JP2016109483A - ボールねじ測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボールねじ精度の評価における精度を高めること。【解決手段】ボールねじ測定装置は、ねじ溝11aが形成されるねじ軸11と、該ねじ溝11aに多数のボール12bを介して嵌合されてなるボールナット12と、ねじ軸11を駆動させるサーボモータ22と、ねじ軸11が駆動されるとき、ボールナット12を回り止めする回り止め治具30と、ボールナット12の位置を検出する検出部40と、ボールナット12がねじ軸11のねじ溝11aの全域を移動する間において、ボールナット12に一定の力を付与する負荷付与部50とを備えている。そして、ボールねじ測定装置は、ボールナット12がねじ軸11のねじ溝11aの全域を往復動するように制御するとともに、ねじ軸11に応じた検出部40の検出結果を記録する制御処理部43を有するようにした。【選択図】図1

Description

本発明は、ボールねじ測定装置に関する。
従来、ねじの効率を高めるためにねじ軸に螺旋状に形成されるねじ溝に複数のボールを介して螺合されたボールナットを備えるボールねじ装置がある。そして、ボールねじ装置では、ねじ軸及びボールナットのねじ溝、さらにこれらの間を転がるボールによって評価可能なボールねじ精度が所定の基準を満たすときにねじの効率が高まることとなる。
こうしたボールねじ精度の評価に必要な情報を測定する装置としては、例えば、特許文献1に記載のボールねじ測定装置が提案されている。特許文献1に記載のボールねじ測定装置では、ボールナット及びねじ軸の動きをともに固定するなかでねじ軸に対して軸方向に向きの異なる負荷を与えるとき、該ねじ軸の移動変位がボールねじ装置におけるボールとねじ溝の隙間、所謂、ガタつきとして測定され、該測定結果からボールねじ精度を評価することとしている。
特開平11−183327号公報
ところで、特許文献1に記載のボールねじ測定装置では、ねじ軸の移動変位を測定するとき、ねじ軸に対するボールナットの位置も固定されることとなる。すなわちこの場合、こうして固定された位置からずれた部分でのボールねじ精度については正確に把握されることがなく、ねじ軸に対するボールナットの位置を固定して測定した測定結果から推測されるに過ぎないことから、ボールねじ精度の評価における精度が高いとは言い難い。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ボールねじ精度の評価における精度を高めることができるボールねじ測定装置を提供することにある。
上記課題を解決するボールねじ測定装置は、螺旋状にねじ溝が形成されてなるねじ軸と、ねじ軸のねじ溝に多数のボールを介して嵌合されてなるボールナットと、ねじ軸を駆動させる駆動部と、ねじ軸が駆動されるとき、ねじ軸の軸方向に沿って移動可能にボールナットを回り止めするロック部と、ねじ軸の軸方向におけるボールナットの位置を検出する検出部とを備えている。そして、上記ボールねじ測定装置は、ボールナットがねじ軸のねじ溝の全域を移動する間において、その移動方向に対して負荷となるようにボールナットに一定の力を付与する負荷付与部と、負荷付与部によりボールナットに負荷が付与された状態において、該ボールナットがねじ軸のねじ溝の全域を往復動するように駆動部を制御する駆動制御部と、ねじ軸の駆動量が変化されるなかで該駆動量に応じた検出部の検出結果を記録する記録部とを備えている。
上記構成によれば、移動方向に対して一定の負荷が付与されながらボールナットがねじ軸のねじ溝を移動するとき、移動方向の側におけるねじ軸とボールナットとのガタつきが詰められることとなる。すなわちこの場合、移動方向の側におけるねじ軸とボールナットとのガタつきが詰められた状態において、ボールねじ精度を評価するための情報が記録される。そして、こうして記録されるボールナットがねじ軸のねじ溝を往復動する間の情報には、ねじ軸のねじ溝の全域において、ねじ軸の駆動量に基づき規定されるねじ溝におけるねじ軸とボールナットとのガタつきを示しうる情報が含まれることとなる。これにより、ねじ軸の駆動量に基づき規定されるねじ溝におけるボールねじ精度を評価することができるだけでなく、ねじ軸のねじ溝の全域に亘ってのボールねじ精度を評価することができる。
上記ボールねじ測定装置は、記録部における記録結果からねじ軸の駆動量に応じたボールナットの往路と復路における差分を算出する算出部を備えることが好ましい。
上述したように、往路と復路とでそれぞれ移動方向の側におけるねじ軸とボールナットとのガタつきが詰められた状態での記録結果からは、その差分がねじ軸とボールナットとのガタつきとして算出されることとなる。すなわちこの場合、算出部による算出結果によっては、ねじ軸の駆動量に基づき規定されるねじ溝におけるねじ軸とボールナットとのガタつきが算出されるだけでなく、ねじ軸のねじ溝の全域に亘ってのガタつきの変動が算出されるようになる。これにより、ねじ軸の駆動量に応じたねじ溝におけるボールねじ精度を好適に評価することができるだけでなく、ねじ軸のねじ溝の全域に亘ってのボールねじ精度を好適に評価することができる。
またさらに、上記ボールねじ測定装置において、算出部の算出結果がボールねじ精度としての要求を満足する正常範囲を設定するなかで、算出部の算出結果が正常範囲に分布しているか否かを判定する判定部を備えることが好ましい。
上記構成によれば、ねじ軸の駆動量に基づき規定されるねじ溝におけるねじ軸とボールナットとのガタつきがボールねじ精度の要求を満足するかどうかについてまでボールねじ測定装置が判定することができるようになる。すなわちこの場合、ねじ軸の駆動量に基づき規定されるねじ溝におけるボールねじ精度を好適に評価することができるだけでなく、ねじ軸のねじ溝の全域に亘ってのボールねじ精度を好適に評価することができる。
そして、上記ボールねじ測定装置におけるロック部と負荷付与部との間には、ねじ軸に対するボールナットの振れ回りを許容しながらもボールナットの軸方向に対して負荷を付与可能にするフローティング機構を有することが好ましい。
ところで、上述したようにねじ軸のねじ溝をボールナットが移動するとき、ボールナットの個体によってはこうした移動のなかで振れ回りするようなものもある。このようにボールナットが振れ回りして、ボールナットの軸方向に対する負荷の付与にまで影響が出てしまうと検出部での検出結果にまでその影響を引き摺ってしまうことが懸念される。
この点、上記構成によれば、ボールナットが移動するなかで該ボールナットが振れ回りしたとしても、フローティング機構によりその振れ回りが負荷付与部にまで及ばないこととなる。すなわちこの場合、ボールナットが振れ回りしたとしても検出部での検出結果にまでその影響を引き摺ってしまうことを抑えることができる。
また、上記ボールねじ測定装置における負荷付与部は、重力に基づき生じる重量を負荷としてボールナットに付与することが好ましい。
上記構成によれば、重力に基づき生じる重量を負荷として用いることで、ボールナットに付与する一定の負荷のばらつきが極力抑えられることとなる。すなわちこの場合、ボールねじ精度を評価するための情報として、より信頼性の高い情報を得ることができるようになる。
本発明によれば、ボールねじ精度の評価における精度を高めることができる。
ボールねじ測定装置の概略を示す図。 (a),(b)はボールねじ測定装置について測定部の動作を示す図。 測定の流れを示す図。 測定の結果を示す図。 測定の結果について処理後の結果を示す図。 (a)はねじ軸に異常がある場合の結果を示す図、(b)はボールナットに異常がある場合の結果を示す図。 別例におけるボールねじ測定装置の概略を示す図。
以下、ボールねじ測定装置の一実施形態を説明する。
図1に示すように、ボールねじ測定装置は、一端側に螺旋状にねじ溝11aが形成されるとともに他端側にラック歯11bが形成されるねじ軸11に対して、該ねじ溝11aと対をなすねじ溝12aが内部に形成されるボールナット12を、多数のボール12bを介して嵌合してなるボールねじ装置13のボールねじ精度を評価するために用いられる。ボールねじ精度は、ねじ軸11及びボールナット12の各ねじ溝11a,12a、さらにこれらの間を転がるボール12bによって評価される。本実施形態では、ねじ軸11及びボールナット12の各ねじ溝11a,12aの間をボール12bが転がるなかで生じる各ねじ溝11a,12aの隙間、すなわちねじ軸11とボールナット12とのガタつきによってボールねじ装置13が所定の基準(良品であるか否かの基準)を満足するか否かを評価する。なお、例えば、ねじ軸11に対するボールナット12の位置には、ねじ軸11のねじ溝11aの右側面及びボールナット12のねじ溝12aの左側面にボール12bが当たったときのボールナット12の位置と、ねじ軸11のねじ溝11aの左側面及びボールナット12のねじ溝12aの右側面にボール12bが当たったときのボールナット12の位置とがある。これらの位置の差が、ガタつきということとなる。
そして、ボールねじ測定装置は、ボールねじ精度の評価に必要な情報として上記ガタつきを測定するための各種部材が設置される平面状のベース面14aを有する基台14を備える。基台14には、ベース面14aに対向してねじ軸11を回転自在に支持する各主軸支持部20,21が、ねじ軸11の各軸端を支持可能にそれぞれ固定される。
各主軸支持部20,21のうち主軸支持部20は、ねじ軸11に対して回転トルクを付与して回転駆動させる駆動部としてのサーボモータ22を備える。サーボモータ22は、エンコーダ22aを内蔵する。また、ねじ軸11の一端には、回し金22bが取り付けられており、該回し金22bを介してねじ軸11に対してサーボモータ22の回転トルクが付与される。そして、サーボモータ22は、エンコーダ22aによって検出される回転角度に応じて始動及び停止を繰り返す位置制御されることで、所定の角度刻みでねじ軸11を回転駆動させる。ねじ軸11は、サーボモータ22によって回転駆動されるとき、正転(図1中、実線で示すねじ軸11に向かって時計回り)又は逆転(図1中、破線で示すねじ軸11に向かって反時計回り)の2方向のいずれかに回転駆動される。
主軸支持部21は、ねじ軸11の回転駆動を支持するセンタ23の位置決めを行う手動ハンドル23aを備える。センタ23は、手動ハンドル23aが回転されることでねじ軸11の軸端に対して接近又は離間するようになっており、そのうちねじ軸11の軸端に接近することでねじ軸11の回転駆動を回転自在に支持する。すなわちこの場合、ねじ軸11は、回し金22bが取り付けられる他端に形成されるセンタ穴でセンタ23に摺動可能に支持される。
そして、こうした各主軸支持部20,21に対してねじ軸11は、ねじ軸11のラック歯11bが形成される側が主軸支持部20によって回転自在に支持されるように設置(セット)されるとともに、ねじ溝11aが形成される側が主軸支持部21によって回転自在に支持されるように設置(セット)される。そしてこの場合、ねじ軸11は、複数のボール12bを介してボールナット12が嵌合された状態、すなわちボールねじ装置13として各主軸支持部20,21に設置される。
ボールナット12は、ねじ軸11に対して回り止め(回転をロック)するロック部としての回り止め治具30にナットやクランプ等を介して取り付けられる。回り止め治具30は、その径方向において後述する負荷治具51に対して係合されており、負荷治具51とともにねじ軸11の軸方向に沿って移動可能とされる。回り止め治具30におけるボールナット12の一端(図1中、ラック歯11bの側)に対応する位置には、回り止め部31が設けられる。回り止め部31におけるベース面14aの側には、ボールナット12の軸方向に沿って延びる被検出体32が接続される。被検出体32における主軸支持部21(図1中、ねじ溝11aの側)には、ミラー(鏡)等の反射材33が取り付けられる。
また、基台14におけるベース面14aには、レーザーを照射する検出部40が該反射材33と対向して設置される。検出部40は、ボールナット12を回り止めする回り止め部31に取り付けられる反射材33に向かってレーザーを照射する照射部41と、該反射材33から反射されたレーザーを受ける受光部42とを備える。
そして、検出部40は、照射部41から照射したレーザーが反射材33によって反射されて受光部42で受光するまでにかかる時間によって被検出体32(反射材33)までの距離、すなわちボールナット12の位置を測定する。なお、検出部40は、主軸支持部21に対してねじ軸11から離間する方向に設置されるなかでレーザーの経路が主軸支持部21等によって遮られないように設置される。
また、ボールねじ測定装置は、表示画面43aを有する駆動制御部、演算部、及び判定部として機能するコンピュータ等の制御処理部43を備える。制御処理部43は、主軸支持部20におけるサーボモータ22(エンコーダ22a)と電気的に接続されており、該サーボモータ22の位置制御を実行する。また、制御処理部43は、検出部40と電気的に接続されており、該検出部40における測定の結果を記録、その記録結果の演算、さらに演算結果の判定といった各種処理を実行し、その結果を表示画面43aに出力する。また、制御処理部43は、検出部40におけるレーザーの照射にかかる制御を実行する。
また、基台14におけるベース面14aには、ボールナット12に対して負荷を付与する負荷治具51を有する負荷付与部50が設けられる。負荷治具51は、ねじ軸11の軸方向に沿ってベース面14aに固定されるガイド15を介して基台14に対してねじ軸11の軸方向に沿って移動可能に設置される。
負荷治具51における軸方向の両側には、所定の支持部材により基台14に支持される各プーリ53a,53bに掛けられる各ワイヤ52a,52bを介して各重り54a,54bがそれぞれ機械的に接続される。負荷治具51と各重り54a,54bとは、各ワイヤ52a,52bの途中に設けられる各マグネット53c,53dを介して接続状態と非接続状態とが切り替え可能に接続される。そして、負荷治具51は、上記ガタつきの測定中において、各重り54a,54bの接続状態と非接続状態とが切り替えられていずれかの重量のみをボールナット12に付与する。
また、負荷治具51におけるガイド15と反対側には、ボールナット12をねじ軸11の軸方向に挟み込む配置をなして各負荷爪51a,51bが形成される。各負荷爪51a,51bは、各先端が互いに対向するようにボールナット12に向かってそれぞれ折り曲げられる。
各負荷爪51a,51bにおける先端は、ボールナット12に向かって湾曲しており、該ボールナット12との間で点接触可能な形状をなしている。また、各負荷爪51a,51bにおける先端は、これらの先端間距離Dがボールナット12におけるねじ軸11の軸方向長よりも大きく設定される。すなわち、負荷爪51aにおける先端がボールナット12に対してねじ軸11のラック歯11bの側から点接触されるとき、その反対側において負荷爪51aがボールナット12に対して離間される。また、負荷爪51bにおける先端がボールナット12に対してねじ軸11のねじ溝11aの側から点接触されるとき、その反対側において負荷爪51bがボールナット12に対して離間される。なお、各負荷爪51a,51bは、その間に回り止め治具30における被検出体32を挟み込むこととなるが、該被検出体32と接触しえない構成(形状や配置)をなしている。
このように、回り止め治具30と負荷治具51とは、回り止め治具30における径方向において係合されるなかでその軸方向において各負荷爪51a,51bのいずれかしかボールナット12に接触させないように関連付けられる。すなわちこの場合、回り止め治具30と負荷治具51とは、ボールナット12の径方向の振れ回りを許容するとともに、ボールナット12のねじ軸11の軸方向への負荷の付与を許容する、所謂、フローティング機構を間に有して互いに関連付けられる。
また、負荷治具51は、重り54aが接続状のとき、該重り54aの側、すなわちねじ軸11におけるラック歯11b(主軸支持部20)の側に引っ張られることとなる。そしてこの場合、負荷治具51は、重り54aに対して作用する重力に基づき生じる重量を負荷として、ねじ軸11におけるねじ溝11aの側から負荷爪51bを介してボールナット12に対して付与する。このように負荷治具51(負荷付与部50)は、重り54aが接続状態とされる(重り54aの質量が一定に保たれる)とき、ボールナット12に対して一定の負荷を付与することとなる。
また、負荷治具51は、重り54bが接続状態のとき、該重り54bの側、すなわちねじ軸11におけるねじ溝11a(主軸支持部21)の側に引っ張られることとなる。そしてこの場合、負荷治具51は、重り54bに対して作用する重力に基づき生じる重量を負荷として、ねじ軸11におけるラック歯11bの側から負荷爪51aを介してボールナット12に対して付与する。このように負荷治具51(負荷付与部50)は、重り54bが接続状態とされる(重り54bの質量が一定に保たれる)とき、ボールナット12に対して一定の負荷を付与することとなる。
このように構成されるボールねじ測定装置では、主軸支持部20におけるサーボモータ22によってねじ軸11が回転駆動されるとき、回り止め治具30によって回り止めされながらボールナット12がねじ軸11の軸方向に移動することとなる。またさらに、ボールナット12は、ねじ軸11の軸方向に移動するとき、負荷治具51によって各重り54a,54bの重量が一定の負荷として付与されながら移動することとなる。
図2(a)に示すように、主軸支持部20によってねじ軸11が正転方向に回転駆動されるとき、ボールナット12が主軸支持部20の側(図2中、左側)に移動する(以下、「左進」という)こととなり、検出部40に対して被検出体32(ボールナット12)が遠ざかっていくこととなる。そしてこの場合、ボールナット12には、移動方向に対して負荷となるように、すなわちねじ軸11におけるラック歯11bの側から重り54bの重量に基づく力Fが付与される。なお、このときボールナット12には、重り54aの重量に基づく力Fが付与されていない。
また、図2(b)に示すように、主軸支持部20によってねじ軸11が逆転方向に回転駆動されるとき、ボールナット12が主軸支持部21の側(図2中、右側)に移動する(以下、「右進」という)こととなり、検出部40に対して被検出体32(ボールナット12)が近付いていくこととなる。そしてこの場合、ボールナット12には、移動方向に対して負荷となるように、すなわちねじ軸11におけるねじ溝11aの側から重り54aの重量に基づく力Fが付与される。なお、このときボールナット12には、重り54bの重量に基づく力Fが付与されていない。
主軸支持部20は、ねじ軸11を回転駆動するとき、単一方向への回転駆動を継続することで、ボールナット12をそのときの移動方向におけるねじ軸11のねじ溝11aの端となる位置まで到達させることができる。すなわち、本実施形態では、ボールナット12をねじ軸11のねじ溝11aの全域に亘って(端から端まで)移動させることができるとともに、こうしたねじ溝11aの全域を往復移動させることができる。なお、基台14におけるボールナット12がねじ軸11のねじ溝11aの両端となる位置には、リミットスイッチが設置される。リミットスイッチの検出範囲に負荷治具51が到達することにより該リミットスイッチがオンされ、これによりボールナット12のねじ軸11のねじ溝11aの端となる位置への到達が制御処理部43によって検出される。
次に、ねじ軸11とボールナット12とのガタつきの測定の工程について説明する。
図3に示すように、まずボールねじ装置を設置の工程として、ねじ軸11の一端(主軸支持部20の側)に回し金22bが取り付けられるとともに、ボールナット12に回り止め治具30が取り付けられる。またさらに、ボールナット12は、ねじ溝11aの右端(主軸支持部21の側)にある状態にねじ軸11に対し設置される。すなわちこの場合、各主軸支持部20,21に対してねじ軸11が設置され、回り止め治具30によってボールナット12が回り止めされ、手動ハンドル23aの操作によるセンタ23がねじ軸11に接近される(ステップS10)。なお、各主軸支持部20,21に対してねじ軸11が設置されるとき、回り止め治具30がその径方向において負荷治具51に対して係合されるとともに、ボールナット12が負荷爪51a,51bで挟み込まれ、サーボモータ22と一体回転可能に連結される連結軸に回し金22bが正回転、逆回転の両回転方向に係合されることとなる。
次に、左進準備の工程として、ボールナット12の左進に対して負荷となるように重り54bが設置(負荷治具51に対して接続状態)される(ステップS20)。これにより、左進方向の側におけるねじ軸11とボールナット12とのガタつきが詰められる。なお、この場合、重り54aの設置(負荷治具51に対して接続状態)がなされない。こうした重りを設定する工程は、制御処理部43や他の制御部によって自動化されていてもよいし、ボールねじ精度の測定に関わる作業者らが行ってもよい。
次に、左進の工程として、サーボモータ22を正回転方向に所定角度(所定駆動量)ずつ回転させる一制御が制御処理部43によって行われる(ステップS30)。すなわちこの場合、ねじ軸11が所定角度(所定駆動量)ずつ回転動作されることとなり、重り54bによる負荷を受けることで左進方向の側におけるねじ軸11とボールナット12とのガタつきが詰められた状態でボールナット12が徐々に左進し、検出部40から遠退いて行くこととなる。
ステップS30において、制御処理部43は、サーボモータ22を回転させる所定角度毎に被検出体32(反射材33)までの距離、すなわちボールナット12までの距離を測定し、記録していく距離測定も合わせて実行する。なお、ステップS30が開始されるとき、その直前において、ボールナット12までの距離測定の結果が取り込まれることで左進における最初のデータ(後述するデータa)が記録され、左進による距離測定が開始されることとなる。また、左進による距離測定の開始時におけるねじ軸11の角度をサーボモータ22を回転させる角度の基準(0(零))とする。
そして、ボールナット12が左進することによってねじ軸11の端となる位置へ到達した(上述したリミットスイッチが負荷治具51を検出してオンした)か否かが、制御処理部43によって判断される(ステップS40)。ステップS40にて、ボールナット12がねじ軸11の端となる位置へ到達していないとき(ステップS40:NO)、制御処理部43によってステップS30の処理が繰り返し実行される。
一方、ステップS40にて、ボールナット12がねじ軸11の端となる位置へ到達したとき(ステップS40:YES)、負荷切り替えの工程として、重り54bが負荷治具51から非接続状態にされるとともに、サーボモータ22を回転させる位置制御が制御処理部43によって停止される(ステップS50)。なお、ステップS50が終了されるとき、リミットスイッチがオンしたことを元に、サーボモータ22を回転させた角度とともにボールナット12までの距離測定の結果が取り込まれることで左進における最後のデータ(後述するデータb)が記録され、左進による距離測定が終了されることとなる。
続いて、右進準備の工程として、ボールナット12の右進に対して負荷となるように重り54aが設置(負荷治具51に対して接続状態)される(ステップS60)。これにより、右進方向の側におけるねじ軸11とボールナット12とのガタつきが詰められる。なお、この場合、重り54bの設置(負荷治具51に対して接続状態)がなされない。こうした重りを設定する工程は、ステップS30同様、制御処理部43や他の制御部によって自動化されていてもよいし、ボールねじ精度の測定に関わる作業者らが行ってもよい。
次に、右進の工程として、サーボモータ22を逆回転方向に所定角度ずつ回転させる位置制御が制御処理部43によって行われる(ステップS70)。すなわちこの場合、ねじ軸11が所定角度ずつ回転動作されることとなり、重り54aによる負荷を受けることで右進方向の側におけるねじ軸11とボールナット12とのガタつきが詰められた状態でボールナット12が徐々に右進し、検出部40に近付いて行くこととなる。
ステップS70において、制御処理部43は、サーボモータ22を回転させる所定角度毎に被検出体32(反射材33)までの距離、すなわちボールナット12までの距離を測定し、記録していく距離測定も合わせて実行する。なお、ステップS70が開始されるとき、その直前において、サーボモータ22を回転させた角度とともにボールナット12までの距離測定の結果が取り込まれることで右進における最初のデータ(後述するデータc)が記録され、右進による距離測定が開始されることとなる。
そして、ボールナット12が右進することによってねじ軸11の端となる位置へ到達した(上述したリミットスイッチが負荷治具51を検出してオンした)か否かが、制御処理部43によって判断される(ステップS80)。ステップS80にて、ボールナット12がねじ軸11の端となる位置へ到達していないとき(ステップS80:NO)、制御処理部43によってステップS70の処理が繰り返し実行される。
一方、ステップS80にて、ボールナット12がねじ軸11の端となる位置へ到達したとき(ステップS80:YES)、負荷取り外しの工程として、重り54aが負荷治具51から機械的に切断されるとともに、サーボモータ22を回転させる位置制御が制御処理部43によって停止される(ステップS90)。なお、ステップS90が終了されるとき、リミットスイッチがオンしたことを元に、サーボモータ22を回転させた角度とともにボールナット12までの距離測定の結果が取り込まれることで右進における最後のデータ(後述するデータd)が記録され、右進による距離測定が終了されることとなる。
続いて、結果処理の工程として、制御処理部43によって演算処理及び判定処理が実行される(ステップS100)。その後、ボールねじ装置13がボールねじ測定装置から取り外されて今回の測定が終了される。
ここで、上記距離測定の記録の結果と、演算処理及び判定処理について説明する。
図4に示すように、上記距離測定では、制御処理部43がサーボモータ22を回転させたねじ軸角度θ(横軸)毎のボールナット12までの実測距離L(縦軸)が結果として記録される。
上述した測定の手順によっては、ステップS20,S30の工程に対応する記録、すなわち左進による距離測定の開始の記録としてデータaが記録されることとなる。また、ステップS40,S50の工程に対応する記録、すなわち左進による距離測定の終了の記録としてデータbが記録されることとなる。データaとデータbの間は、ステップS30の工程に対応する記録であって、ボールナット12が検出部40から遠退く、すなわち実測距離Lが大きい値へと推移する。データaからデータbは、左進による距離測定、すなわちボールねじ精度の測定に関わるねじ軸11のねじ溝11aにおける往路の実測距離Lの測定結果の記録となる。
続いて、ステップS60,S70の工程に対応する記録、すなわち右進による距離測定の開始時の記録としてデータcが記録されることとなる。なお、データbからデータcの間は、重り54bに替えて重り54aが設置されることで、右進の方向におけるガタつきが詰められる分だけ実測距離Lが大きい値へと推移する。また、ステップS80,S90の工程に対応する記録、すなわち右進による距離測定の終了の記録としてデータdが記録されることとなる。データcとデータdの間は、ステップS70の工程に対応する記録であって、ボールナット12が検出部40に近付く、すなわち実測距離Lが小さい値へと推移する。データcからデータdは、右進による距離測定、すなわちボールねじ精度の測定に関わるねじ軸11のねじ溝11aにおける復路の実測距離Lの測定結果の記録となる。
こうして記録された測定結果では、ねじ軸角度θに基づき規定されるねじ溝11a(ねじ溝11aの全体をボールナットが端から端の移動に必要な最大回転角度で均等分した)における上記ガタつきが、上記往路の測定結果と上記復路の測定結果との差分として現れることとなる。続いて、制御処理部43は、上記往路の測定結果と上記復路の測定結果の差分を算出する演算処理を実行する。
図5に示すように、上記演算処理では、ねじ軸角度θ(横軸)毎のガタつきG(縦軸)が結果として算出される。こうした算出結果では、ねじ軸角度θに基づき規定されるねじ溝11aにおけるガタつきGが、所定の範囲内で上下して現れることとなる。続いて、制御処理部43は、ガタつきGの分布が、ボールねじ精度が上記所定の基準を満足する正常範囲に分布しているか否かを判定する判定処理を実行し、その判定結果とともに上記算出結果を表示画面43aに出力する。
図5の破線で示すように、表示画面43aにおいて、下限値Gaから上限値Gbの範囲(以下、「正常範囲」という)が出力される。正常範囲は、ボールねじ精度が上記所定の基準を満足するとして経験的に導かれる範囲に設定される。
図5に示すように、ガタつきGが正常範囲に分布しているとき、ボールねじ装置13が正常であるとの結果が表示画面43aに出力されることとなる。なお、この場合、例えば、表示画面43aに「CLEAR」等の文字を画像表示させることで、ボールねじ装置13が正常であるとの結果を上記作業者に把握させる。
一方、図6(a),(b)に示すように、ガタつきGが正常範囲の外に分布しているとき、ボールねじ装置13に異常があるとの結果が表示画面43aに出力されることとなる。なお、この場合、例えば、表示画面43aに「CHECH」等の文字を画像表示させることで、ボールねじ装置13に異常があるとの結果を上記作業者に把握させる。
図6(a)に示すように、ガタつきGが正常範囲の外に分布する態様として、正常範囲の外への分布が非周期的(突発的)に現れているとき、ねじ軸11のねじ溝11aに異常があること(異常がある可能性が高いこと)を示すこととなる。またさらに、正常範囲の外へ分布するねじ軸角度θは、ねじ軸11のねじ溝11aのどの部分に起因しているかを示すこととなる。
また、図6(b)に示すように、ガタつきGが正常範囲の外に分布する態様として、正常範囲の外への分布が周期的(ボールナット12におけるねじ溝12aが1循環する毎)に現れているとき、ボールナット12のねじ溝12aに異常があること(異常がある可能性が高いこと)を示すこととなる。またさらに、正常範囲の外へ分布するねじ軸角度θは、ボールナット12のねじ溝12aのどの部分に起因しているかを示すこととなる。
以上に説明したボールねじ測定装置によれば、以下の(1)〜(5)に示す作用及び効果を奏する。
(1)本実施形態では、移動方向に対して一定の負荷が付与されながらボールナット12がねじ軸11のねじ溝11aを移動するとき、移動方向の側におけるねじ軸11とボールナット12とのガタつきが詰められることとなる。すなわちこの場合、移動方向の側におけるねじ軸11とボールナット12とのガタつきが詰められた状態において、ボールナット12までの実測距離Lが記録される。
そして、こうして記録される実測距離Lは、ねじ軸11のねじ溝11aの全域において、ねじ軸角度θに基づき規定される位置のねじ溝11aにおけるガタつきを示すこととなる。これにより、ねじ軸角度θに基づき規定されるねじ溝11aにおけるボールねじ精度を評価することができるだけでなく、ねじ軸11のねじ溝11aの全域に亘ってのボールねじ精度を評価することができる。
(2)本実施形態によれば、往路(左進)と復路(右進)とでそれぞれ移動方向の側におけるねじ軸11とボールナット12とのガタつきが詰められた状態での記録結果からは、その差分がねじ軸11とボールナット12とのガタつきGとして算出されることとなる。すなわちこの場合、制御処理部43による算出結果によっては、ねじ軸角度θに基づき規定されるねじ溝11aにおけるガタつきGが算出されるだけでなく、ねじ軸11のねじ溝11aの全域に亘ってのガタつきGの変動が算出されるようになる。
これにより、ねじ軸角度θに基づき規定されるねじ溝11aにおけるボールねじ精度を好適に評価することができるだけでなく、ねじ軸11のねじ溝11aの全域に亘ってのボールねじ精度を好適に評価することができる。
(3)本実施形態によれば、ねじ軸角度θに基づき規定されるねじ溝11aにおけるガタつきGが正常範囲に分布しているか否か、すなわちボールねじ精度が上記所定の基準を満足するかどうかについてまでボールねじ測定装置が判定することができるようになる。
そして、図5に示す結果が導出されるとき、こうした結果を確認した上記作業者は、ボールねじ装置13が各ねじ溝11a,12aの全域に亘ってボールねじ精度が上記所定の基準を満足することを評価することができる。
一方、本実施形態では、ボールねじ精度が上記所定の基準を満足しないと評価するとき、ねじ軸11及びボールナット12のいずれが原因でボールねじ精度が上記所定の基準を満足しないのか評価することができる。
例えば、図6(a)に示す結果となるときには、ねじ軸11が原因であることだけでなくねじ軸11のねじ溝11aのどの部分が原因でボールねじ精度が上記所定の基準を満足しないのか評価することができる。すなわちこの場合、こうした結果を確認した上記作業者は、ねじ軸11のねじ溝11aであって、どの部分が原因でボールねじ精度が上記所定の基準を満足しないのかを評価することができる。
また、図6(b)に示す結果となるときには、ボールナット12が原因であることだけでなくボールナット12のねじ溝12aのどの部分が原因でボールねじ精度が上記所定の基準を満足しないのか評価することができる。すなわちこの場合、こうした結果を確認した上記作業者は、ボールナット12のねじ溝12aであって、どの部分が原因でボールねじ精度が上記所定の基準を満足しないのかを評価することができる。
(4)ところで、上述したようにねじ軸11のねじ溝11aをボールナット12が移動するとき、ボールナット12の個体によってはこうした移動のなかで振れ回りするようなものもある。このようにボールナット12が振れ回りして、ボールナット12の軸方向に対する負荷の付与にまで影響が出てしまうと検出部40での検出結果にまでその影響を引き摺ってしまうことが懸念される。
この点、本実施形態によれば、ボールナット12が移動するなかで該ボールナット12が振れ回りしたとしても、回り止め治具30と負荷治具51とがこうした振れ回りを許容する(フローティング機構を間に有する)ことによりその振れ回りが負荷治具51(負荷付与部50)にまで及ばないこととなる。すなわちこの場合、ボールナット12が振れ回りしたとしても検出部40での検出結果にまでその影響を引き摺ってしまうことを抑えることができる。
(5)本実施形態のように、重り54a,54bに作用する重力に基づき生じる重量を負荷として用いることで、ボールナット12に付与する一定の負荷のばらつきがほぼ抑えられることとなる。すなわちこの場合、ガタつきGの結果として、より信頼性の高い結果を得ることができるようになる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・図7に示すように、ボールナット12に対して付与する負荷を発生させる形態として、重り54a,54bの重力ではなくサーボモータ55a,55bの回転トルクを用いるようにしてもよい。この場合、負荷治具51における軸方向の両側には、各ワイヤ52a,52bを介して各サーボモータ55a,55bの出力軸に取り付けられたプーリがそれぞれ機械的に接続される。すなわち、上記プーリに接続される各ワイヤ52a,52bの一端が該プーリによって巻き取られ、上記出力軸の回転トルクが上記プーリ及び各ワイヤ52a,52bを介して負荷治具51に引っ張る力(負荷)として伝達される。なお、各ワイヤ52a,52bの途中には、負荷として付与するトルクを検出するセンサ、すなわち各ロードセル56a,56bが設けられる。各サーボモータ55a,55bは、負荷が変化しても制御処理部43から指示された回転トルクを発生させ、各ロードセル56a,56bで検出されたトルクが指示された回転トルクと等しくなるようにフィードバックで運転可能なトルク制御される。すなわちこの場合、制御処理部43は、各ロードセル56a,56bの検出する結果に基づき各サーボモータ55a,55bのトルク制御を実行する。具体的に、制御処理部43は、上記ガタつきの測定の手順におけるステップS20において、ボールナット12の左進に対して負荷となるようにワイヤ52bを巻いて所定のトルクが発生されるようにサーボモータ55bのトルク制御を実行する。また、制御処理部43は、ステップS50において、ワイヤ52bを緩めるようにサーボモータ55bのトルク制御を実行する。また、制御処理部43は、ステップS60において、ボールナット12の右進に対して負荷となるようにワイヤ52aを巻いて所定のトルクが発生されるようにサーボモータ55aのトルク制御を実行する。また、制御処理部43は、ステップS90において、ワイヤ52aを緩めるようにサーボモータ55aのトルク制御を実行する。こうした本別例では、上記ガタつきの測定中において、各サーボモータ55a,55bのいずれかによってボールナット12に対して、各サーボモータ55a,55bの付与可能な範囲(多少のバラつきがあるなか)で一定の負荷が付与される。これによれば、ボールナット12に対して付与する負荷を切り替える作業の自動化を実現することができる。
・その他、ボールナット12に対して付与する負荷を発生させる形態として、例えば、ガイド15と負荷付与部50との間における動摩擦力の変化を用いることもできる。
・回り止め治具30と負荷治具51とは、異なる治具として分離して構成されていてもよく、これらが分離して構成されていてもボールナット12の径方向への振れ回りが許容されていればよい。
・回り止め治具30と負荷治具51とは、ボールナット12の径方向への振れ回りを許容して構成されていなくてもよい(フローティング機構を間に有していなくてもよい)。例えば、回り止め治具30は、負荷治具51に固定されていてもよい。
・各負荷爪51a,51bは、回り止め治具30をねじ軸11の軸方向に挟み込む配置をなしていてもよい。
・ガタつきGの分布が、ボールねじ精度が上記所定の基準を満足する正常範囲に分布しているか否かを判定する判定処理では、図6(a),(b)の結果に基づきねじ軸11及びボールナット12のいずれの異常であるか制御処理部43が出力することもできる。
・上記判定処理については、ボールねじ測定装置では行わず演算結果から作業者が行うこととしてもよい。
・上記往路の測定結果と上記復路の測定結果の差分を算出する演算処理については、ボールねじ測定装置では行わず測定結果から作業者が行うこととしてもよい。この場合には、測定結果が制御処理部43の表示画面43aに表示されるようにする。
・上記ガタつきの測定の手順として、上記往路の測定結果と上記復路の測定結果をそれぞれ複数回ずつ測定した平均を用いる等して、情報の信頼性を高める工夫を施すこともできる。
・検出部40としては、レーザーに限らず、超音波等を用いたり、カメラによる画像認識を用いたりしてもよい、またさらに機械式のスイッチを用いるようにしてもよい。
・上記距離測定の間、ボールナット12がねじ軸11の端となる位置へ到達するまで(リミットスイッチがオンされるまで)、サーボモータ22の回転を継続させるようにしてもよい。この場合の距離測定のデータとしては、ねじ軸角度θ毎に実測距離Lをサンプリングした結果が記録されることとなる。このように連続して距離測定することによっては、実測距離Lを精度よく測定することができるようになる。
11…ねじ軸、11a…ねじ溝、12…ボールナット、12a…ねじ溝、12b…ボール、22…サーボモータ、30…回り止め治具、31…回り止め部、32…被検出体、33…反射材、40…検出部、41…照射部、42…受光部、43…制御処理部、50…負荷付与部、51…負荷治具、54a,54b…重り、55a,55b…サーボモータ。

Claims (5)

  1. 螺旋状にねじ溝が形成されてなるねじ軸と、
    前記ねじ軸のねじ溝に多数のボールを介して嵌合されてなるボールナットと、
    前記ねじ軸を駆動させる駆動部と、
    前記ねじ軸が駆動されるとき、前記ねじ軸の軸方向に沿って移動可能に前記ボールナットを回り止めするロック部と、
    前記ねじ軸の軸方向における前記ボールナットの位置を検出する検出部と、
    前記ボールナットが前記ねじ軸のねじ溝の全域を移動する間において、その移動方向に対して負荷となるように前記ボールナットに一定の力を付与する負荷付与部と、
    前記負荷付与部により前記ボールナットに負荷が付与された状態において、該ボールナットが前記ねじ軸のねじ溝の全域を往復動するように前記駆動部を制御する駆動制御部と、
    前記ねじ軸の駆動量が変化されるなかで該駆動量に応じた前記検出部の検出結果を記録する記録部と、を備えてなるボールねじ測定装置。
  2. 前記記録部における記録結果から前記ねじ軸の駆動量に応じた前記ボールナットの往路と復路における差分を算出する算出部を備える請求項1に記載のボールねじ測定装置。
  3. 前記算出部の算出結果がボールねじ精度としての要求を満足する正常範囲を設定するなかで、前記算出部の算出結果が前記正常範囲に分布しているか否かを判定する判定部を備える請求項2に記載のボールねじ測定装置。
  4. 前記ロック部と前記負荷付与部との間には、前記ねじ軸に対する前記ボールナットの振れ回りを許容しながらも前記ボールナットの軸方向に対して負荷を付与可能にするフローティング機構を有する請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載のボールねじ測定装置。
  5. 前記負荷付与部は、重力に基づき生じる重量を負荷として前記ボールナットに付与する請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載のボールねじ測定装置。
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