JP2016108716A - 編物、及び衣料製品 - Google Patents
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Description
水分による肌への貼り付きを抑えた編地からなる編物であって、
前記編地は、撥水剤が付与されてなる撥水部と、吸水性を有する吸水部とを備え、
前記編地に対する前記撥水部の面積比率が1〜60%であり、
前記編地の前記撥水剤が付与された面の吸水部に水分を付与したとき、水分付与面における第一方向への水分拡散量と前記第一方向に直交する第二方向への水分拡散量との比率である拡散異方性比(第一方向/第二方向)が1.3以上であることにある。
前記編地において、前記撥水部が一定方向に並んだ並列パターンで形成されていることが好ましい。
前記並列パターンは、連続又は不連続の縞状パターン、連続又は不連続の線状パターン、複数の点が並列したドット状パターン、又はこれらを複合化したパターンであることが好ましい。
前記編地の前記撥水剤が付与された面の吸水部に水分を付与したとき、水分付与面におけるJIS L1907(滴下法)による吸水時間が5秒以下であることが好ましい。
20℃、65%RHの環境下で12時間以上調湿した面積400cm2の前記編地に、10mmの高さから0.6mlの水を滴下し、20℃、65%RH、風速1.0m/sの環境下で風乾させる乾燥試験において、前記編地の水分残留率が10%以下となるまでの時間が55分以下であることが好ましい。
前記編地をガラス板に、当該編地の前記撥水剤が付与された面が前記ガラス板に当接するように載置した状態で、当該編地の前記吸水部に当該吸水部の生地重量の2倍量の水分を付与したとき、前記ガラス板に対する前記編地の湿潤摩擦力が0.7N以下であることが好ましい。
本発明にかかる編物を、前記撥水部及び前記吸水部が肌側となるように縫製してなることにある。
本発明にかかる編物を、前記撥水部及び前記吸水部が肌側となるように縫製してなる、水分による肌への貼り付きを抑えた衣料製品であって、
身体に装着したとき、前記編地における前記並列パターンが略上下方向に形成されることにある。
図1は、本発明にかかる編物101の概略平面図である。編物101は、例えば、肌に密着し易いスポーツ衣料やインナー衣料の素材として使用されるものであり、その編地に撥水性を有する撥水部11と、吸水性を有する吸水部12とが設けられている。なお、本明細書において、用語「編物」と「編地」とは、略同等の意味で使用するものとする。撥水部は、編地に撥水処理を施すことにより形成される。撥水処理は、編地に撥水剤を付与(浸透)させることにより行われる。撥水処理については、後述する「撥水処理」の項目において詳細に説明する。編地に撥水処理を施すと、当該編地に撥水剤が浸み込んで繊維と一体となった撥水部11が形成される。編地のうち、撥水処理を施していない部位が吸水部12となる。従って、編地を編成する糸条には、吸水性を有する繊維を使用することが好ましい。以下、撥水部11と吸水部12とを備えた編物101について説明する。
編物101に施される撥水処理は、編地に撥水剤を付与することにより行われる。撥水処理に使用可能な撥水剤のタイプは、水系又は溶剤系の何れでもよく、撥水剤の種類としては、例えば、フッ素系撥水剤、シリコーン系撥水剤、ワックス系撥水剤等が挙げられる。撥水剤の付与方法(撥水処理法)は、グラビアロール法、フラットスクリーン法、ロータリースクリーン法、転写法等の公知の方法が挙げられる。これらの方法によれば、連続的且つ高精度の撥水処理を行うことが可能であり、特に、フラットスクリーン法、ロータリースクリーン法は、編地への撥水剤の付与状態(プリントパターン、プリント量)を細かく設定できるため、柄の設定や設備での加工条件を調整することで、撥水剤の付着面積、形状、パターン間隔等を自在に設定することが可能となる。また、撥水剤の編地厚み方向における浸透度を調節することも容易となる。撥水剤の編地厚み方向における浸透度は、例えば、スクリーンを用いる撥水処理法においては、スクリーン枠のメッシュサイズやプリント時のスキージ圧等の撥水処理条件を変更することにより調節可能である。例えば、スクリーン枠をハイメッシュ化したり、スキージ圧を低下させると、撥水剤の浸透度は小さくなる。反対に、スクリーン枠をローメッシュ化したり、スキージ圧を増加させると、撥水剤の浸透度は大きくなる。なお、後述する撥水剤を溶媒に溶解させた撥水剤溶液の粘度を調整することによっても、撥水剤の編地厚み方向における浸透度を調節することが可能となる。
図2は、本発明にかかる編物101を縫製してなる本発明の衣料製品100の例を示す概略図である。本発明の編物101を素材とする衣料製品100は、例えば、肌に密着し易いスポーツ衣料やインナー衣料に適したものであり、編物101の撥水部11及び吸水部12が肌側となるように縫製される。これにより、肌の表面に発生した汗は、吸水部12によって速やかに吸収されるが、撥水部11が肌側に存在するため、意図しない方向への汗の拡散が抑制される。ここで、衣料製品100は、身体に装着したとき、上述した編物101における並列パターンが概ね一定の方向となるように形成される。これにより、人が発汗すると、汗は並列パターンのうちの吸水部12に吸収され、発汗量が多くなっても汗は吸水部12の両側の撥水部11には拡がらず、吸水部12に沿って拡散移動する。つまり、本発明の衣料製品100では、編物101に形成された並列パターンによって、汗の移動方向をコントロールすることができる。
JIS L1018−1998,6.5に準拠して試料片の厚み(mm)を測定し、試料片の目付(g/m2)と厚み(mm)との関係から、下記の式(1)により見掛け密度(g/cm3)を算出した。
見掛け密度 = 目付/厚み/10000 ・・・ (1)
JIS L1907(滴下法)の吸水速度に関する試験方法に準拠して吸水性を測定した。試料片の内側表面(撥水処理が施された肌に接する面であり、以下同様である。)を上に向けて水平状態に保持した。次いで、ビュレットを用いて試料片の吸水部に水滴を一滴滴下し、この水滴が試料片に吸収されるまでの時間(吸水時間)を計測した。吸水性の評価基準は、吸水時間が5秒以下であったものを良好とし、吸水時間が5秒を超えたもの又は吸水されなかったものを不良とする。
サイズが20cm×20cmの試料片を準備し、20℃、65%RHの環境下で12時間以上調湿した後、試料の質量(W0)を測定した。次いで、10mmの高さから0.6mlの水を試料片の内側表面に滴下した後、試料の質量(W1)を測定した。その後、20℃、65%RH、風速1.0m/sの環境下で吊り干しして、1〜5分間隔で試料の質量(W2)を測定し、下記の式(2)により残留水分率(%)を算出し、これをグラフ化して残留水分率が10%以下となった時間(分)を特定した。
残留水分率 = (W2−W0)/(W1−W0) × 100 ・・・ (2)
速乾性の評価基準は、残留水分率が10%以下となった時間が55分以下のものを良好とし、残留水分率が10%以下となった時間が55分を超えるものを不良とする。
JIS L1907−5.1.1(滴下法)に準拠して、試料片の100cm2の範囲に1ml(0.01ml/cm2)の水を摘下し、3分経過した後、並列パターン方向における水分の拡散距離(a)mm、及び並列パターン方向に直交する方向における水分の拡散距離(b)mmを測定した。そして、両拡散距離の比率(a/b)を拡散異方性比とし、拡散異方性比が1.3以上のものを水分の拡散が制御された状態にあり、良好とする。
撥水剤を浸透させた試料片を、染料(反応染料または直接染料)を含む水溶液に1時間浸漬し、その後風乾した。試料片の断面をマイクロスコープにて観察し、編地の厚さ(mm)及び未染色部分の厚さ(mm)を測定し、下記式(3)により撥水剤浸透度(%)を求めた。なお、撥水剤浸透度は、n=5の平均値を採用した。
撥水剤浸透度 = 未染色部分の厚さ/編地の厚さ × 100 ・・・ (3)
肌への貼り付き感を評価するため、湿潤摩擦力を代用して評価した。20℃、65%RHの環境下で、タテ20cm×ヨコ15cmの試料片の内側表面における吸水部の重量(試料片面積×目付×吸水部の面積割合)に対して200重量%の水分を、当該試料片の内側表面に付与した。次いで、試料片を内側表面を下にしてガラス板の上に載置し、プラスチック製の支持体(長さ2cm、幅15cm、重量5g)に試料の一端を固定し、さらに支持体とは反対側の他端に同様の支持体及び錘(重量25g)を固定した(トータル30gの荷重)。そして、支持体をワイヤーにより速度100mm/分で水平に引っ張り、そのときの試料片とガラス板との動摩擦力(N)をオートグラフ(株式会社島津製作所製)により測定した。湿潤摩擦力の評価基準は、動摩擦力が0.5N未満のものを「貼り付き感なし」(非常に良好)とし、動摩擦力が0.5N以上0.7N以下のものを「若干貼り付き感があるが、肌離れは容易」(良好)とし、動摩擦力が0.7Nを超えるものを「貼り付き感あり」(不良)とする。
本発明の編物(実施例)、及び本発明の範囲外となる編物(比較例)を用いて、撥水処理を施した面が肌側となるようにTシャツを縫製した。被験者が夫々のTシャツを着用し、20℃、65%RHの環境下で、ルームランナーで20分間ランニングした後の発汗した状態における快適性(ムレ感)を官能評価した。着用評価は、不快感が少ないものを良好(○)とし、不快感があるものをやや不良(△)とし、非常に不快感があるものを不良(×)とする。
二種のポリエチレンテレフタレート仮撚捲縮加工糸(肌側:84デシテックス/36フィラメント、外側:84デシテックス/72フィラメント)を28ゲージの丸編機を用いて編み立てを行い、表面(外側)がハニカム構造となる天竺丸編物を作製した。この天竺丸編物を常法により精練処理し、染色助剤及び吸水加工剤(高松油脂株式会社製、SR−1000)5%owfを含有する染料液に浸漬して染色処理を行った。染色処理条件は、130℃で30分間とした。次いで、編物を染料液から引き上げ、乾燥後、熱セットを行った。これにより、吸水処理が施された編物を得た。続いて、編物の肌側となる面全体に、ロータリースクリーンプリント機(プリント枠メッシュ:60メッシュ/インチ)を用いて、下記の処方1に示す撥水剤溶液(粘度を30000mPa・sに調整)を連続の緯縞状パターン(編物の長手方向に対して交差する縞状パターン)で略一様に付与した。このとき、ロータリースクリーンプリント機のスキージ圧を調整することにより、撥水剤溶液を編物表面から内部に浸透させて撥水部を形成するとともに、編物の肌側となる面における撥水部の幅を1mm、吸水部の幅を30mmに設定した(編地に対する撥水部の面積比率:3%)。最後に、編物を120℃で1.5分間乾燥し、さらに170℃で30秒間キュアリング処理を行うことにより撥水処理を完了させ、厚さ0.88mmとなる実施例1の編物を完成させた。実施例1の編物の各種測定結果及び評価を表1に示す。
<処方1>
(1)フッ素系撥水剤(水系) 8.0重量%
(アサヒガード(登録商標)AG−7000、旭硝子株式会社製)
(2)ウレタン系バインダー樹脂 1.0重量%
(ハイドランHW−940、DIC株式会社製)
(3)カルボジイミド系架橋剤 0.1重量%
(NKアシスト(登録商標)CI、日華化学株式会社製)
(4)ポリアクリル酸系酸化物増粘剤 2.5重量%
(F−7226、日華化学株式会社製)
(5)水 残部
実施例1で説明した吸水加工及び熱セット済みの編物において、その肌側となる面全体に、ロータリースクリーンプリント機(プリント枠メッシュ:60メッシュ/インチ)を用いて、下記の処方2に示す撥水剤溶液(粘度を35000mPa・sに調整)を連続の緯縞状パターンで略一様に付与し、撥水部の幅を1mm、吸水部の幅を30mmに設定した(編地に対する撥水部の面積比率:3%)。各工程の処理条件は実施例1と同様とし、厚さ0.88mmとなる実施例2の編物を完成させた。実施例2の編物の各種測定結果及び評価を表1に示す。
<処方2>
(1)フッ素系撥水剤(水系) 8.0重量%
(アサヒガード(登録商標)AG−7000、旭硝子株式会社製)
(2)ウレタン系バインダー樹脂 2.0重量%
(スーパーフレックスE−2000、第一工業製薬株式会社製)
(3)ポリアクリル酸系酸化物増粘剤 2.5重量%
(F−7226、日華化学株式会社製)
(4)水 残部
実施例1で説明した吸水加工及び熱セット済みの編物において、その肌側となる面全体に、ロータリースクリーンプリント機(プリント枠メッシュ:60メッシュ/インチ)を用いて、前記処方1に示す撥水剤溶液を連続の緯縞状パターンで略一様に付与し、撥水部の幅を2mm、吸水部の幅を4mmに設定した(編地に対する撥水部の面積比率:33%)。各工程の処理条件は実施例1と同様とし、厚さ0.88mmとなる実施例3の編物を完成させた。実施例3の編物の各種測定結果及び評価を表1に示す。
実施例1で説明した吸水加工及び熱セット済みの編物において、その肌側となる面全体に、ロータリースクリーンプリント機(プリント枠メッシュ:60メッシュ/インチ)を用いて、前記処方2に示す撥水剤溶液を連続の経縞状パターン(編物の長手方向に略沿った縞状パターン)で略一様に付与し、撥水部の幅を6mm、吸水部の幅を10mmに設定した(編地に対する撥水部の面積比率:38%)。各工程の処理条件は実施例1と同様とし、厚さ0.88mmとなる実施例4の編物を完成させた。実施例4の編物の各種測定結果及び評価を表1に示す。
実施例1で説明した吸水加工及び熱セット済みの編物において、その肌側となる面全体に、ロータリースクリーンプリント機(プリント枠メッシュ:60メッシュ/インチ)を用いて、前記処方1に示す撥水剤溶液を連続の緯縞状パターンで略一様に付与し、撥水部の幅を5mm、吸水部の幅を4mmに設定した(編地に対する撥水部の面積比率:56%)。各工程の処理条件は実施例1と同様とし、厚さ0.88mmとなる実施例5の編物を完成させた。実施例5の編物の各種測定結果及び評価を表1に示す。
実施例1で説明した吸水加工及び熱セット済みの編物において、その肌側となる面全体に、ロータリースクリーンプリント機(プリント枠メッシュ:60メッシュ/インチ)を用いて、前記処方1に示す撥水剤溶液を不連続の緯縞状パターンで略一様に付与し、撥水部の幅を5mm、吸水部の幅を10mmに設定した(編地に対する撥水部の面積比率:30%)。各工程の処理条件は実施例1と同様とし、厚さ0.88mmとなる実施例6の編物を完成させた。実施例6の編物の各種測定結果及び評価を表1に示す。
実施例1で説明した吸水加工及び熱セット済みの編物において、その肌側となる面全体に、ロータリースクリーンプリント機(プリント枠メッシュ:60メッシュ/インチ)を用いて、前記処方2に示す撥水剤溶液を連続の斜め縞状パターン(編物の長手方向に対して所定の角度で斜行させた縞状パターン)で略一様に付与し、撥水部の幅を6mm、吸水部の幅を10mmに設定した(編地に対する撥水部の面積比率:38%)。各工程の処理条件は実施例1と同様とし、厚さ0.88mmとなる実施例7の編物を完成させた。実施例7の編物の各種測定結果及び評価を表1に示す。
実施例1で説明した吸水加工及び熱セット済みの編物において、その肌側となる面全体に、ロータリースクリーンプリント機(プリント枠メッシュ:60メッシュ/インチ)を用いて、前記処方1に示す撥水剤溶液を連続の緯縞状パターンで略一様に付与し、撥水部の幅を6.5mm、吸水部の幅を3.5mmに設定した(編地に対する撥水部の面積比率:65%)。各工程の処理条件は実施例1と同様とし、厚さ0.88mmとなる比較例1の編物を完成させた。比較例1の編物の各種測定結果及び評価を表1に示す。
実施例1で説明した吸水加工及び熱セット済みの編物において、その肌側となる面全体に、ロータリースクリーンプリント機(プリント枠メッシュ:60メッシュ/インチ)を用いて、前記処方1に示す撥水剤溶液を連続の緯縞状パターンで略一様に付与し、撥水部の幅を4mm、吸水部の幅を0.5mmに設定した(編地に対する撥水部の面積比率:89%)。各工程の処理条件は実施例1と同様とし、厚さ0.88mmとなる比較例2の編物を完成させた。比較例2の編物の各種測定結果及び評価を表1に示す。
実施例1で説明した吸水加工及び熱セット済みの編物において、その肌側となる面全体に、ロータリースクリーンプリント機(プリント枠メッシュ:60メッシュ/インチ)を用いて、前記処方1に示す撥水剤溶液を連続の経縞状パターンで略一様に付与し、撥水部の幅を20mm、吸水部の幅を0.5mmに設定した(編地に対する撥水部の面積比率:98%)。各工程の処理条件は実施例1と同様とし、厚さ0.88mmとなる比較例3の編物を完成させた。比較例3の編物の各種測定結果及び評価を表1に示す。
実施例1で説明した吸水加工及び熱セット済みの編物において、その肌側となる面全体に、ロータリースクリーンプリント機(プリント枠メッシュ:180メッシュ/インチ)を用いて、前記処方1に示す撥水剤溶液を連続の緯縞状パターンで略一様に付与し、撥水部の幅を2mm、吸水部の幅を1mmに設定した(編地に対する撥水部の面積比率:67%)。各工程の処理条件は実施例1と同様とし、厚さ0.88mmとなる比較例4の編物を完成させた。比較例4の編物の各種測定結果及び評価を表1に示す。
実施例1で説明した吸水加工及び熱セット済みの編物において、その肌側となる面全体に、ロータリースクリーンプリント機(プリント枠メッシュ:60メッシュ/インチ)を用いて、前記処方1に示す撥水剤溶液を市松模様パターン(正方形の撥水部と正方形の吸水部とが経緯方向で交互に配置され、一つの撥水部の角部に別の撥水部の角部が接するパターン)で略一様に付与し、撥水部及び吸水部の一辺を1mmに設定した(編地に対する撥水部の面積比率:50%)。各工程の処理条件、実施例1と同様とし、厚さ0.88mmとなる比較例5の編物を完成させた。比較例5の編物の各種測定結果及び評価を表1に示す。
実施例1で説明した吸水加工及び熱セット済みの編物において、撥水処理を行わないものを比較例6の編物とした。この編物の厚さは0.88mmであった。比較例6の編物の各種測定結果及び評価を表1に示す。
12 吸水部
100 衣料製品
101 編物
Claims (8)
- 水分による肌への貼り付きを抑えた編地からなる編物であって、
前記編地は、撥水剤が付与されてなる撥水部と、吸水性を有する吸水部とを備え、
前記編地に対する前記撥水部の面積比率が1〜60%であり、
前記編地の前記撥水剤が付与された面の吸水部に水分を付与したとき、水分付与面における第一方向への水分拡散量と前記第一方向に直交する第二方向への水分拡散量との比率である拡散異方性比(第一方向/第二方向)が1.3以上である編物。 - 前記編地において、前記撥水部が一定方向に並んだ並列パターンで形成されている請求項1に記載の編物。
- 前記並列パターンは、連続又は不連続の縞状パターン、連続又は不連続の線状パターン、複数の点が並列したドット状パターン、又はこれらを複合化したパターンである請求項2に記載の編物。
- 前記編地の前記撥水剤が付与された面の吸水部に水分を付与したとき、水分付与面におけるJIS L1907(滴下法)による吸水時間が5秒以下である請求項1〜3の何れか一項に記載の編物。
- 20℃、65%RHの環境下で12時間以上調湿した面積400cm2の前記編地に、10mmの高さから0.6mlの水を滴下し、20℃、65%RH、風速1.0m/sの環境下で風乾させる乾燥試験において、前記編地の水分残留率が10%以下となるまでの時間が55分以下である請求項1〜4の何れか一項に記載の編物。
- 前記編地をガラス板に、当該編地の前記撥水剤が付与された面が前記ガラス板に当接するように載置した状態で、当該編地の前記吸水部に当該吸水部の生地重量の2倍量の水分を付与したとき、前記ガラス板に対する前記編地の湿潤摩擦力が0.7N以下である請求項1〜5の何れか一項に記載の編物。
- 請求項1〜6の何れか一項に記載の編物を、前記撥水部及び前記吸水部が肌側となるように縫製してなる、水分による肌への貼り付きを抑えた衣料製品。
- 請求項2又は3に記載の編物を、前記撥水部及び前記吸水部が肌側となるように縫製してなる、水分による肌への貼り付きを抑えた衣料製品であって、
身体に装着したとき、前記編地における前記並列パターンが略上下方向に形成される衣料製品。
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