JP2010036314A - クランプ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】クランプ対象の穴の付近の凸部や凹部や段付き部に邪魔されることなくクランプ可能にし、サポート部材の上限位置とクランプロッドの下限位置を共通の検出手段で検出可能にしたクランプ装置を提供する。
【解決手段】クランプ装置は、ワークの穴の内周面をグリップするグリップ部材2と、このグリップ部材2に内嵌係合したテーパ軸部31を有するクランプロッド3と、グリップ部材2とクランプロッド3とを軸心方向へ進退駆動する油圧シリンダ4と、これらが付設される本体部材1とを有し、本体部材1の上半部の中心部に上方へ突出する円筒状の本体筒部11aを設け、この本体筒部11aの外径をアンクランプ状態のグリップ部材2の外径の3倍以下に設定し、アンクランプ状態のときグリップ部材2の上半部とテーパ軸部31を本体筒部11aの上端外へ突出させる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ワークの穴をグリップして固定するクランプ装置に関し、特に穴の付近の凸部や凹部や段付き部の影響を受けずにクランプできるように、本体筒部の上半部の中心部に小径の本体筒部を設け、この本体筒部にグリップ部材とクランプロッドを組み込んだものに関する。
ワークの上面を機械加工するような場合には、ワークの端部を上方から押圧具で押圧する形式のクランプ装置を採用することができないため、上記のようなクランプ装置(所謂、ホールクランプ)が採用される。このクランプ装置では、本体部材にクランプ対象のワークを着座させる着座面が形成され、ワーク投入時にワークを着座面に搭載して支持し、ワークの穴にグリップ部材と、このグリップ部材に挿入されたクランプロッドのテーパ軸部を挿入し、クランプロッドを着座面側へ引き付けることで、テーパ軸部によりグリップ爪を拡径させて穴の内周面に係合(グリップ)させてから、そのグリップ部材を更に着座面側へ引き付けることで、ワークを着座面に固定する。この種のクランプ装置が、特許文献1,2に記載されている。
前記特許文献1,2に記載のクランプ装置では、クランプ装置の本体部材の中央部からグリップ部材とテーパ軸部が短い所定長さ突出するように構成され、本体部材はグリップ部材の直径の4倍以上の外径を有する。
特許第3550010号公報 ドイツ特許第4020981号公報
前記のホールクランプでクランプする種々のワークの中には、ケース部材の蓋部材などのように、フランジ部を相手方のケース本体のフランジ部にボルト結合するようにしたワークが多々含まれ、そのワークのフランジ部材の外面側に複数のリブが突設され、複数のボルト穴の近傍部には浅い座ぐり部が形成されている。ワークを切削加工する際には、ワークの外面側を下方に向けてクランプし、フランジ部の合せ面に切削加工を施す。
従来のホールクランプでは、本体部材の中央部からグリップ部材とテーパ軸部が短い所定長さ突出するように構成され、本体部材はグリップ部材の直径の4倍以上の外径を有する太い構造のものであった。そのため、上記のようなワークをクランプする場合に、ワークのフランジ部が邪魔になるため、クランプ装置のグリップ部材とテーパ軸部をワークのボルト穴に挿入できないためクランプできないことがあった。また、ワークのボルト穴の座ぐり部の表面を本体部材で支持すると、グリップ部材とテーパ軸部をワークのボルト穴に十分に挿入できないため正常にクランプできないこともあった。
結局、従来のホールクランプでは、ワークのクランプ対象の穴の付近に凸部が存在する場合、穴の周辺に凹部が存在する場合、穴の付近に段付き部が存在する場合など、ワークをクランプできないことが多かった。
そこで、クランプ装置の本体部材の上半部を細く形成し、その小径部分の上端からグリップ部材とテーパ軸部を突出させるように構成することが望ましい。しかし、グリップ部材とクランプロッドの外周側には、グリップ部材をサポートするサポート部材が必要であり、このサポート部材を小径化することが難しかった。
しかも、アンクランプ状態の確認の為サポート部材の上限位置を検出する必要があり、グリップ部材のスリップ検出の為クランプロッドの下限位置を検出する必要があるが、クランプロッドは、サポート部材から独立に下降可能な構成であったため、クランプロッドの下限位置を検出することが難しく、また、クランプロッドを下限位置に停止させる為のストッパを本体部材に設ける必要があった。
本発明の目的は、クランプ対象の穴の付近の凸部や凹部や段付き部に邪魔されることなくクランプ可能なホールクランプを提供すること、サポート部材の上限位置とクランプロッドの下限位置を共通の検出手段で検出可能なホールクランプを提供すること、などである。
請求項1のクランプ装置は、ワークの穴に挿入されて穴の内周面をグリップ可能な環状のグリップ部材と、このグリップ部材に内嵌係合させたテーパ軸部を有するクランプロッドと、前記グリップ部材とクランプロッドとを軸心方向へ進退駆動可能な流体圧シリンダと、前記グリップ部材とクランプロッドと流体圧シリンダが付設される本体部材とを有するクランプ装置において、前記本体部材の上半部の中心部に上方へ突出する円筒状の本体筒部であって、アンクランプ状態の前記グリップ部材の外径の3倍以下の外径を有する本体筒部を設け、アンクランプ状態のとき、前記グリップ部材の上半部とクランプロッドのテーパ軸部が前記本体筒部の上端外へ突出するように構成したことを特徴としている。
クランプ対象の穴の付近に凸部や凹部や段付き部がある場合にも、本体筒部を凸部の間に挿入したり、凹部に挿入したりしてクランプ対象の穴をグリップ部材とクランプロッドのテーパ軸部とでクランプすることができる。
請求項2のクランプ装置は、請求項1の発明において、前記本体筒部の上端部に形成されたワーク着座用の着座面と、前記流体圧シリンダのピストン部材を構成するピストン部及びこのピストン部から上方へ本体筒部内まで延びるロッド部と、前記ロッド部に外嵌され流体圧で上方へ付勢された環状受圧部材と、前記ロッド部に可動に外嵌され且つ環状受圧部材と一体的に動作して前記グリップ部材を下方から支持するサポート部材とを備えたことを特徴としている。
請求項3のクランプ装置は、請求項2の発明において、前記クランプロッドの下端部分に形成されたT形係合部と、前記ロッド部の上端部分に形成されて前記T形係合部が水平方向側方から係合可能なT形係合凹部とを有することを特徴としている。
請求項4のクランプ装置は、請求項3の発明にといて、前記ロッド部の上半部の上端部分と外周側部分は前記T形係合凹部を形成する外周側分割体に形成され、前記ロッド部の上半部の中心側部分にネジ軸部が形成され、前記外周側分割体がネジ軸部に螺合されたことを特徴としている。
請求項5のクランプ装置は、請求項4の発明において、前記流体圧シリンダのピストン部と環状受圧部材との間に、環状受圧部材に上方向きの流体圧を作用させるクランプ用流体作動室が形成されたことを特徴としている。
請求項6のクランプ装置は、請求項5の発明において、前記環状受圧部材の上端部に形成した係止鍔部が本体部材の収容穴に昇降可能に収容され、その係止鍔部を収容穴の下端壁で係止することで前記環状受圧部材の下限位置が規定され、前記係止鍔部を収容穴の上端壁で係止することで前記環状受圧部材の上限位置が規定されることを特徴としている。
請求項7のクランプ装置は、請求項6の発明において、前記外周側分割体の下端部を下限位置にある環状受圧部材で受け止めることにより、クランプロッドの下限位置を規定するように構成したことを特徴としている。
請求項8のクランプ装置は、請求項7の発明において、前記サポート部材は前記環状受圧部材から分割した形に構成され、前記サポート部材の下端が前記環状受圧部材の上端に当接していることを特徴としている。
請求項9のクランプ装置は、請求項1の発明において、前記グリップ部材とクランプロッドとは、前記軸心と直交方向へ可動に形成されたことを特徴としている。
請求項10のクランプ装置は、請求項9の発明において、前記グリップ部材とクランプロッドの軸心を前記流体圧シリンダの軸心に一致させるようにグリップ部材とクランプロッドを弾性付勢する弾性付勢手段を設けたことを特徴としている。
請求項11のクランプ装置は、請求項6の発明において、前記収容室の下端壁に前記係止鍔部に対向状に開口されたエア噴出孔と、このこのエア噴出孔に加圧エアを供給するエア通路と、このエア通路内のエア圧の有無を検出するエア圧検出手段とを有する作動確認手段を設け、前記作動確認手段により、前記環状受圧部材が上限位置及び下限位置にある状態を検出可能に構成したことを特徴としている。
請求項1の発明によれば、本体部材の上半部の中心部に上方へ突出する円筒状の本体筒部を設け、アンクランプ状態の前記グリップ部材の外径の3倍以下の外径に形成し、アンクランプ状態のとき、グリップ部材の上半部とクランプロッドのテーパ軸部が本体筒部の上端外へ突出するように構成したため、次の効果が得られる。
クランプ対象の穴の付近に凸部や凹部や段付き部がある場合にも、本体筒部を凸部の間に挿入したり、凹部に挿入したりしてクランプ対象の穴をグリップ部材とクランプロッドのテーパ軸部とでクランプすることができる。クランプ装置の使い勝手が改善され、クランプ装置の汎用性を格段に高めることができる。
尚、クランプ対象の穴の付近に凸部や凹部や段付き部のないワークをクランプする上でも何ら支障はない。
請求項2の発明によれば、着座面にワークを支持し、グリップ部材とテーパ軸部を穴に挿入し、グリップ部材を流体圧で上方へ付勢される環状受圧部材及びサポート部材で支持した状態で、クランプロッドを下降駆動してグリップ部材を穴の壁面に食い込ませてから、クランプロッドを下降駆動することで、ワークをクランプできる。
請求項3の発明によれば、流体圧シリンダのピストン部材のロッド部を小径化して、本体筒部を小径化することが可能になる。
請求項4の発明によれば、T形係合凹部の製作と、クランプロッドのT形係合部のT形係合凹部への組み付けの面で有利である。
請求項5の発明によれば、クランプ用流体作動室の流体圧により環状受圧部材を常時上方へ付勢してサポート部材でもってグリップ部材をサポートすることができる。
請求項6の発明によれば、環状受圧部材の上限位置と下限位置を規定することができる。請求項7の発明によれば、下限位置にある環状受圧部材で外周側分割体の下端を受け止めることにより、クランプロッドの下限位置を規定するため、クランプロッドを下限位置に受け止めるストッパ部材を本体部材に設ける必要がない。
請求項8の発明によれば、サポート部材が環状受圧部材から分割した形に構成されたため、請求項7のような構成が可能になった。
請求項9の発明によれば、ワークのクランプ対象の穴の大きさや位置に製作誤差がある場合にも、グリップ部材を穴の壁面に食い付くかせることができる。
請求項10の発明によれば、アンクランプ状態のとき、弾性付勢手段により、グリップ部材とクランプロッドの軸心が流体圧シリンダの軸心に一致するように復帰する。
請求項11の発明によれば、作動確認手段により、環状受圧部材が上限位置及び下限位置にある状態を検出できるため、グリップ部材と環状受圧部材が上限位置になったアンクランプ状態を確認でき、クランプ時にグリップ部材がワークの穴の壁面をグリップしないでグリップ部材と環状受圧部材が下限位置になった状態を確認することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、実施例に基づいて説明する。
図1〜図4に示すように、このクランプ装置Cは、本体部材1と、ワークWを固定するためのクランプ部材であるグリップ部材2と、クランプロッド3と、グリップ部材2とクランプロッド3を軸心方向(上下方向)に駆動可能な油圧シリンダ4と、油圧シリンダ4に含まれる環状受圧部材5及びサポート部材6とを備えている。前記本体部材1は、 上部本体部材11と下部本体部材12とを備え、このクランプ装置Cは、基部本体部材13に組付けられて使用される。
上部本体部材11は平面視にてほぼ長円形であり、この上部本体部材11は4つのボルト穴14に挿入される4つのボルトで基部本体部材13に固定される。下部本体部材12はシリンダ穴44を形成する筒状部材であり、この下部本体部材12の上端部が上部本体部材11の下面側の凹部15に嵌合され、4つのボルト16により上部本体部材11に固定されている。
前記本体部材1の上半部の中心部に上方へ突出する円筒状の本体筒部11aであって、アンクランプ状態のときのグリップ部材2の外径の3倍以下の外径を有する本体筒部11aが設けられている。アンクランプ状態のとき、グリップ部材2の上半部とクランプロッド3のテーパ軸部31が本体筒部11aの上端外へ突出するように構成されている。
ここで、本体筒部11aの外径は、アンクランプ状態のときのグリップ部材2の外径の1.8〜3.0倍の範囲に設定することが望ましく、本実施例の本体筒部11aの外径は、アンクランプ状態のときのグリップ部材2の外径の2.6倍に設定してある。
図1〜図4に示すように、前記グリップ部材2は、本体筒部11aの上端部の中心部分の開口穴17を上下に貫通している。本体筒部11aの上面には、グリップ部材2を囲む4つの円弧状の着座面18が形成され、これら着座面18にワークWを着座させた状態で、ワークWをクランプすることができる。本体筒部11aの上面には、加圧エアのエアブロー流が流れる4つの凹溝19が十文字状に形成されている。
グリップ部材2は、ワークWの穴Hに挿入されて穴Hの内周面をグリップ可能なものである。このグリップ部材2は、ロッド挿通孔21と、グリップ爪部22と、基端鍔部23とを備えている。グリップ部材2は、4つのスリット( 図示略) により4等分に分割され、4つの分割体により環状に形成されている。
金属製のグリップ部材2におけるグリップ爪部22の外周面には、ワークWの穴Hの内周面をグリップし易くする3段の歯22aが形成されている。グリップ部材2のロッド挿通孔21にはクランプロッド3が挿通されている。このロッド挿通孔21のうちのグリップ爪部対応部分は、クランプロッド3のテーパ軸部31が密着状に係合するテーパ孔部21aに形成されている。
図1〜図4に示すように、本体筒部11aの上端の開口穴17にはグリップ部材2の外周面に摺接する弾性材料(ゴムや合成樹脂)製のスクレーパ28(弾性付勢手段)が装着されている。このスクレーパ28は、異物の侵入を防止する機能と、アンクランプ状態のときグリップ部材2とクランプロッド3の軸心が油圧シリンダ4の軸心と一致するようにセンタリングする機能とを得る為のものである。また、グリップ部材2の下部には4つの分割体を縮径方向へ付勢するOリング29が装着されている。
グリップ部材2の基端鍔部23は本体筒部11aの円形凹部25に収容され、基端鍔部23の外周側には隙間26が形成されている。グリップ部材2の基端鍔部23は、円形凹部25の上壁部とサポート部材6の水平板部62との間に水平方向へ可動に挟着され、サポート部材6で支持されている。グリップ部材2は、サポート部材6及び環状受圧部材5と一体的に昇降可能であると共に、円形凹部25の外周部の環状隙間26とスクレーパ28の弾性変形を介して、油圧シリンダ4の軸心と直交する水平方向へ移動可能に装着されている。それ故、ワークWをクランプする際、クランプ対象の穴Hの軸心がクランプ装置Cの軸心(油圧シリンダ4の軸心)からズレている場合に、そのズレを吸収してクランプすることができる。
クランプロッド3は、テーパ軸部31と、このテーパ軸部31の下端に連なる小径ロッド部32と、この小径ロッド部32の下端に連なるT形係合部33とで構成されている。 テーパ軸部31と小径ロッド部32とがグリップ部材2のロッド挿通孔21に挿通されている。上記テーパ軸部31は上方程大径化するようにクランプロッド3の上端部分に形成され、テーパ軸部31がグリップ部材2のテーパ孔部21aに可動に内嵌係合されている。
図2〜図8に示すように、前記油圧シリンダ4は、グリップ部材2とクランプロッド3とを軸心方向へ進退駆動する為のものである。この油圧シリンダ4は、ピストン部材41と、クランプ用油室42と、アンクランプ用油室43と、環状受圧部材5などを備えている。ピストン部材41は、立向きのシリンダ穴44に昇降自在に装着されたピストン部45と、このピストン部45の上端から上方へ本体筒部11a内まで延びるロッド部46とを有する。ピストン部45にはシール部材45aが装着されている。ロッド部46の上端部分には、クランプロッド3のT形係合部33が水平方向側方から係合可能なT形係合凹部47が形成されている。
ロッド部41の上半部の上端部分と外周側部分はT形係合凹部47を形成する外周側分割体48に形成され、ロッド部46の上半部の中心側部分にネジ軸部49が形成され、外周側分割体48の下半部がネジ軸部49に螺合されている。外周側分割体48の外径は、ロッド部46の下部の外径よりも僅かに大きく形成され、外周側分割体48の下端には、環状受圧部材5の後述する薄肉スリーブ53の上端で係止される被係止部48aが形成されている。
前記クランプロッド3のT形係合部33をT形係合凹部47に装着するとき、図5〜図8(特に図6,図7)に示すように、外周側分割体48のネジ軸部49に対する螺合を例えば約2〜3mmだけ上方へ緩めた状態にして、水平方向側方からT形係合部33をT形係合凹部47に装着し、その後外周側分割体48をネジ軸部49に対して完全に螺合させると、図2〜図4に示す状態になる。この状態では、ピストン部材41とクランプロッド3とが一体的に昇降移動する。
ここで、T形係合部33と外周側分割体48の間には、例えば約0.5〜1mm位の隙間が形成されていて、クランプロッド3は、T形係合凹部47に対して相対的に水平方向へ上記の隙間の分だけ移動可能である。尚、外周側分割体48の上端の開口部47aの幅は、クランプロッド3のテーパ軸部31よりも小さい。 クランプ用油室42はピストン部45の上側に形成され、アンクランプ用油室43はピストン部45の下側に下部本体部材12と基部本体部材13とで形成されている。
環状受圧部材5は、筒状ピストン51と、この筒状ピストン51の上端部の係止鍔部52と、この係止鍔部52の上端の内周部から上方へ所定長さ延びる薄肉スリーブ53とで構成されている。環状受圧部材5の筒状ピストン51はロッド部46に摺動自在に外嵌され且つ下部本体部材12の円筒穴12aに摺動自在に内嵌されている。環状受圧部材5とロッド部46の間はシール部材5aでシールされ、筒状ピストン51の外周部にはシール部材5bが装着されている。
図2に示すアンクランプ状態において、薄肉スリーブ53の上端と外周側分割体48の被係止部48aとの間には、例えば約3〜4mmの隙間G1が、「グリップ部材拡径用ストローク」として形成されている。
環状受圧部材5の係止鍔部52は、上部本体部材11と下部本体部材12とで形成された収容穴14に上下方向へ例えば約2mm昇降可能に装着されている。係止鍔部52を収容穴14の下端壁14bで係止することで環状受圧部材5の下限位置が規定され、係止鍔部52を収容穴14の上端壁14aで係止することで環状受圧部材5の上限位置が規定される。上記の約2mmの隙間G2がクランプの為の最大「引き込みストローク」である。但し、クランプ時の実際の引き込みストロークは約0.5〜1.0mm位である。
前記サポート部材6は、薄肉スリーブ53とロッド部46に外嵌された薄肉筒部61と、この薄肉筒部61の上端の水平板部62とで構成されている。クランプロッド3は水平板部62の穴63を貫通しているが、この穴63はクランプロッド3を通過可能な大きさに形成されている。サポート部材6の上端の水平板部62がグリップ部材2の基端鍔部23の下面に当接して支持し、薄肉筒部61の下端は環状受圧部材5の上端に当接して支持され、サポート部材6は環状受圧部材5と一体的に昇降するようになっている。
上記環状受圧部材5の下端は、クランプ用油圧室42に臨んでその油圧を受圧する。クランプ用油室42は、油路70〜73を介して油圧供給源に接続され、油路73の油圧を検出する油圧検出センサ74も設けられている。アンクランプ用油室43は、油路75を介して油圧供給源に接続され、油路75の油圧を検出する油圧検出センサ76も設けられている。
図1〜図4に示すように、ワークWをクランプした状態で、ワークWの下面が着座面18に密着したことを検出する着座検出手段(図示略)も設けられている。この着座検出手段は、着座面18に開口された加圧エア噴出孔と、この加圧エア噴出孔に連通するように本体部材1や基部本体部材13に形成されたエア通路と、このエア通路を加圧エア供給源に接続するエア通路と、このエア通路内の加圧エアの圧力が設定圧以上に昇圧したことを検出する圧力スイッチなどで構成されている。
図9に示すように、基部本体部材13に形成されたエア通路78と上部本体部材11に形成されたエア通路77から本体筒部11aとサポート部材6の間の隙間に加圧エアが供給され、その加圧エアがグリップ部材2の基端鍔部23の外周側の隙間26へ流れ、グリップ部材2の4つのスリットから4つの着座面18及び凹溝19の方へ流れ、4つの着座面18をエアブローし、これら着座面18をクリーンにする。
次に、作動確認機構80について説明する。
図10に示すように、前記作動確認機構80は、環状受圧部材5が上限位置及び下限位置にある状態を検出するものである。この作動確認機構80は、収容室14の下端壁14bに係止鍔部52に対向状に開口されたエア噴出孔81と、このエア噴出孔81に加圧エアを供給するエア通路82〜85と、このエア通路85内のエア圧の高低を検出する圧力スイッチ86とを有する。
エア通路82は下部本体部材12に形成されてエア噴出孔81に連通している。エア通路83,84は上部本体部材11に形成されてエア通路82に連通している。エア通路85は基部本体部材13に形成されてエア通路84に連通している。
図5に示すように、ピストン部材41と環状受圧部材5とが下限位置にあるとき、係止鍔部52が下端壁14bに当接してエア噴出孔81を塞ぐため圧力スイッチ86によりエア圧「高」が検出される。図4に示すように、係止鍔部52が下端壁14bにも上端壁14aにも当接していない状態においては、エア噴出孔81から収容室14に供給された加圧エアは係止鍔部52の外周側の隙間を通って環状受圧部材5の上側へリークするため、圧力スイッチ86によりエア圧「低」が検出される。図2,図3に示すように、ピストン部材41と環状受圧部材5とが上限位置にあるとき、係止鍔部52が上端壁14aに当接してエア通路が遮断されるため圧力スイッチ86によりエア圧「高」が検出される。尚、油圧供給源、エア供給源、センサ類は図示外の制御ユニットに電気的に接続されており、その制御ユニットにより制御される。
以上のクランプ装置Cの作用、効果について説明する。
クランプ装置CによりワークWを固定する場合、先ず最初に、クランプ用油室42とアンクランプ用油室43にほぼ同圧の油圧を供給する。すると、ピストン部材41におけるクランプ用油室42の受圧面積よりもアンクランプ用油室43の受圧面積の方が大きいため、図2に示すように、ピストン部材41は上限位置まで上昇して停止状態となる。また、環状受圧部材5がクランプ用油室42の油圧を受圧するため、環状受圧部材5とサポート部材6は上限位置になり、グリップ部材2及びクランプロッド3が上限位置になる。
この状態において、ワークWを投入して、図2に示すように、ワークWの穴Hにグリップ部材2とクランプロッド3のテーパ軸部31とを挿入し、ワークWを着座面18で支持する。次に、アンクランプ用油室43の油圧をクランプ用油室42の油圧よりも低い所定の油圧に切換え、ピストン部材41に下方向きの所定の油圧力を作用させる。
すると、クランプ用油室42の油圧を受圧する環状受圧部材5は、前記と同様に上限位置を保持し、グリップ部材2も上限位置を保持するが、ピストン部材41には下方向きの油圧力が作用し、ピストン部材41が隙間G1の範囲内で下方へ駆動されるため、クランプロッド3がグリップ部材2に対して相対的に下方へ移動する。
その結果、クランプロッド3のテーパ軸部31によりグリップ部材2のグリップ爪部24が拡径駆動されて、ワークWの穴Hの内周面に食いついて係合状態になる。この状態において、ピストン部材41は停止状態になる。次に、クランプ作動のため、アンクランプ用油室43の油圧をドレン圧まで低下させると、ピストン部材41には下方向きの大きな油圧力が作用し、グリップ部材2とクランプロッド3とは相対移動不能になっているため、ピストン部材42とグリップ部材2とクランプロッド3と環状受圧部材5は一体的に下方へ僅かに駆動され、ワークWが着座面18に強く押圧されたクランプ状態になって停止する。
このとき、図4に示すように、係止鍔部52と収容室14の下端壁14bとの間には隙間が残っており、係止鍔部52と収容室14の上端壁14aとの間には隙間が残っているため、作動確認機構80の圧力スイッチ86によりエア圧「低」が検出され、ワークWが正常にクランプされたことを確認することができる。
ところで、ワークWが鋳造品で、その穴Hが下方程大径化するようなテーパ穴である場合、また、ワークWが硬い金属材料製である場合など、アンクランプ用油室43の油圧をドレン圧にして、ピストン部材41等を下降駆動させ始めた時に、グリップ爪部22が穴Hの内周面から下方へスリップすることがある。
この場合、図5に示すように、ピストン部材41及び環状受圧部材5が下限位置まで下降するため、作動確認機構80の圧力スイッチ86によりエア圧「高」が検出され、ワークが正常にクランプされてないことが検知される。このことは、ワークWの穴Hが大き過ぎてグリップ部材2でクランプできない場合、ワークWが着座面18から浮いた状態のままクランプした場合にも同様であり、作動確認機構80によりワークWが正常にクランプされてないことを検出することができる。
尚、クランプ正常やクランプミスを、圧力スイッチ86の検出信号を用いて判定する場合に、圧力検出センサ76で検出されるアンクランプ油室43の油圧の情報と組み合わせて判定する場合もある。
複数のクランプ装置CでワークWをクランプするような場合、個々のワークWの製作誤差によりワークWの穴Hの中心の位置が僅かにズレている場合には、クランプロッド3とグリップ部材2を穴Hに挿入したとき、又はクランプしたとき、スクレーパ28の弾性変形を介して、クランプロッド3とグリップ部材2の軸心が、油圧シリンダ4の軸心からズレることなる。しかし、ワークWの機械加工後に、クランプ装置Cをアンクランプ状態に復帰させると、スクレーパ28の弾性力により、クランプロッド3とグリップ部材2の軸心が、油圧シリンダ4の軸心と一致するように自動的に復帰する。
本体筒部11aの外径をD、アンクランプ状態のグリップ部材2の外径をdとしたとき、D=(1.8〜3.0)×dの範囲に設定することが望ましい。D<1.8dにすることは、クランプ装置Cの製作技術上とうてい困難である。D>3.0dになると、クランプ装置CでワークWをクランプする際の使い勝手が悪化する。
例えば、ワークWの外周部のフランジ部の下面に複数のリブが小間隔おきに突設されているような場合に、リブ間のスペースに本体筒部11aを挿入できないため、グリップ部材2とクランプロッド3をワークの穴に挿入できず、ワークをクランプすることができない。或いは、ワークの外周部に形成されたボルト穴をクランプするような場合、ボルト穴の下面側の外周部に座ぐり部がある場合に、本体筒部11aの外径Dが座ぐり部の外径よりも大きいときにはそのボルト穴をクランプすることができない。
結局、ワークのクランプ対象の穴の付近に凸部、凹部又は段付き部などがある場合に、これら凸部、凹部又は段付き部と本体部材11aとの干渉を避ける為には、本体筒部11aが極力小径であることが望ましい。
上記のように本体筒部11aを本体部材1の上半部の中央部に形成し、本体筒部11aの上下方向の長さを本体部材1の全高の約半分の大きさに長く形成し、上記のように本体筒部11aの外径DをD=(1.8〜3.0)×dの範囲に設定するため、クランプ装置Cの使い勝手が改善され、クランプ装置Cの汎用性を格段に高めることができる。
しかも、油圧シリンダ4の軸心と、グリップ部材2及びクランプロッド3の軸心が一致しているため、種々の部品の構造が複雑化せず、クランプ装置Cの製作費を節減できる。
着座面18にワークWを支持し、グリップ部材2とテーパ軸部31を穴Hに挿入し、油圧で上方へ付勢される環状受圧部材5及びサポート部材でグリップ部材2を支持した状態で、クランプロッド3を下降駆動してグリップ部材2を穴Hの壁面に食い込ませてから、クランプロッド3を下降駆動することで、ワークWをクランプできる。
クランプロッド3の下端部分にT形係合部33を形成し、このT形係合部33をロッド部46の上端部分のT形係合凹部47に水平方向側方から係合可能に構成したため、油圧シリンダ4のピストン部材41のロッド部46を小径化して、本体筒部11aを小径化することが可能になる。
ロッド部46の上半部の上端部分と外周側部分はT形係合凹部47を形成する外周側分割体48に形成され、ロッド部46の上半部の中心側部分にネジ軸部49が形成され、外周側分割体48の下半部がネジ軸部49に螺合されたため、T形係合凹部47の製作と、クランプロッド3のT形係合部33のT形係合凹部47への組付けの面で有利である。
油圧シリンダ4のピストン部45と環状受圧部材5との間に、環状受圧部材5に上方向きの油圧を作用させるクランプ用油室42が形成されたため、クランプ用油室42の油圧により環状受圧部材5及びサポート部材6を常時上方へ付勢してサポート部材6でもってグリップ部材2を支持することができる。
収容室14の上壁部14aと下壁部14bとで環状受圧部材5を受け止めることで、環状受圧部材の上限位置と下限位置を規定することができる。そして、外周側分割体48の下端の被係止部48aを下限位置にある環状受圧部材5の薄肉スリーブ53で受け止めることにより、クランプロッド3及びピストン部材41の下限位置を規定するため、クランプロッド3及びピストン部材41を下限位置に受け止めるストッパ部材を本体部材1に設ける必要がない。
サポート部材6を環状受圧部材5から分割した形に構成したため、前記のように外周側分割体48の下端の被係止部48aを環状受圧部材5の薄肉スリーブ53で受け止めて下限位置を規定することが可能になった。
グリップ部材2とクランプロッド3が本体筒部11a及びピストン部材41に対して水平方向へ可動であるため、ワークWの穴Hの位置に製作誤差がある場合にも、グリップ部材2を穴Hの壁面に食い付かせることができる。
アンクランプ状態のとき、スクレーパ28により、グリップ部材2とクランプロッド3の軸心が油圧シリンダ4の軸心に一致するように復帰させることができる。
作動確認機構80により、環状受圧部材5が上限位置及び下限位置にある状態を検出できるため、グリップ部材2と環状受圧部材5が上限位置になったアンクランプ状態を確認でき、クランプ時にグリップ部材2がワークWの穴Hの壁面をグリップしないでグリップ部材2と環状受圧部材5が下限位置になったクランプミス状態を検出できる。
この実施例2のクランプ装置CAは、クランプロッドとピストン部材との連結構造を変更したものであり、実施例1と同様の部材に同様の符号を付し、実施例1と異なる構成についてのみ説明する。
図11に示すように、本体筒部11aAの上端部分にグリップ部材2とクランプロッド3Aとが装着されている。ピストン部材41Aのロッド部46Aの上端部分にはT形係合部46aが形成され、クランプロッド3Aの下端部分34には、上記のT形係合部46aが水平方向側方から係合可能なT形係合凹部47Aが形成されている。クランプロッド3Aの下端部分34と厚肉スリーブ53Aにはサポート部材6が摺動自在に外嵌されている。
前記ピストン部材のロッド部46Aが実施例1のクランプ装置Cのロッド部46よりも小径に形成され、前記環状受圧部材5Aの内径が小径化され、前記薄肉スリーブ53の代わりに厚肉スリーブ53Aが形成されている。クランプロッド3Aの下端には、厚肉スリーブ53Aの上端で受け止められる被係止部48Aが形成されている。
図示のように、グリップ部材2とクランプロッド3Aが上限位置のとき、被係止部48Aと厚肉スリーブ53Aの上端との間には、「グリップ部材拡径ストローク」としての隙間G1aが形成されている。この構成においては、環状受圧部材5Aの内径を小径化するため、環状受圧部材5Aの受圧面積を大きくし、グリップ部材2をサポートするサポート力を強化することができる。
この実施例3のクランプ装置CBは、クランプロッドとピストン部材との連結構造を変更したものであり、実施例1と同様の部材に同様の符号を付し、実施例1のクランプ装置と異なる構成についてのみ説明する。
図12に示すように、本体筒部11aBの上端部分にグリップ部材2とクランプロッド3Aとが装着されている。クランプロッド3Bの下端部分のT形係合部33については前記実施例と同様である。ピストン部材41Bのロッド部46Bが実施例1のクランプ装置Cのロッド部46よりも小径化され、同様に環状受圧部材5Bの内径も小径化され、実施例1の薄肉スリーブ53の代わりに厚肉スリーブ53Bが形成されている。ロッド部46Bの上端部分にはT形係合部33と逆向き姿勢のT形係合部46bが形成されて、T形係合部33の下面に当接されている。
これらT形係合部33,46bを連結する連結部材90は、外形が円筒形状であり、内部の中段部に2つのT形係合部33,46bを収容する収容穴91を有し、収容穴91の上側と下側に夫々収容穴91よりも小径の円形開口92,93が形成されている。連結部材90は、軸心を通る鉛直面で分断した1対の分割体からなり、これら分割体を2つのT形係合部33,46bの外側に被せてから、1対のリング部材94,95で結合されている。上側のリング部材94は上端近傍位置のリング溝に装着され、下側のリング部材95は下端近傍位置のリング溝に装着されている。この連結部材90と厚肉スリーブ53Bにはサポート部材6が摺動自在に外嵌されている。
図示のように、グリップ部材2とクランプロッド3Bが上限位置のとき、連結部材90と厚肉スリーブ53Bの上端との間には、「グリップ部材拡径ストローク」としての隙間G1bが形成されている。
この構成においては、環状受圧部材5Bの内径を小径化するため、環状受圧部材5Bの受圧面積を大きくし、グリップ部材2をサポートするサポート力を強化することができるうえ、クランプロッド3Bとピストン部材41Bのロッド部46Bを連結する構造を簡単化することができる。
次に、前記実施例を部分的に変更する例について説明する。
1)前記隙間G1,G2、その他の諸寸法として示した数値は、あくまで例示に過ぎず、それらの数値に限定されるものではない。
2)上部本体11の平面視の形状は図示のものに限らず、円形に形成してもよい。また、このクランプ装置は油圧シリンダ4を採用したが、油圧シリンダの代わりにエアシリンダを採用してもよい。
3)その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更を付加した形態で実施することができる。
機械加工に供する穴付きのワークの上面側に切削加工を施す場合に、ワークの穴を利用してクランプすることができるため、工業上の種々の利用可能性がある。
本発明の実施例に係るクランプ装置の平面図である。 図1のII−II線断面図(アンクランプ状態)である。 図2と同じ断面図(グリップ状態)である。 クランプ装置のクランプ状態のときの要部断面図である。 クランプ装置のクランプミス状態のときの断面図である。 下部本体部材とピストン部材とクランプロッドの分解斜視図である。 ピストン部材にクランプロッドを連結した状態における図6のVII−VII線断面図である。 図1のVIII −VIII 線断面図である。 図1のIX−IX線断面図である。 図1のX−X線断面図である。 実施例2のクランプ装置の要部断面図である。 実施例3のクランプ装置の要部断面図である。
符号の説明
C,CA,CB クランプ装置
1 本体部材
2 グリップ部材
3 クランプロッド
4 油圧シリンダ
5 環状受圧部材
6 サポート部材
11 上部本体部材
11a,11aA,11aB 本体筒部
12 下部本体部材
14 収容室
14a 上端壁
14b 下端壁
18 着座面
28 スクレーパ(弾性付勢手段)
33 T形係合部
41 ピストン部材
42 クランプ用油室
43 アンクランプ用油室
45 ピストン部
46,46A,46B ロッド部
47 T形係合凹部
48 外周側分割体
49 ネジ軸部
52 係止鍔部
80 作動確認機構
81 エア噴出孔
82〜85 エア通路
86 圧力スイッチ

Claims (11)

  1. ワークの穴に挿入されて穴の内周面をグリップ可能な環状のグリップ部材と、このグリップ部材に内嵌係合させたテーパ軸部を有するクランプロッドと、前記グリップ部材とクランプロッドとを軸心方向へ進退駆動可能な流体圧シリンダと、前記グリップ部材とクランプロッドと流体圧シリンダが付設される本体部材とを有するクランプ装置において、 前記本体部材の上半部の中心部に上方へ突出する円筒状の本体筒部であって、アンクランプ状態の前記グリップ部材の外径の3倍以下の外径を有する本体筒部を設け、
    アンクランプ状態のとき、前記グリップ部材の上半部と前記クランプロッドのテーパ軸部が前記本体筒部の上端外へ突出するように構成した、
    ことを特徴とするクランプ装置。
  2. 前記本体筒部の上端部に形成されたワーク着座用の着座面と、
    前記流体圧シリンダのピストン部材を構成するピストン部及びこのピストン部から上方へ本体筒部内まで延びるロッド部と、
    前記ロッド部に外嵌され流体圧で上方へ付勢された環状受圧部材と、
    前記ロッド部に可動に外嵌され且つ環状受圧部材と一体的に動作して前記グリップ部材を下方から支持するサポート部材と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載のクランプ装置。
  3. 前記クランプロッドの下端部分に形成されたT形係合部と、
    前記ロッド部の上端部分に形成されて前記T形係合部が水平方向側方から係合可能なT形係合凹部とを有することを特徴とする請求項2に記載のクランプ装置。
  4. 前記ロッド部の上半部の上端部分と外周側部分は前記T形係合凹部を形成する外周側分割体に形成され、前記ロッド部の上半部の中心側部分にネジ軸部が形成され、前記外周側分割体がネジ軸部に螺合されたことを特徴とする請求項3に記載のクランプ装置。
  5. 前記流体圧シリンダのピストン部と環状受圧部材との間に、環状受圧部材に上方向きの流体圧を作用させるクランプ用流体作動室が形成されたことを特徴とする請求項4に記載のクランプ装置。
  6. 前記環状受圧部材の上端部に形成した係止鍔部が本体部材の収容穴に昇降可能に収容され、その係止鍔部を収容穴の下端壁で係止することで前記環状受圧部材の下限位置が規定され、前記係止鍔部を収容穴の上端壁で係止することで前記環状受圧部材の上限位置が規定されることを特徴とする請求項5に記載のクランプ装置。
  7. 前記外周側分割体の下端部を下限位置にある環状受圧部材で受け止めることにより、クランプロッドの下限位置を規定するように構成したことを特徴とする請求項6に記載のクランプ装置。
  8. 前記サポート部材は前記環状受圧部材から分割した形に構成され、前記サポート部材の下端が前記環状受圧部材の上端に当接していることを特徴とする請求項7に記載のクランプ装置。
  9. 前記グリップ部材とクランプロッドとは、前記軸心と直交方向へ可動に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のクランプ装置。
  10. 前記グリップ部材とクランプロッドの軸心を前記流体圧シリンダの軸心に一致させるようにグリップ部材とクランプロッドを弾性付勢する弾性付勢手段を設けたことを特徴とする請求項9に記載のクランプ装置。
  11. 前記収容室の下端壁に前記係止鍔部に対向状に開口されたエア噴出孔と、このこのエア噴出孔に加圧エアを供給するエア通路と、このエア通路内のエア圧の有無を検出するエア圧検出手段とを有する作動確認手段を設け、
    前記作動確認手段により、前記環状受圧部材が上限位置及び下限位置にある状態を検出可能に構成したことを特徴とする請求項6に記載のクランプ装置。
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