JP2016111153A - 太陽電池モジュール及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光電変換効率の高い太陽電池モジュール及びその製造方法を提供する。【解決手段】基板と、所定の配列方向に沿って前記基板上に設けられ、直列接続される複数の光電変換素子とを備える太陽電池モジュールであって、各光電変換素子は、少なくとも一方が透明又は半透明である一対の電極、及び該電極間に設けられる光電変換層を備えてなるとともに、少なくとも一方の電極が、光電変換素子の配列方向に対し直交した方向において複数に分割されてなる太陽電池モジュール。【選択図】図4

Description

本発明は、太陽電池モジュール及びその製造方法に関する。
一般に、薄膜太陽電池モジュールは、基板上に透明電極層、光電変換層及び裏面電極層を順次積層することにより形成された多数の短冊状の太陽電池セルを、その短辺方向に沿って互いに直列接続した構造を有している。
直列構造の薄膜太陽電池モジュールでは、特定の光電変換素子(セル)の光電変換効率が低い場合、モジュールの出力が大幅に低下する。これは、光電変換効率が低下した光電変換素子の抵抗値が極端に増加する等によるためである。そして、モジュールにおける出力の低下は、モジュールの集合体である太陽電池アレイの出力にも影響を及ぼす。
特定の光電変換素子の光電変換効率が低下する主な原因としては、光入射面へのゴミの付着が挙げられる。ゴミが付着した際にモジュールの出力低下を抑制する手段としては、特許文献1にバイパスダイオードを設ける手段、特許文献2にスクライブ線に平行な部分的スクライブ線を設ける手段が提案されている。
しかし、特許文献1及び2の手段では、コストの上昇や、製造工程が増加するという問題がある。
また、太陽電池モジュール上に、ゴミの付着を防止したとしても、モジュールの出力が低下する場合がある。この原因としては、電極パターンを形成する際にマスクパターンが撓むことにより、各光電変換素子の有効面積が異なり、有効面積の小さい光電変換素子が含まれる場合があるためと考えられる。特に、有機薄膜太陽電池は、シリコン系太陽電池に比べて光電変換効率が低いため、有効面積の小さい光電変換素子が含まれた際のモジュールの出力の低下は大きな問題である。
特開2001−68696号公報 特開2002−76402号公報
本発明は、光電変換効率の高い太陽電池モジュール及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、太陽電池モジュール及びその製造方法について鋭意研究を進め、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、下記の太陽電池モジュール及びその製造方法を提供する。
〔1〕基板と、所定の配列方向に沿って前記基板上に設けられ、直列接続される複数の光電変換素子とを備える太陽電池モジュールであって、各光電変換素子は、少なくとも一方が透明又は半透明である一対の電極、及び該電極間に設けられる光電変換層を備えてなるとともに、少なくとも一方の電極が、光電変換素子の配列方向に対し直交した方向において複数に分割されてなる太陽電池モジュール。
〔2〕前記一対の電極のうちの一方の電極が、光電変換素子の配列方向に対し直交した方向において複数に分割されてなり、他方の電極が、光電変換素子の配列方向に対し直交した方向において複数に分割されていない、上記〔1〕に記載の太陽電池モジュール。
〔3〕前記複数に分割された電極の有効面積が99.0〜99.9%である上記〔1〕又は〔2〕に記載の太陽電池モジュール。
〔4〕前記複数に分割された電極を、前記光電変換層の前記基板とは反対側の面に備える、上記〔1〕〜〔3〕の何れかに記載の太陽電池モジュール。
〔5〕前記一対の電極のうちの一方の電極が透明又は半透明であり、他方の電極が不透明であり、該不透明な電極が前記複数に分割された電極である上記〔1〕〜〔4〕の何れかに記載の太陽電池モジュール。
〔6〕有機薄膜太陽電池モジュールである上記〔1〕〜〔5〕の何れかに記載の太陽電池モジュール。
〔7〕前記光電変換層に共役系高分子及びフラーレン誘導体を含む上記〔6〕に記載の太陽電池モジュール。
〔8〕基板と、所定の配列方向に沿って前記基板上に設けられ、直列接続される複数の光電変換素子とを備えてなり、各光電変換素子はそれぞれ、少なくとも一方が透明又は半透明である一対の電極、及び該電極間に設けられる光電変換層を備えてなる太陽電池モジュールを製造する方法であって、
前記一対の電極のうちの少なくとも一方の電極を光電変換素子の配列方向と直交する方向に複数に分割する電極分割工程を経て形成する、太陽電池モジュールの製造方法。
〔9〕前記一対の電極のうちの一方の電極を前記電極分割工程を経て形成し、他方の電極を光電変換素子の配列方向に対し直交した方向において複数に分割しないように形成する、上記〔8〕に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
〔10〕光電変換素子の配列方向及び光電変換素子の配列方向と直交する方向の双方にパターンを有するマスクを用いて、前記電極分割工程を行う、上記〔8〕又は〔9〕に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
本発明の太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法によれば、太陽電池モジュールの光電変換効率を高くすることができる。
本発明の太陽電池モジュールの光電変換素子の配列方向と直行する方向の部分的な断面図である。 本発明の太陽電池モジュールの光電変換素子の配列方向と直行する方向の概略的な断面図である。 本発明の太陽電池モジュールの光電変換素子の配列方向の概略的な断面図である。 本発明の太陽電池モジュールの概略的な平面図である。
<太陽電池モジュール>
本発明の太陽電池モジュールは、基板と、所定の配列方向に沿って前記基板上に設けられ、直列接続される複数の光電変換素子とを備える太陽電池モジュールであって、各光電変換素子は、少なくとも一方が透明又は半透明である一対の電極、及び該電極間に設けられる光電変換層を備えてなるとともに、少なくとも一方の電極が、光電変換素子の配列方向に対し直交した方向において複数に分割されてなるものである。
本発明の太陽電池モジュールは、各光電変換素子の少なくとも一方の電極が光電変換素子の配列方向に対し直交した方向において複数に分割されるように構成している。本発明の太陽電池モジュールは、該構成を採用することから、各光電変換素子の有効面積を均一化し、太陽電池モジュールの光電変換効率を高くすることができる。
太陽電池モジュールとしては、シリコン太陽電池モジュール、化合物半導体太陽電池モジュール、有機薄膜太陽電池モジュール等が挙げられる。これらの中でも、光電変換効率が低く、有効面積の小さいセルが含まれた際のモジュールの出力が問題になりやすい有機薄膜太陽電池モジュールは、本発明の効果をより発揮しやすい点で好適である。
以下、図1〜4を引用しながら、本発明の太陽電池モジュールの実施の形態をより具体的に説明する。なお、構成要素の一部については、本発明において特に顕著な効果を奏する有機薄膜太陽電池モジュールを代表例として、実施形態を説明する。また、以下の説明において、各図は発明が理解できる程度に構成要素の形状、大きさ及び配置が概略的に示されているに過ぎず、これにより本発明が特に限定されるものではない。
基板
図1に示すように、太陽電池モジュール100は、基板10上に複数の光電変換素子(第1素子100A1及び第2素子100A2)を備えてなる。
基板10の材料は、電極及び光電変換層を形成する際に化学的に変化しないものであればよい。基板10の材料の例としては、ガラス、プラスチック等の光透過性基板、金属、セラミック、シリコン等の光不透過基板が挙げられる。
一般的な太陽電池モジュールは、金属、セラミック等の光不透過基板の上に複数の光電変換素子(セル)を備え、その上を充填樹脂、保護ガラス等で覆い、光不透過基板の反対側から光を取り込む構造をとる。
その一方、太陽電池モジュールは、基板として光透過性基板を用い、その上に光電変換素子を構成して、光透過性基板側から光を取り込む構造としてもよい。この場合、光電変換素子上は、充填樹脂、バックシート等で覆うことが好ましい。
光電変換素子
本発明の太陽電池モジュールを構成する光電変換素子は、所定の配列方向に沿って基板上に設けられてなる。図4では、光電変換素子が図中に示す方向に3列に配列されている。また、該光電変換素子は、少なくとも一方が透明又は半透明である一対の電極、及び該電極間に設けられる光電変換層を備えてなるものである。また、該光電変換素子は、少なくとも一方の電極が所定の配列方向に対し直交した方向において複数に分割されてなる。さらに、各光電変換素子は直列接続されてなる。
電極
各光電変換素子は、図1に示すように、第1電極21及び第2電極22からなる一対の電極を備えてなる。
さらに、本発明では、一対の電極のうちの少なくとも一方は、光電変換素子の配列方向に対し直交した方向において複数に分割されている。図3及び図4では、第2電極22が光電変換素子の配列方向に対し直交した方向において複数に分割されている。言い換えると、図3及び図4では、各光電変換素子(各セル)の内部において、さらに光電変換素子の配列方向に対し直交した方向で電極を分割している。このように、各光電変換素子の内部でも電極を分割することにより、格子状のマスクパターンを用いることが可能となる。そして、格子状のマスクパターンは、線上のマスクパターンに比べて支点の数が格段に多く、撓みにくいため、電極パターンを正確に形成でき、各光電変換素子の有効面積を均一化し、太陽電池モジュールの光電変換効率を高くすることができる。一方、従来の太陽電池モジュールは、光電変換素子の配列方向に対し直交した方向で電極を分断していないため(各光電変換素子の内部において電極を分割していないため)、電極パターンの形成時に各光電変換素子の有効面積が不均一となり、太陽電池モジュールの光電変換効率が低下してしまう。
複数に分割された電極は、図3及び図4に示すように、光電変換層の基板とは反対側の面に備えることが好ましい。
本発明では、一対の電極のうちの一方の電極が、光電変換素子の配列方向に対し直交した方向において複数に分割されてなり、他方の電極が、光電変換素子の配列方向に対し直交した方向において複数に分割されていないことが好ましい(以下、前記構成からなる一対の電極の構成を「構成A」と称する場合がある。)。 光電変換素子の一対の電極を上記構成Aとすることにより、各光電変換素子内において、細分化された光電変換素子が並列接続された状態とすることができる。この並列接続は、各光電変換素子間の直列接続に優先される。このため、太陽電池モジュール上にゴミが付着するなどして、特定の細分化された光電変換素子の出力が低下したとしても、細分化された光電変換素子の集合体である各光電変換素子の出力の低下を必要最低限に抑え、ひいては太陽電池モジュールの出力の低下を抑えることができる。
「他方の電極が、光電変換素子の配列方向に対し直交した方向において複数に分割されていない」ことは、「他方の電極が、光電変換素子の配列方向で一体化している」ことを意味している。
なお、各光電変換素子とは、ホールや溝で一部もしくは全部が分断されることなく、連続した光電変換層40を有する構成単位を言う。図4の太陽電池モジュールは、3つの光電変換素子を有しており、二点鎖線で囲んだ領域は、3つの光電変換素子のうちの最も右側の光電変換素子を示している。また、図4の太陽電池モジュールは、各光電変換素子内で第2電極22が光電変換素子の配列方向と直交する方向に4つに分割されている。
配列方向に対し直交した方向において電極を分割する場合、該電極の有効面積を99.0〜99.9%とすることが好ましく、99.3〜99.9%とすることがより好ましく、99.5〜99.9%とすることがさらに好ましい。
なお、配列方向に対し直交した方向に分割する電極の有効面積(%)は、「各光電素子内の該電極の総面積×100/(各光電素子内の該電極の総面積+各光電素子内の該電極を分割している箇所の面積)」で算出できる。例えば、図4に示すように、配列方向に対し直交した方向に分割した個々の電極(単位電極)の幅を「W」、単位電極の長さを「L」、単位電極の間隔(該電極を分割している箇所の長さ)を「Z’」、該電極の分割数を「n」とした場合、該電極の有効面積(%)は、「W×L×n×100/[(W×L×n)+W×Z’×(n−1)]」で算出できる。
配列方向に対し直交した方向に分割する電極の分割数は特に限定されないが、2〜100とすることが好ましく、3〜50とすることがより好ましく、4〜20とすることがさらに好ましい。
分割する電極の間隔Z’は、有効面積の確保と、各セルの有効面積の均一化のバランスの観点から、0.01〜1.00mmとすることが好ましく、0.01〜0.70mmとすることがより好ましく、0.01〜0.50mmとすることがさらに好ましい。
また、隣接するセル同士の分割する電極の間隔Zは、有効面積の確保、各セルの有効面積の均一化、及び配列方向で直列接続を形成する際の作業性の観点から、0.01〜1.00mmとすることが好ましく、0.01〜0.70mmとすることがより好ましく、0.01〜0.50mmとすることがさらに好ましい。
また、各セルの有効面積の均一化の観点から、単位電極の間隔Z’と、隣接するセル同士の分割する電極の間隔Zとの比「Z’/Z」は、0.1〜1.0であることが好ましく、0.3〜0.7であることがより好ましい。
また、単位電極の幅Wは、通常は1〜100mm程度であり、好適には2〜50mm、より好適には3〜30mmである。
また、単位電極の長さLは、通常は1〜100mm程度であり、好適には3〜70mm、より好適には10〜50mmである。
また、各光電変換素子(各セル)の長さは、好ましくは2mm超〜3000mmであり、より好適には10〜1000mm、さらに好適には100〜500mmである。
なお、配列方向に対し直交した方向に分割しない電極の幅及び間隔は、通常は上記「W」及び「Z」に示す範囲と同程度とすることが好ましい。
一対の電極のうち、少なくとも一方の電極は、発電に必要な波長の入射光(太陽光)を透過できる透明又は半透明の電極とされる。もう一方の電極は不透明であってもよい。
また、基板10が入射光を不透過とする不透明である場合には、第1電極21と対向する、基板側とは反対側に設けられる第2電極22(すなわち基板10から遠い方の電極)が透明又は半透明であることが必要である。
第1電極21及び第2電極22の極性は、素子構造に対応した任意好適な極性とすればよく、例えば、第1電極21を陰極とし、かつ第2電極22を陽極としてもよい。
透明又は半透明である電極としては、導電性の金属酸化物膜、半透明の金属薄膜等が挙げられる。電極としては、具体的には、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、及びそれらの複合体であるインジウムスズ酸化物(ITOという場合がある。)、インジウム亜鉛酸化物等からなる導電性材料、NESA等、金、白金、銀、銅等の膜が用いられ、ITO、インジウム亜鉛酸化物、酸化スズの膜が好ましい。また、電極として、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体等の有機の透明導電膜を用いてもよい。
不透明である電極の電極材料としては、金属、導電性高分子等を用いることができる。不透明である電極の電極材料の具体例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウム等の金属、及びそれらのうち2つ以上の合金、又は、1種以上の前記金属と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン及び錫からなる群から選ばれる1種以上の金属との合金、グラファイト、グラファイト層間化合物が挙げられる。合金の例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金等が挙げられる。
第1電極21及び第2電極22は、付帯的にバッファ層を有していてもよい。バッファ層は、電極を構成する材料と光電変換層との界面の電荷の障壁、あるいは電極を構成する材料と後述する中間層(正孔輸送層、電子輸送層)との界面の電荷の障壁を下げる役割を有する。
バッファ層の材料は、Na、K等のアルカリ金属、Ca、Mg等のアルカリ土類金属、フッ化リチウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属のハロゲン化物等を用いることができる。
電極の作製方法の例としては、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等のドライプロセス、メッキ、コーティング等のウェットプロセスが挙げられ、溶媒による影響を受けないドライプロセスが好適である。
光電変換層
光電変換層40は、第1電極21及び第2電極22からなる一対の電極の間に挟持されてなる。光電変換層40は、入射光のエネルギーを利用して電荷(正孔及び電子)を生成することができる、光電変換機能にとって本質的な機能を有する層である。
有機薄膜太陽電池モジュールにおける光電変換層40としては、電子受容性化合物(n型半導体)及び電子供与性化合物(p型半導体)が混合したバルクヘテロ型の有機薄膜が挙げられる。
なお、電子供与性化合物と電子受容性化合物とは、これらの化合物のエネルギー準位のエネルギーレベルから相対的に決定され、1つの化合物が電子供与性化合物、電子受容性化合物のいずれともなり得る。
電子供与性化合物は、低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。
低分子化合物としては、フタロシアニン、金属フタロシアニン、ポルフィリン、金属ポルフィリン、オリゴチオフェン、テトラセン、ペンタセン、ルブレン等が挙げられる。
高分子化合物としては、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリシラン及びその誘導体、側鎖又は主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリピロール及びその誘導体、ポリフェニレンビニレン及びその誘導体、ポリチエニレンビニレン及びその誘導体、ポリフルオレン及びその誘導体等が挙げられる。
電子供与性化合物としては共役系高分子も挙げられる。共役系高分子は、後述する電子受容性化合物としてフラーレン又はその誘導体を用いる場合に、これとともに用いることが好ましい。
共役系高分子は、(1)二重結合と単結合とが交互に並んだ構造を含む高分子、(2)二重結合と単結合とが窒素原子を介して並んだ構造を含む高分子、(3)二重結合と単結合とが交互に並んだ構造及び二重結合と単結合とが窒素原子を介して並んだ構造を含む高分子等が挙げられる。
さらに、共役系高分子は、チオフェン環構造を有する共役高分子、及びビチオフェンの3位の炭素原子と3’位の炭素原子とが、硫黄原子、酸素原子又は窒素原子を介して結合した渡環構造を有する共役高分子が好ましく、繰り返し単位としてチオフェンジイル基を有する共役高分子化合物がより好ましい。
電子受容性化合物は、低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。
低分子化合物としては、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタン及びその誘導体、ベンゾキノン及びその誘導体、ナフトキノン及びその誘導体、アントラキノン及びその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタン及びその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレン及びその誘導体、ジフェノキノン誘導体、8−ヒドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯体、ポリキノリン及びその誘導体、ポリキノキサリン及びその誘導体、ポリフルオレン及びその誘導体、C60等のフラーレン及びその誘導体、バソクプロイン等のフェナントレン誘導体等が挙げられる。
高分子化合物としては、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリシラン及びその誘導体、側鎖又は主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリピロール及びその誘導体、ポリフェニレンビニレン及びその誘導体、ポリチエニレンビニレン及びその誘導体、ポリフルオレン及びその誘導体等が挙げられる。
電子受容性化合物の中では、とりわけフラーレン及びその誘導体が好ましい。
フラーレンの例としては、C60フラーレン、C70フラーレン、C76フラーレン、C78フラーレン、C84フラーレンなどが挙げられる。
フラーレン誘導体としてはC60フラーレン、C70フラーレン、C76フラーレン、C78フラーレン、C84フラーレンそれぞれの誘導体が挙げられる。また、フラーレン誘導体の具体例としては、[6,6]フェニル−C61酪酸メチルエステル(C60PCBM、[6,6]-Phenyl C61 butyric acid methyl ester)、[6,6]フェニル−C71酪酸メチルエステル(C70PCBM、[6,6]-Phenyl C71 butyric acid methyl ester)、[6,6]フェニル−C85酪酸メチルエステル(C84PCBM、[6,6]-Phenyl C85 butyric acid methyl ester)、[6,6]チエニル−C61酪酸メチルエステル([6,6]-Thienyl C61 butyric acid methyl ester)等が挙げられる。
電子受容性化合物及び電子供与性化合物を含有するバルクヘテロ型の光電変換層における電子受容性化合物の割合は、電子供与性化合物100質量部に対して、10質量部〜1000質量部とすることが好ましく、50質量部〜500質量部とすることがより好ましい。
光電変換層の厚さは、通常、1nm〜100μmが好ましく、より好ましくは2nm〜1000nmであり、さらに好ましくは5nm〜500nmであり、よりさらに好ましくは20nm〜200nmである。
光電変換素子の動作機構
ここで、太陽電池モジュールの光電変換素子の動作機構を、有機薄膜太陽電池モジュールの光電変換素子(有機光電変換素子)を例にして説明する。
透明又は半透明の電極を透過して光電変換層に入射した入射光のエネルギーが、電子受容性化合物及び/又は電子供与性化合物で吸収され、電子と正孔とが結合した励起子を生成する。生成した励起子が移動して、電子受容性化合物と電子供与性化合物とが接合しているヘテロ接合界面に達すると、界面でのそれぞれのHOMOエネルギー及びLUMOエネルギーの違いにより電子と正孔とが分離し、独立に動くことができる電荷(電子及び正孔)が発生する。発生した電荷がそれぞれ電極(陰極、陽極)に移動することにより外部へ電気エネルギー(電流)として取り出すことができる。
有機光電変換素子には、第1電極21及び第2電極22のうちの少なくとも一方の電極と、光電変換層40との間に、光電変換効率を向上させるための手段として光電変換層以外の付加的な中間層を設けてもよい。
中間層としては、正孔を輸送する電荷輸送層(正孔輸送層)、及び電子を輸送する電荷輸送層(電子輸送層)が挙げられる。
電荷輸送層を構成する材料としては、任意好適な材料を用いることができる。電荷輸送層が電子輸送層である場合には、材料の例として2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナンスロリン(BCP)が挙げられる。電荷輸送層が正孔輸送層である場合には、材料の例として、ポリ(3,4)エチレンジオキシチオフェン(PEDOT)が挙げられる。
有機光電変換素子の構成は、例えば、図1に示すように、基板10の主面上に、第1電極21、第1電荷輸送層31、光電変換層40、第2電荷輸送層32、第2電極22をこの順に有している。
第1電荷輸送層31は、第1電極21が陽極である場合には正孔輸送層であり、第1電極21が陰極である場合には電子輸送層である。第2電荷輸送層32は、第1電極21が陽極である場合には電子輸送層であり、第1電極21が陰極である場合には正孔輸送層である。
光電変換素子の層構成
ここで、光電変換素子のとりうる層構成の一例を以下に示す。
a)陽極/光電変換層/陰極
b)陽極/正孔輸送層/光電変換層/陰極
c)陽極/光電変換層/電子輸送層/陰極
d)陽極/正孔輸送層/光電変換層/電子輸送層/陰極
(ここで、記号「/」は、記号「/」を挟む層同士が隣接して積層されていることを示す。)
上記層構成は、陽極が基板により近い側に設けられる形態、及び陰極が基板により近い側に設けられる形態のいずれであってもよい。
また、上記各層は、単層で構成されるのみならず、2層以上の積層体として構成されていてもよい。例えば、本実施形態では、有機薄膜太陽電池モジュールの光電変換層40として、電子受容性化合物及び電子供与性化合物が混合されたバルクヘテロ型とする単層の光電変換層のみについて説明したが、フラーレン誘導体のような電子受容性化合物を含有する電子受容性層と、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)(P3HT)のような電子供与性化合物を含有する電子供与性層とが接合されたヘテロジャンクション型としてもよい。
光電変換素子の領域、接続
第1素子100A1と第2素子100A2とは、有機光電変換素子として機能しない素子間部100Bにより分離されている。第1素子100A1の第2電極22と、第2素子100A2の第1電極とは接触しており、第1素子100A1と第2素子100A2とは電気的に接続(直列接続)されている。
なお、上述したように、光電変換素子の一対の電極を上記構成Aとした場合、上記直列接続に優先して、各光電変換素子内において、細分化された光電変換素子が並列接続された状態となっている。
素子間部100Bは、光電変換素子としては機能しない領域であるため、後述する第1溝部X、第2溝部Y、第3溝部Zの配置を調整して、可能な限り小さい領域とすることが好ましい。
太陽電池モジュールは、発生した電力をモジュールの外部に取り出しやすくしたり、モジュール同士を接続(直列接続又は並列接続)しやすくするために、図2及び図4に示すように、モジュールの外縁部に集電電極を配置してもよい。
<太陽電池モジュールの製造方法>
本発明の太陽電池モジュールの製造方法は、基板と、所定の配列方向に沿って前記基板上に設けられ、直列接続される複数の光電変換素子とを備えてなり、各光電変換素子はそれぞれ、少なくとも一方が透明又は半透明である一対の電極、及び該電極間に設けられる光電変換層を備えてなる太陽電池モジュールを製造する方法であって、前記一対の電極のうちの少なくとも一方の電極を光電変換素子の配列方向と直交する方向に複数に分割する電極分割工程を経て形成するものである。
本発明の太陽電池モジュールの製造方法は、より具体的には以下の工程を有する。なお、工程(2a)及び(2c)は任意の工程である。
(1)基板上に第1の電極を形成する工程
(2a)前記第1の電極上に第1の電荷輸送層を形成する工程
(2b)前記第1の電荷輸送層上に光電変換層を形成する工程
(2c)前記光電変換層上に第2の電荷輸送層を形成する工程
(3)前記第2の電荷輸送層上に第2の電極を形成する工程
また、本発明の太陽電池モジュールの製造方法では、工程(1)及び/又は工程(3)において、光電変換素子の配列方向と直交する方向に電極を分割する。
なお、各光電素子内において、細分化された光電変換素子が並列接続された状態を形成する観点から、工程(1)及び工程(3)の何れか一方の工程において、光電変換素子の配列方向と直交する方向に電極を分割し、他方の工程では、光電変換素子の配列方向と直交する方向に電極を分割しない(光電変換素子の配列方向で電極を一体化させる)ことが好ましい。
工程(1)
工程(1)では、基板10上に第1の電極21を形成する。第1電極21は、電極の材料に応じて、コーティング等のウェットプロセス、あるいは蒸着等のドライプロセスにより形成できる。
さらに、第1電極21は、光電変換素子の配列方向に対応して、パターニングして形成される。パターニングの手法としては、予め全面に形成した第1電極を、フォトリソグラフィ法及びエッチング法により、電極間となる箇所を除去する手法や、予め基板をマスクで覆い、マスクの開口箇所に対して、蒸着等のドライプロセスで電極パターンを形成する手法が挙げられる。マスクは寸法安定性の観点から、メタルマスクを用いることが好ましい。なお、マスクはフォトリソグラフィ法の露光時に用いることも可能である。
パターニングにより互いに電気的に分離された複数のパターンからなる第1電極21が形成される。この工程により、第1電極21が非形成となる領域では基板10の主面の一部分が露出する。
第1電極を光電変換素子の配列方向と直交する方向に複数に分割する場合、例えば、光電変換素子の配列方向及び該配列方向と直交する方向の双方にパターンを有するマスクを用いる手段が挙げられる。該マスクを用いることにより、電極パターンの形成時にマスクの撓みが抑制され、各光電変換素子の有効面積を均一化することができる。
マスクの線幅は、上述した本発明の太陽電池モジュールの非電極部(Z、Z’)に対応する範囲とすることが好適である。
工程(2a)
工程(2a)では、第1の電極21上に第1電荷輸送層31を形成する。第1電荷輸送層31は、第1電荷輸送層31の材料に応じて、コーティング、印刷等のウェットプロセス、あるいは蒸着等のドライプロセスにより形成できる。
さらに、工程(2a)では、素子間部100B内であって、複数の第1電極(パターン)21同士の間の領域に、第1電荷輸送層31の表面から、第1電荷輸送層31を貫通して、基板10の表面を露出させる工程を行うことが好ましい(第1の切断工程)。該工程により、第1溝部Xが形成される。この第1溝部Xの形成により、第1素子100A1の第1電極21と第2素子100A2の第1電極21とが第1溝部Xで離間して、電気的に分離される。第1の切断工程は、レーザー照射、切削等のメカニカルパターニング法により実施できる。
なお、第1電荷輸送層31を印刷等のウェットプロセスで形成する場合には、上述の第1の切断工程を行うことなく、第1溝部Xを含む第1電荷輸送層31のパターンを直接製膜することもできる。印刷の手段は、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、グラビアオフセット印刷法、インクジェット印刷法等が挙げられる。
工程(2b)
工程(2b)では、第1電荷輸送層31(第1電荷輸送層を形成しない場合は第1の電極21上)を覆う光電変換層40を形成する。第1溝部Xは、光電変換層40により穴埋めされる。光電変換層40は、光電変換層40の材料に応じて、コーティング、印刷等のウェットプロセス、あるいは蒸着等のドライプロセスにより形成できる。
なお、後述する工程(2c)を有さない場合、後述する第2の切断工程は、工程(2b)の間に実施する。ただし、光電変換層40を印刷等のウェットプロセスで形成する場合には、第2溝部Yを含む光電変換層40のパターンを直接製膜することもできるため、この場合は工程(2b)内で第2の切断工程を行う必要はない。
工程(2c)
工程(2c)では、光電変換層40上を覆う第2電荷輸送層32を形成する。第2電荷輸送層32は、第2電荷輸送層32の材料に応じて、コーティング、印刷等のウェットプロセス、あるいは蒸着等のドライプロセスにより形成できる。
さらに、工程(2c)では、素子間部100B内であって、第2電荷輸送層32の表面から、第2電荷輸送層32、光電変換層40及び第1電荷輸送層31を貫通して、第2素子100A2の第1電極21の表面を露出させる工程を行う(第2の切断工程)。該工程により第2溝部Yが形成される。この第2溝部Yは、第1素子100A1の第2電極22と、第2素子100A2の第1電極21とを電気的に接続するためのコンタクト溝(又はコンタクトホール)として使用される。したがって第2溝部Yは、厳密には第1電極21上で光電変換層40及び第1電荷輸送層31を2分する構成でなくともよい。第2の切断工程で第2溝部Yを形成する手段は、第1の切断工程で第1溝部Xを形成する手段と同様の手段を採用できる。
なお、第2電荷輸送層32及び光電変換層40を印刷等のウェットプロセスで形成する場合には、上述の第2の切断工程を行うことなく、第2溝部Yを含む光電変換層40及び第2電荷輸送層32のパターンを直接製膜することもできる。
工程(3)
工程(3)では、第2電荷輸送層32上を覆い(第2電荷輸送層を形成しない場合は光電変換層40上を覆い)、第2溝部Yを埋め込むようにして、第2電極22を形成する。
第2溝部Yを埋め込むようにして第2電極を形成するため、第1素子100A1の第2電極22と、第2素子100A2の第1電極21とが導通し、直列接続が形成される。
第2電極22は、第2電極22の材料に応じて、コーティング等のウェットプロセス、あるいは蒸着等のドライプロセスにより形成できる。
また、工程(3)において第2電極は、光電変換素子の配列方向に対応して、パターニングして形成される。第2電極をパターニングして形成すると、第3溝部Zが形成される。図1のZは、隣接するセル同士の電極の間隔(第3溝部Zの幅)を表している。
第3溝部Zは、第1素子100A1と、第2素子100A2とを、素子間部100Bにより、電気的に分離するための構成である。第3溝部Zを形成することにより、複数の有機光電変換素子が素子分離して形成される。
第2電極のパターニングの手法としては、第1電極と同様の手法が挙げられる。なお、フォトリソグラフィ法及びエッチング法では、溶媒等により下層に影響を与える可能性があることから、第2電極のパターニングの手法としては、マスクを用い、マスクの開口箇所に対して、蒸着等のドライプロセスで電極パターンを形成する手法が好ましい。
第2電極を光電変換素子の配列方向と直交する方向に複数に分割する場合、例えば、光電変換素子の配列方向及び該配列方向と直交する方向の双方にパターンを有するマスクを用いる手段が挙げられる。該マスクを用いることにより、電極パターンの形成時にマスクの撓みが抑制され、各光電変換素子の有効面積を均一化することができる。
マスクの線幅は、上述した本発明の太陽電池モジュールの非電極部(Z、Z’)に対応する範囲とすることが好適である。
なお、上記工程(1)及び/又は(3)において、付帯的にバッファ層を形成する工程を行ってもよい。工程(1)でバッファ層を形成する場合、バッファ層は第1電極21上に形成する。工程(3)でバッファ層を形成する場合、第2電極22を形成する前に、第2電荷輸送層上(第2電荷輸送層を形成しない場合は光電変換層40上)にバッファ層を形成する。
バッファ層は、バッファ層の材料に応じて、コーティング等のウェットプロセス、あるいは蒸着等のドライプロセスにより形成できる。
1.測定
実施例及び比較例で得られた太陽電池モジュールに、ソーラシミュレーター(Oriel社製、商品名Sol3A)により、AM1.5Gフィルターを通した放射照度100mW/cmの光を照射し、電流及び電圧を測定し、短絡電流(ISC)、開放電圧(VOC)、曲線因子(FF)、及び光電変換効率(Eff.)を算出した。結果を表1に示す。
2.太陽電池モジュールの作製
[実施例1]
実施例1では、直列接続された15個の光電変換素子を備える太陽電池モジュールを作製した。実施例1の太陽電池モジュールの層構成は以下の通りである。
(層構成)
「ガラス基板/第1電極(ITO層)/正孔輸送層(PEDOT:PSS層)/光電変換層/バッファ層(Ca層)/第2電極(Ag層)」
(製造手法)
まず、長さ175mm×幅11.1mmの長方形のITOパターンが、0.1mm間隔で16個配列されたITOパターン基板を用意した(ITO層の厚みは150nm)。
該基板に、PEDOT及びPSSの混合物(ヘレウス製;Clevios P AI4083)の懸濁液をスピンコート法により塗布した後、熱風オーブン中で200℃、20分間加熱乾燥することによって、膜厚65nmのPEDOT及びPSSの混合層(PEDOT:PSS層)を得た。その後、メカニカルパターニング法により、ITOパターンの間隙部のPEDOT:PSS層を分断し、第1溝部Xを形成して、PEDOT:PSS層のパターンを形成した。
次に、p型半導体材料に相当するポリマーである高分子化合物Aと、n型半導体材料に相当するC70PCBM(American dye source社製、商品名ADS71BFA、lot.12L008E1)とをオルトジクロロベンゼン溶媒に添加し(高分子化合物A:0.5質量%、PCBM:1.0質量%)、80℃で3時間撹拌した後、光電変換層用塗布液を得た。なお、高分子化合物Aは、国際公開番号W2013/051676の実施例1に記載の合成方法で得られたものである。
PEDOT:PSS層上に、光電変換層用塗布液を、キャピラリーコート装置(ヒラノテクシード社製)によって塗布し、25℃、10分間乾燥することで、膜厚100nmの光電変換層を得た。その後、メカニカルパターニング法により、ITOパターンと平行に光電変換層及びPEDOT:PSS層を分断し、第2溝部Yを形成して、ITO表面を露出させた。
次に、真空蒸着により、膜厚が2nmのCa層を形成し、さらに膜厚が100nmのAg層を形成した。その際に、長さ34.85mm×幅10.9mmの長方形の開口部を、長さ方向に0.15mm間隔で5個、幅方向に0.3mm間隔で15個有する、42アロイ製メタルマスクを使用し、該マスクの開口部のパターン形状に対応するCa層及びAg層を形成し、直列接続された15個の光電変換素子を備える実施例1の太陽電池モジュールを得た。なお、実施例1の太陽電池モジュールの各光電変換素子内では、5つに細分化された光電変換素子が並列接続された状態となっており、この並列接続は、前記直列接続に優先されている。
[実施例2]
42アロイ製メタルマスクのパターン形状を、長さ24.85mm×幅10.9mmの長方形の開口部を、長さ方向に0.15mm間隔で7個、幅方向に0.3mm間隔で15個有するものに変更した以外は、実施例1と同様にして、直列接続された15個の光電変換素子を備える実施例2の太陽電池モジュールを得た。なお、実施例2の太陽電池モジュールの各光電変換素子内では、7つに細分化された光電変換素子が並列接続された状態となっており、この並列接続は、前記直列接続に優先されている。
[実施例3]
ITO基板を、長さ175mm×幅6.9mmの長方形のITOパターンが、0.1mm間隔で25個配列されたものに変更し、さらに、42アロイ製メタルマスクのパターン形状を、長さ24.85mm×幅6.7mmの長方形の開口部を、長さ方向に0.15mm間隔で7個、幅方向に0.3mm間隔で24個有するものに変更した以外は、実施例1と同様にして、直列接続された24個の光電変換素子を備える実施例3の太陽電池モジュールを得た。なお、実施例3の太陽電池モジュールの各光電変換素子内では、7つに細分化された光電変換素子が並列接続された状態となっており、この並列接続は、前記直列接続に優先されている。
[比較例1]
42アロイ製メタルマスクのパターン形状を、長さ175mm×幅10.9mmの長方形の開口部を、幅方向に0.3mm間隔で15個有するものに変更した以外は、実施例1と同様にして、直列接続された15個の光電変換素子を備える太陽電池モジュールを得た。
[比較例2]
42アロイ製メタルマスクのパターン形状を、長さ175mm×幅6.7mmの長方形の開口部を、長さ方向に0.15mm間隔で7個、幅方向に0.3mm間隔で24個有するものに変更した以外は、実施例3と同様にして、直列接続された24個の光電変換素子を備える太陽電池モジュールを得た。
表1の結果から明らかなように、一対の電うちの一方の電極を、光電変換素子の配列方向に対し直交した方向において複数に分割してなる実施例1〜3の太陽電池モジュールは、当該分割を行っていない比較例1〜2の太陽電池モジュールに対して、良好な光電変換効率(Eff.)を示すことが確認できる。
本発明の太陽電池モジュール及びその製造方法は、太陽電池モジュールの光電変換効率を高くすることができる点で有用である。
10:基板
10A:電極形成領域
10B:非電極形成領域
21:第1電極
22:第2電極
31:第1電荷輸送層
32:第2電荷輸送層
40:光電変換層
100:太陽電池モジュール
100A1:第1素子(形成領域)
100A2:第2素子
100B:素子間部(領域)

Claims (10)

  1. 基板と、所定の配列方向に沿って前記基板上に設けられ、直列接続される複数の光電変換素子とを備える太陽電池モジュールであって、各光電変換素子は、少なくとも一方が透明又は半透明である一対の電極、及び該電極間に設けられる光電変換層を備えてなるとともに、少なくとも一方の電極が、光電変換素子の配列方向に対し直交した方向において複数に分割されてなる太陽電池モジュール。
  2. 前記一対の電極のうちの一方の電極が、光電変換素子の配列方向に対し直交した方向において複数に分割されてなり、他方の電極が、光電変換素子の配列方向に対し直交した方向において複数に分割されていない、請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記複数に分割された電極の有効面積が99.0〜99.9%である請求項1又は2に記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記複数に分割された電極を、前記光電変換層の前記基板とは反対側の面に備える、請求項1〜3の何れか1項に記載の太陽電池モジュール。
  5. 前記一対の電極のうちの一方の電極が透明又は半透明であり、他方の電極が不透明であり、該不透明な電極が前記複数に分割された電極である請求項1〜4の何れか1項に記載の太陽電池モジュール。
  6. 有機薄膜太陽電池モジュールである請求項1〜5の何れか1項に記載の太陽電池モジュール。
  7. 前記光電変換層に共役系高分子及びフラーレン誘導体を含む請求項6に記載の太陽電池モジュール。
  8. 基板と、所定の配列方向に沿って前記基板上に設けられ、直列接続される複数の光電変換素子とを備えてなり、各光電変換素子はそれぞれ、少なくとも一方が透明又は半透明である一対の電極、及び該電極間に設けられる光電変換層を備えてなる太陽電池モジュールを製造する方法であって、
    前記一対の電極のうちの少なくとも一方の電極を光電変換素子の配列方向と直交する方向に複数に分割する電極分割工程を経て形成する、太陽電池モジュールの製造方法。
  9. 前記一対の電極のうちの一方の電極を前記電極分割工程を経て形成し、他方の電極を光電変換素子の配列方向に対し直交した方向において複数に分割しないように形成する、請求項8に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  10. 光電変換素子の配列方向及び光電変換素子の配列方向と直交する方向の双方にパターンを有するマスクを用いて、前記電極分割工程を行う、請求項8又は9に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
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