JP2016109590A - 生物学的検体採取用スワブ及びその製造方法 - Google Patents

生物学的検体採取用スワブ及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016109590A
JP2016109590A JP2014248361A JP2014248361A JP2016109590A JP 2016109590 A JP2016109590 A JP 2016109590A JP 2014248361 A JP2014248361 A JP 2014248361A JP 2014248361 A JP2014248361 A JP 2014248361A JP 2016109590 A JP2016109590 A JP 2016109590A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
swab
cloth
taslan
shaft
cotton ball
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014248361A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6488117B2 (ja
Inventor
中西 勝
Masaru Nakanishi
勝 中西
克司 高浦
Katsuji Takaura
克司 高浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KORYO KAGAKU KOGYO KK
Original Assignee
KORYO KAGAKU KOGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KORYO KAGAKU KOGYO KK filed Critical KORYO KAGAKU KOGYO KK
Priority to JP2014248361A priority Critical patent/JP6488117B2/ja
Publication of JP2016109590A publication Critical patent/JP2016109590A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6488117B2 publication Critical patent/JP6488117B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、被検者に痛みを与えずに、鼻腔や咽喉等から検査に充分な量の粘液等の生物学的検体を一定量で安定して採取でき、さらに採取した検体の放出効率の高い生物学的検体採取用スワブを提供する。また、この様な生物学的検体採取用スワブの製造方法を提供する。【解決手段】軸部と、軸部の端にタスラン加工を行った繊維によって形成された綿球部を有する生物学的検体採取用スワブを提供する。また、軸部の端にタスラン加工を行った繊維を取り付けることによって綿球部を形成することを特徴とする生物学的検体採取用スワブの製造方法を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、生物学的検体の採取用スワブ及びその製造方法に関する。
臨床及び診断分析の分野においては、生物学的検体を採取するためにスワブが用いられている。この様な生物学的検体の採取用スワブは、ある程度の長さの軸部を有し、その一方の末端に、天然繊維や合成繊維等の繊維によって検体採取部が形成されている。
例えば、インフルエンザウイルスなどの感染を調べる場合、綿棒を用いて鼻腔や咽喉から粘液を採取し、得られた粘液中のインフルエンザウイルスの有無を判定することで行われてきた(特許文献1)。しかし、綿棒を生物学的検体の採取具として用いる場合、綿やレーヨン等の親水性短繊維は親水性であることから吸水率が高く、回収した検体の放出量が少ないという問題があった。そのため、最近では、ポリエステルのような疎水性の繊維を用いたものも使用されるようになってきているが、疎水性繊維は吸水率が低いため検体の採取量が小さいという問題があった。これらの問題を解決する手段として繊維の油分の除去処理を行う技術が知られている(特許文献2)。また、検体の採取量を増加させるために、綿部をフロック化する方法も知られている(特許文献3)。
さらに、これまでの生物学的検体を採取するためのスワブは、多くが手作業によって生産されてきた。
特表2002−508193号公報 特許第3845037号公報 特表2007−523663号公報
しかし、従来の生物学的検体の採取具は、いずれも検体の採取量が不安定であり、採取した検体の放出効率も低く、さらには検体採取部の材質や形状によって被検者に痛みや不快感を与えるといった問題があった。また、簡便かつ経済的に大量生産を行うことが困難であるという問題があった。
本発明の目的は、被検者に痛みを与えずに、鼻腔や咽喉等から検査に充分な量の粘液等の生物学的検体を一定量で安定して採取でき、さらに採取した検体の放出効率が高い生物学的検体採取用スワブを提供することにある。また、この様な生物学的検体採取用スワブの製造方法を提供することにある。
本発明者は、軸部の端にタスラン加工を行った繊維によって形成された綿球部を有するスワブを生物学検体の採取に使用することで上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、軸部と、軸部の端にタスラン加工を行った繊維によって形成された綿球部を有する生物学的検体採取用スワブを提供する。
なお、前記の繊維はポリアミド及び/又はポリエステルであることが好ましい。
また、前記の綿球部がタスラン加工を行った繊維によって編まれた布により形成された綿球部であることが好ましい。
なお、本発明では、軸部の端にタスラン加工を行った繊維を取り付けることによって綿球部を形成することを特徴とする生物学的検体採取用スワブの製造方法についても提供する。
なお、前記の綿球部を形成する方法が、タスラン加工を行った繊維によって編まれた布を軸部に取り付ける方法であることが好ましい。
また、前記の綿球部を形成する方法が、タスラン加工を行った繊維によって編まれた1枚の布を2つ折りにして、一方の面と他方の面で軸部を挟み込み、その後に布を溶着し、打ち抜いて綿球部の形状とする方法であることが好ましい。
また、前記のタスラン加工を行った繊維によって編まれた布同士を溶着する方法が、超音波を用いる方法であることが好ましい。
本発明の生物学的検体採取用スワブを用いることにより、被検者に痛みを与えることなく、鼻腔や咽喉等から検査に充分な量の粘液等を一定量で安定して採取することができ、さらに生物学的検体採取用スワブが検体の高い放出効率を有するため、臨床や診断分析の分野において有効である。また、生物学的検体採取用スワブの製造方法により、簡便かつ経済的に、生物学的検体採取用スワブを製造することができる。
生物学的検体採取用スワブの一例を示す。 綿球部の形成方法の一例を示す。 回転テーブルの一例を示す。 軸部供給機の一例を示す。 生物学的検体採取用スワブの製造装置(全体像)の一例を示す。 生物学的検体採取用スワブの製造装置(全体像)の一例を示す。 圧縮試験器を示す。 スワブの荷重−変位曲線(1.5重量%ゼリーナ水溶液)を示す。 スワブの荷重−変位曲線(3.0重量%ゼリーナ水溶液)を示す。
<生物学的検体採取用スワブ>
本発明の生物学的検体採取用スワブは、軸部と、軸部の端にタスラン加工を行った繊維によって形成された綿球部を有することを特徴とする。また、軸部の一端又は両端に綿球部を有していて良い。なお、「生物学的検体採取用スワブ」を単に「スワブ」と称することもある。
図1にて、本発明のスワブの一例について説明する。図1の(A)は綿球部を形成させる前(綿球部を取り付ける前)のスワブを示しており、図1の(B)は綿球部を形成させた後(綿球部を取り付けた後)のスワブを示している。また、図1(A)及び(B)の1は柄を、2は軸部を、3は軸部の先端を、4は綿球部を示している。
[軸部]
本発明のスワブにおける軸部は、持ちやすくするために柄を設けても良いし、設けなくても良い。また、柄は軸部と材質が異なっていてもよいが同一であることが好ましい。また、その断面の形状は異なっていても同一であっても良い。
前記の軸部には、一般的にスワブに用いられる材質(例えば、紙、木、金属、プラスチック等)を用いることができる。その中でも、加工等の観点からプラスチックを用いることが好ましい。具体例としては、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアミド、又はポリカーボネート等を挙げることができる。また、軸部に柄を設ける場合、その材質は前記のプラスチックを用いることができる。
前記の軸部は、後述の綿球部の取り付けの際や、スワブの滅菌操作の際に加熱することがあるため、その加熱温度によっては融解しないものを材質として用いることが好ましい。具体的な軸部の融点は、例えば、60℃以上、より好ましくは80℃以上、さらに好ましく100℃以上である。また、軸部に柄を設ける場合も同様である。
前記の軸部の形状は、特に限定されないが、例えば、その断面が、円形断面、三角形断面、四角形断面、六角形断面、偏平形断面である。また、綿球部の取着性を向上するために、表面に凹凸を有する構造としても良いし、一部の太さを変えても良い。また、軸部に柄を設ける場合も同様の形状であっても良いが、その断面が六角形断面であることが特に好ましい。
軸部の長さは特に制限されないが、例えば40〜250mm程度であることが好ましく、より好ましくは60〜200mm程度である。ここで、軸部の長さとは、綿球部を形成させる前のスワブの全長を意味する。軸部の直径は特に制限されないが、例えば、0.2〜5.0mm程度であることが好ましく、より好ましくは0.5〜2.5mm程度である。ここで、軸部の直径とは軸部の断面における最も長い径のことを指す。
柄を設ける場合、その柄の長さは特に制限されないが、例えば30〜150mm程度であることが好ましく、より好ましくは50〜100mm程度である。柄の直径は特に制限されないが、例えば0.4〜10.0mm程度であることが好ましく、より好ましくは1.0〜6.0mm程度である。ここで、柄の直径とは柄の断面図における最も長い径のことを指す。
[綿球部]
本発明のスワブにおいて、綿球部はタスラン加工を行った繊維によって形成される(タスラン加工を行った繊維を取り付ける)ことを特徴とする。なお、前記の「タスラン加工を行った繊維」を、単に「タスラン加工糸」と称することもある。
タスラン加工糸は、芯糸と浮糸とを有する糸である。芯糸はタスラン加工糸の芯となる糸を指し、タスラン加工糸は、芯糸の周りに浮糸が密に絡みつく構造を有する。本発明で用いられるタスラン加工糸は、前記の構成を有するものであれば特に限定されないが、例えば、特開2005−281918に説明される手法によって作製されるものを用いても良い。
本発明における繊維は、タスラン加工を行うことが可能なものであれば特に制限されないが、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリウレタン、アクリル、レーヨン、炭素繊維、アルギネート、綿、絹等などが好ましい。この中でも、特に好ましくはポリアミドやポリエステルが挙げられる。なお、これらを単独あるいは2種類以上を混紡して使用してもよい。また、同じ種類の繊維によって形成された芯糸と浮糸とを用いてタスラン加工糸を形成しても良いし、異なる種類の繊維によって形成された芯糸と浮糸とを用いてタスラン加工糸を形成しても良い。
前記の繊維からなる芯糸と浮糸は、十分な空隙率を確保することができる点で分割繊維であることが好ましく、特にポリアミド及びポリエステルから形成される分割繊維であることが好ましい。
検体を繊維の空隙に取り込み易くするために、繊維の油分を取り除いても良い。例えば、繊維を洗剤で洗浄後、更に純水等で洗浄してこの洗剤を除去する方法や、繊維を超純水で洗浄除去する方法が挙げられる。
芯糸の太さは、例えば、繊維直径が0.05〜20μm程度であり、好ましくは0.1〜15μm程度、さらに好ましくは0.2〜10μm程度である。また、浮糸の太さは、例えば、繊維直径が0.05〜20μm程度であり、好ましくは0.1〜15μm程度、さらに好ましくは0.2〜10μm程度である。綿球部の空隙を増やすためには細いフィラメントであることが好ましい。
なお、前記の綿球部を軸部に形成させる(取り付ける)方法としては、タスラン加工糸を軸部にかたく巻付ける方法、タスラン加工糸自体を熱で溶着させる方法、紐等で縛る方法、タスラン加工糸を布状にして軸部に取り付ける方法などが挙げられる。その中でも、綿球部における空隙を広く取れる点で、タスラン加工糸を布状にして軸部に取り付ける方法が好ましい。タスラン加工糸を布状にして軸部に取り付ける場合、接着剤を介しても良いし介さなくても良い。なお、「タスラン加工糸を布状にしたもの」とは、「タスラン加工を行った繊維によって編まれた布」を意味し、単に「タスラン加工布」と称することがある。
タスラン加工布を、接着剤を介して軸部に取り付ける場合、タスラン加工布を取り付ける場所は、軸部の先端(軸部に柄を設ける場合は、柄と反対側の軸部の先端)側であれば特に限定されないが、軸部の先端から、例えば5〜25mm、好ましくは8〜18mm、さらに好ましくは10〜15mmの部分にホットメルト接着剤を塗布し、布の中心に先端が配置されるように接着する様に取り付けることが好ましい。
なお、タスラン加工布を軸部に取り付ける場合、用いられるタスラン加工布は1枚でも良いし、2枚以上のタスラン加工布でもよいが、用いられるタスラン加工布が1枚であることが好ましい。また、1種類のタスラン加工布を用いても良いし、2種類以上のタスラン加工布を用いても良い。
1枚のタスラン加工布を用いる場合、1枚のタスラン加工布を2つ折りにして一方の面と他方の面で軸部を挟み込み、その後に布を溶着し、打ち抜いて綿球部の形状とすることが好ましい。前記の方法を、図2を用いて具体的に説明する。図2の(A)は1枚のタスラン加工布を2つ折りにして一方の面と他方の面で軸部を挟み込んでいる状態を示している。また、図2の(B)は打ち抜き後のスワブを示している。
前記の方法をとることで、折り目部分の溶着を行う必要が無くなることから、溶着作業が簡便になる点で有効である。また、折り目部分が綿球部の先端部分となることで、先端部分が柔らかい形状となるため、被検者に痛みや不快感を与えない点で有効である。
タスラン加工布は、タスラン加工糸を用いたものであれば平織等の織物、ニット等の編物あるいは不織布のいずれであってもよい。
本発明のスワブにおいて、綿球部に用いられるタスラン加工布は、その表面を起毛し、毛羽立たせたものであっても良い。布地を起毛する方法には、サンドペーパーによるエメリー起毛法と針布起毛法がある。なお、起毛時期は、タスラン加工布を予め起毛しておいても良いし、布を軸部に取り付けた後に行ってもよい。なお、起毛の長さは特に限定されないが、0.05〜3mm程度が好ましく、より好ましくは0.01〜1mm程度である。
綿球部の形状は、特に限定されないが、例えば、その断面が、円形断面、三角形断面、四角形断面、六角形断面、偏平形断面である。
綿球部の縦方向の長さは、例えば4〜30mm程度であり、好ましくは8〜25mm程度、さらに好ましくは10〜20mm程度である。綿球部の縦方向の長さとは、軸部の先端方向(長軸)に沿った綿球部部分の長さを指す。綿球部の断面が四角形断面である場合、断面の横幅の長さは、例えば0.5〜5mm程度であり、好ましくは0.8〜4mm程度、さらに好ましくは1〜3mm程度である。さらに、断面の縦幅は、例えば0.5〜5mm程度であり、好ましくは0.8〜4mm程度、さらに好ましくは1〜3mm程度である。また、軸部の断面が円形断面である場合、その直径は、例えば0.5〜5mm程度であり、好ましくは0.8〜4mm程度、さらに好ましくは1〜3mm程度である。
タスラン加工布の空隙率は、布の体積、布の重量から求めることができる。本発明では、この空隙率が30%以上であることが好ましく、より好ましくは40〜90%、特に好ましくは45〜80%である。タスラン加工布の空隙率を前記の範囲とすることにより、スワブの検体採取量が向上し、被検者に与える痛みも減少する。なお、この場合の空隙率は、タスラン加工布の体積を算出し、当該体積の全部が布を形成する繊維であると仮定した場合の重量を計算し、実際に計測した重量から除することによって算出することができる。
タスラン加工布を、接着剤を介して軸部に取り付ける場合、接着剤の種類としては、特に限定されないが、エチレン酢酸ビニル系、ポリオレフィン系、ポリアミド系、合成ゴム系、アクリル系、及び、ポリウレタン系のホットメルト接着剤を用いることができ、特に、エチレン酢酸ビニル系であることが好ましい。また、その形態は、有機溶剤溶解品、水溶解品、エマルジョン、無溶剤品等のいずれであってもよい。使用時は、綿球部における空隙を埋めない程度の量を使用し、粘度もその空隙に侵入しにくい程度がよい。
タスラン加工布を、接着剤を介して軸部に取り付ける場合、加熱して接着させても良く、その加熱手段としては、ヒーター、超音波、レーザーを使用することができる。
本発明のスワブは、滅菌しておくことが好ましい。滅菌手段は、エチレンオキサイドガスによる化学滅菌、放射線による滅菌、電子線による滅菌等いずれも利用できる。熱可塑性樹脂層に融点の低い樹脂を用いる場合はオートクレーブによる感熱滅菌は好ましくない。
<生物学的検体採取用スワブの製造方法>
本発明の生物学的検体採取用スワブの製造方法は、前述の軸部の端にタスラン加工を行った繊維(タスラン加工糸)を取り付けることによって綿球部を形成することを特徴とする。
本発明の生物学的検体採取用スワブの製造方法において用いられる軸部の材質、融点、形状、長さ、直径等については前述の通りである。
タスラン加工を行った繊維を軸部に取り付ける方法としては、タスラン加工糸を軸部にかたく巻付ける方法、タスラン加工糸自体を熱で溶着させる方法、紐等で縛る方法、タスラン加工糸を布状(タスラン加工布)にして軸部に取り付ける方法などが挙げられる。この中でも、綿球部における空隙を広く取れる点で、タスラン加工布を軸部に取り付ける方法が好ましい。
タスラン加工を行った繊維を軸部に取り付ける方法が、タスラン加工布を軸部に取り付ける方法である場合、接着剤を介してタスラン加工布と軸部を接着させることが好ましい。この場合、接着剤としては、前述の接着剤を用いることができ、特に、エチレン酢酸ビニル系であることが好ましい。また、接着剤の使用形態についても前述の通りである。
なお、前記の繊維は、分割繊維であることが好ましく、特にポリアミド及びポリエステルからなる分割繊維であることが好ましい。なお、分割繊維の芯糸及び浮糸の太さ等は前述の通りである。
タスラン加工布を軸部に取り付ける方法において、タスラン加工布を取り付ける場所は前述の通りである。また、用いられるタスラン加工布は1枚でも良いし、2枚以上のタスラン加工布でもよいが、用いられるタスラン加工布が1枚であることが好ましい。1枚のタスラン加工布を用いる場合、1枚のタスラン加工布を2つ折りにして一方の面と他方の面で軸部を挟み込んで接着させ、その後に布を溶着し、打ち抜いて綿球部の形状とすることが好ましい。
前記の方法をとることで、折り目部分の溶着を行う必要が無くなることから、溶着作業が簡便になる点で有効である。また、折り目部分が綿球部の先端部分となることで、先端部分が柔らかい形状となるため、被検者に痛みや不快感を与えない点で有効である。
前記のタスラン加工布は、タスラン加工糸を用いたものであれば平織等の織物、ニット等の編物あるいは不織布のいずれであってもよい。
本発明の生物学的検体採取用スワブの製造方法において得られるスワブの綿球部の形状や空隙率等については前述の通りである。
タスラン加工布の溶着を行う場合、溶着させる場合の加熱手段は、ヒーター、超音波、レーザーを使用でき、特に超音波が好ましく使用される。溶着部位は布の内面全面でもよいが、通常は一部でよく、その場合基端側を溶着させることが好ましい。
なお、本発明の生物学的検体採取用スワブの製造方法は、後述の生物学的検体採取用スワブの製造装置を用いることができるため、これまでの手作業による製造方法と比較して、簡便かつ経済的に、さらに効率よくスワブを大量生産することができる。つまり、スワブの製造装置を用いることで軸部の端にタスラン加工を行った繊維を取り付けることによって綿球部を形成することが可能となるため、簡便かつ経済的に、さらに効率よくスワブを大量生産することができる。
例えば、前記の製造装置として、軸部固定機、布供給機と、布2つ折り機、布溶着機を有する製造装置を用いることができる。
また、例えば、前記の製造装置として、軸部固定機と、布供給機と、布2つ折り機と、接着剤塗布機と、軸部供給機と、布溶着機と、打ち抜き機と、後述のその他の機器を有していてもよい製造装置を用いることができる。
<生物学的検体採取用スワブの製造装置>
本発明の生物学的検体採取用スワブの製造装置は、軸部と、軸部の端にタスラン加工を行った繊維によって形成された綿球部を有する生物学的検体採取用スワブを製造するための装置である。
本発明の生物学的検体採取用スワブの製造装置は、軸部を固定するための軸部固定機と、軸部固定機に固定された軸部の先端に布を導入する布供給機と、布を導入する際に布を2つ折りにするための布2つ折り機と、軸部の先端に位置された布を溶着する布溶着機とを有することを特徴とする。
なお、本発明の生物学的検体採取用スワブの製造装置は、軸部の先端に接着剤を塗布する接着剤塗布機と、溶着されたタスラン加工布を打ち抜いて綿球部とする打ち抜き機と、後述のその他の機器を有していてもよい。つまり、本発明の生物学的検体採取用スワブの製造装置は、例えば、軸部を固定するための軸部固定機と、軸部固定機に固定された軸部の先端に布を導入する布供給機と、布を導入する際に布を2つ折りにするための布2つ折り機と、軸部の先端に接着剤を塗布する接着剤塗布機と、軸部を軸部固定機に供給する軸部供給機と、軸部の先端に位置された布を溶着する布溶着機と、溶着されたタスラン加工布を打ち抜いて綿球部とする打ち抜き機と、後述のその他の機器を有していてもよい。
[軸部固定機]
軸部固定機としては、軸部を固定するための溝を有した回転テーブルと、軸部を固定するための軸部固定用ベルトとが例示される。
(回転テーブル)
回転テーブルは、軸部を固定することが可能な溝を有することを特徴とする。この溝を有することで軸部がしっかりと固定され、接着剤の塗布工程やタスラン加工布の取り付け工程、布の溶着工程等においても軸部が外れることが無く、スムーズに工程を経ることができる。なお、回転テーブルへの軸部(綿球部取り付け前のスワブ)の供給方法は特に限定されないが、後述の軸部供給機によって軸部を供給することが好ましい。
本発明の回転テーブルの一例について図3を用いて説明する。図3(A)の7は回転テーブルの溝を、図3(A)の8は回転テーブルを示している。図3の(B)は回転テーブルの溝に軸部(綿球部取り付け前のスワブ)が配置された状態を示している。図3(C)の10は回転テーブルの溝に配置された軸部の先端にタスラン加工布が状態(導入された状態)を示している。図3(D)の11は回転テーブルの溝に配置されたスワブを示している。
本発明の回転テーブルの直径は特に限定されないが、例えば50〜250mmであり、好ましくは100〜200mm、さらに好ましくは150〜160mmである。また、その厚みは特に限定されないが、例えば100〜400mmであり、好ましくは150〜250mmである。
回転テーブルの溝の形状は特に限定されないが、半円型であることが好ましい。また、その直径は特に限定されないが、例えば0.5〜10mmであり、好ましくは1〜8mm、さらに好ましくは1〜5mmである。回転テーブルの溝の半径が上記範囲内にあることで軸部がしっかりと固定され、接着剤の塗布工程やタスラン加工布の取り付け工程、布の溶着工程等においても軸部が外れることが無く、スムーズに工程を経ることができる。
また、回転テーブルが有する溝の数は特に限定されないが、例えば8〜128個であり、好ましくは16〜64個である。また、回転テーブルの回転速度は、例えば100〜250m/hであり、好ましくは120〜200m/h、さらに好ましくは140〜160m/hである。回転テーブルの溝の個数と回転速度が上記範囲内にあることでスムーズに工程を経ることができる。
(軸部固定用ベルト)
軸部固定用ベルトは、軸部を固定することが可能な軸部固定部位を有することを特徴とする。軸部固定部位を有することで軸部がしっかりと固定され、接着剤の塗布工程やタスラン加工布の取り付け工程、布の溶着工程等においても軸部が外れることが無く、スムーズに工程を経ることができる。なお、軸部固定用ベルトへの軸部(綿球部取り付け前のスワブ)の供給方法は特に限定されないが、後述の軸部供給機によって軸部を供給することが好ましい。
本発明の軸部固定用ベルトの一例について図6を用いて説明する。図6の33は軸部固定用ベルトによって固定されている軸部を示している。34は軸部固定用ベルトである。なお、軸部固定用ベルトに固定された軸部は図面の左手から右手に向かって移動することで、綿球部が形成されることとなる。
軸部固定用ベルトの速度は、例えば100〜250m/hであり、好ましくは120〜200m/h、さらに好ましくは140〜160m/hである。また、軸部固定部位の間隔は、例えば80mm〜200mmであり、好ましくは100mm〜180mm、さらに好ましくは120mm〜160mmである。軸部固定用ベルト速度、及び、軸部固定部位の間隔が上記範囲内にあることでスムーズに工程を経ることができる。
[布供給機]
本発明の布供給機とは、一定の速度で軸部固定機に固定された軸部の先端にタスラン加工布を導入することを特徴とする機器である。したがって、一定の速度でタスラン加工布を導入するための制御装置を備えていても良い。また、布供給機はその一部に後述の布2つ折り機を有していてもよい。
布供給機の一例について、図5を用いて説明する。図5の15はモーター、図5の16はセンサー、図5の17はローラーを示し、これらは前記の制御装置に相当する。この様な制御装置を有することで、一定の速度で回転テーブルにタスラン加工布を導入することが可能である。また、図5の18はタスラン加工布であり、図5の19はタスラン加工布を2つ折りにするための布2つ折り機である。なお、回転テーブルに導入されたタスラン加工布は、図3の(C)に示す様に、軸部(綿球部取り付け前のスワブ)の先端に配置される。
布供給機における導入の速度としては、例えば100〜250m/hであり、好ましくは120〜200m/h、さらに好ましくは140〜160m/hである。
[布2つ折り機]
本発明の布2つ折り機とは、軸部固定機に固定された軸部の先端に2つ折りにしたタスラン加工布を導入するための機器である。なお、布2つ折り機は布供給機の一部に設けられていてもよく、前述の通り図5の19に示される様な構造であってもよい。
[軸部供給機]
本発明の軸部供給機とは、軸部を軸部固定機に供給することを特徴とする機器である。具体的には、一定量の軸部をストックでき、軸部固定機の軸部固定部位に1つの軸部を配置できるように調節された機器を指す。
本発明の軸部供給機の一例について、図4を用いて説明する。図4の12は軸部供給機を示しており、一定量の軸部をストックすることが可能である。
[布溶着機]
本発明の布溶着機とは、タスラン加工布を綿球部の形状となる様にタスラン加工布を加熱して溶着させる機器である。溶着させる場合の加熱手段は、ヒーター、超音波、レーザーを利用でき、特に超音波が好ましい。なお、溶着部位は布の内面全面でもよいが、通常は一部でよく、その場合基端側を溶着させることが好ましい。
具体的には、布2つ折り機によって2つ折りとされたタスラン加工布を、その一方の面と他方の面により軸部を挟み込み(図2の(A)を参照)、何れか一方向から加熱を行うことで布同士を溶着させ、綿球部の形状(図2の(B)を参照)とすることを特徴とする機器である。
本発明の布溶着機(加熱手段として超音波を用いる布溶着機)を用いてタスラン加工布を溶着する場合、さらに綿球部の形状に溶断可能な手法を用いてもよい。この場合、後述の打ち抜き機を必要とせず、製造工程を短縮することができる点で有効である。
本発明の布溶着機の一例について図5を用いて説明する。図5の23は布溶着機(超音波回転ホーン)であり、軸部の先端にタスラン加工布が配置されている部位(図3の(C)を参照)に沿う様に超音波を放出する部分が回転することで、タスラン加工布の溶着及び溶断を行う。
[打ち抜き機]
本発明の打ち抜き機とは、布溶着機によって溶着されたタスラン加工布を打ち抜いて綿球部の形状とすることを特徴とする機器である。
[その他の機器]
本発明のスワブ製造装置では、前記の機器以外にも、超音波発振器(図6の28を参照)、軸部の先端に接着剤を塗布することを特徴とする接着剤塗布機(図6の30を参照)、接着剤の量を調節する接着剤定量吐出機(図6の27を参照)、布供給機により回転テーブルに導入されたタスラン加工布を軸部の先端に位置させるための幅寄せガイド、軸部供給機によって回転テーブルの溝に配置された軸部の位置を調整するためのストッパーガイド、スワブ製造装置を操作するための操作盤(図5の24を参照)、製造されたスワブを次工程(例えば乾燥工程等)に進めるためのコンベア(図5の25を参照)、本発明のスワブ製造装置を制御するための制御装置(図5の26、図6の29、図6の38を参照)、軸部がスワブの先端から抜けないことを検査するための引抜検査機(図6の32を参照)、軸部の先端を調整するためのカメラ(図6の35を参照)を有していても良い。
以下、本発明について実施例及び比較例を挙げてさらに具体例を説明する。本発明はこれらにより限定されるものではない。
(製造例1)
ポリアミド及びポリエステルからなる分割繊維をタスラン加工した糸を用いて、タスラン加工布を作製した。前記の布の空隙率は45%であった。また、軸部の全長が15mm、柄の長さが8mm、軸部の直径が1mm、柄の直径が2.5mmであるプラスチック製の棒を作製し、軸部の先端から10mmの部分にホットメルト接着剤としてエチレン酢酸ビニル系接着剤を塗布し、前記の布をあて、加熱して溶着した後に打ち抜いてスワブを作製した。このスワブをスワブ1と称する。
(製造例2〜5)
空隙率がそれぞれ50%、55%、58%、60%である布を用いたこと以外は同様の操作を行い、スワブ2〜5を作製した。
(実施例1−1)
スワブ1を、ゲル溶液(ウェルハーモニー社製、商品名「ゼリーナ」)に10秒間浸した後にスワブ1を引き上げ、スワブ1の重量増加分(mg)を計測した。なお、前記の重量増加分をゲル化物採取量と称する。この結果を下記の表1に記載する。
スワブ1を、水に10秒間浸した後にスワブ1を引き上げ、スワブ1の重量増加分(mg)を計測した。なお、前記の重量増加分を水採取量と称する。この結果を下記の表1に記載する。
スワブ1を、食用緑を溶解させた水(食用緑溶液)に10秒間浸した後に引き上げ、スワブ1の綿球部の吸光度を測定し、食用緑溶液の吸光度によって除することによって色素回収率(%)を算出した。この結果を下記の表1に記載する。なお、色素回収率(%)は以下の様に計算することで得られる。
色素回収率(%)=(スワブの綿球部の吸光度/食用緑溶液の吸光度)×100
(実施例1−2〜1―5)
スワブ1をスワブ2〜5に変えたこと以外は実施例1−1と同様にしてゲル化物採取量、水採取量、色素回収率を算出した。結果を下記の表1に記載する。
Figure 2016109590
上記の通り、ゲル化物採取量、水採取量、色素回収率はいずれも高い数値を示した。ここから、本発明のスワブが検査に充分な量の生物学的検体を採取できることが明らかになった。
(実施例2−1)
スワブ1を、浮遊液(比重1.01)に10秒間浸した後、スワブ1の重量増加分(mg)を計測した。前記の重量増加分を比重1.01で除することにより、スワブ1の吸水量(ml)を計算した。また、同様の操作を10回(n=10)行い、平均値と標準偏差を計算した。結果を下記の表2に記載する。
Figure 2016109590
上記の通り、スワブは一定量の検体を安定して採取できることが明らかになった。
(実施例3−1)
スワブ4を水に10秒間浸した後、スワブ4の重量増加分(mg)を計測した。また、同様の操作を3回行い、平均重量増加分を計算した。また、3回の測定結果(重量増加分)と平均重量増加分との差(絶対値)を計算し、平均重量増加分から除したものを「ばらつき−水」とした。「ばらつき−水」の計算式を以下に記載する。また、結果を下記の表3に記載する。
[{(|1回目の重量増加分−平均重量増加分|+|2回目の重量増加分−平均重量増加分|+|3回目の重量増加分−平均重量増加分|)/3}/平均重量増加分]×100=「ばらつき−水」(%)
スワブ4を1%のbovine mucin溶液に10秒間浸した後、スワブ4の重量増加分(mg)を計測した。また、同様の操作を3回行い、平均重量増加分を計算した。また、3回の測定結果(重量増加分)と平均重量増加分との差(絶対値)を計算し、平均重量増加分から除したものを「ばらつき−bovine mucin」とした。「ばらつき−bovine mucin」の計算式を以下に記載する。また、結果を下記の表3に記載する。
[{(|1回目の重量増加分−平均重量増加分|+|2回目の重量増加分−平均重量増加分|+|3回目の重量増加分−平均重量増加分|)/3}/平均重量増加分]×100=「ばらつき−bovine mucin」(%)
(実施例3−2)
スワブ4をスワブ5としたこと以外は実施例3−1と同様にして、スワブ5の「ばらつき−水」と、「ばらつき−bovine mucin」を計算した。結果を下記の表3に記載する。
(比較例3−1)
スワブ4をコパン社製のフロックスワブ(「コパン」と称することがある)としたこと以外は実施例3−1と同様にして、コパン社製のフロックスワブの「ばらつき−水」と、「ばらつき−bovine mucin」を計算した。結果を下記の表3に記載する。
Figure 2016109590
上記の通り、コパン社製のフロックスワブと比較して、本発明のスワブは一定量の検体を安定して採取できることが明らかになった。
(実施例4−1)
ゼリーナ(ウェルハーモニー社製)を水に溶かし、1.5重量%ゼリーナ水溶液を作成した。圧縮試験器のロードセルにスワブ固定用シリコンを用いてスワブ5を固定し、ゼリーナ水溶液の表面にスワブの綿球部の先端が接触する位置を測定開始点とし、ロードセルを連続的に40mm下降させた時の荷重及び変位を測定した。具体的な方法を、図7を用いて説明する。図7の39はロードセル、40はスワブを固定するためのシリコン(スワブ固定用シリコン)、41はスワブ、42は1.5重量%ゼリーナ水溶液(類似喰体)が入ったビーカーである。図7はスワブ固定用シリコンを調節することでロードセルの先端から類似喰体の表面の長さを40mmとした状態を示している。
ゼリーナ水溶液の表面にスワブの綿球部の先端が挿入されるまでは変位が上昇するに伴い、荷重も上昇した。そして、変位が一定以上となるとゼリーナ水溶液の表面にスワブの綿球部の先端が挿入され、急激に荷重の低下が見られた。この際の変位及び荷重を「スワブ挿入時の荷重(N)」及び「スワブ挿入時の変位(mm)」と称す。また、その際の荷重−変位曲線を図8に示す。スワブ5において、「スワブ挿入時の荷重(N)」は0.08N、「スワブ挿入時の変位(mm)」は29mmであった。この結果を表4に記載する。
(比較例4−1及び4−2)
スワブ5に変えてピューリタン社製のスワブ(「ピューリタン」と称することがある)、又は、コパン社製のフロックスワブ(「コパン」と称することがある)を固定したこと以外は実施例4−1と同様にして、スワブの荷重及び変位を測定した。その際の荷重−変位曲線を図8に示す。また、「スワブ挿入時の荷重(N)」及び「スワブ挿入時の変位(mm)」を表4に記載する。
(実施例4−2)
1.5重量%ゼリーナ水溶液に変えて3重量%ゼリーナ水溶液を用いたこと以外は実施例4−1と同様にして荷重及び変位を測定した。その際の荷重−変位曲線を図9に示す。また、「スワブ挿入時の荷重(N)」及び「スワブ挿入時の変位(mm)」を表4に記載する。
(比較例4−3及び4−4)
スワブ5に変えてピューリタン社製のスワブ、又は、コパン社製のフロックスワブを固定したこと以外は実施例4−2と同様にして荷重及び変位を測定した。その際の荷重−変位曲線を図9に示す。また、「スワブ挿入時の荷重(N)」及び「スワブ挿入時の変位(mm)」を表4に記載する。
Figure 2016109590
スワブ5はピューリタン社製のスワブやコパン社製のフロックスワブと比較して「スワブ挿入時の荷重(N)」が低く、「スワブ挿入時の変位(mm)」が小さいことが明らかとなった。つまり、本発明のスワブは容易に検体を採取することが可能であり、例えば、被検者に痛みを感じさせること無く鼻腔内や口腔内の検体を採取することができることが明らかとなった。
(実施例5−1)
10人の健常者に対し、スワブ5を用いて官能試験を行った。スワブを鼻腔に挿入する際を「挿入時」、スワブを鼻腔に挿入した後に引き抜く際を「引き抜き時」、スワブを鼻腔から引き抜いた後を「引き抜き後」とし、その際に全く痛みが無かった場合を○、僅かに痛みを感じた場合を□、痛みを感じた場合を△、強い痛みを感じた場合を×とした。その結果を表5に記載する。
(比較例5−1〜5−3)
スワブ5をピューリタン社製のスワブ(「ピューリタン」と称することがある)、コパン社製のフロックスワブ(「コパン」と称することがある)、又は、ニプロ社製のスポンジスワブ(「ニプロ」と称することがある)に変えて実施例5−1と同様の試験を行った。その結果を表5に記載する。
Figure 2016109590
スワブ5は、ピューリタン社製のスワブ、コパン社製のフロックスワブ、及び、ニプロ社製のスポンジスワブと比較して「挿入時」、「引き抜き時」、及び、「引き抜き後」全ての操作時において、被験者へ与える痛みや不快感が少ないことが明らかとなった。
本発明の生物学的検体採取用スワブを用いることにより、被検者に痛みを与えることなく、鼻腔や咽喉等から検査に充分な量の粘液等を一定量で安定して採取することができ、さらに生物学的検体採取用スワブが検体の高い放出効率を有するため、臨床や診断分析の分野において有効である。また、生物学的検体採取用スワブの製造方法により、簡便かつ経済的に、生物学的検体採取用スワブを製造することができる。
1・・・・柄
2・・・・軸部
3・・・・軸部の先端
4・・・・綿球部
5・・・・タスラン加工布(2つ折り)
6・・・・綿球部
7・・・・回転テーブルの溝
8・・・・回転テーブル
9・・・・軸部(綿球部取り付け前のスワブ)
10・・・タスラン加工布
11・・・綿球部
12・・・軸部供給機
13・・・軸部(綿球部取り付け前のスワブ)
14・・・回転テーブル
15・・・モーター
16・・・センサー
17・・・ローラー
18・・・タスラン加工布
19・・・布2つ折り機
20・・・軸部供給機
21・・・回転テーブル
22・・・軸部(綿球部取り付け前のスワブ)
23・・・超音波回転ホーン
24・・・操作盤
25・・・コンベア
26・・・制御装置
27・・・接着剤定量吐出機
28・・・超音波発振器
29・・・制御装置
30・・・接着剤塗布機
31・・・布溶着機
32・・・引抜検査機
33・・・軸部固定用ベルトによって固定されている軸部
34・・・軸部固定用ベルト
35・・・カメラ
36・・・布供給機
37・・・布溶着機
38・・・制御装置
39・・・ロードセル
40・・・スワブ固定用シリコン
41・・・スワブ
42・・・類似喰体が入ったビーカー

Claims (7)

  1. 軸部と、軸部の端にタスラン加工を行った繊維によって形成された綿球部を有する生物学的検体採取用スワブ。
  2. 繊維が、ポリアミド及び/又はポリエステルである請求項1に記載の生物学的検体採取用スワブ。
  3. 綿球部が、タスラン加工を行った繊維によって編まれた布により形成された綿球部である請求項1又は2に記載の生物学的検体採取用スワブ。
  4. 軸部の端にタスラン加工を行った繊維を取り付けることによって綿球部を形成することを特徴とする生物学的検体採取用スワブの製造方法。
  5. 綿球部を形成する方法が、タスラン加工を行った繊維によって編まれた布を軸部に取り付ける方法である請求項4に記載の生物学的検体採取用スワブの製造方法。
  6. 綿球部を形成する方法が、タスラン加工を行った繊維によって編まれた1枚の布を2つ折りにして、一方の面と他方の面で軸部を挟み込み、その後に布を溶着し、打ち抜いて綿球部の形状とする方法である請求項4又は5に記載の生物学的検体採取用スワブの製造方法。
  7. タスラン加工を行った繊維によって編まれた布同士を溶着する方法が、超音波を用いる方法である請求項6に記載の生物学的検体採取用スワブの製造方法。
JP2014248361A 2014-12-08 2014-12-08 生物学的検体採取用スワブ及びその製造方法 Active JP6488117B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014248361A JP6488117B2 (ja) 2014-12-08 2014-12-08 生物学的検体採取用スワブ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014248361A JP6488117B2 (ja) 2014-12-08 2014-12-08 生物学的検体採取用スワブ及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016109590A true JP2016109590A (ja) 2016-06-20
JP6488117B2 JP6488117B2 (ja) 2019-03-20

Family

ID=56124012

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014248361A Active JP6488117B2 (ja) 2014-12-08 2014-12-08 生物学的検体採取用スワブ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6488117B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020060397A (ja) * 2018-10-05 2020-04-16 広陵化学工業株式会社 検体採取スワブ
WO2022040785A1 (en) * 2020-08-28 2022-03-03 Green Belting Industries Ltd. Liquid soluble collection device for microorganism screening
CN114536774A (zh) * 2022-01-12 2022-05-27 东莞市依科净化材料科技有限公司 一种擦拭棒的加工方法、模具及杆体结构件
JP7391311B1 (ja) 2022-08-29 2023-12-05 広陵化学工業株式会社 ロッド及び検体採取スワブ

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7299565B2 (ja) 2017-07-14 2023-06-28 株式会社ニコン エンコーダ及び駆動装置

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09154760A (ja) * 1995-12-07 1997-06-17 Yasutoshi Tsuchiya 耳あか除去具
JP2002013040A (ja) * 2000-06-27 2002-01-18 Toray Ind Inc 炭素繊維製補強用織物並びにこの織物を用いてなるウェット・プリプレグおよびその製造方法
JP2003239156A (ja) * 2002-02-15 2003-08-27 Toray Ind Inc 清涼織物
JP2008275576A (ja) * 2007-03-30 2008-11-13 Sato Kasei Kogyosho:Kk 綿棒
JP2010000410A (ja) * 2008-06-18 2010-01-07 Towa Kasei Kk 綿棒
JP2011106926A (ja) * 2009-11-16 2011-06-02 Denka Seiken Co Ltd 生物学的検体の採取用スワブ、該スワブの製造方法及び該スワブを用いたキット
JP2012125195A (ja) * 2010-12-16 2012-07-05 Kyoei Giken Kk 検体採取具
JP2013501217A (ja) * 2010-04-21 2013-01-10 ピュリタン・メディカル・プロダクツ・カンパニー・エルエルシー 採取デバイスおよび材料
JP2013036740A (ja) * 2011-08-03 2013-02-21 Kyoei Giken Kk 鼻腔又は咽喉からの粘液採取具
JP2013136021A (ja) * 2011-12-28 2013-07-11 Seiren Co Ltd 生物学的処理用接触材

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09154760A (ja) * 1995-12-07 1997-06-17 Yasutoshi Tsuchiya 耳あか除去具
JP2002013040A (ja) * 2000-06-27 2002-01-18 Toray Ind Inc 炭素繊維製補強用織物並びにこの織物を用いてなるウェット・プリプレグおよびその製造方法
JP2003239156A (ja) * 2002-02-15 2003-08-27 Toray Ind Inc 清涼織物
JP2008275576A (ja) * 2007-03-30 2008-11-13 Sato Kasei Kogyosho:Kk 綿棒
JP2010000410A (ja) * 2008-06-18 2010-01-07 Towa Kasei Kk 綿棒
JP2011106926A (ja) * 2009-11-16 2011-06-02 Denka Seiken Co Ltd 生物学的検体の採取用スワブ、該スワブの製造方法及び該スワブを用いたキット
JP2013501217A (ja) * 2010-04-21 2013-01-10 ピュリタン・メディカル・プロダクツ・カンパニー・エルエルシー 採取デバイスおよび材料
JP2012125195A (ja) * 2010-12-16 2012-07-05 Kyoei Giken Kk 検体採取具
JP2013036740A (ja) * 2011-08-03 2013-02-21 Kyoei Giken Kk 鼻腔又は咽喉からの粘液採取具
JP2013136021A (ja) * 2011-12-28 2013-07-11 Seiren Co Ltd 生物学的処理用接触材

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020060397A (ja) * 2018-10-05 2020-04-16 広陵化学工業株式会社 検体採取スワブ
JP7158645B2 (ja) 2018-10-05 2022-10-24 広陵化学工業株式会社 検体採取スワブ
WO2022040785A1 (en) * 2020-08-28 2022-03-03 Green Belting Industries Ltd. Liquid soluble collection device for microorganism screening
CN114536774A (zh) * 2022-01-12 2022-05-27 东莞市依科净化材料科技有限公司 一种擦拭棒的加工方法、模具及杆体结构件
JP7391311B1 (ja) 2022-08-29 2023-12-05 広陵化学工業株式会社 ロッド及び検体採取スワブ
CN117618030A (zh) * 2022-08-29 2024-03-01 广陵化学工业株式会社 杆和采样拭子
JP2024032473A (ja) * 2022-08-29 2024-03-12 広陵化学工業株式会社 ロッド及び検体採取スワブ

Also Published As

Publication number Publication date
JP6488117B2 (ja) 2019-03-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6488117B2 (ja) 生物学的検体採取用スワブ及びその製造方法
US10948385B2 (en) Collection device and material
JP6502364B2 (ja) 検査用装置
JP6128845B2 (ja) 生理用タンポン
JP7158645B2 (ja) 検体採取スワブ
JP5686853B2 (ja) 生物学的検体の採取用スワブ、該スワブの製造方法及び該スワブを用いたキット
JP5290131B2 (ja) 生物学的検体の採取用スワブ、該スワブの製造方法及び該スワブを用いたキット
US20230172762A1 (en) Swab for taking biological samples and method for making such a swab
JP2009097127A (ja) 手芸用ニードルパンチセット、手芸用ニードルパンチャー、および手芸用補助具
JP2008149015A (ja) 吸収シート、及び該吸収シートを用いた使い捨ておむつ
JP2008142424A (ja) 吸収性物品
WO2017006879A1 (ja) 検体採取用具
JP2012125195A (ja) 検体採取具
JP2021500171A (ja) 適合特徴部を有する吸収性物品
JP2013036740A (ja) 鼻腔又は咽喉からの粘液採取具
CN116448494A (zh) 一种生产制造收集样本的收集器的设备
JP2011229523A (ja) 鼻腔又は咽喉からの粘液採取具
WO2014172039A1 (en) Tampon having saturation indicator
JP7125177B2 (ja) 検体採取用スワブ、および検体採取用スワブの製造方法
JP2013079896A (ja) 検体採取具用鞘管
PL238601B1 (pl) Urządzenie do biopsji tkanki miękkiej, zwłaszcza ludzkiej
JP2003204992A (ja) 円柱状衛生材料
JP2014054357A (ja) 手術用吸収シート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170411

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180123

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180323

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180323

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180814

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181112

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20181227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190225

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6488117

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250