JP4501368B2 - 電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置および電動機制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、半導体製造装置や工作機械などの位置決め装置あるいは産業用ロボットに用いられると共に、電動機制御装置に関し、特に、サーボ調整を最適に行うための電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置および電動機制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、半導体製造装置や工作機械などの位置決め装置あるいは産業用ロボットに用いられると共に、電動機制御装置における機械共振検出装置及び制振制御装置は、図13〜図15に示すものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−337057号公報
【0004】
すなわち、該機械共振検出装置及び制振制御装置は、機械振動を高速で推定し、現場でのゲイン調整やパラメータ設定を簡便に、機械共振信号を高精度で取り出すことのできる電動機制御系における機械振動検出装置及び制振制御装置を提供することを目的として、提案されたものであり、等価剛体モデル手段と、第1の補償手段と、第2の補償手段から成る機械振動検出装置を構成し、機械振動検出装置は機械共振信号と、外乱推定信号とを検出し、機械共振信号を、第3と第4の補償手段で補償し、加算増幅手段を通して、制振制御を実施するものとなっている。以下、従来技術について図を用いて説明する。
図13は、従来技術の共振機構の一例を説明する説明図である。図14は、従来技術の原理と実施例の機械振動検出装置を説明するブロック線図である。図15は、従来技術の第2実施例の機械振動検出装置及び制振制御装置を説明するブロック線図である。なお、図14および図15において、400は機械振動検出装置、406は電動機を含む機構系である。
従来技術では、図13のような電動機を含む機構系を2慣性系として、数値化すると、電動機が発生するトルクから電動機の角速度(観測出力)までの周波数特性は、式(1)になる。
【数1】
式(1)は、電動機のパラメータと機械共振系のパラメータが組み合わさっており、式を1次式と2次式の積に因数分解することは、非常に困難である。このため、式の物理的意味が不明確であり、制御系全体に対して状態オブザーバを構成せざるを得ない。
【0005】
そこで従来技術では、式(3)によるP(s)の近似式を求めている。
【数2】
【0006】
【数3】
【0007】
式(6)より、2慣性共振系は図14の破線のブロック406内に示す等価剛体系G1(s)と機械共振系G2(s) とに分離できる。もし、等価剛体系の速度が検出できれば、観測出力から等価剛体系の検出速度を差し引いた差信号により、機械振動成分のみが検出できる。
等価剛体系の速度は仮想的な状態量であり、検出不可能である。状態オブザーバを用いると、等価剛体系の速度が観測可能であるが、状態オブザーバの設計理論を単純に適用するだけでは、オブザーバが機械共振系G2(s)を含まざるを得ない。
このため、従来技術では、機械系が等価剛体系と共振系とに分離できたことに着目し、等価剛体系は物理的に低域通過特性となり、高周波である共振成分には、ほとんど応答しないと考え、電動機の角速度(図14で共振系の出力)を観測出力と近似して、等価剛体オブザーバ(等価剛体系をモデルとする状態オブザーバ)を構成している。
電動機のトルクに比例する変量をu(t) に入力し、電動機の角速度をy(t) に入力すると、機械共振信号
と、推定外乱信号
を得る構成が式(8)のように構成できる。
【0008】
【数4】
従来技術の機械振動検出装置で設定しなければならないパラメータは、状態オブザーバの帯域ωf とQf 、および電動機を含む機構のパラメータを意味するγとD0である。パラメータωf とQf は必要に応じて、自由に設定する。
電動機と負荷(伝達機構)の慣性モーメントと粘性摩擦係数は、計算あるいは測定から求め、パラメータγとD0 を決め、または機械共振系の共振周波数と反共振周波数とを測定して、γを計算する。
【0009】
従来技術の実施例を図14により説明する。
図14は、推定した等価剛体速度
を出力する等価剛体モデル手段と、比例演算を行う第1の補償手段と、積分演算を行う第2の補償手段とで構成される。
図14において、電動機のトルクに比例する信号u(t) (例えば、電動機のトルク制御装置のトルクモニタ信号あるいはトルク指令信号等)と電動機の角速度である観測出力信号を機械振動検出装置400に入力すると、機械共振信号と推定外乱信号を独立に出力する。
【0010】
従来技術の第2の実施例を、図15によって説明する。
図15は、図14と同様である機械振動検出装置400と、積分要素あるいは一次遅れ要素で構成する第3の補償手段と、積分要素あるいは一次遅れ要素で構成する第4の補償手段と、制振フィードバックゲイン(Kf)手段と反転/非反転増幅手段と加算手段(図では加算点で示す)とからなる前記加算入力手段と、で構成されている。
機械振動検出装置400が推定した機械共振信号を第3の補償手段に入力し、第3の補償手段の出力を第4の補償手段に入力し、その出力を加算増幅手段に入力する。前記加算手段は、第3および第4の補償手段と反転/非反転増幅手段を通った機械共振信号と上位の制御装置(例えば、速度制御用補償器)から出力されるトルク指令信号を加算して、電動機のトルク制御装置のトルク指令信号として出力する。前記電動機のトルク制御装置のトルク指令信号あるいは電動機のトルク制御装置のトルクモニタ信号を電動機のトルクに比例する信号u(t)として、機械振動検出装置に入力する。
ゲイン調整等を行えば、機械共振を抑えながら、速度制御系の周波数帯域を広げ得る。
以上のように、従来技術は、機械共振系を等価剛体系と共振系とに理論的に分離し、等価剛体系は物理的に低域通過特性となり、高周波である共振成分には、ほとんど応答しないという考えに基づいて、電動機の角速度(図14の共振系の出力)を観測出力と近似することによって、等価剛体系をモデルとする状態オブザーバである等価剛体オブザーバを構成し、電動機の角速度信号と電動機のトルクに比例する信号とから機械振動成分と外乱成分とを独立に検出し、外乱成分の混入による機械共振信号の品質劣化を防止している。
また、従来技術は、等価剛体オブザーバに機械振動系のモデルを用いず、たとえ2慣性以上の共振現象を伴っていても、機械振動検出装置の次数は常に等価剛体モデルの次数+1なので、計算量増大および設定すべきパラメータ数を増大させず、測定が困難な機械共振のパラメータを設定しない。
また、等価剛体オブザーバには、前記第1の補償手段(比例)と前記第2の補償手段(積分)とからなるフィードバックループを備え、検出した機械振動信号成分にオブザーバのパラメータ変動しにくくしている。
従来技術の機械共振検出装直によって、高周波の機械振動を検出し、制振装置は、高周波の機械振動抑制と、調整により速度制御系の広帯域化を行う。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術は、電動機を含む機構系のモデル化が集中マスとバネと減衰から構成するようになっていて、マス-バネの数が多くなると、バネ・マスの組み合わせの数が増大するという問題があった。2慣性モデルではバネ、マス、減衰の組み合わせは1つだが、3慣性以上になると、2種類以上の組み合わせが存在する。そのため、多慣性になると、組み合わせが増大し、構成を確定できない問題があった。
また、バネ・マスの組み合わせ構成を確定できたとしても、慣性モーメントもしくは重量の総量は確定もしくは推定できても、多慣性にした複数のマスや、ばね剛性、減衰の分布値は不明である。
さらに、多慣性モデルの次数が大きくなると、式が複雑化するので、高次のモデル式を定義できない問題を事実上抱えている。
従来技術に準じて、電動機が発生するトルクから電動機の角速度(観測出力)までの周波数特性Hi,jを多慣性化して数値化すると、式(12)のようになり、
【数5】
各係数a0,・・・am,b0, ・・・,b2nを決定しなければならず、高度な専門知識、経験を必要とすることから、時間や労力がかかるという問題も抱えていた。
つまり、図11に示す剛体モデルや、図12(a)に示す2慣性モデルでは数値化が簡単だが、図12(b)の3慣性モデルではモデル化が難しくなり、図12(c)の17慣性モデルでは、バネ・マスの組み合わせ構成の確定、バネ・マス・減衰各要素の分布値の確定、式の解法が困難である。
【0012】
従来技術は、電動機制御系のサーボ調整に利用し、調整中に生ずる現象を観察し、人手でパラメータを調整して、対策を行うものであり、制御系が対象とする機械の特性を数値化するような推定をしていなかった。
2慣性以上の共振現象を伴っていても、機械振動検出装置の次数は常に等価剛体モデルの次数+1ではあるが、現象を観察しながら、人手でパラメータを調整する形態だからこそ対応可能のことであり、機械共振のパラメータを設定しないので、多数の共振を持つ、制御対象の機械を明確に多慣性に数値モデル化できるものではない。
そこで、本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、周波数特性の計測値から自動的に反共振周波数や共振周波数、減衰を読み取るとともに多慣性の数値モデルを推定し、数値化し、容易にシミュレーションやサーボ調整に利用するための多慣性機械モデルを推定することができる電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置および電動機制御装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、本発明は次のように構成したことを特徴としている。
請求項1に記載の電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置の発明は、制御指令信号を作成する指令器と、前記指令器の作成した制御指令信号を受けて電動機を駆動する制御器と、前記電動機によって駆動される機械の動作量を検出する検出手段と、
を有する電動機制御装置に、前記検出手段が検出した動作量と前記指令器が作成した制御指令信号を演算し計測して周波数特性を得る周波数特性演算装置を備えて成る電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置において、前記周波数特性演算装置は、少なくとも予め入力される剛体モデルと複数の1自由度の振動モデルを含む周波数特性式を格納する記憶部と、前記周波数特性の共振周波数と反共振周波数からなる突起形状を自動的に算出する周波数特性ピーク検出部と、前記周波数特性ピーク検出部で検出した複数の共振周波数あるいは反共振周波数から減衰を推定する減衰推定値解析部と、前記記憶部に格納された少なくとも前記剛体モデルと複数の1自由度の振動モデルを含む前記周波数特性式から算出されたN慣性モデル(Nは2以上の整数)の周波数特性に対して、前記計測して得られた周波数特性との誤差をそれぞれ算出する周波数特性誤差算出部と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の多慣性機械モデル推定装置において、前記周波数特性誤差算出部において得られた2〜Nの各慣性モデルの周波数特性の計算値と計測値との最小誤差と、前記剛体モデルの周波数特性の計算値と計測値の最小誤差とを比較し、何れか一方のモデルの誤差が少ない方を実際のモデルと判定するようにした機械モデル判定部を備えたことを特徴とする。
このようになっているため、周波数特性を計測することができ、また、計測した周波数特性計測値から自動的に反共振周波数や共振周波数、減衰を読み取ることにより、高価な計測装置を用いることなく、作業者が高度な専門知識や経験を持たなくても、容易にシミュレーションや電動機制御装置のサーボ調整に利用するための機械モデルを多慣性モデルとして推定することができる。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の制御装置の多慣性機械モデル推定装置において、前記検出手段が、前記電動機の位置、速度若しくは加速度、または前記機械の位置、速度若しくは加速度を検出して前記動作量とすることを特徴とする。
このようになっているため、前記電動機の位置または速度または加速度を検出する回転検出器による検出手段や、機械に振動検出器による検出手段を用いても、また、さまざまな検出手段や制御系を選択して構成でき、高価な計測装置を用いることなく、作業者が高度な専門知識や経験を持たなくても、周波数特性を計測して、容易にシミュレーションや電動機制御装置のサーボ調整に利用するための機械モデルを多慣性モデルとして推定することができる。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項記載の電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置において、前記周波数特性誤差算出部が、前記周波数特性式に、前記動作指令信号と前記検出手段の信号から求める計測した周波数特性を曲線適合することにより、周波数特性の計算値と計測値の誤差を算出するようにしたことを特徴とする。
このようになっているため、周波数特性を曲線適合することにより、周波数特性の計算値と計測値との誤差を算出するようにした構成にしたので、計測した周波数特性と剛体モデルと複数の1自由度のモデルからなる式と比較することができ、高価な計測装置を用いることなく、作業者が高度な専門知識や経験を持たなくても、周波数特性を計測して、容易にシミュレーションや電動機制御装置のサーボ調整に利用するための機械モデルを多慣性モデルとして推定することができる。
また、周波数特性の計算値と計測値の誤差を算出でき、比較による剛体系と多慣性系の区別や、多慣性系のモデル次数を決定できる
しかも安価な電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置を提供することが可能となる。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項記載の電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置において、前記制御器が、前記検出手段の信号を(−)端子に入力する減算器と、その減算器の信号を受けて働き制御指令を出力するような、少なくとも1つの閉ループを備え、単位系にあわせて前記制御指令とそれぞれの成分の前記動作量を一致するように前記電動機を制御し、加算器が少なくとも1つの閉ループの中に設けられ、前記加算器に前記指令発生装置の信号を入力することで、計測した周波数特性を得ることを特徴とする。
このようになっているため、閉ループを組んだまま、周波数特性を計測でき、垂直軸を構成する場合に、計測中に機械の可動部の落下や、位置ずれを防ぎ、さらに機械の可動部がずれることで、機械特性が変化して共振周波数がずれて周波数特性の計測精度が低下する問題を防ぐことができ、高価な計測装置を用いることなく、作業者が高度な専門知識や経験を持たなくても、周波数特性を計測して、容易にシミュレーションや電動機制御装置のサーボ調整に利用するための機械モデルを多慣性モデルとして推定することができる。
【0016】
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項記載の電動機制御装置において、前記制御器が、少なくとも1つ以上の閉ループと、少なくとも1つ以上の前記閉ループを開閉するスイッチを備えることを特徴とする。
このようになっているため、周波数特性の計測において開ループと閉ループを切り替えられ、状況にあった使用方法を選択でき、高価な計測装置を用いることなく、作業者が高度な専門知識や経験を持たなくても、周波数特性を計測して、容易にシミュレーションや電動機制御装置のサーボ調整に利用するための機械モデルを多慣性モデルとして推定することができる。
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項記載の電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置において、前記電動機制御装置を少なくとも1つ以上有し、少なくとも1つの前記指令器を制御する指令制御器とを備え、少なくとも1つの前記電動機を動作し、少なくとも1つ以上の前記検出手段が少なくとも1つ以上の機械の動作量を検出し、前記周波数特性演算装置が、少なくとも1つ以上の計測した周波数特性を得ることを特徴とする。
このようになっているため、他軸の検出手段の信号を利用した周波数特性が計測でき、軸間の干渉が評価でき、計測した周波数特性から多慣性モデルを推定でき、機械を多軸構成としてモデル化できる。高価な計測装置を用いることなく、作業者が高度な専門知識や経験を持たなくても、周波数特性を計測して、容易にシミュレーションや電動機制御装置のサーボ調整に利用するために多軸かつ多慣性の機械モデルを推定することができる。
請求項8記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項記載の電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置において、前記制御器が、駆動力を発生するアンプと、フィルタ手段を備え、前記制御指令信号を前記フィルタ手段の前から挿入し、周波数特性を計測することを特徴とする。
このようになっているため、周波数特性を疑次的にフィルタ手段により変化させて計測でき、機械の特性を変えたものとして、モデル化できる。また、フィルタ手段の効果を含んだ周波数特性を計測できるので、その効果を評価できる。
【0017】
請求項9記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項記載の電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置において、前記制御器が、前記検出手段による位置制限管理手段を備え、予め入力される位置制限値に基づき、周波数特性の計測中に前記機械の動作量を制限して稼働することを特徴とする。
このようになっているため、動作中に予め決められた動作量を超える危険なく、安全に周波数特性を計測できる。
請求項10記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置において、前記周波数特性演算装置が、表示装置、入力装置、および、記憶装置のいずれか1つまたはそれ以上を備えたことを特徴とする。
このようになっているため、計測した周波数特性や、多慣性化したモデルの結果を観察・確認でき、予め入力される周波数特性式や位置制限値の変更や、各種スイッチの変更が容易に実施でき、計測した周波数特性や多慣性化したモデルの結果を保存できることとなる。
請求項11記載の発明は、請求項1〜10までの何れか1項に記載の多慣性機械モデル推定装置を備えたことを特徴とする電動機制御装置を構成するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1実施の形態)
以下、本発明の具体的な実施の形態を図1から図8に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態を示す電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置の全体構成図である。
図1において、1は指令制御器、2は指令器、3は制御器、4は電動機、5は検出手段、6は機械、7は機械の可動部、10は周波数特性演算装置、11は周波数特性式となっている。
また、対象のマシンは2軸のXY構成であり、X軸は電動機4の動作量を検出する検出手段5で電動機4を制御するセミクローズド制御系、Y軸は電動機4の動作量を検出する検出手段5と機械の稼動部7の動作量を検出する検出手段5の両方を備えたフルクローズド制御系となっている。2軸構成と、制御系の違いにより、X軸には、指令器2a、制御器3a、電動機4a、検出手段5aを備え、Y軸には、指令器2b、制御器3b、電動機4b、検出手段5bと検出手段5cを備えている。
図2は図1の構成図をブロック図に示したものである。図1との主な表現上の差異は電動機4および機械6である。ほかに、31aはX軸の位置制御器、32aはX軸の速度制御器、31bはY軸の位置制御器、32bはX軸の速度制御器、40はスイッチである。
図1と図2は速度と位置の閉ループを構成しているが、スイッチ40により開ループにしている。
電動機4および機械6は、電動機4と検出手段5の数と位置を考慮して、多入力多出力として、各要素Hi,jから構成し、周波数特性演算装置は、この各要素Hi,jを周波数特性として計測する。
なお、機械の各要素Hi,jについては動作の説明の中で詳述する。
【0019】
図3は周波数特性演算装置の演算操作手順のうち、周波数特性の計測に関するフローチャートを示したものである。
図3において、10Aは周波数特性計測部、10Bは周波数特性ピーク検出部、10Cは減衰推定値解析部、10Dは周波数特性誤差算出部、10Eは機械モデル判定部である。
図4は本発明の実施の形態の周波数特性の計測から、計測した周波数特性値に基づいて機械モデルを判定する操作に関するフローチャートである。
図4のフローチャートに従い動作について説明する。
周波数特性演算装置1の演算操作手順については、周波数特性を計測するステップST1からステップST5の各ステップと、周波数特性式に基づいたモデルと計測した周波数特性を比較して、機械の特性をモデル化するステップST6からステップST11の各ステップがある。
なお、各ステップのうち、ステップST4,5の処理は、図3で示した周波数特性演算装置10の周波数特性計測部10Aに対応し、ステップST6、7の処理は周波数特性ピーク検出部10Bに対応している。また、ステップST8の処理は減衰推定値解析部10Cに対応すると共に、ステップST9,10の処理は周波数特性誤差算出部10Dに対応し、ステップST11の処理は機械モデル判定部10Eに対応している。
なお、ステップST2b、ST2c、およびステップST3b、ST3cは第2の実施の形態で説明する。
最初に、ステップST1〜ステップST5の周波数特性の計測について説明する。
まず、ステップST1では、指令器2は動作指令信号を作成する。なお、多軸の場合には指令制御器1が、複数の指令器2を制御するものとする。
次に、ステップST2では、指令器2で出力された動作指令信号を制御機3に転送する。これにより、動作指令信号と等価な制御信号を電動機4に送り、ステップST2aで該電動機4が動作することで、可動部7が動作し、振動を発生する。
そして、ステップST3では、検出手段5が電動機4の動作信号を検出し、制御機3を経由して検出手段信号を周波数特性演算装置10に転送する。
動作指令信号が完了すれば、ステップST3aで、電動機の動作を完了する。
それから、ステップST4では、周波数特性演算装置10で、動作指令信号と検出手段信号を例えばFFT演算し、周波数分析を行う。
ステップST5では、周波数特性演算装置10において周波数分析した動作指令信号と検出手段信号から周波数特性を算出する。ここまでの処理により、周波数特性の計測が完了する。
【0020】
本実施の形態は、2軸マシン構成なので、複数の周波数特性を機械要素Hi,jとして得ることができる。
図2のブロック図に示した機械要素Hi,jについて説明する。
2軸マシンでは、X軸の制御器3aが電動機4aに駆動力T1を与えると、可動部7を含む機械6が応答する。機械の特性により、X軸の検出手段5aだけでなく、Y軸の検出手段5bと検出手段5cにも応答を返す。また、同様にY軸の制御器bが電動機4bに駆動力T2を与えると、機械の特性により、Y軸の検出手段5bと検出手段5cだけでなく、X軸の検出手段5aにも応答を返す。
機械6の要素モHi,jに、ある駆動力Tiを与えた時の、応答Rjは式(13)のように
Rj=Hi,j・Ti 式(13)
となるので、
X軸の電動機4aからX軸の検出手段5aまでの特性を持つ機械要素HEX,X、
X軸の電動機4aからY軸の検出手段5bまでの特性を持つ機械要素HEY,X、
X軸の電動機4aからY軸の検出手段5cまでの特性を持つ機械要素HLY,X、
Y軸の電動機4bからX軸の検出手段5aまでの特性を持つ機械要素HEX,Y、
Y軸の電動機4bからY軸の検出手段5bまでの特性を持つ機械要素HEY,Y、
Y軸の電動機4bからY軸の検出手段5cまでの特性を持つ機械要素HLY,Yを利用すれば、X軸の駆動力T1が与えられた、X軸の検出手段5aの応答REx,1の機械要素HEX,Xとの関係は、
REx,1=HEX,X・T1 式(13.1) になり、
X軸の駆動力T1が与えられた、Y軸の検出手段5bの応答REY,1の機械要素HEY,Xとの関係は、
REY,1=HEY,X・T1 式(13.2) になり、
X軸の駆動力T1が与えられた、Y軸の検出手段5cの応答RLY,1の機械要素HLY,Xとの関係は、
RLY,1=HLY,X・T1 式(13.3) になり、
Y軸の駆動力T2が与えられた、X軸の検出手段5aの応答REx,2の機械要素HEX,Yとの関係は、
REx,2=HEX,Y・T2 式(13.4) になり、
Y軸の駆動力T2が与えられた、Y軸の検出手段5bの応答REY,2の機械要素HEY,Yとの関係は、
REY,2=HEY,Y・T2 式(13.5) になり、
Y軸の駆動力T2が与えられた、Y軸の検出手段5cの応答RLY,2の機械要素HLY,Yとの関係は、
RLY,2=HLY,Y・T2 式(13.6) と表現できる。
【0021】
X軸の電動機4aとY軸の電動機4bを同時に動作させる場合を想定して、これらを検出手段5ごとに集めると、
X軸の検出手段5aが検出する信号R1は
R1=REx,1+REx,2 式(14.1) となり、
Y軸の検出手段5bが検出する信号R2は
R2=REY,1+REY,2 式(14.2) となり、
Y軸の検出手段5cが検出する信号R3は
R3=RLY,1+RLY,2 式(14.3) となる。
なお、機械6には、電動機4の可動子を機械に含めた要素にする。
つまり、式(14)は電動機4を含む機械6の要素Hi,jと、駆動力Tjと検出手段5の信号Riの関係を示しており、要素Hi,jは周波数特性として計測できる。
【数6】
【0022】
機械の各要素Hi,jの関係は、以上の通りであり、本発明の実施の形態では、6つの周波数特性を得ることができる。
実際に機械の各要素Hi,jつまり6つの周波数特性を計測するには、大きく2種類の手順があげられる。
・ X軸の電動機4aとY軸の電動機4bを同時に動作させる場合
・ X軸の電動機4aとY軸の電動機4bを単軸づつ動作させる場合
がある。
(1)X軸の電動機4aとY軸の電動機4bを同時に動作させる場合
前記式(14)から機械の各要素Hi,jを求めるには、
X軸とY軸の駆動力(トルク)から成る列ベクトル[T]の随伴(複素共役かつ転置)行列[T]hを前記式(14)の両辺の右側から掛け、
【数7】
【0023】
・ X軸の電動機4aとY軸の電動機4bを単軸づつ動作させる場合
単軸ごとに電動機4を駆動し、他方の電動機4は駆動しない場合である。
前記式(14)からX軸のみ電動機4aを駆動する場合には、式(14a)となり、
【数8】
となるので、機械の各要素Hi,jの周波数特性を計測できる。
なお、ステップST3では、制御機3が動作指令信号と検出信号を保持しているので、検出手段5が電動機4の動作信号を検出し、制御機3を経由して検出手段信号を周波数特性演算装置10に転送するとしたが、指令器2と検出手段5から直接、周波数特性演算装置10へ信号を転送しても良い。
【0024】
次に、ステップST6〜ステップST11の機械特性のモデル化について説明する。機械要素つまり計測した周波数特性HEX,X、HEY,X、HLY,X、HEX,Y、HEY,Y、HLY,YそれぞれをステップST6〜ステップST11に適用できる。
まず、機械特性のモデルは、剛体モデルと多慣性モデルに分けることができる。
補足のため、図11、図12を使って剛体モデルと多慣性モデルの説明をする。
図11は、剛体モデルを示した図である。
すなわち、図1に示した電動機4、機械6、可動部7を単純な剛体負荷に近似したものとなっている。
また、図12(a)は2慣性モデルの概要を示した図である。
すなわち、図1に示した電動機4、機械6、可動部7を、電動機側負荷(J1)と負荷側負荷(J2)からなる2つのマスと、2つのマス、2つの負荷を結ぶバネ(K:バネ定数)および減衰(D:減衰定数)とより2慣性モデルに近似したものとなっている。
図12(b)は3慣性モデルを示した図である。ここで、図12(b)の(i)は図1に示した電動機4、機械6、可動部7を、3つの負荷(J1)と、(J2)と、(J3)からなる3つのマスと、3つのマス、3つの負荷を結ぶバネ(K:バネ定数)および減衰(D:減衰定数)とより3慣性モデルに近似したものとなっている。また、図12(b)の(ii)は電動機4、機械6、可動部7を、電動機側負荷(J1)と負荷側負荷(J2)からなる2慣性モデルと、負荷側負荷の反力を受ける機械部のベースとなる負荷(J3) から成り、計3つのマスと、計3つのバネ(K:バネ定数)および減衰(D:減衰定数)とより3慣性モデルに近似したものとなっている。
さらに、図12(c)は電動機4、機械6、可動部7を、計17個のマスと、計18個のバネ(K:バネ定数)および減衰(D:減衰定数)と、負荷の反力を受ける関係を示した17慣性モデルにした例である。
このうち、図11に示した剛体モデルにおいて、動作指令信号から検出手段5の速度信号までの周波数特性Hrのモデル式は式(16)となる。
【数9】
しかしながら、モデルの次数が大きくなると、バネ・マスの組み合わせや、各負荷の値(慣性モーメントや重量)の分布や、周波数特性Hrのモデル式が複雑になる。
【0025】
図5は本発明の実施の形態における1自由度モデルを示した図である。
多慣性の機械によって発生する振動は、図5のような1自由度系の振動が複数集まっていると考えて、1自由度系の総和が周波数特性Hrのモデル式となるように、周波数特性式を構成する。共振周波数ごとに1自由度系の振幅と位相を調整し、計測した周波数特性にあわせて、1自由度系のモデルの総和とすればよい。
機械特性を比例粘性減衰とすれば、速度応答では、周波数特性式は式(18)となる。
【数10】
ここで、
Hi,j:周波数特性、R(v) j:検出手段5の速度信号,Ti:駆動力、ζr:r次の減衰比、ωr: r次の固有振動数、Ar:r次の留数、
J:剛体負荷の慣性モーメントもしくは質量、
N: 固有振動数(共振)の数、s:ラプラス演算子
動作量の単位が変わり、位置(変位)応答であれば 周波数特性式は式(19)になる。
【数11】
ここで、R(a) j:検出手段5の加速度信号
モデル化の対象となる周波数領域より高い周波数の影響Bを考慮して
周波数特性式を以下の式(21)〜(23)としてもよい。
【数12】
【0026】
また、一般構造粘性減衰として、高次周波数の影響度Bを考慮して、周波数特性式を、以下の式(24)〜(26)にしても良いし、Bの項を省略してもよい。
【数13】
この高次周波数の影響度(剰余剛性)Bは図2の周波数特性式の1つとしてメモリ11の中に格納されることができる。したがって、メモリ11の周波数特性式には、(i)剛体モデル、(ii)複数の1自由度の振動モデル、(iii)高次周波数の影響度のモデルが考えられ、使用する周波数特性式はこれらのうち少なくとも1つから成っている。
なお、機械の可動部7の影響が大きい場合には 剛体系の影響1/(J・s)を必ず適用するが、検出手段の位置が駆動力との関係から、機械の可動部7の影響が無い場合には剛体系の影響1/(J・s)を省略してよい。
【0027】
また、ステップST6では、多慣性とする数は、共振の数と関係があるので、計測した周波数特性から、山側のピーク、谷側のピークを算出する。
ピーク算出の方法は公知の複素スペクトル内挿法や平滑化微分法などの方法を使用すればよい。
ステップST7では、ステップST6で検出したピークがあるかを判断する。山側のピーク、谷側のピークを検出できなければ、剛体と判定できる。
剛体モデルへの近似のためには、剛体負荷もしくは電動機側負荷4と機械可動部を含む各軸の負荷の和Jがわかれば良い。
なお、剛体モデルは前記式(16)なので、周波数特性つまり機械要素Hの形状から剛体負荷Jを求められる。剛体モデルの周波数特性をグラフ化すると、右下がりのゲイン特性となる。
ステップST7で、ピークが在ると判定されれば、ステップST8とステップST10の処理を行う。
ステップST8では、検出したピークの周波数を用いることにより、公知の減衰推定法に基づいて減衰を推定することができる。なお、ピークがある場合にも機械の可動部7の影響が大きい場合には、剛体系の特徴が計測した周波数特性の低周波数域に現れるので、剛体系の負荷成分Jが未確定ならば、谷側のピークより低い低周波数領域に制限した範囲において、計測した周波数特性に、前記式(16)を適用し、最小二乗法により剛体系の負荷成分Jを算出してもよい。
そして、ステップST9では、仮設定したピークを、周波数特性演算装置10に予め入力される周波数特性式、つまり式(18)〜(26)のいずれかにより、ピークの数だけ、もしくは選択したピークの数だけにより曲線適合し、式(18)〜(26)のいずれかと計測値との誤差を算出する。
【0028】
負荷成分Jと、山側のピーク、谷側のピーク、つまり共振および反共振周波数、減衰がわかっているので、例えば、式(18)の分母の項はすべてわかっているので、留数Arの正負である位相と大きさである振幅を計測値に合うよう決定すれば良い。
周波数特性演算装置10に入力される周波数特性式のひとつである式(18)〜(26)のいずれかと、共振周波数ごとに、各値を決定し、これを足し合わせることで、曲線適合できる。
ステップST10は、ステップST8、ST9と平行して処理するステップであり、ピークが検出された場合でも、周波数特性演算装置10に入力される周波数特性式のひとつである式(16)により剛体モデルに曲線適合した結果と計測した周波数特性との誤差を算出しておく。
次に、ステップST11で、多慣性モデルの誤差と、剛体モデルの誤差を比較し、剛体モデルの誤差が少ない場合には、剛体モデルと判定できる。
多慣性モデルの誤差が少ない場合には、多慣性モデルと判定できる。つまり、式(18)〜(26)のいずれかと計測した周波数特性との誤差と、式(16)と計測した周波数特性との誤差を比較して、剛体系の式(16)と多慣性の式(18)〜(26)のいずれかへのモデル化で、どちらの誤差が小さく、モデルに最適かを判断することができる。
【0029】
図6は本発明の実施の形態における計測した周波数特性の一例を示すグラフ図である。
図7は本発明の実施の形態における曲線適合して多慣性モデルにした周波数特性の一例を示すグラフ図である。
図8は本発明の実施の形態における多慣性モデルにした周波数特性の一例のブロック図である。
図9と図10は、計測した周波数特性から、複数の計測した周波数特性を考慮して、剛体モデルと16個の固有振動数(共振)をピークから判定し、その減衰を推定し、前記式(18)により、曲線適合した例である。このように高次の多慣性モデルを推定できている。
計測した周波数特性の周波数の範囲を広げれば、高次の共振周波数と減衰と前記式(18)により、多慣性モデルをさらに高次化できる。
モデルの判定が完了すれば、周波数特性演算装置10に接続した出力装置21に結果を出力でき、シミュレーションや電動機制御装置の調整に利用できる。また記憶装置23に結果を保存することもできる。
入力装置22は、予め入力しておく周波数特性式の変更や、その他の操作を実施できる。
計測した周波数特性HEX,X、HEY,X、HLY,X、HEX,Y、HEY,Y、HLY,Yのそれぞれをモデル化すれば、図2のブロック図の機械要素の数値化が可能となり、多軸構成のシミュレーションや電動機制御装置の調整に利用できる。
【0030】
(第2実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を図9に基づいて説明する。
図9は第2の実施の形態の構成を示すブロック図である。
図9において、1は指令制御器、2は指令器、3は制御器、4は電動機、5は検出手段、6は機械、7は機械の可動部、10は周波数特性演算装置、11は周波数特性式、34は加算器、35はアンプ、36はフィルタ手段、38は位置管理手段、39は位置制限管理手段、40はスイッチとなっている。
このように、1軸の開ループ構成をしており、第1の実施の形態と同様に図4のフローチャートのステップST1からST5に従い周波数特性を計測できる。第1の実施の形態との違いは、位置管理手段38と位置制限管理手段39を有しているので、周波数特性の計測において、ステップST2aで電動機4が動作し、ステップST3aの電動機の動作が完了する間に、動作検出量が、予め入力しておく位置制限値Lを超えた場合をステップST2bにて判定し、ステップST2cにて、位置制限管理手段39を動作し、例えばアンプ35からの駆動力を遮断して、電動機を停止することができる。動作量が大きい場合に、可動部7が機械の他部位と衝突するような危険を回避することが可能となる。
また、スイッチ40にて、駆動力Tをフィルタ手段36を通して、電動機4や機械6に与えるように切り替えれば、フィルタ手段36の特性を含む周波数特性を計測することができる。
以下ステップST6からステップST11までは、第1の実施の形態と同様に多慣性モデルを推定でき、モデルの判定が完了すれば、周波数特性演算装置10に接続した出力装置21に結果を出力でき、シミュレーションや電動機制御装置の調整に利用できる。また記憶装置23に結果を保存することもできる。
入力装置22は、予め入力しておく周波数特性式や位置制限値Lの変更や、その他の操作を実施できる。
【0031】
(第3実施の形態)
さらに、本発明の第3の実施の形態を図10に基づいて説明する。
図10は第3実施の形態の構成を示すブロック図である。
図10において、1は指令制御器、2は指令器、3は制御器、4は電動機、5は検出手段、6は機械、7は機械の可動部、10は周波数特性演算装置、11は周波数特性式、31は位置制御器、32は速度制御器、33は減算器、34は加算器、35はアンプ、36はフィルタ手段、37は微分機、40はスイッチとなっている。
図10は1軸の閉ループ構成となっており、第2の実施の形態である図9との違いは、位置制御器31と速度制御器32および微分機37からなる2つの閉ループを持ち、位置指令C=0とし、2つの閉ループの内部の加算器34に、指令器2からの動作指令信号を入力している。
このように成っているので、検出手段5の信号と、閉ループを巡回した成分を含むアンプ35から出力された駆動力信号と指令器2からの動作指令信号の和を周波数特性演算装置10に与えている。
また、位置ループを組んで、位置指令C=0を与えているので、位置管理手段38、位置制限管理手段39を備えていない。
第3の実施の形態の動作は第1および第2の実施の形態と同様であり、前記図4のフローチャートに沿って動作する。図4のフローチャートのステップST1からST5に従い周波数特性を計測できる。また、スイッチ40にて、駆動力Tをフィルタ手段36を通して、電動機4や機械6に与えるように切り替えれば、第2の実施の形態と同様にフィルタ手段36の特性を含む周波数特性を計測することができる。 さらに、第1および第2の実施の形態と同様に、ステップST6からST11に従い、周波数特性から多慣性モデルを推定でき、モデルの判定が完了すれば、周波数特性演算装置10に接続した出力装置21に結果を出力でき、シミュレーションや電動機制御装置の調整に利用できる。
【0032】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1に記載の電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置の発明によれば、制御指令信号を作成する指令器と、前記指令器の作成した制御指令信号を受けて電動機を駆動する制御器と、前記電動機によって駆動される機械の動作量を検出する検出手段と、を有する電動機制御装置に、前記検出手段が検出した動作量と前記指令器が作成した制御指令信号を演算し計測して周波数特性を得る周波数特性演算装置を備えて成る電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置において、前記周波数特性演算装置が、予め入力される剛体モデルと複数の1自由度の振動モデルと高次周波数の影響度のモデルのいずれか1つ以上からなる周波数特性式を格納する記憶部と、前記周波数特性の共振周波数と反共振周波数からなる突起形状を自動的に算出する周波数特性ピーク検出部と、前記周波数特性ピーク検出部で検出した複数の共振周波数あるいは反共振周波数から減衰を推定する減衰推定値解析部と、前記記憶部に格納された前記剛体モデルと複数の1自由度の振動モデルと高次周波数の影響度のモデルのいずれか1つ以上からなる周波数特性式から算出されたN慣性モデル(Nは2以上の整数)の周波数特性に対して、前記計測して得られた周波数特性との誤差をそれぞれ算出する周波数特性誤差算出部と、を備え、また、請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の多慣性機械モデル推定装置において、前記周波数特性誤差算出部において得られた2〜Nの各慣性モデルの周波数特性の計算値と計測値との最小誤差と、前記剛体モデルの周波数特性の計算値と計測値の最小誤差とを比較し、何れか一方のモデルの誤差が少ない方を実際のモデルと判定するようにしたので、周波数特性を計測することができ、また、計測した周波数特性計測値から自動的に反共振周波数や共振周波数、減衰を読み取ることにより、高価な計測装置を用いることなく、作業者が高度な専門知識や経験を持たなくても、容易にシミュレーションや電動機制御装置のサーボ調整に利用するための機械モデルを多慣性モデルとして推定することができるようになる。
【0033】
請求項3記載の発明によれば、請求項1または2記載の制御装置の多慣性機械モデル推定装置において、前記検出手段が、前記電動機の位置、速度若しくは加速度、または前記機械の位置、速度若しくは加速度を検出して前記動作量とするので、前記電動機の位置または速度または加速度を検出する回転検出器による検出手段や、機械に振動検出器による検出手段を用いても、また、さまざまな検出手段や制御系を選択して構成でき、高価な計測装置を用いることなく、作業者が高度な専門知識や経験を持たなくても、周波数特性を計測して、容易にシミュレーションや電動機制御装置のサーボ調整に利用するための機械モデルを多慣性モデルとして推定することができるようになる。
請求項4記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか1項記載の電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置において、前記周波数特性誤差算出部が、前記周波数特性式に、前記動作指令信号と前記検出手段の信号から求める計測した周波数特性を曲線適合することにより、周波数特性の計算値と計測値の誤差を算出するようにしたので、計測した周波数特性と剛体モデルと複数の1自由度のモデルからなる式と比較することができ、高価な計測装置を用いることなく、作業者が高度な専門知識や経験を持たなくても、周波数特性を計測して、容易にシミュレーションや電動機制御装置のサーボ調整に利用するための機械モデルを多慣性モデルとして推定することができるようになる。
また、周波数特性の計算値と計測値の誤差を算出でき、比較による剛体系と多慣性系の区別や、多慣性系のモデル次数を決定できるようになる
しかも安価な電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置を提供することが可能となる。
【0034】
請求項5記載の発明によれば、請求項1〜4のいずれか1項記載の電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置において、前記制御器が、前記検出手段の信号を(−)端子に入力する減算器と、その減算器の信号を受けて働き制御指令を出力するような、少なくとも1つの閉ループを備え、単位系にあわせて前記制御指令とそれぞれの成分の前記動作量を一致するように前記電動機を制御し、加算器が少なくとも1つの閉ループの中に設けられ、前記加算器に前記指令発生装置の信号を入力することで、計測した周波数特性を得るようにしたので、閉ループを組んだまま、周波数特性を計測でき、垂直軸を構成する場合に、計測中に機械の可動部の落下や、位置ずれを防ぎ、さらに機械の可動部がずれることで、機械特性が変化して共振周波数がずれて周波数特性の計測精度が低下する問題を防ぐことができ、高価な計測装置を用いることなく、作業者が高度な専門知識や経験を持たなくても、周波数特性を計測して、容易にシミュレーションや電動機制御装置のサーボ調整に利用するための機械モデルを多慣性モデルとして推定することができるようになる。
請求項6記載の発明によれば、請求項1〜5のいずれか1項記載の電動機制御装置において、前記制御器が、少なくとも1つ以上の閉ループと、少なくとも1つ以上の前記閉ループを開閉するスイッチを備えるので、周波数特性の計測において開ループと閉ループを切り替えられ、状況にあった使用方法を選択でき、高価な計測装置を用いることなく、作業者が高度な専門知識や経験を持たなくても、周波数特性を計測して、容易にシミュレーションや電動機制御装置のサーボ調整に利用するための機械モデルを多慣性モデルとして推定することができるようになる。
請求項7記載の発明によれば、請求項1〜6のいずれか1項記載の電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置において、前記電動機制御装置を少なくとも1つ以上有し、少なくとも1つの前記指令器を制御する指令制御器とを備え、少なくとも1つの前記電動機を動作し、少なくとも1つ以上の前記検出手段が少なくとも1つ以上の機械の動作量を検出し、前記周波数特性演算装置が、少なくとも1つ以上の計測した周波数特性を得るようにしたので、他軸の検出手段の信号を利用した周波数特性が計測でき、軸間の干渉が評価でき、計測した周波数特性から多慣性モデルを推定でき、機械を多軸構成としてモデル化できる。また、高価な計測装置を用いることなく、作業者が高度な専門知識や経験を持たなくても、周波数特性を計測して、容易にシミュレーションや電動機制御装置のサーボ調整に利用するために多軸かつ多慣性の機械モデルを推定することができるようになる。
【0035】
請求項8記載の発明によれば、請求項1〜7のいずれか1項記載の電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置において、前記制御器が、駆動力を発生するアンプと、フィルタ手段を備え、前記制御指令信号を前記フィルタ手段の前から挿入し、周波数特性を計測するので、周波数特性を疑次的にフィルタ手段により変化させて計測でき、機械の特性を変えたものとして、モデル化できる。また、フィルタ手段の効果を含んだ周波数特性を計測できるので、その効果を評価できる。
請求項9記載の発明によれば、請求項8記載の電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置において、前記制御器がさらに加算器を備えるようにしたので、フィルタ手段の利用を簡易に切り替えることができ、また、フィルタ手段の効果を含んだ周波数特性を計測できるので、その効果を評価することができるようになる。
請求項10記載の発明によれば、請求項1〜7のいずれか1項記載の電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置において、前記制御器が、前記検出手段による位置制限管理手段を備え、予め入力される位置制限値に基づき、周波数特性の計測中に前記機械の動作量を制限して稼働するので、動作中に予め決められた動作量を超える危険なく、安全に周波数特性を計測できるようになる。
請求項11記載の発明によれば、請求項1〜7のいずれか1項に記載の電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置において、前記周波数特性演算装置が、表示装置、入力装置、および、記憶装置のいずれか1つまたはそれ以上を備えるようにしたので、計測した周波数特性や、多慣性化したモデルの結果を観察・確認でき、予め入力される周波数特性式や位置制限値の変更や、各種スイッチの変更が容易に実施でき、計測した周波数特性や多慣性化したモデルの結果を保存できることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す多慣性機械モデル推定装置を備えた電動機制御装置の全体構成図である。
【図2】図1の構成を示すブロック図である。
【図3】周波数特性演算装置の演算操作手順のうち、周波数特性の計測に関するフローチャートを示したものである。
【図4】本発明の実施の形態における周波数特性演算装置の演算操作手順のうち、計測した周波数特性値に基づいて多慣性機械モデルを判定する操作に関するフローチャートを示したものである。
【図5】本発明の実施の形態における1自由度モデルを示した図である。
【図6】本発明の実施の形態における計測した周波数特性の一例を示すグラフ図である。
【図7】本発明の実施の形態における曲線適合して多慣性モデルにした周波数特性の一例を示すグラフ図である。
【図8】本発明の実施の形態における多慣性モデルにした周波数特性の一例のブロック図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態における多慣性機械モデル推定装置を備えた電動機制御装置の構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態における多慣性機械モデル推定装置を備えた電動機制御装置の構成を示すブロック図である。
【図11】剛体モデルを示した図である。
【図12】多慣性モデルを示した図である。
【図13】従来技術の共振機構の一例を説明する説明図である。
【図14】従来技術の原理と実施例を説明するブロック図である。
【図15】従来技術の第2の実施例のブロック線図である。
【符号の説明】
1:指令制御器
2:指令器
2a: X軸の指令器
2b:Y軸の指令器
3:制御器
3a: X軸の制御器
3b: Y軸の制御器
4:電動機
4a: X軸の電動機
4b: Y軸の電動機
5:検出手段
5a: X軸の電動機の検出手段
5b: Y軸の電動機の検出手段,
5c: Y軸の機械動作量の検出手段
6:機械
7;機械の可動部
10:周波数特性演算装置
10A:周波数特性計測部
10B:周波数特性ピーク検出部
10C:減衰推定値解析部
10D:周波数特性誤差算出部
10E:機械モデル判定部
11:周波数特性式を格納する記憶部
21:出力手段
22:操作手段
23:記憶装置
Claims (11)
- 制御指令信号を作成する指令器と、
前記指令器の作成した制御指令信号を受けて電動機を駆動する制御器と、
前記電動機によって駆動される機械の動作量を検出する検出手段と、
を有する電動機制御装置に、
前記検出手段が検出した動作量と前記指令器が作成した制御指令信号を演算し計測して周波数特性を得る周波数特性演算装置を備えて成る電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置において、
前記周波数特性演算装置は、少なくとも予め入力される剛体モデルと複数の1自由度の振動モデルを含む周波数特性式を格納する記憶部と、
前記周波数特性の共振周波数と反共振周波数からなる突起形状を自動的に算出する周波数特性ピーク検出部と、
前記周波数特性ピーク検出部で検出した複数の共振周波数あるいは反共振周波数から減衰を推定する減衰推定値解析部と、
前記記憶部に格納された少なくとも前記剛体モデルと複数の1自由度の振動モデルを含む前記周波数特性式から算出されたN慣性モデル(Nは2以上の整数)の周波数特性に対して、前記計測して得られた周波数特性との誤差をそれぞれ算出する周波数特性誤差算出部と、
を備えたことを特徴とする電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置。 - 前記周波数特性誤差算出部において得られた2〜Nの各慣性モデルの周波数特性の計算値と計測値との最小誤差と、前記剛体モデルの周波数特性の計算値と計測値の最小誤差とを比較し、何れか一方のモデルの誤差が少ない方を実際のモデルと判定するようにした機械モデル判定部を備えたことを特徴とする請求項1記載の電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置。
- 前記検出手段は、前記電動機の位置、速度若しくは加速度、または前記機械の位置、速度若しくは加速度を検出して前記動作量とすることを特徴とする請求項1または2記載の電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置。
- 前記周波数特性誤差算出部は、前記周波数特性式に、前記動作指令信号と前記検出手段の信号から求める計測した周波数特性を曲線適合することにより、周波数特性の計算値と計測値の誤差を算出するようにしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置。
- 前記制御器は、前記検出手段の信号を(−)端子に入力する減算器と、その減算器の信号を受けて働き制御指令を出力するような、少なくとも1つの閉ループを備え、単位系にあわせて前記制御指令とそれぞれの成分の前記動作量を一致するように前記電動機を制御し、加算器が少なくとも1つの閉ループの中に設けられ、前記加算器に前記指令発生装置の信号を入力することで、計測した周波数特性を得ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置。
- 前記制御器は、少なくとも1つ以上の閉ループと、少なくとも1つ以上の前記閉ループを開閉するスイッチを備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の電動機制御装置。
- 前記電動機制御装置を少なくとも1つ以上有し、少なくとも1つの前記指令器を制御する指令制御器とを備え、少なくとも1つの前記電動機を動作し、少なくとも1つ以上の前記検出手段が少なくとも1つ以上の機械の動作量を検出し、前記周波数特性演算装置が、少なくとも1つ以上の計測した周波数特性を得ることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置。
- 前記制御器は、駆動力を発生するアンプと、フィルタ手段を備え、前記制御指令信号を前記フィルタ手段の前から挿入し、周波数特性を計測することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置。
- 前記制御器は、前記検出手段による位置制限管理手段を備え、予め入力される位置制限値に基づき、周波数特性の計測中に前記機械の動作量を制限して稼働することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置。
- 前記周波数特性演算装置は、表示装置、入力装置、および、記憶装置のいずれか1つまたはそれ以上を備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の電動機制御装置の多慣性機械モデル推定装置。
- 請求項1〜10までの何れか1項に記載の多慣性機械モデル推定装置を備えたことを特徴とする電動機制御装置。
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