JP6783116B2 - 外径測定装置及び測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、回転軸等の軸径の測定装置および測定方法に係り、特に内燃機関等に用いるクランク軸の外径を接触して測定するのに好適な外径測定装置及び測定方法に関する。
内燃機関等に用いられるクランク軸は、コンロッドや軸受が取り付けられるため、高精度の加工が求められ、それに伴い高精度な測定が必要となる。従来、このようなクランク軸の加工中または加工後に種々の方法で、軸径を測定している。例えば、特許文献1においては、簡単な構成で容易に精度よくシャフトの外形形状自体の振れや外径を測定する、シャフトの測定装置が記載されている。具体的には、シャフト測定装置は、シャフトを軸周りに回転可能に保持する保持手段と、シャフトの基準位置における軸振れ量を測定する軸振れ量測定手段と、シャフトの測定位置における基準軸線からの見かけの半径を測定する半径測定手段と、シャフトの軸周りの回転位相を検出する回転位相検出手段を備える。そして、基準位置における軸振れ量から、測定位置における基準軸線と実際の中心軸線とのずれ量を演算し、このずれ量を測定された見かけの半径に加味している。
また、特許文献2においては、繰り返し誤差1μm以下で円柱形状体の外径を測定するために、円柱形状体を両端で支持するとともに回転させ、接触式の測定器を軸方向及びその直交方向に移動可能に配置し、測定器の測定子が測定対象の軸方向に直交する方向にストロークするように配置している。特許文献3には、クランク軸を研削加工中に精度よくハブジャーナルを加工するため、加工中に直径測定装置のノギスを研削すべきハブジャーナル上に置いて、研削工程中に直径測定を実施している。
特開2002−90133号公報(特にその段落0021〜0026の記載) 特開2010−271280号公報 特開平5−277913号公報(特にその段落0017の記載)
内燃機関のクランクシャフトの外径計測においては、同形状のものを多数測定するため、自動で異なる部位を計測することが必要となっている。そのため、測定子をワークであるクランクシャフトに接触させて測定する方法においては、多数の外径値に対応できるよう、測定前に測定子部分を一旦退避させて測定器を動かし、その後測定箇所に位置させ、測定子を当該ワークに接触させる。その際、測定精度の維持・向上のために、測定対象物であるクランクシャフトの測定位置と測定装置の目盛を測定方向の同一直線上に配置する、というアッベの原理を満足することが望まれている。
上記特許文献1に記載の測定方法では、ダイヤルゲージをワークに当接させるとともにレーザ光を照射してワークの正確な測定を実施しているが、クランク軸のように、水平に配置した場合に高さまたは横方向の測定位置が同一のワークにおいても異なる場合には、その都度レーザ位置やダイヤルゲージ位置を調整しなければ、上記アッベの原理を満足できず、測定に時間を要するとともに自動測定をしにくい構造となりがちである。
また、特許文献2では、ダイヤルゲージを用いているので測定線上に目盛部の一部があるだけでありアッベの原理は満足されず、また、ダイヤルゲージでは測定精度に限界があり、クランク軸等に求められる精度で自動測定することは、困難である。さらに、特許文献3では、ノギスを用いて研削中に外径測定することが記載されているだけなので、アッベの原理を満足もしておらず、また、測定を自動で行うのか、どの程度の精度を確保するのにどのように計測するのかについては不明である。
ところで、クランク軸の外径測定において、エアシリンダと引っ張りばねを組み合わせて測定部をクランク軸の半径方向に移動可能にし、移動量を長変位センサで計測することも実現されている。この方法においては、クランク軸の異なる外径を自動計測できる利点がある。しかしながらこの方法では、装置の小型化等の要請から、必ずしも測定子が配置される測定部と長変位センサの位置を同軸にすることについては考慮されておらず、上記アッベの原則は満足されていないのが現状である。
本発明は上記従来技術の不具合に鑑みなされたものであり、その目的は、異径の軸部を有するワークであっても、接触型測定子の位置と計測部の目盛を同一直線状に配置することにより、外径測定装置が、外径測定の精度を維持・向上することにある。また上記目的において、自動測定を可能にすることも目的とする。本発明の他の目的は、異径の軸部を有するワークであっても、接触型測定子を用いて、同時に近接2点を測定可能にすることにある。
上記目的を達成する本発明の特徴は、一対の測定子を対向させて被測定物に接触させ、被測定物の外径を測定する外径測定装置において、前記測定子を前記被測定物に接近もしくは離隔させる手段と、前記被測定物の接近または離隔に抗する力を発生するばね手段と、前記測定子に連結され前記測定子の接近運動または離隔運動を可能にするリニアガイド手段と、このリニアガイド手段の移動側に設けたスケールと、このスケールを検出する固定手段とを備え、アッベの原理を満たすよう、前記測定子の中心軸を前記スケールが含んでいることにある。
そしてこの特徴において、前記スケールは前記測定子を挟んで前記被測定物の反対側に配置されており、前記スケールと前記固定手段は光学式リニアスケールを構成し、前記スケールには透過部と反射部とからなるパターンが繰り返して設けられているのがよい。また、前記接近もしくは離隔させる手段は、回転動を直線動に変換し、対称的に形成されたリンク機構であって、円板状または楕円板状のリンク円板と、このリンク円板を回転駆動する駆動手段と、リンク円板に一端が接続され、他端がリンク用リニアガイドに接続されたリンク部材と、前記リンク円板の軸に垂直な方向に変位可能な前記リンク用リニアガイドを備え、前記ばね手段は圧縮ばね手段であってもよく、前記接近もしくは離隔させる手段は、空圧シリンダまたは電磁式シリンダであり、前記ばね手段は引っ張りばねであってもよい。さらに、上記いずれかの外径測定装置2個を、上下に回転対称に配置して、前記測定子間の距離を6mm以下としてもよい。
上記目的を達成する本発明の他の特徴は、一対の対向する測定子を被測定物に接触させ、被測定物の外径を測定する外径測定方法において、前記測定子を前記被測定物に接近または離隔させる手段とこの接近または離隔させる力に抗する力を発生するばね手段を備え、計測時には前記接近または離隔させる手段を用いて、前記被測定物の中心位置へ接近させ、前記測定子を挟んで前記被測定物と反対側に配置され前記測定子の中心軸を含むスケールを、このスケールに相対的に移動する固定部に設けたセンサで検出して、アッベの原理を満たしながら、前記被測定物の外径を計測することにある。
本発明によれば、異径の軸部を有するワークであっても、測定子を計測スケールと一体化し、しかも測定子の軸上であって背後に配置したので、接触型測定子の位置と計測部の目盛が同一直線上に配置され、アッベの原理を満足させることが可能になり、外径測定装置の外径測定の精度を維持・向上できる。また上記目的において、自動測定も可能である。さらに、2個の測定子の案内部を互いに上下方向に配置したので、異径の軸部を有するワークの近接2点を、接触型測定子を用いて、同時に測定できる。
本発明に係るクランク軸の軸径測定装置の一実施例の概略斜視図である。 図1に示した軸径測定装置のA部の正面図である。 図2に示した軸径測定装置の主要部の拡大図であり、同図(a)は縦断面図、(b)は正面図である。 図1に示した軸径測定装置の動作のフローチャートである。 図3に示した軸径測定装置を複数配置した場合の変形例の図であり、同図(a)は縦断面図、同図(b)は正面図である。 図3に示した軸径測定装置の他の変形例を示す正面図である。
以下、本発明に係る外径測定装置の詳細を、図面を用いて説明する。以下の説明においては、外径測定装置400として、内燃機関に用いられるクランク軸210の外径を測定する装置100に取り付けているが、外径測定装置400はクランク軸210の外径の測定に限らず、段付き軸、または単一径軸等を測定するものであってもよいことは言うまでもない。ただし、本外径測定装置400は自動測定が可能であるので、大量生産品であれば省力化等の面から特に好適である。
図1は、本発明に係るクランク軸の外径測定装置100の斜視図である。クランク軸210は、クランク軸210の中心軸線を含み、両端部及び中間部に位置する中心軸部202と、中心軸部202の中心軸線に平行な軸線を持ち、中心軸部202から変位した複数のクランク軸部203と、クランク軸部の両側に位置し、外形が周方向に変化しているカウンタウェイト部204(この図1では形状を、簡略化している)とを有する。クランク軸210の一端部は、クランク軸回転支持部220により回転可能に支持されているとともに、クランク軸210を回動するサーボモータ等からなるクランク軸駆動部240が設けられている。クランク軸210の反対側端面には穴が形成されており、この穴に先端テーパ状のセンタ235が係止する。センタ235の近傍であってクランク軸210側には、ケレ231が設けられており、ケレ231の穴にクランク軸210が貫挿される。ケレ231にはハサミ型または単一棒状の突出部があり、この突出部にピン233を係止する。ピン233とセンタ235はベース10に固定されたクランク軸支持部222の前後機構232に取り付けられている。前後機構232はクランク軸210の軸方向に、クランク軸支持部222上を移動可能になっている。クランク軸210と同軸に、またはクランク軸210と中心軸線が平行であるように、円板状のマスタ230が設けられている。なお、クランク軸回転支持部220も、このセンタ支持構造でもよい。
ベース10には、クランク軸回転支持部220で支持されるクランク軸210の中心軸線と平行に、リニアガイドが配置されている。リニアガイドは、間隔を置いた2本の平行なガイドレール331と、このガイドレール331の外側側面に摩擦抵抗が少なく係合するスライダ335とから構成される。ガイドレール331上をスライダ335が走行する方向は、Z方向である。2本のガイドレール331のほぼ中央部に、ガイドレール331に沿ってボールねじ341が配置されている。ボールねじ341の両端部は、ボールねじ支持部333、337により回動可能に支持されている。ボールねじ341の一方の端部にはこのボールねじ341を回転駆動するボールねじ駆動モータ340が配設されている。スライダ335の下面には、ボールねじ341に係合するナット336が取り付けられている。ガイドレール331およびスライダ335を有するリニアガイドとボールねじ341、ナット336は、Z方向直動部330を形成する。Z方向直動部330は、クランク軸210の軸長にマスタ230を含むマスタ部の軸長を加えた長さよりも、十分長い長さに設定されている。
Z方向直動部330のスライダ335の上面には、ガイドレール331に平行な面を持つ、支持部材313が立設されている。支持部材313の一方の面には、Y方向リニアガイドを構成する2本のガイドレール311が、間隔を置いてほぼ垂直に取り付けられている。ガイドレール311の外側側面に、これもY方向リニアガイドを構成するスライダ312が係合している。2本のガイドレール311のほぼ中央部にはガイドレール311に平行にボールねじ322が配設されている。ボールねじ322の両端部は、ボールねじ支持部325で回動可能に支持されており、上端側はさらにこのボールねじ322を回転駆動するボールねじ駆動モータ321に接続されている。スライダ312の背面側、すなわち支持部材313側には、ボールねじ322に係合するナット323が取り付けられている。スライダ312およびガイドレール311を有するリニアガイドとボールねじ322は、Y方向直動部310を構成する。なおY方向直動部310は、後述するクランク軸210のカウンタウェイト部204の回動との干渉を避けるのに十分な高さまで測定子を退避できる高さに設定されている。
Y方向直動部310のスライダ312の上面、すなわち支持部材313とは反対面には、横アーム355がクランク軸210に直交する方向である横方向(X方向)に、クランク軸210が配設された位置よりも延びて設けられている。横アーム355の内部には、詳細を後述するリンク保持部353が含まれる。横アーム355の下側には、一対の対称に形成されたリニアガイド保持部材351が、横アーム355の延びる方向に移動可能に設けられている。リニアガイド保持部材351からは測定子352が、互いに対向するように突き出ている。リニアガイド保持部材351は横アーム部350を構成する。
図1において、一点鎖線丸印Aで囲んだ部分の詳細を、図2、図3を用いて説明する。図2は、一部が横アーム355内に含まれる外径測定装置400の正面図である。横アーム355の長手方向に延びるリンク保持部353が、横アーム355の内部であって横アーム355の先端近傍に固定されている。リンク保持部353の長手方向ほぼ中央部には、円形または楕円形のリンク円板361が回転可能に取り付けられている。図2では紙面の背後側に、サーボモータのようなリンク円板駆動モータ(図示せず)が取り付けられており、リンク円板361を回転中心O周りに(R方向に)回転駆動する。
リンク円板361の外周部の点対称位置2か所にリンク結合節362が設けられており、それぞれ半径方向外向きに第1のリンク部材363の一端側が、リンク結合節362周りに回動可能に連結されている。第1のリンク部材363の他端側の結合節364には、第2のリンク部材を兼ねるリニアガイドのガイドレール367が連結されている。リニアガイドのガイドレール367には、ブロック366が係合し、ガイドレール367とブロック366の間の低摩擦な相対直線運動を可能にする。なお、ブロック366は、リンク保持部353に固定されている。
ガイドレール367の他端側は、長手方向にリンク保持部353を超えて延びており、連結板368に固定されている。連結板368は上下方向に延びる板であり、上側にガイドレール367の固定部が、下側に圧縮ばね370の一端が固定される固定部が形成されている。圧縮ばね370の他端部は、詳細を後述するリニアガイド410の側面に固定されている。
一方、測定部を形成する一対の測定子352の互いに対向する先端部には球形状または半球形状の測定ヘッド386が取り付けられている。測定子352の測定ヘッド386が有る側とは反対側端部であって下側には、測定子保持部材452が取り付けられており、測定子352を固定保持する。測定子保持部材452の他端側は、リニアガイド410の他方の側面に固定接続されている。
次に、リニアガイド410を保持するリニアガイド保持部材351の内側、図2では紙面奥側の各部品の配置を、図3により詳細に説明する。図3(a)は本実施例による外径測定装置の左側面図であり、同図(b)は同図(a)のB−B矢視図である。
測定子352の高さ位置に対応する、リニアガイド保持部材351の測定子352に対向する側であって、長手方向中間位置には、フォトダイオード等からなる光学検出部であるスケールヘッド421が配置されている。スケールヘッド421に対向する、測定子352の測定ヘッド386とは反対側に、リニアガイド保持部材351の長手方向に延びるスケール422が配置されている。スケール422は、等間隔に配置された透過部と反射部を有する光学スケールで、スケールヘッド421の光源から放射された光を反射させて、スケールヘッド421の受光部に入射させるように構成されている。スケールヘッド421とスケール422は、光学式のリニアスケールを構成する。
スケール422が測定子352と一緒に動くよう、スケール422はリニアガイド410に取り付けられている。より詳しくは、リニアガイド410は、リニアガイド保持部材351に固定されるブロック412と、このブロック412の上下方向中間部に、摩擦抵抗少なく、横方向(X方向)に直線運動可能に係合するガイドレール411と、このガイドレール411及びブロック412を塵埃等から保護するカバー413を備える。カバー413の上面には、透過部と反射部のパターンが形成されたスケール422が取り付けられている。
したがって、先端部に測定ヘッド386を有する測定子352が横方向(X方向)に移動すると、ブロック412とこのブロック412に固定されたカバー413及びカバー413に固定されたスケール422も、測定ヘッド386と同じ量だけX方向に移動する。ここで、測定ヘッド386の中心線の高さ方向位置とスケール422の高さ方向位置は同じ高さに設定されており、測定ヘッド386の中心線の幅方向(Z方向)位置は、スケール422のパターンが形成された内面側位置と同じであるので、測定ヘッド386とパターン422はアッベの原理を満足する位置に置かれている。
このように構成した本実施例の外径測定装置400を用いて、クランク軸210の外径を測定する方法を、図4に示したフローチャートも用いてさらに詳細に説明する。この図4ではクランク軸210の軸方向複数個所を測定する場合を想定している。さらに、同一のクランク軸210の異なるクランク軸部203について測定することも含んでいる。図4のステップS210において、測定対象のクランク軸210について、初めて各部の外径を測定するか否かを判断する。初めての場合には、ステップS220に進んで、リニアスケール420のチェック及び校正を実行する。そのため、マスタ230が設けられている位置Zへ外径測定装置400を移動させる。なお、このマスタ230を用いての校正は、必要に応じて行うものであり、他の手段等でリニアスケール420の校正が確立しているのであれば省くこともできるし、測定途中のデータに疑義が出た場合には測定中でも実行できる。
ステップS220において、マスタ位置Zに外径測定装置400を移動させるために、外径測定装置400がクランク軸210に干渉しないよう、十分離れた位置へ外径測定装置400を、Y方向ボールねじ322およびリンク円板361を駆動して退避させる。すなわち、外径測定装置400の一対の測定ヘッド386間の距離を、リンク円板361を駆動して最大距離Xmaxにし、Y方向ボールねじ322を駆動して、横アーム355を最大高さYmaxまで引き上げる。なお、外径測定装置400の設定位置はこれらの値Xmax、Ymaxに限るものではなく、クランク軸210を回動した時クランク軸210の変位範囲から外れてさえいればよい。しかしながら、この退避動作に要する時間が短くて済むこと及び安全性を考慮すると、最大間隔を持つ値Xmax、Ymaxまで退避させるのが好ましい。外径測定装置400のX方向およびY方向位置が定まったので、外径測定装置400をZ方向にマスタ位置Zまで移動させる。
次に、ステップS230において、校正を実行する。クランク軸210から十分離れた位置にある外径測定装置400がZ方向だけ位置決めされたので、次にX方向およびY方向の位置決めをする。Y方向ボールねじ322を駆動して、外径測定装置400を降下させ、マスタ230の中心高さ位置に測定ヘッド386の中心位置が位置するように設定する。図2も参照する。ただし、図2の軸部202(203)は、マスタ230に読み替えるものとする。
リンク円板361の図示しないリンク円板駆動モータを駆動して、リンク円板361を右回り(R方向)に所定角度だけ回動させると、リンク円板361と第1リニアガイド410のブロック412(図3参照)とカバー413(図3参照)も内側に引き込まれ、カバー413に接続したスケール422も内側に移動する。測定子352の測定ヘッド386は、カバー413と連結する測定子保持部材452を介して、内側に引き込まれ、ついにはマスタ230に当接する。
なお、この測定ヘッド386の当接動作では、マスタ230への衝撃的な接触を避けるために、リンク円板361の回動速度を所定角度θよりΔθだけ小さな角度に達したら減速させる。Δθは、事前に測定等により求めておく。またリンク円板361の回動角度θに応じて圧縮ばね370による測定子352の予圧が変化するので、この所定回動角度θについても一定負荷となるよう、事前に計測またはシミュレーション等により求めておく。
マスタ230に測定ヘッド386が当接したので、測定を開始する。その際、測定ヘッド386は、圧縮ばね370のバネ力により、マスタ230の外径の大きさに関わらず、ほぼ一定の予圧を加えられて、マスタ230の外周に接触する。測定したマスタ230の最大径を、事前に測定してある値と比較することにより、リニアスケール420の校正が完了する。
マスタ230を用いてのリニアスケール420の校正が終了したら、次に実際の測定を実行する。測定点は図示しない制御装置に予めプログラミングされており、そのプログラムに従って自動で実行される。なお、上記校正も自動で実行される。校正の有無にかかわらず、ステップS240に進む。
ステップS240では、クランク軸210の長手方向であるZ方向に、校正位置からまたは前回の測定位置から次の測定位置への移動が、新たなクランク軸部203を越えるか否かが判断される。新たなクランク軸部203を越える場合、そのクランク軸部203の軸方向両側には、通常カウンタウェイト部204が形成されていること、およびクランク軸部203は中心軸部202から半径方向に変位していることのため、クランク軸駆動部240を用いて、クランク軸210を回動する動作が含まれる。
クランク軸210の回動中に外径測定装置400をZ方向に動かすと、カウンタウェイト部204と外径測定装置400が干渉する恐れがあるので、事前に外径測定装置400を退避させる。すなわち、ステップS250において、ワークであるクランク軸210を回動させている間に、リンク円板361を図2のR方向(時計回り)とは逆方向(反時計回り)に回動して、測定ヘッド386間の距離をXmaxまで広げ、一方Y方向ボールねじ322を駆動して横アーム部350、すなわち外径測定装置400をYmaxまで引き上げる。この状態になったら、外径測定装置400をZ方向に測定位置まで移動させる。
これに対して、ステップS260に示すように、同一のクランク軸部203または中心軸部202の他の部分を続けて測定する場合には、カウンタウェイト部204の回避やクランク軸210の回動が必要ないので、ワーク(軸部)202、203の径よりわずかに広い幅に測定ヘッド386のX方向は広げ、Y方向はワーク(軸部)202、203の上端よりわずかに高い位置まで引き上げて、ワーク(軸部)202、203と測定ヘッド386の接触を回避して、他の測定位置へZ方向ボールねじ341を駆動する。
測定位置にZ方向位置が位置決めされたら、マスタ230による校正時の測定と同様に、ステップS270で測定を実行する。なお、クランク軸210の中心軸部202とクランク軸部203の外径を測定する場合には、外径測定装置400の高さ位置(Y方向)は異なっている。すなわち、クランク軸部203の外径を測定する場合には、クランク軸駆動部240を駆動して、クランク軸部203をクランク軸210の軸心、すなわち中心軸部202の中心軸位置よりも高いクランク軸部203の中心軸位置に設定したのち外径測定する。一方、クランク軸210の中心軸部の場合には、測定位置をクランク軸の軸線と同じ高さに設定したのち、外径測定する。以上の一連の動作は図示しない制御装置で制御され、測定結果も図示しない制御装置に記憶される。測定が終了したら、ステップS280に進み、他の測定があるか否かを判断する。他の測定があればステップS240に戻り、以下、ステップS240〜ステップS280を繰り返す。
本実施例では、測定ヘッド386の背後であって、測定ヘッドの中心軸線を含む面に、測定ヘッド386と同一の距離だけ移動するスケール422を配置したので、アッベの原理を満足する配置を実現でき、リニアスケールを用いた測定の構成が可能になる。また、一対の測定ヘッド386間の距離を、大変位部分はリンク機構で、微小変位部分は圧縮ばね370で調整するようにしたので、計測中は常時ほぼ同じ予圧を圧縮ばね370が測定ヘッド386に加えることができる。その結果、測定ヘッド386の測定精度が向上する。
次に上記実施例の変形例を、図5を用いて説明する。本実施例が上記実施例と異なるのは、測定子352をZ方向に近接して2個設けたことにある。測定子352を近接させるために、リニアガイド410とリニアスケール420を上下回転対称に配置している。このようにリニアスケール420及びリニアガイド410、測定子352を配置したので、測定子352の測定ヘッド386間の軸方向距離を約6mmまで低減できた。
本発明の他の実施例の外径測定装置401を、図6を用いて説明する。本実施例が上記実施例と異なるのは、リンク機構を用いずに、測定子駆動シリンダ460と引っ張りばね373とで測定ヘッド386をX方向に駆動するようにしたことにある。この測定子駆動シリンダ460としては、例えば空圧シリンダや電磁式シリンダを好適に使用することができる。すなわち、リニアガイド410のカバー413の測定子352の取付け側面とは反対側面に、連結板472を介して引っ張りばね373の一端を取り付け、引っ張りばね373の他端(ばね固定端部471)をリニアガイド保持部材351に取り付ける。連結板472を貫通して測定子駆動シリンダ460からシリンダ・ヘッド462が延びており、その先端部のシリンダ当接部461が連結板472に当接して、連結板472を外側に引くよう構成されている。引っ張りばね373はこの測定子駆動シリンダ460の引っ張り力に対抗して測定子352をワーク側に引き込む方向に力を付勢する。本実施例においても、リニアスケール420のスケール422が測定ヘッド386の中心軸を含む面内に中心軸を含んで構成されているので、アッベの原理を満足する外径測定装置が得られる。
10…ベース、20…ワーク部、30…測定部、100…クランク軸外径測定装置、202…中心軸部、203…クランク軸部、204…カウンタウェイト部、210…クランク軸、220…クランク軸回転支持部、222…クランク軸支持部、230…マスタ、231…ケレ、232…前後機構、233…ピン、235…センタ、240…クランク軸駆動部、310…Y方向直動部、311…ガイドレール(Y方向)、312…スライダ(Y方向)、313…支持部材、321…ボールねじ駆動モータ(Y方向)、322…ボールねじ(Y方向)、323…(ボールねじ用)ナット、325…ボールねじ支持部、330…Z方向直動部、331…ガイドレール(Z方向)、333…ボールねじ支持部、335…スライダ(Z方向)、336…(ボールねじ用)ナット、337…ボールねじ支持部、340…ボールねじ駆動モータ(Z方向)、341…ボールねじ(Z方向)、350…横アーム部、351…リニアガイド保持部材、352…測定子、353…リンク保持部、355…横アーム、361…リンク円板、362…(第1の)リンク結合節、363…(第1の)リンク部材、364…(第2の)結合節、366…ブロック、367…ガイドレール、368…連結板、370…圧縮ばね、373…引っ張りばね、386…測定ヘッド、400、401…外径測定装置、410…リニアガイド、411…ガイドレール、412…ブロック、413…カバー(スケール保持部材)、420…リニアスケール、421…スケールヘッド、422…スケール、452…測定子保持部材、460…測定子駆動シリンダ、461…シリンダ当接部、462…シリンダ・ヘッド、471…ばね固定端部、472…連結板、O…回動中心、R…回転方向、Xmax…最大測定子間距離、Ymax…測定子の最高位置、Z…マスタのZ方向位置

Claims (6)

  1. 一対の測定子を対向させて被測定物に接触させ、被測定物の外径を測定する外径測定装置において、
    前記測定子を前記被測定物に接近もしくは離隔させる手段と、
    前記被測定物の接近または離隔に抗する力を発生するばね手段と、
    前記測定子に連結され前記測定子の接近運動または離隔運動を可能にするリニアガイド手段と、
    前記リニアガイド手段の移動側に設けたスケールと、
    前記スケールを検出する固定手段と、
    を備え、
    アッベの原理を満たすよう、前記測定子の中心軸を前記スケールが含んでいることを特徴とする外径測定装置。
  2. 前記スケールは前記測定子を挟んで前記被測定物の反対側に配置されており、
    前記スケールと前記固定手段は光学式リニアスケールを構成し、
    前記スケールには透過部と反射部とからなるパターンが繰り返して設けられていることを特徴とする請求項1に記載の外径測定装置。
  3. 前記接近もしくは離隔させる手段は、回転動を直線動に変換し、対称的に形成されたリンク機構であって、
    円板状または楕円板状のリンク円板と、
    前記リンク円板を回転駆動する駆動手段と、
    前記リンク円板に一端が接続され、他端がリンク用リニアガイドに接続されたリンク部材と、
    前記リンク円板の軸に垂直な方向に変位可能な前記リンク用リニアガイドと、
    を備え、
    前記ばね手段は圧縮ばね手段であることを特徴とする請求項1または2に記載の外径測定装置。
  4. 前記接近もしくは離隔させる手段は、空圧シリンダまたは電磁式シリンダであり、前記ばね手段は引っ張りばねであることを特徴とする請求項1または2に記載の外径測定装置。
  5. 請求項3または4に記載の外径測定装置2個を、上下に回転対称に配置して、前記測定子間の距離を6mm以下としたことを特徴とする外径測定装置。
  6. 一対の対向する測定子と、前記測定子を被測定物に接近または離隔させる手段と、この接近または離隔させる力に抗する力を発生するばね手段と、を備えた外径測定装置を用いて、前記測定子を被測定物に接触させ、被測定物の外径を測定する外径測定方法において、
    計測時には前記接近または離隔させる手段を用いて、前記被測定物の中心位置へ接近させ、
    前記測定子を挟んで前記被測定物と反対側に配置され前記測定子の中心軸を含むスケールを、該スケールに相対的に移動する固定部に設けたセンサで検出して、アッベの原理を満たしながら、前記被測定物の外径を計測する外径測定方法。
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