相UおよびV、総負荷慣性モーメントJ,もしくは余剰剛性B、を変更しても良い
ステップST03bによる周波数応答特性の変化に対する制御パラメータの感度解析では、実施例1と同様に、目標とする閉ループ周波数応答特性を入力し、目標とする閉ループ周波数応答特性に近づける制御パラメータGの変化量を求めるが、制御パラメータGの中に機械パラメータを含めて感度解析できる。
機械パラメータは、開ループ周波数応答特性をSTO2bにて数値モデル化していれば得られている。
まず、制御パラメータG(Kp、Kv、Ti、Tf)のみの感度解析を示すと、式(19)のようになる。
式(19)
こうした感度解析を閉ループ周波数応答特性QCP→D,QCP→Vに対して実施すればよい。
開ループ周波数応答特性を2慣性モデルとすれば、負荷慣性モーメントJ、負荷側の負荷慣性モーメントJ、ばね定数k、減衰d、あるいは、共振周波数ω、反共振周波数ω、とその減衰比ζ、ζ、多慣性モデルであれば、各々の共振周波数ω、減衰比ζと、振幅および位相A、総負荷慣性モーメントJ,もしくは余剰剛性B、としても良いし、多慣性系を比例粘性減衰系ではなく一般粘性減衰系とすれば、各々の共振周波数ω、減衰比ζと、振幅および位相UおよびV、総負荷慣性モーメントJ,もしくは余剰剛性B、を制御パラメータG(Kp、Kv、Ti、Tf)に含めて感度解析できる。
開ループ周波数応答特性を2慣性モデルとすれば、式(20)を元に感度解析できる。
なお、2慣性モデルを前記(5)式のように数値化していれば、式(21)を元に感度解析できる。
開ループ周波数応答特性を多慣性系に近似し、比例粘性減衰系とすれば、式(22)を元に感度解析できる。
このように、ステップST03では、実施例1と同様に、感度解析を実施して、適切な制御パラメータを抽出できる。また、開ループ周波数応答特性Hを数値化していれば、機械パラメータを含めて感度解析でき、目標とする動作性能にするための機械側の改良点がわかる。
ステップST04では、実施例1と同様に、実機動作の確認や動作シミュレータの活用が可能である。
なお、本事例では、制御器の制御パラメータをフィードバック系のKp、Kv、Ti、Tf4つとしたが、フィードフォワード系のパラメータを構成しても良いし、ノッチフィルタなどを加えて構成しても良い。
実施例4にて、ステップST01の開ループ周波数応答特性の計測について追加説明する。
前記図13の本発明の実施例の閉ループ周波数応答特性推定装置の電動機制御装置部分を示すブロック図を用いて説明する。図中は、指令器4の指令信号Cをスイッチ14a、14bにより、位置ループに加えられるルートと、電動機1の直前に加えられるルートを持っている。
ステップST01の開ループ周波数応答特性の計測において、ST01bでは閉ループ状態で、開ループ周波数応答特性と等価な周波数応答特性を得ることが可能である。
スイッチ14cをONし閉ループ状態とし、検出手段2の応答は加算器16aで(−)入力される。加算器16aの(+)端子には入力がなく、“0”の入力を保つように制御器3が働きながら、スイッチ14a、14bにより指令器4の指令信号Cを電動機1の直前の加算器16bに(+)入力され、開ループ周波数応答特性計測手段6は、指令信号Cと応答V,Dと、一巡したトルクTを受け取り、開ループ周波数応答特性を得る。
開ループ周波数応答特性と等価な周波数応答特性Hは式(23)により得られる。
ここで、

を示す。
このように指令信号Cと一巡したトルクTの和の周波数分析結果と、応答V,Dの周波数分析結果から周波数応答特性Hを得る。
ステップST01bはST01aと同じ周波数応答特性Hを得られるので、ステップST02、ST03,ST04は、実施例1から3と同様に実施できる。
実施例5にて、電動機制御装置が複数存在する事例を説明する。
図14は、本発明の第5実施例の閉ループ周波数応答特性推定装置の構成を示す図である。
図15は、本発明の第5実施例の閉ループ周波数応答特性推定装置のブロック図である。
対象のマシンは2軸のXY構成であり、1a、1bは電動機、2a、2bは検出手段、3a、3bは制御器、4a、4bは指令器、4cは指令器制御器、5a、5bは機械、6は開ループ周波数応答特性計測手段、7は演算手段、8は入力装置、9は出力装置、10は記憶装置、11はゲインバランス式、12は制御パラメータ感度解析装置、14a,14b,14c,14d,14e,14fはスイッチ、15は制御則データベース、16は加算器、17は動作シミュレータとなっている。さらに、2軸のため指令器4a、4bを制御する指令器制御器4cを持つ。
また、図15のブロック図には、他軸の干渉を周波数応答特性H21,H12で示し、この他軸の干渉を抑制する制御系35を加えている。
実施例1の構成を2つ組み合わせており、2つの電動機制御装置に、指令器制御器4cと周波数応答特性H21,H12と他軸の干渉を抑制する制御系35を加えて構成した点が他の実施例とは異なる。
本発明が特許文献1と異なる部分は、開ループ周波数応答特性計測手段6と演算手段7とゲインバランス式11と制御パラメータ感度解析装置12と制御則データベース15と動作シミュレータ17を備えた部分である。加えて、他軸との干渉を周波数応答特性H21,H12で示している部分である。また、特許文献2と異なる部分も同様である。
ステップST01からST04まで、実施例1から4と同様に実施できるが、多軸構成であることによる特徴を説明する。
例えば、ステップST01の開ループ周波数応答特性の計測では、ST01aにて、式(24)のように1軸目の指令信号Cに対する1軸目の応答Vと2軸目の応答Vによる開ループ周波数応答特性を計測できる。
同様に、式(25)のように2軸目の指令信号Cに対する2軸目の応答Vと1軸目の応答Vよる開ループ周波数応答特性を計測できる。
なお、指令信号Cと指令信号Cを同時に与えて、式(26)のようにそれぞれの開ループ周波数応答特性を計測しても良い。
ステップST02では、実施例1から4と同様に、閉ループ周波数応答特性を推定することができる。
なお、ステップST02bにて開ループ周波数応答特性を数値化する場合に、構成条件に合わせて前記式(5)から(9)を変形しても良い。例えば、図のような2軸が直交していれば、指令信号Cの応答Vには剛体移動成分が発生しないため総負荷慣性モーメントJの移動成分を省略し、前記式(9)を式(27)のように、条件に合わせて変形する。
ステップST03の感度解析は、実施例1から4と同様に実施できる。
なお、2軸構成なので、2軸が同時に動作すると、図15のように指令信号Cに対する応答V、指令信号Cに対する応答Vが制御系に混入し影響を与えるので、こうした影響を相殺するような他軸の干渉を抑制する制御系35a,35bを追加して制御パラメータGに加え、感度解析を実施し、最適な制御パラメータを推定しても良い。
ステップST04の実動作確認は、実施例1から4と同様に実施できる。
このように、多軸構成の場合にも、多軸特有の条件を含めて、閉ループ周波数応答特性すなわち動作性能を示す指針に対する制御パラメータの関係を把握できるので、制御パラメータを機械に最適になるように調整し、動作性能を向上することができる。
なお、2軸構成ながらも1つの開ループ周波数応答特性計測手段6、演算手段7、入力装置8、出力装置9、記憶装置10、ゲインバランス式11、制御パラメータ感度解析装置、制御則データベース15を持つ構成としたが、いずれかを1軸ごとに備えても良い。
開ループ周波数応答特性を計測後、数値演算により閉ループ周波数応答特性を推定することによって、周波数応答特性を計測する際に生じる機械への負荷を最小限に留め、閉ループ周波数応答特性を確認しながら制御器の制御パラメータを調整するという用途にも適用できる。
本発明の実施例の手順を示すフローチャート図 本発明の第1実施例の閉ループ周波数応答特性推定装置の構成を示す図 本発明の第1実施例の閉ループ周波数応答特性推定装置の構成を示すブロック図 開ループ周波数応答特性Hと制御モデルGと指令信号Cと応答信号Rの関係を示す図 閉ループ周波数応答特性Qと指令信号Cと応答信号Rの関係を示す図 本発明の実施例の2慣性系に近似できる開ループ周波数応答特性の計測結果および数値モデルの1例を示すグラフ 本発明の実施例の多慣性系に近似できる開ループ周波数応答特性の計測結果および数値モデルの1例を示すグラフ 本発明の実施例の2慣性系のばね・マス・モデル図 本発明の実施例の多慣性系のばね・マス・モデル図 本発明の実施例の動作シミュレーションの構成ブロック図 本発明の第2実施例の閉ループ周波数応答特性推定装置の構成を示す図 本発明の第3実施例の閉ループ周波数応答特性推定装置の構成を示す図 本発明の実施例の閉ループ周波数応答特性推定装置の電動機制御装置部分を示すブロック図 本発明の第5実施例の閉ループ周波数応答特性推定装置の構成をブロック図 本発明の第5実施例の閉ループ周波数応答特性推定装置の構成を示す図 従来技術であるシステム同定装置及びその方法を示す例である半導体製造装置におけるアクティブ除振装置への一適用を示したブロック図 従来技術であるアクティブ除振装置とそれに搭載されたXYステージの構造を示す図 従来技術の第2の例を示す位置決め制御方法で行われる伝達関数を繰り返し修正しながら制御を行う方法を説明した模式図 従来の技術の第2の例の位置決め制御方法を適用したNCタレットパンチプレス及びその制御ブロック図 従来の技術の第2の例の位置決め制御方法を適用したNCタレットパンチプレス及び他の制御ブロック図 閉ループの制御系に、掃引正弦波信号を印加したシミュレーションのトルク波形
符号の説明
1 電動機 1a,1b
2 検出手段 2a,2b
3 制御器 3a,3b
4 指令器 4a,4b
5 機械
6 開ループ周波数応答特性計測手段
7 演算手段
8 入力装置
9 出力装置
10 記憶装置
11 ゲインバランス式
12 制御パラメータ感度解析装置
13 指令器制御器
14 スイッチ
15 制御則データベース
16 加算器
17 動作シミュレータ
21 電動機モデル
22 検出手段モデル
23 制御器モデル
24 指令器モデル
25 機械モデル
31 位置ループゲイン
32 速度ループゲイン
33 積分時定数
34 トルク(推力)フィルタ
35 他軸の干渉を抑制する制御系
201 露光装置本体
202 除振台
203 XYステージ
204 能動マウント
204−1,204−2,204−3205 運動モード抽出演算手段
206 積分補償器
207 ゲイン補償器
208 運動モード分配演算手段
209 ドライバ
210 多チャンネル・無相関・M系列信号発生器
211 スイッチ
212 データ記憶部
213 プリフィルタリング
214 システム同定部
215 特性抽出・診断部
251 加速度センサ
252 位置センサ
253 圧力センサ
271 レーザ干渉計(XYステージのX方向の変位)
272 レーザ干渉計(XYステージのY方向の変位)
273 レーザ干渉計(XYステージの鉛直軸回りの回転)

301キャリッジ、
302ACサーボモータ、
303ボールねじ、
305NCコントロールユニット、

Claims (17)

  1. 機械の動作量を検出する検出手段と、指令信号を発生する指令器と、指令信号を受けて前記電動機を駆動する制御器とからなる電動機制御装置において、
    前記制御器の特性を含まない開ループ周波数応答特性を取得する開ループ周波数応答特性計測手段と、
    前記電動機制御装置の制御器の制御モデルと、
    計測した前記開ループ周波数応答特性と前記制御モデルから閉ループ周波数応答特性を算出する演算手段と、
    前記制御器の制御パラメータと前記閉ループ周波数応答特性の変化の関係を感度解析する感度解析装置とを備えたことを特徴とする電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置。
  2. 前記感度解析装置は、目標とする閉ループ周波数応答特性と前記閉ループ周波数応答との差異と、前記閉ループ周波数応答特性の数式モデルの前記制御パラメータの偏微分より、目標とする閉ループ周波数応答特性に近づく前記制御パラメータの変化量を推定することを特徴とする請求項1記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置。
  3. 前記感度解析装置は、目標とする閉ループ周波数応答特性に近づくよう推定した前記制御パラメータの変化量を反復演算により収束させることを特徴とする請求項2記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置。
  4. 前記感度解析装置は、予め任意に定められた範囲および刻み幅で、前記制御パラメータを変化させた場合の閉ループ周波数応答特性を算出し、前記制御パラメータの変化による前記閉ループ周波数応答特性の変化を推定することを特徴とする請求項1記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置。
  5. 前記検出手段は、前記電動機の位置または速度または加速度、あるいは前記機械の位置または速度または加速度を検出して前記動作量とすることを特徴とする請求項1〜4記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置。
  6. 前記制御器は、複数の前記制御パラメータを備えることを特徴とする請求項1〜5記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置。
  7. 前記制御器は、少なくとも1つの閉ループを備え、単位系にあわせて前記制御指令とそれぞれの成分の前記動作量を一致するように前記電動機を制御することを特徴とする請求項1〜6記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置。
  8. 前記演算手段は、計測した前記開ループ周波数応答特性を数値モデル化する数値モデル化手段を備え、前記開ループ周波数応答特性を数値モデル化し、前記電動機制御装置の制御器の前記制御モデルと開ループ周波数応答特性の数値モデルから閉ループ周波数応答特性を算出することを特徴とする請求項1〜7記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置。
  9. 前記数値モデル化手段は、前記開ループ周波数応答特性を、機械共振周波数、減衰、ばね乗数、負荷もしくは負荷慣性モーメントのような機械特性に分類されるパラメータから構成される数値モデルに数値化することを特徴とする請求項8記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置。
  10. 電動機の電動機モデルと、その機械の動作量を検出する検出手段の検出手段モデルと、指令信号を発生する指令器の指令器モデルと、指令信号を受けて前記電動機を駆動する制御器の制御器モデルを備えた電動機制御装置の電動機制御装置モデルを有し、制御器の制御パラメータと等価な制御器モデルの制御パラメータと前記数値モデル化手段により数値化した前記開ループ周波数応答特性の数値モデルを用いて、指令入力に対する応答を時系列データとして出力する電動機制御装置の動作シミュレータを備えることを特徴とする請求項8〜9記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置。
  11. 前記制御パラメータ感度解析装置は、複数の前記制御パラメータを有する場合に、制御特性の応答性が変化しつつもバランスを保つゲインバランス式を備えることを特徴とする請求項4〜10記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置。
  12. 前記制御パラメータ感度解析装置は、前記制御パラメータに前記機械パラメータを含め、目標とする閉ループ周波数応答特性と推定した前記閉ループ周波数応答との差異と、推定した前記閉ループ周波数応答特性の数式モデルの前記制御パラメータの偏微分より、目標とする閉ループ周波数応答特性に近づく前記機械パラメータを含めた前記制御パラメータの変化量を推定することを特徴とする請求項4〜11記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置。
  13. 前記制御器は、前記検出手段の信号を(−)端子に入力する減算器と、その減算器の信号を受けて働き制御指令を出力するような、少なくとも1つの閉ループを備え、単位系にあわせて前記制御指令とそれぞれの成分の前記動作量を一致するように前記電動機を制御し、加算器が少なくとも1つの閉ループの中に設けられ、前記加算器に前記指令発生装置の信号を入力することで、前記開ループ周波数応答特性計測手段が、前記開ループ周波数応答特性と等価な周波数特性を得ることを特徴とする請求項1、6、7、10記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置。
  14. 前記制御器は、少なくとも1つ以上の閉ループと、少なくとも1つ以上の閉ループを開閉するスイッチを備えることを特徴とする請求項1、6、7、10、13記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置。
  15. 入力手段と、表示装置と、記憶装置とを少なくとも1つ以上備えたことを特徴とする請求項1〜14記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置。
  16. 前記制御モデルは各種制御則を揃えた制御則データベースを備えたことを特徴とする請求項1または8記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置。
  17. 前記電動機制御装置を少なくとも1つ以上有し、少なくとも1つの前記指令器を制御する指令制御器とを備え、少なくとも1つの前記電動機を動作し、少なくとも1つ以上の前記検出手段が少なくとも1つ以上の機械の動作量を検出し、前記周波数特性演算装置が、少なくとも1つ以上の前記開ループ周波数応答特性もしくは前記開ループ周波数応答特性と等価な周波数特性を得て、閉ループ周波数応答特性を推定することを特徴とする請求項1から16のいずれかに記載の電動機制御装置制御パラメータ感度解析装置。
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