JP6481804B1 - ボールねじ装置の軸方向すきま測定方法及び測定装置、並びに、ボールねじ装置、車両、及び機械装置の製造方法 - Google Patents

ボールねじ装置の軸方向すきま測定方法及び測定装置、並びに、ボールねじ装置、車両、及び機械装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

ボールねじ装置の軸方向すきま測定装置は、特別な注意を要することなく測定対象のボールねじ装置を容易に取り付けて高精度に軸方向すきまを測定できる。この装置は、互いに螺合されたナット及びねじ軸の一方の部材であるナットを支持する支持部と、他方の部材であるねじ軸の軸線方向の変位量を測定する測定部と、ねじ軸に対して軸線方向に沿う互いに反する方向に荷重を付加する荷重付加部と、ねじ軸と荷重付加部との間に設けられ、ナットとねじ軸とを、相対変位可能に保持する姿勢補正部と、を備える。

Description

本発明は、ボールねじ装置の軸方向すきま測定方法及び測定装置、並びに、ボールねじ装置、車両、及び機械装置の製造方法に関する。
特許文献1には、ボールねじのねじ軸にナットを螺合させた状態における、ねじ軸とナットとの間の軸方向すきまを測定するボールねじのすきま測定方法及びその装置が開示されている。この装置によりボールねじの軸方向すきまを測定するには、ねじ軸に螺合させたナットを板ばねに固定する。この状態で、ねじ軸を一方向に回転させてナットを一方向に移動させることで、板ばねを一方向に撓ませる。これにより、ナットからねじ軸に押圧力を作用させる。この状態を初期状態とし、更にこの初期状態からねじ軸を他方向に回転させてナットを他方向へ移動させる。このときの、板ばねが中立状態を経由して他方向へ撓んだ際の、ねじ軸の回転角とナットの移動量を検出する。そして、中立状態においてナットの移動が停止する不感領域の長さを測定することで、ボールねじの軸方向のすきまを得る。
日本国特公平4−76401号公報
特許文献1の測定技術では、ナットとねじ軸の中心軸同士に生じる、偏心や傾きなどの姿勢のずれが測定誤差となり、測定精度の低下を招くおそれがある。このため、ナットとねじ軸の中心軸同士に偏心や倒れがないように、ナット及びねじ軸を精密に装置へ取り付ける必要がある。したがって、ナット及びねじ軸の装置への取り付けには、手間を要し、短時間での測定、量産工程での利用や自動装置化に困難が予想される。
本発明の目的は、特別な注意を要することなく測定対象のボールねじ装置を容易に取り付けて高精度に軸方向すきまを測定することが可能なボールねじ装置の軸方向すきま測定方法及び測定装置、並びに、ボールねじ装置、車両、及び機械装置の製造方法を提供することにある。
本発明は下記構成からなる。
(1) 互いに螺合されたナット及びねじ軸の一方の部材を支持し、
前記ナット及び前記ねじ軸の他方の部材に対して、前記一方の部材及び前記他方の部材を相対変位可能に保持しながら、軸線方向に沿う互いに反する方向に荷重を付加し、
前記他方の部材の変位量を測定する
ボールねじ装置の軸方向すきま測定方法。
このボールねじ装置の軸方向すきま測定方法によれば、軸線方向の互いに反する方向に荷重を付加してねじ軸又はナットの軸線方向に沿う変位量を測定することで、ナットとねじ軸の軸方向すきまを容易に測定できる。
このとき、ナット及びねじ軸を相対変位可能に保持することで、ナットとねじ軸とが均一に螺合した姿勢に保持される。したがって、ナット及びねじ軸の中心軸同士の偏心や傾きなどの姿勢のずれによる測定誤差の発生を極力抑えることができる。これにより、ナット及びねじ軸の中心軸の偏心や傾きがないように精密に装置へ取り付けるための手間を抑えつつ、ナットとねじ軸の軸方向すきまを高い精度で測定できる。したがって、容易にかつ短時間に、ナットとねじ軸の軸方向すきまを測定でき、量産工程での利用や自動装置化が可能である。
(2) 前記他方の部材に荷重を付加する際に、前記軸線方向に垂直な平面内の互いに異なる二方向の並進自由度と、前記軸線方向に垂直な平面内の互いに異なる二方向を回転軸とする少なくとも二つの回転自由度で、前記他方の姿勢を補正する(1)に記載のボールねじ装置の軸方向すきま測定方法。
このボールねじ装置の軸方向すきま測定方法によれば、軸線方向に垂直な平面内の互いに異なる二方向の並進自由度と、軸線方向に垂直な平面内の互いに異なる二方向を回転軸とする少なくとも二つの回転自由度でナット又はねじ軸の姿勢を補正する。これにより、荷重を付加した際に、それぞれの中心軸の偏心及び傾きを円滑に補正することができ、ナット及びねじ軸をより均一に螺合した姿勢に保持させることができる。したがって、ナットとねじ軸の軸方向すきまをさらに高い精度で測定できる。
(3) 互いに螺合されたナット及びねじ軸の一方の部材を支持する支持部と、
前記ナット及び前記ねじ軸の他方の部材の軸線方向の変位量を測定する測定部と、
前記他方の部材に対して軸線方向に沿う互いに反する方向に荷重を付加する荷重付加部と、
前記他方の部材と前記荷重付加部との間又は前記一方の部材と前記支持部との間に設けられ、前記一方の部材と前記他方の部材とを、相対変位可能に保持する姿勢補正部と、
を備えるボールねじ装置の軸方向すきま測定装置。
このボールねじ装置の軸方向すきま測定装置によれば、荷重付加部によって軸線方向に沿う互いに反する方向に荷重を付加してねじ軸又はナットの軸線方向の位置を測定部で測定して変位量を求めることで、ナットとねじ軸の軸方向すきまを容易に測定できる。
このとき、姿勢補正部によってナット及びねじ軸が相対変位可能に保持されるので、荷重付加部によって荷重が付加された際に、ナット及びねじ軸の姿勢が規制されることがなく、それぞれの中心軸の偏心及び傾きが補正される。これにより、ナットとねじ軸とが均一に螺合した姿勢に保持され、ナット及びねじ軸の中心軸同士の偏心や傾きなどの姿勢のずれによる測定誤差の発生が抑えられる。したがって、ナット及びねじ軸の中心軸の偏心や傾きがないように、精密に装置へ取り付けるための手間を抑えつつ、ナット及びねじ軸の軸方向すきまを高い精度で測定できる。これにより、容易にかつ短時間に、ナットとねじ軸の軸方向すきまを測定することができ、量産工程での利用や自動装置化が可能となる。
(4) 前記姿勢補正部は、前記軸線方向に垂直な平面内の互いに異なる二方向の並進自由度を有する並進補正部と、前記軸線方向に垂直な平面内の互いに異なる二方向を回転軸とする少なくとも二つの回転自由度を有する回転補正部とを備える(3)に記載のボールねじ装置の軸方向すきま測定装置。
このボールねじ装置の軸方向すきま測定装置によれば、荷重付加部が荷重を付加した際に、姿勢補正部の並進補正部及び回転補正部によって、軸線方向に垂直な平面内の互いに異なる二方向の並進自由度と、軸線方向に垂直な平面内の互いに異なる二方向を回転軸とする少なくとも二つの回転自由度とで、ナット及びねじ軸の中心軸同士の偏心及び傾きが補正される。これにより、ナット及びねじ軸をより均一に螺合した姿勢に保持させることができ、ナット及びねじ軸の軸方向すきまをさらに高い精度で測定できる。
(5) 前記ナットは、前記支持部に支持され、前記ねじ軸は、前記姿勢補正部を介して荷重が付加されて変位量が前記測定部で測定される(3)又は(4)に記載のボールねじ装置の軸方向すきま測定装置。
このボールねじ装置の軸方向すきま測定装置によれば、支持部に支持されたナットに螺合されたねじ軸に対して姿勢補正部を介して荷重が付加される。したがって、ナットの中心軸に対するねじ軸の中心軸の偏心及び傾きを抑制しつつねじ軸に荷重を付加させて、ナットとねじ軸の軸方向すきまを高い精度で測定できる。
(6) 前記ねじ軸は、前記支持部に支持され、前記ナットは、前記姿勢補正部を介して荷重が付加されて変位量が前記測定部で測定される(3)又は(4)に記載のボールねじ装置の軸方向すきま測定装置。
このボールねじ装置の軸方向すきま測定装置によれば、支持部に支持されたねじ軸が螺合されたナットに対して姿勢補正部を介して荷重が付加される。したがって、ねじ軸の中心軸に対するナットの中心軸の偏心及び傾きを抑制しつつナットに荷重を付加させて、ナットとねじ軸の軸方向すきまを高い精度で測定できる。
(7) (1)又は(2)に記載のボールねじ装置の軸方向すきま測定方法を用いる測定工程を含む、ボールねじ装置の製造方法。
このボールねじ装置の製造方法によれば、容易にかつ短時間に、ナットとねじ軸の軸方向すきまを測定でき、ボールねじ装置の生産性を向上できる。
(8) (3)から(6)のいずれか一つに記載のボールねじ装置の軸方向すきま測定装置によって、軸方向のすきまを測定する測定工程を含む前記ボールねじ装置の製造方法。
このボールねじ装置の製造方法によれば、ナットとねじ軸の軸方向すきまが高精度に測定された高品質なボールねじ装置を製造できる。
(9) (8)に記載のボールねじ装置の製造方法を用いる車両の製造方法。
この車両の製造方法によれば、高品質なボールねじ装置を備える車両を製造できる。
(10) (8)に記載のボールねじ装置の製造方法を用いる機械装置の製造方法。
この機械装置の製造方法によれば、高品質なボールねじ装置を備える機械装置を製造できる。
本発明によれば、特別な注意を要することなく測定対象のボールねじ装置を容易に取り付けて高精度に軸方向すきまを測定できる。
実施形態に係るボールねじ装置の軸方向すきま測定装置の断面図である。 実施形態に係るボールねじ装置の軸方向すきま測定装置の姿勢補正部付近の拡大断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は実施形態に係るボールねじ装置の軸方向すきま測定装置である。
図1に示すように、実施形態に係るボールねじ装置の軸方向すきま測定装置11は、主に、支持部13と、測定部15と、荷重付加部17と、姿勢補正部19とを備える。
測定装置11は、互いに螺合されたナット21及びねじ軸23の軸方向のすきまを測定する装置である。ナット21は、ナット本体部25と、ナット本体部25の一端に形成されたフランジ部27とを有する。ねじ軸23は、ナット21のねじ孔にねじ込まれて螺合される。ナット21及びねじ軸23を含むボールねじ装置は、ナット21とねじ軸23との間に複数の転動体(例えばボール)が無限循環可能に設けられた構造を有する。なお、ナット21は、フランジ部27の存在しない形態であってもよい。その場合、ナット本体部25の上端面を押さえる、又はナット本体部25の外径部を把持することにより、支持部13に固定される。
支持部13は、測定装置11の基台を構成するもので、脚部31を備える。支持部13は、テーブル33と、押え板35と、保持部材37とを備える。テーブル33は、脚部31によって床面に支持された矩形状の平板であり、その中心には、挿通孔39が形成される。押え板35は、テーブル33の上方に配置されており、複数のボルト41によってテーブル33に固定される。押え板35には、その中心に、嵌合孔43を有しており、この嵌合孔43に、フランジ部27を下方に向けたナット21のナット本体部25が下方側から嵌合される。保持部材37は、円板状に形成されており、その中心に貫通孔45が形成される。保持部材37は、貫通孔45がテーブル33の挿通孔39に連通するように、テーブル33の上部に配置される。互いに連通された保持部材37の貫通孔45及びテーブル33の挿通孔39には、ナット21に螺合されたねじ軸23が挿通される。
測定部15は、支持部13のテーブル33に設けられる。測定部15は、ステー51と、測定具53とを有する。ステー51は、棒体に形成され、一端がテーブル33の下面における挿通孔39の近傍に固定される。ステー51は、他端に取付部57を有するL字状に形成される。ステー51の他端の取付部57には、測定具53が取り付けられる。また、ステー51には、ブラケット59が設けられる。このブラケット59には、測定具53の測定子61が支持される。測定子61は、その先端部が支持部13に支持されたねじ軸23の下端に当接される。測定部15では、ねじ軸23が軸線方向Aに沿って変位することで、測定具53の測定子61が変位する。これにより、測定具53の測定値からねじ軸23の軸線方向Aに沿う変位量が求められる。
荷重付加部17は、姿勢補正部19を介して支持部13の上方に配置される。荷重付加部17は、姿勢補正部19とともに、枠体71に支持される。枠体71は、一対の側板部73と、天板部75とを有する。側板部73は、支持部13のテーブル33に立設されており、その上端部が天板部75で連結される。
荷重付加部17は、駆動部77と、押圧部79とを備える。駆動部77は、枠体71の天板部75に固定される。駆動部77は、例えばベロフラム式のエアシリンダや駆動モータ等の駆動源によって昇降するロッド81を備える。ロッド81は、天板部75の下方側へ突出される。押圧部79は、スライドレール85と、押圧ブロック87とを備える。スライドレール85は、枠体71の側板部73に固定されており、上下方向に沿って配置される。押圧ブロック87は、枠体71の側板部73同士の間において、スライドレール85によって上下方向へスライド可能に支持される。駆動部77のロッド81は、押圧部79の押圧ブロック87に連結される。これにより、荷重付加部17では、駆動部77のロッド81が進退されることで、押圧部79の押圧ブロック87が昇降駆動される。
図2に示すように、姿勢補正部19は、ブラケット91と、チャック部93と、並進補正部95と、回転補正部97とを備える。並進補正部95は、ブラケット91の上部に設けられ、荷重付加部17の押圧ブロック87とブラケット91との間に配置される。回転補正部97は、ブラケット91とチャック部93との間に設けられる。
ブラケット91は、矩形状の上板部101と、上板部101の周囲から下方へ延出する周壁部103とを有する。
並進補正部95は、支持板105と、スライド板107と、複数のスライダ109とを有する。スライダ109は、支持板105とスライド板107との間及びスライド板107の上部に設けられる。並進補正部95は、支持板105をブラケット91の上板部101に固定することで、ブラケット91に取り付けられる。これにより、ブラケット91と押圧ブロック87との間に、並進補正部95が配置される。スライド板107は、ブラケット91の上板部101との間のスライダ109によって、上板部101に対して、軸線方向Aに垂直な平面内におけるX方向へスライド可能となる。また、スライド板107は、押圧ブロック87との間のスライダ109によって、押圧ブロック87に対して、軸線方向Aに垂直な平面内におけるX方向と直交するY方向(図1,図2における紙面と直交する方向)へスライド可能となる。これにより、姿勢補正部19のブラケット91は、軸線方向Aに垂直な平面内の互いに直交する二方向(X,Y方向)の並進自由度を有する。なお、姿勢補正部19の並進自由度は、互いに直交する二方向としたが、互いに異なる二方向であればよい。
チャック部93は、チャック本体部111と、把持部113とを有する。チャック部93は、把持部113が、支持部13に支持されるねじ軸23の上端部を把持する。把持部113は、チャック本体部111に設けられた駆動部によって、ねじ軸23の把持及び把持の解除を行う。
回転補正部97は、フレーム115を有する。フレーム115は、ブラケット91に支持されており、チャック部93は、フレーム115に支持される。フレーム115は、ブラケット91の周壁部103に対して、軸線方向Aに垂直な平面内におけるX方向の回転軸αを中心として回動可能に支持される。また、チャック部93は、フレーム115に対して、軸線方向Aに垂直な平面内におけるY方向の回転軸βを中心として回動可能に支持される。これにより、姿勢補正部19のチャック部93は、軸線方向Aに垂直な平面内の互いに直交する二方向(X,Y方向)の回転軸α,βを中心に回転する回転自由度を有する。
次に、上記構造のボールねじ装置の軸方向すきま測定装置11によるボールねじ装置の軸方向すきまの測定の仕方について説明する。
(ボールねじ装置のセット)
測定対象のボールねじ装置を構成するナット21及びねじ軸23を、互いに螺合させる。ナット21のナット本体部25を、押え板35の嵌合孔43に下方側から嵌め込む。ねじ軸23を、テーブル33の上部に配置させた保持部材37の貫通孔45及びこの挿通孔39に連通したテーブル33の挿通孔39へ挿し込む。押え板35をボルト41によってテーブル33に締結し、互いに螺合したナット21及びねじ軸23をテーブル33に固定する。このようにすると、ナット21及びねじ軸23が支持部13に支持され、テーブル33の下方へ突出されたねじ軸23の下端部が、測定部15の測定子61に当接される。その後、支持部13に支持させたねじ軸23の上端部を、姿勢補正部19のチャック部93に把持させる。
(軸方向すきまの測定)
ボールねじ装置を構成するナット21及びねじ軸23を測定装置11にセットしたら、荷重付加部17の駆動部77によってロッド81を突出させ、押圧部79の押圧ブロック87を下降させる。すると、下降する押圧ブロック87によって姿勢補正部19が押し下げられ、姿勢補正部19のチャック部93に把持されたねじ軸23が押し下げられる。この状態で、測定部15の測定具53によってねじ軸23の下端位置を測定する。
次に、荷重付加部17の駆動部77によってロッド81を引き込ませ、押圧部79の押圧ブロック87を上昇させる。すると、上昇する押圧ブロック87によって姿勢補正部19が引き上げられ、姿勢補正部19のチャック部93に把持されたねじ軸23が引き上げられる。この状態で、測定部15の測定具53によってねじ軸23の下端位置を測定する。
荷重付加部17による押し下げ時及び引き上げ時における測定部15の測定値から、ボールねじ装置におけるナット21に対するねじ軸23の軸線方向Aの変位量を求める。そして、荷重付加部17による押し下げ時及び引き上げ時における測定部15の測定値から求めた変位量が、ナット21とねじ軸23の軸方向すきまに相当することとなる。
ところで、ナット21に対するねじ軸23の軸線方向Aの変位量を測定する際に、ナット21及びねじ軸23の中心軸同士に偏心や傾きなどの姿勢のずれがあると、測定誤差が生じて測定精度の低下を招くおそれがある。
これに対して、本実施形態によれば、荷重付加部17によって軸線方向Aに沿う互いに反する方向に荷重を付加し、ねじ軸23の軸線方向Aの位置を測定部15で測定して変位量を求めることで、ナット21とねじ軸23の軸方向すきまを容易に測定できる。
このとき、姿勢補正部19によってナット21に対してねじ軸23が相対変位可能に保持される。具体的には、軸線方向Aに垂直な平面内の互いに直交する二方向(X方向,Y方向)の並進自由度を有する並進補正部95と、軸線方向Aに垂直な平面内の互いに直交する二方向(X方向,Y方向)を回転軸α,βとする二つの回転自由度を有する回転補正部97と、によって、ナット21及びねじ軸23が相対変位可能となる。したがって、荷重付加部17によって荷重が付加された際に、ナット21及びねじ軸23の姿勢が規制されることがなく、それぞれの中心軸の偏心及び傾きが補正される。つまり、姿勢補正部19は、上記した自由度によって、ナット21及びねじ軸23の姿勢を自然に補正する。
これにより、ナット21とねじ軸23とが均一に螺合した姿勢に保持され、ナット21及びねじ軸23の中心軸同士の偏心や傾きなどの姿勢のずれによる測定誤差の発生を極力抑えることができる。したがって、ナット21及びねじ軸23の中心軸の偏心や傾きがないように精密に装置へ取り付けるための手間を抑えつつ、ナット21及びねじ軸23の軸方向すきまを高い精度で測定できる。これにより、容易にかつ短時間に、ナット21とねじ軸23の軸方向すきまを測定でき、量産工程での利用や自動装置化が可能になる。
なお、上記実施形態では、上方に設置した荷重付加部17によって姿勢補正部19を介してねじ軸23へ荷重を付加したが、荷重付加部17を下方に設置して下方から姿勢補正部19を介してねじ軸23へ荷重を付加してもよい。
また、それぞれ姿勢補正部19を介して上下に荷重付加部17を設置し、これら上下の荷重付加部17によってねじ軸23へ荷重を付加してもよい。この場合、ねじ軸23への荷重の付加の仕方としては、上下の荷重付加部17によってねじ軸23に交互に押圧力を付加したり、上下の荷重付加部17によってねじ軸23に交互に引張力を付加したり、あるいは、上下の荷重付加部17によってねじ軸23へ押圧力及び引張力をそれぞれ負荷する。
また、上記実施形態では、測定部15は、ねじ軸23の下端部に測定子61を接触させてねじ軸23の変位を測定したが、ねじ軸23の上方に設けた測定部15の測定子16をねじ軸23の上端に接触させて、ねじ軸23の変位を測定してもよい。
また、上記実施形態では、支持部13にナット21を固定してねじ軸23に荷重を付加したが、ねじ軸23を支持部13に固定してナット21に荷重を付加してナット21の変位量を測定部15で測定してもよい。
また、上記実施形態では、姿勢補正部19を介して荷重付加部17によってねじ軸23に荷重を付加したが、これに限らない。例えば、姿勢補正部19を介してナット21を支持部13に支持させ、ねじ軸23に荷重付加部17によって直接荷重を付加し、ねじ軸23の中心軸付近の変位を測定部15で測定してもよい。
また、測定部15は、軸方向の変位が測定できればよく、一般的な種々の変位計を適用できる。更に、測定部15は非接触式の変位計であってもよい。
本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、実施形態の各構成を相互に組み合わせることや、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
例えば、本発明のボールねじ装置の軸方向すきま測定装置及び測定方法は、ボールねじ装置を有する各種製造装置等の機械装置(動力の種別を問わない)、及び、自動車、オートバイ、鉄道等の車両の製造装置、製造方法に適用可能である。
また、本発明のボールねじ装置の軸方向すきま測定装置及び測定方法で軸方向すきまを測定する測定工程を行って製造したボールねじ装置を機械装置(動力の種別を問わない)や車両に組み込むことにより、高品質な機械装置や車両が得られる。
本出願は2017年10月26日出願の日本国特許出願(特願2017−207185)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
11 軸方向すきま測定装置
13 支持部
15 測定部
17 荷重付加部
19 姿勢補正部
21 ナット
23 ねじ軸
95 並進補正部
97 回転補正部
A 軸線方向
α,β 回転軸

Claims (10)

  1. 互いに螺合されたナット及びねじ軸の一方の部材を支持し、
    前記ナット及び前記ねじ軸の他方の部材に対して、前記一方の部材及び前記他方の部材を相対変位可能に保持しながら、軸線方向に沿う互いに反する方向に荷重を付加し、
    前記他方の部材の変位量を測定する、
    ボールねじ装置の軸方向すきま測定方法。
  2. 前記他方の部材に荷重を付加する際に、前記軸線方向に垂直な平面内の互いに異なる二方向の並進自由度と、前記軸線方向に垂直な平面内の互いに異なる二方向を回転軸とする少なくとも二つの回転自由度で、前記他方の姿勢を補正する請求項1に記載のボールねじ装置の軸方向すきま測定方法。
  3. 互いに螺合されたナット及びねじ軸の一方の部材を支持する支持部と、
    前記ナット及び前記ねじ軸の他方の部材の軸線方向の変位量を測定する測定部と、
    前記他方の部材に対して軸線方向に沿う互いに反する方向に荷重を付加する荷重付加部と、
    前記他方の部材と前記荷重付加部との間又は前記一方の部材と前記支持部との間に設けられ、前記一方の部材と前記他方の部材とを、相対変位可能に保持する姿勢補正部と、
    を備えるボールねじ装置の軸方向すきま測定装置。
  4. 前記姿勢補正部は、前記軸線方向に垂直な平面内の互いに異なる二方向の並進自由度を有する並進補正部と、前記軸線方向に垂直な平面内の互いに異なる二方向を回転軸とする少なくとも二つの回転自由度を有する回転補正部とを備える請求項3に記載のボールねじ装置の軸方向すきま測定装置。
  5. 前記ナットは、前記支持部に支持され、前記ねじ軸は、前記姿勢補正部を介して荷重が付加されて変位量が前記測定部で測定される請求項3又は請求項4に記載のボールねじ装置の軸方向すきま測定装置。
  6. 前記ねじ軸は、前記支持部に支持され、前記ナットは、前記姿勢補正部を介して荷重が付加されて変位量が前記測定部で測定される請求項3又は請求項4に記載のボールねじ装置の軸方向すきま測定装置。
  7. 請求項1又は請求項2に記載のボールねじ装置の軸方向すきま測定方法を用いる測定工程を含む、ボールねじ装置の製造方法。
  8. 請求項3から請求項6のいずれか一項に記載のボールねじ装置の軸方向すきま測定装置によって、軸方向のすきまを測定する測定工程を含む前記ボールねじ装置の製造方法。
  9. 請求項8に記載のボールねじ装置の製造方法を用いる車両の製造方法。
  10. 請求項8に記載のボールねじ装置の製造方法を用いる機械装置の製造方法。
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