JP7019857B1 - 情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の目的は、上述の課題を解決する技術を提供することにある。
工作機械に含まれる複数の要素の中で、ボルト結合、移動または回転を伴う転がり結合、送りを伴う結合、及び移動を伴う滑り結合の少なくとも1つの結合が介在している2要素を特定する特定部と、
前記特定部で特定した2要素を変数に含むモデルの立式をフーリエ級数を用いて行い、立式したモデルを用いて時間領域の力の変化を算出するシミュレーション部と、
を備えた。
上記目的を達成するため、本発明にかかる情報処理方法は、
特定部が、工作機械に含まれる複数の要素の中で、ボルト結合、移動または回転を伴う転がり結合、送りを伴う結合、及び移動を伴う滑り結合の少なくとも1つの結合が介在している2要素を特定する特定ステップと、
シミュレーション部が、前記特定ステップで特定した2要素を変数に含むモデルの立式をフーリエ級数を用いて行い、立式したモデルを用いて時間領域の力の変化を算出するシミュレーションステップと、
を含む情報処理方法。
上記目的を達成するため、本発明にかかる情報処理プログラムは、
工作機械に含まれる複数の要素の中で、ボルト結合、移動または回転を伴う転がり結合、送りを伴う結合、及び移動を伴う滑り結合の少なくとも1つの結合が介在している2要素を特定する特定ステップと、
前記特定ステップで特定した2要素を変数に含むモデルの立式をフーリエ級数を用いて行い、立式したモデルを用いて時間領域の力の変化を算出するシミュレーションステップと、
をコンピュータに実行させる。
本発明の第1実施形態としての情報処理装置100について、図1を用いて説明する。図1に示すように、情報処理装置100は、要素特定部101とシミュレーション部102とを含む。
次に本発明の第2実施形態に係る情報処理装置200について、図2を用いて説明する。図2は、情報処理装置200の構成を示すブロック図である。情報処理装置200は、周波数応答測定部201と、非線形判定部202と、要素特定部203と、定義部204と、算出部205と、シミュレーション部206とを備える。
非線形関係にある2要素と、線形関係にある2要素で異なるタイプのモデルを用いてシミュレーションを行う。
ここで、ここでfはモーダル加振力ベクトル、uはモーダル変位ベクトル、Cはモーダル減衰行列、そしてKはモーダル剛性行列である。ベッド側の要素に関するパラメータは下付きAが付されている、テーブルは下付きBで表されている。
ここで、ftblは機械のテーブル側にかかる力を表しておりfstrはベッド側の構造体にかかる力である。内力fGID、fBSは、それぞれリニアガイドとボールねじに存在する。ベッドとリニアガイドの接触部での変位については次の関係式(5)および式(6)が成り立つ。
ここで、utbiとustrは、テーブルとベッドの変位をそれぞれ表している。同様に、ublkとurailはガイドブロックとレールの変位を表しており、unutとuscwはボールねじのナットとスクリューの変位を表している。それぞれ接触要素による非線形特性を有する。ベッドとリニアガイドの接触部の特性は、非線形特性である剛性KNLGと減衰CNLGを用いて以下の式(7)で表される。ここで相対変位uGIDは、ガイドブロックとガイドレールの接触部に荷重がかかったときに発生する。剛性KNLGと減衰CNLGは、変位の振幅に依存する。
同様にベッドとボールねじの接触部での変位については、次の式(9)(10)が成り立つ。
これらの式では、剛性KNLと減衰CNLは、変位振幅の関数であり、運動方程式は非線形であり、非線形方程式を反復法で解くことで、周波数応答振幅と非線形剛性・減衰項の変位振幅との誤差を低減し、加振力依存の周波数応答を得ることができる。また、各加振力に応じて求めた共振周波数と振幅が実験値に近くなるように解析を行った。図5(a)は、ボールスクリューおよびリニアガイドの剛性の振幅に対する変化を示し、図5(b)は、ボールスクリューおよびリニアガイドの減衰の振幅に対する変化を示している。つまり、それぞれ式(7)と式(9)の非線形複素剛性の実数部分および虚数部分を示していることになる。また、図6(a)は、横型マシニングセンターテーブルの加振力依存性による非線形周波数応答に関する実験値、(b)は非線形解析結果を表している。図6(b)に示すように、この解析で得られた周波数応答特性の共振ピークは、実測値よりもやや低いが、加振力の増加に伴う周波数応答のピーク振幅は60Hz付近と130Hz付近であり、実測結果とよく一致していることがわかる。
切削シミュレーションは、軸受部の機械構造モデルに線形剛性と非線形特性のそれぞれを適用して行う。例えばシミュレーションは、以下の条件で行うことができる:工具径φ20,フルートの数:4、ねじれ角:45°、ワークの材質:S45C、回転速度:1850min-1、送り速度fz:500mm/min、切り込み深さae:0.1、0.2、0.3、切り込み深さap:10mm。シミュレーションにおける切削力は、非特許文献1に開示された技術によってモデル化される。そして、非特許文献2に開示された多重再生効果を導入し,チャタリングによる振動振幅の増加によって工具がワークから離れることを考慮して、振動による切削厚さの変位Δh(t)は、下記の式(13)のように計算される。
ここでuT(t)とuW(t)は,それぞれ工具とワークの変位である。φはそれぞれの刃先角度である。fzは送り速度、nは、通り過ぎた歯の数である。この計算には数値積分を用いる。復元力は式(11)を用いて計算し、位相シフト項Bは、求めた共振周波数を用いて粘性減衰として計算した。
F=Kb(h+Δh)
ここで、Kbは計算で出せる。h(設定された切削深さ)はあらかじめ分かっている。すなわち振動による切削変位Δhが分かれば切削力を導き出すことができる。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の技術的範囲で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステムまたは装置も、本発明の技術的範囲に含まれる。
Claims (5)
- 工作機械に含まれる複数の要素の中で、ボルト結合、移動または回転を伴う転がり結合、送りを伴う結合、及び移動を伴う滑り結合の少なくとも1つの結合が介在している2要素を特定する特定部と、
前記特定部で特定した2要素を変数に含むモデルの立式をフーリエ級数を用いて行
い、立式したモデルを用いて時間領域の力の変化を算出するシミュレーション部と、
を備えた情報処理装置。 - 前記2要素は、特定の周波数において異なる加振力を与えた場合に、応答特性の差が所定値以上ある2要素である請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記2要素は、特定の周波数において異なる加振力を与えた場合に、前記加振力の振幅の変化に対して、剛性または減衰が変化する2要素である請求項1または2に記載の情報処理装置。
- 特定部が、工作機械に含まれる複数の要素の中で、ボルト結合、移動または回転を伴う転がり結合、送りを伴う結合、及び移動を伴う滑り結合の少なくとも1つの結合が介在している2要素を特定する特定ステップと、
シミュレーション部が、前記特定ステップで特定した2要素を変数に含むモデルの立式をフーリエ級数を用いて行い、立式したモデルを用いて時間領域の力の変化を算出するシミュレーションステップと、
を含む情報処理方法。 - 工作機械に含まれる複数の要素の中で、ボルト結合、移動または回転を伴う転がり結合、送りを伴う結合、及び移動を伴う滑り結合の少なくとも1つの結合が介在している2要素を特定する特定ステップと、
前記特定ステップで特定した2要素を変数に含むモデルの立式をフーリエ級数を用いて行い、立式したモデルを用いて時間領域の力の変化を算出するシミュレーションステップと、
をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
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JP2021120008A JP7019857B1 (ja) | 2021-07-20 | 2021-07-20 | 情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム |
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JP2017033587A (ja) | 2011-05-31 | 2017-02-09 | 株式会社牧野フライス製作所 | 送り駆動系及び送り駆動系の設計方法 |
JP2019171561A (ja) | 2018-03-20 | 2019-10-10 | ウィルミン−マッコデル・エスア | ワークピース/ツール間境界における振動現象を制限するための方法 |
JP2021047556A (ja) | 2019-09-17 | 2021-03-25 | 国立大学法人 東京大学 | 物体移動装置、工作機械、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム |
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