JP4493484B2 - アクティブ除振方法及び装置 - Google Patents

アクティブ除振方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は、光学装置や荷電粒子線装置の振動を抑制する除振方法及び除振装置に関する。
ホログラフィ装置やステッパ−、EUVスキャナー、光学式ウエハ欠陥検査装置などの光学装置や、電子顕微鏡や電子線描画装置あるいはSEM式ウエハ装置等の荷電粒子線装置に代表される精密機器は、床からの振動(地動外乱)を防ぐために除振台上に搭載されている。
しかし、ステッパ−や電子線描画装置等においては、試料を移動させるXYステージが移動することにより除振台の振動が励起されてしまうこと(直動外乱)が大きな問題になっている。
LSIの生産スピードが上がるにつれてXYステージの移動速度も高くなり、直動外乱による影響は大きくなってきた。
また、ホログラフィー装置等のXYステージを搭載しない機器においても高精度になるにつれて、それ自身の固有振動数による振動が直動外乱として問題になっている。
除振台は地動外乱の搭載機器への伝達防止のために、その固有振動数を数Hzと低く設計しているが、このことによる直動外乱の抑制効果への影響については、考慮されておらず、直動外乱に対する制振性能の低下につながっていた。
それに対して、除振台の制御方法は、制振を主目的としたリニアモーターなどの能動アクチュエータを備え、XYステージの移動による駆動反力に応じた制御力を能動アクチュエータにフィードフォワードすることで地動外乱の防止と同時に直動外乱に対する制振の両立を図ることが実施されてきた(例えば、特許文献1)。
また、防振を主目的とした空気バネなどの能動アクチュエータを制御することによって発生する直動外乱を防止することを目的として、能動アクチュエータの持つ特性のバラツキを推定し、それを安定化することにより振動を抑制する技術も用いられている(例えば、特許文献2)。
また、装置設置基礎の並進振動のみならず、回転振動も、フィードバック制御により補償しようとする技術が特許文献3に記載されている。
特開平5−11856号公報 特開2002−364702号公報 特開平9−190957号公報
従来技術において、除振台への搭載機器がXYステージなどの場合にはXYステージが移動する際の駆動反力は予め予測可能であるので、フィードフォワードにより制御する量を求めることはできる。
また、従来技術では、この予測された駆動反力に対する制御量を能動アクチュエータへフィードフォワードすることでXYステージ駆動による直動外乱をキャンセルしている。
しかし、XYステージは動作中のみならず、静止中も振動すると考えられる。例えば、所定位置への停止指令を受け、停止動作を行なっても、微小のハンチング現象により振動を発生することが考えられる。
XYステージが動作を開始する前には、動作指令によりどのような動作が行なわれ、それにより、どのような振動が発生するかの予測は可能である。しかし、XYステージの静止指令期間中には、XYステージの振動を予測する手段が無いため、フィードフォワードするための制御量を求めることができない。
同様に、除振台に搭載されている他の機器や真空チャンバーが直動外乱を発生させる時間と直動外乱の大きさを予め知ることは、非常に困難である。また、他の機器の直動外乱の発生時刻や大きさを予め知ることができたとしても、他の機器の直動外乱とXYステージの発生する直動外乱とが互いにどのように影響するかを予め予測することは困難であり、フィードフォワードするための制御量を求めることができない。
また、XYステージは移動によって駆動されているか否かに関わらず、XYステージはそれ自身の制御固有周波数により振動している。このため、XYステージの振動が抑制されたとしても、除振台および除振台に搭載されている他の機器が振動を励起されてしまい、装置全体として振動してしまう場合も考えられる。
また、除振台が防振のため能動アクチュエータを制御することによっても数Hzの制御固有周波数により振動してしまうため、搭載されている精密機器に対しては直動外乱振動となってしまっていた。
さらに、従来技術においては、フィードフォワード制御により求める制御量は主慣性6軸の運動が独立しているものとして計算されていたが、実際には除振台重心位置とセンサ配置の違いやアクチュエータ配置の違いなどにより制御軸とは異なる他軸への影響も存在する。
また、能動アクチュエータの持つバラツキを推定して抑制する技術をもってしても、制御固有周波数による直動外乱を無くすことはできない。
また、特許文献3記載の技術では、並進振動のみならず、回転振動をも考慮してフィードバック制御されているものの、回転と並進とが、それぞれ独立して補償演算されており、相互影響が充分には考慮されていない。つまり、特許文献3には、並進振動と回転振動の連成を考慮し、互いの非干渉化を図るための補償演算について記載されているが、この非干渉化は連成する成分の影響を低減することは可能であるが、皆無とすることは困難である。
さらに、特許文献3記載の技術では、振動検出センサと変位検出センサとが必要であり、その分、高価となり、コストダウンの妨げとなっている。
上述のような振動の抑制及び防止は、高倍率の電子顕微鏡や超精密な描画が必要な電子線描画装置などが搭載され、高精度な防振、制振性能を要求される除振台においては、重要な事項である。
本発明の目的は、除振台に搭載されている機器の動特性や外乱振動の影響を考慮した状態フィードバック制御により高精度な制振が可能なアクティブ除振方法及びアクティブ除振装置を安価に実現することである。
上記目的を達成するため、本発明は次のように構成される。
(1)振動を抑制する対象となる機器が配置される定盤と、この定盤の振動を検出するセンサと、上記定盤を微小振動させるアクチュエータと、上記センサの検出信号に基づいて、上記機器の振動を抑制するために、上記アクチュエータを駆動する演算制御部とを備えるアクティブ振装置であって、上記演算制御部は、上記センサからの検出信号に基いて、上記定盤の平面方向振動と、回転方向振動とを演算し、平面方向振動と回転方向振動との相互作用を含めて、これら平面方向振動及び回転方向振動を抑制するためのアクチュエータ駆動指令を演算し、演算した駆動指令に従って、上記アクチュエータを駆動し、フィードバック制御するものであり、上記演算制御部は、上記定盤に配置される機器及びアクティブ除振装置を含めた状態変数と、観測できない状態変数がある場合には、その一部を推定する状態観測器を備え、上記状態観測器は、アクティブ除振装置から発生する外乱振動と、上記定盤に配置される機器及びアクティブ除振装置の外部から伝達される外乱振動とを推定するための推定手段を備える
2)好ましくは、上記()において、上記演算制御部は、上記状態観測器により推定された外乱振動を含めて、平面方向振動及び回転方向振動を抑制するためのアクチュエータ駆動指令を演算し、演算した駆動指令に従って、上アクチュエータを駆動する。
)また、好ましくは、上記(1)又は(2)において、上記フィードバック制御のフィードバックゲインに対する係数行列を発生する係数行列格納手段と、この係数行列とフィードバックゲインとの行列演算を行う行列演算手段とを備え、上記係数行列に設定する係数によってアクティブ除振装置の制振特性を可変とする。
(4)また、本発明は、振動を抑制する対象となる機器が配置される定盤と、この定盤の振動を検出するセンサと、上記定盤を微小振動させるアクチュエータと、上記センサの検出信号に基づいて、上記機器の振動を抑制するために、上記アクチュエータを駆動する演算制御部とを備えるアクティブ除振装置であって、上記演算制御部は、上記センサからの検出信号に基いて、上記定盤の平面方向振動と、回転方向振動とを演算し、平面方向振動と回転方向振動との相互作用を含めて、これら平面方向振動及び回転方向振動を抑制するためのアクチュエータ駆動指令を演算し、演算した駆動指令に従って、上記アクチュエータを駆動し、フィードバック制御するものであり、上記演算制御部は、上記フィードバック制御のフィードバックゲインに対する係数行列を発生する係数行列格納手段と、この係数行列とフィードバックゲインとの行列演算を行う行列演算手段とを備え、上記係数行列に設定する係数によってアクティブ除振装置の制振特性を可変とする。
(5)また、本発明は、振動を抑制する対象となる機器が配置される定盤と、この定盤の振動を検出するセンサと、上記定盤を微小振動させるアクチュエータと、上記センサの検出信号に基づいて、上記機器の振動を抑制するために、上記アクチュエータを駆動する演算制御部とを備えるアクティブ除振装置であって、上記演算制御部は、上記センサからの検出信号に基いて、上記定盤の平面方向振動と、回転方向振動とを演算し、平面方向振動と回転方向振動との相互作用を含めて、これら平面方向振動及び回転方向振動を抑制するためのアクチュエータ駆動指令を演算し、演算した駆動指令に従って、上記アクチュエータを駆動し、フィードバック制御するものであり、上記演算制御部は、上記定盤に配置される機器及びアクティブ除振装置を含めた状態変数と、観測できない状態変数がある場合には、その一部を推定する状態観測器を備え、上記演算制御部は、上記フィードバック制御のフィードバックゲインに対する係数行列を発生する係数行列格納手段と、この係数行列とフィードバックゲインとの行列演算を行う行列演算手段とを更に備え、上記係数行列に設定する係数によってアクティブ除振装置の制振特性を可変とする。
)また、本発明は、振動を抑制する対象となる機器が配置される定盤からの振動を検出し、この検出結果に基づいて、上記機器の振動を抑制する指令を演算し、上記定盤を微小振動させるアクチュエータを駆動し、上記機器の振動を抑制するアクティブ除振方法であって、上記振動検出に基いて、上記定盤の平面方向振動と、回転方向振動とを演算し、平面方向振動と回転方向振動との相互作用を含めて、これら平面方向振動及び回転方向振動を抑制するためのアクチュエータ駆動指令を演算し、演算した駆動指令に従って、上記アクチュエータを駆動し、フィードバック制御すること、上記定盤に配置される機器を含めた状態変数と、観測できない状態変数がある場合には、その一部を推定し、この状態変数を用いて上記平面方向振動及び回転方向振動を抑制するためのアクチュエータ駆動指令を演算すること、上記定盤に配置される機器から発生する外乱振動と、上記定盤に配置される機器の外部から伝達される外乱振動とを推定し、推定した外乱振動を含めて上記平面方向振動及び回転方向振動を抑制するためのアクチュエータ駆動指令を演算する。
7)好ましくは、上記()において、上記フィードバック制御のフィードバックゲインに対する係数行列を演算し、上記係数行列に設定する係数によって制振特性を可変とする。
(8)また、本発明は、振動を抑制する対象となる機器が配置される定盤からの振動を検出し、この検出結果に基づいて、上記機器の振動を抑制する指令を演算し、上記定盤を微小振動させるアクチュエータを駆動し、上記機器の振動を抑制するアクティブ除振方法であって、上記振動検出に基いて、上記定盤の平面方向振動と、回転方向振動とを演算し、平面方向振動と回転方向振動との相互作用を含めて、これら平面方向振動及び回転方向振動を抑制するためのアクチュエータ駆動指令を演算し、演算した駆動指令に従って、上記アクチュエータを駆動し、フィードバック制御すること、上記フィードバック制御のフィードバックゲインに対する係数行列を演算し、上記係数行列に設定する係数によって制振特性を可変とする。
(9)更に、本発明は、振動を抑制する対象となる機器が配置される定盤からの振動を検出し、この検出結果に基づいて、上記機器の振動を抑制する指令を演算し、上記定盤を微小振動させるアクチュエータを駆動し、上記機器の振動を抑制するアクティブ除振方法であって、上記振動検出に基いて、上記定盤の平面方向振動と、回転方向振動とを演算し、平面方向振動と回転方向振動との相互作用を含めて、これら平面方向振動及び回転方向振動を抑制するためのアクチュエータ駆動指令を演算し、演算した駆動指令に従って、上記アクチュエータを駆動し、フィードバック制御すること、上記定盤に配置される機器を含めた状態変数と、観測できない状態変数がある場合には、その一部を推定し、この状態変数を用いて上記平面方向振動及び回転方向振動を抑制するためのアクチュエータ駆動指令を演算すること、上記フィードバック制御のフィードバックゲインに対する係数行列を演算し、上記係数行列に設定する係数によって制振特性を可変とする。
(10)光学装置において、上記(1)〜(5)のアクティブ除振装置を備える。
(11)荷電粒子線装置において、上記(1)〜(5)のアクティブ除振装置を備える。
(12)半導体製造装置において、上記(10)の光学装置を用いて半導体を製造する。
(13)半導体製造装置において、上記(11)の荷電粒子線装置を用いて半導体を製造する。
(14)半導体検査装置において、上記(10)の光学装置を用いて半導体を検査する。
(15)半導体検査装置において、上記(11)の荷電粒子線装置を用いて半導体を検査する。
(16)半導体製造方法において、上記(6)〜(9)のアクティブ除振方法を用いて、半導体を製造する。
(17)半導体検査方法において、上記(6)〜(9)のアクティブ除振方法を用いて、半導体を検査する。
本発明によれば、除振台に搭載されている機器の動特性や外乱振動の影響を考慮した状態フィードバック制御により高精度な制振が可能なアクティブ除振方法及びアクティブ除振装置を実現することができる。
また、変位検出センサからの検出結果から振動(加速度)や速度を状態検出器によって推定しているので、センサとしては、変位検出センサのみ必要であり、別途振動検出センサを必要とせず、低価格でありながら、高精度な制振が可能なアクティブ除振方法及びアクティブ除振装置を実現することができる。
本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態の全体概略構成図であり、本発明である振装置を、電子線描画装置に適用した場合の例である。
図1において、電子線描画装置は、床44に置かれた除振台(振装置)上に搭載される。なお、振台は、後述する定盤36、可動子46、47、53、固定子45、48、49、センサ8〜11、38、39、空気バネ2、3、床定盤1、演算制御部を備えている。
真空チャンバー52中には、電子ビーム源33と、XYステージ25とが配置され、XYステージ25上に露光試料35が固定される。露光試料35を載せたXYステージ25は、露光試料35の所望の位置へ回路パターンを描画するために移動する。
このとき、ステージガイド51に沿って移動するXYステージ25は、支柱50に支持されたレーザー測長計23から発射されたレーザー光をXYステージ25上に固定された光学ミラー24により反射する。
レーザー測長計23は、発射した光と、光学ミラー24からの反射光との干渉からXYステージ25の位置を正確に計測し、位置信号37を動作制御部に出力している。
XYステージ25が目標位置へ精密に位置決めされると、電子ビーム源33から射出された電子ビーム34を露光試料35へ照射し、露光試料35に回路パターンを形成する。
年々、半導体集積回路が微細化されるにつれて、XYステージ25の位置決め精度向上、位置決め時間短縮、および露光試料35への電子ビーム照射精度への要求が高まっている。
除振台の目的は、床44からの伝達振動やXYステージ25が移動することによって生じる振動によって電子ビーム34の照射精度が低下することを防止することにある。
ここで、XYステージ25の性能向上に伴ってXYステージ25の駆動力が増大し、それに伴う直動外乱も増大してきている。
このような背景から、XYステージ25の性能向上に伴う直動外乱にも適切に対応できる制振性能を持った除振台が求められる。
このように、床振動や搭載機器による振動を嫌う精密機器は電子線描画装置に限らず、電子顕微鏡やホログラフィー装置、半導体製造装置や半導体検査装置などがあり、除振台に求められる制振性能は、これらの装置について共通となっている。
次に、電子線描画装置における除振台について図1及び図12を参照して説明する。
なお、図1に示すように除振台を3次元的に制御するための主慣性軸とは、平面方向成分である、x軸、y軸、z軸、回転方向成分である、θx軸、θy軸、θz軸の6軸を必要とする。
また、この6軸を制御するためには、アクチュエータである空気バネは、鉛直方向に3個以上、水平方向に3個以上配置されている必要がある。
また、リニアアクチュエータも鉛直方向に3個以上、水平方向に3個以上配置されている必要があるが、説明の簡略化のため、水平方向の1自由度についてy軸、回転方向の1自由度についてθx軸として、2自由度の制振制御方法について説明する。そのため、リニアアクチュエータは水平方向1個、鉛直方向2個という構成にて説明する。水平方向1個、鉛直方向2個についての説明に基づき、6自由度の制御方法への拡張、実施することは、当業者であれば容易である。
図1において、除振台は、床44に置かれた電子線描画装置を設置するための床定盤1の上に設置される。また、除振台は、搭載機器を設置するための定盤36と、除振台を鉛直方向、水平方向に対して支持するために配置された空気バネ2、3と、直動外乱に対する制振を主な目的としたリニアアクチュエータ(後述する盤36を微小振動させる可動子46、47、53、固定子45、48、49)と、除振台の位置や振動を測定するためのセンサ(後述するセンサ8〜11、38、39)とを備えている。
定盤36は、床1からの振動伝達を防止するために重量を大きくしてある。また、空気バネ2、3は簡単な構造で大きな支持力が得られる。
リニアアクチュエータは、それを支持する支柱4、5、6と、固定子45、48、49、可動子46、47、53(図12に示す)とを備える。そして、固定子45、48、49に通電することによって発生する電磁力を利用して可動子46、47、53を駆動し、除振台の振動を制御する。
また、センサは、例えば、鉛直方向変位センサ8、10と、水平方向変位センサ38と、鉛直方向加速度センサ9、11と、水平方向加速度センサ39とである。
次に、空気バネの制御量を計算する補償器について説明する。
補償器は、センサ8、9、10、11、38、39から得られた変位情報、加速度情報より主慣性軸に対応した成分の変位、加速度に変換する主慣性軸成分分離器20と、主慣性軸に対応したPI補償器54、55と、空気バネ2、3を駆動するための増幅器56、57とを備える。
主慣性軸成分分離器20は、主慣性軸成分に変換された加速度を積分し、主慣性軸成分の速度として出力している。簡易的には加速度センサ9、11、39の出力のみから得られる主慣性軸成分の変位を微分、あるいは差分によって速度とすることも可能である。
主慣性軸成分に分離された変位は、それぞれのPI補償器54、55によって制御量が計算される。計算された制御量は、増幅器56、57によって空気バネ駆動用信号に増幅され、空気バネ2、3に入力される。PI補償器54、55の有する積分機能によって空気バネ2、3は、目標値に追従して一定の位置を保つように動作する。
次に、リニアアクチュエータの動作制御について説明する。
リニアアクチュエータの動作制御は、主慣性軸成分分離器20と、状態観測器19と、フィードバックゲイン行列格納部18と、乗算器22と、主慣性軸成分の制御量を各リニアアクチュエータの配置に合わせた制御量に分配する推力分配器16と、推力分配器16からの制御量をリニアアクチュエータ駆動のために増幅する増幅器12、13、15とにより実行される。これら、主慣性軸成分分離器20と、状態観測器19と、フィードバックゲイン行列格納部18と、乗算器22と、推力分配器16と、増幅器12、13、15とにより演算制御部が構成される。
主慣性軸成分分離計算器20により求められたy軸変位31、y軸速度32、θx軸変位29、θx軸速度30は、状態観測器19に伝達される。状態観測器19は主慣性軸の成分と制御量行列27を入力として推定量行列信号26を出力する。
推定量行列信号26と、振動を抑制するよう決定され、フィードバックゲイン行列格納部18に格納されているフィードバックゲイン行列とは、乗算器22によって行列演算される。乗算器22による乗算の結果得られた主慣性軸成分の制御量行列27は、推力分配器16によってリニアアクチュエーターの固定子45、48、49に入力すべき成分に分配される。推力分配器16によって分配された各アクチュエータ毎の制御量は、増幅器12、13、15に分配されて増幅され、リニアアクチュエータの固定子45、48、49に入力される。
定盤36及びこの定盤36に搭載された機器を剛体とし、主慣性2軸の連成を考慮すると、除振台の水平方向y軸は、次の(数1)に示す運動方程式により運動する。
Figure 0004493484
また、回転方向θx軸は、次の(数2)に示す運動方程式により運動する。
Figure 0004493484
ここで、上記(数1)、(数2)において、tは時間、mは除振台および搭載機器の総質量、y(t)はy軸の変位、y’(t)はy軸の速度、y”(t)はy軸の加速度、cは空気バネの持つ減衰率、kは空気バネが定盤を支持するバネ係数、θx(t)はθx軸の回転量、θx’(t)はθx軸周りの角速度、θx”(t)はθx軸周りの角加速度である。
また、Iはθx軸回りの回転モーメント、Cxは空気バネの持つθx軸に関する減衰率、Kxは空気バネの持つθx軸に関するバネ係数、Ccはy軸方向とθx軸方向の連成成分に関する減衰率、Kcはy軸方向とθx軸方向の連成成分に関するバネ係数である。
また、uy1(t)は空気バネ2、によって生じるy軸方向の制御力、uy2(t)はリニアアクチュエータ49によって生じるy軸方向の制御力、uy3(t)はXYステージ25が移動することによって生じるy軸方向の駆動反力である。
また、ux1(t)は空気バネ2、3によって生じるθx軸方向の制御力、ux2(t)はリニアアクチュエータ固定子45、48およびリニアアクチュエータ可動子46、47によって生じるθx軸方向の制御力、ux3(t)はXYステージ25の移動によって生じるθx軸方向の駆動反力である。
y軸、θx軸の練成を考慮した、上記式(数1)、(数2)の運動方程式より、次の(数3)に示す連続系状態方程式ができる。離散系状態方程式で表しても本発明の本質は失われず、容易に実施可能であるので、連続系状態方程式を基にして説明する。
Figure 0004493484
上記(数3)において、Aはシステム遷移行列、Xは状態変数行列、X’はXの1階微分行列、B1は空気バネによる入力行列、B2はリニアアクチュエータによる入力行列、B3はXYステージ駆動反力による入力行列である。また、U1は空気バネによる入力変数行列、U2はリニアアクチュエータによる入力変数行列、U3はXYステージ駆動反力による入力変数行列である。また、Yは出力変数行列、Cは出力制御行列である。
上記式(数3)を模式図として示したのが図10である。
図10において、空気バネによる入力行列演算器101の出力B1と、リニアアクチュエータによる入力行列演算器102の出力B2と、XYステージ駆動反力による入力行列演算器103の出力B3とが加算点104によって加算されて、除振台を運動させる入力となる。
状態変数行列Xと、その1階微分行列X’とは、積分器107によって関係付けられる。積分器107において変数sはラプラス演算子を示しており、Iは単位行列を示している。本発明の第1の実施形態においては、4×4の単位行列となる。
状態変数行列Xは、システム遷移行列106を介して、加算点105にフィードバックされる構成となっており、加算点105において入力と加算される。また、積分器107の出力である状態変数Xは、出力制御行列演算器108を介して出力変数Yとなる。
y軸、θx軸の2軸においては、状態変数行列Xは、y軸変位y(t)と、y軸速度y’(t)と、θx軸変位θx(t)と、θx軸速度θ’x(t)とから成る。
U1は空気バネ2、3の水平方向入力と回転方向入力から成る。また、U2はリニアアクチュエータの水平方向と回転方向入力から成る。さらに、U3はXYステージ25のy軸変位とy軸加速度とから成る。
このとき、XYステージ25の変位信号37は計測可能であるが、XYステージ25は回路パターンを描画するために必要な場所へ位置決めするために駆動されているので、除振台が制振のために入力変数行列U3を変更することはできない。
同様に、エアーアクチュエータは地動外乱に対する防振のためと、除振台を指定位置へ精密に位置決めするために駆動されているので、入力変数行列U1を制振のためには変更できない。
従って、直動外乱に対する制振のために使用できる入力はリニアアクチュエータのみとなり、入力変数行列U2だけが制御可能であり、次式(数4)のように表せる。
Figure 0004493484
リニアアクチュエータによる制御入力を決定する制御則を、次式(数5)に示すようにする。
Figure 0004493484
上記式(数5)において、Kは状態変数行列Xをフィードバックするためのフィードバックゲイン行列である。
これにより、リニアアクチュエータは状態変数行列Xおよび制御入力U2の要素がすべてゼロになるように動作する、いわゆるレギュレーターとして動作する。
制御則に積分補償を導入し、リニアアクチュエータを目標位置へのサーボ制御とするために動作させることも可能であるが、目標位置へ位置決めするための動作は、空気バネ2、3が担っているので、リニアアクチュエータの制御則は動特性を改善するためのレギュレーター動作で十分である。
上記式(数4)に示した状態方程式による制御は、2入力4出力となるため、一般にフィードバックゲイン行列Kを一意に決定することはできない。
そこで、一般に知られ、書籍などに記載されている最適レギュレーター制御則によるフィードバックゲイン行列決定方法を用いる(例えば、文献「養賢堂発行 メカトロニクスと制御工学 岡田養二、渡辺嘉二郎共著 ISBN4-8425-0344-0」)。
また、次式(数6)に示す評価関数を最小にするフィードバックゲイン行列は、次式(数7)に示すリッカチ方程式(Riccati equation)を解くことにより求められる。
Figure 0004493484
Figure 0004493484
上記式(数6)、(数7)において、Qは重み付き二乗積分誤差に対する重み行列、Rは操作信号の二乗積分値に対する重み行列、Pはリッカチ方程式を満たす正定唯一解、Kが求めるフィードバックゲイン行列である。
本発明の第1の実施形態においては、上記式(数7)のように2×4の要素を持つフィードバックゲインKとなる。
リッカチ方程式の解法については、有本・ポッターの方法などが有名であるが、計算機を用いることによって容易に求めることができる。
求められたフィードバックゲイン行列Kを用いて、XYステージ25の駆動、エアーアクチュエータ2、3による運動も考慮した上記式(数3)による計算機シミュレーションを実施し、直動外乱と地動外乱に対して適切な応答を示すフィードバックゲイン行列Kを決定する。計算機シミュレーションにおいては除振台の応答とともに制御入力U2の飽和現象をも考慮してフィードバックゲインKを求めることが必要である。
求められたフィードバックゲイン行列Kをフィードバックゲイン行列格納部18に格納しておく。
次に、状態観測器19の構成について、図2を参照して説明する。
状態観測器19は、出力している制御量と計測できる観測量とから直接観測できない状態変数を推定する機構である。図2に示した例は、観測可能と観測不可能な状態変数量も同時に推定する同一次元状態観測器の例である。
図1に示した、y軸変位31、y軸速度32、θx軸変位29、θx軸速度30の全てが観測可能で、同一次元状態観測器を用いる必要が無い場合は状態推定信号切り替え器40を切り替えることによって、観測した信号を推定信号行列として直接出力することも可能である。
また、同一次元状態観測器は、その特性から安定な状態推定が可能であることが知られているので、計測による雑音信号などの影響を避けるために観測可能な状態変数であっても状態観測器を用いて推定変数行列として利用することが可能である。
本発明においては、例えば、y軸変位31、θx軸変位29だけが観測可能で、y軸速度32とθx軸速度30とを状態観測器による推定値を用いることにすれば、加速度センサあるいは速度センサを除振台に備える必要が無いため、コストが削減できる。
加速度センサ情報を積分する、あるいは変位センサ情報を微分することによって速度情報を求めるよりも状態観測器によって速度を推定する方がセンサの含まれる雑音の影響を軽減する効果がある。
同一次元状態観測器は、元の状態方程式によって表現されるモデルの逆モデルとなっており、図2に示した例は、図10に示した例と同様に、リニアアクチュエータによる入力行列演算器102と、積分器107とによって関連づけられる推定状態変数行列と、その1階微分行列と、推定状態変数行列をフィードバックするためのシステム遷移行列演算器106と、出力制御行列演算器108と推定フィードバックゲイン行列演算器41とを備える。
状態観測器へ空気バネ2、3による入力行列B1(演算器101の出力)とXYステージ25の駆動反力による入力行列B3(演算器103の出力)も加算すれば、より精度の高い状態変数推定が可能である。しかし、図2の例においては、説明の都合上、装置を簡単にするために入力行列B1と入力行例B3は省くこととする。
同一次元状態観測器には、図2に示すような推定の応答を決定する推定フィードバックゲイン行列演算器41が必要である。このフィードバックゲイン行列を求めるには、フィードバックゲイン行列格納部18に格納された行列を求めるのと同様に、最適レギュレーター制御則が応用できることが知られている。したがって、上記フィードバックゲイン行列計算機を用いて容易に求められる。
状態観測器からの推定量行列信号を用いたフィードバック制御による除振台の応答についても計算機シミュレーションによって確認できる。
あるいは、状態観測器には図3に示すような最小次元状態観測器機構も利用できる。
図3に示した最小次元状態観測器は、同一次元状態観測器と異なり、観測不可能な状態変数のみを推定するための機構である。この場合も、同一次元状態観測器と同様に観測不可能な状態変数を推定できるのでセンサを削減できる。
また、最小次元状態観測器は観測できない状態変数のみを推定する構成のため、推定のための演算機構を簡単にし、かつ推定のための演算時間を短縮できる効果がある。
最小次元状態観測器は、リニアアクチュエータによる入力行列演算器301と、積分器302とによって関連づけられる推定状態変数行列と、その1階微分行列と、推定状態変数行列をフィードバックするためのシステム遷移行列演算器303と、出力制御行列演算器304と、観測可能な状態変数を合成するための行列演算器305と、最小次元状態推定フィードバックゲイン行列演算器42とを備える。
最小次元状態観測器の入力として、空気バネ2、3による入力行列B1とXYステージ25の駆動反力による入力行列B3も加算すればより精度の高い状態変数推定が可能である。しかし、この例においては、説明の都合上、装置を簡単にするために入力行列B1と入力行例B3は省くこととする。
最小次元状態観測器にも状態推定の応答を決定する最小次元状態推定フィードバックゲイン行列演算器42が必要であるが、フィードバックゲイン行列格納部18に格納された行列を求めるのと同様に最適レギュレーター制御則が応用できることが知られている。このため、計算機を用いて容易に求められる。
また、最小次元状態観測器に備えるべき入力行列演算器301と、システム遷移行列演算器303と、出力制御行列演算器304と、出力合成行列演算器305と、最小状態推定フィードバックゲイン行列演算器42は、ゴピナスの方法などを用いて、それぞれの演算を容易に実行することができる。
以上のようにして決定された推定行列信号26にフィードバックゲイン行列格納部18に格納された行列を乗算器22によって乗じる。この結果得られる制御行列信号27を各リニアアクチュエータに分配する推力分配計算器16に入力する。
推力分配計算器16によって分配された各リニアアクチュエータの出力信号は、各々増幅器12、13、15を介してリニアアクチュエータの固定子45、48、49に供給され、これらリニアアクチュエータの固定子45、48、49を駆動する。リニアアクチュエータの固定子45、48は、回転方向の振動を抑制し、固定子49は、y方向の振動を抑制する。なお、説明上の都合上、y方向の振動を制御することとなっているが、実際の装置は、平面方向の振動を抑制する。
ここで、本発明の一実施形態との比較のため、従来技術の一例におけるXYステージ25の駆動信号をフィードフォワード制御することによって直動外乱を制振する場合の除振台の応答波形を図4に示す。
図4の(a)はy軸方向の除振台変位、図4の(b)はθx軸方向の除振台変位を示している。図4の(a)、図4の(b)に示すように、従来技術においては、XYステージ25の駆動終了後(時点t1以降)も除振台のエアーアクチュエータ制御特性による低周波の残留振動が残ってしまうことが分かる。
次に、本発明の一実施形態によるXYステージ25の駆動に対する除振台の応答波形を図5に示す。図4と同様に、図5の(a)はy軸方向の除振台変位、図5の(b)はθx軸方向の除振台変位を示している。
従来技術による応答波形と本発明の応答波形とを比較すると、本発明による応答波形は、XYステージ25の駆動終了後(時点t1以降)、XYステージ25の駆動などによる直動外乱に対して減衰特性が良好であり、収束時間を非常に高速にできる効果がある。
図5の(a)において、XYステージ25の駆動時間中(時点t1以前)の変動振幅が大きくなってしまっているが、上記式(数6)における重み係数行列Qを変更することによって変動幅を小さくできるので問題は無い。
本発明の第1の実施形態によれば、観測可能な除振台に備えられたセンサ情報に加え、エアーアクチュエータの制御量と、XYステージ25の位置情報とによって除振台の主慣性軸成分を推定すれば直動外乱に対して高精度な制振性能を実現できる。
しかし、XYステージ25の位置信号は、その電子線描画装置によっては計測できない場合もある。また、エアーアクチュエータの制御量を観測できたとしてもエアーアクチュエータの動特性を考慮した状態方程式に変更しなければならないため配線数が増えたり、演算量が増える、演算時間が長くなる場合もあり、経済的では無い。
そこで、簡単な状態方程式の変更で制振性能を向上させるためが可能な本発明の一例について説明する。
状態観測器19に観測できない主慣性軸成分だけで無く、XYステージ25の駆動による外乱振動やエアーアクチュエータ2、3を制御することによって発生する外乱振動を推定する機能を備え、推定した外乱振動をリニアアクチュエータ45、48、49によってフィードバック制御することで、さらに制振性能を向上することができる。
除振台に設けられたセンサや状態観測器による推定量をフィードバックする本発明においては、上記式(数4)に記したようにエアーアクチュエータ2、3やXYステージ25による駆動反力などの影響を考慮してフィードバックゲイン行列格納部18に格納される行列を決定している。しかし、これらの直動外乱の実際の発生状況などについては実制御時に観測できていないので、完全に直動外乱の影響を取り除くことはできない。
そこで、上述した本発明による状態観測器に直動外乱を推定する機構も組み込むことにより直動外乱を抑制する。
エアーアクチュエータ2、3やXYステージ25は構造物の持つ特性と、それぞれの持つ制御則によって決定される閉ループ固有振動数を有している。この固有振動数による振動を正弦波外乱と考え、正弦波外乱を組み込んだ状態方程式として拡大する。
一般に、直動外乱の発生源の動特性を正確に得ることは難しいが、直動外乱の周波数であれば、計測信号のフーリエ変換や正弦波挿引法による周波数応答などを観測することによって容易に測定できる。
次式(数8)は、エアーアクチュエータ2、3の発生するy軸方向正弦波外乱角周波数をω1y、θx軸方向正弦波外乱周波数をω1xとして、上記式(数4)の状態方程式を拡大したものである。
Figure 0004493484
上記式(数8)において、dy、dy’、dx、dx’は、それぞれ、y軸方向の外乱、y軸方向の外乱速度、θx軸方向の外乱、θx軸方向の外乱速度である。
さらに、エアーアクチュエータ2、3の発生するy軸方向正弦波外乱角周波数をω1y、θx軸方向正弦波外乱周波数をω1x 、XYステージ25の発生するy軸方向正弦波外乱角周波数をω2y、θx軸方向正弦波外乱角周波数をω2xとすれば、同様に次式(数9)のように容易に拡大可能である。
もちろん、他の正弦波外乱に対しても同様に拡大すれば複数の正弦波外乱に対応できることは言うまでも無い。
Figure 0004493484
上記式(数9)において、d1y、d1y’、d1x、d1x’、d2y、d2y’、d2x、d2x’はそれぞれ、エアーアクチュエータ2、3により発生するy軸方向の外乱、y軸方向の外乱速度、θx軸方向の外乱、θx軸方向の外乱速度、XYステージ25により発生するy軸方向の外乱、y軸方向の外乱速度、θx軸方向の外乱、θx軸方向の外乱速度である。
上記状態方程式を基にして状態観測器およびフィードバックゲイン行列演算器18に格納する行列を決定し、上述したように、除振台のリニアアクチュエータ45、48、49を駆動することで正弦波外乱をより抑制できる除振台の動作制御を行うことができる。
図6は、上記式に(数8)の状態方程式に基づく本発明の一実施形態により制御される除振台上にてXYステージ25が駆動された場合の除振台の応答波形を示す。図4、図5と同様に、図6の(a)はy軸方向の除振台変位、図6の(b)はθx軸方向の除振台変位を示している。
応答波形図4の(a)、図4(b)と、図6の(a)、図6の(b)とを比較すると収束後の変動幅601、変動幅602を小さくできていることが分かる。
なお、上述した例においては、外乱を正弦波外乱として状態方程式に組み込んだが、外乱の種類を次式(数10)に示すような一定外乱d(t)などとして推定しても同様の効果を得られることは言うまでも無い。
Figure 0004493484
次に、フィードバックゲイン行列格納部18に格納する行列に、重み係数を乗じることにより除振台の制振性能をさらに向上させる制御方法について、図13を参照して説明する。
上記式(数6)、(数7)に示したような最適レギュレーター制御則によれば、重み係数に応じた性能を実現するフィードバックゲイン行列Kが求められる。
しかし、最適レギュレーター制御則により求めたフィードバックゲイン行列Kは安定性を重視した保守的なフィードバックゲインになる傾向があることが知られている。
そのため、求めたフィードバックゲイン行列Kによって制振制御を実現している除振台は、閉ループ特性は安定であるが、制振性能としては十分で無い場合も多い。
しかし、最適レギュレーター制御則による閉ループは安定なのであるから、フィードバックゲイン行列Kを多少変更したとしても安定性に大きな影響は生じないはずである。
そこで、図13に示す本発明の他の実施形態では、フィードバックゲイン行列Kに乗じるフィードバックゲイン行列変換用係数行列を発生するフィードバックゲイン行列変換用係数行列格納部17と、行列乗算回路21とを備え、この行列乗算回路21により、乗算されえられた変換後フィードバック行列28は、行列乗算回路22に供給される。図13に示した他の構成は、図1に示した例と同様となっている。
さらに、本発明の他の実施形態としてフィードバックゲイン行列変換用係数行列格納部17を外部から任意に設定できる通信手段を備えることも可能である。
また、行列乗算回路21を、図14に記すように多重に接続し、フィードバックゲイン変換用係数行列格納部17からの行列をn乗化する構成がある。例えば、行列乗算器21を2個直列接続すると、求まる制御量はKFFとなり、フィードバックゲイン変換用係数行列を2乗化したのと同じ効果がある。
あるいは、行列乗算器21の代わりに行列加算器や行列減算器を用いる構成や、行列乗算器と行列加算器や行列減算器を組み合わせた演算によるフィードバックゲインの変換を行なう構成とすることもできる。
フィードバックゲイン行列をK、フィードバックゲイン行列変換用係数行列格納部17に格納する変換係数行列をFとすると、行列乗算回路21はKFという行列乗算を行う。
このフィードバックゲイン行列変換用係数行列格納部17に適切な行列を設定することにより除振台の制振性能をさらに向上することができる。
図7に本発明の他の実施形態による効果を示す。
図7の(a)はy軸方向変位、図7の(b)はθx軸方向変位を示している。図7に示した本発明の他の実施形態による変位において、上記式(数8)に示した状態方程式に基づくフィードバックゲイン行列Kを考える。
上記式(数8)において、ω1yはエアーアクチュエータ2、3の制御により発生するy軸方向の直動外乱、ω1xはエアーアクチュエータ2、3の制御により発生するθx軸成分の直動外乱である。
状態観測器19は、角周波数ω1y、ω1xの外乱振動の変位量、速度を推定している。フィードバックゲイン行列変換用係数行列格納部17に、例えば次式(数11)に示すような推定外乱に対する重みを大きくするような行列を設定し、正弦波外乱に対する制振性能を変更する。
Figure 0004493484
推定外乱に対する重みを大きくすることによって、正弦波外乱の制振性能が変化し、図7の(a)に示すように、収束後の変動幅701がより小さくなってなる。また、図7の(b)に示すように、オーバーシュートはやや大きくなっているものの除振台の収束時間702が短縮されている。
さらに、最も高い性能を実現するフィードバックゲイン行列変換用係数行列格納部17に格納される行列の決定に際して、最小二乗ノルムによる評価方法を用いる本発明による制御方法について説明する。
あるフィードバックゲイン行列変換用係数行列格納部17に格納された行列を用いて除振台を制御している状態で、除振台に搭載されたXYステージ25などの直動外乱発生源を動作させる。
搭載機器の動作によって変化した除振台の位置偏差や速度偏差、加速度の2乗和、あるいはその平方根を、次式(数12)、(数13)のように求める。ここで、偏差に時間重みを乗じて時間経過後の偏差に重みを持たせる方法なども利用できる。次式(数14)には時間重みを乗じた場合の最小二乗ノルムの求め方の一例を示す。
Figure 0004493484
Figure 0004493484
Figure 0004493484
上記式(数12)、(数13)、(数14)において、eyはy軸方向成分の偏差、eθxはθx軸方向成分の偏差、tは時刻、Tは最小二乗ノルムを評価するための時間である。
本発明の一実施例として推定した直動外乱に対するフィードバックゲイン変換用係数行列格納部17に格納される行列を次式(数15)のようにパラメーター化する。
Figure 0004493484
上記式(数15)において、Pはy軸方向外乱に対する重み係数、Pqxはθx軸方向外乱に対する重み係数である。
上記式(数15)におけるP、Pqxを変化させた場合の最小二乗ノルムの変化を図示してみると、図8に示すようになる。この最小二乗ノルムの変化の中で、最もノルムの小さい係数行列の組合せが制振性能を最も高める係数行列として決定できる。
上記最小二乗ノルムを最も小さくする場合の一例として、P、Pqxの組み合わせが最小二乗ノルムの最小値801となる、P=80.0、Pqx=60.0とした場合のXYステージ駆動に対する除振台の応答波形を図9に示す。
図9の(a)はy軸変位の応答波形、図9の(b)はθx軸変位の応答波形を示す。図9の(a)においては、収束後の変動幅901が小さくなっているとともに、XYステージ25の駆動終了後における収束波形904が高速に収束されていることが分かる。
また、図9の(b)においては、収束前のオーバーシュート量は大きいが収束時間902が短縮されているのが明らかである。また、収束後の変動幅903も小さくなっている。
なお、上述した本発明の実施形態においては、推定した正弦波外乱に対するフィードバックゲイン変換用係数行列格納部17に格納する行列を設定することによる制振効果について説明したが、フィードバックゲイン変換用係数変換行列の他の成分を変化させることによっても制振性能を向上できることは言うまでも無い。
以上のように、本発明の実施形態によるアクティブ除振台、アクティブ除振方法によれば、主慣性軸どうしの連成運動も考慮した状態フィードバック制御となるため、搭載機器が移動した場合、主慣性全軸への振動を制振できる。
さらに、状態観測器19によって直動外乱を推定することにより、搭載機器や除振台自身が発生する振動を抑制することができ、フィードバック制御とすることで搭載機器の静止時においても高性能な制振性能を実現できる。
また、フィードバックゲイン行列に対する係数変換行列を備えたことで、実際の除振台の応答や外乱抑制効果を確認しながらの調整が可能になるため、所望の制御性能に調整することができる。
また、本発明による除振台を、光学装置や荷電粒子線装置に用いれば、搭載機器の動作による振動収束を高速にできるため、素早く次の動作に移行できる。
これにより、本発明による除振台を用いた光学装置や荷電粒子線装置を、半導体製造方法及び装置、半導体検査方法及び装置に用いた場合は、製造時間、検査時間の短縮効果があり、ステッパ−や電子線描画装置に用いた場合は、露光時間、描画時間の短縮が図れる。
また、搭載機器静止時にも高性能な制振性能を実現しているために、高精度な回路パターンの露光や描画が実現できる。
さらに、搭載機器の動特性や変位信号、エアーアクチュエータの動特性や制御量を観測できなくとも、直動外乱を発生させているそれらの信号を状態観測器によって推定することで、安価で高性能な除振台を実現できる。
なお、上述した例は、フィードバック制御により、振動を抑制する例であるが、フィードフォワード制御と上述したフィードバック制御とを組み合わせることも可能である。
本発明の一実施形態であるアクティブ除振台を組み込んだ電子線描画装置の概略構成図である。 本発明の一実施形態であるアクティブ除振台の同一次元状態観測器のブロック図である。 本発明の一実施形態であるアクティブ除振台の最小次元状態観測器のブロック図である。 本発明とは異なる例における除振台の応答波形グラフである。 本発明の一実施形態による除振台の応答波形グラフである。 本発明の一実施形態による除振台の正弦波外乱推定を組み込んだ例の応答波形グラフである。 本発明の他の実施形態による除振台のフィードバックゲイン行列変換用係数行列を用いた例の応答波形グラフである。 本発明の他の実施形態による除振台のフィードバックゲイン行列変換用係数行列の変更によって変化する応答ノルムの3次元グラフである。 本発明の他の実施形態による除振台のノルムを最小にする係数行列の組み合わせによる応答波形グラフである。 本発明の一実施形態による除振台の状態方程式による除振台モデルのブロック図である。 主慣性6軸を示す図である。 本発明の一実施形態による除振台の水平方向リニアアクチュエータを示す図である。 本発明の他の実施形態であるアクティブ除振台を組み込んだ電子線描画装置の概略構成図である。 本発明の他の実施形態であるアクティブ除振台における行列乗算器を多重接続した場合の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 アクティブ除振台を設置するための床定盤
2、3 空気バネ
4、5 鉛直方向リニアアクチュエータ支柱
6 水平方向リニアアクチュエータ支柱
8、10 鉛直方向変位センサ
9、11 鉛直方向加速度センサ
12、13、15 リニアアクチュエータ駆動用増幅器
16 推力分配計算回路
17 フィードバックゲイン行列変換用係数行列格納部
18 制振用フィードバックゲイン行列格納部
19 状態量推定用状態観測器
20 センサ検出値から主慣性軸成分への分離計算回路
21、22 行列乗算計算器
23 レーザー測長計
24 光学ミラー
25 XYステージ
33 電子ビーム源
35 露光試料
36 定盤
38 水平方向変位センサ
39 水平方向加速度センサ
40 状態推定信号切り替え器
41 同一次元観測器推定フィードバックゲイン行列演算器
42 最小次元状態観測器フィードバックゲイン行列演算器
44 床
45、48 鉛直方向リニアアクチュエータ固定子
46、47 鉛直方向リニアアクチュエータ可動子
49 水平方向リニアアクチュエータ固定子
50 レーザー測長計支柱
51 XYステージ移動ガイド
52 真空チャンバー
53 水平方向リニアアクチュエータ可動子
54 θx軸PI補償器
55 y軸PI補償器
56 y軸増幅器
57 θx軸増幅器
101 空気バネによる入力行列演算器
102 リニアアクチュエータによる入力行列演算器
103 XYステージ駆動による入力行列演算器
104 制御入力の加算点
105 制御入力と状態変数の加算点
106 システム遷移行列演算器
107 積分器
108 出力制御行列演算器
301 推定状態変数の入力行列演算器
302 推定状態変数の積分器
303 推定状態変数のシステム遷移行列演算器
304 推定量の出力制御行列演算器
305 計測可能な状態量の出力制御行列演算器
306 入力と推定状態変数の加算点
307 推定量と計測可能な状態量の加算点

Claims (17)

  1. 振動を抑制する対象となる機器が配置される定盤と、この定盤の振動を検出するセンサと、上記定盤を微小振動させるアクチュエータと、上記センサの検出信号に基づいて、上記機器の振動を抑制するために、上記アクチュエータを駆動する演算制御部とを備えるアクティブ除振装置であって、
    上記演算制御部は、上記センサからの検出信号に基いて、上記定盤の平面方向振動と、回転方向振動とを演算し、平面方向振動と回転方向振動との相互作用を含めて、これら平面方向振動及び回転方向振動を抑制するためのアクチュエータ駆動指令を演算し、演算した駆動指令に従って、上記アクチュエータを駆動し、フィードバック制御するものであり、
    上記演算制御部は、上記定盤に配置される機器及びアクティブ除振装置を含めた状態変数と、観測できない状態変数がある場合には、その一部を推定する状態観測器を備え
    上記状態観測器は、アクティブ振装置から発生する外乱振動と、上記定盤に配置される機器及びアクティブ振装置の外部から伝達される外乱振動とを推定するための推定手段を備えることを特徴とするアクティブ除振装置。
  2. 請求項記載のアクティブ除振装置において、上記演算制御部は、上記状態観測器により推定された外乱振動を含めて、平面方向振動及び回転方向振動を抑制するためのアクチュエータ駆動指令を演算し、演算した駆動指令に従って、上アクチュエータを駆動することを特徴とするアクティブ振装置。
  3. 請求項1又は2記載のアクティブ除振装置において、上記フィードバック制御のフィードバックゲインに対する係数行列を発生する係数行列格納手段と、この係数行列とフィードバックゲインとの行列演算を行う行列演算手段とを備え、上記係数行列に設定する係数によってアクティブ除振装置の制振特性を可変とすることを特徴とするアクティブ除振装置。
  4. 振動を抑制する対象となる機器が配置される定盤と、この定盤の振動を検出するセンサと、上記定盤を微小振動させるアクチュエータと、上記センサの検出信号に基づいて、上記機器の振動を抑制するために、上記アクチュエータを駆動する演算制御部とを備えるアクティブ除振装置であって、
    上記演算制御部は、上記センサからの検出信号に基いて、上記定盤の平面方向振動と、回転方向振動とを演算し、平面方向振動と回転方向振動との相互作用を含めて、これら平面方向振動及び回転方向振動を抑制するためのアクチュエータ駆動指令を演算し、演算した駆動指令に従って、上記アクチュエータを駆動し、フィードバック制御するものであり、
    上記演算制御部は、上記フィードバック制御のフィードバックゲインに対する係数行列を発生する係数行列格納手段と、この係数行列とフィードバックゲインとの行列演算を行う行列演算手段とを備え、上記係数行列に設定する係数によってアクティブ除振装置の制振特性を可変とすることを特徴とするアクティブ除振装置。
  5. 振動を抑制する対象となる機器が配置される定盤と、この定盤の振動を検出するセンサと、上記定盤を微小振動させるアクチュエータと、上記センサの検出信号に基づいて、上記機器の振動を抑制するために、上記アクチュエータを駆動する演算制御部とを備えるアクティブ除振装置であって、
    上記演算制御部は、上記センサからの検出信号に基いて、上記定盤の平面方向振動と、回転方向振動とを演算し、平面方向振動と回転方向振動との相互作用を含めて、これら平面方向振動及び回転方向振動を抑制するためのアクチュエータ駆動指令を演算し、演算した駆動指令に従って、上記アクチュエータを駆動し、フィードバック制御するものであり、
    上記演算制御部は、上記定盤に配置される機器及びアクティブ除振装置を含めた状態変数と、観測できない状態変数がある場合には、その一部を推定する状態観測器を備え
    上記演算制御部は、上記フィードバック制御のフィードバックゲインに対する係数行列を発生する係数行列格納手段と、この係数行列とフィードバックゲインとの行列演算を行う行列演算手段とを更に備え、上記係数行列に設定する係数によってアクティブ除振装置の制振特性を可変とすることを特徴とするアクティブ除振装置。
  6. 振動を抑制する対象となる機器が配置される定盤からの振動を検出し、この検出結果に基づいて、上記機器の振動を抑制する指令を演算し、上記定盤を微小振動させるアクチュエータを駆動し、上記機器の振動を抑制するアクティブ除振方法であって、
    上記振動検出に基いて、上記定盤の平面方向振動と、回転方向振動とを演算し、平面方向振動と回転方向振動との相互作用を含めて、これら平面方向振動及び回転方向振動を抑制するためのアクチュエータ駆動指令を演算し、演算した駆動指令に従って、上記アクチュエータを駆動し、フィードバック制御すること、
    上記定盤に配置される機器を含めた状態変数と、観測できない状態変数がある場合には、その一部を推定し、この状態変数を用いて上記平面方向振動及び回転方向振動を抑制するためのアクチュエータ駆動指令を演算すること、
    上記定盤に配置される機器から発生する外乱振動と、上記定盤に配置される機器の外部から伝達される外乱振動とを推定し、推定した外乱振動を含めて上記平面方向振動及び回転方向振動を抑制するためのアクチュエータ駆動指令を演算することを特徴とするアクティブ除振方法。
  7. 請求項記載のアクティブ除振方法において、上記フィードバック制御のフィードバックゲインに対する係数行列を演算し、上記係数行列に設定する係数によって制振特性を可変とすることを特徴とするアクティブ除振方法。
  8. 振動を抑制する対象となる機器が配置される定盤からの振動を検出し、この検出結果に基づいて、上記機器の振動を抑制する指令を演算し、上記定盤を微小振動させるアクチュエータを駆動し、上記機器の振動を抑制するアクティブ除振方法であって、
    上記振動検出に基いて、上記定盤の平面方向振動と、回転方向振動とを演算し、平面方向振動と回転方向振動との相互作用を含めて、これら平面方向振動及び回転方向振動を抑制するためのアクチュエータ駆動指令を演算し、演算した駆動指令に従って、上記アクチュエータを駆動し、フィードバック制御すること、
    上記フィードバック制御のフィードバックゲインに対する係数行列を演算し、上記係数行列に設定する係数によって制振特性を可変とすることを特徴とするアクティブ除振方法。
  9. 振動を抑制する対象となる機器が配置される定盤からの振動を検出し、この検出結果に基づいて、上記機器の振動を抑制する指令を演算し、上記定盤を微小振動させるアクチュエータを駆動し、上記機器の振動を抑制するアクティブ除振方法であって、
    上記振動検出に基いて、上記定盤の平面方向振動と、回転方向振動とを演算し、平面方向振動と回転方向振動との相互作用を含めて、これら平面方向振動及び回転方向振動を抑制するためのアクチュエータ駆動指令を演算し、演算した駆動指令に従って、上記アクチュエータを駆動し、フィードバック制御すること、
    上記定盤に配置される機器を含めた状態変数と、観測できない状態変数がある場合には、その一部を推定し、この状態変数を用いて上記平面方向振動及び回転方向振動を抑制するためのアクチュエータ駆動指令を演算すること、
    上記フィードバック制御のフィードバックゲインに対する係数行列を演算し、上記係数行列に設定する係数によって制振特性を可変とすることを特徴とするアクティブ除振方法。
  10. 請求項1から請求項5のうちのいずれか一項記載のアクティブ除振装置を備えたことを特徴とする光学装置。
  11. 請求項1から請求項5のうちのいずれか一項記載のアクティブ除振装置を備えたことを特徴とする荷電粒子線装置。
  12. 請求項10記載の光学装置を用いて半導体を製造することを特徴とする半導体製造装置。
  13. 請求項11記載の荷電粒子線装置を用いて半導体を製造することを特徴とする半導体製造装置。
  14. 請求項10記載の光学装置を用いて半導体を検査することを特徴とする半導体検査装置。
  15. 請求項11記載の荷電粒子線装置を用いて半導体を検査することを特徴とする半導体検査装置。
  16. 請求項6から9のうちのいずれか一項記載のアクティブ除振方法を用いて、半導体を製造することを特徴とする半導体製造方法。
  17. 請求項6から9のうちのいずれか一項記載のアクティブ除振方法を用いて、半導体を検査することを特徴とする半導体検査方法。
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