JP2016107370A - クランプ装置 - Google Patents
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Abstract
Description
クランプ駆動時には、クランプ対象物としてのワークの穴にグリップ部材とクランプロッドのテーパ軸部とを挿入し、そのクランプロッドを下方へ移動させる。すると、まず、グリップ部材に対してクランプロッドが相対的に下方へ移動する。これにより、クランプロッドのテーパ軸部によりグリップ部材のグリップ爪部が拡径駆動されて、そのグリップ爪部がワークの穴の内周面に食いついて係合状態になる。引き続いて、グリップ部材とクランプロッドが一体的に下方へわずかに駆動され、ワークが着座面に強く押圧される。
クランプ対象物10の孔11に挿入可能なロック部材80が、ハウジング30よりも先端側へ突出される。そのロック部材80が進出手段58によって所定の力で先端側へ押される。前記ロック部材80にクランプロッド70の楔面71が先端側から係合される。そのクランプロッド70が、駆動手段40によって基端側へクランプ駆動されると共に先端側へアンクランプ駆動される。前記ロック部材80は、前記孔11に挿入されるベース部85と、そのベース部85よりも先端側に配置される突出部87とを備える。その突出部87は、前記ロック部材80が半径方向の外方の拡径位置へ移動されたときに、前記孔11の周壁に先端側から対面可能に構成される。前記ロック部材80に対して前記クランプロッド70が所定量を越えて基端側へ移動するのを制限する相対移動制限機構Mが設けられる。その相対移動制限機構Mにより、前記ロック部材80の前記拡径位置では、前記孔11の内周面に対して前記ベース部85の外周面85aが基端側へ移動することが許容される。
まず、図1Aと図1Bに基づいて、上記ワーク及びクランプ装置の概要を説明する。
より具体的にいえば、上記クランプ装置20は、図1Aと図1Bに示すように、次のように構成されている。
上記シリンダ孔31aにピストン41が保密状に挿入され、そのピストン41から上方へ突出させたピストンロッド43が小径孔31bに保密状に挿入される。ピストン41の上側に形成したクランプ室45に給排ポート45pを介して圧縮空気が供給および排出される。また、ピストン41の下側に形成したアンクランプ室47に別の給排ポート47pを介して圧縮空気が供給および排出される。
上記ピストン41とピストンロッド43とクランプ室45とアンクランプ室47とが、前記クランプロッド70の前記駆動手段40を構成している。
上記クランプロッド70の上部に設けた楔面71が、各ロック部材80の内側面に形成した傾斜面81に上側から係合される。上記楔面71と傾斜面81とは、下方へ向かうにつれてクランプロッド70の軸心へ近づくように傾斜されており、ここでは平面によって構成されている。
なお、上記クランプロッド70の軸心に対する楔面71の傾斜角度は、ここでは約10度から約14度の範囲に設定しているが、ワーク10の厚さや当該ワーク10が搬入される高さ位置に応じて所望の範囲内に設定可能である。
クランプロッド70の上部に、前記ロック部材80を半径方向の外方の拡径位置と半径方向の内方の縮径位置とに移動させる溝部Gが上下方向へ形成される。その溝部Gの底面によって前記楔面71が構成され、その楔面71の両側に係合溝71aが形成される。
また、クランプロッド70の外周下部に、相互に連通された一対の凹部73が形成される。その凹部73には、ロック部材80の下部83の内周部が収容される。
ロック部材80は、下側から順に配置された前記の下部83とベース部85と突出部87とを備える。図3Aに示すように、下部83は、ガイド部材50の支持筒51によって受け止められる端面83aと、内周部83bと、外周部83cとを有する。また、下部83の外周部83cと前記突出部87の外周面とは、ベース部85の外周面85aよりも半径方向の外方(図3A中の左方)へ突出されている。上記突出部87の内周部とベース部85の内周部とに、クランプロッド70の楔面71に接当される前記の傾斜面81と、その傾斜面81の両側に設けられた係合部81aとが形成される。上記係合部81aがクランプロッド70の係合溝71aに嵌合される。
図1Aのアンクランプ状態では、クランプ室45の圧縮空気が排出されると共にアンクランプ室47に圧縮空気が供給されている。これにより、ピストン41がクランプロッド70を上方のアンクランプ位置へ移動させ、進出バネ58がガイド部材50及びロック部材80を上方のアンクランプ位置へ移動させ、各ロック部材80が、前記係合溝71aと係合部81aとの嵌合構造に従って、半径方向の内方へ大きく後退されている。
このため、ロック部材80の突出部87の外周面が、ガイド部材50の周壁53の外周面よりも内方に後退される。また、上記一対のロック部材80,80の下部83の内周部83b(図3Aを参照)同士が接触される。これにより、下記のワーク10の搬入時に、ワーク10の孔11の周壁がロック部材80に衝突するのを上記ガイド部材50によって防止できる。
これにより、まず、進出バネ58の付勢力によって上昇位置に保持されたガイド部材50及びロック部材80に対してクランプロッド70が下降していく。
上記図5Aのクランプ途中状態では、ロック部材80が半径方向の外方の拡径位置へ移動され、そのロック部材80のベース部85の外周面85aがワーク10の孔11の内周面に接触するので、そのワーク10が水平方向に位置決めされる。また、ロック部材80の突出部87が孔11の周壁に上側から対面される。
また、上記図5Bのクランプ状態では、前記検出路37の上部37aがワーク10の下面によって閉じられるので、その検出路37に供給された検出用の加圧エアの圧力が設定圧力よりも上昇する。それを圧力スイッチ等で検知することにより、上記ワーク10がクランプされたことを確認できる。
上述したとおり、ロック部材80の拡径位置では(図5Aを参照)、ベース部85の外周面85aがワーク10の孔11の内周面に接触するように構成したので、そのワーク10を水平方向に位置決めできる。
また、図1Aに示すように、任意の高さ位置に搬入されたワーク10を引き下げることが可能である。
ロック部材80は、ガイド部材50に半径方向へ移動可能に支持されるので、その移動を円滑に行える。ガイド部材50の基端側の部分としての支持筒51とクランプロッド70との間に前記の相対移動制限機構Mを設けたので、その相対移動制限機構Mを簡素に構成できる。また、相対移動制限機構Mは、支持筒51のピン孔51pとクランプロッド70のピン部材78とによって構成されたことにより、その構成がさらに簡素化される。
ロック部材80の拡径位置では(図5Aを参照)、ベース部85の外周面85aとワーク10の孔11の内周面との間に所定の隙間を形成するようにしてもよい。
駆動手段40に使用する作動流体は、圧縮空気に代えて圧油などの液体であってもよい。その駆動手段40としては、例示の複動式に代えて、バネリリース式やバネロック式などの単動式を採用してもよい。また、その駆動手段40は、流体圧アクチュエータに代えて、電動機などの他の種類のアクチュエータであってもよい。
前記クランプロッド70とピストンロッド43とは、一体に形成することに代えて、別体に構成してもよい。
ガイド部材50は、支持筒51と周壁53と頂壁55との複数の部分を継ぎ目なしで一体に形成することに代えて、上記の複数の部分を別体に形成してもよい。
また、ガイド部材50を省略して、ロック部材80を外部空間に露出させてもよい。この場合、そのロック部材80の下部を上ハウジング33の上部に半径方向へ移動可能に支持することが考えられる。
上記ロック部材80は、2つ設けることに代えて3つ以上設けてもよく、さらには、複数に分割することに代えて、スリットを有する一体の環状コレットによって構成することも可能である。
前記の相対移動制限機構Mは、クランプロッド70の上部とロック部材80の上部との間に設けることが可能である。
ワーク10を受け止める着座部35は、上ハウジング33の上部に設けること代えて、その上ハウジング33の半径方向の外方に配置された着座ブロックに設けてもよい。
クランプされるワーク10は、例示した薄肉のものに限定されるものではなく、厚肉のものでも支障ない。
本発明のクランプ装置20は、例示した上下姿勢に配置することに代えて、上下逆の姿勢や水平姿勢や斜め姿勢に配置してもよい。
その他に、当業者が想定できる範囲で種々の変更を行えることは勿論である。
Claims (5)
- ハウジング(30)よりも先端側へ突出されてクランプ対象物(10)の孔(11)に挿入可能なロック部材(80)と、そのロック部材(80)を所定の力で先端側へ押す進出手段(58)と、前記ロック部材(80)に先端側から係合する楔面(71)を有するクランプロッド(70)と、そのクランプロッド(70)を基端側へクランプ駆動すると共に先端側へアンクランプ駆動する駆動手段(40)と、を備え、
前記ロック部材(80)は、前記孔(11)に挿入されるベース部(85)と、前記ベース部(85)よりも先端側に配置されると共に当該ロック部材(80)が半径方向の外方の拡径位置へ移動されたときに前記孔(11)の周壁に先端側から対面可能な突出部(87)と、を備え、
前記ロック部材(80)の前記拡径位置では前記孔(11)の内周面に対して前記ベース部(85)の外周面(85a)が基端側へ移動するのが許容されるように、当該ロック部材(80)に対して前記クランプロッド(70)が所定量を越えて基端側へ移動するのを制限する相対移動制限機構(M)を、さらに備える、
ことを特徴とするクランプ装置。 - 請求項1のクランプ装置において、
前記ロック部材(80)の前記拡径位置では、前記ベース部(85)の前記外周面(85a)が前記孔(11)の前記の内周面に接触する、
ことを特徴とするクランプ装置。 - 請求項1のクランプ装置において、
前記ロック部材(80)の前記拡径位置では、前記ベース部(85)の前記外周面(85a)と前記孔(11)の前記の内周面との間に所定の隙間が形成される、
ことを特徴とするクランプ装置。 - 請求項1から3のいずれかのクランプ装置において、
前記ロック部材(80)を半径方向へ移動可能に支持するガイド部材(50)であって、当該ロック部材(80)と共に前記クランプ対象物(10)の前記孔(11)に挿入可能なように前記ハウジング(30)よりも先端側へ突出されたガイド部材(50)を有し、
前記ガイド部材(50)のうちの基端側の部分(51)と前記クランプロッド(70)との間に前記の相対移動制限機構(M)を配置した、
ことを特徴とするクランプ装置。 - 請求項4のクランプ装置において、
前記の相対移動制限機構(M)は、前記クランプロッド(70)から半径方向の外方へ突出されたピン部材(78)と、前記ガイド部材(50)の前記の基端側の部分(51)の周壁に当該ガイド部材(50)の軸心方向へ延びるように形成されると共に前記ピン部材(78)の外端部が挿入されるピン孔(51p)と、を備える、
ことを特徴とするクランプ装置。
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